JPH05239095A - 1−[4−ヒドロキシ−5−アミノエチルオキシ−n2−(10,12−ジメチル−1−オキソテトラデシル)オルニチン−5−(3−ヒドロキシグルタミン)−6−(3−ヒドロキシプロリン)エチノカンジンb - Google Patents

1−[4−ヒドロキシ−5−アミノエチルオキシ−n2−(10,12−ジメチル−1−オキソテトラデシル)オルニチン−5−(3−ヒドロキシグルタミン)−6−(3−ヒドロキシプロリン)エチノカンジンb

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JPH05239095A
JPH05239095A JP4277137A JP27713792A JPH05239095A JP H05239095 A JPH05239095 A JP H05239095A JP 4277137 A JP4277137 A JP 4277137A JP 27713792 A JP27713792 A JP 27713792A JP H05239095 A JPH05239095 A JP H05239095A
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oxotetradecyl
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Frances Aileen Bouffard
フランセス・アイリーン・バツフアード
James F Dropinski
ジエイムス・エフ・ドロピンスキイ
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    • C07K7/50Cyclic peptides containing at least one abnormal peptide link
    • C07K7/54Cyclic peptides containing at least one abnormal peptide link with at least one abnormal peptide link in the ring
    • C07K7/56Cyclic peptides containing at least one abnormal peptide link with at least one abnormal peptide link in the ring the cyclisation not occurring through 2,4-diamino-butanoic acid
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 式 【化1】 を有する化合物およびその酸付加塩、ならびに治療量の
該化合物を含む眞菌感染症治療用の抗生物質組成物。 【効果】 本化合物はインビトロのみならずインビボで
も高い抗生物質活性を有し、さらに血球溶解活性を実質
的に持たない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優秀な諸性質の組合せ
を有する特定の抗生物質化合物に向けられる。
【0002】
【従来の技術】エチノカンジンBおよび関連する発酵代
謝物は、インビトロで試験すると抗菌特性を有すること
が知られている。しかしながら、これら化合物の多くは
インビボでは効果が低く、大抵の場合ヒト赤血球に対す
るその溶解(eytic)活性のため治療用途には望ま
しくない。ヒト治療用途に一層有用な化合物を見出す研
究において幾種かの誘導体が作成されている。大抵の誘
導体は、ヒドロキシオルニチン化合物もしくはエーテル
のヘミアミナール位置(天然エーテルの位置)における
α−アミノ−窒素に親油性直鎖を有する同族体である。
多数のアミノアルキルエーテルが作成され、ベルギー特
許第859,067号(1978)およびベルギー特許
第851,310号(1977)の主題となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明により、アミノ
アルキルエーテルをエチノカンジンBからではなく、核
アミノ酸の1つがスレオニンでなくグルタミンであるよ
うなシクロヘキサペプチド化合物から誘導すると、この
化合物はインビトロだけでなくインビボにおいても優秀
な抗生物質活性を有することが突き止められた。さら
に、この化合物はヒト血球に対し実質的に非溶解性であ
り、これにより従来は、たとえ活性であっても多くの化
合物が不適とされたヒト治療につきこの化合物を適応性
にする。
【0004】本発明の化合物は式
【0005】
【化2】
【0006】(配列番号1)によって示すことができ、
その酸付加塩を包含する。
【0007】酸付加塩として医療上許容しうる塩は、た
とえば塩酸、臭化水素酸、燐酸、硫酸、マレイン酸、ク
エン酸、酢酸、酒石酸、コハク酸、修酸、リンゴ酸、グ
ルタミン酸などの酸との塩であり、文献[Journa
l of Pharmaceutical Scien
ce,66,2(1977)]に挙げられた医薬上許容
しうる塩に関する他の酸を包含する。
【0008】アミノエチルエーテルおよび出発物質の核
は、ペプチド核のアミノ酸が変化しないので同一であ
る。したがって、生成物および出発物質の両者は同じ配
列番号を有する。
【0009】本発明の化合物は次のスペクトル特性を有
する白色固体である:1 H NMRスペクトル(400MHz,CD3 OD)
δ1.16(d,3,J=6.2Hz,CH3 −thr
eo),3.12(m,2,OCH2 2 NH2 ・C
3 COOH),3.72(m,OC 2 CH2 NH2
・CF3 COOH),4.10(m,1,H4 4,5
−(di−OH)−orn),5.24(d,1,J=
2.3Hz,H5 4,5(di−OH)−orn) FAB−MS,m/e1108(M+1)+ この化合物はたとえばメタノール、エタノール、ジメチ
ルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(D
MSO)などの各種の有機溶剤、並びに水に対し可溶性
である。
【0010】上記の抗生物質活性は特に、たとえばカン
ジダ・アルビカンス(Candida albican
s)、カンジダ・トロピカリス(Candida tr
opicalis)などの病源性真菌(mycoti
c)感染をもたらす真菌類に対し顕著である。化合物I
は、カンジダ・アルビカンスに感染したネズミの生存を
顕著に延長させると共に実験的に感染したネズミの腎臓
からカンジダ・アルビカンスを撲滅することが判明し
た。これらの性質はヒト真菌感染の治療に大きい能力を
持った新規な抗菌性薬剤に向けられる。さらにこの化合
物は免疫低下した患者に多く存在すると共に一般に致命
的になっているニューモシスチス・カリニイ(Pneu
mocystis carinii)感染を阻止もしく
は軽減すべく使用するのに適する。
【0011】本発明の化合物は、非プロトン極性溶剤に
おける強酸の存在下での1−[4,5−ジヒドロキシ−
2 −(10,12−ジメチル−1−オキソテトラデシ
ル)オルニチン]−5−(3−ヒドロキシ−グルタミ
ン)−6−(3−ヒドロキシプロリン)エチノカンジン
B(天然化合物)とエタノールアミン塩酸塩との反応に
より得ることができ、次いで好ましくは逆相高性能液体
クロマトグラフィー(HPLC)技術を用いて反応混合
物から単離することができる。
【0012】適する酸は強有機酸もしくは鉱酸を包含す
る。強有機酸の例はカンファースルホン酸、p−トルエ
ンスルホン酸およびメタンスルホン酸である。鉱酸は塩
酸および臭化水素酸を包含する。塩酸およびカンファー
スルホン酸が好適である。
【0013】適する溶剤はDMSO、DMF、1−メチ
ル−2−ピロリジノン、ヘキサメチル燐酸トリアミド
(HMPA)などを包含する。ジメチルスルホキシドが
好適である。
【0014】反応は、各反応剤を一緒に室温にて1日〜
数日間にわたり撹拌して行なうことができる。
【0015】反応混合物は便利には、逆相カラムの利用
を含むHPLC技術を用いて精製される。次いでHPL
Cからの溶出液を濃縮し、以下詳述するように凍結乾燥
する。溶出は約15%のアセトニトリルから出発し、次
いでアセトニトリルの量を増大させるアセトニトリル/
水の種々の濃度を用いて行なわれる。溶出する溶液は一
般に0.1%のトリフルオロ酢酸(TFA)もしくは酢
酸を含有し、単離に際し生成物は塩の形で得られる。
【0016】
【作用】本発明の化合物は多くの真菌類および上記した
ように特にカンジダ菌に対し活性である。抗菌特性は、
1%デキストロースを含む酵母窒素ベース(ディフコ
社)培地(YNBD)で行なわれるミクロブロス希釈分
析にて、特定のカンジダ微生物に対する最小殺菌濃度
(MFC)測定で示すことができる。
【0017】この分析を行なう際、化合物Iを10%ジ
メチルスルホキシド(DMSO)に溶解させ、次いで2
560μg/mlまで希釈した。次いで化合物をYNB
Dにて256μg/mlまで希釈した。0.15mlの
懸濁物を96穴プレート(各穴は0.15mlのYNB
Dを含有する)の最上列に分配して、128μg/ml
の薬剤濃度を与えた。次いで最上列から2倍ずつの希釈
を行なって128〜0.06μg/mlの範囲の最終薬
剤濃度を得た。
【0018】サブローデキストロース寒天培地に維持し
た酵母培養物をYNブロス(ディフコ社)に移し、振と
う(250rpm)しながら35℃にて1晩培養した。
培養の後、各培養物を無菌水で希釈して1〜5×106
コロニー形成単位(CFU)/mlの最終濃度を得た。
【0019】96穴ミクロプレートには、穴1個当り
1.5mlを供給して穴1個当り1.5〜7.5×10
3 菌体の最終接種菌を与えるMIC−200(ダイナテ
ク社)を用いて接種した。これらミクロプレートを35
℃にて24時間培養した。最小阻止濃度(MIC)を、
目に見える増殖を示す薬剤の最小濃度として記録した。
【0020】MICを記録した後、プレートを振とうし
て菌体を再懸濁させた。その後、96穴ミクロプレート
における各穴からの1.5μl試料をサブローデキスト
ロース寒天を含有する単一の穴皿に移した。接種された
皿を28℃にて24時間培養し、次いで最小殺菌濃度
(MFC)につき測定した。MFCは、増殖なし或いは
1スポット当り4個未満のコロニーを示す薬剤の最小濃
度として定義される。この結果は、カンジダ・アルビカ
ンスMY1055に対し0.125μg/mlおよびカ
ンジダ・アルビカンスMY1028に対し0.25μg
/mlである最小殺菌濃度を示した。
【0021】さらに、化合物Iは次の実験で見られるよ
うに真菌類に対しインビボの効果をも示す。
【0022】カンジダ・アルビカンスMY1055の1
晩のSDA培養物から得られた増殖物を無菌塩水に懸濁
させ、菌体濃度をヘマチトメータでの計数により測定
し、菌体懸濁物を3.75×105 菌体/mlに調整し
た。次いで0.2mlのこの懸濁物をネズミの尾静脈に
静脈投与して、最終接種菌が7.5×104 菌体/ネズ
ミとなるようにした。
【0023】次いで種々の濃度における化合物Iの水溶
液を腹腔内(I.P.)に毎日2回(b.i.d)で4
日間連続して18〜20gの雌DBA/2ネズミに投与
することにより分析を行ない、これらネズミには予め上
記したようにカンジダ・アルビカンス(MY1055)
を感染させた。蒸溜水を、カンジダ・アルビカンス感染
したネズミに対照として腹腔内投与した。7日間の後、
これらネズミを二酸化炭素ガスによって殺し、腎臓対を
無菌剔出し、5mlの無菌塩水を含有する無菌ポリエチ
レン袋に入れた。これら腎臓を袋内でホモゲナイズし、
無菌塩水で順次に希釈し、これらの1部をSDAプレー
トの表面に展延した。これらプレートを35℃にて48
時間培養し、酵母コロニーを計数して腎臓1g当りのコ
ロニー形成単位(CFU)を決定した。化合物Iは、毎
日2回として連続4日間にわたり0.4mg/kgI.
O.投与したとき、99%より大の確率でカンジダCF
Uの減少を示した。
【0024】或る種の抗生物質的に活性なエチノカンジ
ン化合物を包含する多数の薬物の有害かつ致命的な副反
応は、赤血球溶解である。本発明の化合物は治療目的で
使用されるよりもずっと高い濃度においても、なお赤血
球溶解を示さないことが判明したことは特に興味があ
る。血球溶解特性は、次のように行なわれる測定で見る
ことができる。
【0025】用いた血液は、2mlの血液を5mlの無
菌5%デキストロースに添加することにより作成した新
たに抜き取ったヘパリン処理血液の4%懸濁物である。
【0026】化合物Iを少量のジメチルスルホキシド
(DMSO)に溶解させ、次いでこれを蒸溜水により5
%DMSOの最終濃度まで希釈して4.0mg/mlの
薬剤懸濁物を得た。0.2ml量の薬剤懸濁物を1.4
mlの無菌5%デキストロースに添加して試験懸濁物を
得た。希釈剤対照も作成した。
【0027】0.35mlの穴容積を有する96穴ミク
ロタイマー板を分析に使用した。カラム2〜12に15
0mlの無菌5%デキストロースを満した。次いで30
0μlの試験懸濁物をカラム1における各穴に分配し、
5%デキストロースにて順次2倍希釈して400〜0.
20μg/mlの最終試験濃度を得た。38μlの赤血
球懸濁物を各穴に添加し、プレートを緩和に撹拌して穴
内容物を混合すると共に室温にて2時間培養し、次いで
完全もしくは部分透明化(溶解)によって示される血液
溶解程度を測定すべく観察した。
【0028】赤血球の完全もしくは部分溶解を生ぜしめ
る試験化合物の最小濃度として規定される最小溶解濃度
(MLC)は400mg/mlであると判明した。
【0029】本発明の化合物はさらに、免疫低下した患
者におけるニューモシスティスカリニイ感染を阻止もし
くは軽減するにも有用である。治療目的または感染防止
目的の本発明による化合物の効能は、スプラグ・ドーリ
ー種ラット(体重約250g)を飲料水におけるデキサ
ソン(2.0mg/l)で免疫抑制して7週間にわたり
低蛋白質餌で維持して潜伏感染からニューモシスティス
肺炎の発生を誘発させる、免疫抑制ラットでの試験にて
示すことができる。薬剤処理する前に、2匹のラットを
殺してニューモシスティス・カリニイ肺炎(PCP)の
存在を確認した。5匹のラット(体重約150g)に、
毎日2回で4日間にわたり化合物Iを0.25mlのベ
ヒクル(蒸溜水)にて皮下(sc)注射した。ベヒクル
対照も行なった。全動物にはデキサソンを飲料水で与え
続け、処理期間にわたり低蛋白質餌を与え続けた。処理
が終了した後、全動物を殺し、肺を剔出すると共に処理
し、病気の程度をシストの存在につき染色スライドの顕
微鏡検査で決定した。シストの予防もしくは減少は、未
処理対照もしくは溶剤対照の肺におけるシストの個数と
比較する処理ラットの肺のスライドで見られる。
【0030】化合物を慣用の医薬配合技術により医薬上
許容しうるキャリヤとの新規な医薬組成物に処方した
際、顕著な性質が最も効果的に利用される。
【0031】これら新規な組成物は少なくとも治療的抗
菌もしくは抗ニューモシスティス量の活性化合物を含有
する。一般に、組成物は少なくとも1重量%の化合物I
または成分の1種を含有する。使用前に希釈するのに適
した濃厚組成物は90重量%以上を含有することができ
る。これら組成物は経口、局部、非経口(腹腔内、皮
下、筋肉内および静脈内を含む)、鼻腔内、座薬での投
与または吸入に適した組成物を包含する。これら組成物
は、化合物Iを所望の媒体に適した成分と緊密混合して
作成することができる。経口投与用に処方される組成物
は液体組成物もしくは固体組成物とすることができる。
液体製剤については治療剤をたとえば水、グリコール、
油、アルコールなどの液体キャリヤと処方することがで
き、またたとえばカプセルおよび錠剤のような固体製剤
についてはたとえば澱粉、糖類、カオリン、エチルセル
ロース、炭酸カルシウムおよびナトリウム、燐酸カルシ
ウム、カオリン、タルク、乳糖のような固体キャリヤと
処方することができ、一般にステアリン酸カルシウムの
ような滑剤、並びに結合剤、崩壊剤などと処方すること
ができる。投与の容易さのため、錠剤およびカプセルが
最も有利な経口投与形態物を示す。投与の容易さおよび
投与量の均一性のため、これら組成物を単位投与形態物
(以下規定する)として処方するのが特に有利である。
単位投与形態物における組成物は本発明の一面を構成
し、注射用には油もしくは水性ベヒクルにおける懸濁
液、溶液もしくは乳液、たとえば水における0.85%
塩化ナトリウムもしくは5%デキストロースのような形
態物とすることができ、さらにたとえば懸濁剤、安定剤
および/または分散剤のような処方剤を含有することも
できる。緩衝剤、並びにたとえば塩水もしくはグルコー
スのような添加剤も溶液を等張性にすべく添加すること
ができる。さらに、化合物を静脈内点滴投与のためアル
コール/プロピレングリコールもしくはポリエチレング
リコールに溶解することもできる。さらに組成物はアン
プルまたは複数投与型容器における単位投与形態物とし
て好ましくは保存料を添加して提供することもできる。
或いは、活性成分を投与前に適するベヒクルで再編成す
るよう粉末形態とすることもできる。
【0032】本明細書にて使用する「単位投与形態物」
という用語は物理的に分離した単位を意味し、各単位は
所望の治療効果を与えるよう計算された所定量の活性成
分を医薬キャリヤと共に含有する。この種の単位投与形
態物の例は錠剤、カプセル、丸薬、粉末パケット、ウェ
ファー、アンプルもしくは複数投与型容器における計量
された単位などである。本発明の単位投与量は一般に1
00〜200mgの化合物の1種を含有する。
【0033】化合物を抗菌用途にする場合、任意の投与
方法を用いることができる。真菌感染を処置するには、
経口投与がしばしば好適である。
【0034】化合物をニューモシスティス感染の抑制に
用いる場合は、肺および気管支を直接処置することが望
ましい。この理由で、吸入法が好適である。吸入により
投与するには、本発明の化合物を加圧パックもしくは噴
霧器からエアロゾルスプレー製剤として供給するのが便
利である。吸入用の好適な供給系は計量された投与吸入
(MDI)エアロゾルであって、たとえばフルオロカー
ボンもしくは炭化水素のような適する噴射剤における化
合物Iの懸濁液として処方することができる。
【0035】
【実施例】以下、限定はしないが実施例により化合物I
の製造および化合物Iの治療用途に有用な組成物につき
説明する。
【0036】実施例I 8mlの無水ジメチルスルホキシドにおける200mg
(0.19ミリモル)の1−[4,5−ジヒドロキシ−
2 −(10,12−ジメチル−1−オキソテトラデシ
ル)オルニチン]−5−(3−ヒドロキシグルタミン)
−6−(3−ヒドロキシプロリン)エチノカンジンB
(配列番号1)と1.83gのエタノールアミン塩酸塩
(19ミリモル)と44mg(0.19ミリモル)の
(1S)−(+)−10−カンファースルホン酸との溶
液を、25℃にて4日間にわたり撹拌した。この反応混
合物を16mlの水で希釈し、15%アセトニトリル/
水で充填された「LICHROPREP」(E.メルク
社)RP−18(40〜63μm、8g)カラムでフラ
ッシュクロマトグラフにかけた。次いで、このカラムを
先ず最初に15%アセトニトリル/水(2×100m
l)で溶出させ、次いで35%アセトニトリル/水で溶
出させた。後者の溶出からのフラクションを合し、次い
で濃縮し、さらに凍結乾燥して65mgの生成物を得
た。これを調製用HPLC[「ZORBAX」(デュポ
ン社)C18、21.2×250mm、40%アセトニ
トリル/水(0.1% CF3 COOH)]にて精製
し、溶出液を濃縮すると共に凍結乾燥して、1−[4−
ヒドロキシ−5−アミノエチルオキシ−N2 −(10,
12−ジメチル−1−オキソテトラデシル)オルニチ
ン]−5−(3−ヒドロキシグルタミン)−6−(3−
ヒドロキシプロリン)エチノカンジンBトリフルオロ酢
酸塩(配列番号1)を得た。この生成物は上記のスペク
トル特性を有した。
【0037】実施例II それぞれ500mgの化合物Iを含有する1000個の
硬質ゼラチンカプセルを次の処方により作成した: 化合物 g 化合物I(配列番号1) 500 澱粉 250 乳糖 750 タルク 250 ステアリン酸カルシウム 10 各成分の均一混合物を配合により作成して、ツーピース
硬質ゼラチンカプセルに充填すべく用いた。
【0038】実施例III 次の処方を有するエアロゾル組成物を作成することがで
きる: キャニスタ1個当 化合物I(配列番号1) 24mg レシチンNF濃縮液 1.2mg トリクロルフルオロメタン、NF 4.026g ジクロルジフルオロメタン、NF 12.15g実施例IV それぞれ500mgの化合物Iを含有する1000個の
圧縮錠を次の処方により作成した: 化合物 g 化合物I(配列番号1) 500 澱粉 750 二塩基性燐酸 5000 カルシウム、水和物 ステアリン酸カルシウム 2.5 微粉化した各成分を充分混合し、10%澱粉ペーストで
粒状化させた。粒状物を乾燥すると共に錠剤まで圧縮し
た。
【0039】出発物質の製造 出発物質1−[4,5−ジヒドロキシ−N2 −(10,
12−ジメチル−1−オキソテトラデシル)オルニチ
ン]−5−(3−ヒドロキシグルタミン)−6−(3−
ヒドロキシプロリン)エチノカンジンBは、Z.アルボ
リコラ(arboricola)ATCC20868
を、主たる炭素源としてマニトールが豊富な栄養培地に
て、1991年6月4日付けの米国特許第5,021,
341号に記載されたように培養して得ることができ
る。
【0040】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジエイムス・エフ・ドロピンスキイ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 08817、エデイソン、リベンデル・ウエ イ・1714 (54)【発明の名称】 1−[4−ヒドロキシ−5−アミノエチルオキシ−N2−(10,12−ジメチル−1−オキソテト ラデシル)オルニチン]−5−(3−ヒドロキシグルタミン)−6−(3−ヒドロキシプロリ ン)エチノカンジンB

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 (配列番号1)を有する1−[4−ヒドロキシ−5−ア
    ミノエチルオキシ−N2−(10,12−ジメチル−1
    −オキソテトラデシル)オルニチン]−5−(3−ヒド
    ロキシグルタミン)−6−(3−ヒドロキシプロリン)
    エチノカンジンB。
  2. 【請求項2】 治療量の請求項1に記載の化合物を医薬
    上許容しうるキャリヤ中に含んでなる抗生物質組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の化合物が10〜200
    mgの量で存在する単位投与形態物としての請求項2に
    記載の組成物。
  4. 【請求項4】 治療量の請求項1に記載の化合物を投与
    することを特徴とする真菌感染の処置方法。
JP4277137A 1991-10-17 1992-10-15 1−[4−ヒドロキシ−5−アミノエチルオキシ−n2−(10,12−ジメチル−1−オキソテトラデシル)オルニチン−5−(3−ヒドロキシグルタミン)−6−(3−ヒドロキシプロリン)エチノカンジンb Pending JPH05239095A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US77577391A 1991-10-17 1991-10-17
US775773 1991-10-17

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