JPH0525564A - 水中航走体の外殻 - Google Patents
水中航走体の外殻Info
- Publication number
- JPH0525564A JPH0525564A JP3182458A JP18245891A JPH0525564A JP H0525564 A JPH0525564 A JP H0525564A JP 3182458 A JP3182458 A JP 3182458A JP 18245891 A JP18245891 A JP 18245891A JP H0525564 A JPH0525564 A JP H0525564A
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- Japan
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- alloy
- shell
- composite
- strength
- elastic modulus
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- Pending
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- Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 水中航走体の外殻の温度が上昇しても強度、
弾性率等の機械的性質を維持して軽量化を図ることがで
きるようにすると共に、外殻内に冷却孔を容易に加工で
きるようにする。 【構成】 水中航走体の外殻1をAl合金3と繊維強化
Al基複合材2とを積層して構成する。
弾性率等の機械的性質を維持して軽量化を図ることがで
きるようにすると共に、外殻内に冷却孔を容易に加工で
きるようにする。 【構成】 水中航走体の外殻1をAl合金3と繊維強化
Al基複合材2とを積層して構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強度と耐熱性を高めた
水中航走体の外殻に関する。
水中航走体の外殻に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水中航走体用の外殻材は、軽量化
の観点から高強度Al合金が用いられており、特に高温
(100℃以上) にならない部位は、軽量高強度材のプ
ラスチック系複合材料が用いられている。
の観点から高強度Al合金が用いられており、特に高温
(100℃以上) にならない部位は、軽量高強度材のプ
ラスチック系複合材料が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】水中航走体の大型化、
軽量化、高性能化を図るためには、現用の水中航走体の
外殻材では、かなりきびしい状況にある。特に、高深度
化に伴う応力の増大及びエンジン性能の向上に伴う温度
上昇に対しては、現用のAl合金又はプラスチック系複
合材料では、十分にこれに対応することができない。ま
た、前記現用の材料を前記の要求をみたすため適用する
場合には、肉厚の増大、信頼性の低下をまねく結果とな
り、水中航走体自体の性能として充分に満足できる製品
を得ることは困難である。
軽量化、高性能化を図るためには、現用の水中航走体の
外殻材では、かなりきびしい状況にある。特に、高深度
化に伴う応力の増大及びエンジン性能の向上に伴う温度
上昇に対しては、現用のAl合金又はプラスチック系複
合材料では、十分にこれに対応することができない。ま
た、前記現用の材料を前記の要求をみたすため適用する
場合には、肉厚の増大、信頼性の低下をまねく結果とな
り、水中航走体自体の性能として充分に満足できる製品
を得ることは困難である。
【0004】本発明は、以上の問題点を解決することが
できる水中航走体の外殻を提供しようとするものであ
る。
できる水中航走体の外殻を提供しようとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の水中航走体の外
殻は、Al合金と繊維強化Al基複合材を積層してな
る。
殻は、Al合金と繊維強化Al基複合材を積層してな
る。
【0006】
【作用】繊維強化Al基複合材は、軽量なAl又はAl
合金にセラミックス系等の短繊維又は長繊維を配合した
複合材であって、軽量Al又はAl合金と同等で、かつ
Al合金よりも引張強度、引張弾性率、圧縮強度及び圧
縮弾性率等の機械的性質が優れ、かつ耐熱性にも優れて
いると共に、通常のAl合金のように200℃を超える
温度領域で急激に強度、弾性率が低下することがない。
合金にセラミックス系等の短繊維又は長繊維を配合した
複合材であって、軽量Al又はAl合金と同等で、かつ
Al合金よりも引張強度、引張弾性率、圧縮強度及び圧
縮弾性率等の機械的性質が優れ、かつ耐熱性にも優れて
いると共に、通常のAl合金のように200℃を超える
温度領域で急激に強度、弾性率が低下することがない。
【0007】本発明の水中航走体の外殻では、繊維強化
Al基複合材を用いているので、水中航走体の高深度
化、及びエンジン性能の向上に伴う温度上昇に当って
も、強度、弾性率等の水中航走体の外殻としての必要な
機械的性質が維持される。
Al基複合材を用いているので、水中航走体の高深度
化、及びエンジン性能の向上に伴う温度上昇に当って
も、強度、弾性率等の水中航走体の外殻としての必要な
機械的性質が維持される。
【0008】また、水中航走体は、動力系、姿勢制御系
などの種々の機器を保持しており、外殻の内部は、場合
によっては150℃以上の高温になる可能性があるため
に、外殻に冷却のための水又は海水を導入する冷却孔を
多数設ける必要がある。
などの種々の機器を保持しており、外殻の内部は、場合
によっては150℃以上の高温になる可能性があるため
に、外殻に冷却のための水又は海水を導入する冷却孔を
多数設ける必要がある。
【0009】本発明では、水中航走体の外殻に加工の容
易なAl合金が用いられており、このAl合金の部分に
容易に冷却孔を形成することができる。
易なAl合金が用いられており、このAl合金の部分に
容易に冷却孔を形成することができる。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例を図1によって説明する。
1は水中航走体の外殻で、同外殻1は、Al合金3とそ
の両面に積層されたセラミック繊維強化Al基複合材2
より形成されている。また、前記Al合金3の部分に
は、水中航走体内の機器を冷却する海水導入用の複数の
冷却孔4が設けられている。
1は水中航走体の外殻で、同外殻1は、Al合金3とそ
の両面に積層されたセラミック繊維強化Al基複合材2
より形成されている。また、前記Al合金3の部分に
は、水中航走体内の機器を冷却する海水導入用の複数の
冷却孔4が設けられている。
【0011】本実施例で用いられる前記セラミック繊維
強化Al基複合材2は、軽量なAl又はAl合金にセラ
ミックス系の短繊維又は長繊維を配合した複合材料であ
る。この複合材2は軽量(Al又はAl合金と同等)
で、かつ、現用のAl合金よりも、引張強度、引張弾性
率、圧縮強度及び圧縮弾性率などの機械的性質が優れ、
かつ、耐熱性にも優れた軽量・高強度・耐熱複合材料で
ある。
強化Al基複合材2は、軽量なAl又はAl合金にセラ
ミックス系の短繊維又は長繊維を配合した複合材料であ
る。この複合材2は軽量(Al又はAl合金と同等)
で、かつ、現用のAl合金よりも、引張強度、引張弾性
率、圧縮強度及び圧縮弾性率などの機械的性質が優れ、
かつ、耐熱性にも優れた軽量・高強度・耐熱複合材料で
ある。
【0012】セラミックス繊維強化Al基複合材2の種
類としては、Al合金をマトリックスとし、セラミック
ウィスカあるいは短繊維を強化材として用いた短繊維強
化複合材と、長繊維を強化材とした長繊維強化複合材が
ある。前記の短繊維としては、SiC,Al2 O3 ,S
i3 N4 などが用いられ、直径0.1〜10μm、長さ
30〜100μm程度である。前記の長繊維としては、
SiC,Al2 O3 ,Cなどがあり、直径5〜200μ
mの連続繊維が用いられる。
類としては、Al合金をマトリックスとし、セラミック
ウィスカあるいは短繊維を強化材として用いた短繊維強
化複合材と、長繊維を強化材とした長繊維強化複合材が
ある。前記の短繊維としては、SiC,Al2 O3 ,S
i3 N4 などが用いられ、直径0.1〜10μm、長さ
30〜100μm程度である。前記の長繊維としては、
SiC,Al2 O3 ,Cなどがあり、直径5〜200μ
mの連続繊維が用いられる。
【0013】前記のセラミックス繊維強化Al基複合材
は、その製造方法により若干は異なるが、一般的にはA
l合金に対して、弾性率が50%、引張強度が20〜3
0%程度向上する。また、通常Al合金は、200℃を
超える温度領域では、急激に強度、弾性率が低下する
が、同セラミックス繊維強化Al基複合材は、200℃
で母材の室温強度と同等の性能を示し、高温域での強度
低下が少ない。
は、その製造方法により若干は異なるが、一般的にはA
l合金に対して、弾性率が50%、引張強度が20〜3
0%程度向上する。また、通常Al合金は、200℃を
超える温度領域では、急激に強度、弾性率が低下する
が、同セラミックス繊維強化Al基複合材は、200℃
で母材の室温強度と同等の性能を示し、高温域での強度
低下が少ない。
【0014】本実施例では、水中航走体の外殻1に、以
上説明したようなセラミックス繊維強化Al基複合材2
を用いているので、水中航走体の高深度化による外殻1
の応力の増大及びエンジン性能向上に伴う温度上昇に対
して、外殻1に必要な強度、弾性率等の機械的性質を付
与することができる。
上説明したようなセラミックス繊維強化Al基複合材2
を用いているので、水中航走体の高深度化による外殻1
の応力の増大及びエンジン性能向上に伴う温度上昇に対
して、外殻1に必要な強度、弾性率等の機械的性質を付
与することができる。
【0015】また、一方、水中航走体は、動力系,姿勢
制御系など種々の機器を保持していることから、外殻1
の内部は、部分によっては150℃以上の高温になる可
能性がある。そのために、冷却効果を得る目的で、外殻
1に冷却孔を多数設け、水又は海水を通して冷却を行な
う必要がある。この冷却孔は、機械加工で連続孔として
設けるが、通常φ4〜6mm程度の細い穴であるため、
機械加工が容易なAl合金でもかなりの技術を要する。
セラミックス繊維強化Al基複合材は、通常、前記のよ
うに、Al合金にセラミックスの繊維を添加したもので
あるため、機械加工は非常に困難である。
制御系など種々の機器を保持していることから、外殻1
の内部は、部分によっては150℃以上の高温になる可
能性がある。そのために、冷却効果を得る目的で、外殻
1に冷却孔を多数設け、水又は海水を通して冷却を行な
う必要がある。この冷却孔は、機械加工で連続孔として
設けるが、通常φ4〜6mm程度の細い穴であるため、
機械加工が容易なAl合金でもかなりの技術を要する。
セラミックス繊維強化Al基複合材は、通常、前記のよ
うに、Al合金にセラミックスの繊維を添加したもので
あるため、機械加工は非常に困難である。
【0016】本実施例では、前記のように、外殻1の肉
厚中央部に、機械加工が容易なAl合金が配置されてい
るために、必要な冷却孔4をこの部分に形成することに
よって、機械加工を容易にすることができる。
厚中央部に、機械加工が容易なAl合金が配置されてい
るために、必要な冷却孔4をこの部分に形成することに
よって、機械加工を容易にすることができる。
【0017】本実施例に用いられるセラミックス繊維強
化Al基複合材のあるものとAl合金との強度性質の温
度による変化の比較例を図2に示す。同図(a)におい
ては、各種のセラミックス繊維強化Al基複合材とアル
ミ合金AC8Aと鋳鉄FCA25の引張強さが示されて
おり、同図(b)においてはSiCウィスカ/A606
1セラミックス繊維強化Al基複合材とアルミ合金A6
061の強度特性が示されている。
化Al基複合材のあるものとAl合金との強度性質の温
度による変化の比較例を図2に示す。同図(a)におい
ては、各種のセラミックス繊維強化Al基複合材とアル
ミ合金AC8Aと鋳鉄FCA25の引張強さが示されて
おり、同図(b)においてはSiCウィスカ/A606
1セラミックス繊維強化Al基複合材とアルミ合金A6
061の強度特性が示されている。
【0018】なお、前記実施例では、セラミックス繊維
強化Al基複合材を用いているが、本発明では、これに
代えて炭素繊維強化Al基複合材等を用いることもでき
る。
強化Al基複合材を用いているが、本発明では、これに
代えて炭素繊維強化Al基複合材等を用いることもでき
る。
【0019】
【発明の効果】本発明は、水中航走体の外殻を、Al合
金と繊維強化Al基複合材で積層して構成したことによ
って、次の効果を奏することができる。 (1)水中航走体全体の軽量化・高性能化及び大型化を
図ることができる。 (2)特にエンジン近傍の外殻には、冷却孔を設けるこ
とが不可欠であるが、本発明では、Al合金の部分に冷
却孔を容易に設けることができ、冷却孔加工上の問題が
ない。
金と繊維強化Al基複合材で積層して構成したことによ
って、次の効果を奏することができる。 (1)水中航走体全体の軽量化・高性能化及び大型化を
図ることができる。 (2)特にエンジン近傍の外殻には、冷却孔を設けるこ
とが不可欠であるが、本発明では、Al合金の部分に冷
却孔を容易に設けることができ、冷却孔加工上の問題が
ない。
【図1】本発明の一実施例の説明図である。
【図2】Al合金とセラミックス繊維強化Al基複合材
の強度特性の比較図である。
の強度特性の比較図である。
1 水中航走体の外殻 2 セラミックス繊維強化Al基複合材料 3 Al合金 4 冷却孔
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 Al合金と繊維強化Al基複合材を積層
してなることを特徴とする水中航走体の外殻。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3182458A JPH0525564A (ja) | 1991-07-23 | 1991-07-23 | 水中航走体の外殻 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3182458A JPH0525564A (ja) | 1991-07-23 | 1991-07-23 | 水中航走体の外殻 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0525564A true JPH0525564A (ja) | 1993-02-02 |
Family
ID=16118625
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3182458A Pending JPH0525564A (ja) | 1991-07-23 | 1991-07-23 | 水中航走体の外殻 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0525564A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07143629A (ja) * | 1993-11-18 | 1995-06-02 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 電線圧縮器 |
DE19712257A1 (de) * | 1997-03-24 | 1998-10-01 | Rudolph Stephan Dr Ing | Tauchgerät und Verfahren zu seiner Herstellung |
JP2020147280A (ja) * | 2013-03-15 | 2020-09-17 | ハダル, インコーポレイテッド | 堅牢な水中ビークルのためのシステムおよび方法 |
CN117465640A (zh) * | 2023-12-08 | 2024-01-30 | 上海交通大学 | 用于深海内爆防护的轻质复合球形耐压结构及深海潜器 |
-
1991
- 1991-07-23 JP JP3182458A patent/JPH0525564A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07143629A (ja) * | 1993-11-18 | 1995-06-02 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 電線圧縮器 |
DE19712257A1 (de) * | 1997-03-24 | 1998-10-01 | Rudolph Stephan Dr Ing | Tauchgerät und Verfahren zu seiner Herstellung |
JP2020147280A (ja) * | 2013-03-15 | 2020-09-17 | ハダル, インコーポレイテッド | 堅牢な水中ビークルのためのシステムおよび方法 |
CN117465640A (zh) * | 2023-12-08 | 2024-01-30 | 上海交通大学 | 用于深海内爆防护的轻质复合球形耐压结构及深海潜器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020108 |