JPH0524005U

JPH0524005U - Ｍｒイメージング装置

Info

Publication number: JPH0524005U
Application number: JP7434291U
Authority: JP
Inventors: 昭二近藤
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1991-09-17
Filing date: 1991-09-17
Publication date: 1993-03-30

Abstract

(57)【要約】【目的】被検者が測定のために移送設置される磁石の傾
斜磁石コイル、または照射コイルの内側面に反射鏡を設
置し、撮影中の被検者に反射鏡による視覚的な広い空間
を提供し、被検者に長時間の測定に伴う不快感のない良
好な環境を与えるようにすることにある。【構成】磁石の内部に設置する傾斜磁場コイル、または
照射コイルの内側に、反射鏡（平面または凹面または凸
面鏡）を設置することにより被検者がこの反射鏡を見る
ことにより視覚的に広い空間を得るようにした。また照
射プローブの内面が被検者の目に接近しても、明視距離
を半分まで可能にして不快感をなくした。更には被検者
が自分の姿を確認して体動等による動きの抑制を容易に
できるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はＭＲイメージング装置に係り、特に被検者が測定のため、導入設置される狭い空間を視覚的に広い空間に置き換えるのに好適な反射鏡機能を具備したＭＲイメージング装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のＭＲイメージング装置は、被検者の断層像を撮影するため、被検者をベッドに横たわらせた後、測定部位近傍にプローブをセットし、ライトマーカにてプローブ最適位置を合わせ、しかる後、ベッドを磁石側に送り込み、磁石内に設置された傾斜磁場コイル、または照射コイルの内部の中心位置（磁場中心）にプローブ最適位置を合わせ固定して画像を取得していた。ところが傾斜磁場コイルは磁石とのうず電流の影響を極力少なくするため、その内径を非常に小さく設計されており、また照射プローブも被検者の撮影感度を上げるため、その内径を非常に小さく設計されており、その内径は被検者の体型に近い寸法まで狭められていた。このため、画像撮影のための被検者は、常にこの狭い空間内に入らざるを得ず、特に閉所恐怖症の被検者に限らず、正常の被検者においても悪い環境となっていた。また、この狭い空間内に入った状態では傾斜磁場コイルや、照射コイルの内面の壁が被検者の目に非常に接近しており、特に正常人の明視距離２５cm より近づくため常にピントの合わないぼやけた状態でしか壁面を見ることができず、心理的不安も合わせ被検者に苦痛を与える結果となっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来技術は、磁石の小型化の進むなか、その中に設置する傾斜磁場コイルや照射コイルが装置の性能アップとコストダウンのため、その内径が小さく設計されており、その中に画像撮影のために入る被検者の悪環境に対して何ら配慮されていなかった。特に長時間撮影のためにその動きを拘束される被検者にとって明視距離不足によるぼやけた視界や、狭い空間領域による心理的不安など多くの問題があった。

【０００４】本考案の目的は、上記した問題を解決し、傾斜磁場コイルや照射プローブの狭い領域に任意の大きさの反射鏡を設置し、鏡による反射を利用することにより、明視距離を２倍にしてぼやけた視界をなくし、また視界を視覚的に拡大し、心理的な不安を除去したＭＲイメージングを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記の問題を解決するために、本考案は被検者が測定のために移送設置されるところの、磁石の空心部に設置された傾斜磁場コイル、または照射コイルの内側面に、任意の大きさの反射鏡を一個または複数個具備することにより、傾斜磁場コイル、または照射コイル内に入った被検者が、この反射鏡により、少なくとも空心部の容積が２倍の容積に視覚的に見られるようにして、実際の広さより広く感じられるようにして空心部の環境を改善したものである。また被検者の明視距離２５cmの少なくとも１／２の距離（１２.５cm ）まで傾斜コイル、または照射コイルの内壁が近づいても目がぼやけて見えることのないようにしたものである。また、この反射鏡を平面鏡、または凹面鏡、または凸面鏡とすることにより、より一層空心部内を視覚的に拡大，拡倍して見られるようにしたものである。

【０００６】

【作用】

被検者が撮影のために移送設置される部位（測定部位の頭部，腹部，膝部によって異なる）における傾斜磁場コイルの内側面、または照射コイルの内側面に非磁性，非金属である反射鏡が設置されている。（被検者は通常ベッドにあお向けに寝て移送設置されるので、この反射鏡は傾斜磁場コイル、または照射コイルの内側の上面に一定範囲の大きさのものが設置される。）これにより撮影のため移送設置された被検者は、この反射鏡を直接見ることにより少なくとも２倍の範囲の空間を視覚的に得ることができる。また、照射コイル等、プローブに接近した場合も少なくとも明視距離の１／２まで接近しても目で見える範囲（反射像）がぼやけることなく見え、不快感を生ずることはない。また被検者は自分の反射像を見ることにより、常に自分の位置の矯正に注意でき、不容易に動いて画像不良を起こすことがない。また、反射鏡を凹面や凸面にすることにより、被検者の見える状態を拡大したり、広範囲を見るようにしたりすることができる。

【０００７】

【実施例】

以下本考案の一実施例を図を用いて説明する。

【０００８】図１は本考案の一実施例であるＭＲイメージング装置の断面図である。また、図２は、本考案の一実施例を示すＭＲイメージング装置の照射プローブを示す断面図である。

【０００９】図１において、超電導磁石１は、その空心部２に軸方向の静磁界を形成する。空心部２には測定部位の位置情報を取り出すための傾斜磁場コイル３が設置され、さらにその中に高周波パルスを発生する照射プローブ４が設置されている。ベット５の上部には摺動自在の被検者６を受せて空心部２内の照射プローブ４まで移送する天板７が設けられている。該天板７の上には受信コイル８が設置されており、被検者６はこの受信コイル８内に被測定部、例えば頭部や腹部を入れた状態で、天板７を摺動移動することによって、被検者６の被測定部を起電導磁石１の空心部２内の照射プローブ４内に導入し、該磁気共鳴に基づく信号を送受信することにより断層像を得ることができるようになっている。また前記傾斜磁場コイル３の内面の壁及び、照射プローブ４の内面の壁には、それぞれ任意の大きさの大きさの反射鏡９がそれぞれ任意の位置（被検者６の位置が測定部位により異なるので傾斜磁場コイル３、及び照射コイル４の全長の範囲）に取付けられている。

【００１０】しかるに被検者６が測定のために超電導磁石１の内部の傾斜磁場コイル３、及び照射コイル４の内部に移送設置された時、傾斜磁場コイル３、及び照射コイル４の内部が狭く小さいにもかかわらず、それぞれの内側面の壁に設置された反射鏡９を見ることになるため、被検者はこの反射鏡を直接見ることにより、少なくとも２倍の範囲の空間を視覚的に得ることができる。また傾斜磁場コイル３よりも更に内径の小さい照射プローブ４内に移送設置され、被検者６の視野が照射プローブ４の内面壁に近傍した場合も、少なくとも明視距離の１／２まで接近しても目で見える反射像１０がぼやけることなく見え、被検者の目のピントが合わないことによる不快感を生ずることがない。また被検者６の断層像を撮影する場合は、長時間にわたり被検者６は動かずに静止拘束されている必要があり、これも被検者６が反射鏡９による自分の反射像１０を確認できるので、常に自分の位置の矯正に注意でき、従来のように自分の状態がわからず不容易に動いて画像不良を起こすこともない。また更に傾斜磁場コイル３、及び照射プローブ４の内側面に取付けられた反射鏡９の形状を平面状態から凹面、または凸面にすることにより被検者６は視覚的に拡大した反射像１０や、視覚的に広範囲の反射像１０を見ることができ、被検者６に狭い場所という心理的不安，心理的恐怖感をなくした快適なＭＲイメージング装置を提供することができる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案によれば、次のような効果が達成できる。

【００１２】１．被検者が撮影のために移送設置される空間が、空間内に設置された反射鏡により視覚的に広く見ることができ、狭い空間の被検者に対する不安感，恐怖感等、大幅に改善される。

【００１３】２．傾斜磁場コイル、または照射コイル等、被検者の目の位置にかなり接近した場合でも、明視距離の１／２までは被検者の目に見える範囲がピントが合わなかったり、ぼやけたりすることがなく、常に快適な環境を得ることができる。

【００１４】３．従来な傾斜磁場コイル、または照射プローブの内面は何ら変化のない壁面であり、長時間被検者が見ているのには苦痛であったが、本考案により、被検者が自分の姿を確認することができるようになり、自分の体動の抑制にも確認しながらでき、長時間の測定のための拘束にも耐えることができる。

【００１５】４．被検者が見る反射鏡の形状を凹面や凸面にすることにより、被検者の視覚的に見える状態を拡大したり、広範囲を見えるようにしたりすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すＭＲイメージング装置
の断面図である。

【図２】本考案の一実施例を示すＭＲイメージング装置
の照射プローブを示す断面図である。

【符号の説明】

１…超電導磁石、２…空心部、３…傾斜磁場コイル、４
…照射プローブ、５…ベッド、６…被検者、７…天板、
８…受信コイル、９，１０…反射鏡。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】電波シールドルーム内に設置された静磁界
発生手段によって静磁界が形成される空心部に被検者を
導入し、磁気共鳴現象によって該被検者の断層面を画像
化するＭＲイメージング装置において、被検者が測定の
ために移送設置される静磁界が形成される空心部の任意
の位置に、任意の大きさの反射鏡を、一個または複数個
具備したことを特徴とするＭＲイメージング装置。
【請求項２】請求項１において、空心部に設置される傾
斜磁場コイル、または照射コイルの内側面に任意の大き
さの反射鏡を、一個または複数個具備したことを特徴と
するＭＲイメージング装置。
【請求項３】請求項１において、空心部に設置される反
射鏡が、平面鏡、または凹面鏡、または凸面鏡であり、
かつ非磁性非金属であることを特徴とするＭＲイメージ
ング装置。