JPH05227996A - 生長する哺乳動物細胞における遺伝子の発現についての生物発光アツセイ - Google Patents

生長する哺乳動物細胞における遺伝子の発現についての生物発光アツセイ

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JPH05227996A
JPH05227996A JP3177297A JP17729791A JPH05227996A JP H05227996 A JPH05227996 A JP H05227996A JP 3177297 A JP3177297 A JP 3177297A JP 17729791 A JP17729791 A JP 17729791A JP H05227996 A JPH05227996 A JP H05227996A
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gene
promoter
cell
expression
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Alexander Honigman
アレクサンダー・ホニグマン
Shoshana Israel
シヨシヤナ・イスラエル
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Robit Res & Dev Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 HIVの感染の診断方法が提供され、この方
法はテスター細胞の使用に基き、前記細胞は遺伝子工学
により調製され、酵素、例えば、ルシフェラーゼを発現
することができ、前記酵素はHIV粒子および/または
HIV−TATの存在下に、光を放射する反応を触媒す
る。この方法に従い、テスター細胞を血液試料またはそ
の分画とインキュベーションし、そして生細胞または抽
出物中のバックグラウンドのレベルより上の、HIVの
感染を示す光を検出する。 【効果】 本発明によりHIVの感染を診断することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ある種の物質の細胞または媒質
の中の存在を検出する生物発光アッセイ方法、キットお
よび系に関する。本発明によれば、このような物質に対
して暴露したとき、光を放射することができる、遺伝子
操作した細胞を利用する。
【0002】以下の説明において、時々種々の先行技術
の文献をこの明細書の終わりに記載される参考文献のリ
ストからのそれらの番号を示すことによって言及する。
【0003】遺伝子の発現についての生物発光アッセ
イ、とくに蛍の酵素ルシフェラーゼを利用するアッセイ
は記載された(概観について、参照1)。しかしなが
ら、生きている生長する哺乳動物細胞における遺伝子の
発現を監視するために適用するとき、これらのアッセイ
はたいていの場合において細胞の破壊に導く。さらに、
細胞の生存能力が維持された場合でさえ、このようなア
ッセイは不感受性であることが証明された。
【0004】したがって、一般に、生物発光は完全な哺
乳動物細胞におけるアッセイ系として使用することがで
きないと信じられた。
【0005】本発明の目的は、先行技術の前述の欠点を
克服する、生きている生長する哺乳動物細胞における遺
伝子の発現についての生物発光アッセイを提供すること
である。
【0006】よりとくに、本発明の目的は、細胞中の遺
伝子の活性化因子の存在を検出し、ここで前記物質の存
在下に光を発生することができる遺伝子操作された細胞
を使用するアッセイを提供することである。
【0007】本発明の他の目的は、ある因子の存在下に
光を発生することができる遺伝子操作された細胞を使用
することによって、媒質中の前記因子の存在を検出する
方法を提供することである。
【0008】本発明の特定の実施態様の他の目的は、ウ
イルスの感染を有することが疑われる個体の体液中のウ
イルス感染の発生を決定するための生物発光アッセイを
提供することである。
【0009】本発明の他の特定の実施態様の目的は、外
部の細胞膜上のレセプターに結合するリガンドの生物学
的流体中の存在またはレベルを決定する方法を提供する
ことである。
【0010】本発明によれば、先行技術の一般的信念と
反対に、生物発光を事実生長する哺乳動物の細胞におい
てアッセイとして使用することができることが、驚くべ
きことには、発見された。
【0011】本発明の方法に従い、哺乳動物の細胞は一
般にDNA構成体で遺伝子操作され、ここでDNA構成
体はプロモーター配列およびホタルのルシフェラーゼの
遺伝情報を指定するluc遺伝子からなる。本発明に従
い使用する遺伝子操作した細胞は、ルシフェラーゼの基
質であるルシフェリンを取り囲む媒質から吸収するそれ
らの能力について、およびさらに高いレベルの遺伝子の
発現を行う、すなわち、遺伝子発現産生物を高いレベル
で産生するそれらの能力について選択された細胞であ
る。細胞中の前記プロモーターのインデューサー物質の
存在下に、ルシフェラーゼ酵素は発現されそして、取り
囲む媒質中のルシフェリンの存在を包含する、適当な条
件下に、光は発生される。
【0012】本発明の方法により検出することができる
インデューサー物質は、外部の媒質中で由来するもの、
例えば、ヒトT白血病ウイルス(HTLV)IおよびI
IのTAXタンパク質またはヒトの免疫不全症のウイル
ス(HIV)のTATであることができる、それは細胞
中で発現される物質、例えば、ウイルスのインデューサ
ー物質、例えば、ウイルスによるその感染後に細胞中で
発現されるTAXまたはTATであるか、あるいはそれ
は細胞の遺伝子のウイルスの活性化の結果としてまたは
外部の膜表面上のレセプターへのリガンドの結合の結果
として、細胞中で発現された第2メッセンジャー、例え
ば、細胞の遺伝子産生物であることができる。各場合に
おいて、当業者は容易に理解するように、前記プロモー
ターはそれぞれのインデューサー物質により誘発可能な
ものであろう。
【0013】こうして、本発明によれば、工程: a)テスター細胞を準備し、前記テスター細胞はi)イ
ンデューサー物質により誘発可能なプロモーターおよび
前記プロモーターの発現制御下にあるluc遺伝子から
なる発現ベクターを構成し、前記発現ベクターは前記イ
ンデューサー物質の不存在下に低いレベルでそしてその
存在下に高いレベルでluc遺伝子を発現することがで
き、そしてii)取り囲む媒質からルシフェリンを吸収
しそして高いレベルで遺伝子を発現することができる細
胞を選択し、そしてこれらの細胞を前記発現ベクターで
トランスフェクションすることによって調製され、 b)テスター細胞をluc遺伝子の発現が光を発生する
条件下に培養し、そして c)適当な手段により光の発生を監視し、あるレベルよ
り上の光の発生は前記細胞中の前記インデューサー物質
の存在を示す、からなる、細胞中のインデューサー物質
の存在を検出する方法が提供される。
【0014】本発明は、また、前述の方法において有用
な発現ベクターおよびテスター細胞およびそれらの調製
方法を提供する。
【0015】本発明に従い満足される、長い間感じられ
た要求が先行技術に従い達成されなかった理由は完全に
は明らかでない。先行技術の研究者らの失敗は細胞およ
び発現ベクターの選択が不適切であったと考えられる。
本発明のテスター細胞の調製に使用すべき細胞は、取り
囲む媒質から細胞の中にルシフェリンを輸送するそれら
の能力、および一般に高いレベルで遺伝子およびリポー
ター遺伝子産生物、とくにルシフェラーゼを発現するそ
れらの能力について選択される。本発明に導いた実験に
おいて利用したこのような細胞の1つの例は、293細
胞系から誘導された細胞である。しかしながら、他の型
の細胞を、また、本発明によるテスター細胞の調製に使
用することができ、そして当業者は制限された量の実験
後に他の適当な細胞の発見において困難を要しないこと
に注意すべきである。
【0016】以下の説明に限定されないが、293細胞
系の使用における成功は、これらの細胞がEIaおよび
EIbのアデノウイルスを含有するという事実から生
じ、それらの発現産生物はプレオトロピックインデュー
サー(pleotropicinducer)、すなわ
ち、多数のプロモーターを活性化することができるか、
あるいは特定のプロモーターの誘発活性を増加するイン
デューサーである。したがって、プレオトロピックイン
デューサーをエンコードする遺伝子を含有し、高いレベ
ルで遺伝子を発現することができるようにする他の細
胞、例えば、EIaまたはEIb遺伝子を含有する細
胞、また、本発明のテスター細胞の調製に非常に適当で
あることができると信じられる。
【0017】本発明の発現ベクターは、luc遺伝子を
前記インデューサー物質の不存在下に低いレベルでそし
てその存在下に高いレベルで発現することができるよう
に構成される。多数のプロモーター、とくにウイルスの
プロモーターは、それらのインデューサーの不存在下に
おいてさえ、それらの関連する遺伝子を多少発現するこ
とに注意すべきである。このようなバックグラウンドの
発現はバックグラウンドのシグナルを増加し、それゆえ
本発明の方法におけるシグナル対ノイズ比を減少するで
あろう。
【0018】シグナル対ノイズ比はプロモーターの閉塞
(occlusion)により、すなわち、閉塞プロモ
ーターに対する下流のluc遺伝子に連鎖したプロモー
ター(以後、「試験プロモーター」と呼ぶ)を配置する
ことによってかなり増加することができ、そして閉塞プ
ロモーターは両者のプロモーターのインデューサー物質
の不存在下に試験プロモーターより活性であり、2つの
プロモーターの間の転写停止シグナルは存在しない。こ
うして、試験プロモーターのインデューサー物質の不存
在下において、閉塞プロモーターにより誘発された発現
は試験プロモーターにより誘発される発現を阻害するで
あろう;しかしながら、試験プロモーターのインデュー
サー物質が存在するとき、閉塞プロモーターのそれを越
える(それゆえ閉塞を克服する)活性、結局luc遺伝
子は発現されるであろう。結局、基礎的光の発生は前記
インデューサー物質の存在下に起こるものより非常に低
く、これはシグナル対ノイズ比のかなりの増加を意味す
る。
【0019】その実施態様の1つにより、本発明は試験
した試料中の生存能力のあるウイルス粒子の存在を検出
する方法を提供する。このような方法において使用する
ために、テスター細胞はウイルスにより感染させること
ができ、そして発現ベクター中の前記プロモーターはウ
イルスのゲノムによりエンコードされる物質により誘発
することができるべきである。原理的には、ゲノムが認
識されたインデューサー物質をエンコードする任意のウ
イルスを本発明の方法によりアッセイすることができ、
そしていくつかの例は次の通りである:HIV、プロモ
ーターはHIVTATにより誘発可能である;HTLV
IおよびII、プロモーターは、それぞれ、HTLV
IおよびIIのTAXにより誘発可能である;B型肝
炎ウイルス(HBV)、プロモーターはHBV Xタン
パク質により誘発可能である;単純ヘルペスウイルス
(HSV)、プロモーターはHSV ICP4により誘
発可能である;サイトメガロウイルス(CMV)、プロ
モーターはCMVトランスアクチベーター(trans
activator)により誘発可能である;など。
【0020】その実施態様の他のものにより、本発明
は、テスター細胞により吸収されることができ、そして
そのままで、あるいは細胞の中に存在する酵素により修
飾された後、前記プロモーターのインデューサーとして
直接にあるいは間接に働く、ある媒質中の因子の存在を
検出する方法を提供する。細胞膜を横切って完全な状態
で輸送することができ、そしてそのままで適当なプロモ
ーターを活性化する、因子の例はHIV TATであ
る。
【0021】その実施態様のなお他のものにより、本発
明は、テスター細胞の外部の膜表面上に存在するレセプ
ターのリガーゼである物質をある媒質中で検出する方法
を提供し、そのレセプターへの結合は細胞中の「第2メ
ッセンジャー」、例えば、転写因子、例えば、NHκB
またはSPIの産生を誘発し、発現ベクター中の前記プ
ロモーターは第2メッセンジャーにより誘発可能であ
る。この実施態様に従い使用するために、テスター細胞
はそれらの外表面上にそのリガンドのためのレセプター
を表しそして前記レセプターへの前記リガンドの結合の
結果として、活性される機構を発生する第2メッセンジ
ャーを有するべきである。レセプターおよび前記機構は
本発明に従いテスター細胞を調製するために使用した親
細胞の中に先天的に存在するか、あるいはそれ自体既知
の遺伝子操作方法により細胞の中に導入されるべきであ
る。
【0022】本発明は、さらに、本発明の方法を実施す
るためのキットおよびシステムを提供する。キットは、
テスター細胞を包含する、本発明の方法の実施に必要な
成分および、必要に応じて、また、細胞のための適当な
インキュベーション媒質、ルシフェリン、光反応の実施
のための緩衝液、などからなる。このようなキットは、
また、種々の標準、例えば、既知の濃度の試験すべき物
質を含有する溶液からなることができる。
【0023】本発明による方法を実施するシステムは、
上のキットにおけるのと同一の成分、および光監視装置
からなるであろう。
【0024】以下において、本発明を、時には、HIV
(エイズ)の感染の検出に本発明に従うテスター細胞の
使用を参照して例示する。しかしながら、本発明はそれ
に限定されず、そして当業者は以下に記載するもの以外
のプロモーターからなる発現ベクターでトランスフェク
ションしたテスター細胞を疑いなく認識するであろう。
これらの他のプロモーターは種々の他のインデューサー
物質に対するそれらの特異性について選択され、それら
の例は前述のウイルスのインデューサー物質により誘発
可能なすべてのプロモーターである。
【0025】HIVの感染の検出において有用なテスタ
ー細胞中の発現ベクターは、luc遺伝子およびHIV
TAT誘発可能なプロモーターからなり、前記プロモ
ーターはTATタンパク質の認識部位であるtar部位
を包含するHIV−LTRまたはその一部分、またはH
IV TATの存在下に下流のDNA配列の発現を誘発
することができる類似の配列から成る群より選択され、
luc遺伝子はプロモーターの発現制御下にある。
【0026】遺伝子のmRNAの発生のために、発現ベ
クターは活性プロモーターおよび遺伝子の3’末端にポ
リアデニル化(ポリA)部位およびシグナルを有するこ
とが必要である。luc遺伝子のポリA部位は非効率的
であることを理解すると、本発明の発現ベクターの中
に、異なるポリAシグナルおよび部位、例えば、SV4
0のそれを含めることは好ましい。発現ベクターは、好
ましくは、また、それによりトランスフェクションした
細胞の選択を促進するマーカー遺伝子、例えば、抗生物
質抵抗性を付与するもの、からなる。
【0027】前述のように、HIV−LTRを包含す
る、ウイルス由来の多数のプロモーターはそれらのイン
デューサーの不存在下においてさえある程度まで活性で
ある。また前述したように、この事実はバックグラウン
ドのシグナルを増加し、これによりシグナル対ノイズ比
を減少し、それゆえアッセイの感度を減少することがあ
る。このバックグラウンドのシグナルは、プロモーター
の閉塞により、すなわち、閉塞プロモーターより下流に
試験プロモーターを配置することによって小さいレベル
に減少することができ、ここで閉塞プロモーターは両者
のプロモーターのインデューサー物質の不存在下に試験
プロモーターより活性である。HIV−LTRの閉塞に
使用することができる閉塞プロモーターの1つの例はM
LV−LTRである。HIV−LTR指令の転写はML
V−LTR指令の転写に関してセンスの向きであるか、
あるいは好ましくはそれに関してアンチセンスの向きで
ある。アンチセンスの向きの優越性は、このような場合
において、試験プロモーターのバックグラウンドの活性
(すなわち、そのプロモーターの不存在下にその誘発さ
れたペプチド)はなをさらに減少されるという事実を見
たものである。TATタンパク質が存在しないとき、細
胞の中にインデューサー物質が存在しないMLV−LT
Rは、前者より活性であり、それゆえHIV−LTRに
より誘発される転写はほとんど完全に排除される。この
排除は、両者のプロモーターにより誘発された転写の方
向が互いに関してアンチセンスの向きであるとき、いっ
そう強い。TATが存在するとき、HIV−LTRプロ
モーターはMLV−LTRより活性となり(閉塞を克服
し)結局luc遺伝子は発現される。
【0028】HIVの感染の検出のための本発明による
テスター細胞は、細胞を上の発現ベクターでトランスフ
ェクションすることによって調製される。このようなテ
スター細胞は、試験した試料中のTATタンパク質およ
び/または生存能力のあるHIV粒子の存在を検出すべ
きである。このようなテスター細胞がTATタンパク質
の存在の信頼性ある感受性の検出因子であるためには、
それらはそれらの取り囲む媒質からこのタンパク質を吸
収することができるべきである。このような吸収を行う
ことができる細胞の例は、293細胞系から誘導される
細胞である。
【0029】血液中のHIVの感染をアッセイするため
に、TATタンパク質を吸収する能力を有するテスター
細胞を第1トランスアクチベーション(transac
tivation)段階にかけ、ここでそれらを試験血
液または他の体液の試料または試験した試料の中に存在
するときTATタンパク質を含有するその分画と接触さ
せる。血液の中に、TATタンパク質は主としてT4
ルパー細胞の核の中に存在し、したがって試験を実施す
る前にT4ヘルパー細胞を溶解することが好ましい。こ
のような溶菌後、これらの細胞はそのTATタンパク質
の内容物を媒質の中に解放し、次いでリゼイトはそのま
まであるいはそのタンパク質を含有する分画をテスター
細胞と接触させる。試験した試料がHIVで感染した個
体からのもである場合、TATは存在し、そしてテスタ
ー細胞の中へのその吸収はルシフェラーゼを発現させる
であろう。
【0030】とくに試験したウイルスが拡散可能なトラ
ンスアクチベーション産生物の産生を誘発しない場合、
体液中の生存能力のあるウイルス粒子の存在について直
接アッセイすることは、時には、好ましい。その目的
で、細胞は試験したウイルスにより感染させることがで
きるべきであり、これは、通常、細胞の外部の膜表面上
にウイルスの適当なレセプターの存在を必要とする。こ
のようなウイルスのレセプターはテスター細胞の調製に
使用した親細胞の中に先天的に存在するか、あるいはそ
れ自体既知の遺伝子操作方法に従い導入すべきである。
例えば、HIVの場合において、ウイルスによる直接感
染はCD4レセプターの外部の細胞膜上の存在を必要と
し、そしてテスター細胞の調製のために選択した細胞は
4ヘルパー細胞系であるか、あるいはCD4レセプタ
ーを表す他の細胞系であるか、あるいはCD4の遺伝情
報を指定する遺伝子でトランスフェクションした293
のような細胞であることができる。
【0031】ルシフェラーゼの発現は適当な条件下に光
の放射を監視することによってアッセイする。このよう
な監視のために、テスター細胞を組織の培地(例えば、
10%の子ウシ血清を含有する)中でルシフェリン(例
えば、0.3ミリモルの最終濃度)の存在下に適当な条
件(例えば、CO2(7%)のインキュベーター、37
℃)下にインキュベーションする。本発明に従い開発し
た、光の放射を監視する適当な装置はカメラの装置であ
り、これは比較的小さい、光を通さないが、気体透過性
のボックスから成り、上部に写真フィルムのカセット、
例えば、ポラロイド(POLAROID)(商標)フィ
ルムのカセットを装備し、スライドシャッターを有し、
そしてキャリヤー、例えば、皿、スライド、プレートな
どをフィルムと接触させて保持するための保持手段を有
する。光の放射を監視するために、テスター細胞を含有
するキャリヤーをフィルムへ、フィルムの感度、インキ
ュベーション条件、および試験したウイルスの感染性ま
たは力価に依存して、十分な時間露出する。当業者は各
場合において適当なインキュベーション時間を容易に決
定することができるであろう。あるいは、光の放射は、
また、任意の数の入手可能なフォトメーター、例えば、
光増強電荷カップルド装置(photo−intens
ifed charge coupled devic
e)(CCD)で検出することができる。しかしなが
ら、非常に安価なかつ簡単な設計のカメラ装置に加え
て、また光の検出はインキュベーター内で実施すること
ができることに注意すべきであり、これにより延長した
期間にわたって連続的な露出を実施することができ、な
らびに異なる時間に同一の細胞を連続的に監視すること
ができる。
【0032】本発明の方法は、十分に感受性であって、
単一の細胞からの光を検出することができるが証明され
た。しかしながら、これは光の監視に通常延長したイン
キュベーション期間、例えば、数時間を必要とする。放
射した光の検出要求される時間を減少するために、細胞
は、例えば、遠心により濃縮し、次いで光の放射をこの
濃縮物の中で測定することができる。このような濃縮に
より、すべての光を発生する細胞は密に詰められ、単一
の細胞を監視することができないが、露出時間はかなり
減少し、例えば、数分となる。
【0033】本発明に従い、結果を、陰性の対照試料を
使用して同様な条件下にインキュベーションしたテスタ
ー細胞から得られた対照の結果と、比較することが好ま
しい。対照レベルより上の光の生成の増加は、試料の中
の試験した物質の存在を示すであろう。さらに、放射し
た光の量は種々の陽性の対照の標準を使用して得られた
光の物質と比較することができる。
【0034】本発明を実施例を参照して説明する。実施
例において、本発明によるテスター細胞を使用して、H
IVトランスアクチベータータンパク質TATの存在を
検出する。これらの実施例は本発明の一般の範囲の例示
であり、そして本発明を限定しない。
【0035】以下において、本発明によるプラスミドの
調製を説明する。プラスミドの構成に関係するDNA断
片のDNAの切断および結合は、それ自体既知の方法に
従い実施した。
【0036】各段階において、構成されたプラスミドを
E.coli DR100細胞の中にクローニングし、
そしてトランスフェクションした細胞を調製したすべて
のプラスミドが有するAmpR遺伝子により付与された
アンピシリン抵抗性について選択した。特定したように
選択した後、プラスミドをほぼ50の選択したコロニー
の各々から精製し、そしてこれらのプラスミドの制限分
析を実施した。このような分析後、1つのクローンを選
択し、生長させ、そしてそのプラスミドを精製し、次い
でこれらを、必要に応じて、引き続くプラスミドの構成
の段階にまたはテスター細胞のトランスフェクションの
ために保存した。
【0037】a、pALUCATの調製 プラスミドpALUCATの構成は図1に概略的に示さ
れている。luc遺伝子(酵素ルシフェラーゼをエンコ
ードする)源は、J.コリンズ(Colllins)、
FRG、から入手したプラスミドpSVLUC−Gであ
った。pSVLUC−GをSmaIおよびXhoI制限
酵素で切断後、luc遺伝子を分離し、そして精製し
た。アンピシリン抵抗性のための遺伝子を有するプラス
ミドpBR322(2)お、SalIおよびEcoRV
制限酵素により切断し、小さい466bpの断片を廃棄
し、そしてpSVLUC−Gから精製したluc断片を
その場所に結合して、プラスミドpBRLUCを産生し
た。
【0038】図1に示すように、pSVLUC−Gから
得られたluc遺伝子断片はXhoI制限部位に近接し
て単一のHindIII制限部位を有する。プラスミド
pBR322は、また、EcoRV部位に近接して大き
いEcoRV−SalI断片上に単一のHindIII
制限部位を含有する。こうして、pBRLUC中のlu
c遺伝子はHindIII制限部位によりフランキング
される。こうして、pBRLUCはHindIIIで切
断され、そしてそのようにして得られたluc遺伝子断
片をpACATのHindIII部位に結合した[A.
パネット(Panet)ら、バイオテクノロジー・ジェ
ネラル−BTG(Biotechnology Gen
eral−BTG)、イスラエル国ネスジオナ]。この
プラスミドはcat遺伝子にかつその上流に融合された
HIV−LTRを収容する。
【0039】こうして、生ずるpALUCATプラスミ
ドは、HIV−LTRの発現制御下にluc遺伝子を含
む。このプラスミドは、また、アンピシリン抵抗性を付
与するpACATのAmp遺伝子を含む。
【0040】そのように構成されたpALUCATプラ
スミドは、本発明によりテスター細胞として使用する細
胞のトランスフェクションにおける使用に適する。
【0041】テスター細胞を有するpALUCATにお
ける光の放射の程度は、HIV−LTRの活性化の程度
に依存する。適切なカリブレーションを得るために、p
ALUCATを含有する細胞と同一の細胞系に属する細
胞をプラスミドpACATによりトランスフェクション
した。こうして、pALUCATでトランスフェクショ
ンした細胞の光の放射の程度をpACATでトランスフ
ェクションした細胞中のCATの産生の程度と比較する
ことによって得られる。
【0042】hvpはTATタンパク質の不存在下でさ
え多少のバックグラウンドのレベルの活性を発現ことに
注意すべきである。こうして、luc遺伝子のある程度
の発現はTATタンパク質の不存在下でさえ連続的に起
こり、したがって、本発明による方法において使用する
とき、このプラスミドを含有する細胞はある程度のバッ
クグラウンドの生物発光を示す。
【0043】b、pZipHIVLUCの構成 pZipHIVLUCプラスミドの構成は、図2に概略
的に示されている。
【0044】pALUCATプラスミドは、完全なHI
V−LTR配列およびluc遺伝子をフランキングする
2つのAsp718制限部位を有する(図1に示すよう
に)。pALUCATをAsp718で切断した後、H
IV−LTRおよびluc遺伝子を含有するDNA断片
を分離しそして精製し、そしてその粘着末端を充填し
た。プラスミドpSV2CAT(3)をPvuIIおよ
びHpaI制限酵素で切断し、そしてcat遺伝子を含
有する断片を廃棄した。pSV2CATの残りの部分の
粘着末端を上のようにして充填し、次いでこの断片をp
ALUCATからの前記DNA断片に結合した。このよ
うな結合はそれに取り付けられたPvuII制限部位お
よびAsp718制限部位を再構成するが、PvuII
および他方のAsp718制限部位が失わる。
【0045】生ずるpSVHIVLUCプラスミドは、
HIV−LTR、luc遺伝子およびAsp718とB
amHI制限部位との間のSV40ポリアデニル化シグ
ナル(図2においてP.A.)を有する。
【0046】プラスミドpZip(4)は、アンピシリ
ン抵抗性を付与する原核生物のbla遺伝子、およびp
BR327の複製の由来を収容する。ネオマイシン抵抗
性を付与する遺伝子(neoR)およびMLVパッキン
グシグナルは、MLV−LTRのDNA配列によりフラ
ンキングされている。このプラスミドは、5’LTRに
近接してドナーおよびアクセプタースプライス部位の間
に独特BamHI制限部位を有して、BamHI部位に
おけるクローンされた遺伝子の発現、ならびにneoR
遺伝子の発現を可能とする。
【0047】HIV−LTRおよびluc遺伝子ならび
にポリAシグナルおよび部位を包含する、プラスミドp
SVHIVLUC中のAsp718およびBamHI切
断部位の間に位置するDNA断片が分離された。この断
片をpZipのBamHI切断部位に結合し、不適合性
粘着末端を充填しそして再結合した。
【0048】2つの型のプラスミドがこの方法において
産生され、ここでHIV−LTRは上流のMLV−LT
Rにより閉塞されている: 1)pZipHIVLUC1、ここでHIV−LTR/
luc/ポリADNA断片はMLV−LTR指令の転写
に関してアンチセンスの向きに、すなわち、MLV−L
TR指令の転写およびHIV指令の転写が反対向である
向きに、挿入されている。
【0049】2)pZipHIVLUC2、ここでHI
V−LTR/luc/ポリADNA断片はMLV−LT
R指令の転写に関してセンスの向きに挿入されている。
【0050】pSVHIVLUCからのHIV−LTR
luc DNA断片をpZipのBamHIとBgl
IIとの制限部位の間に挿入することによって、異なる
組のプラスミドを調製した。こうして、2つの構成体が
得られた: (1)pZipHIVLUC3、ここでHIV−LTR
/luc/ポリADNA断片の向きはpZipHIVL
UC1のそれと同一である。
【0051】(2)pZipHIVLUC3a、ここで
HIV−LTR/luc/ポリADNA断片の向きはp
ZipHIVLUC2のそれと同一である。
【0052】pZipHIVLUC3および3aにおい
て、3’スプライス部位は欠失されて、転写体から誘導
された、すべてのHIV−LTRの発現を促進する。な
ぜなら、配列のスプライシングは存在しないからであ
る。これらの2つのプラスミドは、また、neoR遺伝
子を発現せず、こうしてこれらのプラスミドによりトラ
ンスフェクションされたテスター細胞の選択はpSV2
NEOで同時トランスフェクションすることによって便
利に実施される。
【0053】c、pZipHIVLUCの調製 HIVの発現は陽性および陰性の両者の調節タンパク質
により調節される。陰性に調節性のタンパク質はAva
I切断部位から上流のLTR−DNA配列の5’におい
て相互作用することが発見された(5)。したがって、
pZipHIVLUC系列に対して同様な構成である
が、AvaI部位から上流のHIV−LTR配列が欠失
されているものが調製された。図3に概略的に示す欠失
およびクローニングを次のようにして実施した。:プラ
スミドpSVHIVLUCをAvaIで切断した。この
AvaIはHIV−LTRにおいて1回そしてluc遺
伝子中で1回切断する。さらに、このプラスミドを、ま
た、ASP718で切断し、これは再構成されたASP
718部位において1回切断し、pVUIIおよびAS
P718の間の融合からpSVLUC12を生ずる。A
SP718およびAvaI切断部位の間に位置するDN
A断片が除去された。2つの残りのDNA断片を一緒に
結合し、不適合のASP718およびAvaI粘着末端
をDNAポリメラーゼクレノー断片を使用してフィルイ
ンし、そして再び結合した。制限酵素の分析によるスク
リーニング後、正しい向きに挿入されたAVaI断片を
もつプラスミドを収容するクローンを選択した。そのよ
うに産生されたプラスミド、pSV△HIVLUCを使
用して、pZip△HIVLUC4、5、6および6a
を調製した。プラスミドの調製の方法は、pZipHI
VLUCプラスミドのそれに類似した。簡単に述べる
と、この調製は次のようにして実施した:pSVHIV
LUC中のフィルドインAVaIをAsp718制限部
位のフィルドインへの結合はAsp718切断部位を再
構成する。こうして、プラスミドはAsp718および
BamHI制限酵素で切断し、そして160pb欠失の
HIV−LTR、luc遺伝子およびSV40ポリAシ
グナルおよび部位を含有するASP718−BamHI
DNA断片が分離された。この断片をpZipのBa
mHI切断部位の中にmvl指令転写に関してセンスお
よびアンチセンスの両者の方向に結合し、こうして、そ
れぞれ、pZip△HIVLUC4およびpZip△H
IVLUC5が得られるか、あるいはBamHIおよび
BglIIの切断部位の間にMLVに関してアンチセン
スまたはセンスの向きに結合し、こうして、それぞれ、
pZip△HIVLUC6およびpZip△HIVLU
C6aが得られた。
【0054】知られているように(6)、クローニング
したホタルのルシフェラーゼのポリAシグナルは非効率
的であった。pSVLUC12からのHIV−LTR/
luc/DNA断片を分離することによって、ポリAシ
グナルおよびポリA部位をluc遺伝子の3’末端に添
加しそしてこれらの3’プロセシングシグナルは高度に
効率的であるので、それはmRNAの効率よい発生を促
進する。
【0055】pZipHIVLUC1、1、3および3
aおよびpZip△HIVLUC4、5、6および6a
において、HIV−LTRプロモーターの閉塞は5’−
MLV−LTRにより保証され、こうしてルシフェラー
ゼのバックグラウンドの発現はプラスミドpALUCA
Tにおけるより非常に低い。しかしながら、これらの8
つのプラスミドのうちで、HIV−LTR/luc/ポ
リAがアンチセンスの向きに挿入されているもの、すな
わち、プラスミドpZipHIVLUC1および3、お
よびpZip△HIVLUC4および6、は、他のもの
より有利である。後者のプラスミドにおいて、MLV指
令の転写は、MLVのゲノムのRNAを産生ことがあ
り、HIV−LTRプロセシングシグナルにおいてプロ
セシングすることによって切頭される。
【0056】本発明により調製されるか、あるいはこれ
らのプラスミドの調製において使用されるプラスミド
を、下表1に列挙する:
【0057】
【表1】表1 pSVLUC−G[J.コリンズ(Collins)、
トイツ国]:luc遺伝子に融合されたプロモーター; pRSVTAT[J.コリンズ(Collins)、ト
イツ国]:RSV−LTRに融合されたHIV tat
遺伝子; pACAT[BTG、A.パネット(Panet)]:
HIV−LTRに融合されたcat遺伝子; pBR322[ボリヴァー(Bolivar)、F.
ら、1977(2)]:AmpR遺伝子; pBRLUC[この研究]:テキストを参照; pALUCAT[この研究]:テキストを参照; pSV2CAT[ゴールマン(Gorman)ら、19
82(3)]; pSV2NEO[サザン(Southern)ら、19
82(7)]; pSVHIVLUC[この研究]:テキストを参照; pSV△HIVLUC[この研究]:テキストを参照; pZIP[セプコ(Cepko)、C.L.]ら、19
84(4)]; pZipHIVLUC−1[この研究]:MLV転写に
対して反対方向のBamHI部位におけるHIV−LT
RLUCインサート; pZipHIVLUC−2[この研究]:pZipHI
VLUC−1と同一であるが、HIV−LTRLUCイ
ンサートはMLV転写と同一の向きに挿入されている; pZipHIVLUC−3[この研究]:HIV−LT
RLUCはBglII−BamHIの間にMLV転写に
対して反対方向に挿入されている; pZipHIVLUC−3a[この研究]:pZipH
IVLUC−3と同一であるが、HIV−LTRLUC
インサートはMLV転写と同一の向きに挿入されてい
る; pZip△HIVLUC−4[この研究]:pZipH
IVLUC−1と同一であるが、HIV−LTRは5’
末端において160bp欠失されている; pZip△HIVLUC−5[この研究]:pZipH
IVLUC−2と同一であるが、HIV−LTRは5’
末端において160bp欠失されている; pZip△HIVLUC−6[この研究]:pZipH
IVLUC−3と同一であるが、HIV−LTRは5’
末端において160bp欠失されている; pZip△HIVLUC−6a[この研究]:pZip
HIVLUC−3aと同一であるが、HIV−LTRは
5’末端において160bp欠失されている。
【0058】次の実験において使用するプラスミドのあ
るものはHIV−LTR/luc領域は図4示されてい
る。
【0059】細胞系 ヒト293細胞系をpALUCATで安定にトランスフ
ェクションし、そして遺伝子のコピー数をメタトロキセ
ート選択により増幅した(参照、実験の詳細につい
て)。次いで、これらのトランスフェクションした細胞
を、T4−pMV7を使用するトランスフェクション
(9、6)後PA317細胞系中でつくった両栄養性レ
トロウイルスのベクターを有するCD4により感染さ
せ、そして二重のクローンをneoR表現型により選択
した。CD4レセプターの存在は、抗CD4抗体により
評価した。luc遺伝子の産生物は光の測定により評価
した。
【0060】同様な方法において、また、293細胞を
pZipHIVLUC1〜3aおよびpZip△HIV
LUC4〜6aプラスミドでトランスフェクションし
た。
【0061】光の生成によりルシフェラーゼの発現の監
視 以下において、いくつかの実験を記載し、ここで細胞中
のルシフェラーゼの発現は光の生成を監視することによ
って決定した。光の生成を監視する手順は、次の通りで
あった:手順 :テスター細胞のリゼイト中の光の生成の検出 種々の実験手順に従いテスター細胞をインキュベーショ
ンした後、細胞を収穫し、PBSですすぎ、そしてその
抽出物を1%のトリトンX−100、1%のBSA、1
5%のグリセロール、1ミリモルのDTT、8ミリモル
のMgCl2、1ミリモルのEDTAおよび25ミリモ
ルのトリスアセテートpH7.8から成る溶菌緩衝液
(100μl/106細胞)の添加によりつくた。次い
で、10μlの抽出物を250μlの溶菌緩衝液、4μ
lの40ミリモルのATPと混合し、次いで化学発光の
測定のために調節したパッカード(Packard)液
体シンチレーションカウンター内のシンチレーションバ
イアルに入れた。次いで、80μlの2ミリモルのルシ
フェリン溶液[ベーリンガー(Boehringer)
を添加し、そしてカウンターにおける光の生成の程度/
分(C.P.M.)を測定した。
【0062】本発明手順:全生長するテスター細胞にお
ける光の生成の検出 全テスター細胞からの光の放射を光検出カメラ(LD
C)装置により測定した。LDC装置はポラロイドフィ
ルムのカッセットから成り、スライドシャッターを装備
しそして空気が自由に流れるが、光が入らないカバーを
有する軽量ブラックボックスを装備した。
【0063】皿、分裂中期またはチャンバーのスライド
の中のテスター細胞の培養物をホルダーに取り付け、こ
れらのホルダーは皿、プレートおよびスライドの底をポ
ラロイドフィルムに直接接触して保持した。次いで、
0.3ミリモルの最終濃度でルシフェリンを生長培地に
添加し、そしてLDCをCO2インキュベーター内に配
置し、そしてシャッターを所望の間隔で開いた。
【0064】実験の結果
【0065】
【実施例】実施例1 : 293細胞をプラスミドpSV△HIVL
UCまたはpZip△HIVLUC(5μgのDNA/
皿)でトランスフェクションするか、あるいはpRSV
TATと一緒にこれらの2つのプラスミドの1つで一時
的に同時トランスフェクションした。光の放射は細胞抽
出物について手順Aの方法により監視するか、あるいは
全細胞について手順Bの方法により監視した。
【0066】細胞抽出物における光の放射を測定するこ
とによって得られた結果を、下表6に示す:
【0067】
【表2】 表 2 プラスミド プラスミド単独 pRSVTAT 同時トランス で同時トランス フェクション フェクション 後の増加(倍) pSV△HIVLUC 2‐7 × 104* 5 × 106 × 100 pZip△HIVLUC4 3‐3.5 × 103* 1 × 107 × 3,000 *種々の実験における差の範囲 本発明による手順に従い全生長する細胞について培地さ
れた2つのトランスフェクションした細胞における基本
的光の生成は、図5に示す。理解できるように、本発明
の手順に従い測定した光の生成の結果は参考手順により
得られたものと非常によく相関関係をもつ。
【0068】さらに理解できるように、pZip△HI
VLUC4でトランスフェクションしたした細胞におけ
る基礎的光の生成はpSV△HIVLUCでトランスフ
ェクションした細胞のそれより低く、さらに、同時トラ
ンスフェクション後の光の生成の増加は前者において非
常にいっそう顕著である。こうして、これらの結果が明
瞭に実証するように、HIV−LTRプロモーターが
5’MLV−LTRにより閉塞されているプラスミド、
例えば、pZip△HIVLUC4を使用すると、この
ような閉塞が起こらないプラスミド、例えば、pSV△
HIVLUCの使用を越えた利点が得られる。
【0069】実施例2:293細胞をpRSVTATお
よびpSV2NEOで10:1のモル比において同時ト
ランスフェクションした。ネオマイシン抵抗性のクロー
ンをネオマイシン類似体、G418[シグマ・カンパニ
ー(Sigma Co.)、米国]の使用により選択し
た。tatを発現するクローンを同定するために、全体
のRNAをテスター細胞のG418抵抗性クローンの各
から得、グアニジウムイソチオシアネート−塩化リチウ
ム方法(10)により精製した。次いで、等しい量のR
NAをニトロセルロースのフィルター上にスポッティン
グし、そしてpRSVTATプラスミドに対してハイブ
リダイゼーションした(11)。任意に239/tat
1、239/tat5および239/tat14と表示
する、3つのクローンからの結果を図6に示し、ここで
上の列はクローン239/tat1、239/tat5
および239/tat14のドット−ハイブリダイゼー
ションからの結果を示し、下の中央のドット(C)はス
ポッティングしたpRSVTATと陽性の対照−ハイブ
リダイゼーションを示し、そして下の右のコーナー
(M)は偽トランスフェクションの293細胞から分離
したRNAの陰性の対照のドットを含有した。
【0070】次いで、2つのクローンtat1およびt
at14からの105細胞を1μgのpZip△HIV
LUC4のDNAでトランスフェクションした。トラン
スフェクション後24時間に、ルシフェリンを添加し、
そして光の放射を生細胞において手順Bの方法に従い監
視した。結果を図7に示し、ここでaおよびcおよびb
およびdは、それぞれ、クローン293/tat14お
よび293/tat1である、aおよびb−5時間の暴
露、cおよびd−17時間の暴露。
【0071】明瞭に理解することができるように、光の
放射の結果はドット−ハイブリダイゼーションにより検
出される特異的tat−RNARNAの量と顕著に相関
関係をもつ。pZip△HIVLUC4でトランスフェ
クションしなかった293/tat1細胞において光の
放射は検出されなかった(結果は示されていない)。培
養のプレートの顕微鏡検査において、光のスポットは2
〜10の細胞の凝集物に相当することが示された。これ
が示すように、手順Bに従う光の検出の方法は1または
数個の細胞のみのluc活性を明らかにすることができ
る。
【0072】実施例3:293細胞をpZip△HIV
LUC4で一時的にトランスフェクションし、そして4
つのチャンバースライド中で生長させた、5×104
胞/チャンバー。クローン293/tat1、293/
tat5および293/tat14(参照、実施例2)
および対照のクローン、293/pRSV、pRSVプ
ラスミド(pRSVTATに類似するが、tat遺伝子
を含有しない)でトランスフェクションした、の各々の
105細胞の抽出物の等しいアリコートの各々を1つの
チャンバーに添加し、そして光の放射を本発明の手順に
従い監視した。クローン293/PRSV、293/t
at5、293/tat14および293/tat1か
らの抽出物への暴露後の光の放射を、それぞれ、図8
a、b、cおよびdに示す。結果を図6のそれらと比較
するとき、理解できるように、トランスフェクション後
の光の放射は抽出した細胞におけるtat遺伝子の発現
の程度と顕著に相関関係をもつ。
【0073】実施例4:293細胞はpZip△HIV
LUC4およびpSV2NEOで同時トランスフェクシ
ョンした。pZip△HIVLUC4プラスミドを収容
する独立のG418抵抗性クローンを、ルシフェリンの
存在下にマルチ−ベイル(multi−vale)の滴
定プレート中で生長させるときの光の放射により、手順
Bの方法に従い同定した。293/luc34と表示す
るクローンは、TATの不存在下に低い光の放射を示
し、それ以上の実験のために選択した。
【0074】293/luc34細胞を、各チャンバー
の中に等しい数の細胞を含有する二重チャンバーのスラ
イド中でインキュベーションした。pRSVTATプラ
スミドでトランスフェクションした293細胞からの抽
出物を1つのチャンバーに添加し、そして正常の非トラ
ンスフェクションの293細胞を他方に添加した。2時
間後、ルシフェリンを添加し、そして光の放射を手順B
の方法に従い決定した。結果を図9に示し、ここで29
3/luc34テスター細胞をpRSVTATトランス
フェクションした293細胞からの細胞抽出物の存在下
にインキュベーションしたとき、光の放射はかなり増加
することが実証される。
【0075】ルシフェリン添加後の暴露時間はテスター
細胞の密度に大きい程度にに依存し、こうしてそれらの
濃度によりかなり減少させることができることに注意す
べきである。細胞を透明な試験管中の遠心により沈澱さ
せるとき、手順Bの方法により光の放射を記録するため
に必要な暴露時間はちょうど数分に減少することができ
る。2分の暴露後の、この方法において濃縮した293
/luc34細胞の調製物からの光の放射の結果を図1
0に示す。
【0076】こうして、本発明の手順の方法に従う、全
生テスター細胞による光の生成の監視は、媒質中のTA
Tの存在を同定する容易なかつ迅速な方法を提供する。
【0077】実施例5:104の293/luc34細
胞を7ウェルの各々の中に接種し、次いで106のHU
T78細胞の20mlの抽出物(12)をウェルの1つ
に添加し、そして等しい体積の10倍の希釈物を他の6
つのウェルの5つの各々に添加した(10-5までの希
釈)。1つのウェルにおいて、非感染細胞抽出物を対照
として添加した。光の放射を手順Bの方法により検出
し、そして結果を図11に示す。
【0078】理解できるように、光はすべての試験ウェ
ルから放射したが、光の放射は対照のウェル(左のウェ
ル)において見られた。これらの結果が、また、実証す
るように、非常に少量のTATタンパク質を検出するこ
とができる。
【0079】実施例6:HIV血清が陽性およびランダ
ムの血液のドナーの血液試料からのリンパ球を、標準の
密度勾配の遠心により分離した。約104〜106の細
胞を凍結および融解により溶菌し、次いでリゼイトを1
0倍に希釈し、そして20μlを104の293/lu
c34細胞を含有するウェルに添加した。光の放射を手
順Bの方法により試験した。
【0080】正常の血液試料を試験したとき、光の放射
は検出されなかったが、HIV血清陽性の血液からのす
べての抽出物は293/luc34細胞から光を放射さ
せた。
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【0091】13、ガズダー(Gazdar)ら(19
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【0092】本発明の主な特徴および態様は、次の通り
である。
【0093】1、工程: a)テスター細胞を準備し、前記テスター細胞はi)イ
ンデューサー物質により誘発可能なプロモーターおよび
前記プロモーターの発現制御下にあるluc遺伝子から
なる発現ベクターを構成し、前記発現ベクターは前記イ
ンデューサー物質の不存在下に低いレベルでそしてその
存在下に高いレベルでluc遺伝子を発現することがで
き、そしてii)取り囲む媒質からルシフェリンを吸収
しそして高いレベルで遺伝子を発現することができる細
胞を選択し、そしてこれらの細胞を前記発現ベクターで
トランスフェクションすることによって調製され、 b)テスター細胞をluc遺伝子の発現が光を発生する
条件下に培養し、そして c)適当な手段により光の発生を監視し、あるレベルよ
り上の光の発生は前記細胞中の前記インデューサー物質
の存在を示す、からなる、細胞中のインデューサー物質
の存在を検出する方法。
【0094】2、細胞は1または2以上のプレオトロピ
ック(pleotropic)インデューサーをエンコ
ードする遺伝子を含有する、上記第1項記載の方法。
【0095】3、細胞は293細胞系から誘導される、
上記第1または2項記載の方法。
【0096】4、前記細胞はウイルスで感染させること
ができ、そして前記インデューサー物質はウイルスのゲ
ノムによりエンコードされる物質である、試験した試料
中の生存能力のあるウイルス粒子の存在を検出する、上
記第1〜3項のいずれかに記載の方法。
【0097】5、前記細胞は取り囲む媒質からある因子
を吸収することができ、そして前記インデューサー物質
は前記因子であるか、あるいはその酵素的修飾後に得ら
れた物質である、媒質中の前記因子の存在を検出する、
上記第1〜3項のいずれかに記載の方法。
【0098】6、前記細胞はその外表面上のリガンドお
よび第2メッセンジャーを産生する関連する機構からな
り、前記インデューサー物質は前記第2メッセンジャー
である、媒質中でリガンドを検出する、上記第1〜3項
のいずれかに記載の方法。
【0099】7、その中のインデューサー物質の存在下
にシグナルを発生することができ、取り囲む媒質からル
シフェラーゼを吸収しそして高いレベルで遺伝子を発現
することができる細胞であり、前記細胞は前記インデュ
ーサー物質により誘発可能なプロモーターおよび前記プ
ロモーターの発現制御下にあるluc遺伝子からなる発
現ベクターによりトランスフェクションされている、テ
スター細胞。
【0100】8、プレオトロピックインデューサーをエ
ンコードする1または2以上の遺伝子からなる、上記第
7項記載の細胞。
【0101】9、293細胞系から誘導された、上記第
8項記載の細胞。
【0102】10、取り囲む媒質から他の前記インデュ
ーサー物質または細胞中の酵素により前記インデューサ
ー物質に修飾される因子を吸収することができる、上記
第7〜9項のいずれかに記載の細胞。
【0103】11、リガンドをその外側膜上に結合する
ことができるレセプターからなり、リガンドの前記レセ
プターへの結合は第2メッセンジャーを細胞中で産生さ
せ、そして前記インデューサー物質は前記第2メッセン
ジャーである、上記第7〜9項のいずれかに記載の細
胞。
【0104】12、ウイルスで感染させることができ、
そして前記インデューサー物質は前記ウイルスのゲノム
によりエンコードされる物質である、上記第7〜9項の
いずれかに記載の細胞。
【0105】13、取り囲む媒質からルシフェリンを吸
収しそして遺伝子を高いレベルで発現することができる
細胞を選択し、前記細胞をインデューサー物質により誘
発可能なプロモーターおよび前記プロモーターの発現制
御下にあるluc遺伝子からなる発現ベクターによりト
ランスフェクションすることからなり、前記発現ベクタ
ーはluc遺伝子を前記インデューサー物質の不存在下
に低いレベルでそしてその存在下に高いレベルで発現す
ることができる、インデューサー物質のその中の存在下
にシグナルを発生することができる、上記第7〜12項
のいずれかに記載の細胞を調製する方法。
【0106】14、インデューサー物質により誘発可能
なプロモーターおよび前記プロモーターの発現制御下に
あるluc遺伝子からなる発現ベクターによりトランス
フェクションすることからなり発現ベクターであって、
前記発現ベクターはluc遺伝子を前記インデューサー
物質の不存在下に低いレベルでそしてその存在下に高い
レベルで発現することができ、インデューサー物質のそ
の中の存在下にシグナルを発生することができるテスタ
ー細胞を調製するために細胞をトランスフェクションす
るとき有用な発現ベクター。
【0107】15、また、異種ポリアデニル化部位およ
びシグナルからなる、上記第14項記載の発現ベクタ
ー。
【0108】16、前記ポリアデニル化部位およびシグ
ナルはSV40のそれである、上記第15項記載の発現
ベクター。
【0109】17、前記インデューサー物質により誘発
可能な試験プロモーターおよび他のインデューサー物質
により誘発可能な閉塞プロモーターからなり、前記閉塞
プロモーターは両者のプロモーターのためのインデュー
サー物質の不存在下に試験プロモーターより活性であ
り、試験プロモーターは前記閉塞プロモーターより下流
に存在し、2つのプロモーターの間に転写停止シグナル
は存在しない、上記第14〜16項のいずれかに記載の
発現ベクター。
【0110】18、試験プロモーターにより誘発された
転写の方向は閉塞プロモーターにより誘発されたそれに
対してアンチセンスの向きである、上記第17項記載の
発現ベクター。
【0111】19、上記第1〜7項のいずれかに記載の
方法を実施するためのキット。
【0112】20、上記第1〜7項のいずれかに記載の
方法を実施するためのシステム。
【0113】21、写真フィルムのカセットに取り付け
られた光りが入らない気体透過性ボックス、および前記
カセット中の前記フィルムと接触した細胞を含有するキ
ャリヤーを保持するホルダー手段からなる、上記第20
項記載のシステム。
【図面の簡単な説明】
【図1】HIV−LTRの発現制御下にあるlucをエ
ンコードするDNA配列を有するpALUCATを調製
する方法の概略的表示である。
【図2】mvlに対して下流にあるHIV−LTRの発
現制御下にあるluc遺伝子を有するpZipHIVL
UCプラスミドを調製する方法の概略的表示である。
【図3】図2に従い調製されたプラスミドに類似する
が、HIV−LTRが160塩基対を欠くことにおいて
異なる、pZip△HIVLUCを調製する方法の概略
的表示である。
【図4】下の実験において使用するいくつかのプラスミ
ドのHIV−LTR/luc領域を詳細に示し、ここで
両者のプラスミドにおいて、HIV LTRは閉塞され
ていず(a)そしてそれらにおいてHIV LTRは他
のプロモーターにより閉塞されている(b)。
【図5】プラスミドpZip△HIVLUC4(a)ま
たはpALUCAT(b)で一時的にトランスフェクシ
ョンした293細胞により光の生成を示す。
【図6】pRSVTATでトランスフェクション293
細胞(3つの上のスポット)、pRSVTATでトラン
スフェクションした対照(下の中央のスポット)および
偽トランスフェクションの293細胞から得られたRN
Aでトランスフェクションした陰性の対照(下の右のコ
ーナー)の3つのクローンから得られたRNAに対する
tat特異的のDNAプローブのドット−ハイブリダイ
ゼーションの結果を示す。
【図7】プラスミドpZip△HIVLUC4でトラン
スフェクションした図6におけるクローンの2つ生長す
る細胞からの光の生成:aおよびc−感光性フィルムへ
の5時間の露出;bおよびd−感光性フィルムへの17
時間の露出。
【図8】図6の3つのpRSVTATでトランスフェク
ションしたクローンおよび偽トランスフェクションのク
ローンからの抽出物に対して暴露したpZip△HIV
LUC4でトランスフェクションした293生長細胞に
よる光の生成を示す。
【図9】一夜の暴露後の、正常293細胞(a)または
TATトランスフェクションした293細胞(b)の抽
出物に対して暴露したpZip△HIVLUC4プラス
ミドで安定にトランスフェクションした293生長細胞
による光の生成を示す。
【図10】pZip△HIVLUC4でトランスフェク
ションしそしてTATトランスフェクションした細胞の
抽出物へ暴露した沈澱した293細胞により光の放射
(露出時間−2分)。
【図11】プラスミドpZip△HIVLUC4で安定
にトランスフェクションし、HIV感染した細胞の抽出
物の種々の希釈物に暴露した、生長する293細胞によ
る光の生成を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、HIV−LTRの発現制御下にあるl
ucをエンコードするDNA配列を有するpALUCA
Tを調製する方法の概略的表示である。
【図2】図2は、mvlに対して下流にあるHIV−L
TRの発現制御下にあるluc遺伝子を有するpZip
HIVLUCプラスミドを調製する方法の概略的表示で
ある。
【図3】図3は、図2に従い調製されたプラスミドに類
似するが、HIV−LTRが160塩基対を欠くことに
おいて異なる、pZipΔHIVLUCを調製する方法
の概略的表示である。
【図4】図4は、下の実験において使用するいくつかの
プラスミドのHIV−LTR/luc領域を詳細に示
し、ここで両者のプラスミドにおいて、HIV LTR
は閉塞されていない。
【図5】図5は、下の実験において使用するいくつかの
プラスミドのHIV−LTR/luc領域を詳細に示
し、ここで両者のプラスミドにおいて、HIV LTR
は他のプロモーターにより閉塞されている。
【図6】図6は、プラスミドpZipΔHIVLUC4
(a)またはpALUCAT(b)で一時的にトランス
フェクションした293細胞により光の生成を示す。
【図7】図7は、pRSVTATでトランスフェクショ
ン293細胞(3つの上のスポット)、pRSVTAT
でトランスフェクションした対照(下の中央のスポッ
ト)および偽トランスフェクションの293細胞から得
られたRNAでトランスフェクションした陰性の対照
(下の右のコーナー)の3つのクローンから得られたR
NAに対するtat特異的のDNAプローブのドット−
ハイブリダイゼーションの結果を示す。
【図8】図8は、プラスミドpZipΔHIVLUC4
でトランスフェクションした図7におけるクローンの2
つ生長する細胞からの光の生成:aおよびc−感光性フ
ィルムへの5時間の露出;bおよびd−感光性フィルム
への17時間の露出。
【図9】図9は、図7の3つのpRSVTATでトラン
スフェクションしたクローンおよび偽トランスフェクシ
ョンのクローンからの抽出物に対して暴露したpZip
ΔHIVLUC4でトランスフェクションした293生
長細胞による光の生成を示す。
【図10】図10は、一夜の暴露後の、正常293細胞
(a)またはTATトランスフェクションした293細
胞(b)の抽出物に対して暴露したpZipΔHIVL
UC4プラスミドで安定にトランスフェクションした2
93生長細胞による光の生成を示す。
【図11】図11は、pZipΔHIVLUC4でトラ
ンスフェクションしそしてTATトランスフェクション
した細胞の抽出物へ暴露した沈澱した293細胞により
光の放射(露出時間−2分)。
【図12】図12は、プラスミドpZipΔHIVLU
C4で安定にトランスフェクションし、HIV感染した
細胞の抽出物の種々の希釈物に暴露した、生長する29
3細胞による光の生成を示す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図1】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C12Q 1/68 Z 8114−4B (72)発明者 シヨシヤナ・イスラエル イスラエル・エルサレム92465ケレンカイ エメトストリート8

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工程: a)テスター細胞を準備し、前記テスター細胞はi)イ
    ンデューサー物質により誘発可能なプロモーターおよび
    前記プロモーターの発現制御下にあるluc遺伝子から
    なる発現ベクターを構成し、前記発現ベクターは前記イ
    ンデューサー物質の不存在下に低いレベルでそしてその
    存在下に高いレベルでluc遺伝子を発現することがで
    き、そしてii)取り囲む媒質からルシフェリンを吸収
    しそして高いレベルで遺伝子を発現することができる細
    胞を選択し、そしてこれらの細胞を前記発現ベクターで
    トランスフェクションすることによって調製され、 b)テスター細胞をluc遺伝子の発現が光を発生する
    条件下に培養し、そして c)適当な手段により光の発生を監視し、あるレベルよ
    り上の光の発生は前記細胞中の前記インデューサー物質
    の存在を示す、からなる、細胞中のインデューサー物質
    の存在を検出する方法。
  2. 【請求項2】 その中のインデューサー物質の存在下に
    シグナルを発生することができ、取り囲む媒質からルシ
    フェラーゼを吸収しそして高いレベルで遺伝子を発現す
    ることができる細胞であり、前記細胞は前記インデュー
    サー物質により誘発可能なプロモーターおよび前記プロ
    モーターの発現制御下にあるluc遺伝子からなる発現
    ベクターによりトランスフェクションされている、テス
    ター細胞。
  3. 【請求項3】 取り囲む媒質からルシフェリンを吸収し
    そして遺伝子を高いレベルで発現することができる細胞
    を選択し、前記細胞をインデューサー物質により誘発可
    能なプロモーターおよび前記プロモーターの発現制御下
    にあるluc遺伝子からなる発現ベクターによりトラン
    スフェクションすることからなり、前記発現ベクターは
    luc遺伝子を前記インデューサー物質の不存在下に低
    いレベルでそしてその存在下に高いレベルで発現するこ
    とができる、インデューサー物質のその中の存在下にシ
    グナルを発生することができる、請求項2の細胞を調製
    する方法。
  4. 【請求項4】 インデューサー物質により誘発可能なプ
    ロモーターおよび前記プロモーターの発現制御下にある
    luc遺伝子からなる発現ベクターによりトランスフェ
    クションすることからなり発現ベクターであって、前記
    発現ベクターはluc遺伝子を前記インデューサー物質
    の不存在下に低いレベルでそしてその存在下に高いレベ
    ルで発現することができ、インデューサー物質のその中
    の存在下にシグナルを発生することができるテスター細
    胞を調製するために細胞をトランスフェクションすると
    き有用な発現ベクター。
  5. 【請求項5】 請求項1の方法を実施するためのキッ
    ト。
  6. 【請求項6】 請求項1の方法を実施するためのシステ
    ム。
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