JPH05271660A - コークス炉装入炭の抽気孔開孔法および装置 - Google Patents

コークス炉装入炭の抽気孔開孔法および装置

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JPH05271660A
JPH05271660A JP10179192A JP10179192A JPH05271660A JP H05271660 A JPH05271660 A JP H05271660A JP 10179192 A JP10179192 A JP 10179192A JP 10179192 A JP10179192 A JP 10179192A JP H05271660 A JPH05271660 A JP H05271660A
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leaf spring
coal
charging
coke oven
tip
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JP10179192A
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Inventor
Toshihiro Mori
俊博 森
Shigeru Morishita
茂 森下
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装入炭から発生する水蒸気を炭化室の上部空
間に抽気する抽気孔を、迅速、確実に形成する。 【構成】 コークス炉の炭化室4に装入された水分を含
む装入炭6の上面から、装入炭層に炭化室上部空間と通
じる抽気孔19を開孔する方法において、押出機のレベ
ラー7幅方向中央に配列した先端近傍では下方に湾曲す
るガイドロール13に、先端に円錐状部材14を連結し
た板バネ15からなる開孔部材12を移動自在に挿通
し、レベリング終了後レベラー7を所定位置まで後退さ
せ、開孔部材12を装入炭6中に進退せしめて抽気孔1
9を開孔し、この操作を繰返して抽気孔19を順次開孔
する。 【効果】短時間で任意位置に任意数の抽気孔を窯出し作
業に殆ど影響を与えることなく開孔でき、また、板バネ
を使用することによって、抽気孔開孔装置の長寿命化と
炉壁損傷の恐れを排除できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、室炉式コークス炉の
炭化室に水分を含む装入炭を装入して乾留し、コークス
を製造する際に発生する水蒸気を抽出する抽気孔の開孔
方法および開孔装置に関する。
【0002】
【従来の技術】室炉式コークス炉におけるコークス製造
は、炭化室に装入された装入炭を両側の燃焼室から炉壁
を介して間接加熱し、乾留してコークス化するのであ
る。近年、室炉式コークス炉においては、乾留の効率化
と炉体延命化とを図りながら、コークス品質の安定向上
を達成することが要求されており、そのための技術開発
が進められている。しかしながら、コークス炉の乾留の
効率化と炉体の延命化とは相反する要求であり、これら
を両立させることは容易なことではない。例えば、乾留
の効率化を図る方法としては、通常8〜10%含有され
ている装入炭の全水分を、5〜6%に低減する調湿炭装
入法、あるいは装入炭を170〜250℃まで乾燥予熱
して全水分を2%以下に低減する予熱炭装入法が知られ
ている。
【0003】これらの技術は、乾留所要時間短縮による
コークス炉の生産性の向上、装入嵩密度の増大と乾留中
の石炭の軟化溶融層幅の拡大によるコークス化性の改善
向上、乾留所要熱量の低減を図ることができる。しか
し、一方では装入炭の乾燥あるいは予熱のために莫大な
設備投資を必要とする問題がある。このため、調湿炭装
入法や予熱炭装入法は、一般に普及するに至らず、一部
のコークス工場で採用されているに過ぎない。さらに、
調湿炭装入法や予熱炭装入法は、炉内での装入嵩密度が
増大するため、乾留の際に炉壁に大きい膨張圧がかか
り、炉壁を損傷する恐れがある。
【0004】また、乾留効率化を図る他の方法として
は、炉幅あるいは炉高を拡大する検討がなされている。
これらの方法は、新規にコークス炉を設置する場合に有
効であるが、既設のコークス炉に適用することはできな
いため、既設炉の乾留効率化にはつながらない。さら
に、炉壁煉瓦を薄くして伝熱性を改善する方法は、一部
実用化されているが、これは炉体の堅牢性を損なう恐れ
があり、必ずしも採用できるとは限らない。
【0005】一方、炉体の延命化を実現する最も簡単な
方法は、炉温を下げて低負荷操業を実施することである
が、これは生産性を低下させるため、乾留効率化とは相
矛盾した方法である。また、近年の炉体補修技術の進歩
は、炉体寿命の増大に大きな効果を上げているが、これ
は損傷した炉体の補修であって、事後処理の技術にほか
ならない。上記のとおり、従来技術では、乾留効率化と
炉体延命とを両立させながら、コークス品質の安定向上
を図ることは、極めて難しい問題であった。
【0006】最近、炉壁から装入炭層中への伝熱効率の
改善と、炉壁への膨張圧を抑制する方法として、炭化室
に装入された水分を含有する装入炭の上面を、レベリン
グしたのち炉上の装炭口から開孔部材を炉内の石炭層内
に差込み、これを引抜くことにより炭化室上部空間に通
じる抽気孔を設け、乾留初期に発生する水蒸気の流れを
炉壁方向から炭化室上部空間に変換する方法(特開平2
−145687号公報)が提案されている。特開平2−
145687号公報に開示の技術は、装入炭から発生す
る水蒸気を抽気孔を介して上部空間に抽出し、炉壁に向
かう水蒸気の流れを抑制することによって炉壁からの熱
伝達を促進するもので、乾留に要する時間が短縮され、
乾留効率を向上させることができ、また、乾留終了後の
コークスを押出す際の押出電流値が低減し、炉壁からの
肌離れが良好となって炉体の延命化に効果がある。しか
も、製品として得られるコークスの品質は、高い範囲に
おいて安定化することができる。しかし、抽気孔の個数
は、装炭口の数により制限され、抽気能力が不足し、予
想される効果が得られないという問題がある。
【0007】本出願人は、上記特開平2−145687
号公報の問題点を解消する方法として、押出機のレベラ
ーの幅方向中央部に先端近傍が下方に湾曲したガイドパ
イプを設け、該ガイドパイプに先端に円錐状部材を装着
したスチールワイヤからなる開孔部材を移動自在に挿通
し、スチールワイヤの後端に駆動手段を接続した抽気孔
開孔装置により装入炭の任意位置に抽気孔を開孔する装
置を既に特許出願(特願平2−89806号)してい
る。
【0008】上記特願平2−89806号の発明の抽気
孔開孔装置は、炭化室の任意位置に抽気孔を開孔するこ
とができ、特開平2−145687号公報に開示の技術
の問題点を解消することができる優れた発明である。し
かしながら、特願平2−89806号の発明の抽気孔開
孔装置は、実機にて試験した結果、ガイドパイプに移動
自在に挿通されるスチールワイヤは、細い素線を撚合わ
せて構成されており、かつ、製造工程の最後にコイル状
に巻き取られるため、ワイヤそのものが曲ろうとする癖
を持っている。また、スチールワイヤは、ガイドパイプ
の湾曲した先端を通過する際にかかる曲げ方向が常に一
定方向のために生じる癖により、装入炭層に挿入開孔す
る際に直線円筒状に開孔することが困難となる。
【0009】また、スチールワイヤを癖の生じない構造
としても、先端の湾曲したガイドパイプ内を通過するた
めの柔軟性が必要であり、剛性を高めるにも限界があ
る。このため、装入炭層内をスチールワイヤが進入して
いく方向は、石炭とスチールワイヤ等開孔部材との摩擦
抵抗の小さい方向へ向うため、装入炭上面に目的とする
開孔位置を定め、そこへスチールワイヤを挿入しても、
装入炭層内でスチールワイヤが自由自在な方向へ進み、
目的とする位置に開孔できない問題が発生する。さら
に、スチールワイヤは、室炉式コークス炉の炉壁を構成
している耐火煉瓦に衝突し、耐火煉瓦を損傷させる危険
性がある。
【0010】この発明の目的は、上記特願平2−898
06号の抽気孔開孔装置の問題点を解消し、装入炭から
発生する水蒸気を炭化室の上部空間に抽気する抽気孔
を、装入炭上面に迅速、確実に形成できる抽気孔開孔法
および装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を行った。その結果、スチー
ルワイヤに替えて板バネを使用することによって、開孔
部材の曲がる方向が制限され、炉壁の損傷を防止でき
る。また、開孔作業によって開孔部材の温度は400℃
前後に上昇するが、通常のバネ鋼で300℃前後、耐熱
用ステンレス鋼(インコネル等)を使用すれば、Max
500℃までの高温での使用が可能で、長期間の使用に
耐えることができ、スチールワイヤを開孔部材とした場
合の欠点を解消できることを究明し、この発明に到達し
た。
【0012】すなわちこの発明は、室炉式コークス炉の
炭化室に装入された水分を含む装入炭の上面から、装入
炭層に炭化室上部空間と通じる抽気孔を開孔する方法に
おいて、押出機のレベラー幅方向中央に配列した先端近
傍では下方に湾曲するガイドロールに、先端に円錐状部
材を連結した板バネからなる開孔部材を移動自在に挿通
し、レベリング終了後レベラーを所定位置まで後退さ
せ、開孔部材を装入炭中に進退せしめて抽気孔を開孔
し、この操作を繰返して抽気孔を順次開孔するのであ
る。
【0013】また、室炉式コークス炉の炭化室に装入さ
れた水分を含む装入炭の上面から、装入炭層に炭化室上
部空間と通じる抽気孔を開孔する装置において、押出機
のレベラー幅方向中央に先端近傍では下方に湾曲するよ
うにガイドロールを配列し、先端に円錐状部材を連結し
た板バネからなる開孔部材をガイドロールに沿って移動
自在に挿通し、該開孔部材の後端に駆動手段を接続した
コークス炉装入炭の抽気孔開孔装置である。
【0014】さらに、先端に円錐状部材を連結した板バ
ネとして、両端を接続して中央部を膨らませたやや薄い
楕円形状の2枚の板バネ、円弧をなす2枚の板バネの凸
部を接触または接続した断面X形状の板バネ、あるいは
2枚の断面長方形の板バネを先端金物と後端金物および
中間金物で断面八の字に保持した板バネを用いるコーク
ス炉装入炭の抽気孔開孔装置である。
【0015】
【作用】この発明においては、押出機のレベラー幅方向
中央に沿って配列した先端が下方に湾曲したガイドロー
ルに進退自在に挿通した開孔部材と、開孔部材後端に接
続した駆動手段を用い、レベリング終了後、レベラーを
所定位置に移動させ、駆動手段によって開孔部材を前後
進させて抽気孔を開孔し、この操作を繰返すことによっ
て、コークス炉炭化室に装入された装入炭層の任意の位
置に任意数の抽気孔を、短時間で開孔することができ
る。また、開孔部材としては、従来のスチールワイヤに
替えて断面長方形の板バネを使用したから、開孔部材の
直進性が向上し、深さ2m以上の抽気孔を容易に開孔す
ることができる。開孔部材として使用する板バネは、装
入炭層中に直進していくに十分な剛性を有し、かつ先端
近傍では湾曲するように配列したガイドロールに沿って
進退可能なものを使用する。
【0016】さらに、断面長方形の板バネに替えて、両
端を接続して中央部を膨らませたやや薄い楕円形状の2
枚の板バネを用いた場合は、断面長方形の板バネと同じ
剛性(バネ定数が同じ)のものを使用したとすると、先
端部で下方に湾曲するように配列したガイドロール部通
過時、楕円形を押潰して通すため、剛性が小さくなり、
湾曲部分で曲がり易く、曲げ半径が小さくなって小型化
できる。断面長方形の板バネに替えて円弧をなす2枚の
板バネの凸部を接触または接続した断面X形状の板バネ
を用いた場合は、曲げに対する強度が増して装入炭層中
を直進する性能が向上し、また、先端部の湾曲ガイドロ
ール部通過時、断面X形状を押潰して通すため、剛性が
小さくなり、湾曲部分で無理なく曲がる。また、断面長
方形の板バネに替えて2枚の断面長方形の板バネを先端
金物と後端金物および中間金物で断面八の字に保持した
板バネを用いた場合は、曲げに対する強度が増して装入
炭層中を直進する性能が向上し、製作費も楕円形や断面
X形状に比較し安価となる。
【0017】この発明における抽気孔は、短時間に多数
開孔することがコークス炉窯出し時間遅延防止の面から
好ましいため、レベラーに設置する開孔部材は、1個以
上設けるのが有利である。この発明において開孔部材の
後端に接続する駆動手段としては、開孔部材を前後進て
きればよく特に限定されないが、長ストロークを要する
ため圧縮性ガスで駆動するケーブルシリンダー、電気駆
動のパワーシリンダー、ギヤーの組合せによるラックピ
ニオン方式が望ましい。この場合の駆動ストロークは、
乾留時水蒸気の流れを阻害する石炭の軟化層が、装入炭
の上面から50cmを超えない範囲に形成されるため、
50cm以上取ればよいが、テストの結果では2m以上
ある方がより効果的であった。抽気孔の大きさは、乾留
中にも閉塞されないように30mm以上は必要である。
また、開孔される抽気孔は、必ずしも垂直である必要は
なく、水蒸気が抜ければ良いので斜めに開孔していても
何ら問題はない。
【0018】なお、前記円弧をなす2枚の板バネの凸部
を接触または接続した断面X形状の板バネに替えて、断
面長方形の板バネ4枚を断面形状がX形状になるように
配置し、先端金物と後端金物で板バネの両端を固定し、
中間金物を使用しない開孔部材を用いれば、形状が非常
にシンプルになり、板バネの中間部が縁が切れているた
め、開孔部材先端部の湾曲したガイドロール部での曲が
りもスムースに通過するようになり、また、適度な強度
を有しているため、装入炭の抽気孔開孔時の直進性も非
常によく、製作も容易である。また、2枚の断面長方形
の板バネを先端金物と後端金物および中間金物で断面八
の字に保持した板バネに替えて、断面長方形の2枚の板
バネを断面八の字状になるように配置するに際し、板バ
ネ自身で縫い合わせができるように加工して断面八の字
状に縫い合わせ先端金物と後端金物で板バネの両端を固
定し、中間金物を使用しない開孔部材を用いることもで
きる。
【0019】
【実施例】以下にこの発明の抽気孔開孔方法および開孔
装置の詳細を実施の一例を示す図1ないし図8に基いて
説明する。図1はコークス炉に装入された装入炭層への
抽気孔開孔方法が実施されるコークス炉の概略断面図、
図2、図3はこの発明の抽気孔開孔装置を2組設けた場
合の要部を示す平面図と側面図で、図4ないし図9は開
孔部材を構成する板バネの他の実施例の概略断面図であ
る。図1において、1はコークス炉、2はコークス炉1
の炉団方向に敷設したレール3上に走行自在に載置した
押出機で、炭化室4内の乾留終了した赤熱コークスを排
出するラムビーム5と、炭化室4に装入された装入炭6
の上面を平坦に均し、ガス道を形成するレベラー7、炭
化室4の窯口に装着された炉蓋8を脱着する炉蓋脱着機
が設置されている。9は押出機2の反対側に走行自在に
配置されたコークガイド車、10は炭化室4から排出さ
れる赤熱コークスを収容する消火車またはコークバケッ
ト車、11は炭化室4の天井部に設けられている装炭口
である。
【0020】図2、図3において、12、12はレベラ
ー7の幅方向中央部に付設した開孔部材で、先端近傍部
では先端が下方に湾曲していくように配列したガイドロ
ール13と、該ガイドロール13に移動自在に挿通され
先端に円錐状部材14を有する板バネ15からなってい
る。この開孔部材12、12の板バネ15は、ガイドロ
ール13によってレベラー7の幅方向中心軸上、すなわ
ち炭化室4の幅方向中央に位置決めされている。開孔部
材12の後端に接続された接続金物16は、ケーブル1
7を介してケーブルシリンダー18に連結され、ケーブ
ルシリンダー18を駆動して開孔部材12、12を前進
させれば、ガイドロール13に沿って前進し、先端部で
は湾曲しながら下方の装入炭層中に侵入し、それぞれ抽
気孔19を開孔する。また、ケーブルシリンダー18を
駆動して開孔部材12、12を後退させれば、ガイドロ
ール13に沿って後退し、レベラー7内に収納されるよ
う構成されている。
【0021】上記のとおり構成したから、押出機2は所
定の炭化室4の窯出し位置まで走行してきて停止し、炉
蓋8を取外したのち、ラムビーム5を前進せしめて炭化
室4内の赤熱コークスを、コークガイド車9の鎧戸を介
して消火車またはコークバケット車10に押出し、しか
るのち炉蓋8を装着する。一方、コークス炉1の炉上の
図示しない装炭車からは、コークスを排出した炭化室4
の装炭口11を介して装入炭が装入される。装入炭の装
入が終了すれば、レベラー7によって装入炭6の上面を
レベリングして平に均し、レベリングが終了するとレベ
ラー7を所定位置に停止させ、ケーブルシリンダー18
を駆動して接続金物16を前進させれば、開孔部材12
の板バネ15がガイドロール13に沿って前進し、先端
の湾曲するように配列されたガイドロール13によって
炭化室4内に装入された装入炭6の中に侵入する。その
後直ちにケーブルシリンダー18を逆作動して接続金物
16を後退させ、開孔部材12をレベラー7内に収納す
れば、装入炭層中に炭化室4の上部空間に通じる抽気孔
19が形成される。上記抽気孔19の開孔操作は、レベ
ラー7を所定位置に移動させて繰返すことによって、炭
化室4内に装入された装入炭6の任意位置に任意数の抽
気孔19を開孔することができる。
【0022】上記断面長方形の板バネ15に替えて、図
4(a)図に示すとおり、両端を接続して中央部を膨ら
ませたやや薄い楕円形状の2枚の板バネ20を使用した
場合は、先端で湾曲するように配列したガイドロール1
3部を通過時、図4(b)図に示すとおり、ガイドロー
ル13によって楕円形状が潰された形で通過していくよ
うにすると、外周部と内周部のバネに生じる円周の違い
によって生じるバネ材に対する圧縮と引張荷重が緩和さ
れ、無理な応力がバネ材の内部に発生するのを防止でき
る。また、板バネ15に替えて、図5(a)図に示すと
おり、円弧をなす2枚の板バネの凸部を接触または接続
した断面X形状の板バネ21を使用した場合は、先端で
湾曲するように配列したガイドロール13部を通過時、
図5(b)図に示すとおり、ガイドロール13によって
断面X形状が潰された形で通過していくようにすると、
上記と同様にバネ材に対する圧縮と引張荷重が緩和さ
れ、無理な応力がバネ材の内部に発生するのを防止でき
る。さらに、板バネ15に替えて、図6(a)および
(b)図に示すとおり、2枚の断面長方形の板バネを先
端金物と後端金物で固定し、所定間隔で配置した中間金
物で断面八の字に保持して2枚の板バネを接続すること
によって直進性の剛性を高めた板バネ22を使用するこ
とができる。この場合、先端で湾曲するように配列した
ガイドロール13部を通過時、図7に示すとおり、2枚
の板バネは断面八の字から断面水平となる。さらに、2
枚の断面長方形の板バネを先端金物と後端金物および中
間金物で断面八の字に保持した図6に示す板バネ22に
替えて、図8(a)図に示すとおり、断面長方形の2枚
の板バネを断面八の字状になるように配置するに際し、
板バネ自身で縫い合わせができるように加工して断面八
の字状に縫い合わせ先端金物と後端金物で両端を固定
し、中間金物を使用しない板バネ23を用いることもで
きる。この場合、先端で湾曲するように配列したガイド
ロール13部を通過時、図8(b)図に示すとおり、板
バネ23は断面八の字が潰された形で通過する。さらに
また、図5(a)図に示す断面X形状の板バネ21に替
えて、図9(a)図に示すとおり、断面長方形の板バネ
4枚を断面形状がX形状になるように配置し、先端金物
と後端金物で両端を固定し、中間金物を使用しない板バ
ネ24を用いれば、形状が非常にシンプルになり、板バ
ネの中間部が縁が切れているため、図9(b)図に示す
とおり、開孔部材先端部の湾曲したガイドロール13部
での曲がりもスムースに通過するようになり、また、適
度な強度を有しているため、装入炭6の抽気孔19開孔
時の直進性も非常によく、製作も容易である。
【0023】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明によれば、
既設のレベラーに抽気孔開孔装置を取付けるため、大幅
な設備投資が不要であり、しかも短時間で任意位置に任
意数の抽気孔を窯出し作業に殆ど影響を与えることなく
開孔できる。また、スチールワイヤに替えて板バネを使
用することによって、抽気孔開孔装置の長寿命化と炉壁
損傷の恐れを排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の抽気孔開孔方法が実施されるコーク
ス炉の概略断面図である。
【図2】この発明の抽気孔開孔装置の要部を示す平面図
である。
【図3】この発明の抽気孔開孔装置を2組設けた場合の
要部を示す側面図である。
【図4】開孔部材を構成する板バネの他の一例を示すも
ので、(a)図は直線部の断面図、(b)図は湾曲部の
断面図である。
【図5】開孔部材を構成する板バネの他の一例を示すも
ので、(a)図は直線部の断面図、(b)図は湾曲部の
断面図である。
【図6】開孔部材を構成する板バネの他の一例を示すも
ので、(a)図は直線部の側面図、(b)図は直線部の
断面図である。
【図7】図6の板バネの湾曲部の断面図である。
【図8】開孔部材を構成する板バネの他の一例を示すも
ので、(a)図は直線部の断面図、(b)図は湾曲部の
断面図である。
【図9】開孔部材を構成する板バネの他の一例を示すも
ので、(a)図は直線部の断面図、(b)図は湾曲部の
断面図である。
【符号の説明】
1 コークス炉 2 押出機 3 レール 4 炭化室 5 ラムビーム 6 装入炭 7 レベラー 8 炉蓋 9 コークガイド車 10 消火車またはコークバケット車 11 装炭口 12 開孔部材 13 ガイドロール 14 円錐状部材 15,20,21,22,23,24 板バネ 16 接続金物 17 ケーブル 18 ケーブルシリンダー 19 抽気孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室炉式コークス炉の炭化室に装入された
    水分を含む装入炭の上面から、装入炭層に炭化室上部空
    間と通じる抽気孔を開孔する方法において、押出機のレ
    ベラー幅方向中央に配列した先端近傍では下方に湾曲す
    るガイドロールに、先端に円錐状部材を連結した板バネ
    からなる開孔部材を移動自在に挿通し、レベリング終了
    後レベラーを所定位置まで後退させ、開孔部材を装入炭
    中に進退せしめて抽気孔を開孔し、この操作を繰返して
    抽気孔を順次開孔することを特徴とするコークス炉装入
    炭の抽気孔開孔法。
  2. 【請求項2】 室炉式コークス炉の炭化室に装入された
    水分を含む装入炭の上面から、装入炭層に炭化室上部空
    間と通じる抽気孔を開孔する装置において、押出機のレ
    ベラー幅方向中央に先端近傍では下方に湾曲するように
    ガイドロールを配列し、先端に円錐状部材を連結した板
    バネからなる開孔部材をガイドロールに沿って移動自在
    に挿通し、該開孔部材の後端に駆動手段を接続したこと
    を特徴とするコークス炉装入炭の抽気孔開孔装置。
  3. 【請求項3】 先端に円錐状部材を連結した板バネとし
    て、両端を接続して中央部を膨らませたやや薄い楕円形
    状の2枚の板バネを用いることを特徴とする請求項2記
    載のコークス炉装入炭の抽気孔開孔装置。
  4. 【請求項4】 先端に円錐状部材を連結した板バネとし
    て、円弧をなす2枚の板バネの凸部を接触または接続し
    た断面X形状の板バネを用いることを特徴とする請求項
    2記載のコークス炉装入炭の抽気孔開孔装置。
  5. 【請求項5】 先端に円錐状部材を連結した板バネとし
    て、2枚の断面長方形の板バネを先端金物と後端金物お
    よび中間金物で断面八の字に保持した板バネを用いるこ
    とを特徴とする請求項2記載のコークス炉装入炭の抽気
    孔開孔装置。
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