JPH05250945A - 高分子複合碍子 - Google Patents
高分子複合碍子Info
- Publication number
- JPH05250945A JPH05250945A JP4982292A JP4982292A JPH05250945A JP H05250945 A JPH05250945 A JP H05250945A JP 4982292 A JP4982292 A JP 4982292A JP 4982292 A JP4982292 A JP 4982292A JP H05250945 A JPH05250945 A JP H05250945A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer composite
- composite insulator
- high polymer
- resistant layer
- insulator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 軽量であり、しかも長期間屋外に設置しても
紫外線の影響を受けることなく安定した絶縁性能を発揮
する高分子複合碍子を提供すること。 【構成】 エチレンプロピレンゴムのような高分子材料
よりなる高分子複合碍子の外被2の表面を、無機質の耐
候性層5により被覆する。耐候性層5としてはセラミッ
クスや金属酸化物を用いることができ、その形成手段と
しては、ゾル・ゲル法、真空蒸着法、化学的気相生長法
(CVD)、プラズマ照射法等を採ることができる。
紫外線の影響を受けることなく安定した絶縁性能を発揮
する高分子複合碍子を提供すること。 【構成】 エチレンプロピレンゴムのような高分子材料
よりなる高分子複合碍子の外被2の表面を、無機質の耐
候性層5により被覆する。耐候性層5としてはセラミッ
クスや金属酸化物を用いることができ、その形成手段と
しては、ゾル・ゲル法、真空蒸着法、化学的気相生長法
(CVD)、プラズマ照射法等を採ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高分子複合碍子の改良
に関するものである。
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】導体を絶縁支持する碍子としては、通常
は磁器製の碍子が用いられている。しかし碍子を送電線
の相間を所定間隔に保つための相間スペーサ等として使
用する場合には、磁器製の碍子は重量が重すぎるために
電線や支持物への負担が大きくなりすぎる欠点がある。
そこでこのような用途のために、FRP製のコアの外側
にエチレンプロピレンゴムのような高分子材料よりなる
傘状の外被を取り付けた軽量の高分子複合碍子が開発さ
れている。この高分子複合碍子は軽量であるほかに撥水
性が高く、汚損湿潤時の絶縁性能がよいという利点もあ
る。
は磁器製の碍子が用いられている。しかし碍子を送電線
の相間を所定間隔に保つための相間スペーサ等として使
用する場合には、磁器製の碍子は重量が重すぎるために
電線や支持物への負担が大きくなりすぎる欠点がある。
そこでこのような用途のために、FRP製のコアの外側
にエチレンプロピレンゴムのような高分子材料よりなる
傘状の外被を取り付けた軽量の高分子複合碍子が開発さ
れている。この高分子複合碍子は軽量であるほかに撥水
性が高く、汚損湿潤時の絶縁性能がよいという利点もあ
る。
【0003】ところが高分子材料は紫外線に弱いため、
長期間屋外に設置しておくと日光によりその表面が劣化
し易い欠点を持っている。さらにこれに汚損時の表面電
流による劣化や風雨の影響も加わるため、高分子複合碍
子は比較的短時間で絶縁性が損なわれ、碍子本来の機能
が失われてしまう。このためにこれまでのところ高分子
複合碍子は試験的に用いられているだけで、実用に供さ
れていないのが実情である。
長期間屋外に設置しておくと日光によりその表面が劣化
し易い欠点を持っている。さらにこれに汚損時の表面電
流による劣化や風雨の影響も加わるため、高分子複合碍
子は比較的短時間で絶縁性が損なわれ、碍子本来の機能
が失われてしまう。このためにこれまでのところ高分子
複合碍子は試験的に用いられているだけで、実用に供さ
れていないのが実情である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解消して、軽量であるという利点を保持しつ
つ、長期間屋外に設置した場合にも紫外線の影響を受け
ることなく安定して絶縁性能を発揮することができる高
分子複合碍子を提供するために完成されたものである。
の問題点を解消して、軽量であるという利点を保持しつ
つ、長期間屋外に設置した場合にも紫外線の影響を受け
ることなく安定して絶縁性能を発揮することができる高
分子複合碍子を提供するために完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明は、高分子材料よりなる外被の表面
を、紫外線を遮断する特性を持つ無機質の耐候性層によ
り被覆したことを特徴とする高分子複合碍子を要旨とす
るものである。ここで無機質の耐候性層としては、耐紫
外線特性、耐水性、耐熱性、高絶縁性を備えた、例えば
SiO2、Al2O3 及びTiO2等を化学組成とするセラミックス
を用いることができる。更に耐候性層中に顔料を混入し
紫外線の遮断特性を向上させることやフッ素化合物を混
入し、撥水性を向上させることもできる。また外被の表
面に無機質の耐候性層を形成する方法としては、主にゾ
ル・ゲル法、その他に真空蒸着法、化学的気相生長法
(CVD)、プラズマ照射法のような手段を採用することが
できる。
めになされた本発明は、高分子材料よりなる外被の表面
を、紫外線を遮断する特性を持つ無機質の耐候性層によ
り被覆したことを特徴とする高分子複合碍子を要旨とす
るものである。ここで無機質の耐候性層としては、耐紫
外線特性、耐水性、耐熱性、高絶縁性を備えた、例えば
SiO2、Al2O3 及びTiO2等を化学組成とするセラミックス
を用いることができる。更に耐候性層中に顔料を混入し
紫外線の遮断特性を向上させることやフッ素化合物を混
入し、撥水性を向上させることもできる。また外被の表
面に無機質の耐候性層を形成する方法としては、主にゾ
ル・ゲル法、その他に真空蒸着法、化学的気相生長法
(CVD)、プラズマ照射法のような手段を採用することが
できる。
【0006】
【作用】本発明の高分子複合碍子は軽量であるという本
来の利点を持つことは勿論、屋外に設置されて日光によ
る紫外線を受けても、外被の表面に形成された紫外線を
遮断する顔料を含んだ無機質の耐候性層が紫外線を遮断
するため、内部の高分子材料よりなる外被に劣化が生ず
ることがない。このために従来の磁器製碍子と同様に、
屋外に設置して長期間にわたり安定した絶縁性能を維持
させることができる。
来の利点を持つことは勿論、屋外に設置されて日光によ
る紫外線を受けても、外被の表面に形成された紫外線を
遮断する顔料を含んだ無機質の耐候性層が紫外線を遮断
するため、内部の高分子材料よりなる外被に劣化が生ず
ることがない。このために従来の磁器製碍子と同様に、
屋外に設置して長期間にわたり安定した絶縁性能を維持
させることができる。
【0007】
【実施例】次に本発明を例えば長幹碍子を対象として図
示の実施例によって更に詳細に説明する。図1は本発明
の実施例を示すもので、1はFRP製のコア、2はこの
コア1の外側にダイレクトモールドされた傘状の外被、
3、4は外被2の端部を覆うように取り付けられた上下
の連結金具である。実施例ではこの外被2はエチレンプ
ロピレンゴムよりなるものであるが、シリコーンゴムの
ような他の高分子材料を使用してもよい。
示の実施例によって更に詳細に説明する。図1は本発明
の実施例を示すもので、1はFRP製のコア、2はこの
コア1の外側にダイレクトモールドされた傘状の外被、
3、4は外被2の端部を覆うように取り付けられた上下
の連結金具である。実施例ではこの外被2はエチレンプ
ロピレンゴムよりなるものであるが、シリコーンゴムの
ような他の高分子材料を使用してもよい。
【0008】本発明においては、この高分子材料製の外
被2の表面を無機質の耐候性層5により被覆してある。
本実施例では、耐候性層としてSiO2、Al2O3 及びTiO2を
化学組成とするセラミックスがエチレンプロピレンゴム
製の外被2の表面全体にゾル・ゲル法によって約50μm
の膜厚で形成されている。しかし前述したように、外被
2の表面に無機質の耐候性層5を形成する方法として、
真空蒸着法、化学的気相生長法(CVD)、プラズマ照射法
等を取ることもできる。
被2の表面を無機質の耐候性層5により被覆してある。
本実施例では、耐候性層としてSiO2、Al2O3 及びTiO2を
化学組成とするセラミックスがエチレンプロピレンゴム
製の外被2の表面全体にゾル・ゲル法によって約50μm
の膜厚で形成されている。しかし前述したように、外被
2の表面に無機質の耐候性層5を形成する方法として、
真空蒸着法、化学的気相生長法(CVD)、プラズマ照射法
等を取ることもできる。
【0009】このように外被2の表面を無機質の耐候性
層5により被覆した高分子複合碍子は、紫外線を受けて
も外被2の劣化が生ずることがなく、長期間にわたり優
れた絶縁性を発揮することができる。この点を確認する
ため、実施例の高分子複合碍子と、無機質の耐候性層5
のないエチレンプロピレンゴム製の外被2のみの高分子
複合碍子(比較例)について、紫外線照射試験と汚損・
課電試験とを行った。その結果を表1に示す。
層5により被覆した高分子複合碍子は、紫外線を受けて
も外被2の劣化が生ずることがなく、長期間にわたり優
れた絶縁性を発揮することができる。この点を確認する
ため、実施例の高分子複合碍子と、無機質の耐候性層5
のないエチレンプロピレンゴム製の外被2のみの高分子
複合碍子(比較例)について、紫外線照射試験と汚損・
課電試験とを行った。その結果を表1に示す。
【0010】
【表1】
【0011】表1に示すように、実施例の高分子複合碍
子は紫外線による表面の劣化はなかったが、比較例の高
分子複合碍子は紫外線照射試験の結果、100時間で撥
水性が低下し、また汚損・課電試験の結果、表面が熱と
水分により酸化劣化し、エチレンプロピレンゴム内に含
まれる白色充填剤が露出して表面の白色化が進行し、そ
の結果親水性が増加して撥水性の低下が生じた。
子は紫外線による表面の劣化はなかったが、比較例の高
分子複合碍子は紫外線照射試験の結果、100時間で撥
水性が低下し、また汚損・課電試験の結果、表面が熱と
水分により酸化劣化し、エチレンプロピレンゴム内に含
まれる白色充填剤が露出して表面の白色化が進行し、そ
の結果親水性が増加して撥水性の低下が生じた。
【0012】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の高分子
複合碍子は、高分子材料よりなる外被の表面を紫外線を
遮断する特性を持つ無機質の耐候性層により被覆したこ
とにより、紫外線を受けた場合の外被の劣化を確実に防
止することができる。このため本発明の高分子複合碍子
は屋外において長期間にわたり安定した絶縁性能を発揮
することができる。また、本発明の高分子複合碍子は従
来の磁器碍子に比較してはるかに軽量であるので、相間
スペーサー等に使用するに適したものである。よって本
発明は従来の高分子複合碍子の根本的欠点を解決したも
のとして、産業の発展に寄与するところは極めて大であ
る。
複合碍子は、高分子材料よりなる外被の表面を紫外線を
遮断する特性を持つ無機質の耐候性層により被覆したこ
とにより、紫外線を受けた場合の外被の劣化を確実に防
止することができる。このため本発明の高分子複合碍子
は屋外において長期間にわたり安定した絶縁性能を発揮
することができる。また、本発明の高分子複合碍子は従
来の磁器碍子に比較してはるかに軽量であるので、相間
スペーサー等に使用するに適したものである。よって本
発明は従来の高分子複合碍子の根本的欠点を解決したも
のとして、産業の発展に寄与するところは極めて大であ
る。
【図1】本発明の実施例を示す部分断面図である。
2 高分子材料よりなる外被 5 無機質の耐候性層
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 治彦 愛知県岡崎市福岡町字上流69番地1 (72)発明者 藤井 治 愛知県小牧市城山4丁目33番地の19
Claims (1)
- 【請求項1】 高分子材料よりなる外被の表面を、紫外
線を遮断する特性を持つ無機質の耐候性層により被覆し
たことを特徴とする高分子複合碍子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4982292A JPH05250945A (ja) | 1992-03-06 | 1992-03-06 | 高分子複合碍子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4982292A JPH05250945A (ja) | 1992-03-06 | 1992-03-06 | 高分子複合碍子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05250945A true JPH05250945A (ja) | 1993-09-28 |
Family
ID=12841801
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4982292A Pending JPH05250945A (ja) | 1992-03-06 | 1992-03-06 | 高分子複合碍子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05250945A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101248167B1 (ko) * | 2011-09-29 | 2013-03-27 | 한국전력공사 | 자기 애자 및 애자련 |
KR101402171B1 (ko) * | 2012-05-21 | 2014-06-03 | 한국 전기안전공사 | 자외선 코팅에 의한 폴리머 애자 제조방법 및 이에 의해 제조된 애자 |
KR101414812B1 (ko) * | 2012-07-13 | 2014-07-01 | 한밭대학교 산학협력단 | 소수성 증착막을 포함하는 전철용 폴리머 애자 및 그 제조방법 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6348711A (ja) * | 1986-08-13 | 1988-03-01 | 日本碍子株式会社 | ノンセラミツク碍子 |
-
1992
- 1992-03-06 JP JP4982292A patent/JPH05250945A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6348711A (ja) * | 1986-08-13 | 1988-03-01 | 日本碍子株式会社 | ノンセラミツク碍子 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101248167B1 (ko) * | 2011-09-29 | 2013-03-27 | 한국전력공사 | 자기 애자 및 애자련 |
KR101402171B1 (ko) * | 2012-05-21 | 2014-06-03 | 한국 전기안전공사 | 자외선 코팅에 의한 폴리머 애자 제조방법 및 이에 의해 제조된 애자 |
KR101414812B1 (ko) * | 2012-07-13 | 2014-07-01 | 한밭대학교 산학협력단 | 소수성 증착막을 포함하는 전철용 폴리머 애자 및 그 제조방법 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19951222 |