JPH05242276A - ニューラルネットワーク - Google Patents

ニューラルネットワーク

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JPH05242276A
JPH05242276A JP7885691A JP7885691A JPH05242276A JP H05242276 A JPH05242276 A JP H05242276A JP 7885691 A JP7885691 A JP 7885691A JP 7885691 A JP7885691 A JP 7885691A JP H05242276 A JPH05242276 A JP H05242276A
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neural network
magnetic field
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JP7885691A
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Sadao Yamamoto
定雄 山本
Yasuhiro Fukuzaki
康弘 福崎
Masahiko Yamamoto
正彦 山本
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Wacom Co Ltd
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Wacom Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シナプス結合荷重を容易に変更し得る磁界結
合を用いたニューラルネットワークを提供する。 【構成】 出力電流が入力信号又は前段のニューロンの
出力信号により制御される交流電流源22に接続された
コイル23と、非線形増幅器26の入力に接続されたコ
イル24との間に配置した磁性体25の透磁率又は断面
積を変えることにより、該コイル23及び24間の磁界
結合の強さを変え、シナプス結合荷重を変える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁界結合を用いたニュ
ーラルネットワークの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、逐次処理方式のノイマン型コ
ンピュータが不得手とするパターン認識や連想記憶等の
問題を処理する装置として、人間の脳の情報処理様式を
規範とするニューラルネットワーク(コンピュータ)が
提案されている。
【0003】図2はニューラルネットワークの基本単位
であるニューロンを示すもので、ニューロン1はn個の
入力信号x1 ,x2 ,……xi ,……xn に対してそれ
ぞれシナプス結合荷重w1 ,w2 ,……wi ,……wn
を乗じてその総和を取り、これに固有の閾値hを加え、
さらにこれを非線形関数fに通すことにより出力信号y
を得る如くなっており、下記式で近似される。
【0004】 y=f(Σwi i +h) …… (1) ここで、シナプス結合荷重wi が正の場合は興奮性のシ
ナプス結合に、また、負の場合は抑制性のシナプス結合
に対応する。
【0005】図3は前記ニューロンの機能をブロック的
に示したもので、各入力信号xi に対してシナプス結合
荷重wi を乗じてその総和を取る積和演算部2と、該総
和に固有の閾値hを加え、非線形関数に通す非線形演算
部3とを備えている。なお、シナプス結合荷重wi の値
はこれを制御する学習機能部(図示せず)により、バッ
クプロパゲーション等の手法を用いて決定される。
【0006】図4はニューラルネットワークの一例を示
すもので、図中、41 ,42 ,……4i ,……4l は入
力端子、51 ,52 ,……5j ,……5m は一段目のニ
ューロン、61 ,62 ,……6k ,……6n は二段目の
ニューロン、71 ,72 ,……7k ,……7n は出力端
子である。
【0007】前記入力端子41 ,42 ,……4i ,……
l にはl個の入力信号a1 ,a2,……ai ,……a
l がそれぞれ入力されているが、これらはそれぞれm個
のニューロン51 ,52 ,……5j ,……5m に分配し
て入力される。各ニューロン51 ,52 ,……5j ,…
…5m はそれぞれ前述した積和演算及び非線形演算処理
を行う。さらに、各ニューロン51 ,52 ,……5j
……5m の出力信号はそれぞれn個のニューロン61
2 ,……6k ,……6n に分配して入力される。各ニ
ューロン61 ,62 ,……6k ,……6n もそれぞれ前
述した積和演算及び非線形演算処理を行い、その各出力
信号b1 ,b2 ,……bk ,……bn はそれぞれn個の
出力端子71 ,72 ,……7k ,……7n より出力され
る。
【0008】なお、各ニューロン51 〜5m 及び61
n におけるシナプス結合荷重の値は、前記同様にこれ
を制御する学習機能部(図示せず)により、予め出力信
号b1 〜bn が既知な入力信号a1 〜al を入力した時
の該出力信号b1 〜bn からバックプロパゲーション等
の手法を用いて修正を行い、これを入力信号と出力信号
の複数の組合わせについて適当な回数繰返すことによっ
て決定される。
【0009】前述したニューラルネットワークでは学習
機能部における学習によって自ら正しい出力信号が得ら
れる如く構成(組織化)するため、入力信号a1 〜al
から出力信号b1 〜bn を得るためのアルゴリズムやプ
ログラムが不要であり、また、多量のデータを並列的に
同時処理できるため、パターン認識や連想記憶等の数学
的にランダムな問題を高速に処理できるという特徴があ
る。
【0010】ところで、前述したニューラルネットワー
クの性能はニューロンの数に依存し、該ニューロンの数
が多くなるほど性能が向上するが、同時に入力端子とニ
ューロンとの間及びニューロン同士の間の結合数も増大
する。一般に、ニューロンの数がn倍に増加するとその
結合数はnの二乗のオーダーで増加する。
【0011】そこで、発明者は特願平2−39430号
において入力端子とニューロンとの間及びニューロン同
士の間を磁界又は電界あるいは電磁界を介して結合する
方法及びそのニューラルネットワークを提案した。
【0012】図5は磁界結合を用いたニューラルネット
ワークの一例を示すもので、図中、81 ,82 ,83
び9は端子、101 ,102 ,103 は交流電流源、1
1,112 ,113 及び12はコイル、13は非線形
増幅器である。
【0013】前記交流電流源101 ,102 ,103
出力電流は端子81 ,82 ,83 にそれぞれ入力される
入力信号又は前段のニューロンの出力信号により制御さ
れる。コイル111 ,112 ,113 及び12は交流電
流源101 ,102 ,103及び非線形増幅器13の入
力にそれぞれ接続されるとともに、互いに磁気的に結合
する如く同軸上に配置されている。
【0014】前記構成によれば、入力信号又は前段のニ
ューロンの出力信号に対応した交流電流が交流電流源1
1 ,102 ,103 より各コイル111 ,112 ,1
3にそれぞれ流れ、交流磁界が発生する。該交流磁界
は互いに合成され、入力信号又は前段のニューロンの出
力信号と、コイル111 ,112 ,113 及び12間の
相互インダクタンスとに比例し、且つ、これらを加算し
た誘導電圧をコイル12に発生させる。該電圧は非線形
増幅器13に入力され、非線形増幅されて端子9に出力
され、次段のニューロンに送出され又は外部に出力され
る。
【0015】ところで、前記装置においてシナプス結合
荷重を変化させる方法としては、入力側の各コイルに可
変抵抗素子を接続しておき、これらの抵抗値を外部から
変更する、例えば通常のノイマン型コンピュータから情
報を与えて変更する、というものがあった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た外部から情報を与える方法ではネットワークの規模が
拡大するに従って情報の転送時間が大きくなり、また、
該情報を与えるための補助装置が必要になる、という問
題があった。
【0017】本発明は前記従来の問題点に鑑み、入力端
子とニューロンとの間又はニューロン同士の間のシナプ
ス結合荷重を容易に変更し得る磁界結合を用いたニュー
ラルネットワークを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明では前記目的を達
成するため、請求項1として、入力端子とニューロンと
の間又はニューロン同士の間を磁気的に結合する少なく
とも2つのインダクタンス素子を用いて結合したニュー
ラルネットワークにおいて、前記素子間の磁界結合の強
さを変えることにより、シナプス結合荷重を変えるよう
になしたニューラルネットワーク、また、請求項2とし
て、素子間又はその近傍に透磁率或いは大きさの異なる
磁性体を選択的に配置することにより、磁界結合の強さ
を変えるようになした請求項1記載のニューラルネット
ワーク、また、請求項3として、透磁率或いは大きさの
異なる磁性体を取付けたカード状の媒体を該磁性体が素
子間又はその近傍に位置する如く選択的に配置すること
により、磁界結合の強さを変えるようになした請求項1
記載のニューラルネットワーク、また、請求項4とし
て、透磁率或いは大きさの異なる磁性体を印刷技術によ
り形成したカード状の媒体を該磁性体が素子間又はその
近傍に位置する如く選択的に配置することにより、磁界
結合の強さを変えるようになした請求項1記載のニュー
ラルネットワーク、また、請求項5として、素子間又は
その近傍に配置された磁性体の磁化の状態を変えること
によりその透磁率を変えるようになした請求項2乃至4
いずれか記載のニューラルネットワーク、また、請求項
6として、素子間又はその近傍に導電率の異なる導電体
を選択的に配置することにより、磁界結合の強さを変え
るようになした請求項1記載のニューラルネットワー
ク、また、請求項7として、導電率の異なる導電体を取
付けたカード状の媒体を該導電体が素子間又はその近傍
に位置する如く選択的に配置することにより、磁界結合
の強さを変えるようになした請求項1記載のニューラル
ネットワーク、また、請求項8として、導電率の異なる
導電体を印刷技術により形成したカード状の媒体を該導
電体が素子間又はその近傍に位置する如く選択的に配置
することにより、磁界結合の強さを変えるようになした
請求項1記載のニューラルネットワークを提案する。
【0019】
【作用】本発明の請求項1によれば、少なくとも2つの
インダクタンス素子間の磁界結合の強さを変えることに
より、入力端子とニューロンとの間又はニューロン同士
の間のシナプス結合加重を変えることができる。また、
請求項2によれば、素子間又はその近傍に透磁率或いは
大きさの異なる磁性体を選択的に配置することにより、
少なくとも2つのインダクタンス素子間の磁界結合の強
さを変えることができる。また、請求項3によれば、透
磁率或いは大きさの異なる磁性体を取付けたカード状の
媒体を該磁性体が素子間又はその近傍に位置する如く選
択的に配置することにより、少なくとも2つのインダク
タンス素子間の磁界結合の強さを変えることができる。
また、請求項4によれば、透磁率或いは大きさの異なる
磁性体を印刷技術により形成したカード状の媒体を該磁
性体が素子間又はその近傍に位置する如く選択的に配置
することにより、少なくとも2つのインダクタンス素子
間の磁界結合の強さを変えることができる。また、請求
項5によれば、磁性体の磁化の状態を変えることによ
り、素子間又はその近傍に配置された磁性体の透磁率を
変えることができる。また、請求項6によれば、素子間
又はその近傍に導電率の異なる導電体を選択的に配置す
ることにより、少なくとも2つのインダクタンス素子間
の磁界結合の強さを変えることができる。また、請求項
7によれば、導電率の異なる導電体を取付けたカード状
の媒体を該導電体が素子間又はその近傍に位置する如く
選択的に配置することにより、少なくとも2つのインダ
クタンス素子間の磁界結合の強さを変えることができ
る。また、請求項8によれば、導電率の異なる導電体を
印刷技術により形成したカード状の媒体を該導電体が素
子間又はその近傍に位置する如く選択的に配置すること
により、少なくとも2つのインダクタンス素子間の磁界
結合の強さを変えることができる。
【0020】
【実施例】図1は本発明のニューラルネットワークの第
1の実施例を示すもので、図中、20及び21は端子、
22は交流電流源、23及び24はコイル、25は磁性
体、26は非線形増幅器である。
【0021】前記交流電流源22の出力電流は端子20
に入力される入力信号又は前段のニューロンの出力信号
により制御される。コイル23及び24は交流電流源2
2及び非線形増幅器26の入力にそれぞれ接続されると
ともに、互いに磁気的に結合する如く略円柱状の磁性体
25の周囲に巻回されている。
【0022】前記構成において、入力信号又は前段のニ
ューロンの出力信号に対応した交流電流が交流電流源2
2よりコイル23に流れると、交流磁界が発生する。該
交流磁界はコイル24に入力信号又は前段のニューロン
の出力信号と、コイル23及び24間の相互インダクタ
ンスとに比例した誘導電圧を発生させる。該電圧は非線
形増幅器26に入力され、非線形増幅されて端子21に
出力される。
【0023】ここで、交流電流源22よりコイル23に
流れる電流をi1 、コイル23及び24間の相互インダ
クタンスをMとすると、コイル24に発生する電圧v2
は下記の如く表される。
【0024】 v2 =M・di1 /dt ……(2) また、磁性体25の透磁率をμ、断面積をS、コイル2
3及び24の巻数をn1 及びn2 とすると、前記相互イ
ンダクタンスMは下記の如く表される。
【0025】 M=μ・S・n1 ・n2 ……(3) 従って、前記実施例によれば、磁性体25を透磁率或い
は断面積の異なるものと交換することにより、相互イン
ダクタンスMを変えることができ、ニューラルネットワ
ークにおけるシナプス結合荷重を変えることができる。
【0026】図6は本発明のニューラルネットワークの
第2の実施例を示すもので、図中、図1と同一構成部分
は同一符号をもって表す。即ち、20及び21は端子、
22は交流電流源、26は非線形増幅器、27及び28
はコイル、29は磁性体である。
【0027】前記コイル27及び28は略平坦に巻かれ
たコイルであって、交流電流源22及び非線形増幅器2
6の入力にそれぞれ接続されるとともに、互いに磁気的
に結合する如く近接して配置され、さらにその間に小片
状の磁性体29が配置されている。
【0028】前記構成において、入力信号又は前段のニ
ューロンの出力信号に対応した交流電流が交流電流源2
2よりコイル27に流れると、交流磁界が発生する。該
交流磁界はコイル28に入力信号又は前段のニューロン
の出力信号と、コイル27及び28間の相互インダクタ
ンスとに比例した誘導電圧を発生させる。該電圧は非線
形増幅器26に入力され、非線形増幅されて端子21に
出力される。
【0029】従って、前記実施例によれば、磁性体29
を透磁率或いは大きさの異なるものと交換することによ
り、ニューラルネットワークにおけるシナプス結合荷重
を変えることができるとともに、磁界結合部分の構成を
より小さくできる。なお、磁性体29の位置はコイル2
7及び28間である必要はなく、その近傍であれば良
い。
【0030】図7は本発明のニューラルネットワークの
第3の実施例を示すもので、図中、301 ,302 ,3
1 ,312 は端子、321 ,322 は交流電流源、3
1,332 ,341 ,342 はループコイル、3
11,3512,3521,3522は磁性体、36は媒体、
371 ,372 は非線形増幅器である。
【0031】前記交流電流源321 ,322 の出力電流
は端子301 ,302 にそれぞれ入力される入力信号又
は前段のニューロンの出力信号により制御される。ルー
プコイル331 ,332 は交流電流源321 ,322
それぞれ接続され、ループコイル341 ,342 は非線
形増幅器371 ,372 の入力にそれぞれ接続されてい
る。また、ループコイル331 及び332 並びに341
及び342 はそれぞれ互いに略平行に配置され、且つ、
ループコイル331 及び332 と341 及び342 とは
互いに磁気的に結合する如く略直角に交差して配置され
ている。また、ループコイル331 ,332 ,341
342 の各交差部にはそれぞれプラスチックカードのよ
うな交換可能な媒体36上に取付けられた小片状の磁性
体3511,3512,3521,3522が配置されている。
【0032】前記構成において、入力信号又は前段のニ
ューロンの出力信号に対応した交流電流が交流電流源3
1 ,322 よりループコイル331 ,332 にそれぞ
れ流れると、交流磁界が発生する。該各交流磁界はルー
プコイル341 並びに342に入力信号又は前段のニュ
ーロンの出力信号と、ループコイル331 ,332 及び
341 間並びにループコイル331 ,332 及び342
間の相互インダクタンスとに比例した誘導電圧をそれぞ
れ発生させる。該電圧は非線形増幅器371 ,372
それぞれ入力され、非線形増幅されて端子311 ,31
2 にそれぞれ出力される。
【0033】従って、前記実施例によれば、各磁性体3
11,3512,3521,3522として透磁率或いは大き
さの異なるものを用いることにより、複数の信号を任意
の重みをもって積和演算することができるとともに、透
磁率或いは大きさの組合せが異なる磁性体3511,35
12,3521,3522を備えた媒体36を予め複数用意し
ておき、これを交換すればニューラルネットワークにお
けるシナプス結合荷重を変えることができる。
【0034】図8は本発明のニューラルネットワークの
第4の実施例を示すもので、図中、図7の実施例と同一
構成部分は同一符号をもって表す。即ち、301 ,30
2 ,311 ,312 は端子、321 ,322 は交流電流
源、331 ,332 ,341,342 はループコイル、
371 ,372 は非線形増幅器、3811,3812,38
21,3822は磁性体、39は媒体である。
【0035】前記磁性体3811,3812,3821,38
22はプラスチックカードのような交換可能な媒体39上
に液状又は粉状の磁性体を印刷技術により形成してなる
もので、その位置はループコイル331 ,332 ,34
1 ,342 の各交差部に対応する如くなっている。
【0036】前記構成によれば、各磁性体3811,38
12,3821,3822として透磁率或いは面積もしくは厚
みの異なるものを用いることにより、複数の信号を任意
の重みをもって積和演算することができるとともに、透
磁率或いは面積もしくは厚みの組合せが異なる磁性体3
11,3812,3821,3822を備えた媒体39を予め
複数用意しておき、これを交換すればニューラルネット
ワークにおけるシナプス結合荷重を変えることができ、
さらに磁性体3811〜3822及び媒体39は前述した図
7の実施例中の磁性体3511〜3522及び媒体36より
薄形にでき、装置全体の構成をより小形化できる。
【0037】なお、磁性体の透磁率は磁性体の種類を変
える外、該磁性体を磁化することによっても変化する。
即ち、図9に示す曲線40は磁性体の代表的な磁化(B
H)曲線を示すものであるが、その透磁率は曲線40の
傾きに相当し、何も磁化しない状態ではその傾き、即ち
透磁率は直線41に示すように大きなものとなる。とこ
ろが、この磁性体が磁化されその残留磁化がB1 になっ
た時には該曲線40の傾き、即ち透磁率は直線42に示
すように小さくなる。従って、前述した各実施例におい
て、磁性体の磁化の状態を電磁石等を用いて変えること
により、該磁性体又はこれを配設した媒体を他のものと
交換することなく透磁率を変化させ、ニューラルネット
ワークにおけるシナプス結合荷重を変えることができ
る。
【0038】また、これまで説明した実施例では交流磁
界を用いているが、2次側のコイルとしてホール素子の
ような磁界検出素子を用いれば直流磁界でも同様に実現
できる。
【0039】図10は本発明のニューラルネットワーク
の第5の実施例を示すもので、図中、50及び51は端
子、52は交流電流源、53及び54はコイル、55は
導電体、56は非線形増幅器である。
【0040】前記交流電流源52の出力電流は端子50
に入力される入力信号又は前段のニューロンの出力信号
により制御される。コイル53及び54は交流電流源5
2及び非線形増幅器56の入力にそれぞれ接続されると
ともに、板状の導電体55を挟んで互いに磁気的に結合
する如く配置されている。
【0041】前記構成において、入力信号又は前段のニ
ューロンの出力信号に対応した交流電流が交流電流源5
2よりコイル53に流れると、交流磁界が発生し、該交
流磁界はコイル54に誘導電圧を発生させる。この際、
該誘導電圧は入力信号又は前段のニューロンの出力信号
と、コイル53及び54間の相互インダクタンスとに比
例する外、導電体55の導電率(電気抵抗)に影響され
る。
【0042】即ち、コイル53より発生した交流磁界は
導電体55に渦電流を発生させるが、該渦電流は前記交
流磁界を打消そうとする逆方向の交流磁界を発生するた
め、コイル54に発生する電圧は導電体55が無い場合
より小さくなる。ここで、前記逆方向の交流磁界の大き
さは渦電流の大きさ、即ち導電体55の電気抵抗に依存
する。このため、導電体55の電気抵抗が大きければ渦
電流は小さく、従って、逆方向の交流磁界も小さくな
り、コイル54に発生する電圧が小さくなる度合は比較
的小となるが、導電体55の電気抵抗が小さければ渦電
流は大きく、従って、逆方向の交流磁界も大きくなり、
コイル54に発生する電圧が小さくなる度合は比較的大
となる。また、該誘導電圧は非線形増幅器56に入力さ
れ、非線形増幅されて端子51に出力される。
【0043】従って、前記実施例によれば、導電体55
を電気抵抗の異なるものと交換することにより、ニュー
ラルネットワークにおけるシナプス結合荷重を変えるこ
とができる。なお、導電体55の位置はコイル53及び
54間である必要はなく、その近傍であれば良い。
【0044】また、第2乃至第4の実施例において磁性
体の代りに導電体を用いても同様なニューラルネットワ
ークを構成することができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
よれば、少なくとも2つのインダクタンス素子間の磁界
結合の強さを変えることにより、入力端子とニューロン
との間又はニューロン同士の間のシナプス結合加重を変
えることができる。
【0046】また、請求項2によれば、素子間又はその
近傍に透磁率或いは大きさの異なる磁性体を選択的に配
置することにより、少なくとも2つのインダクタンス素
子間の磁界結合の強さを変えることができる。
【0047】また、請求項3によれば、透磁率或いは大
きさの異なる磁性体を取付けたカード状の媒体を該磁性
体が素子間又はその近傍に位置する如く選択的に配置す
ることにより、少なくとも2つのインダクタンス素子間
の磁界結合の強さを変えることができる。
【0048】また、請求項4によれば、透磁率或いは大
きさの異なる磁性体を印刷技術により形成したカード状
の媒体を該磁性体が素子間又はその近傍に位置する如く
選択的に配置することにより、少なくとも2つのインダ
クタンス素子間の磁界結合の強さを変えることができ
る。
【0049】また、請求項5によれば、磁性体の磁化の
状態を変えることにより、素子間又はその近傍に配置さ
れた磁性体の透磁率を変えることができる。
【0050】また、請求項6によれば、素子間又はその
近傍に導電率の異なる導電体を選択的に配置することに
より、少なくとも2つのインダクタンス素子間の磁界結
合の強さを変えることができる。
【0051】また、請求項7によれば、導電率の異なる
導電体を取付けたカード状の媒体を該導電体が素子間又
はその近傍に位置する如く選択的に配置することによ
り、少なくとも2つのインダクタンス素子間の磁界結合
の強さを変えることができる。
【0052】また、請求項8によれば、導電率の異なる
導電体を印刷技術により形成したカード状の媒体を該導
電体が素子間又はその近傍に位置する如く選択的に配置
することにより、少なくとも2つのインダクタンス素子
間の磁界結合の強さを変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示す回路図
【図2】 ニューラルネットワークを構成するニューロ
ンを示す概要図
【図3】 ニューロンの機能を示すブロック図
【図4】 ニューラルネットワークの一例を示す構成図
【図5】 磁界結合を用いたニューラルネットワークの
一例を示す回路図
【図6】 本発明の第2の実施例を示す回路図
【図7】 本発明の第3の実施例を示す回路図
【図8】 本発明の第4の実施例を示す回路図
【図9】 磁性体のBH曲線の一例を示す図
【図10】 本発明の第5の実施例を示す回路図
【符号の説明】
20,21,301 ,302 ,311 ,312 ,50,
51…端子、22,321 ,322 ,52…交流電流
源、23,24,27,28,53,54…コイル、2
5,29,3511,3512,3521,3522,3811
3812,3821,3822…磁性体、26,371 ,37
2 ,56…非線形増幅器、331 ,332,341 ,3
2 …ループコイル、36,39…媒体、55…導電
体。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力端子とニューロンとの間又はニュー
    ロン同士の間を磁気的に結合する少なくとも2つのイン
    ダクタンス素子を用いて結合したニューラルネットワー
    クにおいて、 前記素子間の磁界結合の強さを変えることにより、シナ
    プス結合荷重を変えるようになしたことを特徴とするニ
    ューラルネットワーク。
  2. 【請求項2】 素子間又はその近傍に透磁率或いは大き
    さの異なる磁性体を選択的に配置することにより、磁界
    結合の強さを変えるようになしたことを特徴とする請求
    項1記載のニューラルネットワーク。
  3. 【請求項3】 透磁率或いは大きさの異なる磁性体を取
    付けたカード状の媒体を該磁性体が素子間又はその近傍
    に位置する如く選択的に配置することにより、磁界結合
    の強さを変えるようになしたことを特徴とする請求項1
    記載のニューラルネットワーク。
  4. 【請求項4】 透磁率或いは大きさの異なる磁性体を印
    刷技術により形成したカード状の媒体を該磁性体が素子
    間又はその近傍に位置する如く選択的に配置することに
    より、磁界結合の強さを変えるようになしたことを特徴
    とする請求項1記載のニューラルネットワーク。
  5. 【請求項5】 素子間又はその近傍に配置された磁性体
    の磁化の状態を変えることによりその透磁率を変えるよ
    うになしたことを特徴とする請求項2乃至4いずれか記
    載のニューラルネットワーク。
  6. 【請求項6】 素子間又はその近傍に導電率の異なる導
    電体を選択的に配置することにより、磁界結合の強さを
    変えるようになしたことを特徴とする請求項1記載のニ
    ューラルネットワーク。
  7. 【請求項7】 導電率の異なる導電体を取付けたカード
    状の媒体を該導電体が素子間又はその近傍に位置する如
    く選択的に配置することにより、磁界結合の強さを変え
    るようになしたことを特徴とする請求項1記載のニュー
    ラルネットワーク。
  8. 【請求項8】 導電率の異なる導電体を印刷技術により
    形成したカード状の媒体を該導電体が素子間又はその近
    傍に位置する如く選択的に配置することにより、磁界結
    合の強さを変えるようになしたことを特徴とする請求項
    1記載のニューラルネットワーク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017057488A1 (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 株式会社PEZY Computing 半導体装置

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CN108027870A (zh) * 2015-09-28 2018-05-11 Pezy计算股份有限公司 半导体装置
JPWO2017057488A1 (ja) * 2015-09-28 2018-05-24 株式会社PEZY Computing 半導体装置

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