JPH0525088U - 形状記憶合金を用いた弁 - Google Patents

形状記憶合金を用いた弁

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JPH0525088U
JPH0525088U JP7351291U JP7351291U JPH0525088U JP H0525088 U JPH0525088 U JP H0525088U JP 7351291 U JP7351291 U JP 7351291U JP 7351291 U JP7351291 U JP 7351291U JP H0525088 U JPH0525088 U JP H0525088U
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JP
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valve
shape memory
gland
memory alloy
gland packing
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JP7351291U
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一夫 中西
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案はグランドパッキンの側圧を上段から
下段までほぼ均一にできる、形状記憶合金を用いた弁を
提供することを目的とする。 【構成】 本考案はスタフィングボックスを貫通する弁
棒とスタフィングボックスとの間に複数段にわたって充
填されたグランドパッキンをグランド押えで押圧し、弁
棒まわりの流体漏洩をシールしてなる弁において、上記
グランドパッキンのグランド押えとは反対側に挿入され
た所定温度によって弁棒の軸方向に伸長するよう形状記
憶した形状記憶合金を具備してなることを特徴とする形
状記憶合金を用いた弁を構成とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、火力プラント、原子力プラント等の弁、詳しくはそのグランド部に 形状記憶合金を用いた弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、火力プラント等に用いられる弁は一般的に図7に示すように弁を開閉す るための弁棒1が付いており、この弁棒1は、回転又は上下運動が出来て、しか も、圧力を持った内部の流体の漏洩を防ぐためにスタフィングボックス3内にグ ランドパッキン2を多層に組み込むことによって、スタフィングボックス3との 間をシールしている。また、グランドパッキン2にシールに必要な圧縮力を与え るためにグランド押え4を介してボルト5、ナット6にて締付けている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来の弁には解決すべき次の課題があった。
【0004】 即ち、グランドパッキン2が内部流体をシール出来るのは、図2に示すように 、グランド押え4による締付圧力pが締付方向と直角方向の圧力(以下側圧と言 う)psに変換することにより、側圧psが内部流体圧力pfよりも大きい時に 可能である。
【0005】 側圧と締付圧力の比ps/p=K…式(1)を側圧係数と言い、グランドパッ キン2の材質毎にKは一定値となり、実用されているグランドパッキンでは1よ り小さく、K=0.55〜0.75程度である。流体圧力が高い場合は、グラン ドパッキン2の段数を増して、シール性を高めるのが普通であるが、段数を増す と、スタフィングボックス3及び弁棒1とグランドパッキン2の摩擦の影響によ り、下層へ行くに従って、締付圧力が小さくなる。すなわち、図3において、最 上段のグランドパッキン2の締付圧力をp0 、次の段の締付圧力をp1 順次下段 に向ってp2 ,p3 ,…,pn とすると、p0 >p1 >p2 >p3 >…>pn と なりかつグランドパッキン2の1段当り面圧伝達率は、グランドパッキン2の種 類及び寸法形状が決まれば、上部又は下部に関係なくほぼ一定の値となる。面圧 伝達率をTとすると、 p1 /p0 =p2 /p3 =pn /pn-1 =T…式(2)となる。
【0006】 面圧伝達率は必ず1より小さく、実用化されているグランドパッキン2では、 T=0.85〜0.95程度である。
【0007】 多段のグランドパッキン2にあっては、最上段から側圧をps1 ,ps2 ,p s3 ,…,psn とすると、上からn番目のグランドパッキン2の側圧は式(1 )、式(2)よりpsn =p0 ・K・Tn となる。
【0008】 また、ps1 >ps2 >ps3 >…psn となる。 すなわち、流体シールに有効な側圧の分布は、図4に示すように上段が高く下 段が低くなる。この場合、十分な締付圧力p0 を与えないと、下方の側圧は、流 体圧力pfよりも小さくなり、図6(a)に示すようにシールに有効なグランド パッキン段数が減少することになる。また、最下段までシールに有効な側圧を得 るためには、図6(b)に示すように締付圧力p0 を大きくしなければならない 。一方、側圧が高いことは、グランドパッキン2と弁棒1との摩擦力が大きくな ることを意味しており、弁開閉のための必要な駆動力が大きくなるという問題が ある。また制御弁にあっては、摩擦力が大きくなると制御性が悪くなり、場合に よっては、ハンチングを起こして、制御不能に陥るという問題がある。
【0009】 更に摩擦力が大きいとグランドパッキン2の摩耗が大となりグランドパッキン 2の寿命が短くなるという問題がある。
【0010】 本考案はこれらの問題点を解決するため、グランドパッキン2の側圧を上段か ら下段までほぼ均一にできる、形状記憶合金を用いた弁を提供することを目的と する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記課題の解決手段として、スタフィングボックスを貫通する弁棒と スタフィングボックスとの間に複数段にわたって充填されたグランドパッキンを グランド押えで押圧し、弁棒まわりの流体漏洩をシールしてなる弁において、上 記グランドパッキンのグランド押えとは反対側に挿入された所定温度によって弁 棒の軸方向に伸長するよう形状記憶した形状記憶合金を具備してなることを特徴 とする形状記憶合金を用いた弁を提供しようとするものである。
【0012】
【作用】
本考案は上記のように構成されるので次の作用を有する。
【0013】 即ち、複数段のグランドパッキンをグランド押えで押圧したままの弁では、弁 棒とスタフィングボックスとに対する摩擦力のため、グランド押えから遠ざかる に従ってグランドパッキンの側圧が逓減し、グランド押えから最も離れたグラン ドパッキンの段が最も小さい側圧となる。
【0014】 これに対し、本構成ではその側圧の最も小さい側に、所定温度によって弁棒の 軸方向に伸長するよう形状記憶した形状記憶合金を挿入するので、弁組立後、た とえば、弁内を貫流する流体の温度等によって形状記憶合金が伸長すると、グラ ンドパッキンの側圧の最も小さい側から複数段のグランドパッキンが押圧される こととなり、それによる側圧は形状記憶合金側からグランド押え側にむかって逓 減する。その結果、グランド押えによる側圧と形状記憶合金による側圧とが、相 補する形で重畳し、グランドパッキンの各段ともほぼ近似の側圧となる。
【0015】
【実施例】
本考案の一実施例を図1〜図6により説明する。なお、従来例と同様の構成部 材には同符号を付し、必要ある場合を除き説明を省略する。
【0016】 図1は本実施例の要部縦断面図で、図において、7は複数段のグランドパッキ ン2のグランド押え4とは反対側に挿入された形状記憶合金バネである。その他 の構成は従来例の図7と同様である。
【0017】 形状記憶合金バネ7は、常温では弁棒1の軸方向に収縮しており、所定の高温 になると軸方向に伸びるように形状記憶されている。
【0018】 次に上記構成の作用について説明する。 図1に示すごとく、形状記憶合金バネ7をグランドパッキン2の下に組み込み 、ナット6を回転してグランドパッキン2に適当な初期締付圧力を与えておく。 この時のグランドパッキン2の側圧分布は、従来のものと全く同じく、上段が高 く下段が低くなっている。この際、締付圧力は、図6(a)に示すように下方で は必要な側圧、即ち、流体シールに有効な圧力よりも低く目に調整しておく。こ の状態で弁を運転状態にすると、流体温度により、形状記憶合金バネ7の温度が 上る。
【0019】 形状記憶合金バネ7の変態温度は、流体により昇温する温度よりも低く、また 再び温度が下っても、もとにもどらない一方向性のものを選んでおくと、結局、 形状記憶合金バネ7は、温度の高い運転状態に一度さらされると、伸びようとす るので、グランドパッキン2を下から押し上げる力が発生する。この押し上げる 力による側圧の分布は、上部のグランド押え4で締める側圧分布とは上下が逆に なり、下方が高く、上方が低くなる。グランドパッキン2の側圧は、グランド押 え4によるものと形状記憶合金バネ7による押し上げ力の合計になになるので、 図5に示すように側圧分布は丁度、上部から下部までほぼ均一化することになり 、全段のグランドパッキン2に必要で十分な側圧を与えることが出来、かつ、必 要以上の側圧が掛らないことになる。
【0020】 更に、グランドパッキン2の下部から形状記憶合金バネ7により常時力を掛け ていることになるので、時間の経過とともにグランドパッキン2の弾性が落ちて きて締付圧力が低下する現象(応力緩和と言う)に対しても、形状記憶合金バネ 7の押し上げ力が有効に働き、締付力が低下しないという利点が有る。
【0021】 因みに従来例と本実施例との作用等を比較すると次の通りである。 今仮りに、黒鉛系グランドパッキン8段組込み、T=0.9の弁についてみる と、従来例では、シールに有効な側圧は最下段が最も低く、最上段が最も高くな りその比は、1:2.1となる。一方、同じグランドパッキンに、本実施例の如 く形状記憶合金バネを組み込んだ場合には、側圧は、中央部の4,5段が低く、 最上段と最下段が高くなるが、その比は、1:1.07程度のほぼ均一な状態と なる。
【0022】 形状記憶合金バネを用いたグランドパッキンの初期締付力pD と、形状記憶合 金バネの押上げ力pb は、同じ値になるように設計するのが、最っとも効果的で あり、その場合必要な締付力及び押上げ力は次の(3)式で与えられる。
【0023】 pD =pb =psα/2KT(n-1)/2 ……(3) ただし、psα:流体シールに必要な側圧力。
【0024】 すなわち、形状記憶合金バネは、(3)式で求まる押し上げ力と、グランドパ ッキンの応力vs変位特性から必要な変形特性を設計すればよいことが分る。
【0025】 以上の通り本実施例によれば、グランドパッキン2を押圧するグランド押え4 とは反対側に、所定温度によって弁棒の軸方向に伸びてグランドパッキン2を反 対側からも押圧するよう形状記憶合金バネ7を挿入して弁を構成するので、グラ ンドパッキン2の側圧が各段ともほぼ均一化され、小さい駆動力で弁制御できる にも拘わらず、シール性の高い弁が得られるという利点がある。また、グランド パッキン2が絶えず形状記憶合金バネ7に押圧されているので、応力緩和による シール不良が生じないという利点がある。
【0026】
【考案の効果】
本考案は上記のように構成されるので次の効果を有する。 (1)グランドパッキンの締付圧力をほぼ上下均一にできるため、全てのガスケ ットに対し、流体のシールに必要で、かつ、十分な締付力を簡単に与えることが できる。 (2)従来例に比し、小さな締付力でシールが果たされる。 (3)弁棒とグランドパッキンの摩擦力が小さくなり、弁の駆動力が小さくなる ので、アクチュエータ(駆動機構)が小さくできる。 (4)グランドパッキン全段数が流体シールに有効となるので、必要段数を減ら すことができる。 (5)グランドパッキンに過度な締付力が掛らないので、締付力による復元力の 低下(応力緩和)が少なく、グランドパッキンの寿命が長くなる。 (6)グランドパッキンが応力緩和しても形状記憶合金バネで常に押し上げてい るので、増し締するのと同じ効果があり、メンテナンス頻度が小さくなり、かつ 、シールや弁の寿命が長くなる。 (7)グランドパッキンを組み込んだ後、運転中の増し締が不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る形状記憶合金を用いた
弁の要部縦断面図、
【図2】従来のグランドパッキンに作用する締付力と側
圧力の模式図、
【図3】グランドパッキンに作用する締付力と側圧力の
関係を示す図、
【図4】従来のグランドパッキンに生ずる側圧分布図、
【図5】上記実施例のグランドパッキンに生ずる側圧分
布図、
【図6】従来のグランドパッキンに生ずる側圧分布と流
体圧の関係図で、(a)はグランド押えより遠い側の側
圧が流体圧力より小さい場合を、(b)はすべての範囲
で大きい場合をそれぞれ示す図、
【図7】従来の弁の要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 弁棒 2 グランドパッキン 3 スタフィングボックス 4 グランド押え 5 ボルト 6 ナット 7 形状記憶合金バネ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スタフィングボックスを貫通する弁棒と
    スタフィングボックスとの間に複数段にわたって充填さ
    れたグランドパッキンをグランド押えで押圧し、弁棒ま
    わりの流体漏洩をシールしてなる弁において、上記グラ
    ンドパッキンのグランド押えとは反対側に挿入された所
    定温度によって弁棒の軸方向に伸長するよう形状記憶し
    た形状記憶合金を具備してなることを特徴とする形状記
    憶合金を用いた弁。
JP7351291U 1991-09-12 1991-09-12 形状記憶合金を用いた弁 Withdrawn JPH0525088U (ja)

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JP7351291U JPH0525088U (ja) 1991-09-12 1991-09-12 形状記憶合金を用いた弁

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JPH0525088U true JPH0525088U (ja) 1993-04-02

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