JPH0522964A - 超音波モータ - Google Patents

超音波モータ

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JPH0522964A
JPH0522964A JP3197393A JP19739391A JPH0522964A JP H0522964 A JPH0522964 A JP H0522964A JP 3197393 A JP3197393 A JP 3197393A JP 19739391 A JP19739391 A JP 19739391A JP H0522964 A JPH0522964 A JP H0522964A
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Tetsuo Yoshida
哲男 吉田
Tsutomu Masuko
力 増子
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Tokin Corp
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Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 加工が簡単で,接着工程のないので,特性の
ばらつきの少ない圧電捩り振動子を提供するとともに,
同一の圧電素子に縦振動子を形成した変換効率の高い縦
一捩り複合振動子を用いた超音波モータを提供する。 【構成】 圧電セラミック中空円柱20´の外周面の少
なくとも一端部に軸方向に平行な交差指電極36,37
を設け分極処理を施しこの交差指電極36,37に駆動
電圧を印加して縦振動の励振を行うとともに,圧電セラ
ミック中空円柱20´の外周面の残りの部分に前記軸方
向に対して45度傾斜した方向に第2の交差指電極35
を設け分極処理を施し,この交差指電極35に駆動電圧
を印加することで捩り振動の励振を行う圧電縦−捩り複
合振動子20と,この端部に設けられた耐摩耗性部材
と,これに圧接した回転自在に支持されたローターを有
し,捩り振動の振動モードに偶数次モードを使用し,両
端部の動作を時間的に対称とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,OA機器等に用いられ
る圧電振動子の超音波振動を用いたいわゆる超音波モー
タに関し,特に構造が簡単な縦−捩り型超音波モータに
関する。
【0002】
【従来の技術】図4(a)は従来の超音波モータの構成
例の斜視図である。図4(a)において,圧電捩り振動
子101及び圧電縦振動子102が一端同志を合わせて
接合され,更にこれらの両端に中空金属円柱103及び
104が接合されて縦−捩り複合振動子105が構成さ
れれている。この縦−捩り複合振動子105の一方の端
部の中心から軸106が突き出され,軸受け107によ
り回転自在に支持されたローター108がコイルバネ1
09及びナット110により前記縦−捩り複合振動子1
05の振動の節に固定されている。
【0003】図4(b)は図4(a)に示した従来の超
音波モータの圧電捩り振動子101の構成例である。図
4(b)において,リング状の圧電捩り振動子101は
4個の扇形の圧電セラミック板112が端面同志を接合
して構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図4(b)に示した従
来の圧電捩り振動子101においては,複数個の圧電セ
ラミック112が接着されて構成されているため,接着
による特性のばらつきが大きい。また,捩り振動と縦振
動を同時に得ようとした場合は,圧電縦振動子102を
接着して構成するため,やはり接着による特性のばらつ
きと接着コストがかかり,更に,軸受け107を使用す
ることで,コスト及び寿命等について問題があった。
【0005】そこで,本発明の技術的課題は,以上に示
した従来の超音波モータにおける欠点を除去し,加工が
簡単で,接着工程のなく,特性のばらつきの少ない圧電
捩り振動子を提供するとともに,同一の圧電素子に縦振
動子を形成した変換効率の高い縦一捩り複合振動子を用
いた超音波モータを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば,圧電セ
ラミック中空円柱の外周面の少なくとも一端部に軸方向
に平行な第1の交差指電極を設け分極処理を施し前記第
1の交差指電極に駆動電圧を印加して縦振動の励振を行
うとともに,前記圧電セラミック中空円柱の外周面の残
りの部分に前記軸方向に対して45度傾斜した方向に第
2の交差指電極を設け分極処理を施し前記第2の交差指
電極に駆動電圧を印加することで捩り振動の励振を行う
圧電縦−捩り複合振動子と,前記圧電縦−捩り複合振動
子の端部に設けられた耐摩耗性部材と,前記耐摩耗性部
材に圧接した回転自在に支持されたロータとを備えた超
音波モータであって,前記捩り振動の振動モードに偶数
次モードを使用し,前記圧電縦−捩り複合振動子の両端
部の動作を時間的に対称としたことを特徴とする超音波
モータが得られる。
【0007】本発明によれば,前記超音波モータにおい
て,前記第2の交差指電極は,前記圧電セラミック中空
円柱の軸方向に対して45°となるように傾斜して延在
する裾を有する山形電極が形成されていることを特徴と
する超音波モータが得られる。
【0008】
【作用】本発明においては,圧電縦一捩り振動子の捩り
振動の振動モードに偶数次モードを使用したので,圧電
縦一捩り振動子の両端に圧接されたロータは,時間的に
対称に回転する。
【0009】
【実施例】以下,本発明の実施例について図面を用いて
詳しく説明する。図1は本発明の超音波モータの構成例
を示す分解組立斜視図である。図1に示すように,圧電
縦一捩り複合振動子20の両端に耐摩耗性の部材層27
及び27′が夫々形成されている。更に,前記圧電縦一
捩り複合振動子20内部に,両端部にオネジが形成され
た軸28の端部を貫通し,耐摩耗性部材層27,27′
に接して軸28と同期して回転するローター29及び2
9′が設けられ,ならびにこのローター29,29′は
バネ30及び30′を介して軸28の端部に設けられた
オネジに対応するメネジが設けられたナット31,及び
31′によって締め付けられている。
【0010】図2は図1の超音波モータに用いられる圧
電縦一捩り複合振動子を示す斜視図である。図2におい
て,プレス成形により製造された圧電セラミック中空円
柱20´のほぼ中央部に捩り振動部とこの両端に縦振動
部とが形成されている。捩り振動部は圧電セラミック中
空円柱20´の外周部に長さ方向に対して45°(−4
5°)の角度をなすように延在した裾を有し,互いに交
差する複数の山形電極21及び22を形成し,それぞれ
同じ側を共通電極21′及び22′に接続して二端子と
した交差指電極35を有する。これらの電極21,2
2,21′及び22′は,導電性ペーストを印刷するこ
とで形成される。また,縦振動部は,圧電セラミック中
空円柱20´の外周部分で,45°(−45°)の山形
電極21,22の両端に円周方向と平行に互いに交差す
る複数の周電極23,24及び25,26を形成し,そ
れぞれ同じ番号の電極が一つの縦電極24′,25´及
び図示しないもう一つの縦電極により電気的に接続して
二端子として,交差指電極36,37を施すことで形成
されている。
【0011】図2に示すように,交差指電極35,即
ち,山形電極21,22を用いて前記圧電セラミック中
空円柱に直流高電圧を印加して圧電セラミックに分極処
理を施すと分極方向は前記交差指電極35の長さ方向と
直角な方向となる。この状態で前記交差指電極35に交
流電圧を印加すると,電圧の極性が分極時の電圧の極性
と同じ場合は分極の方向に伸び歪が発生し,電圧の極性
が分極時の電圧の極性と逆の場合は分極の方向に縮み歪
が発生する。分極方向に伸びあるいは縮み歪が発生した
場合は分極方向と直角な方向にはそれぞれこれらと反対
に縮みあるいは伸び歪が発生する。したがって,捩り振
動部の共通電極21′及び22′間(即ち,山形電極2
1,22間)に分極処理を施した後,複合振動子の共振
周波数に等しい周波数の交流電圧を印加すれば圧電セラ
ミック中空円柱20´は両端部が捩じれるように共振す
る。以上の結果として図3(a)に示すように前記圧電
セラミック中空円柱20´に捩り変位が発生する。その
捩り変位の大きさは,圧電セラミック円柱の中央部及び
両端部で最大となる。
【0012】同様にして,図2に示すように,交差指電
極36及び37,即ち,周電極23,24及び25,2
6を用いて圧電セラミック中空円柱に直流高電圧印加し
て分極処理を施すと分極方向は前記交差指電極36,3
7長さ方向と直角な方向,即ち中空円柱の長さ方向とな
る。この状態で前記交差指電極36及び37に電圧を印
加すると,電圧の極性が分極時の電圧の極性と同じ場合
は分極の方向に伸び歪が発生し,電圧の極性が分極時の
電圧の極性と逆の場合は分極の方向に縮み歪が発生す
る。よって,交差指電極36間及び37間に分極処理を
施した後,上記捩りの共振周波数に等しい交流電圧を印
加すれば圧電セラミック中空円柱20´は捩りの共振周
波数で縦振動する。この縦振動は,図3(b)で示すよ
うに,伸縮変位の大きさは両端に移動するにつれて次第
に大きくなるような中空円柱の長さ方向の伸縮変位を発
生する。この時,捩り振動次モードとして偶数モードを
利用することによって,圧電セラミック中空円柱の捩り
振動振幅は振動子両端面で時間的に同じ方向に変位す
る。従って,圧電縦−捩り複合振動子20が捩れ,径方
向に縮むとき前記圧電縦捩り振動子20は長さ方向に伸
びる。
【0013】図1に示す超音波モータの圧電縦−捩り複
合振動子に,この振動子の捩り振動共振周波数に等しい
周波数の交流電圧を印加すれば,圧電セラミック中空円
柱20´は両端部がねじれるように共振する。この捩り
振動次モードとして偶数モードを利用することによっ
て,圧電セラミック中空円柱20´の捩り振動振幅は振
動子両端面で時間的に同じ方向に変位する。この時,縦
一捩り振動子20からローター29,29´へかかる力
の向きはこの振動子20両端のローター29,29´に
対して時間的に同等の力が作用する。
【0014】したがって,本発明の実施例の構造による
と,この振動子20の両端面に圧接された2つのロータ
ー29,29´の動作は対称となり,ベアリングレス構
造で効率よくローター29,29´に振動エネルギーが
摩擦伝達される。更に,二つのローター29,29´へ
のエネルギー伝達は,同時に行われるため,中心軸に対
してバランスが良く振動エネルギーをローター29,2
9´に効率の良く伝達される。
【0015】
【発明の効果】以上,説明したように,本発明によれ
ば,超音波モータ用圧電捩り振動子及び縦振動子として
通常一般的に適用されているプレス成形技術により容易
に製造することが可能な圧電セラミック中空円柱を用い
て,これらの外周面にこれも一般的な技術である電極印
刷を施すことにより圧電拡がり振動子及び捩り振動子が
一体成形として得られるため,製造が容易で,接着行程
のや複雑な加工行程による特性のばらつきの少ない圧電
捩り一拡がり複合振動子が得られ,従って構成が簡単
で,特性のばらつきの少ない超音波モータを提供するこ
とができる。
【0016】また,本発明によれば,圧電縦一捩り複合
振動子の形状が中空円柱であり,二つのローターを同時
に耐摩耗材に圧接させ安定に回転させる方式の超音波モ
ータが実現できる。また,この時の捩り振動振幅は振動
子両端で時間的に変位方向,大きさは等しいため二つの
ローターへのエネルギー変換は,同時に行われ効率よく
振動エネルギーが伝達される超音波モータを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波モータの構造例を示す斜視図で
ある。
【図2】図1の超音波モータに用いられる圧電縦一捩り
複合振動子の一例を示す斜視図である。
【図3】(a)及び(b)は図2の圧電縦一捩り複合振
動子の縦振動および捩り振動の変位を示す図である。
【図4】(a)は従来の超音波モータの構成例の斜視図
である。 (b)は(a)に示した圧電捩り振動子の構成例の斜視
図である。
【符号の説明】
20 圧電縦一捩り複合振動子 21 山形電極 22 山形電極 21′ 共通電極 22′ 共通電極 23 周電極 24 周電極 25 周電極 26 周電極 24′ 縦電極 25´ 縦電極 27 耐摩耗性部材層 27′ 耐摩耗性部材層 28 軸 29 ローター 29′ ローター 30 バネ 30′バネ 31 ネジ 31′ ネジ 35 交差指電極 36 交差指電極 37 交差指電極 101 圧電捩り振動子 102 圧電縦振動子 103 中空金属円柱 104 中空金属円柱 105 圧電縦−捩り複合振動子 108 ローター 107 軸受け 109 バネ 110 ナット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電セラミック中空円柱の外周面の少な
    くとも一端に軸方向に平行な第1の交差指電極を設け分
    極処理を施し前記第1の交差指電極に駆動電圧を印加し
    て縦振動の励振を行うとともに,前記圧電セラミック中
    空円柱の外周面の残りの部分に前記軸方向に対して45
    度傾斜した方向に第2の交差指電極を設け分極処理を施
    し前記第2の交差指電極に駆動電圧を印加することで捩
    り振動の励振を行う圧電縦−捩り複合振動子と,前記圧
    電縦−捩り複合振動子の端部に設けられた耐摩耗性部材
    と,前記耐摩耗性部材に圧接した回転自在に支持された
    ロータとを備えた超音波モータであって, 前記捩り振動の振動モードに偶数次モードを使用し,前
    記圧電縦−捩り複合振動子の両端部の動作を時間的に対
    称としたことを特徴とする超音波モータ。
  2. 【請求項2】 請求項1の超音波モータにおいて,前記
    第2の交差指電極は,前記圧電セラミック中空円柱の軸
    方向に対して45°となるように傾斜して延在する裾を
    有する山形電極が形成されていることを特徴とする超音
    波モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010226802A (ja) * 2009-03-19 2010-10-07 Olympus Corp 超音波モータ

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JP2010166673A (ja) * 2009-01-14 2010-07-29 Olympus Corp 超音波モータ
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