JPH05255150A - 芳香族炭化水素の環塩素化方法 - Google Patents
芳香族炭化水素の環塩素化方法Info
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- JPH05255150A JPH05255150A JP4330000A JP33000092A JPH05255150A JP H05255150 A JPH05255150 A JP H05255150A JP 4330000 A JP4330000 A JP 4330000A JP 33000092 A JP33000092 A JP 33000092A JP H05255150 A JPH05255150 A JP H05255150A
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- chlorotoluene
- aromatic hydrocarbon
- alcohol
- iron
- Prior art date
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C17/00—Preparation of halogenated hydrocarbons
- C07C17/093—Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens
- C07C17/10—Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of hydrogen atoms
- C07C17/12—Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of hydrogen atoms in the ring of aromatic compounds
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 アルキル芳香族化合物をフリーデル‐クラフ
ツ触媒及びアルコールの存在下にて液相中で環塩素化さ
せる方法が提供される。 【効果】 この方法によれば、高い工程選択性、反応混
合物中における高いオルト化合物の比率及び少量の触媒
の使用で、環塩素化された芳香族炭化水素を得ることが
できる。
ツ触媒及びアルコールの存在下にて液相中で環塩素化さ
せる方法が提供される。 【効果】 この方法によれば、高い工程選択性、反応混
合物中における高いオルト化合物の比率及び少量の触媒
の使用で、環塩素化された芳香族炭化水素を得ることが
できる。
Description
【0001】本発明はフリーデル‐クラフツ(Frie
del‐Crafts)触媒の存在下及び共触媒の存在
下における液相中での芳香族炭化水素の改善された環塩
素化方法に関する。
del‐Crafts)触媒の存在下及び共触媒の存在
下における液相中での芳香族炭化水素の改善された環塩
素化方法に関する。
【0002】環置換された塩素誘導体を生成させるため
の液相中での芳香族炭化水素とガス状塩素との反応は公
知である[ウルマンの工業化学の百科辞典(Ullma
nn′s Encyclopedia of Indu
strial Chemistry)、第4版、第9
巻、499頁以下参照]。この塩素化は一般にフリーデ
ル‐クラフツ触媒の存在下で行う。塩素化の生成物とし
て異性体性の一塩素化及び多塩素化された化合物の混合
物が得られる。例えば、FeCl3及び硫黄をそれぞれ触
媒及び共触媒として用いる場合、トルエンからはモノク
ロロトルエン及びジクロロトルエンの混合物が得られ
る。モノクロロトルエンフラクション中の主な生成物は
少比率のm‐クロロトルエンと一緒のo‐クロロトルエ
ン及びp‐クロロトルエンである。p‐クロロトルエン
に対するo‐クロロトルエンの比は約1:1である。
の液相中での芳香族炭化水素とガス状塩素との反応は公
知である[ウルマンの工業化学の百科辞典(Ullma
nn′s Encyclopedia of Indu
strial Chemistry)、第4版、第9
巻、499頁以下参照]。この塩素化は一般にフリーデ
ル‐クラフツ触媒の存在下で行う。塩素化の生成物とし
て異性体性の一塩素化及び多塩素化された化合物の混合
物が得られる。例えば、FeCl3及び硫黄をそれぞれ触
媒及び共触媒として用いる場合、トルエンからはモノク
ロロトルエン及びジクロロトルエンの混合物が得られ
る。モノクロロトルエンフラクション中の主な生成物は
少比率のm‐クロロトルエンと一緒のo‐クロロトルエ
ン及びp‐クロロトルエンである。p‐クロロトルエン
に対するo‐クロロトルエンの比は約1:1である。
【0003】すべてのモノクロロトルエンは価値ある中
間体であるため、個々の異性体の生成の選択性を増大さ
せる試みが既になされている。
間体であるため、個々の異性体の生成の選択性を増大さ
せる試みが既になされている。
【0004】用いる触媒は塩素化された生成物の組成に
殊に重要であり、そして公知の触媒が広範囲に可能とさ
せる。その要約はウルマンの工業化学の百科辞典、第5
版、第A6巻、343頁に見い出し得る。
殊に重要であり、そして公知の触媒が広範囲に可能とさ
せる。その要約はウルマンの工業化学の百科辞典、第5
版、第A6巻、343頁に見い出し得る。
【0005】FeCl3は工業的規模の触媒としてしばし
ば用いられ、そしてその高い選択性のために低濃度でさ
えも塩素の転化を殆んど完全に保証する。しかしなが
ら、その欠点は比較的多量の高塩素化生成物が生じるこ
とにある。かくて、触媒としてFeCl3を用いるトルエ
ンの塩素化の生成物は95モル%の塩素転化率で9重量
%程度の望ましくないジクロロトルエンを含む(実施例
6も参照)。
ば用いられ、そしてその高い選択性のために低濃度でさ
えも塩素の転化を殆んど完全に保証する。しかしなが
ら、その欠点は比較的多量の高塩素化生成物が生じるこ
とにある。かくて、触媒としてFeCl3を用いるトルエ
ンの塩素化の生成物は95モル%の塩素転化率で9重量
%程度の望ましくないジクロロトルエンを含む(実施例
6も参照)。
【0006】工程選択性は硫黄の添加により増大させ得
る。しかしながら、p‐クロロトルエンに対するo‐ク
ロロトルエンの比は同時に1.1:1に低下する。
る。しかしながら、p‐クロロトルエンに対するo‐ク
ロロトルエンの比は同時に1.1:1に低下する。
【0007】触媒として四塩化チタン、四塩化スズ、六
塩化タングステン及び四塩化ジルコニウムを用いるトル
エンの塩素化が米国特許第3,000,975号に開示さ
れる。達成し得るp‐クロロトルエンに対するo‐クロ
ロトルエンの比は3.3:1であり、従って極めて高
い。しかしながら、この方法の欠点は必要とされる触媒
の濃度がトルエンを基準として約1重量%と高いことに
あり、この値はFeCl3触媒に必要とされる触媒の濃度
より約50倍高い。更に、完全に鉄を除外することによ
ってのみ比較的高い比率のo‐クロロトルエンが得られ
ることは不利である。例えば、工業的条件下では迅速に
達成される濃度である10ppmのみのFeCl3の添加
により触媒として純粋なFeCl3を用いて得られると同
様の低いp‐クロロトルエンに対するo‐クロロトルエ
ンの比及び同様に乏しい工程選択性が生じる(実施例8
も参照)。
塩化タングステン及び四塩化ジルコニウムを用いるトル
エンの塩素化が米国特許第3,000,975号に開示さ
れる。達成し得るp‐クロロトルエンに対するo‐クロ
ロトルエンの比は3.3:1であり、従って極めて高
い。しかしながら、この方法の欠点は必要とされる触媒
の濃度がトルエンを基準として約1重量%と高いことに
あり、この値はFeCl3触媒に必要とされる触媒の濃度
より約50倍高い。更に、完全に鉄を除外することによ
ってのみ比較的高い比率のo‐クロロトルエンが得られ
ることは不利である。例えば、工業的条件下では迅速に
達成される濃度である10ppmのみのFeCl3の添加
により触媒として純粋なFeCl3を用いて得られると同
様の低いp‐クロロトルエンに対するo‐クロロトルエ
ンの比及び同様に乏しい工程選択性が生じる(実施例8
も参照)。
【0008】従って少量の触媒を用いて高い工程選択性
及び反応混合物中での比較的高いo‐クロロ化合物の比
率を有する工業的に応用し得る触媒系に対する要求がま
だある。
及び反応混合物中での比較的高いo‐クロロ化合物の比
率を有する工業的に応用し得る触媒系に対する要求がま
だある。
【0009】共触媒としてアルコールを用いることを特
徴とする、フリーデル‐クラフツ触媒の存在下及び共触
媒の存在下における液相中での式(I)
徴とする、フリーデル‐クラフツ触媒の存在下及び共触
媒の存在下における液相中での式(I)
【0010】
【化2】
【0011】式中、RはC1〜C12‐アルキル基または
C3〜C8‐シクロアルキル基を表わす、の芳香族炭化水
素の環塩素化方法が見い出された。
C3〜C8‐シクロアルキル基を表わす、の芳香族炭化水
素の環塩素化方法が見い出された。
【0012】本発明に対し、アルコールとしては1個ま
たはそれ以上のヒドロキシル基を含むすべての有機物が
適している。例としてアルカノール、フェノール、グリ
コール、部分的にエーテル化されたグリコール及びヒド
ロキシカルボン酸を挙げ得る。脂肪族ヒドロキシル基を
含む化合物は例えば炭素原子1〜24個を含有し、そし
て芳香族ヒドロキシル基を含む化合物は例えば炭素原子
6〜24個を含有し得る。アルカノールが好ましく、そ
して炭素原子1〜24個を有する第一級脂肪族アルコー
ル及びこれらの混合物が極めて殊に好ましい。メタノー
ル、エタノール、セチルアルコール及び脂肪アルコール
の混合物を殊に挙げ得る。
たはそれ以上のヒドロキシル基を含むすべての有機物が
適している。例としてアルカノール、フェノール、グリ
コール、部分的にエーテル化されたグリコール及びヒド
ロキシカルボン酸を挙げ得る。脂肪族ヒドロキシル基を
含む化合物は例えば炭素原子1〜24個を含有し、そし
て芳香族ヒドロキシル基を含む化合物は例えば炭素原子
6〜24個を含有し得る。アルカノールが好ましく、そ
して炭素原子1〜24個を有する第一級脂肪族アルコー
ル及びこれらの混合物が極めて殊に好ましい。メタノー
ル、エタノール、セチルアルコール及び脂肪アルコール
の混合物を殊に挙げ得る。
【0013】本発明による方法において、RがC1〜C4
-アルキルまたはC5‐もしくはC6‐シクロアルキルを
表わす式(I)の芳香族炭化水素を好適に用いる。アル
キル基は直鎖状もしくは分枝鎖状であり得る。好適な式
(I)の芳香族炭化水素は次のものである:トルエン、
エチルベンゼン、プロピルベンゼン、クメン、t‐ブチ
ルベンゼン及びフェニルシクロヘキサン。本発明による
方法においてトルエンの使用が殊に好ましい。
-アルキルまたはC5‐もしくはC6‐シクロアルキルを
表わす式(I)の芳香族炭化水素を好適に用いる。アル
キル基は直鎖状もしくは分枝鎖状であり得る。好適な式
(I)の芳香族炭化水素は次のものである:トルエン、
エチルベンゼン、プロピルベンゼン、クメン、t‐ブチ
ルベンゼン及びフェニルシクロヘキサン。本発明による
方法においてトルエンの使用が殊に好ましい。
【0014】本発明による方法は液相中で行い、即ち式
(I)の芳香族炭化水素は反応温度で液状で存在しなけ
ればならない。芳香族炭化水素は随時不活性溶媒と一緒
に使用し得る。適当な溶媒は環塩素化に対する条件下で
塩素により攻撃されないものである。例えば、塩素化さ
れた脂肪族炭化水素例えば塩化メチレン、クロロホルム
及び四塩素化炭素、並びに酢酸が適している。しかしな
がら、溶媒の添加なしの処理が好ましい。
(I)の芳香族炭化水素は反応温度で液状で存在しなけ
ればならない。芳香族炭化水素は随時不活性溶媒と一緒
に使用し得る。適当な溶媒は環塩素化に対する条件下で
塩素により攻撃されないものである。例えば、塩素化さ
れた脂肪族炭化水素例えば塩化メチレン、クロロホルム
及び四塩素化炭素、並びに酢酸が適している。しかしな
がら、溶媒の添加なしの処理が好ましい。
【0015】本発明による方法において、塩素化剤とし
て元素状塩素を好適に用いる。このものは液またはガス
状で反応混合物中に導入し得る。ガス状塩素の使用が好
ましい。
て元素状塩素を好適に用いる。このものは液またはガス
状で反応混合物中に導入し得る。ガス状塩素の使用が好
ましい。
【0016】本発明により行う環塩素化は本質的には反
応混合物の凝固点及び沸点間のいずれかの温度で行い得
る。一般に反応温度は0乃至100℃間、好ましくは2
0乃至80℃間、殊に好ましくは40〜60℃の範囲で
ある。
応混合物の凝固点及び沸点間のいずれかの温度で行い得
る。一般に反応温度は0乃至100℃間、好ましくは2
0乃至80℃間、殊に好ましくは40〜60℃の範囲で
ある。
【0017】圧力は反応中に大気圧、減圧または昇圧で
あることができ、そして基本的には重要ではない。経済
的理由のために大気圧で行う。例えば、反応を大気圧下
で低温で沸騰する溶媒の存在下で行う場合、昇圧が適し
得る。この場合、例えば反応は反応混合物により設定さ
れる自発的圧力下で行い得る。塩素化は好ましくは塩素
化する芳香族炭化水素を基準として、反応混合物におけ
る塩素化の度合が1を越えないように行う。高度の塩素
化は可能であるが、これらは一般的に望ましくない多塩
素化生成物を生成させるために通常有利ではない。
あることができ、そして基本的には重要ではない。経済
的理由のために大気圧で行う。例えば、反応を大気圧下
で低温で沸騰する溶媒の存在下で行う場合、昇圧が適し
得る。この場合、例えば反応は反応混合物により設定さ
れる自発的圧力下で行い得る。塩素化は好ましくは塩素
化する芳香族炭化水素を基準として、反応混合物におけ
る塩素化の度合が1を越えないように行う。高度の塩素
化は可能であるが、これらは一般的に望ましくない多塩
素化生成物を生成させるために通常有利ではない。
【0018】従って塩素化剤は好ましくは芳香族炭化水
素1モル当り0.8〜1.1、好ましくは0.8〜1モル
の量で用いる。
素1モル当り0.8〜1.1、好ましくは0.8〜1モル
の量で用いる。
【0019】フリーデル‐クラフツ触媒は好ましくは鉄
化合物、殊に塩化鉄(II)及び塩化鉄(III)であ
る。また元素状鉄も使用し得る。
化合物、殊に塩化鉄(II)及び塩化鉄(III)であ
る。また元素状鉄も使用し得る。
【0020】フリーデル‐クラフツ触媒または数種のか
かる触媒の混合物の量は広い範囲にわたって変え得る。
かくて、0.0005重量%の添加でも検出し得る触媒
効果がある。触媒の量に対する上限は厳密ではないが、
大量のものは一般的に生成物組成に関して利益は与え
ず、事実処理中での問題点をしばしば生じさせる。従っ
て、フリーデル‐クラフツ触媒は例えば0.001〜0.
5重量%、好ましくは0.01〜0.1重量%の量で用い
る。量に関するすべてのデータは用いる芳香族炭化水素
の量を基準とする。
かる触媒の混合物の量は広い範囲にわたって変え得る。
かくて、0.0005重量%の添加でも検出し得る触媒
効果がある。触媒の量に対する上限は厳密ではないが、
大量のものは一般的に生成物組成に関して利益は与え
ず、事実処理中での問題点をしばしば生じさせる。従っ
て、フリーデル‐クラフツ触媒は例えば0.001〜0.
5重量%、好ましくは0.01〜0.1重量%の量で用い
る。量に関するすべてのデータは用いる芳香族炭化水素
の量を基準とする。
【0021】本発明による方法において、フリーデル‐
クラフツ触媒(複数)及びアルコール(複数)の混合物
のモル比は例えば1:1乃至1:20の範囲間で変え得
る。一般にフリーデル‐クラフツ触媒に関して2〜10
倍過剰のアルコールを用いることが有利である。アルコ
ールに対するフリーデル‐クラフツ触媒のモル比は好ま
しくは1:2.5〜1:5、殊に好ましくは1:2.5〜
1:3である。
クラフツ触媒(複数)及びアルコール(複数)の混合物
のモル比は例えば1:1乃至1:20の範囲間で変え得
る。一般にフリーデル‐クラフツ触媒に関して2〜10
倍過剰のアルコールを用いることが有利である。アルコ
ールに対するフリーデル‐クラフツ触媒のモル比は好ま
しくは1:2.5〜1:5、殊に好ましくは1:2.5〜
1:3である。
【0022】反応混合物の個々の成分の添加の順序は自
由に選択し得る。本発明による方法は連続的またはバッ
チ式のいずれかで行い得る。本発明による方法の説明的
具体例は次のとおりである: a) 式(I)の芳香族炭化水素例えばトルエンを最初
に導入し、そして所望の温度(例えば50℃)に加熱す
る。次に所望の量のフリーデル‐クラフツ触媒及びアル
コールをいずれかの順序で加え、そして温度をほぼ一定
に保ちながら所望の程度の塩素化に到達するまでガス状
塩素を導入する。次に混合物を蒸留により処理する。
由に選択し得る。本発明による方法は連続的またはバッ
チ式のいずれかで行い得る。本発明による方法の説明的
具体例は次のとおりである: a) 式(I)の芳香族炭化水素例えばトルエンを最初
に導入し、そして所望の温度(例えば50℃)に加熱す
る。次に所望の量のフリーデル‐クラフツ触媒及びアル
コールをいずれかの順序で加え、そして温度をほぼ一定
に保ちながら所望の程度の塩素化に到達するまでガス状
塩素を導入する。次に混合物を蒸留により処理する。
【0023】b) 式(I)の芳香族炭化水素とフリー
デル‐クラフツ触媒及びアルコールとの混合物を調製
し、そしてこのものを所望の反応温度に加熱する。次に
所望の程度の塩素化に到達するまで塩素化剤を導入す
る。またここで蒸留により処理を行い得る。
デル‐クラフツ触媒及びアルコールとの混合物を調製
し、そしてこのものを所望の反応温度に加熱する。次に
所望の程度の塩素化に到達するまで塩素化剤を導入す
る。またここで蒸留により処理を行い得る。
【0024】c) 式(I)の芳香族炭化水素中のフリ
ーデル‐クラフツ触媒及びアルコールの溶液を調製し、
そして連続的に操作される塩素化装置中に導入する。ま
た所望の度合の塩素化が達成されるに十分迅速に塩素化
剤を連続的に導入する。ここに再び連続的に生成される
反応混合物を蒸留により処理し得る。
ーデル‐クラフツ触媒及びアルコールの溶液を調製し、
そして連続的に操作される塩素化装置中に導入する。ま
た所望の度合の塩素化が達成されるに十分迅速に塩素化
剤を連続的に導入する。ここに再び連続的に生成される
反応混合物を蒸留により処理し得る。
【0025】本発明による方法により高い工程選択性、
反応混合物中における高いオルト化合物の比率及び少量
の触媒の使用で塩素化された芳香族炭化水素を製造する
ことが可能になる。高い工程選択性は従来硫黄を添加し
た鉄含有触媒によってのみ達成され、その際に同時に比
較的低いp-に対するo‐クロロ化合物の比の値が生じ
た。
反応混合物中における高いオルト化合物の比率及び少量
の触媒の使用で塩素化された芳香族炭化水素を製造する
ことが可能になる。高い工程選択性は従来硫黄を添加し
た鉄含有触媒によってのみ達成され、その際に同時に比
較的低いp-に対するo‐クロロ化合物の比の値が生じ
た。
【0026】
【実施例】特記せぬ限り%は重量%である。
【0027】実施例1 トルエン200g(2.174モル)をFeCl3 35m
g及びn‐ペンタノール57mg(1:3のモル比に対
応)と共に室温で4つのフロー・スポイラー(flow
spoiler)を有する高さ16cm及び直径6c
mの黒く着色した塩素化用ビーカー中に秤取した。次に
混合物を窒素の温和な気流下で50℃に加熱し、そして
直接撹拌しながら(500rpm)元素状塩素の導入を
開始した。
g及びn‐ペンタノール57mg(1:3のモル比に対
応)と共に室温で4つのフロー・スポイラー(flow
spoiler)を有する高さ16cm及び直径6c
mの黒く着色した塩素化用ビーカー中に秤取した。次に
混合物を窒素の温和な気流下で50℃に加熱し、そして
直接撹拌しながら(500rpm)元素状塩素の導入を
開始した。
【0028】塩素化の速度は1時間当り約20モル%で
あった。5時間後、即ち95モル%の塩素の導入後、試
料を反応混合物から抜き取り、そしてガスクロマトグラ
フィーにより試験した。分析により次の組成が与えられ
た: トルエン 5.3% o‐クロロトルエン 57.4% m‐クロロトルエン 0.9% p‐クロロトルエン 34.9% ジクロロトルエン 1.4% 実施例2 n‐ペンタノールの代りにオクタデカノール175mg
を用いる以外は実施例1の方法を繰り返して行った。5
時間後の生成物組成は次のとおりであった: トルエン 5.3% o‐クロロトルエン 57.2% m‐クロロトルエン 1.1% p‐クロロトルエン 34.5% ジクロロトルエン 1.8% 実施例3 n‐プロパノール65mg(1:5のFeCl3:n‐プ
ロパノールのモル比に対応)を用いる以外は実施例1と
同様であった。5時間後の生成物組成は次のとおりであ
った: トルエン 5.9% o‐クロロトルエン 56.2% m‐クロロトルエン 0.8% p‐クロロトルエン 34.9% ジクロロトルエン 1.5% 実施例4 n‐プロパノール130mg(1:10のFeCl3:n
-プロパノールのモル比に対応)を用いる以外は実施例
1と同様であった。5時間後の生成物組成は次のとおり
であった: トルエン 9.4% o‐クロロトルエン 52.6% m‐クロロトルエン 0.7% p‐クロロトルエン 34.0% ジクロロトルエン 2.0% 実施例5 n‐プロパノールの代りに工業用のアルコールの混合物
(AlfolR1620、C14〜C22‐アルコールを含
む)169mgを用いる以外は実施例1と同様であっ
た。次にFeCl3:アルコールのモル比は1:3であっ
た。5時間後の生成物組成は次のとおりであった: トルエン 5.9% o‐クロロトルエン 56.9% m‐クロロトルエン 0.8% p‐クロロトルエン 35.0% ジクロロトルエン 1.3% 反応器から出てきた流体中の塩素の残留量は実施例1〜
5において常に1%より少なかった。
あった。5時間後、即ち95モル%の塩素の導入後、試
料を反応混合物から抜き取り、そしてガスクロマトグラ
フィーにより試験した。分析により次の組成が与えられ
た: トルエン 5.3% o‐クロロトルエン 57.4% m‐クロロトルエン 0.9% p‐クロロトルエン 34.9% ジクロロトルエン 1.4% 実施例2 n‐ペンタノールの代りにオクタデカノール175mg
を用いる以外は実施例1の方法を繰り返して行った。5
時間後の生成物組成は次のとおりであった: トルエン 5.3% o‐クロロトルエン 57.2% m‐クロロトルエン 1.1% p‐クロロトルエン 34.5% ジクロロトルエン 1.8% 実施例3 n‐プロパノール65mg(1:5のFeCl3:n‐プ
ロパノールのモル比に対応)を用いる以外は実施例1と
同様であった。5時間後の生成物組成は次のとおりであ
った: トルエン 5.9% o‐クロロトルエン 56.2% m‐クロロトルエン 0.8% p‐クロロトルエン 34.9% ジクロロトルエン 1.5% 実施例4 n‐プロパノール130mg(1:10のFeCl3:n
-プロパノールのモル比に対応)を用いる以外は実施例
1と同様であった。5時間後の生成物組成は次のとおり
であった: トルエン 9.4% o‐クロロトルエン 52.6% m‐クロロトルエン 0.7% p‐クロロトルエン 34.0% ジクロロトルエン 2.0% 実施例5 n‐プロパノールの代りに工業用のアルコールの混合物
(AlfolR1620、C14〜C22‐アルコールを含
む)169mgを用いる以外は実施例1と同様であっ
た。次にFeCl3:アルコールのモル比は1:3であっ
た。5時間後の生成物組成は次のとおりであった: トルエン 5.9% o‐クロロトルエン 56.9% m‐クロロトルエン 0.8% p‐クロロトルエン 35.0% ジクロロトルエン 1.3% 反応器から出てきた流体中の塩素の残留量は実施例1〜
5において常に1%より少なかった。
【0029】実施例6(比較例) n‐プロパノールを添加せずに実施例1に記載の試験を
行った。5時間後の生成物組成は次のとおりであった: トルエン 10.2% o‐クロロトルエン 52.8% m‐クロロトルエン 2.6% p‐クロロトルエン 25.2% ジクロロトルエン 9.0% 実施例7(比較例) FeCl3の代りに四塩化チタン100mgを用い、n‐
プロパノールは用いない(米国特許第3,000,975
号参照)以外は実施例1と同様であった。反応はFeC
l3触媒を用いるより大いに緩慢に進行した。反応器を出
てきた流体中の塩素の残留量は5.3%であった。加え
て、望ましくない塩化ベンジルが生成した。5時間後の
生成物組成は次のとおりであった: トルエン 6.6% o‐クロロトルエン 65.2% m‐クロロトルエン 1.2% p‐クロロトルエン 22.4% ジクロロトルエン 2.1% 塩化ベンジル 0.7% 実施例8(比較例) 実施例7に記載のとおりに行い、そしてFeCl3 2m
gを四塩化チタンに加えた。5時間後の生成物組成は次
のとおりであった: トルエン 11.2% o‐クロロトルエン 55.4% m‐クロロトルエン 3.6% p‐クロロトルエン 23.0% ジクロロトルエン 6.6% 本発明の主なる特徴及び態様は以下のとおりである。
行った。5時間後の生成物組成は次のとおりであった: トルエン 10.2% o‐クロロトルエン 52.8% m‐クロロトルエン 2.6% p‐クロロトルエン 25.2% ジクロロトルエン 9.0% 実施例7(比較例) FeCl3の代りに四塩化チタン100mgを用い、n‐
プロパノールは用いない(米国特許第3,000,975
号参照)以外は実施例1と同様であった。反応はFeC
l3触媒を用いるより大いに緩慢に進行した。反応器を出
てきた流体中の塩素の残留量は5.3%であった。加え
て、望ましくない塩化ベンジルが生成した。5時間後の
生成物組成は次のとおりであった: トルエン 6.6% o‐クロロトルエン 65.2% m‐クロロトルエン 1.2% p‐クロロトルエン 22.4% ジクロロトルエン 2.1% 塩化ベンジル 0.7% 実施例8(比較例) 実施例7に記載のとおりに行い、そしてFeCl3 2m
gを四塩化チタンに加えた。5時間後の生成物組成は次
のとおりであった: トルエン 11.2% o‐クロロトルエン 55.4% m‐クロロトルエン 3.6% p‐クロロトルエン 23.0% ジクロロトルエン 6.6% 本発明の主なる特徴及び態様は以下のとおりである。
【0030】1.共触媒としてアルコールを用いること
を特徴とする、フリーデル‐クラフツ触媒の存在下及び
共触媒の存在下における液相中での式(I)
を特徴とする、フリーデル‐クラフツ触媒の存在下及び
共触媒の存在下における液相中での式(I)
【0031】
【化3】
【0032】式中、RはC1〜C12‐アルキル基または
C3〜C8‐シクロアルキル基を表わす、の芳香族炭化水
素の環塩素化方法。
C3〜C8‐シクロアルキル基を表わす、の芳香族炭化水
素の環塩素化方法。
【0033】2.用いるアルコールがアルカノール、フ
ェノール、グリコール、部分的にエーテル化されたグリ
コール及び/またはヒドロキシカルボン酸であることを
特徴とする、上記1に記載の方法。
ェノール、グリコール、部分的にエーテル化されたグリ
コール及び/またはヒドロキシカルボン酸であることを
特徴とする、上記1に記載の方法。
【0034】3.用いる式(I)の芳香族炭化水素がト
ルエン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、クメン、
t‐ブチルベンゼンまたはフェニルシクロヘキサンであ
ることを特徴とする、上記1及び2に記載の方法。
ルエン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、クメン、
t‐ブチルベンゼンまたはフェニルシクロヘキサンであ
ることを特徴とする、上記1及び2に記載の方法。
【0035】4.用いる式(I)の芳香族炭化水素がト
ルエンであることを特徴とする、上記1〜3のいずれか
に記載の方法。
ルエンであることを特徴とする、上記1〜3のいずれか
に記載の方法。
【0036】5.塩素化を元素状塩素を用いて行うこと
を特徴とする、上記1〜4のいずれかに記載の方法。
を特徴とする、上記1〜4のいずれかに記載の方法。
【0037】6.0〜100℃の範囲の反応温度を用い
ることを特徴とする、上記1〜5のいずれかに記載の方
法。
ることを特徴とする、上記1〜5のいずれかに記載の方
法。
【0038】7.用いるフリーデル‐クラフツ触媒が鉄
化合物であることを特徴とする、上記1〜6のいずれか
に記載の方法。
化合物であることを特徴とする、上記1〜6のいずれか
に記載の方法。
【0039】8.フリーデル‐クラフツ触媒を用いる式
(I)の芳香族炭化水素を基準として0.001〜0.5
重量%の量で用い、そしてアルコールを1:1〜1:2
0のモル比(フリーデル‐クラフツ触媒を基準として)
で用いることを特徴とする、上記1〜7のいずれかに記
載の方法。
(I)の芳香族炭化水素を基準として0.001〜0.5
重量%の量で用い、そしてアルコールを1:1〜1:2
0のモル比(フリーデル‐クラフツ触媒を基準として)
で用いることを特徴とする、上記1〜7のいずれかに記
載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 31/02 101 C07C 17/12 // C07B 61/00 300 (72)発明者 フランツ−ヨゼフ・マイス ドイツ連邦共和国デー4000デユツセルドル フ1・グスタフ−ペンスゲン−シユトラー セ23 (72)発明者 ヘルムート・フイーゲ ドイツ連邦共和国デー5090レーフエルクー ゼン1・バルター−フレツクス−シユトラ ーセ23
Claims (1)
- 【請求項1】 共触媒としてアルコールを用いることを
特徴とする、フリーデル‐クラフツ触媒の存在下及び共
触媒の存在下における液相中での式(I) 【化1】 式中、RはC1〜C12‐アルキル基またはC3〜C8‐シ
クロアルキル基を表わす、の芳香族炭化水素の環塩素化
方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE4138243.9 | 1991-11-21 | ||
DE4138243A DE4138243A1 (de) | 1991-11-21 | 1991-11-21 | Verbessertes verfahren zur kernchlorierung von aromatischen kohlenwasserstoffen |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05255150A true JPH05255150A (ja) | 1993-10-05 |
Family
ID=6445249
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4330000A Pending JPH05255150A (ja) | 1991-11-21 | 1992-11-16 | 芳香族炭化水素の環塩素化方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0543248B1 (ja) |
JP (1) | JPH05255150A (ja) |
DE (2) | DE4138243A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4228134A1 (de) * | 1992-08-25 | 1994-03-03 | Bayer Ag | Verbessertes Verfahren zur Kernchlorierung von aromatischen Kohlenwasserstoffen |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3000975A (en) * | 1959-06-04 | 1961-09-19 | Heyden Newport Chemical Corp | Chlorination of toluene |
DE2536261C3 (de) * | 1975-08-14 | 1979-06-21 | Hoechst Ag, 6230 Frankfurt | Verfahren zur kontinuierlichen Herstellung von o- und p-Chlortoluol |
DE2702829A1 (de) * | 1977-01-25 | 1978-07-27 | Dynamit Nobel Ag | Verfahren zur herstellung von kernchlorierten xylolen |
-
1991
- 1991-11-21 DE DE4138243A patent/DE4138243A1/de not_active Withdrawn
-
1992
- 1992-11-09 EP EP92119144A patent/EP0543248B1/de not_active Expired - Lifetime
- 1992-11-09 DE DE59205677T patent/DE59205677D1/de not_active Expired - Fee Related
- 1992-11-16 JP JP4330000A patent/JPH05255150A/ja active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE59205677D1 (de) | 1996-04-18 |
EP0543248B1 (de) | 1996-03-13 |
DE4138243A1 (de) | 1993-05-27 |
EP0543248A1 (de) | 1993-05-26 |
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