JPH05271069A - 高度不飽和脂肪酸不飽和化酵素活性化剤 - Google Patents
高度不飽和脂肪酸不飽和化酵素活性化剤Info
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- JPH05271069A JPH05271069A JP4074195A JP7419592A JPH05271069A JP H05271069 A JPH05271069 A JP H05271069A JP 4074195 A JP4074195 A JP 4074195A JP 7419592 A JP7419592 A JP 7419592A JP H05271069 A JPH05271069 A JP H05271069A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高度不飽和脂肪酸不飽和化酵素活性化剤を提
供する。 【構成】 パパベリン誘導体、ピペラジン誘導体、及び
アミロライドから成る群より選ばれた少なくとも1種の
化合物を有効成分とするΔ5−及びΔ6−不飽和化酵素
活性化剤。
供する。 【構成】 パパベリン誘導体、ピペラジン誘導体、及び
アミロライドから成る群より選ばれた少なくとも1種の
化合物を有効成分とするΔ5−及びΔ6−不飽和化酵素
活性化剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高度不飽和脂肪酸(PU
FA)を不飽和化する酵素を特異的に活性化する活性化
剤を提供するものである。
FA)を不飽和化する酵素を特異的に活性化する活性化
剤を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】γ−リノレン酸、ジホモ−γ−リノレン
酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸などの高度不
飽和脂肪酸(PUFA)は、高等動物において、血圧、
ホルモン分泌系、免疫系などを調節し、さまざまな機能
を有するプロスタグランジン(PG)類の前駆体として
の役割を果たす一方で、それら自体が生体膜の主要構成
成分として膜の流動性をコントロールすると共に、種々
の生理活性を示す重要な脂肪酸である。
酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸などの高度不
飽和脂肪酸(PUFA)は、高等動物において、血圧、
ホルモン分泌系、免疫系などを調節し、さまざまな機能
を有するプロスタグランジン(PG)類の前駆体として
の役割を果たす一方で、それら自体が生体膜の主要構成
成分として膜の流動性をコントロールすると共に、種々
の生理活性を示す重要な脂肪酸である。
【0003】健常人では、リノール酸やα−リノレン酸
を食物から摂取すれば、それらの脂肪酸にΔ6−不飽和
化酵素、Δ5−不飽和化酵素、鎖長延長酵素などが作用
して上記のPUFAが生合成され、各々の機能を発揮す
る。しかし、糖尿病や高脂血症、癌などの成人病患者や
それらの症状を潜在させた人々、乳児、老人、さらにア
ルコール摂取過多、高コレステロール食、肝機能障害、
アトピー性皮膚炎、月経前症候群(乳腺痛)、ウイルス
感染等において、生合成系で重要な役割を演じるΔ5−
及びΔ6−不飽和化酵素の活性が抑制されることが知ら
れている。これらの酵素活性が低下すると、生体内で多
様な生理活性を有するプロスタグランジンやロイコトリ
エンの前駆体であるアラキドン酸やジホモ−γ−リノレ
ン酸、エイコサペンタエン酸等のPUFAの生成が抑制
され、血圧、ホルモン分泌系、免疫系調節等の様々な機
能が正常に働かなくなり、健康障害を引き起こす。
を食物から摂取すれば、それらの脂肪酸にΔ6−不飽和
化酵素、Δ5−不飽和化酵素、鎖長延長酵素などが作用
して上記のPUFAが生合成され、各々の機能を発揮す
る。しかし、糖尿病や高脂血症、癌などの成人病患者や
それらの症状を潜在させた人々、乳児、老人、さらにア
ルコール摂取過多、高コレステロール食、肝機能障害、
アトピー性皮膚炎、月経前症候群(乳腺痛)、ウイルス
感染等において、生合成系で重要な役割を演じるΔ5−
及びΔ6−不飽和化酵素の活性が抑制されることが知ら
れている。これらの酵素活性が低下すると、生体内で多
様な生理活性を有するプロスタグランジンやロイコトリ
エンの前駆体であるアラキドン酸やジホモ−γ−リノレ
ン酸、エイコサペンタエン酸等のPUFAの生成が抑制
され、血圧、ホルモン分泌系、免疫系調節等の様々な機
能が正常に働かなくなり、健康障害を引き起こす。
【0004】また加齢に伴う血圧や血清コレステロール
濃度の上昇、自己免疫疾患や骨粗しょう症発生の危険性
の増加あるいは皮膚の変化などの原因の一つとしてΔ6
−不飽和化酵素反応の低下がある事、又二重結合数3と
4のPUFAは優れた殺がん細胞効果を示すことが知ら
れている(「油化学」40巻第10号(1991)P8
34)。
濃度の上昇、自己免疫疾患や骨粗しょう症発生の危険性
の増加あるいは皮膚の変化などの原因の一つとしてΔ6
−不飽和化酵素反応の低下がある事、又二重結合数3と
4のPUFAは優れた殺がん細胞効果を示すことが知ら
れている(「油化学」40巻第10号(1991)P8
34)。
【0005】そこで、これらのPUFA生合成系におい
て重要であるPUFA不飽和化酵素を特異的に活性化す
る活性化剤の開発が強く望まれているが、その存在はこ
れまで知られていない。
て重要であるPUFA不飽和化酵素を特異的に活性化す
る活性化剤の開発が強く望まれているが、その存在はこ
れまで知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、生体
内で重要なPUFAを生合成する反応をつかさどる脂肪
酸不飽和化酵素を特異的に活性化する活性化剤を提供し
ようとするものである。
内で重要なPUFAを生合成する反応をつかさどる脂肪
酸不飽和化酵素を特異的に活性化する活性化剤を提供し
ようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、パパベリン誘導体、ピペラジン誘導体及
びアミロライドからなる群より選ばれた少なくとも1種
を有効成分とするΔ5−及びΔ6−不飽和化酵素活性化
剤を提供するものである。
め、本発明は、パパベリン誘導体、ピペラジン誘導体及
びアミロライドからなる群より選ばれた少なくとも1種
を有効成分とするΔ5−及びΔ6−不飽和化酵素活性化
剤を提供するものである。
【0008】
【具体的な説明】Δ5−及びΔ6−不飽和化酵素を活性
化することにより、生体内のジホモ−γ−リノレン酸、
アラキドン酸、エイコサペンタエン酸などのPUFA含
量を高め、さらに、それらから変換されるエイコサノイ
ドを上昇させることが期待される。すなわち、PUFA
含量の増加に伴い、そのエイコサノイドであるプロスタ
グランジンG,H,D,E,Fやトロンボキサンのそれ
ぞれ1,2,3群、さらにロイコトリエン等が上昇し、
皮膚炎、脱毛、出血斑、出血傾向、排卵抑制、易感染
性、神経機能の低下等の必須脂肪酸欠乏症の改善や血小
板凝集や血管拡張収縮、炎症抗炎症、降圧昇圧、気管支
拡張収縮等をコントロールし生体の恒常性を維持するこ
とが期待される。
化することにより、生体内のジホモ−γ−リノレン酸、
アラキドン酸、エイコサペンタエン酸などのPUFA含
量を高め、さらに、それらから変換されるエイコサノイ
ドを上昇させることが期待される。すなわち、PUFA
含量の増加に伴い、そのエイコサノイドであるプロスタ
グランジンG,H,D,E,Fやトロンボキサンのそれ
ぞれ1,2,3群、さらにロイコトリエン等が上昇し、
皮膚炎、脱毛、出血斑、出血傾向、排卵抑制、易感染
性、神経機能の低下等の必須脂肪酸欠乏症の改善や血小
板凝集や血管拡張収縮、炎症抗炎症、降圧昇圧、気管支
拡張収縮等をコントロールし生体の恒常性を維持するこ
とが期待される。
【0009】さらに、Δ6−不飽和化酵素活性の低下が
一因と考えられている症状の改善や殺がん効果も期待さ
れる。本発明で使用するパパベリン誘導体としてはベラ
パミル、メトキシベラパミル、ガロパミル、デスメトキ
シベラパミル、チアパミル等を挙げることが、又ピペラ
ジン誘導体としては、フルナリジン、シナリジン、リド
フラジン、プレニルアミン等を挙げることができる。こ
れらは単独で又は混合して使用することができる。また
本発明の有効成分はいずれもΔ5−不飽和化酵素、Δ6
−不飽和化酵素の両方を活性化するが、ベラパミル及び
フルナリジンは特にΔ5−不飽和化酵素を活性化し、メ
トキシベラパミルは特にΔ6−不飽和化酵素を活性化す
るので、アラキドン酸やエイコサペンタエン酸及びそれ
らから誘導されるエイコサノイドを選択的に上昇させる
には、ベラパミル又はフルナリジンを、より好ましくは
ジホモ−γ−リノレン酸とともに使用すればよい。同様
にジホモ−γ−リノレン酸及びそれから誘導されるエイ
コサノイドを選択的に上昇させるには、メトキシベラパ
ミルを、より好ましくはリノール酸とともに用いればよ
い。
一因と考えられている症状の改善や殺がん効果も期待さ
れる。本発明で使用するパパベリン誘導体としてはベラ
パミル、メトキシベラパミル、ガロパミル、デスメトキ
シベラパミル、チアパミル等を挙げることが、又ピペラ
ジン誘導体としては、フルナリジン、シナリジン、リド
フラジン、プレニルアミン等を挙げることができる。こ
れらは単独で又は混合して使用することができる。また
本発明の有効成分はいずれもΔ5−不飽和化酵素、Δ6
−不飽和化酵素の両方を活性化するが、ベラパミル及び
フルナリジンは特にΔ5−不飽和化酵素を活性化し、メ
トキシベラパミルは特にΔ6−不飽和化酵素を活性化す
るので、アラキドン酸やエイコサペンタエン酸及びそれ
らから誘導されるエイコサノイドを選択的に上昇させる
には、ベラパミル又はフルナリジンを、より好ましくは
ジホモ−γ−リノレン酸とともに使用すればよい。同様
にジホモ−γ−リノレン酸及びそれから誘導されるエイ
コサノイドを選択的に上昇させるには、メトキシベラパ
ミルを、より好ましくはリノール酸とともに用いればよ
い。
【0010】さらに、ジホモ−γ−リノレン酸及びそれ
から誘導されるエイコサノイドを選択的に上昇させるに
は、本発明の有効成分と公知のΔ5−不飽和化酵素阻害
剤(特開平3−27319、特開平3−72892、特
開平3−49688)とを組み合わせることもできる。
本発明の有効成分の中で、Δ6−不飽和化酵素を主に活
性化するメトキシベラパミルが特に有効である。Δ5−
不飽和化酵素阻害剤としては、セサミン、セサミノー
ル、エピセサミン、エピセサミノール、セサモリン、2
−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−6−(3−
メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジオキ
サビシクロ〔3,3,0〕オクタン、2,6−ビス(3
−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジオ
キサビシクロ〔3,3,0〕オクタン、2−(3,4−
メチレンジオキシフェニル)−6−(3−メトキシ−4
−ヒドロキシフェノキシ)−3,7−ジオキサビシクロ
〔3,3,0〕オクタン等のリグナン類化合物、ピペロ
ニルブトキサイド、クルクミン等を挙げることができ
る。これらΔ5−不飽和化酵素阻害剤のうち立体異性体
の存在するものはD体、L体ともに用いることができ
る。また、本発明の有効成分とΔ5−不飽和化酵素阻害
剤は、それぞれ単独で、又は複数の成分を組み合わせた
ものを組み合わせて使用することができる。
から誘導されるエイコサノイドを選択的に上昇させるに
は、本発明の有効成分と公知のΔ5−不飽和化酵素阻害
剤(特開平3−27319、特開平3−72892、特
開平3−49688)とを組み合わせることもできる。
本発明の有効成分の中で、Δ6−不飽和化酵素を主に活
性化するメトキシベラパミルが特に有効である。Δ5−
不飽和化酵素阻害剤としては、セサミン、セサミノー
ル、エピセサミン、エピセサミノール、セサモリン、2
−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−6−(3−
メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジオキ
サビシクロ〔3,3,0〕オクタン、2,6−ビス(3
−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジオ
キサビシクロ〔3,3,0〕オクタン、2−(3,4−
メチレンジオキシフェニル)−6−(3−メトキシ−4
−ヒドロキシフェノキシ)−3,7−ジオキサビシクロ
〔3,3,0〕オクタン等のリグナン類化合物、ピペロ
ニルブトキサイド、クルクミン等を挙げることができ
る。これらΔ5−不飽和化酵素阻害剤のうち立体異性体
の存在するものはD体、L体ともに用いることができ
る。また、本発明の有効成分とΔ5−不飽和化酵素阻害
剤は、それぞれ単独で、又は複数の成分を組み合わせた
ものを組み合わせて使用することができる。
【0011】さらに、本発明の有効成分は脂質と併用す
ることによって、その機能性因子としての効果を高める
ことができる。特にPUFA又はその前駆体となり得る
脂肪酸を構成成分として含有するものが望ましく、リノ
ール酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、6,9,1
2,15−オクタデカテトラエン酸、11,14−エイ
コサジエン酸、11,14,17−エイコサトリエン
酸、ジホモ−γ−リノレン酸、8,11,14,17−
エイコサテトラエン酸、アラキドン酸、5,8,11,
14,17−エイコサペンタエン酸等の脂肪酸をそのま
まの形か、あるいはナトリウム、カリウム、アンモニウ
ム等の塩又はメチルエステル、エチルエステル等のエス
テルが挙げられる。また、椿油、ヒマシ油、クロロフィ
ル油、アマニ油、オリブ油、落花生油、なたね油、ゴマ
油、大豆油、桐油、ヤシ油、サフラワー油、ひまわり
油、オレンジ油、トウモロコシ油、米ヌカ油、綿実油、
パーム油、パーム核油、月見草油、エゴマ油、カカオ
脂、牛脂、豚脂、馬脂、羊脂、魚油、鯨油、肝油、PU
FA含有微生物油脂等の、上記脂肪酸を含有する油脂類
も挙げることができる。
ることによって、その機能性因子としての効果を高める
ことができる。特にPUFA又はその前駆体となり得る
脂肪酸を構成成分として含有するものが望ましく、リノ
ール酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、6,9,1
2,15−オクタデカテトラエン酸、11,14−エイ
コサジエン酸、11,14,17−エイコサトリエン
酸、ジホモ−γ−リノレン酸、8,11,14,17−
エイコサテトラエン酸、アラキドン酸、5,8,11,
14,17−エイコサペンタエン酸等の脂肪酸をそのま
まの形か、あるいはナトリウム、カリウム、アンモニウ
ム等の塩又はメチルエステル、エチルエステル等のエス
テルが挙げられる。また、椿油、ヒマシ油、クロロフィ
ル油、アマニ油、オリブ油、落花生油、なたね油、ゴマ
油、大豆油、桐油、ヤシ油、サフラワー油、ひまわり
油、オレンジ油、トウモロコシ油、米ヌカ油、綿実油、
パーム油、パーム核油、月見草油、エゴマ油、カカオ
脂、牛脂、豚脂、馬脂、羊脂、魚油、鯨油、肝油、PU
FA含有微生物油脂等の、上記脂肪酸を含有する油脂類
も挙げることができる。
【0012】本発明の有効成分はそのままの形か、又は
塩酸塩の形で使用することができる。本発明の有効成分
は、経口投与することができ、又は非経口投与、例えば
筋肉内注射、皮下注射、静脈内注射等により投与するこ
ともできる。投与量は、投与の目的、投与対象者の状態
によって異なるが、経口投与の場合一般に1〜100mg
/日、非経口投与の場合は0.1〜5mg/日である。本
発明の有効成分は、必要に応じてカプセル剤、散剤、顆
粒剤、錠剤等を調製することができるし、水や種々の水
溶液に溶解して溶液を調製することもできる。また生理
食塩水等で希釈することにより注射剤を調製することが
でき、適宜等張化剤、安定剤、防腐剤、無痛化剤を加え
てもよい。
塩酸塩の形で使用することができる。本発明の有効成分
は、経口投与することができ、又は非経口投与、例えば
筋肉内注射、皮下注射、静脈内注射等により投与するこ
ともできる。投与量は、投与の目的、投与対象者の状態
によって異なるが、経口投与の場合一般に1〜100mg
/日、非経口投与の場合は0.1〜5mg/日である。本
発明の有効成分は、必要に応じてカプセル剤、散剤、顆
粒剤、錠剤等を調製することができるし、水や種々の水
溶液に溶解して溶液を調製することもできる。また生理
食塩水等で希釈することにより注射剤を調製することが
でき、適宜等張化剤、安定剤、防腐剤、無痛化剤を加え
てもよい。
【0013】
【実施例】次に、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらによって制限されるものではない。例1. 0.15M KCl、5mM MgCl2 ・6H2
O、1mM EDTA、0.25Mサッカロース、1.5
mMグルタチオンを含む50mMリン酸緩衝溶液(pH7.
4)をホモジナイゼイション溶液とした。8週令の雄ウ
イスター系ラットから肝臓を生理食塩水で還流した後摘
出し、肝臓の4倍量のホモジナイゼイション溶液を加え
ホモジナイズした。得られたホモジネートを10,00
0rpm で20分間遠心し、上清をさらに100,000
rpm で1時間遠心し得られたペレットにホモジナイゼイ
ション溶液を加え、懸濁させてミクロソーム溶液を得
た。ミクロソーム溶液のタンパク質は12.24mg/ml
であった。又、以上の操作は4℃下で行った。
発明はこれらによって制限されるものではない。例1. 0.15M KCl、5mM MgCl2 ・6H2
O、1mM EDTA、0.25Mサッカロース、1.5
mMグルタチオンを含む50mMリン酸緩衝溶液(pH7.
4)をホモジナイゼイション溶液とした。8週令の雄ウ
イスター系ラットから肝臓を生理食塩水で還流した後摘
出し、肝臓の4倍量のホモジナイゼイション溶液を加え
ホモジナイズした。得られたホモジネートを10,00
0rpm で20分間遠心し、上清をさらに100,000
rpm で1時間遠心し得られたペレットにホモジナイゼイ
ション溶液を加え、懸濁させてミクロソーム溶液を得
た。ミクロソーム溶液のタンパク質は12.24mg/ml
であった。又、以上の操作は4℃下で行った。
【0014】Δ5−不飽和化反応の測定の場合、0.2
5Mサッカロース、0.15M KCl、1.5mMグル
タチオン、45mM NaF、0.5mMニコチンアミド、
5mMMgCl2 ・6H2 O、7.5mM ATP、0.4
mM CoA・Na2 、1.5mM NADH、100μM
(1ml当り〔2−14C〕ジホモ−γ−リノレン酸0.1
μCiを含む〕ジホモ−γ−リノレン酸を含む0.1Mリ
ン酸緩衝溶液(pH7.4)1mlに先に示したラット肝ミ
クロソーム溶液100μlを加え37℃で1時間反応を
行った。
5Mサッカロース、0.15M KCl、1.5mMグル
タチオン、45mM NaF、0.5mMニコチンアミド、
5mMMgCl2 ・6H2 O、7.5mM ATP、0.4
mM CoA・Na2 、1.5mM NADH、100μM
(1ml当り〔2−14C〕ジホモ−γ−リノレン酸0.1
μCiを含む〕ジホモ−γ−リノレン酸を含む0.1Mリ
ン酸緩衝溶液(pH7.4)1mlに先に示したラット肝ミ
クロソーム溶液100μlを加え37℃で1時間反応を
行った。
【0015】1時間後、エタノール5mlを加え反応停止
させ、4NKOH 1mlを加え60℃で30分間ケン化
反応を行った。反応後、水3ml、6N HCl 1mlを
加えた後、反応溶液中の脂肪酸をヘキサン5mlで2回抽
出し、遠心エバポレーターで溶媒を留去した。さらにエ
ーテル/メタノール(9:1)1mlを加え、ジアゾメタ
ンでメチルエステル化した。30分間室温で放置した
後、遠心エバポレーターで溶媒を留去し、基質と反応生
成物の脂肪酸メチルエステルを得た。
させ、4NKOH 1mlを加え60℃で30分間ケン化
反応を行った。反応後、水3ml、6N HCl 1mlを
加えた後、反応溶液中の脂肪酸をヘキサン5mlで2回抽
出し、遠心エバポレーターで溶媒を留去した。さらにエ
ーテル/メタノール(9:1)1mlを加え、ジアゾメタ
ンでメチルエステル化した。30分間室温で放置した
後、遠心エバポレーターで溶媒を留去し、基質と反応生
成物の脂肪酸メチルエステルを得た。
【0016】得られたエステルは、HPLCによって分
析した。移動相にはアセトニトリル/水(90:1
0)、カラムにはUnisil Pack 150A
(4.6×150mm、ガスクロ工業)を用い、移動相流
速1ml/min 、シンチレーションカクテル流速2ml/mi
n で測定した。活性化活性は、反応溶液に評価化合物を
添加して反応させた時に得られる、反応生成物であるア
ラキドン酸の放射能を測定し、無添加時と比較して求め
た。
析した。移動相にはアセトニトリル/水(90:1
0)、カラムにはUnisil Pack 150A
(4.6×150mm、ガスクロ工業)を用い、移動相流
速1ml/min 、シンチレーションカクテル流速2ml/mi
n で測定した。活性化活性は、反応溶液に評価化合物を
添加して反応させた時に得られる、反応生成物であるア
ラキドン酸の放射能を測定し、無添加時と比較して求め
た。
【0017】Δ6−不飽和化反応の測定は基質に100
nmol(〔1−14C〕リノール酸0.1μCiを含む)リノ
ール酸を用いること以外はΔ5−不飽和化反応の測定と
同様に測定した。Δ6−不飽和化反応の測定において
は、反応生成物であるγ−リノレン酸の放射能を測定
し、活性化活性を求めた。反応溶液に、パパベリン誘導
体としてベラパミル又はメトキシベラパミル、ピペラジ
ン誘導体としてフルナリジン又はシナリジン、あるいは
アミロライドをそれぞれ0.2mM添加して、Δ5−、Δ
6−不飽和化酵素の活性化活性を測定した結果を表1に
示す。
nmol(〔1−14C〕リノール酸0.1μCiを含む)リノ
ール酸を用いること以外はΔ5−不飽和化反応の測定と
同様に測定した。Δ6−不飽和化反応の測定において
は、反応生成物であるγ−リノレン酸の放射能を測定
し、活性化活性を求めた。反応溶液に、パパベリン誘導
体としてベラパミル又はメトキシベラパミル、ピペラジ
ン誘導体としてフルナリジン又はシナリジン、あるいは
アミロライドをそれぞれ0.2mM添加して、Δ5−、Δ
6−不飽和化酵素の活性化活性を測定した結果を表1に
示す。
【0018】 表 1 ────────────────────────── 不飽和化酵素活性化(%) Δ5 Δ6 ベラパミル 41 10 メトキシベラパミル 10 47 フルナリジン 34 5 シナリジン 21 22 アミロライド 26 20 数値は評価化合物無添加時と比較した活性化の度合いを
%で表示した。例2. ベラパミル、メトキシベラパミル、フルナリジ
ン、シナリジン及びアミロライドをそれぞれ0.05〜
0.4mMの種々の濃度で加え、実施例1と同様にしてΔ
5−及びΔ6−不飽和化酵素の活性化活性を測定した。
表2にΔ5−不飽和化酵素の結果を、表3にΔ6−不飽
和化酵素の結果を示す。
%で表示した。例2. ベラパミル、メトキシベラパミル、フルナリジ
ン、シナリジン及びアミロライドをそれぞれ0.05〜
0.4mMの種々の濃度で加え、実施例1と同様にしてΔ
5−及びΔ6−不飽和化酵素の活性化活性を測定した。
表2にΔ5−不飽和化酵素の結果を、表3にΔ6−不飽
和化酵素の結果を示す。
【0019】 表 2 ─────────────────────────────── 評価化合物 Δ5−不飽和化酵素活性化(%) 評価化合物 の濃度(mM) 0.05 0.1 0.2 0.4 ベラパミル 25 34 41 50 メトキシベラパミル 2 7 10 11 フルナリジン 10 21 34 38 シナリジン 9 14 21 27 アミロライド 10 16 26 28 表 3 ─────────────────────────────── 評価化合物 Δ6−不飽和化酵素活性化(%) 評価化合物 の濃度(mM) 0.05 0.1 0.2 0.4 ベラパミル 2 8 10 13 メトキシベラパミル 30 39 47 52 フルナリジン 1 2 5 8 シナリジン 11 17 22 27 アミロライド 10 15 20 26 表2及び表3から明らかなように、ベラパミル、メトキ
シベラパミル、フルナリジン、シナリジン並びにアミロ
ライドのいずれも、濃度依存的にΔ5−及びΔ6−不飽
和化酵素を活性化した。
シベラパミル、フルナリジン、シナリジン並びにアミロ
ライドのいずれも、濃度依存的にΔ5−及びΔ6−不飽
和化酵素を活性化した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 9/02 7823−4B // C07D 241/44 8615−4C
Claims (2)
- 【請求項1】 パパベリン誘導体、ピペラジン誘導体及
びアミロライドから成る群より選ばれた少なくとも1種
の化合物を有効成分とするΔ5−及びΔ6−不飽和化酵
素活性化剤。 - 【請求項2】 前記パパベリン誘導体がベラパミル(ve
rapamil)、メトキシベラパミル(methoxyverapamil) 、
ピペラジン誘導体が、フルナリジン(flunarizine)又は
シナリジン(cinnarizine)である請求項1に記載の活性
化剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4074195A JPH05271069A (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 高度不飽和脂肪酸不飽和化酵素活性化剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4074195A JPH05271069A (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 高度不飽和脂肪酸不飽和化酵素活性化剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271069A true JPH05271069A (ja) | 1993-10-19 |
Family
ID=13540160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4074195A Pending JPH05271069A (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 高度不飽和脂肪酸不飽和化酵素活性化剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05271069A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013043925A1 (en) * | 2011-09-21 | 2013-03-28 | Gilead Sciences, Inc. | Sodium channel blockers reduce glucagon secretion |
-
1992
- 1992-03-30 JP JP4074195A patent/JPH05271069A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013043925A1 (en) * | 2011-09-21 | 2013-03-28 | Gilead Sciences, Inc. | Sodium channel blockers reduce glucagon secretion |
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