JPH05255674A - ハイドロコンバージョン法 - Google Patents

ハイドロコンバージョン法

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JPH05255674A
JPH05255674A JP33338292A JP33338292A JPH05255674A JP H05255674 A JPH05255674 A JP H05255674A JP 33338292 A JP33338292 A JP 33338292A JP 33338292 A JP33338292 A JP 33338292A JP H05255674 A JPH05255674 A JP H05255674A
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catalyst
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precursor concentrate
oil
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Jr Roby Bearden
ベアデン ジュニア ロビー
Clyde Lee Aldridge
リー オールドリッジ クライド
Martin Carl Poole
カール プール マーティン
William E Lewis
アーネスト ルイス ウィリアム
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Exxon Research and Engineering Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G47/00Cracking of hydrocarbon oils, in the presence of hydrogen or hydrogen- generating compounds, to obtain lower boiling fractions
    • C10G47/02Cracking of hydrocarbon oils, in the presence of hydrogen or hydrogen- generating compounds, to obtain lower boiling fractions characterised by the catalyst used
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G47/00Cracking of hydrocarbon oils, in the presence of hydrogen or hydrogen- generating compounds, to obtain lower boiling fractions
    • C10G47/24Cracking of hydrocarbon oils, in the presence of hydrogen or hydrogen- generating compounds, to obtain lower boiling fractions with moving solid particles
    • C10G47/26Cracking of hydrocarbon oils, in the presence of hydrogen or hydrogen- generating compounds, to obtain lower boiling fractions with moving solid particles suspended in the oil, e.g. slurries

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 前硫化触媒前駆物質コンセントレートを原料
油とともにハイドロコンバージョン帶域中へ導入し、ハ
イドロコンバージョン条件で、水素の存在下に重質炭化
水素原料油を低沸生成物に転化する方法。ハイドロコン
バージョンは約425〜510℃の温度及び約50〜5
000psigの水素分圧で行われる。 【目的】 この方法は従来の前硫化前形成触媒コンセン
トレートのモリブデン含量の濃度限界、0.7重量%、
を克服する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明はプロセスフィードの一部中に形
成されたモリブデンの前硫化触媒前駆物質コンセントレ
ートのコンセントレートが触媒の源として使用される重
質炭化水素原料油に対するスラリーハイドロコンバージ
ョン法の改良に関する。前硫化前駆物質コンセントレー
トはハイドロコンバージョン反応器に直接添加すること
ができ、又はコンセントレートの温度が添加又はプレミ
キシングの前に約315℃以下に維持されれば、それを
反応器へ導入する前にプロセスフィードとプレミックス
することができる。
【0002】
【発明の背景】石油工業における実質的な関心が重質炭
化水素原料油を低沸液体に転化することに存在する。重
質原料油のハイドロコンバージョンに適する方法の1つ
の型は(熱分解性金属化合物)触媒前駆物質から炭化水
素油中に調製した触媒を用いるスラリー法である。触媒
はハイドロコンバージョン帶域中に現場で形成される。
例えば米国特許第4,226,742 号及び第4,244,839 号参
照。さらに、米国特許第4,740,295 号及び第4,740,489
号は触媒がリンモリブデン酸前駆物質コンセントレート
から製造される方法を教示している。前駆物質コンセン
トレートは最終触媒形成前に硫化される。この前硫化段
階がコークス形成に関して大きい制御をもつ触媒を生ず
ることが教示される。これらの2特許中の前硫化剤は硫
化水素含有ガス又は硫化水素前駆物質を必要とし、生ず
る触媒コンセントレートは重質炭化水素物質の低沸生成
物へのハイドロコンバージョンに使用される。炭化水素
油に関する「ハイドロコンバージョン」という語はこゝ
では水素の存在下に行われる、油の重質成分の少なくと
も一部が低沸生成物に転化される接触法を示すために使
用される。油の含窒素化合物、硫黄化合物及び金属成分
の濃度の同時低下もまた生ずることができる。
【0003】こゝに示す沸点はすへて、特記しなければ
大気圧等価沸点である。炭化水素油中に混合されたコン
セントレートの形態の触媒前駆物質を、重質炭化水素原
料油を含むハイドロコンバージョン帶域中へ導入する方
法は米国特許第5,053,376 号中に開示され、それが参照
される。この操作は、触媒前駆物質が初めにコンセント
レートを形成することなく、すなわち触媒前駆物質を直
接フィード中へ、又は直接反応器中へ導入することによ
り、ハイドロコンバージョン帶域中へ導入される方法に
比較すると一定の利点をもつ。それらの利点には(i)
前駆物質を、全フィードの代わりに小流と混合すること
の容易さ;(ii) 前駆物質コンセントレートを将来の使
用のために貯蔵する能力及び(又は)現場又は他の場所
における活性確認;及び(iii)原料油以外の炭化水素油
が触媒活性の発生に一層最適であることができるときに
原料油以外の炭化水素油を触媒前駆物質に対する分散媒
して使用する能力、が含まれる。米国特許第5,053,376
号は硫化剤として元素硫黄の使用を教示している。触媒
前駆物質コンセントレートは通常前硫化され、炭化水素
油中に分散された固体触媒粒子を含む触媒コンセントレ
ートに転化される。この触媒の少なくとも一部は次いで
ハイドロコンバージョンされる炭化水素原料油中へ石炭
とともに又は石炭なく導入される。典型的には、約0.
2重量%から0.7重量%までのMoを含む触媒コンセ
ントレートをプロセス原料油に添加して約0.005重
量%(50wppm)〜約0.100重量%(1000
wppm)Moを含むフィードとコンセントレートとの
ブレンドを得る。本発明は単に前硫化触媒前駆物質コン
セントレートをハイドロコンバージョン帶域中へ導入す
ることに関し、触媒コンセントレートではない。
【0004】前硫化前形成触媒コンセントレートのモリ
ブデン含量を高める試みは、濃度が約0.7重量%モリ
ブデン以上に増加すると触媒活性の損失を生ずる(図2
参照)。その問題は触媒粒子の濃度が増加すると小触媒
粒子が会合し、従って触媒分散性の損失を生ずることに
由来すると思われる。コンセントレート中の高モリブデ
ンレベルの存在はそのようなレベルが製造設備の大きさ
並びに反応器中のMoの一定レベルの維持のためにプロ
セスフィードとブレンドしなければならないコンセント
レート流の体積を最小にする点で評価される。流れ体積
の減少は熱収支の維持をより簡単にし、常圧殘油がコン
セントレート調製のためにビヒクルとして使用される場
合に反応器中へ入る軽油の量を低減する。軽油の体積の
減少はガス生成及び水素の消費の低減を生ずる。今回、
この約0.7重量%Moの濃度限界を、触媒前形成段階
を排除し、単に前硫化前駆物質コンセントレートをハイ
ドロコンバージョン帶域中へ供給することにより克服で
きることが認められた。前硫化前駆物質コンセントレー
トを使用すると、前駆物質コンセントレートとプロセス
フィードとのブレンド(50〜1000wppmの総括
Mo含量)がハイドロコンバージョン条件にさらされる
ときに究極的に形成される触媒の活性の犠牲なくコンセ
ントレート中のMoの濃度を1.5重量%及びそれ以上
に高めることができる。
【0005】
【発明の概要】本発明によれば、炭化水素原料油をハイ
ドロコンバージョン条件で、水素の存在下に前硫化触媒
前駆物質コンセントレート〔該前硫化触媒前駆物質コン
セントレートは(a)約565℃以上で沸騰する成分を
含む炭化水素油と、前記炭化水素油を基にして、元素モ
リブデンとして計算して約0.2〜5重量%モリブデン
を与える量のモリブデンポリ酸前駆物質を含む前駆物質
の水溶液との混合物を形成して水含有触媒前駆物質コン
セントレートを生成させる段階、(b)水含有触媒前駆
物質コンセントレートを乾燥して、水を除去し、実質的
に水を含まない触媒前駆物質コンセントレートを生成さ
せる段階;及び(c)生じた触媒前駆物質コンセントレ
ートを約10℃から触媒形成温度までの、しかしそれを
含まない温度、及び約14.7〜約200psiaの範
囲内の硫化水素分圧で、添加硫化水素に接触させて前硫
化触媒前駆物質コンセントレートを生成させる段階を含
む段階により調製される〕と反応させることを含む炭化
水素原料油を低沸生成物にハイドロコンバージョンする
方法ガ提供される。
【0006】
【好ましい態様の説明】次に図1について説明すると、
重質炭化水素油がライン10により混合帶域1中へ導入
される。混合帶域1中への導入に適する炭化水素油には
565℃以上で沸騰する成分を含む、好ましくは565
℃以上で沸騰する成分を少なくとも10重量%もつ炭化
水素油例えば原油、340℃以上で沸騰する常圧残油及
び565℃以上で沸騰する減圧残油が含まれる。好まし
くは炭化水素油は少なくとも340℃以上の初留点をも
ち、アスファルテン及び(又は)樹脂を含む。最も好ま
しくは炭化水素油は565℃以下で沸騰する軽沸油及び
約565℃以上で沸騰する重質油を、565℃以上で沸
騰する物質を少なくとも約22重量%含むブレンド中に
含む。565+℃ブレンドの好ましい濃度は、ブレンド
(油の混合物)の全重量を基にして、約22〜85重量
%重質油、より好ましくは約30〜85重量%重質油、
なお一層好ましくは約40〜85重量%重質油、最も好
ましくは約45〜75重量%重質油を包含する。軽質油
は軽油であることができ、重質油は減圧残油であること
ができる。あるいは適量の所望成分をもつ常圧残油をラ
イン10の油として使用できる。リンモリブデン酸(又
は他の適当な水溶性又は油溶性モリブデン化合物)の水
溶液がライン12を経て混合帶域1中へ導入される。炭
化水素油を基にし、元素モリブデンとして計算してリン
モリブデン酸から、約0.2〜5、好ましくは約0.2
〜3、より好ましくは0.5〜2重量%モリブデンを与
えるに足る量のリンモリブデン酸水溶液が混合帶域1中
へ導入される。生ずる混合物は水含有触媒前駆物質コン
セントレート(すなわち、湿潤触媒前駆物質コンセント
レート)である。湿潤触媒前駆物質コンセントレートは
混合帶域1からライン14を経て取出され、乾燥帶域2
へ送られる。乾燥帶域2中で、大部分の水が適当な方法
例えば水含有触媒前駆物質コンセントレートを、水を蒸
発させるに足る温度に加熱することにより湿潤触媒前駆
物質コンセントレートから除去される。約100〜15
0℃の範囲内の温度がこの目的に適する。水は乾燥帶域
2からライン16を経て除去される。
【0007】「リンモリブデン酸」と言う語はこゝでは
MoO3 と希リン酸との、リン対モリブデン原子比が
0.083〜2.00、好ましくは0.083〜1.0
0、最も好ましくは0.083〜0.50の範囲内にあ
る反応生成物の水溶液を示すために使用される。これら
の溶液は1又はそれ以上のリンモリブデン酸種、例えば
12−モリブドリン酸(例えばH2 PMo1240xH2
O)及び二量体18−モリブドリン酸を含むことができ
る。さらに、結晶性12及び18酸を本発明の方法に用
いるリンモリブデン酸の水溶液の調製に使用できる。リ
ンモリブデン酸に関しては、ニューヨークのシュプリン
ガー・フェルラーク(Springer-Verlag)により発行され
たトピックス・イン・カーレント・ケミストリー(Topi
cs in Current Chemistry)No.76,pp.1〜6
4,1978が参照される。リンモリブデン酸が最もし
ばしば使用されるけれども、前硫化触媒前駆物質コンセ
ントレートに転化できる(製造条件下に)他の適当なモ
リブデン化合物には:(1)無機金属化合物例えばカル
ボニル、ハロゲン化物、オキシハロゲン化物、ポリ酸例
えばイソポリ酸及びヘテロポリ酸(例えばモリブドケイ
酸並びにリンモリブデン酸);(2)有機酸例えば2個
又はそれ以上の炭素原子をもつ非環式及び脂環式脂肪族
カルボン酸及びチオカルボン酸(例えばナフテン酸);
芳香族カルボン酸(トルイル酸);スルホン酸(例えば
トルエンスルホン酸);スルフィン酸;メルカプタン
類、キサントゲン酸類;フェノール類、ジー及びポリー
ヒドロキシ芳香族化合物のモリブデン塩;(3)キレー
ト化合物のような、例えば1,3−ジケトン、エチレン
ジアミン、エチレンジアミン四酢酸、フタロシアニン類
などとの、有機モリブデン化合物;(4)有機アミン例
えば脂肪族アミン、芳香族アミン及び第四級アンモニウ
ム化合物のモリブデン塩が含まれる。
【0008】事実上水を含まない触媒前駆物質コンセン
トレートは乾燥帶域2から取出され、ライン18を経て
硫化帶域3へ送られる。もちろん、触媒前駆物質の水溶
液が使用されなければ乾燥段階を排除することができ
る。硫化帶域3中で、乾燥触媒前駆物質コンセントレー
トは硫化水素含有ガス、硫化水素前駆物質又は元素硫黄
であることができる硫化剤に接触させられる。水素は硫
化段階中に存在するか又は存在しないことができ、好ま
しくは存在しない。硫化剤は好ましくは硫化水素10〜
100モル%を含むガスである。硫化段階は比較的低い
全圧で行われる。適当な低圧には約0〜450psig
の範囲内の全圧、好ましくは約0〜100psigの範
囲内の圧力が含まれる。硫化水素分圧は約14.7〜2
00psia、好ましくは20〜100psiaの範囲
内であることができる。硫化帶域中の適当な温度には少
なくとも約10℃の、前駆物質が触媒に転化される温度
までの、しかしそれを含まない温度が含まれ、好ましく
は温度は約10〜315℃、より好ましくは約40〜1
50℃であろう。適当な接触時間は、使用される硫化温
度により約5〜120分の範囲内であろう。実質的に乾
燥した触媒前駆物質コンセントレートの一定条件におけ
る硫化剤との接触は前硫化触媒前駆物質コンセントレー
トを生ずる。
【0009】元素硫黄が使用されるならば、それは昇華
粉末として、又は昇華粉末の濃分散体例えば市販硫黄華
として重質炭化水素油中で使用することができる。同素
体形態の元素硫黄例えば斜方晶系及び単斜晶系硫黄もま
た適する。好ましい物理的形態の硫黄は昇華粉末(硫黄
華)であるが、しかし硫黄はまた溶融硫黄及び硫黄蒸気
として導入することができる。混合帶域1中へ添加され
る硫黄の量は、硫黄対モリブデンの原子比が約1/1〜
8/1、好ましくは約2/1〜7/1、最も好ましくは
約3/1〜6/1であるような量である。好ましくは硫
黄はモリブデン化合物(例えばリンモリブデン酸の水溶
液)の添加前に炭化水素油中に分散される。硫黄含有前
駆物質混合物は前硫化前駆物質コンセントレートの製造
のために約149〜315℃(約300〜600°F)
の範囲内の温度で約5〜60分の短時間接触にかけられ
る。元素硫黄の使用は米国特許第5,039,392 号中に詳細
に記載され、それが参照される。
【0010】前硫化触媒前駆物質コンセントレート及び
未反応硫化剤(この論議のためにはH2 S)を含む気相
を含む前硫化帶域の流出物はライン20により分離帶域
4へ送られ、その中でH2 S及び残留水を含む気相が前
硫化触媒前駆物質コンセントレートから分離される。気
相はライン22を経て取出される。触媒前駆物質コンセ
ントレートはライン24及び46を経て別個の流れとし
て反応器へ供給することができる。この流れは触媒形成
に対するしきい温度まで、しかしそれを含まない温度に
維持される。図3はこれ例証する。従って前硫化コンセ
ントレートの直接注入は、注入ライン温度が約315℃
以下、例えば約100〜315℃の範囲内、好ましくは
約285〜315℃の範囲内に保たれるときに可能であ
る(活性の損失なく)。触媒形成のしきい温度は約31
5℃である。断熱ノズルが必要とされる。さらに、触媒
前駆物質注入は激しい混合又は乱流の地点であるべきで
ある。あるいは、コンセントレートの全部又は一部をラ
イン26を通過させ、ライン28の反応器原料油とブレ
ンドすることができる。この代替法において、コンセン
トレートがプロセスフィードと混ざる地点における注入
ライン温度は約315℃を越えてはならない。選ばれる
選択に関係なく、前硫化前駆物質コンセントレートの温
度が、前駆物質コンセントレートを多少とも瞬間的に
(すなわち、高乱流の地点で)プロセスフィードと、又
は反応器液体とブレンドできる地点まで約315℃以下
に維持されることが必要である。コンセントレート温度
の約315℃以下の維持が触媒固体の形成を生じないこ
とを保証し(図3)、従って0.7重量%以上のMoを
含むコンセントレートが触媒コンセントレート(すなわ
ち、図2の前硫化ー前形成コンセントレート)に転化さ
れるときに生ずる活性の損失が回避される。
【0011】ライン28はライン10の炭化水素油と同
様の沸点範囲をもつことができる炭化水素原料油を運
ぶ。あるいは、それはライン10の炭化水素油と同様の
沸点範囲又はライン10の炭化水素油とは異なる沸点範
囲をもつ個々の炭化水素又は炭化水素の混合物であるこ
とができる。炭化水素原料油は炭化水素油又は炭化水素
希釈剤中の石炭であることができる。適当な炭化水素油
原料には原油;220℃以上、好ましくは340℃以上
で沸騰する炭化水素の混合物例えば軽油、減圧残油、常
圧残油、単流コーカー残油及びアスファルトが含まれ
る。炭化水素油原料は任意の原料例えば石油、けつ岩
油、タールサンド油、石炭液化残油を含めて石炭液化法
から得られる油、及びそれらの混合物から得ることがで
きる。好ましくは、炭化水素油は565℃以上で沸騰す
る物質を少なくとも10重量%もつ。より好ましくは炭
化水素油は約5〜約50重量%の範囲内のコンラドソン
法炭素含量をもつ。石炭は任意のこれらの油に添加する
ことができる。あるいは炭化水素希釈剤中の石炭のスラ
リーを、石炭の転化(すなわち、石炭液化)のための原
料として使用することができる。希釈剤は個々の型の炭
化水素又は炭化水素の混合物であることができ、米国特
許第4,094,765 号、1欄、54行〜2欄、43行中に記
載されたように軽質炭化水素又は重質炭化水素であるこ
とができ、その教示が参照される。前硫化触媒前駆物質
コンセントレートの少なくとも一部が原料油中へ導入さ
れると、コンセントレートは原料油中に分散する。原料
油が希釈剤中の石炭を含むならば、前硫化前駆物質コン
セントレートは希釈剤に対する石炭の添加の前、後又は
それと同時に希釈剤に添加される。水素含有ガスはライ
ン30を経てライン28中へ導入される。炭化水素原料
油及び前硫化触媒前駆物質コンセントレート並びに水素
の混合物はスラリーハイドロコンバージョン帶域6中へ
送られる。
【0012】前硫化触媒前駆物質コンセントレートは全
ハイドロコンバージョン帶域張込み原料、すなわち前硫
化前駆物質コンセントレートプラス炭化水素原料油、を
基にして、元素モリブデンとして計算して約10〜10
00wppmモリブデン、好ましくは50〜300wp
pmモリブデンを与えるに足る量で炭化水素原料油に添
加される。触媒有効性は、約0.7重量%以上のMoを
含む前駆物質コンセントレートがハイドロコンバージョ
ン帶域中へ注入される前に触媒コンセントレートに転化
されると低下される(図2参照)。従って、前硫化コン
セントレートのハイドロコンバージョン帶域中又は反応
器の前の原料油中への直接注入は、前駆物質コンセント
レートが相当する触媒コンセントレートに転化される温
度すなわち触媒粒子が形成される温度以下の温度で注入
ライン及び(又は)ノズルが運転されるように適合され
ることが好ましい。
【0013】図3に示されるように、前硫化前駆物質コ
ンセントレートが触媒コンセントレートに転化される約
315℃の見掛けしきい温度がある。従って、前駆物質
コンセントレートの反応器中への直接注入には、注入ラ
イン及び(又は)ノズルに対する最高温度は、好ましく
は最高約315℃、より好ましくは315℃以下、最も
好ましくは285〜315℃に保持されよう。前硫化前
駆物質コンセントレートが反応帶域中の反応器液体中へ
注入されると、同時に触媒粒子の形成及び反応器液体中
の触媒粒子の希釈があり、その条件が最大触媒有効性の
保持を生ずる。あるいは、約0.7重量%以上のMoを
含む前硫化前駆物質コンセントレートをハイドロコンバ
ージョン帶域中への注入前に原料油の一部又は全部とプ
レブレンドすることができる。好ましくはこのモードの
運転において、前硫化前駆物質コンセントレートと原料
油との混合が、前硫化前駆物質コンセントレートがMo
の濃度として示して約0.7重量%未満、より好ましく
は約0.5重量%以下である流れを生ずる。さらに、こ
のモードの運転において前硫化前駆物質コンセントレー
トの温度もまた約315℃以下に保持されよう。適当な
ハイドロコンバージョン運転条件は表I中に要約され
る。 表I ───────────────────────────────── 条件 広い範囲 好ましい範囲 ───────────────────────────────── 温度、℃ 425〜 510 435〜 470 H2 分圧、psig 50〜5000 100〜2500 ─────────────────────────────────
【0014】ハイドロコンバージョン帶域流出物はライ
ン32により取出され、気液分離帶域7へ送られ、そこ
で通常気体の相が通常液体の相から分離される。気相は
分離帶域7からライン34を経て取出される。あるい
は、水素を含む気相をライン36を経て、好ましくは、
好ましくない成分の除去後、ライン30を経てハイドロ
コンバージョン帶域6へ再循環することができる。モリ
ブデン含有触媒固体及び水素化転化炭化水素油生成物を
含む通常液体の相はライン38を経て、蒸留を含む常法
により種々の留分例えば軽、中及び重沸重質残油留分に
分別するため液液分離帶域8へ送られる。軽質留分はラ
イン40を経て取出される。中沸留分はライン42を経
て取出され、以後の使用又は処理のために捕集される。
重質残油留分はライン44を経て取出され、望むならば
この残油留分の少なくとも一部をハイドロコンバージョ
ン帶域6へ再循環することができる。さらに、望むなら
ば触媒固体を水素化転化油生成物から分離することがで
き、分離された固体をハイドロコンバージョン帶域6へ
再循環することができる。以下の実施例は本発明の例示
のために提供される。
【0015】
【実施例】実施例1 ー0.44重量%Moを含む前硫化触媒前駆物
質コンセントレートの調製(調製R−1839−CP) この調製はマグネドライブスターラーを備えたオートク
レーブ・エンジニアズ(Autoclave Engineers)の標準3
00ccオートクレーブ中で行った。コンセントレート
は全コールドレークビチューメン(そのビチューメンは
約232℃の初留点、524℃より高い沸点をもつ残油
50重量%、及び13.4重量%のコンラドソン法炭素
含量を有した)中に調製した。リンモリブデン酸溶液は
フィッシャー・サイエンティフィック(Fisher Scienti
fic )により供給された結晶性リンモリブデン酸(20
MoO3 ・2H3 PO4 ・48H2 O)から調製した。
オートクレーブにビチューメン90gを装入し、窒素で
フラッシし、かくはんしながら80℃に加熱した。この
時点で脱イオン水中のリンモリブデン酸の溶液(溶液中
4重量%Mo)10gをオートクレーブ中へ注入し、か
くはんを80℃で10分間続けた。この期間の終わりに
窒素の流れをオートクレーブに通し始め、温度を149
℃に上げ、149℃で10分間維持して水を除去した。
次いで50psig硫化水素を添加することにより硫化
を行い149℃で30分間かくはん処理した。次にオー
トクレーブをガス抜きし、水素でフラッシし、室温に冷
却した。0.44重量%Moを含む前硫化触媒前駆物質
コンセントレート約90gが回収された。実施例2 ー0.5重量%Moを含む前硫化触媒前駆物質
コンセントレートの調製(調製R−2589−CP) 実施例1の操作を繰返したが、しかし全アタバスカビチ
ューメンを全コールドレークビチューメンの代わりに用
い、5重量%Mo溶液9gを注入した。コールドレーク
ビチューメンに匹敵するこのアタバスカビチューメンは
約260℃の初留点をもち、525℃以上で沸騰する成
分47重量%及びコンラドソン法炭素12.3重量%を
含有した。硫化段階が終わると0.55重量%Moを含
む前硫化触媒前駆物質コンセントレート91gが回収さ
れた。
【0016】実施例3ー1.0重量%Moを含む前硫化
触媒前駆物質コンセントレートの調製(調製R−259
0−CP) 実施例2の操作に従ったが、しかし脱イオン水中のリン
モリブデン酸の濃度を溶液中のMoの濃度が6.0重量
%であるように上げ、アタバスカビチューメン90g中
へ注入した溶液の量を15.0gに増加した。0.98
重量%Moを含む前硫化触媒前駆物質コンセントレート
92gが回収された。実施例4 ー1.5重量%Moを含む前硫化触媒前駆物質
コンセントレートの調製(調製R−2596−CP) 実施例2の操作に従ったが、しかし脱イオン水中のリン
モリブデン酸の濃度を溶液中のMoの濃度が7重量%で
あるように上げ、アタバスカビチューメン中へ注入した
溶液の量を20.0gに増加した。また硫化段階中のH
2 S圧を100psigに上げた。1.5重量%Moを
含む前硫化触媒前駆物質コンセントレート103gが回
収された。実施例5 ー0.44重量%Moを含む前硫化、前形成触
媒コンセントレートの調製(調製R−1851−CP) 硫化段階及び過剰H2 Sの除去の完了を通じて実施例1
の操作に従った。この時点で反応器を密閉し、温度を3
71℃に上げ、20分間保つとその段階が前硫化前形成
触媒コンセントレートの硫化触媒コンセントレートへの
転化を生じた。冷却して反応器をガス抜きすると、0.
44重量%Moを含む触媒コンセントレート90gが得
られた。触媒コンセントレート30gをトルエン90g
で希釈し、ろ過すると、前形成触媒固体0.84g
(2.8重量%)が回収された。
【0017】実施例6ー0.86重量%Moを含む前硫
化、前形成触媒コンセントレートの調製(調製R−25
11−CP) 以下を除いて実施例5の操作に従った;全アタバスカビ
チューメン(実施例2参照)を全コールドレークビチュ
ーメンの代わりに用い、脱イオン水中のリンモリブデン
酸の濃度を溶液中のMoの濃度が6重量%であるように
上げ、注入した溶液の量を11.7gに増加し、硫化段
階のH2 S圧を50psigから100psigに上げ
た。前形成段階が終ると、反応器を、なお371℃の間
にガス抜きし、次いで室温に冷却した。若干の軽質炭化
水素液体がガス抜きで反応器から除去された。0.86
重量%Moを含む前硫化、前形成触媒コンセントレート
88.2gが回収された。トルエン不溶、ろ過性触媒固
体の濃度はコンセントレート中6.1重量%であった。実施例7 ー1.05重量%Moを含む前硫化、前形成触
媒コンセントレートの調製(調製R−2510−CP) 実施例6の操作に従ったが、しかしビチューメン90g
に添加したリンモリブデン酸溶液の量を15gに増加し
た。前形成段階が終ると1.05重量%Moを含む前硫
化、前形成コンセントレート86gが回収された。コン
セントレート中のトルエン不溶、ろ過性触媒固体の濃度
は6.9重量%であった。実施例8 ー1.52重量%Moを含む前硫化、前形成触
媒コンセントレートの調製(調製R−2508−CP) 実施例6の操作に従ったが、しかし脱イオン水中のリン
モリブデン酸の濃度を溶液中のMoの濃度が7重量%で
あるように上げ、注入した溶液の量を20.0gに増加
した。前形成段階が終ると1.60重量%Moを含む前
硫化、前形成コンセントレート88gが回収された。コ
ンセントレート中のトルエン不溶、ろ過性触媒固体の濃
度は測定しなかった。
【0018】実施例9ー実施例1の前硫化前駆物質コン
セントレートのハイドロコンバージョン条件下の試験
(試験番号R−1842) ハイドロコンバージョン試験を、約490℃の初留点を
もち、524℃以上で沸騰する成分94.8重量%及び
23.4重量%コンラドソン法炭素を含むコールドレー
ク原油減圧残油フィードで行った。マグネドライブスタ
ーラーを備えた300ccのオートクレーブ・エンジニ
アズのオートクレーブにコールドレーク減圧残油10
9.5g、全コールドレーク原油(フィードの性質につ
いては実施例1参照)5.00g及び実施例1の前硫化
触媒コンセントレート5.50gを裝入した。裝入した
コンセントレートの量は全反応器裝入物、すなわち減圧
残油、全コールドレーク原油及び触媒調製物の合計重量
中201wppmのMo濃度を与えるのに十分であっ
た。オートクレーブを次に水素でフラッシし、密閉し、
10分間93℃でかくはんして反応器内容物を混合し
た。
【0019】室温に冷却するとオートクレーブを135
0psig水素を装入した。かくはんしながらオートク
レーブを385℃に加熱し、385℃で20分間保持し
た。この時点でオートクレーブ圧を2100psigに
調整し、水素の流れをオートクレーブに通し始め、0.
36リットル/分(室温及び大気圧で測定して)の出口
ガス速度を維持し、温度を443℃に上げた。443℃
における0.36リットル/分の水素流で2100ps
ig下の3時間かくはん接触が終ると、水素の流れを止
め、オートクレーブを速やかに93℃に冷却させた。気
体生成物をオートクレーブから93℃で抜き、希カセイ
アルカリ溶液で洗浄して硫化水素を除去し、湿式計量器
に通して体積を測定し、次いで質量分光測定による分析
のために捕集した。試験の流通部分の間に捕集された気
体生成物もまた捕集し、分析した。流通期間の間にオー
トクレーブから掃引された若干の軽質液体生成物、b
p.16〜316℃、をオートクレーブガス出口ライン
に取付けた冷高圧ノックアウト容器中に捕集した。オー
トクレーブ中に残留した液体及び固体生成物はトルエン
で洗浄することにより取出し、トルエン洗液を次にろ過
して固体を回収するとその固体は触媒残留物、脱金属化
生成物及びトルエン不溶コークスを含む。トルエンで洗
浄し、真空下に乾燥した後固体を秤量し、炭素含量につ
いて分析した。
【0020】トルエン不溶コークスの収率は次のように
計算した: トルエン不溶コークス、524+℃フィードに対する重
量%=〔(乾燥固体g×炭素重量分率)/0.85*
(524+℃フィードg)〕×100 (* 炭素gをコークスgに転換するための実験ファクタ
ー)
【0021】524℃以上の温度で沸騰する未転化フィ
ード(減圧残油)をトルエン洗液から蒸留により回収
し、生成物をコンラドソン法炭素含量について分析し
た。トルエン不溶コークスの収率は524℃以上の温度
で沸騰するフィード(すなわち、524+℃残油)に対
して1.73重量%であり、コンラドソン法炭素の非コ
ークス生成物への転化率は61%であった。実施例10 ー実施例2の前硫化前駆物質コンセントレー
トのハイドロコンバージョン条件下の試験(試験番号R
−2592) 実施例9に記載したハイドロコンバージョン試験を減圧
コールドレーク109.5g、全コールドレーク原油
4.10g及び実施例2の前硫化触媒コンセントレート
6.40gからなる反応器装入物で繰返した。反応器装
入物中のMoの濃度は266wppmであった。この試
験からのトルエン不溶固体の収率は524+℃フィード
に対して1.91重量%であり、コンラドソン法炭素の
非コークス生成物への転化率は67%であった。実施例11 ー実施例3の前硫化前駆物質コンセントレー
トのハイドロコンバージョン条件下の試験(試験番号R
−2593) 実施例9に記載したハイドロコンバージョン試験を減圧
コールドレーク残油109.5g、全コールドレーク原
油7.23g及び実施例3の前硫化触媒前駆物質コンセ
ントレート3.27gからなる反応器装入物で繰返し
た。反応器装入物中のMoの濃度は270wppmであ
った。トルエン不溶コークスの収率は524+℃フィー
ドに対して1.82重量%であり、コンラドソン法炭素
の非コークス生成物への転化率は66%であった。実施例12 ー実施例4の前硫化前駆物質コンセントレー
トのハイドロコンバージョン条件下の試験(試験番号R
−2601) 実施例9に記載したハイドロコンバージョン試験を減圧
コールドレーク残油109.5g、全コールド・レーク
原油8.36g及び実施例4の前硫化前駆物質コンセン
トレート2.14gからなる反応器装入物で繰返した。
反応器装入物中のMo濃度は267wppmであった。
トルエン不溶コークスの収率は524+℃フィードに対
して1.81重量%であり、非コークス生成物へのコン
ラドソン法炭素転化率は65%であった。実施例13 ー実施例5の前硫化/前形成触媒コンセント
レートのハイドロコンバージョン条件下の試験(試験番
号R−1853) 実施例9に記載したハイドロコンバージョン試験を減圧
コールドレーク残油109.5g、全コールドレーク原
油5.00g及び比較実施例5の前硫化/前形成触媒コ
ンセントレート5.50gからなる反応器装入物で繰返
した。反応器装入物中のMo濃度は202wppmであ
った。トルエン不溶コークスの収率は524+℃フィー
ドに対して1.54重量%であり、非コークス生成物へ
のコンラドソン法炭素転化率は67%であった。実施例14 ー比較実施例6の前硫化/前形成触媒コンセ
ントレートのハイドロコンバージョン条件下の試験(試
験番号R−2514) 実施例9に記載したハイドロコンバージョン試験を減圧
コールドレーク残油109.5g、全コールドレーク原
油7.01g及び比較実施例6の前硫化/前形成触媒コ
ンセントレート3.49gからなる反応器装入物で繰返
した。反応器装入物中のMo濃度は250wppmであ
った。トルエン不溶コークスの収率は524+℃フィー
ドに対して2.11重量%であり、非コークス生成物へ
のコンラドソン法炭素転化率は65%であった。実施例15 ー比較実施例7の前硫化/前形成触媒コンセ
ントレートのハイドロコンバージョン条件下の試験(試
験番号R−2521) 実施例9に記載したハイドロコンバージョン試験を減圧
コールドレーク残油109.5g、全コールドレーク原
油7.77g及び比較実施例7の前硫化/前形成触媒コ
ンセントレート2.73gからなる反応器装入物で繰返
した。反応器装入物中のMo濃度は238wppmであ
った。トルエン不溶コークスの収率は524+℃フィー
ドに対して2.43重量%であり、コンラドソン法炭素
の非コークス生成物への転化率は73%であった。実施例16 ー比較実施例8の前硫化/前形成触媒コンセ
ントレートのハイドロコンバージョン条件下の試験(試
験番号R−2517) 実施例9に記載したハイドロコンバージョン試験を減圧
コールドレーク残油109.5g、全コールドレーク原
油8.62g及び比較実施例8の前硫化/前形成触媒コ
ンセントレート1.88gからなる反応器装入物で繰返
した。反応器装入物中のMo濃度は251wppmであ
った。トルエン不溶コークスの収率は524+℃フィー
ドに対して4.92重量%であり、コンラドソン法炭素
の非コークス生成物への転化率は46%であった。
【0022】実施例17ーH2 Sを硫化剤として用い、
360℃で前形成する前硫化/前形成触媒コンセントレ
ートの調製(調製R−2535−CP) 前硫化/前形成触媒コンセントレートを次の操作により
調製した。段階A −5.18重量%Mo及び0.17%Pを含むリ
ンモリブデン酸〔クリマックス・モリブデン(Climax M
olybdenum ) ロット番号1768−37〕20gの水溶
液にリン酸(85重量%H3 PO4 )0.19gを加え
た。次に生じた改質溶液の8.82g試料をオートクレ
ーブ・エンジニアズの標準300ccオートクレーブ中
の全アタバスカビチューメン90g中へ80℃でかくは
んしながら注入した。かくはんを溶液の注入後10分間
続けた。段階B −次いでオートクレーブをかくはんしながら14
9℃の温度に加熱し、10分間窒素流通で保持して水を
除去した。段階C −この時点でオートクレーブに100psigH
2 Sを装入し、かくはんを150℃でさらに30分間続
けた。段階D −オートクレーブをまだ150℃の間にガス抜き
し、次いで窒素で掃引することにより過剰の硫化水素を
オートクレーブから除去した。段階E −過剰のH2 Sを含まず、密閉したオートクレー
ブで温度を30分かくはん接触のために360℃に上げ
て触媒、すなわち触媒コンセントレートを生成させた。
生じたコンセントレートの30g試料をトルエン150
gで希釈し、次いで#2ワットマン紙上でろ過すると1
1.6重量%Moを含む触媒固体1.19gが回収され
た。従って360℃で前形成されたこの触媒コンセント
レート中の触媒固体の濃度は3.96重量%であった。
【0023】実施例18ーH2 Sを硫化剤として用い、
331℃で前形成する前硫化/前形成触媒コンセントレ
ートの調製(調製R−2567−CP) 実施例17の操作を繰返したが、しかし段階E中の触媒
の前形成に用いた温度は331℃であった。生じた触媒
コンセントレートは触媒固体4.03重量%を含有し、
その固体は11.3重量%Moを含有した。実施例19 ーH2 Sを硫化剤として用い、318℃で前
形成する前硫化/前形成触媒コンセントレートの調製
(調製R−2744−CP) 実施例17の操作を繰返したが、しかし段階E中の触媒
の前形成に用いた温度は318℃であった。生じた触媒
コンセントレートは、完全には形成されず、単に1.7
7重量%固体を含有した。実施例20 ー硫黄を硫化剤として用い、360℃で前形
成する前硫化/前形成触媒コンセントレートの調製(調
製R−2534−CP) 硫黄を硫化剤として用いる前硫化/前形成触媒コンセン
トレートの調製を実施例17の記載に類似する方法で行
ったが、段階C及びD(H2 Sの使用に関連する)は省
略した。段階A −実施例17の操作を繰返したが、しかし全アタ
バスカビチューメン89.14gと硫黄華0.86gと
のブレンドを全アタバスカビチューメンの90g装入の
代わりに用いた。 段階B−実施例17の段階B中に記載した操作を繰返し
た。 段階C−段階Bの乾燥段階が終ると、オートクレーブを
密閉し、次いでかくはんしながら360℃の温度に加熱
して硫化し、触媒を形成させた。149℃から360℃
へのオートクレーブの加熱に要した時間は20分であ
り、その間隔は前硫化前駆物質の形成のための時間を与
えた。生じた前硫化/前形成触媒コンセントレートは
4.87重量%の触媒固体を含有し、その固体は9.3
4重量%Moを含有した。
【0024】実施例21ー硫黄を硫化剤として用い、3
43℃で前形成する前硫化/前形成触媒コンセントレー
トの調製(調製R−2552−CP) 実施例20の操作を繰返したが、しかし段階C中に用い
た前形成温度は343℃であった。生じた前硫化/前形
成触媒コンセントレートは4.56重量%の触媒固体を
含有し、その固体は10.0重量%Moを含有した。実施例22 ー硫黄を硫化剤として用い、327℃で前形
成する前硫化/前形成触媒コンセントレートの調製(調
製R−2566−CP) 実施例20の操作を繰返したが、しかし段階C中に用い
た前形成温度は327℃であった。生じた前硫化/前形
成触媒コンセントレートは4.60重量%の触媒固体を
含有し、その固体は9.9重量%Moを含有した。実施例23 ー硫黄を硫化剤として用い、327℃で前形
成する前硫化/前形成触媒コンセントレートの調製(調
製R−2575−CP) 実施例20の操作を繰返したが、しかし段階Cの前形成
温度は315℃であった。生じたコンセントレートはろ
過性固体を含有しなかった。実施例24 ー硫黄を硫化剤として用い、300℃で前形
成する前硫化/前形成触媒コンセントレートの調製(調
製R−2557−CP) 実施例20の操作を繰返したが、しかし段階Cの前形成
段階は300℃であった。生じたコンセントレートはろ
過性固体を含有しなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1態様の略流れ図である。
【図2】コンセントレート中のモリブデン重量%を0.
2重量%から1.5重量%へ上げるときの、前硫化前駆
物質コンセントレートと前硫化ー前形成触媒コンセント
レートの触媒活性を比較するグラフである。
【図3】触媒コンセントレート流中の触媒固体の重量%
を触媒前形成温度の関数として比較するグラフである。
触媒固体形成に対するしきい温度は約315℃である。
【符号の説明】
1 混合帶域 2 乾燥帶域 3 硫化帶域 4 分離帶域 6 スラリーハイドロコンバージョン 7 気液分離 8 液液分離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クライド リー オールドリッジ アメリカ合衆国 ルイジアナ州 70808 ベイトン ルージュ サウス ポラード パークウェイ 6022 (72)発明者 マーティン カール プール アメリカ合衆国 ルイジアナ州 70808 ベイトン ルージュ キャッスル カーク ドライヴ 836 (72)発明者 ウィリアム アーネスト ルイス カナダ オンタリオ エム4ダブリュー 1ケイ5トロント デイル アベニュー 36

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素原料油をハイドロコンバージョ
    ン条件で、水素の存在下に低沸生成物に転化する方法で
    あって、 (a)約565℃以上で沸騰する成分を含む炭化水素油
    と、前記炭化水素油を基にして、元素モリブデンとして
    計算して約0.2〜5重量%モリブデンを与える量の水
    溶性又は油溶性モリブデン化合物との混合物を形成して
    触媒前駆物質コンセントレートを生成させる段階; (b)水溶液が水溶性モリブデン化合物の導入に使用さ
    れたならば前記前駆物質コンセントレートを乾燥して、
    前記の水を除去し、実質的に水を含まない触媒前駆物質
    コンセントレートを生成させる段階; (c)前記触媒前駆物質コンセントレートを約10℃か
    ら触媒形成温度までの、しかしそれを含まない温度、及
    び約14.7〜約100psiaの範囲内の硫化水素分
    圧で、硫化剤硫化物に接触させて前硫化触媒前駆物質コ
    ンセントレートを生成させる段階; (d)前硫化触媒前駆物質コンセントレートから未反応
    硫化剤を分離する段階; (e)前硫化触媒前駆物質コンセントレート及び炭化水
    素原料油をハイドロコンバージョン帶域中へ導入する段
    階;及び (f)前記原料油及び前硫化触媒前駆物質コンセントレ
    ートをハイドロコンバージョン条件にさらすことにより
    炭化水素原料油を低沸生成物に転化させる段階(ハイド
    ロコンバージョン条件は約425〜510℃の温度及び
    約50〜5000psigの水素分圧を含む)、を含む
    方法。
  2. 【請求項2】 モリブデン化合物がポリ酸及びヘテロポ
    リ酸から選ばれる、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 モリブデン化合物が水溶液中のリンモリ
    ブデン酸である、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 段階(a)の炭化水素油が常圧蒸留残油
    である、請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 硫化剤が硫化水素及び元素硫黄から選ば
    れる、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 硫化剤が元素硫黄であり、約1:1〜
    8:1の元素硫黄対モリブデンの比で使用される、請求
    項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 元素硫黄対モリブデンの比が約1:1〜
    5:1である、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前硫化触媒前駆物質コンセントレートが
    炭化水素原料油中へ、そのハイドロコンバージョン帶域
    中への導入前に供給される、請求項1に記載の方法。
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