JPH0523179Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、屋外は勿論野外において焼き肉等の
焼き物調理に用いることのできるバーベキユーコ
ンロの改良に関するものである。

〔従来の技術〕

バ−ベキユー等は、野外において行う料理とし
て人気のあるもので、古くは串差した食物を直接
焚き火に翳したり、支持フレームに載せた網に食
物を載せて焼くようにしていたが、焚き火ではそ
の火力の調節が難しく、その為、適度に食物を焼
くためには誰かが焚き火の燃え加減を常時監視
し、再三手を加えてやらねば成らず、全員が料理
を楽しむことに専念できなかつた。

こうした問題を解決するために、最近に至つて
は火力の調節、安定供給が得られる炭火等を用い
ることのできるバーベキユーコンロが開発され、
多数提案されてきた。例えば、実開昭58−94432
号公報を参照されたい。

こうした炭火等を用いることができるようにな
たことで、火力の安定が得られたのであるが、こ
の種のコンロは、なお、実際上の調理に必要な条
件、即ち、食物の種類や火力の変化に対応させる
ことが必要であつた。

こうした条件を満たすために、従来技術におい
ては、その調理食物を炭火に対して接近、離間さ
せる方法が採られていた。

例えば、第６図に示すように、コンロ本体ａの
側枠の三方から着脱自在に起立させた夫々３段の
フツクｂにより、炭の火力に応じて本体底より、
最高、中間、最低と３段階の網の高さ位置を調整
するように構成されていたのである。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記従来技術のバーベキユーコンロでは、網の
高さを変更するのに、次の問題があつた。

先ず、第１に、網の高さを変えるのに、例え
ば、最上段の位置に網が載置されていて、これを
下方に移動させようとすると、網をフツクｂから
一旦外し、その後に下方の段へ移行しなければな
らず、煩わしくて手間がかかる。

第２に、そうした網の位置変えは、調理前であ
れば煩わしい手間がかかるだけならまだしも、調
理途中に炭火の追加や火力調整のための位置変え
が必要な場合、加熱された網に食物を載せたまま
挟持具で持ち上げなければならず、こうした操作
は実際上無理を伴い、食物を落としたり火傷をし
たりして危険でもある。

第３に、上記フツクｂが本体の上方に突出して
おり、不使用時には収納の邪魔となるので、本体
に対して着脱自在とされていた。その為、不使用
時にフツクｂを紛失したりすることがあつた。

本考案は、かかる従来技術の問題点を解決し、
調理前、途中にかかわらず簡単、且つ安全に網の
高さ位置を変更でき、不使用時においても収納ス
ペースが小さく、従来のフツクの如き付属品の紛
失もないバーベキユーコンロを提供することを目
的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案にかかるバーベキユーコンロは、コンロ
本体の上部に網を載置するように構成したバーベ
キユーコンロであつて、前記網を載置するよう構
成した一対の網載せ棒を前記コンロ本体に対して
上下に揺動自在に設け、それら網載せ棒の上下揺
動位置を、網載せ棒の略全体が前記本体内部に収
容される位置と、その上方部分がコンロ本体の上
方に位置する位置を含めた複数位置に位置される
ように選択的に係止固定する係合手段を設け、前
記網載せ棒をコンロ本体外部から操作して前記網
の高さ位置を変更するように構成する、 という手段を講じたものである。

本考案に云う網とは、こうしたバーベキユーコ
ンロに通常用いられているような網、グリルを意
味する。

また、名称の「バ−ベキユー」によつて焼き肉
の調理用としての限定を受けるものではなく、本
考案の出願前においてバーベキユーコンロの名称
で用いられている各種食品の調理用として用いら
れるものである。

また、前記係合手段が、前記各網載せ棒に対応
した複数の切欠きを有する係止金具で構成されて
前記コンロ本体の外側壁に設けられ、上記各網載
せ棒がコの字に形成され、その両端が前記係止金
具より上方に位置するコンロ本体部分を貫通して
コンロ本体に揺動自在に支承され、且つ、前記係
止金具の位置する側の一方端が下方に伸びてその
先端に撮み部が設けられると共に該撮み部の近傍
位置において前記係止金具の切欠きに係合される
よう構成されるのが好ましい。

〔作用〕

本考案のバーベキユーコンロによれば、先ず、
調理に先立つて、或いは調理途中において、肉等
の食物に合わせたり、炭火の追加あるいは火力の
調節のために網の高さを変えるのに、収納状態に
倒伏した各網載せ棒（調理前の場合）を、例え
ば、最上段の位置に位置するように、各網載せ棒
の撮み部を掴んで揺動させて起立させ、上記係止
手段によつて、最上段の位置に対応する切欠きに
各網載せ棒の一部を係合固定させるのである。

この際、網載せ棒の撮み部がコンロ本体の外部
に位置しており、調理途中であれば手が火に翳さ
れることなく、また、網を一旦網載せ棒から外す
ことなく、撮み部を持つての揺動操作だけで容易
に高さ位置を変更できるのである。

また、上記網載せ棒は、コンロ本体へ収納され
るように揺動させることができるから、コンロ本
体に対して着脱自在とされていた従来のフツクの
ように不使用時に紛失したりすることもないので
ある。

尚、上記網載せ棒の位置変更固定を、コンロ本
体の上部に回動自在に貫通支持させ、それより下
方に位置させた切欠きを有する係止金具を用いる
ことで、構造簡単にして上記作用を得ることがで
きるのである。

〔実施例〕 以下、本考案にかかるバーベキユーコンロの好
適実施例について、図面を参照して詳述する。

第１図及び第２図に示すように、Ｕの字形に構
成された２本の支持脚１ａでコンロ本体１を支持
してある。このコンロ本体１は、平面視において
略長方形の有底箱型に構成され、その底部に炭火
を入れて燃焼を持続させることができるように、
底部近傍に適宜数の小孔を穿つてある。

前記コンロ本体１の長辺の両側壁１ｂの中央部
の上方で、所定の間隔をもつてそれぞれ一対の挿
入孔１ｃが穿設されており、これら両側壁１ｂの
一対の挿入孔１ｃは、互いに同心軸上に位置され
ている。

２は、一対の網載せ棒であつて、各々が、比較
的太い棒状態のものを折曲して、使用時において
食物を載せる網１３を安定支持できるように、上
方に水平な網支持部６が、これに略直角の下向き
の腕部５が形成されるように略コの字形に構成さ
れている。

これら網載せ棒２は、夫々一方の端部が水平に
折り曲げられて挿入部８に構成され、前記コンロ
本体１の一側壁１ｂの挿入孔１ｃに回動自在に挿
入係止されており、他方の端部も同様に水平に折
り曲げられて挿入部８に構成されるが、更にこれ
から前記側壁１ｂに沿つて下方に折り曲げられて
伸び、且つ、略直角に外方に折り曲げられて係合
部９を有する略Ｌ字状を呈するように構成され、
且つ、第２図及び第３図にも示されているよう
に、その先端に撮み部１０が設けられている。

前記コンロ本体１の前記網載せ棒２の撮み部１
０が設けられた側の側壁１ｂで、前記網載せ棒２
の係合部９が位置する箇所に、該係合部９に係合
できる係止手段が設けられている。この係止手段
は、板状体の左右を折り曲げ、その左右端縁に、
この実施例では下部切欠き１１と上部切欠き１２
の２段の切り欠きを夫々形成した係止具１４から
構成され、前記下部切欠き１１と上部切欠き１２
は、前記網２の高さ上下位置を決定するためのも
ので、前記網載せ棒２を揺動させて、その網支持
部６が網２を上方位置に位置固定させるのが下部
切欠き１１であり、下方位置に位置固定させるの
が上部切欠き１２である。前記下部及び上部切欠
き１１，１２は、第４図に示す如く、前記網載せ
棒２の係合部９が、前記コンロ本体１の上方の挿
入孔１ｃを回動中心として上方に揺動されるのを
阻止できる形状に構成されている。

尚、第５図に示す如く、前記網載せ棒２の係合
部９を、上部切欠き１２から外して更に上方に揺
動させれば、その網載せ棒２は倒伏状態になつて
前記コンロ本体１の内部に収容でき、その状態で
不使用時の収納状態となる。この際、前記係合部
９は、コンロ本体１の上端に外側に張り出した補
強面１′（補強リブ）の下部に接当している。

従つて、この倒伏状態をコンロの使用状態とす
れば、前記網２は、コンロ本体１の補強面１′の
上面に直接載置されることになり、その載置位置
としては、最も低い位置となる。この意味におい
て、本考案の網２の高さ位置は、３段階に変更で
きるということである。

〔考案の効果〕

本考案のバーベキユーコンロによれば、食物に
合わせた火力の調節に際し、網の高さを変えるの
に、従来のような網をフツクから一旦外す如き操
作を行わずに、コンロ本体の外部から網を載置し
た網載せ棒を揺動及び係止操作するだけで簡単に
行うことができ、調理前の高さ変更のみならず、
調理途中に炭火の追加や火力調整を行うための高
さ変更が、加熱された網に食物を載せたまま食物
を落としたり火傷をしたりする恐れなく容易に行
うことができる利点がある。

しかも、上記網載せ棒はコンロ本体と一体で、
不使用時にはコンロ本体内へ倒伏収納できるの
で、従来の着脱される網載せフツクのように紛失
する恐れもなく、且つ、最小スペースで格納でき
る利点も存する。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案のバーベキユーコンロの好適な
一実施例を示し、第１図は、全体の斜視図、第２
図は、第１図の矢印−方向から見た縦断面
図、第３図は、網載せ棒が最高位置をとつたとき
の要部の拡大正面図、第４図は、係止具と網載せ
棒を示す一部断面側面図、第５図は、網載せ棒が
最低位置（収納位置）をとつたときの全体正面
図、第６図は、従来技術を示すバーベキユーコン
ロの全体斜視図である。 １……コンロ本体、２……網載せ棒、１１，１
２……切欠、１３……網、１４……係止具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) コンロ本体の上部に網を載置するように構成
   したバーベキユーコンロであつて、前記網を載
   置するよう構成した一対の網載せ棒を前記コン
   ロ本体に対して上下に揺動自在に設け、それら
   網載せ棒の上下揺動位置を、網載せ棒の略全体
   が前記本体内部に収容される位置と、その上方
   部分がコンロ本体の上方に位置する位置を含め
   た複数位置に位置されるように選択的に係止固
   定する係合手段を設け、前記網載せ棒をコンロ
   本体外部から操作して前記網の高さ位置を変更
   するように構成したことを特徴とするバーベキ
   ユーコンロ。 (2) 前記係合手段が、前記各網載せ棒に対応した
   複数の切欠きを有する係止金具で構成されて前
   記コンロ本体の外側壁に設けられ、上記各網載
   せ棒がコの字に形成され、その両端が前記係止
   金具より上方に位置するコンロ本体部分を貫通
   してコンロ本体に揺動自在に支承され、且つ、
   前記係止金具の位置する側の一方端が下方に伸
   びてその先端に撮み部が設けられると共に該撮
   み部の近傍位置において前記係合金具の切欠き
   に係合されるよう構成されている実用新案登録
   請求の範囲第１項に記載のバーベキユーコン
   ロ。