JPH05262478A - エレベータ用ワイヤロープ - Google Patents

エレベータ用ワイヤロープ

Info

Publication number
JPH05262478A
JPH05262478A JP9005392A JP9005392A JPH05262478A JP H05262478 A JPH05262478 A JP H05262478A JP 9005392 A JP9005392 A JP 9005392A JP 9005392 A JP9005392 A JP 9005392A JP H05262478 A JPH05262478 A JP H05262478A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rope
elevator
wire rope
core
button head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9005392A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2920444B2 (ja
Inventor
Hidetoshi Yamamoto
秀俊 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Seiko Co Ltd filed Critical Tokyo Seiko Co Ltd
Priority to JP9005392A priority Critical patent/JP2920444B2/ja
Publication of JPH05262478A publication Critical patent/JPH05262478A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2920444B2 publication Critical patent/JP2920444B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ropes Or Cables (AREA)
  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】水分を含む条件下で使用してもロープの縮み現
象が生じにくく、耐疲労性も良好で、しかも巻取りドラ
ムに対してしっかりと締結することができるエレベータ
用のワイヤロープを提供する。 【構成】エレベータの吊り索として使用される心入りワ
イヤロープにおいて、ロープの心綱1として合成繊維を
用い、かつロープ端末にボタンヘッド30を有し、ボタ
ンヘッド30を含めた領域が低融点金属のダイカスト塊
31に埋め込まれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエレベータ用ワイヤロー
プに関する。
【0002】
【従来の技術及びその技術的課題】エレベータ用の索と
して、8×S(19)などのワイヤロープが汎用されてい
る。そして、このワイヤロープはマニラ麻で代表される
天然繊維が心綱として使用され、油の飛散の問題を回避
するため、通常のワイヤロープ1/2程度すなわち10
%程度のロープグリース含油率とされていた。しかし、
エレベータは、ビルなどの密閉した場所に設置されるほ
か、近年の建築物や構造物の高所化にともない、それら
の建築ないし建設現場で資材や作業員の搬送装置として
使用される傾向にある。この場合、エレベータロープは
半ば露出環境に置かれることになる。すると、天然繊維
は吸水性があるため、吸水して直径が太くなり、ことに
エレベータ用のワイヤロープは上記のように8ストラン
ドで心綱の占める面積が大きいため縮みやすい。このた
め、ロープ長さが収縮し、カーゴが規定の位置に正確に
停止しなくなったりするという問題が生じていた。これ
は安全性が重視されるエレベータロープにとって大きな
問題であった。
【0003】この対策としては心綱に合成繊維を使用す
ることが考えられるが、周知のようにエレベータロープ
の端末は巻取りドラムなどに締結される。そのために端
末定着部が設けられるが、この端末定着部はエレベータ
ロープの場合、確実性の面から合金止め方式が採用され
る。合金止めは実公昭56−45920号公報や実公昭
57−46400号公報のように、ロープ端末を解撚
し、心綱を必要長さ切除し、解撚部分をテーパ状ソケッ
ト内に挿入し、ソケット内にZnなどの低融点金属を重
力鋳込みする方法である。この場合、心綱が天然繊維の
場合には、400〜450℃の耐熱性があるため問題は
ないが、心綱が合成繊維のときには、鋳込み速度と冷却
速度が遅いことおよび解撚状態にあることによって合成
繊維が加熱され、ソケットの口元からかなりの範囲の合
成繊維が溶けて空洞部となる。このため、この部分で心
綱の機能がなくなる。さらに合成繊維の溶融にともなっ
てガスが発生し、これが鋳込み金属に混入するため巣が
生じ、合金が脆くなったり組織にむらが生ずる。このた
め、端末締結効率が低下してしまう。また、空洞部に水
分が溜って腐食により早期断線や切断が発生する。この
ため、合成繊維を心綱として使用することができず、吸
水によるロープ収縮の問題があっても天然繊維芯を使用
せざるを得ないのが実情であった。
【0004】本発明は上記のような問題点を解消するた
めに研究して創案されたもので、その目的とするところ
は、水分を含む条件下で使用してもロープの縮み現象が
生じにくく、耐疲労性も良好で、しかも巻取りドラムに
対してしっかりと締結することができるエレベータ用の
ワイヤロープを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、エレベータの吊り索として使用される心入り
ワイヤロープにおいて、該ロープの心綱として合成繊維
を用い、かつロープ端末にボタンヘッドを有し、該ボタ
ンヘッドを含めた領域が低融点金属のダイカスト塊に埋
め込まれている構成としたものである。
【0006】
【実施例】以下本発明の実施例を添付図面に基いて説明
する。図1は本発明にかかるエレベータ用ワイヤロープ
の一実施例を示している。Aは本発明によるワイヤロー
プであり、1は合成繊維心綱で、吸水性がないか非常に
少ないものたとえば、ポリプロピレン系、ポリエチレン
系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリアラミド系な
どから選択された合成繊維の多数本を3つ打ち、8つ打
ちなどして作られている。2は19本のワイヤ20を撚
りあわせたストランドであり、前記合成繊維心綱1の周
りに8本配置され撚り合わされている。3は巻取りドラ
ムに締結するためワイヤロープAに施された端末定着部
であり、ヘッディング装置により強打することで膨出さ
れたボタンヘッド30と、該ボタンヘッド30を含めロ
ープ直径の2.5〜3.5倍の長さを低融点金属で鋳包み
したダイカスト塊31からなっている。前記ダイカスト
塊31は直柱状、テーパー状など任意であり、必要に応
じて外周にねじなどが加工されてもよい。ダイカスト塊
31は、ボタンヘッド30を含む所要長さ領域を囲むよ
うに割型4a,4bを取付け、注入口からZn合金、Z
N−Al合金などの低融点金属を加圧注入し、注入後直
ちに水冷等により冷却し、次いで割型4a,4bを離型
することによって作られる。
【0007】このような端末構成とすることにより、心
綱として合成繊維を使用することによる問題点を解消す
ることができ、合成繊維の特性を生かしてロープの縮み
現象を回避することができる。すなわち、既述のように
合成繊維は熱に弱いという弱点があるが、本発明ではロ
ープ端をヘッディングしてボタンヘッド30を作り、端
末を解撚しないため鋳込み口元付近の合成繊維に直接低
融点金属が触れず、熱による損傷をほとんど受けること
がない。しかも、低融点金属を加圧注入しすぐに冷却す
るため、熱の伝播が少なく、合成繊維の焼けや溶融によ
るガスもほとんど発生せず、鋳込み金属に巣やピンホー
ルが発生することも回避される。したがって、端末締結
効率を100%とすることができる。
【0008】次に本発明を実地に製作して性能試験を行
った結果を示す。構造が8×S(19)の各種径のエレベ
ータロープを製作した。本発明は心綱として、ポリプロ
ピレン原糸58000デニールを3つ打ちした太さ7.
5mmのものを使用した。従来品は心綱としてマニラ麻を
使用し3つ打ちした太さ6.9mmを使用した。まず、本
発明品と従来品の大気中および水中での縮み率を測定し
た結果を下記表1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】この表1から、本発明品は従来品に比べて
著しくロープ縮み量が少なくなっていることがわかる。
次に、ロープ直径が12mmのものについて、ロープ端末
をへッダーにより強打して直径22mm、高さ20mmのボ
タンヘッドを形成し、これを含む部分をダイカスト成形
用割型に挿入し、ZN−Al合金の溶湯(温度450℃)
を圧力約200kg/cm2で加圧注入し、注入後自然冷却
し、直径30mm、長さ42mmの端末定着部を得た。従来
品は、端末をソケットに挿入し、ホワイトメタルの溶湯
(温度300℃)を重力鋳込みして、本発明と同じ直径と
長さの端末定着部を得た。また、比較のため、本発明と
同じ構成のロープについて、端末を解撚し、ソケットに
挿入し、ZN−Al合金の溶湯を重力鋳込みして、本発
明と同じ直径と長さの端末定着部を有する比較品を得
た。これら3者の性能を試験した結果を下記表2に示
す。表2において、大気中の縮み率は24時間後の値で
あり、疲労性はD/dが20、SFが10、10%破断
までのデータである。また、破断荷重は規格値5.96
tfである。
【0011】
【表2】
【0012】この表2から、本発明品はロープの縮みを
著しく改善することができるとともに、繊維に手方向の
バラツキが少ないため疲労性も著しく向上していること
がわかる。さらに、比較品と比べても明らかなように、
ロープの破断荷重は同等となっている。これは熱に弱い
合成繊維を心綱としているにもかかわらず、端末締結部
に熱的影響によるダメージと発生ガスによる品質低下が
ないためである。
【0013】
【発明の効果】以上説明した本発明によるときには、エ
レベータ用のワイヤロープにおいて、心綱の吸水による
ロープ長さの縮みを大幅に減少することができ、また、
耐疲労性も向上することができる。しかも、合成繊維を
心綱としているにもかかわらず、エレベータロープにお
いて必要不可欠な締結用端末部の繊維が熱によるダメー
ジを受けず、鋳込み合金の質も良好とすることができ、
締結力や強度などの特性を保つことができるというすぐ
れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエレベータ用ワイヤロープの一実
施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 合成繊維心綱 2 ストランド 3 端末定着部 30 ボタンヘッド 31 ダイカスト塊

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エレベータの吊り索として使用される心入
    りワイヤロープにおいて、該ロープの心綱として合成繊
    維を用い、かつロープ端末にボタンヘッドを有し、該ボ
    タンヘッドを含めた領域が低融点金属のダイカスト塊に
    埋め込まれていることを特徴とするエレベータ用ワイヤ
    ロープ。
JP9005392A 1992-03-17 1992-03-17 エレベータ用ワイヤロープ Expired - Fee Related JP2920444B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9005392A JP2920444B2 (ja) 1992-03-17 1992-03-17 エレベータ用ワイヤロープ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9005392A JP2920444B2 (ja) 1992-03-17 1992-03-17 エレベータ用ワイヤロープ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05262478A true JPH05262478A (ja) 1993-10-12
JP2920444B2 JP2920444B2 (ja) 1999-07-19

Family

ID=13987854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9005392A Expired - Fee Related JP2920444B2 (ja) 1992-03-17 1992-03-17 エレベータ用ワイヤロープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2920444B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009292630A (ja) * 2008-06-09 2009-12-17 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd エレベータ用巻上ロープ及びその製造方法
WO2010143249A1 (ja) 2009-06-08 2010-12-16 三菱電機株式会社 エレベータ用ロープ及びその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009292630A (ja) * 2008-06-09 2009-12-17 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd エレベータ用巻上ロープ及びその製造方法
WO2010143249A1 (ja) 2009-06-08 2010-12-16 三菱電機株式会社 エレベータ用ロープ及びその製造方法
CN102459052A (zh) * 2009-06-08 2012-05-16 三菱电机株式会社 电梯用绳索及其制造方法
JP5404782B2 (ja) * 2009-06-08 2014-02-05 三菱電機株式会社 エレベータ用ロープ及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2920444B2 (ja) 1999-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2413191A1 (en) Metal matrix composite wires, cables, and method
CA1151402A (en) Method of producing a flemish eye on the end of a rope and a flemish eye device
CA2413189A1 (en) Metal matrix composite wires, cables, and method
EP2521869B1 (en) Hybrid rope
JP2004504482A5 (ja)
JP2004504483A5 (ja)
WO2002048605A3 (en) Electroluminescent cable and mounting system therefor
JPH05262478A (ja) エレベータ用ワイヤロープ
CN103255658A (zh) 一种纤维索端部浇铸固结方法
CN101127255B (zh) 钢丝绳复合电缆
US3813643A (en) Terminating of electrical conductors
CN101641276B (zh) 电梯绳索的连接方法
US4085252A (en) Composite wire with a base of cerium and other rare earths
JP3360006B2 (ja) ワイヤロープの端末処理方法
CN205916876U (zh) 一种中高速用电梯绳头组合
CN218756953U (zh) 一种桥梁支座的拉索锁头
FR2348406A1 (fr) Embout pour armatures de cables de precontrainte
JPH11335987A (ja) 合成繊維心ワイヤロープの端末加工法及び端末ソケツト付き合成繊維心ワイヤロープ
CN2713491Y (zh) 具有抗啮齿动物啃咬结构的光缆护层
JP2756165B2 (ja) 光ファイバ複合架空地線
CN103331857B (zh) 一种纤维绳索端部成型方法
CN214402442U (zh) 一种挤压锚碇套拉索
JPH03249288A (ja) 動索用ワイヤロープ
US2488247A (en) Wire rope union
JPH0320615B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees