JPH05239469A - 芳香族系炭化水素の選択的分離法 - Google Patents

芳香族系炭化水素の選択的分離法

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JPH05239469A
JPH05239469A JP4411892A JP4411892A JPH05239469A JP H05239469 A JPH05239469 A JP H05239469A JP 4411892 A JP4411892 A JP 4411892A JP 4411892 A JP4411892 A JP 4411892A JP H05239469 A JPH05239469 A JP H05239469A
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solvent
emulsion
oil
hydrocarbons
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JP4411892A
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Junjiro Kawasaki
順二郎 川崎
Ryuichi Egashira
竜一 江頭
Kenichi Ii
憲一 伊井
Nobuyuki Takahashi
信行 高橋
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 界面活性剤を添加することなしに、炭化水素
混合物から芳香族炭化水素を選択的に効率よく分離する
方法を開発すること 【構成】 液状炭化水素混合物あるいは有機系抽出溶媒
を水溶液相に分散させて得たO/W型エマルジョンを、
さらに有機系抽出溶媒あるいは液状炭化水素混合物に分
散させてO/W/O型複エマルジョンを形成せしめ、炭
化水素混合物中の芳香族炭化水素を該複エマルジョンの
水相液膜を通して溶媒相中に透過させ、次いで芳香族炭
化水素を蒸留により溶媒と分離するに際して、この複エ
マルジョン中のO/W型エマルジョンの液滴径を5〜1
00μmとする炭化水素混合物からの芳香族炭化水素の
選択的分離法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は芳香族系炭化水素の選択
的分離法に関し、詳しくは石炭,石油等の化石燃料など
における液状炭化水素混合物から芳香族炭化水素を、効
率よく選択分離する方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
から、各種の高度分離技術の開発、あるいは石油留分の
有効利用、特に芳香族成分を分離してその有効利用を図
ること、さらにはガソリンや軽油留分からの特定成分を
分離し品質の向上を図ることなどの社会的要請が強く、
常温常圧でも分離可能な高性能分離プロセスの開発が待
たれていた。そのような観点から、液膜分離は省エネル
ギーの高度分離技術として期待できるものである。この
ような液膜分離技術は、例えば、 (1)軽油留分から二環芳香族系炭化水素を抽出し、そ
れを石油化学原料(例えば特殊プラスチックの製造)と
する技術 (2)ガソリン中のベンゼンの濃度を低減する技術 (3)分解軽油留分の脱芳香族によりセタン価を向上さ
せる技術 などへの応用が考えられる。
【0003】一般に、O/W型乳化液(O/W型エマル
ジョン)滴を抽出溶媒(O相)に分散させると、炭化水
素の種類により液膜に対する透過速度が異なる。この現
象を利用した炭化水素の選択的透過分離法、つまり乳化
液膜法は特公昭45−13936号公報などにより既に
公知となっている。この方法は分離の選択率が高い反
面、透過速度が遅く、また液膜が不安定、つまり膜破壊
が起きやすいという問題がある。特に、透過の遅いパラ
フィン系炭化水素については、膜破壊の影響は無視でき
ず、これが分離の選択率低下の大きな要因になってい
る。これらの問題を解決するための手段として、水相あ
るいは外部油相に界面活性剤を添加する方法がとられて
いる。例えば、特開昭62−176505号公報には、
水相と外部油相にそれぞれ界面活性剤を添加する方法が
開示されている。また、特開平1−149737号公報
には、トリエチレングリコールを水相に透過促進剤及び
液膜安定化剤として添加する方法が示されている。
【0004】このような方法によれば、確かに液膜の安
定性が向上し透過速度は大きくなるが、必ずしも充分と
は言いがたい。しかも透過操作において外部油相に界面
活性剤(親油性界面活性剤)を添加すると、その回収や
廃棄を考慮しなければならず、いずれにしても分離プロ
セス全体の経済性を下げることになる。液滴径を制御す
ることで液膜の安定を図る技術(特開昭54−3827
号公報,同62−79293号公報など)もあるが、液
滴径が比較的大きく、透過速度が工業化できるレベルに
あるとは言いがたい。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような状況下におい
て、本発明者らは、上記従来技術の欠点を解消し、実用
性の高い液膜による高性能分離プロセスを開発すべく鋭
意研究を重ねた。その結果、外部油相に界面活性剤を添
加することなしに、O/W型乳化液滴径を一定範囲内に
微細化し物質移動を促進させることで、分離の選択率を
維持しつつ透過速度を飛躍的に向上させることに成功し
た。本発明はかかる着想に基づくものである。すなわ
ち、本発明は液状炭化水素混合物を水溶液相に分散させ
て得たO/W型エマルジョンをさらに有機系抽出溶媒に
分散させてO/W/O型複エマルジョンを形成せしめ、
炭化水素混合物中の芳香族炭化水素を該複エマルジョン
の水相液膜を通して溶媒相中に透過させ、次いで芳香族
炭化水素を蒸留により溶媒と分離するに際して該複エマ
ルジョン中のO/W型エマルジョンの液滴径を5〜10
0μmとすることを特徴とする炭化水素混合物からの芳
香族炭化水素の選択的分離法(方法I)を提供するもの
である。また、本発明は有機系抽出溶媒を水溶液相に分
散させて得たO/W型エマルジョンを、さらに液状炭化
水素混合物に分散させてO/W/O型複エマルジョンを
形成せしめ、炭化水素混合物中の芳香族炭化水素を該複
エマルジョンの水相液膜を通して溶媒相中に透過させ、
次いで芳香族炭化水素を蒸留により溶媒と分離するに際
して該複エマルジョン中のO/W型エマルジョンの液滴
径を5〜100μmとすることを特徴とする炭化水素混
合物からの芳香族炭化水素の選択的分離法(方法II)を
も提供するものである。
【0006】本発明の方法Iでは、まず分離すべき液状
炭化水素混合物を水溶液相に分散させて、O/W型エマ
ルジョン(O/W型乳化液)を調製する。ここで、対象
となる液状炭化水素混合物は、芳香族炭化水素を含有す
る液状の炭化水素であればよく、様々なものが挙げられ
るが、例えば芳香族炭化水素とともに、パラフィン族,
オレフィン族,ジオレフィン族あるいはナフテン族炭化
水素などのうち一つ又は二つ以上の族の炭化水素の混合
物より成る。したがって、ガソリン(改質,分解),ナ
フサ,灯油,軽油,重油あるいは石油などが含まれる。
さらに、液状石炭を含めた液状化石燃料も含まれる。
【0007】一方、水溶液相(つまり液膜水溶液)の構
成成分は、基本的には水でよいが、分離条件に応じてグ
リセリンあるいは乳化剤を添加する。乳化剤は炭化水素
混合物と液膜水溶液を乳化して安定なO/W型エマルジ
ョンを調製するために用いるが、それが陰イオン界面活
性剤,陽イオン界面活性剤,両性界面活性剤などのイオ
ン性界面活性剤であっても、あるいは非イオン性界面活
性剤,高分子界面活性剤,フッ素系界面活性剤,有機金
属界面活性剤であってもよい。例えばサポニンなどの市
販の界面活性剤を必要に応じて適当量用いることができ
る。これら乳化剤は一種類であっても、また二種類以上
を混合して用いてもよい。
【0008】本発明の方法Iでおいて上述の液状炭化水
素混合物を水溶液相に分散させて、O/W型エマルジョ
ンを調製する(乳化工程)にあたっては、様々な手法が
あるが、本発明の方法の特徴が、透過工程において、有
機系抽出溶媒中に分散したO/W型エマルジョンを液滴
径で5〜100μmの範囲で微細化された状態にして透
過操作を行うことにある。従って、乳化工程で生成する
O/W型エマルジョンの油滴も微細化することが望まし
い。そのため、例えば高速機械攪拌乳化法,超音波乳化
法,コロイドミル乳化法などの手法を用いて、微細化し
たO/W型エマルジョンを調製すべきである。
【0009】本発明の方法Iでは、上記O/W型エマル
ジョンをさらに有機系抽出溶媒に分散させてO/W/O
型複エマルジョンを形成するが、ここで用いる有機系抽
出溶媒は、次の二つの特性を考慮して選定すべきある。
即ち、(1)O/W型エマルジョン滴を破壊せずに抽出
溶媒中に分散させるため、抽出溶媒と液膜水溶液とが互
いに溶解し合わないこと、および(2)透過した目的と
する芳香族炭化水素を抽出溶媒相から蒸留などによって
分離しやすいもの(該芳香族炭化水素との沸点差が大き
いもの)であることを指標にして、有機系抽出溶媒を定
めるべきであり、例えばペンタン,ヘキサン,ヘプタ
ン,オクタンなどのパラフィン系炭化水素、さらにナフ
サ,灯油などの炭化水素を挙げることができる。ここで
形成されるO/W/O型複エマルジョン中のO/W型エ
マルジョンの液滴径は、5〜100μm、好ましくは1
0〜50μmの範囲に調節される。通常は、前記乳化工
程でO/W型エマルジョンを形成する際に、その液滴径
を上記範囲に調節するが、この乳化工程で液滴径を調節
せずとも、最終的にこのO/W/O型複エマルジョンの
形成時に、その中のO/W型エマルジョンの液滴径を所
定範囲に定めれば足りる。
【0010】上記本発明の方法Iで形成されるO/W/
O型複エマルジョンは、内部油相(O相)が液状炭化水
素混合物で構成され、外部油相(O相)が有機系抽出溶
媒で構成されたものである。一方、本発明の方法IIで
は、上記方法Iとは逆の順序、即ちまず有機系抽出溶媒
を水溶液相に分散させてO/W型エマルジョンを形成
し、さらに液状炭化水素混合物に分散させてO/W/O
型複エマルジョンを形成する。したがって、この方法II
で形成されるO/W/O型複エマルジョンは、内部油相
(O相)が有機系抽出溶媒で構成され、外部油相(O
相)が液状炭化水素混合物で構成されたものである。
【0011】本発明の方法IおよびIIにおいては、O/
W/O型複エマルジョンにおける炭化水素混合物中の芳
香族炭化水素を該複エマルジョンの水相液膜を通して溶
媒相(有機系抽出溶媒相)中に透過させるが、透過成分
(芳香族系炭化水素)の透過方向の違いにより2通りに
分類することができる。つまり、本発明の方法Iで形成
されたO/W/O型複エマルジョンにあっては、原料で
ある液状炭化水素混合物と液膜水溶液が作るO/W型乳
化液滴中の透過成分が、該液滴を取り囲む有機系抽出溶
媒に向かって透過する(外向透過)。一方、本発明の方
法IIで形成されたO/W/O型複エマルジョンにあって
は、有機系抽出溶媒と液膜水溶液が作るO/W型乳化液
滴を取り囲む液状炭化水素混合物(O相)中の透過成分
が該液滴内の有機系抽出溶媒(O相)に向かって透過す
る(内向透過)。
【0012】次に、本発明の方法Iにしたがった外向透
過における全工程の概略図を図1に示し、各工程につい
て説明する。 (1a)乳化工程 原料である液状炭化水素混合物を水中で攪拌槽あるいは
ホモジナイザーなどの乳化装置1により乳化し、水(W
相)中に液状炭化水素混合物(O相)からなるO/W型
乳化液滴を作る。分離条件に応じて、予め水にグリセリ
ン,親水性界面活性剤を添加することが有効である。こ
の際の炭化水素/水比(体積比)は、通常は5.0以下、
好ましくは2.0以下の範囲で定められる。
【0013】(2a)透過工程 該O/W型乳化液(O/W型エマルジョン)を有機系抽
出溶媒(O相)中に分散させ、O/W/O型の複エマル
ジョンを作る。この状態で内部油相(O相)から液膜水
溶液(W相)を介して抽出溶媒である外部油相(O相)
に芳香族炭化水素が選択的に透過される。ここで使用す
る透過装置2としては、攪拌槽,充填塔,スプレー塔な
どが適している。また、O/W/O型エマルジョン中の
O/W型乳化液滴径は、通常は5〜100μmであり、
好まくは10〜50μmである。好ましい液滴径を得る
ために高速ホモジナイザーを用いてもよい。抽出溶媒の
使用量は特に制限はないが、通常は抽出溶媒/(O/W
型乳化液)の体積比で0.1以上、好ましくは0.2以上で
ある。またこの抽出溶媒は、透過成分と沸点差のある炭
化水素及びその混合物(ヘキサン〜オクタン,灯油な
ど)が好適に使用される。なお、目的炭化水素(芳香
族)の還流比は、プロセスの経済性等をも考慮してリサ
イクル/製品の比を0.5以上、好ましくは1以上で選定
すればよい。
【0014】(3a)分離工程 抽出溶媒中に透過された炭化水素は、相分離装置3で残
りのO/W型エマルジョンと分離した後、蒸留装置5に
導き、そこで蒸留により溶媒と芳香族の多い炭化水素に
分離する。溶媒は繰り返し使用され、透過成分は必要に
応じて分離精製され最終製品となる。なお、芳香族系炭
化水素が透過され少なくなったO/W型乳化液は、必要
に応じて攪拌槽などの解乳化装置4で解乳化され、さら
に静置槽で水相と炭化水素相に分離され、水相は繰り返
し使用される。また分離された炭化水素は必要に応じて
分離精製され最終製品となる。残存炭化水素の還流比に
ついては、プロセスの経済性等を考慮して、通常はリサ
イクル/製品比を0.5以上、好ましくは1以上の範囲で
設定すればよい。
【0015】続いて、本発明の方法IIにしたがった内向
透過における全工程の概略図を図2に示し、各工程につ
いて説明する。 (1b)乳化工程 有機系抽出溶媒を水中で攪拌槽あるいはホモジナイザー
などの乳化装置1により乳化し、水(W相)中に抽出溶
媒(O相)からなるO/W型乳化液滴を作る。分離条件
に応じて、予め水にグリセリン,親水性界面活性剤を添
加することが有効である。この際の炭化水素/水比(体
積比)は、通常は5.0以下、好ましくは2.0以下の範囲
で定められる。
【0016】(2b)透過工程 該O/W型乳化液(O/W型エマルジョン)を液状炭化
水素混合物(O相)中に分散させ、O/W/O型の複エ
マルジョンを作る。この状態で外部油相(O相)から液
膜水溶液(W相)を介して抽出溶媒である内部油相(O
相)に芳香族炭化水素が選択的に透過される。ここで使
用する透過装置2としては、攪拌槽,充填塔,スプレー
塔などが適している。また、O/W/O型複エマルジョ
ン中のO/W型乳化液滴径は、通常は5〜100μmで
あり、好まくは10〜50μmである。好ましい液滴径
を得るために高速ホモジナイザーを用いてもよい。抽出
溶媒の使用量は特に制限はないが、通常は抽出溶媒/
(O/W型乳化液)の体積比で0.1以上、好ましくは0.
2以上である。またこの抽出溶媒は、透過成分と沸点差
のある炭化水素及びその混合物(ヘキサン〜オクタン,
灯油など)が好適に使用される。なお、目的炭化水素
(芳香族)の還流比は、プロセスの経済性等をも考慮し
てリサイクル/製品の比を0.5以上、好ましくは1以上
で選定すればよい。
【0017】(3b)分離工程 芳香族系炭化水素が透過し、芳香族分が少なくなった外
部油相は必要に応じて相分離装置3で分離精製され最終
製品となる。抽出溶媒(内部油相)中に透過されて芳香
族分が多くなったO/W型乳化液は相分離装置3で外部
油相と分離され、攪拌槽などの解乳化装置4で解乳化さ
れ、さらに静置槽で水相と炭化水素相に分離され、水相
は繰り返し使用される。また分離された炭化水素は蒸留
装置5に導き、そこで蒸留により溶媒と芳香族の多い炭
化水素に分離する。溶媒は繰り返し使用され、透過成分
は必要に応じて分離精製され最終製品となる。残存炭化
水素の還流比については、プロセスの経済性等を考慮し
て、通常はリサイクル/製品比を0.5以上、好ましくは
1以上の範囲で設定すればよい。
【0018】次に本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。
【実施例】
実施例1(改質ガソリンの脱ベンゼン) (1)本発明の方法I(外向透過)により、改質ガソリ
ンからベンゼンを抽出分離することで、脱ベンゼンガソ
リンを製造した。なお、全工程の概略図を図3に、また
各工程における流量を第1表に示す。また使用した改質
ガソリンの性状は以下の通りである。 比重(15/4℃) 0.81 組成(容量%) 飽和炭化水素 34.1 オレフィン系炭化水素 0.4 ナフテン系炭化水素 0.5 芳香族系炭化水素 65.0 (内訳:ベンゼン6.5, トルエン27.8, キシレン
およびエチルベンゼン30.0, その他0.7)
【0019】
【表1】
【0020】*1:O相=100, W相=100 *2:i−オクタン=200, 芳香族油(リサイク
ル)=260(195) *3:O相=35, W相=295 (2)乳化工程 改質ガソリンを液膜水溶液中で高速回転のホモジナイザ
ーにより以下の条件で乳化し、水(W相)中に液状炭化
水素(O相)が分散したO/W型乳化液滴を作った。こ
の際の乳化条件は下記のとおりである。 乳化装置:高速ホモジナイザー(回転数:20,000rp
m) 液膜水溶液の流量比:改質ガソリン/液膜水溶液=1/
1(容積比) 液膜水溶液の組成 サポニン添加量 0.2〜0.3g/100ミリリットル
(水)
【0021】(3)透過工程 この透過工程の条件は以下の通りである。 透過装置:多段接触抽出装置 抽出溶媒の流量比 抽出溶媒(i−オクタン):O/W型乳化液=1:1
(容積比)であり、また、ここでO/W型乳化液滴径は
5〜100μmの範囲にあった。 抽出油(芳香族系炭化水素)の還流比に関しては、透過
装置へのリサイクル/製品=3:1(容積比)であっ
た。
【0022】(4)分離工程 溶媒中に透過された炭化水素は蒸留により溶媒と芳香族
の多い炭化水素に分離した。溶媒は繰り返し使用され、
透過成分のうちベンゼンは分離精製し最終製品とした。
ここで、ベンゼン塔の後に溶媒回収塔を設置した。この
工程の概略図を図4に、また各段の流量を第2表に示
す。なお、この分離工程の操作条件は以下の通りであ
る。 ベンゼン塔の操作条件 蒸留トレイ段数 50段 温度 塔頂 64℃ 塔底 118℃ 圧力 塔頂 1.4kg/cm2 G 塔底 1.8kg/cm2 G 還流比 塔頂(C5 - 留分) 1.3モル/モル 溶媒回収塔 蒸留トレイ段数 20段 温度 塔頂 105℃ 塔底 122℃ 圧力 塔頂 1.4kg/cm2 G 塔底 1.8kg/cm2 G 還流比 塔頂(i−オクタン) 1.3モル/モル (5)解乳化処理 透過装置から抜き出されたエマルジョン(O/W相)を
高速回転のホモジナイザーにより以下の条件で解乳化
し、抽出残油(O相)と水溶液(W相)に分離した。抽
出残油は、脱ベンゼンガソリンとして最終製品とした。
一方、水溶液は液膜水溶液として乳化工程にリサイクル
した。 ア)予備混合 混合槽:6枚平羽根タービン翼(回転数:600rp
m,邪魔板付) イ)解乳化 解乳化装置:高速ホモジナイザー(回転数:20,000rp
m) ウ)分離 静置槽:横置(仕切り板付) エ)抽出残油(脱ベンゼンガソリン)の還流比 予備混合槽へのリサイクル/製品=1:1(容積比)
【0023】
【表2】
【0024】*4:i−オクタン=200, 芳香族油
(リサイクル)=260(195) (6)製品の収率 原料油である改質ガソリンに対する製品の収率は、脱ベ
ンゼンガソリン93.5容量%、ベンゼン6.5容量%であ
った。なおこの場合のベンゼンの回収率は99%であっ
た。
【0025】実施例2(改質ガソリンの脱ベンゼン) 本発明の方法II(内向透過)により、改質ガソリンから
ベンゼンを抽出分離することで、脱ベンゼンガソリンを
製造した。すなわち、上記実施例1において、乳化工程
で改質ガソリンの代わりに抽出溶媒(i−オクタン)を
用いてO/W型乳化液滴を作り、また透過工程で抽出溶
媒(i−オクタン)の代わりに改質ガソリンを用いたこ
と以外は、実施例1とほぼ同様の操作を行った。この内
向透過により、改質ガソリンからベンゼンを抽出分離す
る場合の全工程の概略図を図5に示す。その結果、外向
透過の実施例1と同様に高い透過効率が得られた。
【0026】実施例3(ベンゼンリッチ留分からのベン
ゼン分離) (1)改質ガソリンの蒸留 最初に改質ガソリンを下記の条件で蒸留し、脱ベンゼン
ガソリンとベンゼンリッチ留分に分留した。次に、本発
明の方法I(外向透過)により、ベンゼンリッチ留分か
らベンゼンを抽出分離し最終製品とした。なお、全工程
の概略図を図6に、また各段階の流量を第3表に示す。 改質ガソリンの蒸留 分留塔の操作条件 蒸留トレイ段数 60段 温度 塔頂 91℃ 塔底 167℃ 圧力 塔頂 1.4kg/cm2 G 塔底 1.8kg/cm2 G 還流比 塔頂(C5 - 留分) 1.3モル/モル 塔底(ベンゼンリッチ留分) 1.0モル/モル また上記分留塔から得られたベンゼンリッチ留分の性状
は以下の通りである。 比重(15/4℃) 0.77 組成(容量%) 飽和炭化水素 65.9 オレフィン系炭化水素 0.4 ナフテン系炭化水素 1.7 芳香族系炭化水素 31.9 (内訳:ベンゼン31.8, トルエン0.1)
【0027】(2)乳化工程 上記ベンゼンリッチ留分を液膜水溶液中で高速回転のホ
モジナイザーにより以下の条件で乳化し、水(W相)中
に液状炭化水素(O相)が分散したO/W型乳化液滴を
作った。 乳化装置:高速ホモジナイザー(回転数:20,000rp
m) 液膜水溶液の流量比:ベンゼンリッチ留分/液膜水溶液
=1/1(容積比) 液膜水溶液の組成 サポニン添加量 0.2〜0.3g/100ミリリットル
(水)
【0028】(3)透過工程 この透過工程の条件は以下の通りである。 透過装置:多段接触抽出装置 溶媒の流量比 溶媒(i−オクタン):O/W型乳化液=1:1(容積
比) なお、ここでO/W型乳化液滴径は5〜100μmの範
囲であった。抽出油(芳香族系炭化水素)の還流比に関
しては、透過装置へのリサイクル/製品=3:1(容積
比)であった。
【0029】(4)分離工程 溶媒中に透過された炭化水素は蒸留により溶媒と芳香族
の多い炭化水素に分離した。溶媒は繰り返し使用され、
透過成分のうちベンゼンは分離精製し最終製品とした。
ここではベンゼン塔の後に、溶媒回収塔を設置した。な
お、この分離工程の操作条件は以下の通りである。 ベンゼン塔の操作条件 蒸留トレイ段数 30段 温度 塔頂 64℃ 塔底 118℃ 圧力 塔頂 1.4kg/cm2 G 塔底 1.8kg/cm2 G 還流比 塔頂(C5 - 留分) 1.3モル/モル 溶媒回収塔 蒸留トレイ段数 20段 温度 塔頂 105℃ 塔底 122℃ 圧力 塔頂 1.4kg/cm2 G 塔底 1.8kg/cm2 G 還流比 塔頂(i−オクタン) 1.3モル/モル (5)解乳化処理 透過装置から抜き出されたエマルジョン(O/W相)を
高速回転のホモジナイザーにより以下の条件で解乳化
し、抽出残油(O相)と水溶液(W相)に分離した。抽
出残油であるラフィネートは中間製品とした。一方、水
溶液は液膜水溶液として乳化工程にリサイクルした。 ア)予備混合 混合槽:6枚平羽根タービン翼(回転数:600rp
m,邪魔板付) イ)解乳化 解乳化装置:高速ホモジナイザー(回転数:20,000rp
m) ウ)分離 静置槽:横置(仕切り板付) エ)抽出残油(ラフィネート)の還流比 予備混合槽へのリサイクル/製品=1:1(容積比)
【0030】
【表3】
【0031】*5:改質ガソリン100%基準 *6:芳香族(ベンゼン)=31.9(31.8)% *7:O相=20, W相=20 *8:i−オクタン=40, 芳香族=25.52 *9:O相=68.1, W相=39.14 (6)製品の収率 原料油であるベンゼンリッチ留分に対する製品の収率
は、ベンゼン31.8容量%,トルエン0.1容量%,ラフ
ィネート(非芳香族)68.1容量%であった。なおこの
場合のベンゼンの回収率は99%であった。
【0032】実施例4(分解軽油の脱芳香族によるセタ
ン価の向上) (1)本発明の方法I(外向透過)により、分解軽油か
ら芳香族系炭化水素を抽出分離することで、セタン価の
向上を図った。 なお、全体の工程の概略図を図7に、また各段階の流量
を第4表に示す。また使用した分解軽油の性状は以下の
通りである。 比重(15/4℃) 0.91 組成(容量%) 飽和炭化水素 26.0 オレフィン系炭化水素 6.2 ナフテン系炭化水素 0.0 芳香族系炭化水素 67.8 セタン価 22
【0033】(2)乳化工程 分解軽油を液膜水溶液中で高速回転のホモジナイザーに
より以下の条件で乳化し、水(W相)中に液状炭化水素
(O相)が分散したO/W型乳化液滴を作った。 乳化装置:高速ホモジナイザー(回転数:20,000rp
m) 液膜水溶液の流量比:分解軽油/液膜水溶液=1/1
(容積比) 液膜水溶液の組成 サポニン添加量 0.5/100ミリリットル(水) 水:スルフォラン=1:1(容積比)
【0034】(3)透過工程 この透過工程の条件は以下の通りである。 抽出槽 高速ホモジナイザー(回転数:20,000rpm) 溶媒の流量比 溶媒(ナフサ):分解軽油=4:1(容積比) 界面活性剤(スパン20)0.3重量% なお、ここでO/W型乳化液滴径は5〜100μmの範
囲であった。
【0035】(4)分離工程 溶媒中に透過された炭化水素は蒸留により溶媒と芳香族
の多い炭化水素に分離した。溶媒は繰り返し使用され、
透過成分は水洗後、芳香族留分として中間製品とした。
一方、抽出残油は蒸留により溶媒と分離され、セタン価
の向上した軽油として最終製品とした。この分離工程の
操作条件は以下の通りである。 第1溶媒回収塔の操作条件 蒸留トレイ段数 10段 温度 塔頂 150℃ 塔底 180℃ 圧力 塔頂 2.0kg/cm2 G 塔底 2.8kg/cm2 G 還流比 塔頂 1.3モル/モル 第2溶媒回収塔の操作条件 多孔板段数 10段 温度 塔頂 150℃ 塔底 180℃ 圧力 塔頂 2.0kg/cm2 G 塔底 2.8kg/cm2 G 還流比 塔頂 1.3モル/モル 水洗塔の操作条件 抽出油 入口 55℃ 出口 35℃ 洗浄水 塔頂 20℃ 塔底 50℃ 塔内滞留時間 10分 スルフォラン濃縮塔の操作条件 蒸留トレイ段数 21段 温度 塔頂 90℃ 塔底 133℃ 圧力 塔頂 −260mmHg 塔底 −5mmHg 還流比 塔頂 1.3モル/モル (5)解乳化処理 透過装置から抜き出されたエマルジョン(O/W相)を
高速回転のホモジナイザーにより以下の条件で解乳化
し、抽出残油(O相)と水溶液(W相)に分離した。 ア)第1分離槽 静置槽:横置(仕切り板付) イ)解乳化 解乳化装置:高速ホモジナイザー(回転数:20,000rp
m) ウ)第2分離槽 静置槽:横置(仕切り板付)
【0036】
【表4】
【0037】(6)製品の性状 得られた製品の性状は次のとおりであった。 抽出油の性状 比重(15/4℃) 0.98 組成(容量%) 飽和炭化水素 0.5 オレフィン系炭化水素 0.0 ナフテン系炭化水素 0.0 芳香族系炭化水素 99.5 抽出残油の性状 比重(15/4℃) 0.88 組成(容量%) 飽和炭化水素 38.0 オレフィン系炭化水素 9.1 ナフテン系炭化水素 0.0 芳香族系炭化水素 52.9 セタン価 46
【0038】比較例1(改質ガソリンの脱ベンゼン) (1)従来の乳化液膜法(外向透過)により、改質ガソ
リンからベンゼンを抽出分離した。 なお、全工程の概略図を図8に、また各工程の流量を第
5表に示す。また使用した改質ガソリンの性状は実施例
1と同じである。
【0039】*10:O相=100, W相=100 *11:i−オクタン=200, 芳香族油(リサイク
ル)=260(195) *12:O相=35, W相=295 (2)乳化工程 改質ガソリンを液膜水溶液中で高速回転の攪拌槽により
以下の条件で乳化し、水(W相)中に液状炭化水素(O
相)が分散したO/W型乳化液滴を作った。この際の乳
化条件は下記のとおりである。 乳化装置:攪拌槽:6枚平羽根タービン翼(回転数:6
00rpm、邪魔板付) 液膜水溶液の流量比:改質ガソリン/液膜水溶液=1/
1(容積比) 液膜水溶液の組成 サポニン添加量 0.2〜0.3g/100ミリリットル
(水)
【0040】(3)透過工程 この透過工程の条件は以下の通りである。 透過装置:多段接触抽出装置 抽出溶媒の流量比 抽出溶媒(i−オクタン):O/W型乳化液=1:1
(容積比)であり、また、ここでO/W型乳化液滴径は
100〜300μmの範囲にあった。 抽出油(芳香族系炭化水素)の還流比に関しては、透過
装置へのリサイクル/製品=3:1(容積比)であっ
た。
【0041】(4)分離工程 溶媒中に透過された炭化水素は蒸留により溶媒と芳香族
の多い炭化水素に分離した。溶媒は繰り返し使用され、
透過成分のうちベンゼンは分離精製し最終製品とした。
ここではベンゼン塔の後に、溶媒回収塔を設置した。な
お、この分離工程の操作条件は以下の通りである。 ベンゼン塔の操作条件 蒸留トレイ段数 50段 温度 塔頂 64℃ 塔底 118℃ 圧力 塔頂 1.4kg/cm2 G 塔底 1.8kg/cm2 G 還流比 塔頂(C5 - 留分) 1.3モル/モル 溶媒回収塔 蒸留トレイ段数 20段 温度 塔頂 105℃ 塔底 122℃ 圧力 塔頂 1.4kg/cm2 G 塔底 1.8kg/cm2 G 還流比 塔頂(i−オクタン) 1.3モル/モル (5)解乳化処理 透過装置から抜き出されたエマルジョン(O/W相)を
高速回転の攪拌槽により以下の条件で解乳化し、抽出残
油(O相)と水溶液(W相)に分離した。抽出残油は低
ベンゼンガソリンとして最終製品とした。一方、水溶液
は液膜水溶液として乳化工程にリサイクルした。 ア)予備混合 混合槽:6枚平羽根タービン翼(回転数:600rp
m,邪魔板付) イ)解乳化 攪拌槽:6枚平羽根タービン翼(回転数:600rp
m,邪魔板付) ウ)分離 静置槽:横置(仕切り板付) エ)抽出残油(低ベンゼンガソリン)の還流比 予備混合槽へのリサイクル/製品=1:1(容積比)
【0042】
【表5】
【0043】(6)製品の収率 原料油である改質ガソリンに対する低ベンゼンガソリン
96.1容量%(ベンゼン濃度2.7%),ベンゼン3.9容
量%であった。
【0044】
【発明の効果】本発明の方法によれば、外部油相に界面
活性剤を添加することなしに、炭化水素混合物から芳香
族炭化水素を選択的に分離することができるとともに、
その芳香族炭化水素の透過速度を飛躍的に向上させるこ
とができる。また、分散相滴径が一定かつ安定してお
り、しかも乳化と解乳化が容易であるため、溶媒の回収
操作が簡単であり、極めて省エネルギー型および省資源
型の分離方法である。したがって、本発明の方法は、実
用上、極めて有利な方法として、石油精製をはじめ、各
種の石油化学の分野において、幅広くかつ有効に利用さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法Iにしたがった全工程の概略図で
ある。
【図2】本発明の方法IIにしたがった全工程の概略図で
ある。
【図3】実施例1で行った全工程の概略図である。
【図4】実施例1で行った分離工程の概略図である。
【図5】実施例2で行った全工程の概略図である。
【図6】実施例3で行った全工程の概略図である。
【図7】実施例4で行った全工程の概略図である。
【図8】比較例1で行った全工程の概略図である。
【符合の説明】
1・・・乳化装置, 2・・・透過装置, 3・・・相
分離装置,4・・・解乳化装置, 5・・・蒸留装置2
1・・・改質ガソリン, 22・・・液膜水溶液,23
・・・O/W型エマルジョン, 24・・・O相,25
・・・O/W型エマルジョン, 26・・・ベンゼン,
27・・・ベンゼンリサイクル, 28・・・芳香族リ
サイクル,29・・・抽出油(芳香族油), 30・・
・抽出油リサイクル,31・・・溶媒(i−オクタン)
リサイクル, 32・・・O/W相,33・・・液膜水
溶液, 34・・・抽出残油(O相),35・・・抽出
残油リサイクル, 36・・・脱ベンゼンガソリン,3
7・・・液膜水溶液リサイクル,51・・・O相, 5
2・・・抽出油(芳香族油)リサイクル, 53・・・
ベンゼン, 54抽出油(芳香族油), 55・・・溶
媒(i−オクタン)リサイクル 61・・・改質ガソリン, 62・・・液膜水溶液,
63・・・溶媒(i−オクタン), 64・・・O/W
型エマルジョン, 65・・・O/W型エマルジョン,
66・・・低ベンゼンガソリン, 67・・・O相,
68・・・ベンゼン, 69・・・抽出油(ベンゼ
ン)リサイクル, 70・・・溶媒(i−オクタン)リ
サイクル, 71・・・芳香族油, 72・・・抽出油
(ベンゼン以外の芳香族油)リサイクル, 73・・・
抽出油リサイクル, 74・・・液膜水溶液リサイク
ル, 75・・・液膜水溶液リサイクル, 76・・・
O相リサイクル 81・・・ベンゼンリッチ留分, 82・・・液膜水溶
液, 83・・・O/W型エマルジョン, 84・・・
O相, 85・・・O/W型エマルジョン,86・・・
ベンゼン, 87・・・ベンゼンリサイクル, 88・
・・抽出油リサイクル, 89・・・抽出油(芳香族
油), 90・・・抽出油(ベンゼン以外の芳香族)リ
サイクル, 91・・・溶媒(i−オクタン), 92
・・・O/W相, 93・・・液膜水溶液リサイクル,
94・・・ラフィネート, 95・・・ラフィネート
リサイクル, 96・・・液膜水溶液リサイクル 101・・・分解軽油, 102・・・液膜水溶液リサ
イクル, 103・・・O/W型エマルジョン, 10
4・・・溶媒リサイクル, 105・・・O/W/O型
エマルジョン, 106・・・O相, 107・・・O
/W型エマルジョン, 108・・・抽出残油/溶媒リ
サイクル, 109・・・O/W相,110・・・O
相, 111・・・溶媒水溶液リサイクル, 112・
・・抽出油/スルフォラン混合物, 113・・・抽出
油(芳香族), 114・・・抽出残油(分解軽油),
115・・・溶媒リサイクル 121・・・改質ガソリン, 122・・・液膜水溶
液, 123・・・O/W型エマルジョン, 124・
・・O相, 125・・・O/W型エマルジョン, 1
26・・・ベンゼン, 127・・・ベンゼンリサイク
ル, 128・・・抽出油リサイクル, 129・・・
抽出油(芳香族油), 130・・・抽出油(ベンゼン
以外の芳香族)リサイクル, 131・・・溶媒(i−
オクタン)リサイクル, 132・・・O/W相, 1
33・・・液膜水溶液リサイクル,134・・・抽出残
油(O相), 135・・・抽出残油リサイクル,13
6・・・低ベンゼンガソリン, 137・・・液膜水溶
液リサイクル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 15/00 8619−4H 15/04 8619−4H (72)発明者 高橋 信行 千葉県袖ケ浦市上泉1280番地 出光興産株 式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状炭化水素混合物を水溶液相に分散さ
    せて得たO/W型エマルジョンを、さらに有機系抽出溶
    媒に分散させてO/W/O型複エマルジョンを形成せし
    め、炭化水素混合物中の芳香族炭化水素を該複エマルジ
    ョンの水相液膜を通して溶媒相中に透過させ、次いで芳
    香族炭化水素を蒸留により溶媒と分離するに際して該複
    エマルジョン中のO/W型エマルジョンの液滴径を5〜
    100μmとすることを特徴とする炭化水素混合物から
    の芳香族炭化水素の選択的分離法。
  2. 【請求項2】 有機系抽出溶媒を水溶液相に分散させて
    得たO/W型エマルジョンを、さらに液状炭化水素混合
    物に分散させてO/W/O型複エマルジョンを形成せし
    め、炭化水素混合物中の芳香族炭化水素を該複エマルジ
    ョンの水相液膜を通して溶媒相中に透過させ、次いで芳
    香族炭化水素を蒸留により溶媒と分離するに際して該複
    エマルジョン中のO/W型エマルジョンの液滴径を5〜
    100μmとすることを特徴とする炭化水素混合物から
    の芳香族炭化水素の選択的分離法。
  3. 【請求項3】 複エマルジョン中のO/W型エマルジョ
    ンの液滴径が、10〜50μmである請求項1又は2記
    載の芳香族炭化水素の選択的分離法。
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