JPH05237326A - 活性炭シート及びフィルター - Google Patents
活性炭シート及びフィルターInfo
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- JPH05237326A JPH05237326A JP4072206A JP7220692A JPH05237326A JP H05237326 A JPH05237326 A JP H05237326A JP 4072206 A JP4072206 A JP 4072206A JP 7220692 A JP7220692 A JP 7220692A JP H05237326 A JPH05237326 A JP H05237326A
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- JP
- Japan
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- activated carbon
- sheet
- bacterial cellulose
- carbon sheet
- filter
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- Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、特殊な繊維状バインダーを用い、
特別の凝集剤を用いず、通常の湿式抄造により、強度と
加工性に優れた活性炭シート、さらに吸着性物質や繊維
状物を含有させた強度、加工性に優れた活性炭シートを
提供することを目的とする。また、この活性炭シートを
利用したフィルターを提供することを目的とする。 【構成】 活性炭にバクテリアセルロースをバインダー
として用いた活性炭シート。さらに、活性炭以外の吸着
性物質を含有する。また、繊維状物質を含有する。活性
炭シートは、フィルターとして使用可能。また、型付け
加工し、フィルターとして使用可能である。
特別の凝集剤を用いず、通常の湿式抄造により、強度と
加工性に優れた活性炭シート、さらに吸着性物質や繊維
状物を含有させた強度、加工性に優れた活性炭シートを
提供することを目的とする。また、この活性炭シートを
利用したフィルターを提供することを目的とする。 【構成】 活性炭にバクテリアセルロースをバインダー
として用いた活性炭シート。さらに、活性炭以外の吸着
性物質を含有する。また、繊維状物質を含有する。活性
炭シートは、フィルターとして使用可能。また、型付け
加工し、フィルターとして使用可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性炭と微生物の産生
するバクテリアセルロースを混合し、通常の湿式抄造に
より得られる、強度と加工性に優れた活性炭シートに関
する。また、さらに吸着性物質や繊維状物を含有させた
強度、加工性に優れた活性炭シートに関する。
するバクテリアセルロースを混合し、通常の湿式抄造に
より得られる、強度と加工性に優れた活性炭シートに関
する。また、さらに吸着性物質や繊維状物を含有させた
強度、加工性に優れた活性炭シートに関する。
【0002】
【従来技術】近年、悪臭や有機溶剤等の有毒ガスが公害
問題として論議される場が多くなってきている。これら
を防ぐ手だてとして、吸着性物質が利用されている。吸
着性物質の中では従来から活性炭が広く用いられてい
る。特にハンドリング、後加工の容易さ等から、活性炭
を様々の方法でシート化し、用いられている。
問題として論議される場が多くなってきている。これら
を防ぐ手だてとして、吸着性物質が利用されている。吸
着性物質の中では従来から活性炭が広く用いられてい
る。特にハンドリング、後加工の容易さ等から、活性炭
を様々の方法でシート化し、用いられている。
【0003】活性炭をシート化する方法は湿式抄造法が
最も一般的である。活性炭には自着性がないため、活性
炭のみでのシート化は困難で、通常繊維状の支持体に担
持させる方法、繊維状のバインダーを利用する方法、あ
るいは活性炭を電気的に凝集させ担持量を増加させる方
法、また、得られたシートに液状のバインダーを付与
し、シートの強度アップと共に活性炭の定着をはかった
り、抄紙時にスラリー中に熱融着繊維を含有させる方法
もある。あるいは、多孔質支持体に活性炭と液状バイン
ダー成分の分散液を含浸させる方法が例示されている。
最も一般的である。活性炭には自着性がないため、活性
炭のみでのシート化は困難で、通常繊維状の支持体に担
持させる方法、繊維状のバインダーを利用する方法、あ
るいは活性炭を電気的に凝集させ担持量を増加させる方
法、また、得られたシートに液状のバインダーを付与
し、シートの強度アップと共に活性炭の定着をはかった
り、抄紙時にスラリー中に熱融着繊維を含有させる方法
もある。あるいは、多孔質支持体に活性炭と液状バイン
ダー成分の分散液を含浸させる方法が例示されている。
【0004】しかしながら、繊維状の支持体や繊維状の
バインダーを利用した場合、これら繊維状物の含有量が
多くなり、活性炭を多く含有させシートの性能アップを
図ることは困難である。また、繊維状のバインダーとし
てよく利用されるものに木材パルプがあげられるが、多
量に含有されるとシートが可燃になり用途が限定され
る。
バインダーを利用した場合、これら繊維状物の含有量が
多くなり、活性炭を多く含有させシートの性能アップを
図ることは困難である。また、繊維状のバインダーとし
てよく利用されるものに木材パルプがあげられるが、多
量に含有されるとシートが可燃になり用途が限定され
る。
【0005】また、液状バインダーを使用すると、活性
炭表面を覆い、表面の細孔を塞ぎ吸着能力を低下させる
ため好ましくない。
炭表面を覆い、表面の細孔を塞ぎ吸着能力を低下させる
ため好ましくない。
【0006】具体例として特開昭51−29388号公
報、特開昭53−35712号公報のように、凝集剤を
利用することで抄造後の担持量は増加するものの、乾燥
すると、振動や衝撃で、シートから活性炭が落下する。
また、大きな凝集を形成させるとシートの地合が悪くな
り、シート内に弱点が形成され製造に支障をきたし好ま
しくない。
報、特開昭53−35712号公報のように、凝集剤を
利用することで抄造後の担持量は増加するものの、乾燥
すると、振動や衝撃で、シートから活性炭が落下する。
また、大きな凝集を形成させるとシートの地合が悪くな
り、シート内に弱点が形成され製造に支障をきたし好ま
しくない。
【0007】また特公平1−38533号公報に示され
ているように、単にシートのままでなく、シートを波型
に加工するとき、活性炭の脱落防止するため、ラテック
スやエマルジョン等の結合剤が用いられているため好ま
しくない。
ているように、単にシートのままでなく、シートを波型
に加工するとき、活性炭の脱落防止するため、ラテック
スやエマルジョン等の結合剤が用いられているため好ま
しくない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するものであり、活性炭に少量の特定の繊
維状バインダーを配合するだけで強度が高く、活性炭の
もつ吸着能力を高度に維持したシートを提供し、更に加
工性の良いシートおよび該シートにより製造したフィル
ターを提供するのを目的とする。
問題点を解決するものであり、活性炭に少量の特定の繊
維状バインダーを配合するだけで強度が高く、活性炭の
もつ吸着能力を高度に維持したシートを提供し、更に加
工性の良いシートおよび該シートにより製造したフィル
ターを提供するのを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意研究を行った。その結果、活性炭
のバインダーとして、酢酸菌の産生するバクテリアセル
ロースを使用することにより、活性炭の吸着能力を損う
ことなく、高強度のシートが得られ、フィルターに適し
た構造体への加工性をも付与できることを見い出し、本
発明を完成した。
題を解決するため鋭意研究を行った。その結果、活性炭
のバインダーとして、酢酸菌の産生するバクテリアセル
ロースを使用することにより、活性炭の吸着能力を損う
ことなく、高強度のシートが得られ、フィルターに適し
た構造体への加工性をも付与できることを見い出し、本
発明を完成した。
【0010】即ち、本発明は、以下の構成からなる。 (1)活性炭と微生物の産生するバクテリアセルロース
を含有してなる活性炭シート。 (2)活性炭以外の吸着性物質を含有してなる(1)記
載の活性炭シート。 (3)バクテリアセルロース以外の繊維状物を含有して
なる(1)または(2)記載の活性炭シート。 (4)(1)、(2)または(3)記載の活性炭シート
からなるフィルター。 (5)(1)、(2)または(3)記載の活性炭シート
を型付けし、型付けした活性炭シートを積層するか、あ
るいは型付け前の活性炭シートと型付けした活性炭シー
トとを積層したフィルターである。
を含有してなる活性炭シート。 (2)活性炭以外の吸着性物質を含有してなる(1)記
載の活性炭シート。 (3)バクテリアセルロース以外の繊維状物を含有して
なる(1)または(2)記載の活性炭シート。 (4)(1)、(2)または(3)記載の活性炭シート
からなるフィルター。 (5)(1)、(2)または(3)記載の活性炭シート
を型付けし、型付けした活性炭シートを積層するか、あ
るいは型付け前の活性炭シートと型付けした活性炭シー
トとを積層したフィルターである。
【0011】以下、本発明の詳細な説明を行う。本発明
の微生物の生産するバクテリアセルロースは、セルロー
ス及びセルロースを主鎖としたヘテロ多糖を含むもの及
びβ−1,3 、β−1,2 等のグルカンを含むものである。
ヘテロ多糖の場合のセルロース以外の構成成分は、マン
ノース、フラクトース、ガラクトース、キシロース、ア
ラビノース、ラムノース、グルクロン酸等の六炭糖、五
炭糖及び有機酸などである。なお、これらの多糖が単一
物質である場合もあるし、2種類以上の多糖が水素結合
により混在していてもよい。バクテリアセルロースは、
上記のようなものであればいかなるものであっても使用
可能である。
の微生物の生産するバクテリアセルロースは、セルロー
ス及びセルロースを主鎖としたヘテロ多糖を含むもの及
びβ−1,3 、β−1,2 等のグルカンを含むものである。
ヘテロ多糖の場合のセルロース以外の構成成分は、マン
ノース、フラクトース、ガラクトース、キシロース、ア
ラビノース、ラムノース、グルクロン酸等の六炭糖、五
炭糖及び有機酸などである。なお、これらの多糖が単一
物質である場合もあるし、2種類以上の多糖が水素結合
により混在していてもよい。バクテリアセルロースは、
上記のようなものであればいかなるものであっても使用
可能である。
【0012】このようなバクテリアセルロースを産出す
る微生物は特に限定されないが、アセトバクター・アセ
チ・サブスピーシーズ・キシリナム(Acetobacter acet
i subsp.xylinum )ATCC 10821或は同パストゥリアヌス
(A.pasteurianus)、同ランセンス(A.rancens )、サ
ルシナ・ベントリクリ(Sarcina ventriculi)、バクテ
リウム・キシロイデス(Bacterium xyloides)、シュー
ドモナス属細菌、アグロバクテリウム属細菌等でバクテ
リアセルロースを産生するものを利用できる。
る微生物は特に限定されないが、アセトバクター・アセ
チ・サブスピーシーズ・キシリナム(Acetobacter acet
i subsp.xylinum )ATCC 10821或は同パストゥリアヌス
(A.pasteurianus)、同ランセンス(A.rancens )、サ
ルシナ・ベントリクリ(Sarcina ventriculi)、バクテ
リウム・キシロイデス(Bacterium xyloides)、シュー
ドモナス属細菌、アグロバクテリウム属細菌等でバクテ
リアセルロースを産生するものを利用できる。
【0013】これらの微生物を培養してバクテリアセル
ロースを生成蓄積させる方法は、細菌を培養する一般的
な方法に従えばよい。すなわち、炭素源、窒素源、無機
塩類、その他必要に応じてアミノ酸、ビタミン等の有機
微量栄養素を含有する通常の栄養培地に微生物を接種
し、静置または緩やかに通気攪拌を行い、ゲル状のバク
テリアセルロースが得られる。また、攪拌培養を行い、
スラリー状のバクテリアセルロースを得ることも可能で
ある。
ロースを生成蓄積させる方法は、細菌を培養する一般的
な方法に従えばよい。すなわち、炭素源、窒素源、無機
塩類、その他必要に応じてアミノ酸、ビタミン等の有機
微量栄養素を含有する通常の栄養培地に微生物を接種
し、静置または緩やかに通気攪拌を行い、ゲル状のバク
テリアセルロースが得られる。また、攪拌培養を行い、
スラリー状のバクテリアセルロースを得ることも可能で
ある。
【0014】培養により得られたバクテリアセルロース
は、そのまま使用することもできるが、タンパク質、核
酸、脂質、無機塩類等種々の成分を含有しているので適
当な処理でそれらを除去することもできる。例えば、タ
ンパク質の場合はアルカリ溶液、脂質の場合は有機溶
剤、無機塩類の場合は酸溶液等にそれぞれ浸漬すること
により除去が可能である。
は、そのまま使用することもできるが、タンパク質、核
酸、脂質、無機塩類等種々の成分を含有しているので適
当な処理でそれらを除去することもできる。例えば、タ
ンパク質の場合はアルカリ溶液、脂質の場合は有機溶
剤、無機塩類の場合は酸溶液等にそれぞれ浸漬すること
により除去が可能である。
【0015】次いで、生成蓄積されたバクテリアセルロ
ースを機械的なせん断力を利用して、適当な繊維長に離
解、調製し、水性スラリーとする。離解は、回転式の離
解機あるいはミキサー等で容易に離解できる。このよう
にして得られたバクテリアセルロース離解物は、繊維間
の結合能力が非常に大きく、活性炭に対し、少量混合す
るだけで強度の強いシートを得ることができる。また、
バクテリアセルロース離解物は活性炭、合成繊維、天然
繊維または無機繊維とのからみあいがよく、このため
に、抄紙機のワイヤー上に形成された湿紙の強度が強い
ため、次の工程への転移が容易であり、通常の抄紙設備
で効率よく製造できる。
ースを機械的なせん断力を利用して、適当な繊維長に離
解、調製し、水性スラリーとする。離解は、回転式の離
解機あるいはミキサー等で容易に離解できる。このよう
にして得られたバクテリアセルロース離解物は、繊維間
の結合能力が非常に大きく、活性炭に対し、少量混合す
るだけで強度の強いシートを得ることができる。また、
バクテリアセルロース離解物は活性炭、合成繊維、天然
繊維または無機繊維とのからみあいがよく、このため
に、抄紙機のワイヤー上に形成された湿紙の強度が強い
ため、次の工程への転移が容易であり、通常の抄紙設備
で効率よく製造できる。
【0016】均一なシートを得るために好ましい繊維長
は、Kajaani 繊維長分布測定機(Kajaani Oy Electoron
ics 製、FS−100)で測定した見かけの繊維長の重
量平均は2mm以下で、さらに好ましくは1mm以下であ
る。
は、Kajaani 繊維長分布測定機(Kajaani Oy Electoron
ics 製、FS−100)で測定した見かけの繊維長の重
量平均は2mm以下で、さらに好ましくは1mm以下であ
る。
【0017】本発明で用いられる活性炭は、使用する目
的に応じ、比表面積、吸着能等を適宜選択すればよい。
賦活の方法にも特に制限はない。ただし、水中で分散す
るものであればよく、分散しにくい場合は濡れ剤等の界
面活性剤を極少量添加し攪拌すればよい。また、粒子の
大きさは、大体100メッシュ通過区分が全活性炭重量
の95重量%以上が好ましい。100メッシュ以下の活
性炭が少なく、大粒径の活性炭が多いと、乾燥後にシー
トから脱落する傾向が大きく好ましくない。
的に応じ、比表面積、吸着能等を適宜選択すればよい。
賦活の方法にも特に制限はない。ただし、水中で分散す
るものであればよく、分散しにくい場合は濡れ剤等の界
面活性剤を極少量添加し攪拌すればよい。また、粒子の
大きさは、大体100メッシュ通過区分が全活性炭重量
の95重量%以上が好ましい。100メッシュ以下の活
性炭が少なく、大粒径の活性炭が多いと、乾燥後にシー
トから脱落する傾向が大きく好ましくない。
【0018】このような、粒状の活性炭は、バクテリア
セルロースとの馴染みがよく、バクテリアセルロースの
表面に均一に結合し、しかも大きな凝集(フロック)を
生じないため、スラリーの分散がよくなることもその特
徴である。そのため、抄紙機のワイヤー上に形成された
湿紙の強度が強いため、次の工程への転移が容易であ
り、通常の抄紙設備で効率よく製造できる。このように
バクテリアセルロースを混合することにより、特別に凝
集剤、バインダーを添加することなく、容易に、均一な
シートを得ることができる。
セルロースとの馴染みがよく、バクテリアセルロースの
表面に均一に結合し、しかも大きな凝集(フロック)を
生じないため、スラリーの分散がよくなることもその特
徴である。そのため、抄紙機のワイヤー上に形成された
湿紙の強度が強いため、次の工程への転移が容易であ
り、通常の抄紙設備で効率よく製造できる。このように
バクテリアセルロースを混合することにより、特別に凝
集剤、バインダーを添加することなく、容易に、均一な
シートを得ることができる。
【0019】該シートは、上記バクテリアセルロースと
活性炭とを水中で均一に分散混合し、その水生スラリー
を通常の抄紙機で抄造し、乾燥することにより得られ
る。バクテリアセルロースの量は、シート重量に対し、
3〜30%で、好ましくは5〜20%である。バクテリ
アセルロースが3%より少ないとシートの強度が弱く、
30%より多いとスラリーの濾水性が悪くなり抄紙工程
上好ましくない。
活性炭とを水中で均一に分散混合し、その水生スラリー
を通常の抄紙機で抄造し、乾燥することにより得られ
る。バクテリアセルロースの量は、シート重量に対し、
3〜30%で、好ましくは5〜20%である。バクテリ
アセルロースが3%より少ないとシートの強度が弱く、
30%より多いとスラリーの濾水性が悪くなり抄紙工程
上好ましくない。
【0020】また、該活性炭シートは、活性炭以外の吸
着性の物質を含有させることも可能である。吸着性物質
としては、次のようなものが例示される。ゼオライト、
活性アルミナ、酸性白土、シリカゲル、ケイ藻土、キチ
ン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、トリポリリン酸二水
素アルミニウム、第1鉄化合物とLーアスコルビン酸の
噴霧乾燥物、等の粒子状物、セピオライト、活性炭繊
維、イオン交換繊維等の繊維状の吸着性物質がある。こ
のような物質を活性炭と混合し用いることで、活性炭で
は吸着が困難な、アセトアルデヒド、アンモニア等の吸
着力を補うことが可能になる。
着性の物質を含有させることも可能である。吸着性物質
としては、次のようなものが例示される。ゼオライト、
活性アルミナ、酸性白土、シリカゲル、ケイ藻土、キチ
ン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、トリポリリン酸二水
素アルミニウム、第1鉄化合物とLーアスコルビン酸の
噴霧乾燥物、等の粒子状物、セピオライト、活性炭繊
維、イオン交換繊維等の繊維状の吸着性物質がある。こ
のような物質を活性炭と混合し用いることで、活性炭で
は吸着が困難な、アセトアルデヒド、アンモニア等の吸
着力を補うことが可能になる。
【0021】さらに、シートに強度、こしを与えるた
め、バクテリアセルロース以外の繊維状物を混合するこ
とも可能である。繊維状物としては、木材パルプ、麻パ
ルプ、木綿パルプ等の天然繊維、レーヨン繊維等の再生
繊維、トリアセテート繊維等の半合成繊維、ポリエステ
ル繊維、ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、
ポリオレフィン繊維、ポリアクリルニトリル繊維等の合
成繊維、炭素繊維、セラミック繊維、ロックウール繊
維、ガラス繊維等の無機繊維が例示される。
め、バクテリアセルロース以外の繊維状物を混合するこ
とも可能である。繊維状物としては、木材パルプ、麻パ
ルプ、木綿パルプ等の天然繊維、レーヨン繊維等の再生
繊維、トリアセテート繊維等の半合成繊維、ポリエステ
ル繊維、ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、
ポリオレフィン繊維、ポリアクリルニトリル繊維等の合
成繊維、炭素繊維、セラミック繊維、ロックウール繊
維、ガラス繊維等の無機繊維が例示される。
【0022】但し、これらの繊維状物はシート重量に対
し、50重量%以下の範囲が好ましい。50重量%を超
えると、シート内の吸着性物質が減少し、性能が劣る。
また、吸着性物質を担持させた繊維状物、あるいは吸着
性を有する繊維状物を混合し、抄紙することも可能であ
るが、この場合は上記の範囲を超えても問題はない。
し、50重量%以下の範囲が好ましい。50重量%を超
えると、シート内の吸着性物質が減少し、性能が劣る。
また、吸着性物質を担持させた繊維状物、あるいは吸着
性を有する繊維状物を混合し、抄紙することも可能であ
るが、この場合は上記の範囲を超えても問題はない。
【0023】繊維状物を含有させることで、シートにこ
しが出るため、バクテリアセルロースの量を減量するこ
とが出来る。これらの繊維状物を含有させたとき、バク
テリアセルロースの含有量は1〜30重量%が好まし
い。1%未満では、活性炭、吸着性物質がシートから脱
落するため好ましくない。
しが出るため、バクテリアセルロースの量を減量するこ
とが出来る。これらの繊維状物を含有させたとき、バク
テリアセルロースの含有量は1〜30重量%が好まし
い。1%未満では、活性炭、吸着性物質がシートから脱
落するため好ましくない。
【0024】さらに、液状の消臭剤、天然・合成香料を
含有させることも可能である。しかし、これらの含有量
が本発明のシートの性能を阻害する範囲であってはなら
ない。上記の活性炭シートは、必要であれば、溌水剤を
スプレー、塗布、含浸し、乾燥することにより、溌水加
工してもよい。また、サイズ剤をスラリーに混合し、抄
紙してもよい。
含有させることも可能である。しかし、これらの含有量
が本発明のシートの性能を阻害する範囲であってはなら
ない。上記の活性炭シートは、必要であれば、溌水剤を
スプレー、塗布、含浸し、乾燥することにより、溌水加
工してもよい。また、サイズ剤をスラリーに混合し、抄
紙してもよい。
【0025】本発明の活性炭シートは、カッター、スリ
ッター等で容易に切断加工可能であり、ユニットなどに
組み込み、フィルターとして使用可能である。また、波
型、エンボス等の型付け加工を施しても破損することが
なく、これらの型付けした活性炭シートを積層し、ある
いは加工前の活性炭シートと型付けした活性炭シートと
を積層しフィルターとして使用することが特に有効であ
る。必要に応じて、この積層体をさらに円筒状に巻きと
ったり、切断したり加工することも可能である。
ッター等で容易に切断加工可能であり、ユニットなどに
組み込み、フィルターとして使用可能である。また、波
型、エンボス等の型付け加工を施しても破損することが
なく、これらの型付けした活性炭シートを積層し、ある
いは加工前の活性炭シートと型付けした活性炭シートと
を積層しフィルターとして使用することが特に有効であ
る。必要に応じて、この積層体をさらに円筒状に巻きと
ったり、切断したり加工することも可能である。
【0026】
【作用】本発明の活性炭シートは、活性炭にバインダー
としてバクテリアセルロースを用いることにより従来に
ない少量のバインダーで活性炭の細孔を塞ぐことのない
強度の高いシートである。悪臭、溶剤等の吸着量の大き
いフィルターとして有効に作用する。また、加工性に優
れ、型付け加工を施し積層することでもフィルターとし
て有効に作用する。
としてバクテリアセルロースを用いることにより従来に
ない少量のバインダーで活性炭の細孔を塞ぐことのない
強度の高いシートである。悪臭、溶剤等の吸着量の大き
いフィルターとして有効に作用する。また、加工性に優
れ、型付け加工を施し積層することでもフィルターとし
て有効に作用する。
【0027】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明
するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
実施例において、記載の部、%はすべて重量によるもの
である。
するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
実施例において、記載の部、%はすべて重量によるもの
である。
【0028】まず、バクテリアセルロースを以下の通り
調製した。サッカロース5 g/dl、酵母エキス0.5 g
/dl、硫酸アンモニウム0.5 g/dl、リン酸二水素カ
リウム0.3 g/dl、硫酸マグネシウム0.05 g/d
l、からなる組成の培地(pH5.0)50mlを容量2
00mlの三角フラスコに張り込み、120℃で20分間
蒸気滅菌し、培養液を作成した。
調製した。サッカロース5 g/dl、酵母エキス0.5 g
/dl、硫酸アンモニウム0.5 g/dl、リン酸二水素カ
リウム0.3 g/dl、硫酸マグネシウム0.05 g/d
l、からなる組成の培地(pH5.0)50mlを容量2
00mlの三角フラスコに張り込み、120℃で20分間
蒸気滅菌し、培養液を作成した。
【0029】次いで、この培養液に酵母エキス0.5 g
/dl、ペプトン0.3 g/dl、マンニトール2.5 g/
dlからなる組成の試験管斜面培地(pH6.0)で30
℃、3日間生育させたアセトバクター・アセチ・サブス
ピーシーズ・キシリナムATCC10821を1白金耳
づつ接種し、30℃で培養した。
/dl、ペプトン0.3 g/dl、マンニトール2.5 g/
dlからなる組成の試験管斜面培地(pH6.0)で30
℃、3日間生育させたアセトバクター・アセチ・サブス
ピーシーズ・キシリナムATCC10821を1白金耳
づつ接種し、30℃で培養した。
【0030】上記の条件で30日間培養したところ、培
養液の上層に白色のバクテリアセルロース性多糖類を含
むゲル状の膜が形成された。このセルロース性多糖類の
ゲル状膜を水洗後、乾燥重量の1部に対し約100部の
水を加え、エキセルオートホモジナイザー(日本精機社
製)を用い15000rpm で10分間処理し、バクテリ
アセルロース離解物の1.0%懸濁液を調製した。
養液の上層に白色のバクテリアセルロース性多糖類を含
むゲル状の膜が形成された。このセルロース性多糖類の
ゲル状膜を水洗後、乾燥重量の1部に対し約100部の
水を加え、エキセルオートホモジナイザー(日本精機社
製)を用い15000rpm で10分間処理し、バクテリ
アセルロース離解物の1.0%懸濁液を調製した。
【0031】Kajaani 繊維長分布測定機(Kajaani Oy E
lectoronics 社製、FS−100)で測定した、見かけ
の繊維長の重量平均は0.56mmであった。
lectoronics 社製、FS−100)で測定した、見かけ
の繊維長の重量平均は0.56mmであった。
【0032】実施例1 活性炭(白鷺C、武田薬品製、比表面積1020m2 /
g、水蒸気賦活炭)を水中に添加し、0.3%濃度に調
製し、SV型往復反転式攪拌機(島崎製作所製、アジタ
ー)で分散後、先に調製したバクテリアセルロースをア
ジターで攪拌しながら添加混合した。このとき乾燥時の
活性炭とバクテリアセルロースの比を95/5となるよ
うに調製し、次いで該スラリーに水を加え各々0.1%
に希釈し、乾燥重量で70 g/m2 のシートを角型手抄
装置(金網80メッシュ−金網寸法25cm×25cm)で
抄紙後、プレス、乾燥し活性炭シートを得た。
g、水蒸気賦活炭)を水中に添加し、0.3%濃度に調
製し、SV型往復反転式攪拌機(島崎製作所製、アジタ
ー)で分散後、先に調製したバクテリアセルロースをア
ジターで攪拌しながら添加混合した。このとき乾燥時の
活性炭とバクテリアセルロースの比を95/5となるよ
うに調製し、次いで該スラリーに水を加え各々0.1%
に希釈し、乾燥重量で70 g/m2 のシートを角型手抄
装置(金網80メッシュ−金網寸法25cm×25cm)で
抄紙後、プレス、乾燥し活性炭シートを得た。
【0033】実施例2 活性炭とバクテリアセルロースとの比を80/20にす
る以外は実施例1と同様の方法で活性炭シートを得た。
る以外は実施例1と同様の方法で活性炭シートを得た。
【0034】実施例3 活性炭/ゼオライト/バクテリアセルロースを50/3
0/20の割合で活性炭シートを得た。ただし、ゼオラ
イトは合成ゼオライト(ゼオラムF−9、東ソー社製)
を用いた。
0/20の割合で活性炭シートを得た。ただし、ゼオラ
イトは合成ゼオライト(ゼオラムF−9、東ソー社製)
を用いた。
【0035】実施例4 活性炭/木材パルプ/バクテリアセルロースを60/3
0/10の比で活性炭シートを得た。木材パルプは針葉
樹漂白パルプを未叩解で、カナダ標準ろ水度が600ml
のものを用いた。
0/10の比で活性炭シートを得た。木材パルプは針葉
樹漂白パルプを未叩解で、カナダ標準ろ水度が600ml
のものを用いた。
【0036】比較例1 実施例1と同様の方法で分散した活性炭のスラリーにバ
クテリアセルロースの代りに針葉樹漂白パルプ(NBK
P、カナダ標準ろ水度185ml)を混合し、活性炭/木
材パルプの混合比を70/30としてシートを得た。得
られたシートは、シート形状は保っているものの、ハン
ドリング中に活性炭の脱落が大きい。また、こしがな
く、加工が困難である。
クテリアセルロースの代りに針葉樹漂白パルプ(NBK
P、カナダ標準ろ水度185ml)を混合し、活性炭/木
材パルプの混合比を70/30としてシートを得た。得
られたシートは、シート形状は保っているものの、ハン
ドリング中に活性炭の脱落が大きい。また、こしがな
く、加工が困難である。
【0037】比較例2 比較例1の活性炭シートにポリビニルアルコール溶液を
含浸した。シート重量に対し、2重量%の付着量であっ
た。シート強度はアップし、こしのあるシートが得られ
るものの、比表面積が著しく低下しており、ポリビニル
アルコールが活性炭の表面を覆ったものと考えられる。
含浸した。シート重量に対し、2重量%の付着量であっ
た。シート強度はアップし、こしのあるシートが得られ
るものの、比表面積が著しく低下しており、ポリビニル
アルコールが活性炭の表面を覆ったものと考えられる。
【0038】以上、実施例1〜4、比較例1〜2の物性
の測定結果を表1に記す。項目は、坪量、密度、引張強
度、比表面積(窒素吸着法による)、乾燥時の活性炭の
脱落の有無を調べた。
の測定結果を表1に記す。項目は、坪量、密度、引張強
度、比表面積(窒素吸着法による)、乾燥時の活性炭の
脱落の有無を調べた。
【0039】
【表1】
【0040】表1から明らかなように、バクテリアセル
ロースは少量で優れたバインダー効果を示し、活性炭の
比表面積を殆ど阻害しないため、脱臭あるいは吸着フィ
ルターとして効果がある。叩解された木材パルプを用い
たものは、強度は充分であるが活性炭の脱落が著しく実
用上好ましくない。ポリビニルアルコールを用いたもの
も、強度は充分であるが、活性炭の比表面積の減少が著
しく好ましくない。
ロースは少量で優れたバインダー効果を示し、活性炭の
比表面積を殆ど阻害しないため、脱臭あるいは吸着フィ
ルターとして効果がある。叩解された木材パルプを用い
たものは、強度は充分であるが活性炭の脱落が著しく実
用上好ましくない。ポリビニルアルコールを用いたもの
も、強度は充分であるが、活性炭の比表面積の減少が著
しく好ましくない。
【0041】実施例7 実施例4で得られた活性炭シートを、ピッチ3.3mm、
高さ2mmで波型に型付けを行った。加工性はきわめて良
好で活性炭の脱落も殆ど見られなかった。このシートと
実施例2のシートを交互に、厚みが36mm程度になるよ
う積層した後、幅145mm、奥行き15mmになるよう切
断し、フィルターとして、電子写真転写方式の複写機に
設置した。2週間後も、複写機周辺にオゾン臭はしなか
った。
高さ2mmで波型に型付けを行った。加工性はきわめて良
好で活性炭の脱落も殆ど見られなかった。このシートと
実施例2のシートを交互に、厚みが36mm程度になるよ
う積層した後、幅145mm、奥行き15mmになるよう切
断し、フィルターとして、電子写真転写方式の複写機に
設置した。2週間後も、複写機周辺にオゾン臭はしなか
った。
【0042】
【発明の効果】本発明の活性炭シートは、活性炭とバク
テリアセルロースを含有する。従来のバインダーを用い
た活性炭シートに比べ、少量のバインダーで充分な強度
をもち、活性炭の細孔を塞ぐことなく、吸着性の高い、
活性炭の脱落のない、シートを得ることができた。この
シートは、フィルターとして利用できる。また高強度で
加工性が良く、型付け加工等が可能で、積層し、フィル
ターとして利用できる。
テリアセルロースを含有する。従来のバインダーを用い
た活性炭シートに比べ、少量のバインダーで充分な強度
をもち、活性炭の細孔を塞ぐことなく、吸着性の高い、
活性炭の脱落のない、シートを得ることができた。この
シートは、フィルターとして利用できる。また高強度で
加工性が良く、型付け加工等が可能で、積層し、フィル
ターとして利用できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 微生物セルロース含有活性炭シート
及びフィルター
及びフィルター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 11/00 (72)発明者 間宮 直子 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社中央研究所内 (72)発明者 渡部 乙比古 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社中央研究所内
Claims (5)
- 【請求項1】活性炭と微生物の産生するバクテリアセル
ロースを含有してなる活性炭シート。 - 【請求項2】活性炭以外の吸着性物質を含有してなる請
求項1記載の活性炭シート。 - 【請求項3】バクテリアセルロース以外の繊維状物を含
有してなる請求項1または2記載の活性炭シート。 - 【請求項4】請求項1、2または3記載の活性炭シート
からなるフィルター。 - 【請求項5】請求項1、2または3記載の活性炭シート
を型付けし、型付けした活性炭シートを積層するか、あ
るいは型付け前の活性炭シートと型付けした活性炭シー
トとを積層したフィルター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4072206A JPH05237326A (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | 活性炭シート及びフィルター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4072206A JPH05237326A (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | 活性炭シート及びフィルター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05237326A true JPH05237326A (ja) | 1993-09-17 |
Family
ID=13482537
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4072206A Pending JPH05237326A (ja) | 1992-02-24 | 1992-02-24 | 活性炭シート及びフィルター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05237326A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009531268A (ja) * | 2006-03-31 | 2009-09-03 | フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム | 改質活性炭を製造する方法 |
JP2010227830A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Panasonic Corp | ガス吸着フィルタおよびガス吸着フィルタの製造方法 |
-
1992
- 1992-02-24 JP JP4072206A patent/JPH05237326A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009531268A (ja) * | 2006-03-31 | 2009-09-03 | フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム | 改質活性炭を製造する方法 |
US9394179B2 (en) | 2006-03-31 | 2016-07-19 | Philip Morris Usa Inc. | Method of making modified activated carbon |
JP2010227830A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Panasonic Corp | ガス吸着フィルタおよびガス吸着フィルタの製造方法 |
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