JPH0523681Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はフレーム材と球ジヨイントとをレン
チを用いてボルト接合してなる、トラスの継手構
造に関するものである。

（考案が解決しようとする問題点） トラスの継手部においてパイプのフレーム材に
接合されたキヤツプと球ジヨイントとを当接し、
キヤツプ内に装着さたボルトを、球ジヨイントの
内側からレンチを用いてそのめねじ部に螺合する
ことにより継手を行う方法では、ボルトの締め付
け作業上、すなわちレンチの操作上ボルトの軸部
を球ジヨイント側へ引き出し易い状態にしておく
ことが好ましい。

そこでこれまでバネによりボルトを球ジヨイン
ト側へ付勢してこれを引き出し易くする方法が幾
つか提案されているが、この方法ではキヤツプの
構造が若干複雑になるという難点がある。

この考案はこうした事情を踏まえてなされたも
ので、螺合後のボルトを固定する止めねじをガイ
ドとして活用することにより簡素な構造でボルト
の取り出しを容易に行おうとするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案ではねじ先がボルトのねじ溝に噛み合う
形状をした止めねじをキヤツプに、ボルト軸に垂
直に螺合し、そのねじ先をボルトのねじ溝に突き
合わせておき、ねじ先でボルトを球ジヨイント側
へ案内する状態にしておくことによりレンチの挿
入圧力に抵抗してボルトを引き出し、その締め付
けを行い易くする。

止めねじはボルトの軸部に噛合し、その球ジヨ
イント側への案内と同時に、レンチ挿入時の圧力
を受けるめねじの役目を果たす。

（実施例） 以下本考案を一実施例を示す図面に基づいて説
明する。

この考案の継手構造は第１図に示すようなトラ
スを構成するフレーム材１を球ジヨイント２にボ
ルト３により接続して形成されるものである。ボ
ルト３は球ジヨイント２の内側に差し込まれるレ
ンチ６を用いて球ジヨイント２のめねじ部２ａに
螺合される。第２図は継手部の拡大図である。

第３図、第４図は本考案の実施例を示したもの
で、それぞれボルト３の螺合開始時、螺合終了時
の様子を示している。

ここに示すようにフレーム材１の端部に接合さ
れるキヤツプ４には止めねじ５がボルト３の軸に
垂直に螺合され、先端がボルト３のねじ溝に当接
している。

止めねじ５はボルト３のめねじの役目を果たす
ためにねじ先がボルト３のねじ溝に噛み合う形状
をしている。

キヤツプ４と球ジヨイント２との接合時は第３
図の状態、すなわちボルト３を止めねじ５に螺合
させた状態でボルト孔４ａとめねじ部２ａとを突
き合わせ、ボルト３の軸部先端に設けられた凹部
３ａにレンチ６を差し込み、止めねじ５でボルト
３を球ジヨイント２側へ案内しながらこれを回転
させて第４図の状態にする。このボルト３螺合時
のがたつきを無くすためボルト３とボルト孔４ａ
との隙間は小さい方が好ましい。

止めねじ５はボルト３の螺合終了時もそのねじ
溝に噛み合わせたまま締め付けた状態でもよい
が、第５図に示すようにボルト３の軸部に形成し
た溝３ｂに落とし込んだ状態にすることもでき
る。

第６図は止めねじ５にスプリングを内蔵したね
じを使用した場合の実施例を示したものである。

なお、キヤツプ４の端面にはボルト３の軸力を
高めるために第７図−，に示すように切欠き
４ｂを設け、更にはここにリング７を嵌め込む場
合もある。

（考案の効果） この考案は以上の通りであり、キヤツプに取り
付けた止めねじのみでボルトを球ジヨイント側へ
案内するものであるため単純な構造でありながら
容易にレンチによるボルトの引き出しを行うこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はトラス構造を示した平面図、第２図は
その継手部の拡大図、第３図、第４図はそれぞれ
ボルト螺合前、螺合後の様子を示した断面図、第
５図乃至第７図−，は他の実施例を示した断
面図である。 １……フレーム材、２……球ジヨイント、２ａ
……めねじ部、３……ボルト、３ａ……凹部、３
ｂ……溝、４……キヤツプ、４ａ……ボルト孔、
４ｂ……切欠き、５……止めねじ、６……レン
チ、７……リング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フレーム材端部に接合されたキヤツプに、ねじ
   先がボルトのねじ溝に噛み合う形状をした止めね
   じがボルト軸に垂直に螺合されており、この止め
   ねじのねじ先をキヤツプの中空部に挿入されたボ
   ルトのねじ溝に突き合わせ、ねじ先でボルトを球
   ジヨイント側へ案内した状態で球ジヨイントのめ
   ねじ部にボルトを螺合してなるトラスの継手構
   造。