JPH05137593A - 生物発光によるhivの感染の検出 - Google Patents

生物発光によるhivの感染の検出

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JPH05137593A
JPH05137593A JP17761391A JP17761391A JPH05137593A JP H05137593 A JPH05137593 A JP H05137593A JP 17761391 A JP17761391 A JP 17761391A JP 17761391 A JP17761391 A JP 17761391A JP H05137593 A JPH05137593 A JP H05137593A
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hiv
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アレクサンダー・ホニグマン
Shoshana Israel
シヨシヤナ・イスラエル
Shimon Ulitzur
シモン・ウリツアー
Jonathan C Kuhn
ジヨナサン・シー・クン
Mordechai Suissa
モーデチヤイ・スイサ
Zvi Bentwitch
ズビ・ベントウイツチ
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Robit Res & Dev Co Ltd
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R O B I T Res & Dev Co Ltd
Robit Res & Dev Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 HIVの感染の診断方法が提供され、この方
法はテスター細胞の使用に基き、前記細胞は遺伝子工学
により調製され、酵素、例えば、ルシフェラーゼを発現
することができ、前記酵素はHIV粒子および/または
HIV−TATの存在下に、光を放射する反応を触媒す
る。この方法に従い、テスター細胞を血液試料またはそ
の分画とインキュベーションし、そして生細胞または抽
出物中のバックグラウンドのレベルより上の、HIVの
感染を示す光を検出する。 【効果】 本発明によりHIVの感染を診断することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、疑われる被検体においてHIV
の感染を検出する方法、キットおよびシステムに関す
る。本発明の方法に従い、HIVの感染の被検体の血液
試料の中に存在する因子に暴露したとき、光を放射する
ことができる遺伝子操作した細胞を利用する。
【0002】本発明は、また、細胞をトランスフェクシ
ョンして前述の光の放射の能力を有するようにさせるた
めに適当な組み換えDNA分子、およびさらにこのよう
なトランスフェクションされた細胞を提供する。
【0003】1980年代初頭における後天性免疫不全
症候群(エイズ)の最初の診断および引き続くこの病気
およびその病原性因子、HIVの特性決定以来、エイズ
の研究の主な目標の1つはHIVの感染の早期の診断の
ための信頼性あるアッセイを開発することであった。こ
のようなアッセイはこの病気の表皮の広がりの防止のた
めにとくに重要である。
【0004】エイズの診断のための種々のアッセイは従
来利用可能である。これらのアッセイの1つに従い、エ
イズの陽性の診断は抗HIV抗体の免疫学的手段により
血液試料中のHIV抗原の決定に基づく。しかしなが
ら、HIV抗原は通常血液試料の中に少量でのみ存在す
るので、それらの検出は非常に困難である。さらに、種
々のHIV菌株が同定され、これらはしばしば抗原的に
互いに有意に異なり、こうして免疫学的方法によるそれ
らの同定を非常に困難とする。この免疫学的アッセイは
他の欠点を有し、あるレベルの交差反応性は抗HIV抗
体に関してHIV関係抗原および非HIV関係抗原の間
に存在し、誤った陽性の生ずることがある。
【0005】他の広く使用されるアッセイは、疑われる
被検体の血液中のHIVに対して向けられた抗体の検出
に基づく。しかしながら、前述の理由で、このような方
法の主要な欠点は、種々のHIV菌株の存在のために、
異なる型の抗体を異なる感染した個体により産生するこ
とがあるという事実である。さらに、HIV関係抗原お
よび非HIV関係抗原の間の反応性のために、アッセイ
においてHIV抗原を認識する血液試料中の抗体は疑わ
れる個体における非HIV抗原に対して引き出され、こ
うして誤った陽性の結果を生ずることがある。
【0006】さらに、前述のアッセイはそれらが間接的
であるために追加の重大な欠点を有する。1つについ
て、多数のHIV感染した個体は抗HIV抗体を開発せ
ず、そしてこれはとくに6才までの年令の乳児の場合で
あり、その結果多数の誤った陰性の結果がこれらのアッ
セイから得られることがある。さらに、感染した個体に
おける抗HIV抗体の出現は通常数週を要しそして、あ
る場合において、数カ月から数年を要することさえあ
る。最後に、前述の欠点のために、エイズの明確な診断
は通常かなりの時間を必要とし、そして3カ月までを要
することがあり、この解釈は感染した個体が無意識のう
ちに他の人を感染し続けるということである。
【0007】こうして、上の抗原および抗原の両者の検
出のアッセイは比較的大きい比率の誤った陽性および誤
った陰性の結果を生ずることがあることが明らかであ
る。
【0008】このバックグラウンドに対して、多数の試
みは疑われる被検体の血液中のHIVの存在を検出する
直接の方法の展開に集中されてきている。従来提案され
た1つの方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)であ
る。この方法により、臨床的試料の中に存在するDNA
は精製され、そしてむしろ複雑な手順により、1つのH
IVDNA配列の存在または不存在は決定される。しか
しながら、その技術的複雑さに加えて、標準の臨床的実
験室において通常使用されない熟練した実験室の要員を
必要とし、この方法は信頼性がないことが発見され、時
々誤った陽性の結果を生ずる。さらに、この方法は感染
性および非感染性のウイルスを区別することができな
い。
【0009】HIVの感染性粒子の直接の検出の方法
は、また、国際特許出願第WO89/03878号にお
いて提案された。しかしながら、この特許出願により開
示された方法は単に理論的である。なぜなら、実験結果
が記載されておらず、そして本発明の開発の間に得られ
た経験および知識により、この方法が有効でないと信じ
られたからである。
【0010】本発明の目的は、先行技術の前述の欠点を
克服するHIVの感染を診断する方法を提供することで
ある。よりとくに、本発明の目的は、血液試料をHIV
の感染性粒子、HIV感染したT4ヘルパー細胞、また
はHIV誘発性タンパク質−TATの存在についてアッ
セイすることによって、HIVの感染を直接に決定する
方法を提供することである。
【0011】本発明の他の目的は、前記方法において有
用な組み換えDNA分子およびそれでトランスフェクシ
ョンされた細胞を提供することである。
【0012】本発明のそれ以上の目的は、上の方法を実
施するためのキットおよびシステムを提供することであ
る。
【0013】以下の説明において、時々種々の先行技術
の文献をこの明細書の終わりに記載される参考文献のリ
ストからのそれらの番号を示すことによって言及する。
【0014】HIVレトロウイルスのゲノムの複製は、
LTR(長い末端の反復)配列の中に存在するプロモー
ターによりコントロールされ(1、3、4)そしてレト
ロウイルスの遺伝子tatによりエンコードされる調節
タンパク質TATにより誘発される(2、3、4)。T
ATタンパク質ならびにtar部位は異なるHIV株の
中に高度に保存される。HIVの感染のとき、TATは
感染した細胞中で直ちに産生され、こうして、試料の中
にそれが見いだされる場合、それは試料中のHIVの存
在の明瞭な指示である。しかしながら、TATは通常少
量で存在するので、その直接の検出、例えば、免疫学的
手段により検出は非常に困難である。
【0015】本発明によれば、HIVの感染は組み換え
DNA分子でトランスフェクションされた細胞の使用に
より診断され、前記組み換えDNA分子は光を放射する
反応を触媒することができる酵素をエンコードする異種
DNA配列からなり、前記配列の発現はTAT誘発性H
IVプロモーターの発現の制御下にある。適当なDNA
配列は、基質のルシフェラーゼの分解の間に光を放射す
るATP依存性反応を触媒する、酵素ルシフェラーゼ
(ホタル由来の)をエンコードするものである。トラン
スフェクションされた細胞(以後テスター細胞と呼ぶ)
内のTATタンパク質の存在において、酵素は、tar
部位の発現制御下にあり、発現される。これらの細胞ま
たはその抽出物を適当な条件に暴露することによって、
光は放射され、HIVtat産生物の存在を示す。
【0016】こうして、本発明は、工程: a)組み換えDNA分子によりトランスフェクションし
たテスター細胞を準備し、前記テスター細胞は、i)H
IV−TATの存在下に下流のDNA配列の発現を誘発
することができるtar部位または類似の配列を包含す
る、HIV−LTRまたは一部分から成る群より選択さ
れるHIV−TAT誘発性プロモーター、ii)光を放
射する反応を触媒することができる酵素をエンコードす
る異種DNA配列、前記配列は前記プロモーターの発現
制御下にある、を有し、そして前記テスター細胞は取り
囲む媒質からTATタンパク質を吸収しおよび/または
HIVの感染を受け易く、 b)前記テスター細胞を疑われる個体からの血液試料
と、またはその適当な分画と接触させ、そしてテスター
細胞またはその抽出物を前記異種DNA配列の発現が光
の放射を生ずる条件に暴露し、そして c)前記テスター細胞またはその抽出物による光の放射
を監視し、バックグラウンドより上の光の放射の検出は
HIVの感染を示す、からなる、疑われる個体において
HIVの感染を診断する方法を提供する。
【0017】本発明の方法の2つの実施態様が提供され
る。1つの実施態様(以後、感染の実施態様と呼ぶ)に
より、試験はHIVの感染に対して感受性である。HI
Vの感染に対して感受性は、細胞の表面上に少なくとも
CD4レセプター抗原の存在を必要とし、こうしてこの
実施態様に従い使用すべき細胞はそれらの表面上にCD
4レセプター抗原を表す。このような細胞は、例えば、
前記DNA分子でトランスフェクションしたT4ヘルパ
ー細胞系であるか、あるいは前記DNA分子およびCD
4レセプターをエンコードする遺伝子で同時トランスフ
ェクションしてHIVの感染に対して感受性であるよう
にした他の細胞であることができる。CD4を表す細胞
はHIVで遊離のHIV粒子によるか、あるいはウイル
スで既に感染した細胞との融合により感染することがで
きる。こうして、感染の実施態様によるテスター細胞
は、試料のT4ヘルパー細胞(これらはHIVで主とし
て感染した血液中の細胞である)、血液の中に現在する
場合、遊離のHIV粒子,または両者を含有する、血液
試料、またはその適当な分画とともにインキュベーショ
ンする。血液試料が遊離のHIV粒子またはHIV感染
したT4ヘルパー細胞を含有する場合、テスター細胞の
あるものは感染され、その結果、TATは細胞中で産生
され、そして光の放射反応を触媒する酵素は発現される
であろう。
【0018】本発明の他の実施態様[以後、トランスア
クチベーション(transactivation)実
施態様と呼ぶ]により、テスター細胞はTATタンパク
質をそれらの取り囲む媒質から吸収する能力を有する。
今日まで試験した多数の細胞はこの能力を有することが
発見され(5および本発明に従い実施した試験)こうし
て本発明のこの実施態様に従うトランスフェクションに
よるテスター細胞の調製に使用することができる。細胞
は、この実施態様に従い、こうして、試料の中に存在す
る場合TATタンパク質を含有する血液試料またはその
分画とともにインキュベーションする。TATは核タン
パク質、すなわち、主に細胞の核の中に存在する、であ
るので、この実施態様に従い、試料の細胞を溶解し、こ
うしてHIVで感染した細胞中のTAT内容物を媒質へ
解放することが好ましい。次いで、リゼイトをテスター
細胞とインキュベーションし、そしてTATが存在する
場合、それはテスター細胞により吸収され、光の放射反
応を触媒する酵素の発現を誘発するであろう。
【0019】前記酵素の発現を監視するために、両者の
上の実施態様に従い、テスター細胞またはそれらの抽出
物を光が放射される条件に暴露する。例えば、酵素がル
シフェラーゼである場合、前記条件はルシフェラーゼの
準備および適当な温度であり、ここで光の放射はテスタ
ー細胞の抽出物またATPについて試験する。次いで、
光の放射を監視し、そしてバックグラウンドより上のそ
のレベルは試験した試料中のHIVの存在を示すであろ
う。
【0020】本発明は、また、HIV−TATの存在下
に下流のDNA配列の発現を誘発することができるta
r部位または類似の配列を包含する、HIV−LTRま
たは一部分であるHIVプロモーター、および光を放射
する反応を触媒する酵素をエンコードする異種DNA配
列、前記DNA配列は前記プロモーターの発現制御下に
ある、からなる、上の方法において使用するための組み
換えDNA分子を提供する。本発明に従い、前記異種D
NA配列が酵素ルシフェラーゼをエンコードする、組み
換えDNA分子はとくに好ましい。
【0021】本発明は、また、前記方法において有用な
前記組み換えDNA分子によりトランスフェクションさ
れた細胞を提供する。
【0022】本発明は、また、工程: i)それらの取り囲む媒質からTATタンパク質を吸収
することができる細胞を、前記組み換えDNA分子でト
ランスフェクションし、 ii)HIVの感染に対して感受性の細胞を前記組み換
えDNA分子でトランスフェクションするか、あるいは iii)細胞を前記組み換えDNA分子でトランスフェ
クションしそして同時にまたは引き続いて前記細胞をC
D4レセプターでトランスフェクションして、前記細胞
をHIVにより感染可能にする、 からなる、前記テスター細胞を調製する方法を提供す
る。
【0023】最後に、本発明は、また、本発明の方法を
実施するキットおよびシステムを提供する。
【0024】本発明は、疑われる被検体におけるHIV
の感染を検出する新規なアプローチを提供する。TAT
タンパク質の検出のためのアッセイにおいてマーカー遺
伝子、例えば、cat(HIVエンベロープタンパク質
をエンコードする)を使用することは、この分野におい
て知られている(6、7)。このような既知のアッセイ
により、マーカー遺伝子の活性化の決定は、種々の放射
性物質を使用して細胞抽出物中で生体外で実施された。
放射性物質の望ましくない使用に加えて、このようなア
ッセイは非常に感受性ではない。マーカー遺伝子のこの
ような従来の使用と対照的に、本発明による光の測定は
非常に感受性である。なぜなら、ほとんどの実験室の手
のとどく範囲内にある、適当な比較的安価な計器を使用
して、わずかの人数で測定することができるからであ
る。光の検出は任意の入手可能なフォトメーター、例え
ば、光増強電荷カップルド装置(photo inte
nsified charge coupled de
vice)(CCD)において実施することができ、こ
の装置は単一の細胞からの光を測定することができ、そ
してバックグラウンドの「ノイズ」を最小に減少する
(電子の減じる手段による)ことができる。あるいは、
光の検出はテスター細胞の調製物またはその抽出物を写
真フィルムに直接露出することによって実施することが
できる。(光の検出方法については、下を参照)。
【0025】本発明による方法の高い感度は、試験試料
中のわずかの生存能力のあるウイルスの粒子の検出さえ
も可能とし、こうして誤った陰性の結果は最小の比率に
減少する。
【0026】テスター細胞の調製のために、細胞を組み
換えDNA分子でトランスフェクションし、この組み換
えDNA分子はtar部位、および光を放射する反応を
触媒することができる酵素、例えば、ルシフェラーゼを
エンコードする異種DNA配列からなり、前記配列はt
ar部位の発現制御下にある。トランスフェクションす
べき細胞は好ましくはヒトの細胞系である、そしてとく
に好ましくはヒト腎臓細胞系−293である(8)。
【0027】本発明の感染の実施態様において使用する
テスター細胞は、HIVの感染に対して感受性でなくて
はならなず、こうしてそれらの外部の表面上に少なくと
もCD4抗原を表す。このようなテスター細胞は、例え
ば、T4ヘルパー細胞またはCD4抗原を表しかつこの
ような感染に対して感受性である他の細胞系から調製す
ることができる。さらに、通常CD4抗原を表すばかり
でなく、かつまたCD4遺伝子でトランスフェクション
後HIVの感染に対して感受性である細胞系は、また、
この実施態様に従い使用することができ、このようなC
D4のトランスフェクションは酵素をエンコードする組
み換えDNA分子によるトランスフェクションの前に、
それと同時にまたはその後に実施する。例えば、その外
部表面上にCD4抗原を表さない、293細胞系を使用
する場合、細胞は、また、CD4遺伝子からなる他の組
み換えDNA分子でトランスフェクションしなくてはな
らない。
【0028】本発明のトランスアクチベーション実施態
様において使用するテスター細胞は、存在する場合取り
囲む媒質からTATタンパク質を吸収することができな
くてはならない。今日まで試験したいくつかの細胞系
は、この能力を有することが発見され、こうしてこの実
施態様に従うテスター細胞の調製に使用することができ
る。293細胞系は取り囲む媒質からTATタンパク質
を吸収することができ、こうして前記酵素をエンコード
する組み換えDNA分子でトランスフェクションして、
この実施態様に従い有用なテスター細胞を得ることがで
きる。
【0029】感染の実施態様に従いHIVの感染をアッ
セイするために、テスター細胞を感染段階にかけ、ここ
でテスター細胞を血液試料またはその適当な分画と一緒
にインキュベーションし、前記血液試料またはその分画
はT4リンパ球、存在する場合、遊離のHIV粒子、ま
たは両者を含有する。試験した試料をHIVで感染した
被検体から得た場合、それは遊離のHIV粒子またはT
4感染したリンパ球、または両者を含有し、そしてこの
ような試料またはその分画を接触することによって、テ
スター細胞のあるものはウイルスで感染されるであろ
う。このような感染は、ある量のTATタンパク質の感
染した細胞中のウイルスの遺伝子物質の導入ならびにウ
イルス遺伝子物質を包含する。ウイルスのゲノムはなか
でもTATタンパク質をまたエンコードするので、この
タンパク質はここで感染された細胞中で発現されるであ
ろう。結局、そのように産生されたTATタンパク質は
前記DNA分子中でHIVプロモーターをトランスアク
チベーションし、結局光産生反応を触媒する酵素は発現
されるであろう。結局、適当な条件下に、光は発生す
る。光の放射を監視する方法を下にさらに説明する。
【0030】トランスアクチベーション実施態様に従
い、テスター細胞をトランスアクチベーション段階か
け、ここでテスター細胞を、試験した試料の中に存在す
る場合TATタンパク質を含有する血液試料またはその
分画と接触させる。TATタンパク質は感染した被検体
の血液の中に少量で存在するが、それは核タンパク質で
あるので、この実施態様に従い、HIVにより感染され
た血液中の細胞であるT4ヘルパー細胞を溶解するする
ことが好ましい。溶解後、これらの細胞はTATタンパ
ク質のそれらの内容物を媒質の中に解放するであろう。
こうして、好ましくは、リゼイトまたはタンパク質を含
有するその分画をテスター細胞と接触させる。試験した
試料がHIVで感染した個体からのものである場合、T
ATは存在し、そしてテスター細胞中へそれが吸収され
ると、前記酵素は発現される。同様に、感染の実施態様
に従い、酵素の活性は光の放射の監視によりアッセイさ
れる。本発明による方法の2つの実施態様は、両者とも
HIVにより感染されかつ取り囲む媒質からTATタン
パク質を吸収することができるテスター細胞を使用する
ことによって、組み合わせることができる。このような
テスター細胞は、例えば、293細胞系から誘導されそ
して、また、CD4遺伝子でトランスフェクションされ
たテスター細胞であることができる。
【0031】本発明の感染の実施態様に従う方法の効果
は、感染の段階の間に融合または輸送促進因子、例え
ば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリブレン、
DEAEデキストランおよびそれ自体既知の多数の他の
ものの添加により増加することができる。
【0032】光の放射反応を触媒する酵素の発現は、適
当な条件下に光の放射を監視することによってアッセイ
する。このような監視のために、全テスター細胞または
それらの抽出物を、前記酵素により触媒された反応の間
の光の放射のために適当な基質とともに適当なインキュ
ベーション条件下にインキュベーションする。例えば、
酵素がルシフェラーゼである場合、このような条件はル
シフェリンの添加を必要とし、そして光の放射をテスタ
ー細胞の抽出物について監視する場合、また、ATPを
添加する。
【0033】結果を対照試料を使用して同様な条件下に
インキュベーションしたテスター細胞から得られた結果
と比較することは好ましい。対照レベルより上の光の生
成の増加は、試験した試料中のHIVの存在を示すであ
ろう。さらに、放射された光の量は、種々の標準を使用
して得られた光の量と比較することができる。
【0034】本発明の組み換えDNA分子は、光の放射
反応を触媒する酵素を発現することができ、その発現は
HIV誘発性タンパク質TATにより誘発される。この
分子は、前記酵素をエンコードするDNA配列および、
TATタンパク質を認識する部位であるtar部位を包
含する前記HIV−LTRまたはその一部分。またはH
IV TATの存在下に下流のDNA配列の発現を誘発
することができる類似の配列から成る群より選択される
HIV−TAT誘発性プロモーターからなり、酵素をエ
ンコードする配列は前記プロモーターの発現制御下にあ
る。ホタルのルシフェラーゼをエンコードする酵素は、
とくに好ましい。このルシフェラーゼは、基質のルシフ
ェリンの分解の間に光を放射するATP依存性反応を触
媒する。ポリアデニル化(ポリA)部位およびその3末
端におけるシグナル配列は、mRNAの発生に要求され
る。ルシフェラーゼ遺伝子のポリA部位およびシグナル
が非効率的であることを理解すると、本発明のルシフェ
ラーゼをエンコードする配列からなる組み換えDNA分
子の中に、異なるポリAシグナルおよび部位、例えば、
SV40を含めることは好ましい。本発明による組み換
えDNA分子は、好ましくは、また、それによりトラン
スフェクションされた細胞の同定を促進するマーカー遺
伝子、例えば、抗生物質抵抗性を与えるものを含む。
【0035】HIV−LTRは、TATの不存在下にお
いてさえ前記異種DNA配列の多少の発現を促進する。
こうして、これは上の方法においてバックグラウンドの
シグナルを増加し、こうしてその感度を減少するであろ
う。本発明の開発の過程の間に、このバックグラウンド
の発現はプロモーターの閉塞、すなわち、TATの不存
在下にHIVプロモーターより活性化である他のプロモ
ーターに対して下流にHIV TATを配置することに
よって、最小のレベルに減少できることが認められた。
TATが存在するとき、HIVプロモーターの活性は数
倍増加し、こうしてこの閉塞を克服される。
【0036】したがって、ある好ましい実施態様によ
り、DNA分子中のHIVLTRは、TATの不存在下
にHIVプロモーターより活性である他のプロモーター
に対して下流に存在する。
【0037】なおいっそう好ましい本発明の実施態様に
従い、HIVが指令する転写は前記他のプロモーターに
関してアンチセンス方向である。このようなDNA分子
において、シグナル対ノイズ比はないっそう増加するで
あろう。
【0038】本発明によるキットは、本発明の方法の実
施に必要な成分からなる。これらの成分は、感染の実施
態様またはトランスアクチベーション実施態様において
使用するための、トランスフェクションされた細胞を包
含する。さらに、このようなキットは、また、細胞のた
めに適当なインキュベーション媒質、酵素のための基
質、例えば、酵素がルシフェラーゼである場合、ルシフ
ェリン、光反応を実施するための緩衝剤などを包含す
る。必要に応じて、キットは、また、種々の標準、例え
ば、既知の濃度のTATタンパク質を含有する試料から
なることができる。本発明による方法を実施するための
システムは、上のキットと同一の成分と、光監視装置か
らなるであろう。
【0039】次の説明は、組み換えDNA分子、トラン
スフェクションされた細胞および本発明により実施され
た試験を例示する。これらの実施例は、本発明を例示
し、そして3本発明を限定しない。
【0040】以下において、本発明によるプラスミドの
調製を説明する。プラスミドの構成に関係するDNA断
片のDNAの切断および結合は、それ自体既知の方法に
従い実施した。
【0041】各段階において、構成されたプラスミドを
E.coli DR100細胞の中にクローニングし、
そしてトランスフェクションした細胞を調製したすべて
のプラスミドが有するAmpR遺伝子により付与された
アンピシリン抵抗性について選択した。特定したように
選択した後、プラスミドをほぼ50の選択したコロニー
の各々から精製し、そしてこれらのプラスミドの制限分
析を実施した。このような分析後、1つのクローンを選
択し、生長させ、そしてそのプラスミドを精製し、次い
でこれらを、必要に応じて、引き続くプラスミドの構成
の段階にまたはテスター細胞のトランスフェクションの
ために保存した。
【0042】a、pALUCATの調製 プラスミドpALUCATの構成は図1に概略的に示さ
れている。luc遺伝子(酵素ルシフェラーゼをエンコ
ードする)源は、J.コリンズ(Colllins)、
FRG、から入手したプラスミドpSVLUC−Gであ
った。pSVLUC−GをSmaIおよびXhoI制限
酵素で切断後、luc遺伝子を分離し、そして精製し
た。アンピシリン抵抗性のための遺伝子を有するプラス
ミドpBR322(9)お、SalIおよびEcoRV
制限酵素により切断し、小さい466bpの断片を廃棄
し、そしてpSVLUC−Gから精製したluc断片を
その場所に結合して、プラスミドpBRLUCを産生し
た。
【0043】図1に示すように、pSVLUC−Gから
得られたluc遺伝子断片はXhoI制限部位に近接し
て単一のHindIII制限部位を有する。プラスミド
pBR322は、また、EcoRV部位に近接して大き
いEcoRV−SalI断片上に単一のHindIII
制限部位を含有する。こうして、pBRLUC中のlu
c遺伝子はHindIII制限部位によりフランキング
される。こうして、pBRLUCはHindIIIで切
断され、そしてそのようにして得られたluc遺伝子断
片をpACATのHindIII部位に結合した[A.
パネット(Panet)ら、バイオテクノロジー・ジェ
ネラル−BTG(Biotechnology Gen
eral−BTG)、イスラエル国ネスジオナ]。この
プラスミドはcat遺伝子にかつその上流に融合された
HIV−LTRを収容する。
【0044】こうして、生ずるpALUCATプラスミ
ドは、HIV−LTRの発現制御下にluc遺伝子を含
む。このプラスミドは、また、アンピシリン抵抗性を付
与するpACATのAmp遺伝子を含む。
【0045】そのように構成されたpALUCATプラ
スミドは、本発明によりテスター細胞として使用する細
胞のトランスフェクションにおける使用に適する。
【0046】テスター細胞を有するpALUCATにお
ける光の放射の程度は、HIV−LTRの活性化の程度
に依存する。適切なカリブレーションを得るために、p
ALUCATを含有する細胞と同一の細胞系に属する細
胞をプラスミドpACATによりトランスフェクション
した。こうして、pALUCATでトランスフェクショ
ンした細胞の光の放射の程度をpACATでトランスフ
ェクションした細胞中のCATの産生の程度と比較する
ことによって得られる。
【0047】hvpはTATタンパク質の不存在下でさ
え多少のバックグラウンドのレベルの活性を発現ことに
注意すべきである。こうして、luc遺伝子のある程度
の発現はTATタンパク質の不存在下でさえ連続的に起
こり、したがって、本発明による方法において使用する
とき、このプラスミドを含有する細胞はある程度のバッ
クグラウンドの生物発光を示す。
【0048】b、pZipHIVLUCの構成 pZipHIVLUCプラスミドの構成は、図2に概略
的に示されている。
【0049】pALUCATプラスミドは、完全なHI
V−LTR配列およびluc遺伝子をフランキングする
2つのAsp718制限部位を有する(図1に示すよう
に)。pALUCATをAsp718で切断した後、H
IV−LTRおよびluc遺伝子を含有するDNA断片
を分離しそして精製し、そしてその粘着末端を充填し
た。プラスミドpSV2CAT(10)をPvuIIお
よびHpaI制限酵素で切断し、そしてcat遺伝子を
含有する断片を廃棄した。pSV2CATの残りの部分
の粘着末端を上のようにして充填し、次いでこの断片を
pALUCATからの前記DNA断片に結合した。この
ような結合はそれに取り付けられたPvuII制限部位
およびAsp718制限部位を再構成するが、PvuI
Iおよび他方のAsp718制限部位が失わる。
【0050】生ずるpSVHIVLUCプラスミドは、
HIV−LTR、luc遺伝子およびAsp718とB
amHI制限部位との間のSV40ポリアデニル化シグ
ナル(図2においてP.A.)を有する。
【0051】プラスミドpZip(11)は、アンピシ
リン抵抗性を付与する原核生物のbla遺伝子、および
pBR327の複製の由来を収容する。ネオマイシン抵
抗性を付与する遺伝子(neoR)およびMLVパッキ
ングシグナルは、MLV−LTRのDNA配列によりフ
ランキングされている。このプラスミドは、5’LTR
に近接してドナーおよびアクセプタースプライス部位の
間に独特BamHI制限部位を有して、BamHI部位
におけるクローンされた遺伝子の発現、ならびにneo
R遺伝子の発現を可能とする。
【0052】HIV−LTRおよびluc遺伝子ならび
にポリAシグナルおよび部位を包含する、プラスミドp
SVHIVLUC中のAsp718およびBamHI切
断部位の間に位置するDNA断片が分離された。この断
片をpZipのBamHI切断部位に結合し、不適合性
粘着末端を充填しそして再結合した。
【0053】2つの型のプラスミドがこの方法において
産生され、ここでHIV−LTRは上流のMLV−LT
Rにより閉塞されている: 1)pZipHIVLUC1、ここでHIV−LTR/
luc/ポリADNA断片はMLV−LTR指令の転写
に関してアンチセンスの向きに、すなわち、MLV−L
TR指令の転写およびHIV指令の転写が反対向である
向きに、挿入されている。
【0054】2)pZipHIVLUC2、ここでHI
V−LTR/luc/ポリADNA断片はMLV−LT
R指令の転写に関してセンスの向きに挿入されている。
【0055】pSVHIVLUCからのHIV−LTR
luc DNA断片をpZipのBamHIとBgl
IIとの制限部位の間に挿入することによって、異なる
組のプラスミドを調製した。こうして、2つの構成体が
得られた: (1)pZipHIVLUC3、ここでHIV−LTR
/luc/ポリADNA断片の向きはpZipHIVL
UC1のそれと同一である。
【0056】(2)pZipHIVLUC3a、ここで
HIV−LTR/luc/ポリADNA断片の向きはp
ZipHIVLUC2のそれと同一である。
【0057】pZipHIVLUC3および3aにおい
て、3’スプライス部位は欠失されて、転写体から誘導
された、すべてのHIV−LTRの発現を促進する。な
ぜなら、配列のスプライシングは存在しないからであ
る。これらの2つのプラスミドは、また、neoR遺伝
子を発現せず、こうしてこれらのプラスミドによりトラ
ンスフェクションされたテスター細胞の選択はpSV2
NEOで同時トランスフェクションすることによって便
利に実施される。
【0058】c、pZipHIVLUCの調製 HIVの発現は陽性および陰性の両者の調節タンパク質
により調節される。陰性に調節性のタンパク質はAva
I切断部位から上流のLTR−DNA配列の5’におい
て相互作用することが発見された(12)。したがっ
て、pZipHIVLUC系列に対して同様な構成であ
るが、AvaI部位から上流のHIV−LTR配列が欠
失されているものが調製された。図3に概略的に示す欠
失およびクローニングを次のようにして実施した。:プ
ラスミドpSVHIVLUCをAvaIで切断した。こ
のAvaIはHIV−LTRにおいて1回そしてluc
遺伝子中で1回切断する。さらに、このプラスミドを、
また、ASP718で切断し、これは再構成されたAS
P718部位において1回切断し、pVUIIおよびA
SP718の間の融合からpSVLUC12を生ずる。
ASP718およびAvaI切断部位の間に位置するD
NA断片が除去された。2つの残りのDNA断片を一緒
に結合し、不適合のASP718およびAvaI粘着末
端をDNAポリメラーゼクレノー断片を使用してフィル
インし、そして再び結合した。制限酵素の分析によるス
クリーニング後、正しい向きに挿入されたAVaI断片
をもつプラスミドを収容するクローンを選択した。その
ように産生されたプラスミド、pSV△HIVLUCを
使用して、pZip△HIVLUC4、5、6および6
aを調製した。プラスミドの調製の方法は、pZipH
IVLUCプラスミドのそれに類似した。簡単に述べる
と、この調製は次のようにして実施した:pSVHIV
LUC中のフィルドインAVaIをAsp718制限部
位のフィルドインへの結合はAsp718切断部位を再
構成する。こうして、プラスミドはAsp718および
BamHI制限酵素で切断し、そして160pb欠失の
HIV−LTR、luc遺伝子およびSV40ポリAシ
グナルおよび部位を含有するASP718−BamHI
DNA断片が分離された。この断片をpZipのBa
mHI切断部位の中にmvl指令転写に関してセンスお
よびアンチセンスの両者の方向に結合し、こうして、そ
れぞれ、pZip△HIVLUC4およびpZip△H
IVLUC5が得られるか、あるいはBamHIおよび
BglIIの切断部位の間にMLVに関してアンチセン
スまたはセンスの向きに結合し、こうして、それぞれ、
pZip△HIVLUC6およびpZip△HIVLU
C6aが得られた。
【0059】知られているように(13)、クローニン
グしたホタルのルシフェラーゼのポリAシグナルは非効
率的であった。pSVLUC12からのHIV−LTR
/luc/DNA断片を分離することによって、ポリA
シグナルおよびポリA部位をluc遺伝子の3’末端に
添加しそしてこれらの3’プロセシングシグナルは高度
に効率的であるので、それはmRNAの効率よい発生を
促進する。
【0060】pZipHIVLUC1、1、3および3
aおよびpZip△HIVLUC4、5、6および6a
において、HIV−LTRプロモーターの閉塞は5’−
MLV−LTRにより保証され、こうしてルシフェラー
ゼのバックグラウンドの発現はプラスミドpALUCA
Tにおけるより非常に低い。しかしながら、これらの8
つのプラスミドのうちで、HIV−LTR/luc/ポ
リAがアンチセンスの向きに挿入されているもの、すな
わち、プラスミドpZipHIVLUC1および3、お
よびpZip△HIVLUC4および6、は、他のもの
より有利である。後者のプラスミドにおいて、MLV指
令の転写は、MLVのゲノムのRNAを産生ことがあ
り、HIV−LTRプロセシングシグナルにおいてプロ
セシングすることによって切頭される。
【0061】本発明により調製されるか、あるいはこれ
らのプラスミドの調製において使用されるプラスミド
を、下表1に列挙する:
【0062】
【表1】表1 pSVLUC−G[J.コリンズ(Collins)、
トイツ国]:luc遺伝子に融合されたプロモーター; pRSVTAT[J.コリンズ(Collins)、ト
イツ国]:RSV−LTRに融合されたHIV tat
遺伝子; pACAT[BTG、A.パネット(Panet)]:
HIV−LTRに融合されたcat遺伝子; pBR322[ボリヴァー(Bolivar)、F.
ら、1977(9)]:AmpR遺伝子; pBRLUC[この研究]:テキストを参照; pALUCAT[この研究]:テキストを参照; pSV2CAT[ゴールマン(Gorman)ら、19
82(10)]; pSV2NEO[サザン(Southern)ら、19
82(14)]; pSVHIVLUC[この研究]:テキストを参照; pSV△HIVLUC[この研究]:テキストを参照; pZIP[セプコ(Cepko)、C.L.]ら、19
84(11)]; pZipHIVLUC−1[この研究]:MLV転写に
対して反対方向のBamHI部位におけるHIV−LT
RLUCインサート; pZipHIVLUC−2[この研究]:pZipHI
VLUC−1と同一であるが、HIV−LTRLUCイ
ンサートはMLV転写と同一の向きに挿入されている; pZipHIVLUC−3[この研究]:HIV−LT
RLUCはBglII−BamHIの間にMLV転写に
対して反対方向に挿入されている; pZipHIVLUC−3a[この研究]:pZipH
IVLUC−3と同一であるが、HIV−LTRLUC
インサートはMLV転写と同一の向きに挿入されてい
る; pZip△HIVLUC−4[この研究]:pZipH
IVLUC−1と同一であるが、HIV−LTRは5’
末端において160bp欠失されている; pZip△HIVLUC−5[この研究]:pZipH
IVLUC−2と同一であるが、HIV−LTRは5’
末端において160bp欠失されている; pZip△HIVLUC−6[この研究]:pZipH
IVLUC−3と同一であるが、HIV−LTRは5’
末端において160bp欠失されている; pZip△HIVLUC−6a[この研究]:pZip
HIVLUC−3aと同一であるが、HIV−LTRは
5’末端において160bp欠失されている。
【0063】次の実験において使用するプラスミドのあ
るものはHIV−LTR/luc領域は図4示されてい
る。
【0064】細胞系 ヒト293細胞系をpALUCATで安定にトランスフ
ェクションし、そして遺伝子のコピー数をメタトロキセ
ート選択により増幅した(参照15、実験の詳細につい
て)。次いで、これらのトランスフェクションした細胞
を、T4−pMV7を使用するトランスフェクション
(16、6)後PA317細胞系中でつくった両栄養性
レトロウイルスのベクターを有するCD4により感染さ
せ、そして二重のクローンをneoR表現型により選択
した。CD4レセプターの存在は、抗CD4抗体により
評価した。luc遺伝子の産生物は光の測定により評価
した。
【0065】同様な方法において、また、293細胞を
pZipHIVLUC1〜3aおよびpZip△HIV
LUC4〜6aプラスミドでトランスフェクションし
た。
【0066】光の生成によりルシフェラーゼの発現の監
視 以下において、いくつかの実験を記載し、ここで細胞中
のルシフェラーゼの発現は光の生成を監視することによ
って決定した。光の生成を監視する手順は、次の通りで
あった:手順A :テスター細胞のリゼイト中の光の生成の検出 種々の実験手順に従いテスター細胞をインキュベーショ
ンした後、細胞を収穫し、PBSですすぎ、そしてその
抽出物を1%のトリトンX−100、1%のBSA、1
5%のグリセロール、1ミリモルのDTT、8ミリモル
のMgCl2、1ミリモルのEDTAおよび25ミリモ
ルのトリスアセテートpH7.8から成る溶菌緩衝液
(100μl/106細胞)の添加によりつくた。次い
で、10μlの抽出物を250μlの溶菌緩衝液、4μ
lの40ミリモルのATPと混合し、次いで化学発光の
測定のために調節したパッカード(Packard)液
体シンチレーションカウンター内のシンチレーションバ
イアルに入れた。次いで、80μlの2ミリモルのルシ
フェリン溶液[ベーリンガー(Boehringer)
を添加し、そしてカウンターにおける光の生成の程度/
分(C.P.M.)を測定した。
【0067】手順B:全テスター細胞における光の生成
の検出 全テスター細胞からの光の放射を光検出カメラ(LD
C)装置により測定した。LDC装置はポラロイドフィ
ルムのカッセットから成り、スライドシャッターを装備
しそして空気が自由に流れるが、光が入らないカバーを
有する軽量ブラックボックスを装備した。
【0068】皿、分裂中期またはチャンバーのスライド
の中のテスター細胞の培養物をホルダーに取り付け、こ
れらのホルダーは皿、プレートおよびスライドの底をポ
ラロイドフィルムに直接接触して保持した。次いで、
0.3ミリモルの最終濃度でルシフェリンを生長培地に
添加し、そしてLDCをCO2インキュベーター内に配
置し、そしてシャッターを所望の間隔で開いた。
【0069】実験の結果
【0070】
【実施例】実施例1 :一時的にトランスフェクションした細胞によ
る光の生成 種々の源の1×106細胞を10μgのプラスミドとと
もにリン酸カルシウムの存在下にインキュベーションす
ることによって、トランスフェクションした(10)。
次いで、細胞を24時間インキュベーションし、その後
細胞を収穫し、その抽出物を調製し、そして光の生成を
手順Aに従い監視した。トランスフェクションした細胞
における基礎的な光の活性を、下表2に示す:
【0071】
【表2】 表2 プラスミド トランスフェクションした細胞 C.P.M ──────────────────────────────── pSVLUC-G COS 7 1.4×105 pSVLUC-G RAT 1 1.2×103 pSVLUC-G 293 1×106 ──────────────────────────────── 上の表における結果は本発明に従い実施した実験におい
て得られた結果ではないが、293が非常に高い光のカ
ウントにより明らかなように2つの他の細胞よりかなり
よくルシフェラーゼを発現することを実証する。この理
由で、293細胞を本発明に従い実施したそれ以上の実
験のために選択した。
【0072】実施例2:pALUCATおよびpRSV
TATの同時トランスフェクション後のTATを使用す
るトランスアクチベーションにより光の発生の増強 10μgのpALUCATおよびpRSVTATを29
3細胞の中に一時的にトランスフェクションした。抽出
物をトランスフェクション後24時間につくり、そして
上の手順Aに従い光を測定した。
【0073】追加の系列の実験において、それぞれ、p
ALUCATおよびpSV2NEOで1:8の比におい
て293細胞をトランスフェクションした。細胞をトラ
ンスフェクション後G418に2週間暴露した。G41
8抵抗性コロニーを懸濁し、そして抵抗性のプールをp
RSVTATにより一時的トランスフェクションに使用
した。上と同様にして、抽出物をトランスフェクション
後24時間につくり、そして上の手順Aに従い光を測定
した。
【0074】2つの系列の実験の結果を下表3に示す:
【0075】
【表3】 これらの結果が示すように、pRSVTAT中のtat
遺伝子の発現から来るTATの存在下に、光の生成は増
強される。
【0076】実施例3:pRSVTATで一時的にトラ
ンスフェクションした293細胞から作られた細胞抽出
物によりpALUCATのHIV−LTRのトランスア
クチベーション 1×106細胞を5〜10μgのpALUCATでトラ
ンスフェクションした。293細胞の他の群をpRSV
TATでトランスフェクションした。トランスフェクシ
ョン後24時間に、pRSVTATトランスフェクショ
ンした細胞を溶解し、そして細胞抽出物をpALUCA
Tトランスフェクションした細胞の培養物に24時間添
加した。光の放射を細胞抽出物について手順Aの方法に
より測定し、そして2つの異なる実験から得られた結果
を下表4に示す:
【0077】
【表4】 表4 pRSVTAT トランスフェクション した細胞の抽出物 クロロキン* 実験1 実験2 ──────────────────────────────── - - - 2.4×104 - + 8 ×104 4.7×104 + - 9.2×104 4.1×104 + + 2.8×105 7.3×104 ──────────────────────────────── (*)クロロキンはTATタンパク質の吸収を増強することが報告されている( 5)。
【0078】結果が示すように、pALUCATトラン
スフェクションした細胞は、この実験においてpRSV
TATトランスフェクションした細胞から生じた、媒質
中のTATの存在下にそれらの生物発光を増加する。
【0079】実施例4:HIVで感染した細胞抽出物に
よるluc遺伝子のトランスアクチベーション 健康ヒトのドナーの30mlの血液から分離したT細胞
をHIV粒子で感染させた。3週後、細胞を凍結および
融解により、次いでダウンズ(Down)ホモジナイザ
ーにより溶菌した。同様な手順により、抽出物をまた非
感染ヒトT細胞から調製した。
【0080】次いで、そのように調製した細胞抽出物を
pALUCATで一時的にトランスフェクションした2
93細胞に添加した。抽出物の添加後24時間に、29
3細胞を収穫し、溶菌し、そして光の放射を上の手順A
に記載するように測定した。光の生成の結果を下表5に
示す:
【0081】
【表5】 表5 細胞抽出物 C.P.M ─────────────────────── T細胞 5×104 HIVで感染したT細胞 5×105 抽出物なし 1×105 ─────────────────────── 上の結果から理解することができるように、HIVで感
染したT細胞の抽出物にトランスフェクションした細胞
を暴露すると、光の生成はかなり増加した。
【0082】実施例5:2つの異なる構成体によりトラ
ンスフェクションした細胞からの光の放射 293細胞をプラスミドpSV△HIVLUCまたはp
Zip△HIVLUC(5μgのDNA/皿)でトラン
スフェクションするか、あるいはpRSVTATと一緒
にこれらの2つのプラスミドの1つで一時的に同時トラ
ンスフェクションした。光の放射は細胞抽出物について
手順Aの方法により監視するか、あるいは全細胞につい
て手順Bの方法により監視した。
【0083】細胞抽出物における光の放射を測定するこ
とによって得られた結果を、下表6に示す:
【0084】
【表6】 表6 pRSVTATで同時 同時トランスフェク プラスミド プラスミド単独 トランスフェクション ション後の増加(倍) ──────────────────────────────────── pSV△HIVLUC 2-7 ×104* 5×106 × 100 pZip△HIVLUC4 3-3.5×103* 1×107 ×3,000 ──────────────────────────────────── *種々の実験における差の範囲 理解できるように、pZip△HIVLUC4でトラン
スフェクションしたした細胞における基礎的光の生成は
pSV△HIVLUCでトランスフェクションした細胞
のそれより低く、さらに、同時トランスフェクション後
の光の生成の増加は前者において非常にいっそう顕著で
ある。こうして、これらの結果が明瞭に実証するよう
に、HIV−LTRプロモーターが5’MLV−LTR
により閉塞されているプラスミド、例えば、pZip△
HIVLUC4を使用すると、このような閉塞が起こら
ないプラスミド、例えば、pSV△HIVLUCの使用
を越えた利点が得られる。
【0085】pZip△HIVLUC4プラスミドの利
点は、さらに、図5において実証され、ここで図5は全
細胞からの光の放射を示す。図5aにおいて見ることが
できるように、pZip△HIVLUC4で一時的にト
ランスフェクションした細胞の基礎的光の生成はpSV
△HIVLUCでトランスフェクションした細胞からの
光の生成(図5b)より非常に低い。
【0086】さらに、図5における結果が実証するよう
に、生体内の光の生成の監視は、細胞抽出物中で直接測
定したとき、ルシフェラーゼ活性を信頼性をもって反映
する。
【0087】実施例6:テスター細胞中のtatの発現
および光の生成の間の相関関係 293細胞をpRSVTATおよびpSV2NEOで1
0:1のモル比において同時トランスフェクションし
た。ネオマイシン抵抗性のクローンをネオマイシン類似
体、G418[シグマ・カンパニー(Sigma C
o.)、米国]の使用により選択した。tatを発現す
るクローンを同定するために、全体のRNAをテスター
細胞のG418抵抗性クローンの各から得、グアニジウ
ムイソチオシアネート−塩化リチウム方法(17)によ
り精製した。次いで、等しい量のRNAをニトロセルロ
ースのフィルター上にスポッティングし、そしてpRS
VTATプラスミドに対してハイブリダイゼーションし
た(18)。任意に239/tat1、239/tat
5および239/tat14と表示する、3つのクロー
ンからの結果を図6に示し、ここで上の列はクローン2
39/tat1、239/tat5および239/ta
t14のドット−ハイブリダイゼーションからの結果を
示し、下の中央のドット(C)はスポッティングしたp
RSVTATと陽性の対照−ハイブリダイゼーションを
示し、そして下の右のコーナー(M)は偽トランスフェ
クションの293細胞から分離したRNAの陰性の対照
のドットを含有した。
【0088】次いで、2つのクローンtat1およびt
at14からの105細胞を1μgのpZip△HIV
LUC4のDNAでトランスフェクションした。トラン
スフェクション後24時間に、ルシフェリンを添加し、
そして光の放射を生細胞において手順Bの方法に従い監
視した。結果を図7に示し、ここでaおよびcおよびb
およびdは、それぞれ、クローン293/tat14お
よび293/tat1である、aおよびb−5時間の暴
露、cおよびd−17時間の暴露。
【0089】明瞭に理解することができるように、光の
放射の結果はドット−ハイブリダイゼーションにより検
出される特異的tat−RNARNAの量と顕著に相関
関係をもつ。pZip△HIVLUC4でトランスフェ
クションしなかった293/tat1細胞において光の
放射は検出されなかった(結果は示されていない)。培
養のプレートの顕微鏡検査において、光のスポットは2
〜10の細胞の凝集物に相当することが示された。これ
が示すように、手順Bに従う光の検出の方法は1または
数個の細胞のみのluc活性を明らかにすることができ
る。
【0090】実施例7:tat産生細胞の抽出物により
トランスアクチベーション 293細胞をpZip△HIVLUC4で一時的にトラ
ンスフェクションし、そして4つのチャンバースライド
中で生長させた、5×104細胞/チャンバー。クロー
ン293/tat1、293/tat5および293/
tat14(参照、実施例6)および対照のクローン、
293/pRSV、pRSVプラスミド(pRSVTA
Tに類似するが、tat遺伝子を含有しない)でトラン
スフェクションした、の各々の105細胞の抽出物の等
しいアリコートの各々を1つのチャンバーに添加し、そ
して光の放射を手順Bに従い監視した。クローン293
/PRSV、293/tat5、293/tat14お
よび293/tat1からの抽出物への暴露後の光の放
射を、それぞれ、図8a、b、cおよびdに示す。結果
を図6のそれらと比較するとき、理解できるように、ト
ランスフェクション後の光の放射は抽出した細胞におけ
るtat遺伝子の発現の程度と顕著に相関関係をもつ。
【0091】実施例8:pZip△HIVLUC4で安
定にトランスフェクションされた細胞中のluc遺伝子
のトランスアクチベーション 293細胞はpZip△HIVLUC4およびpSV2
NEOで同時トランスフェクションした。pZip△H
IVLUC4プラスミドを収容する独立のG418抵抗
性クローンを、ルシフェリンの存在下にマルチ−ベイル
(multi−vale)の滴定プレート中で生長させ
るときの光の放射により、手順Bの方法に従い同定し
た。293/luc34と表示するクローンは、TAT
の不存在下に低い光の放射を示し、それ以上の実験のた
めに選択した。
【0092】293/luc34細胞を、各チャンバー
の中に等しい数の細胞を含有する二重チャンバーのスラ
イド中でインキュベーションした。pRSVTATプラ
スミドでトランスフェクションした293細胞からの抽
出物を1つのチャンバーに添加し、そして正常の非トラ
ンスフェクションの293細胞を他方に添加した。2時
間後、ルシフェリンを添加し、そして光の放射を手順B
の方法に従い決定した。結果を図9に示し、ここで29
3/luc34テスター細胞をpRSVTATトランス
フェクションした293細胞からの細胞抽出物の存在下
にインキュベーションしたとき、光の放射はかなり増加
することが実証される。
【0093】ルシフェリン添加後の暴露時間はテスター
細胞の密度に大きい程度にに依存し、こうしてそれらの
濃度によりかなり減少させることができることに注意す
べきである。細胞を透明な試験管中の遠心により沈澱さ
せるとき、手順Bの方法により光の放射を記録するため
に必要な暴露時間はちょうど数分に減少することができ
る。2分の暴露後の、この方法において濃縮した293
/luc34細胞の調製物からの光の放射の結果を図1
0に示す。
【0094】こうして、手順Bの方法に従う、全生テス
ター細胞による光の生成の監視は、媒質中のTATの存
在を同定する容易なかつ迅速な方法を提供する。
【0095】実施例9:TATを含有する媒質への暴露
による種々の媒質中のluc遺伝子のトランスアクチベ
ーション 前述の方法に類似する方法において、293細胞をlu
c遺伝子を含有する種々のプラスミドでトランスフェク
ションした。光の生成を手順Aの方法に従いテスター細
胞抽出物について監視した。これらの細胞における基礎
的光の生成を決定し、次いで細胞をTATタンパク質を
含有する媒質へ暴露し、そしてこのような暴露後の光の
生成の増加を測定した。結果を下表7に示す:
【0096】
【表7】 表7 プラスミド 基礎的光の生成 TATへの暴露後の光の生成 TATへの暴露後の (C.P.M.) (C.P.M.) 増加(倍) ──────────────────────────────────── pZipHIVLUC2 3,900 524,000 × 134 PZipHIVLUC1 3,500 >1,270,000(*) >× 363 pSVHIVLUC 20,000 236,000 × 12 PSV△HIVLUC 1,850 30,000 × 16 ──────────────────────────────────── (*)光の生成は計器により測定できるレベルを越えた。
【0097】これらの結果が明瞭に示すように、本発明
によるテスター細胞は試験した試料中のTATタンパク
質の存在に対して感受性であり、こうしてエイズの診断
のために使用することができる。結果がさらに示すよう
に、HIVプロモーターの閉塞が5’−mvlの存在に
より保証されるプラスミドを含有するテスター細胞は、
プロモーターが閉塞されていないプラスミド(pSVH
IVLUCおよびpSV△HIVLUC)を含有するテ
スター細胞に比較して、試験の光とバックグラウンドの
光との間の非常に高い差を示す。
【0098】実施例10:pZipHIVLUC1およ
びpRSVTATを使用する細胞の同時トランスフェク
ション 293細胞の3つの培養物を各々対照および試験の培養
物に分割した。5μgのpZipHIVLUC1のDN
Aを各対照または試験の培養物の中に添加し、そして種
々の量のpRSVTATを試験培養物の各々の中に添加
した。30〜40時間のインキュベーション後、光の生
成は前述の手順Aの方法に従いテスター細胞の抽出物に
ついて監視し、そして結果(光の単位で表す)を下表8
に示す:
【0099】
【表8】 表8 培養物 pRSVTAT 光の単位 ──────────────────────── 1 5μg 1×107 - 3,000 2 1μg 1×107 - 2,800 3 0.1μg 2×106 - 3,100 ──────────────────────── 培養物3の試験培養物は培養物1の試験培養物より50
倍少ないpRSVTATで感染し、こうしてこの培養物
におけるTATの産生はかなり少なかった。それにもか
かわらず、ルシフェラーゼの発現は、光の測定により明
らかなように、ほんのわずかに減少しただけであった。
これが明瞭に示すように、本発明による試験は少量のT
ATの検出においてさえ有効である。
【0100】実施例11:HIVで慢性的に感染したT
細胞の抽出物によるテスター細胞のトランスアクチベー
ション 104の293/luc34細胞を7ウェルの各々の中
に接種し、次いで106のHUT78細胞の20mlの
抽出物(19)をウェルの1つに添加し、そして等しい
体積の10倍の希釈物を他の6つのウェルの5つの各々
に添加した(10-5までの希釈)。1つのウェルにおい
て、非感染細胞抽出物を対照として添加した。光の放射
を手順Bの方法により検出し、そして結果を図11に示
す。
【0101】理解できるように、光はすべての試験ウェ
ルから放射したが、光の放射は対照のウェル(左のウェ
ル)において見られた。これらの結果が、また、実証す
るように、非常に少量のTATタンパク質を検出するこ
とができる。
【0102】実施例12:患者の血液中のHIV ta
tの検出 HIV血清が陽性およびランダムの血液のドナーの血液
試料からのリンパ球を、標準の密度勾配の遠心により分
離した。約104〜106の細胞を凍結および融解によ
り溶菌し、次いでリゼイトを10倍に希釈し、そして2
0μlを104の293/luc34細胞を含有するウ
ェルに添加した。光の放射を手順Bの方法により試験し
た。
【0103】正常の血液試料を試験したとき、光の放射
は検出されなかったが、HIV血清陽性の血液からのす
べての抽出物は293/luc34細胞から光を放射さ
せた。
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【0122】本発明の主な特徴および態様は、次の通り
である。
【0123】1、工程: a)組み換えDNA分子によりトランスフェクションし
たテスター細胞を準備し、前記テスター細胞は、i)H
IV−TATの存在下に下流のDNA配列の発現を誘発
することができるtar部位または類似の配列を包含す
る、HIV−LTRまたは一部分から成る群より選択さ
れるHIV−TAT誘発性プロモーター、ii)光を放
射する反応を触媒することができる酵素をエンコードす
る異種DNA配列、前記配列は前記プロモーターの発現
制御下にある、を有し、そして前記テスター細胞は取り
囲む媒質からTATタンパク質を吸収しおよび/または
HIVの感染を受け易く、 b)前記テスター細胞を疑われる個体からの血液試料
と、またはその適当な分画と接触させ、そしてテスター
細胞またはその抽出物を前記異種DNA配列の発現が光
の放射を生ずる条件に暴露し、そして c)前記テスター細胞またはその抽出物による光の放射
を監視し、バックグラウンドより上の光の放射の検出は
HIVの感染を示す、からなる、疑われる個体において
HIVの感染を診断する方法。
【0124】2、前記テスター細胞はHIVの感染に対
する感受性であり、そして血液の中に存在する場合遊離
のHIV粒子、T4ヘルパー細胞、または両者を含有す
る血液試料またはその分画と接触させる、上記第1項記
載の方法。
【0125】3、前記テスター細胞を血液試料またはそ
の分画と融合または輸送を増強する因子の存在下に接触
させる、上記第2項記載の方法。
【0126】4、前記テスター細胞はそれを取り囲む媒
質からT4タンパク質を吸収することができ、そして血
液の中に存在場合TATタンパク質を含有する血液試料
またはその分画と接触する、上記第1項記載の方法。
【0127】5、血液の前記分画はT4ヘルパー細胞の
リゼイトからなる、上記第4項記載の方法。
【0128】6、前記テスター細胞はHIVの感染およ
び取り囲む媒質からのTATタンパク質の吸収に対して
感受性である、上記第1〜5項のいずれかに記載の方
法。
【0129】7、前記テスター細胞は293細胞系から
誘導される、上記第1〜6項のいずれかに記載の方法。
【0130】8、光の放射の監視は全テスター細胞の調
製物について実施する、上記第1〜7項のいずれかに記
載の方法。
【0131】9、光の放射の監視はテスター細胞の抽出
物について実施する、上記第1〜7項のいずれかに記載
の方法。
【0132】10、HIV−TATの存在下に下流のD
NA配列の発現を誘発することができるtar部位また
は類似の配列を包含する、HIV−LTRまたは一部分
であるHIVプロモーター、および光を放射する反応を
触媒する酵素をエンコードする異種DNA配列、前記D
NA配列は前記プロモーターの発現制御下にある、から
なる組み換えDNA分子。
【0133】11、前記異種DNA配列は酵素ルシフェ
ラーゼをエンコードする、上記第9項記載の組み換えD
NA分子。
【0134】12、その3’末端に、また、前記異種D
NA配列のそれと異なるポリA部位および配列を含む、
上記第11項記載の組み換えDNA分子。
【0135】13、プラスミドpALUCATまたはp
SHIVLUCである、上記第12項記載の組み換えD
NA分子。
【0136】14、前記HIVプロモーターは他のプロ
モーターに対して下流であり、前記他のプロモーターは
TATの不存在下にHIVプラスミドより活性である、
上記第10〜12項のいずれかに記載の組み換えDNA
分子。
【0137】15、前記プロモーターは前記他のプロモ
ーターにより誘発される転写の方向に関してアンチセン
スの向きである、上記第14項記載の組み換えDNA分
子。 16、プラスミドはpZipHIVLUC1またはpZ
ip△HIVLUC4である、上記第15項記載の組み
換えDNA分子。
【0138】17、前記プロモーターは前記他のプロモ
ーターにより誘発される転写の方向に関してセンスの向
きである、上記第14項記載の組み換えDNA分子。
【0139】18、プラスミドpZipHIVLUC2
またはpZip△HIVLUC5である、上記第17項
記載の組み換えDNA分子。
【0140】19、前記組み換えDNA分子は上記第1
0〜18項のいずれかに記載の分子である、上記第1〜
9項のいずれかに記載の方法。
【0141】20、上記第10〜18項のいずれかに記
載のDNA分子によりトランスフェクションされた細
胞。
【0142】21、細胞を上記第10〜18項のいずれ
かに記載のDNA分子でトランスフェクションすること
からなり、トランスフェクションすべき細胞は、i)そ
の取り囲む媒質からTATタンパク質を先天的に吸収す
ることができる細胞、ii)HIVの感染に対して先天
的に感受性である細胞、そしてiii)CD4レセプタ
ーをエンコードする遺伝子と同時トランスフェクション
する細胞から成る群より選択される、上記第1項記載の
方法において有用な細胞を調製する方法。
【0143】22、上記第21項記載の方法により調製
されたテスター細胞。
【0144】23、上記第20または22項記載のトラ
ンスフェクションされた細胞からなる、上記第1〜9項
のいずれかに記載の方法を実施するためのキット。
【0145】24、上記第20または22項記載のトラ
ンスフェクションされた細胞および光監視装置からな
る、上記第1〜9項のいずれかに記載の方法を実施する
ためのシステム。
【図面の簡単な説明】
【図1】HIV−LTRの発現制御下にあるlucをエ
ンコードするDNA配列を有するpALUCATを調製
する方法の概略的表示である。
【図2】mvlに対して下流にあるHIV−LTRの発
現制御下にあるluc遺伝子を有するpZipHIVL
UCプラスミドを調製する方法の概略的表示である。
【図3】図2に従い調製されたプラスミドに類似する
が、HIV−LTRが160塩基対を欠くことにおいて
異なる、pZip△HIVLUCを調製する方法の概略
的表示である。
【図4】下の実験において使用するいくつかのプラスミ
ドのHIV−LTR/luc領域を詳細に示し、ここで
両者のプラスミドにおいて、HIV LTRは閉塞され
ていず(a)そしてそれらにおいてHIV LTRは他
のプロモーターにより閉塞されている(b)。
【図5】プラスミドpZip△HIVLUC4(a)ま
たはpALUCAT(b)で一時的にトランスフェクシ
ョンした293細胞により光の生成を示す。
【図6】pRSVTATでトランスフェクション293
細胞(3つの上のスポット)、pRSVTATでトラン
スフェクションした対照(下の中央のスポット)および
偽トランスフェクションの293細胞から得られたRN
Aでトランスフェクションした陰性の対照(下の右のコ
ーナー)の3つのクローンから得られたRNAに対する
tat特異的のDNAプローブのドット−ハイブリダイ
ゼーションの結果を示す。
【図7】プラスミドpZip△HIVLUC4でトラン
スフェクションした図6におけるクローンの2つ生長す
る細胞からの光の生成:aおよびc−感光性フィルムへ
の5時間の露出;bおよびd−感光性フィルムへの17
時間の露出。
【図8】図6の3つのpRSVTATでトランスフェク
ションしたクローンおよび偽トランスフェクションのク
ローンからの抽出物に対して暴露したpZip△HIV
LUC4でトランスフェクションした293生長細胞に
よる光の生成を示す。
【図9】一夜の暴露後の、正常293細胞(a)または
TATトランスフェクションした293細胞(b)の抽
出物に対して暴露したpZip△HIVLUC4プラス
ミドで安定にトランスフェクションした293生長細胞
による光の生成を示す。
【図10】pZip△HIVLUC4でトランスフェク
ションしそしてTATトランスフェクションした細胞の
抽出物へ暴露した沈澱した293細胞により光の放射
(露出時間−2分)。
【図11】プラスミドpZip△HIVLUC4で安定
にトランスフェクションし、HIV感染した細胞の抽出
物の種々の希釈物に暴露した、生長する293細胞によ
る光の生成を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、HIV−LTRの発現制御下にあるl
ucをエンコードするDNA配列を有するpALUCA
Tを調製する方法の概略的表示である。
【図2】図2は、mv lに対して下流にあるHIV−
LTRの発現制御下にあるluc遺伝子を有するpZi
pHIVLUCプラスミドを調製する方法の概略的表示
である。
【図3】図3は、図2に従い調製されたプラスミドに類
似するが、HIV−LTRが160塩基対を欠くことに
おいて異なる、pZipΔHIVLUCを調製する方法
の概略的表示である。
【図4】図4は、下の実験において使用するいくつかの
プラスミドのHIV−LTR/luc領域を詳細に示
し、ここで両者のプラスミドにおいて、HIV LTR
は閉塞されていない。
【図5】図5は、下の実験において使用するいくつかの
プラスミドのHIV−LTR/luc領域を詳細に示
し、ここで両者のプラスミドにおいて、HIV LTR
は他のプロモーターにより閉塞されている。
【図6】図6は、プラスミドpZipΔHIVLUC4
(a)またはpALUCAT(b)で一時的にトランス
フェクションした293細胞により光の生成を示す。
【図7】図7は、pRSVTATでトランスフェクショ
ン293細胞(3つの上のスポット)、pRSVTAT
でトランスフェクションした対照(下の中央のスポッ
ト)および偽トランスフェクションの293細胞から得
られたRNAでトランスフェクションした陰性の対照
(下の右のコーナー)の3つのクローンから得られたR
NAに対するtat特異的のDNAプローブのドット−
ハイブリダイゼーションの結果を示す。
【図8】図8は、プラスミドpZipΔHIVLUC4
でトランスフェクションした図7におけるクローンの2
つ生長する細胞からの光の生成:aおよびc−感光性フ
ィルムへの5時間の露出;bおよびd−感光性フィルム
への17時間の露出。
【図9】図9は、図7の3つのpRSVTATでトラン
スフェクションしたクローンおよび偽トランスフェクシ
ョンのクローンからの抽出物に対して暴露したpZip
ΔHIVLUC4でトランスフェクションした293生
長細胞による光の生成を示す。
【図10】図10は、一夜の暴露後の、正常293細胞
(a)またはTATトランスフェクションした293細
胞(b)の抽出物に対して暴露したpZipΔHIVL
UC4プラスミドで安定にトランスフェクションした2
93生長細胞による光の生成を示す。
【図11】図11は、pZipΔHIVLUC4でトラ
ンスフェクションしそしてTATトランスフェクション
した細胞の抽出物へ暴露した沈澱した293細胞により
光の放射(露出時間−2分)。
【図12】図12は、プラスミドpZipΔHIVLU
C4で安定にトランスフェクションし、HIV感染した
細胞の抽出物の種々の希釈物に暴露した、生長する29
3細胞による光の生成を示す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図1】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シヨシヤナ・イスラエル イスラエル・エルサレム92465ケレンカイ エメトストリート88 (72)発明者 シモン・ウリツアー イスラエル・ハイフア34986・ビラムスト リート3 (72)発明者 ジヨナサン・シー・クン イスラエル・ハイフア34987・シーリトハ プレタ44 (72)発明者 モーデチヤイ・スイサ イスラエル・エルサレム96268・ギバトベ トハケレム4/23 (72)発明者 ズビ・ベントウイツチ イスラエル・レホボト76310・ハグラスト リート6

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工程: a)組み換えDNA分子によりトランスフェクションし
    たテスター細胞を準備し、前記テスター細胞は、i)H
    IV−TATの存在下に下流のDNA配列の発現を誘発
    することができるtar部位または類似の配列を包含す
    る、HIV−LTRまたは一部分から成る群より選択さ
    れるHIV−TAT誘発性プロモーター、ii)光を放
    射する反応を触媒することができる酵素をエンコードす
    る異種DNA配列、前記配列は前記プロモーターの発現
    制御下にある、を有し、そして前記テスター細胞は取り
    囲む媒質からTATタンパク質を吸収しおよび/または
    HIVの感染を受け易く、 b)前記テスター細胞を疑われる個体からの血液試料
    と、またはその適当な分画と接触させ、そしてテスター
    細胞またはその抽出物を前記異種DNA配列の発現が光
    の放射を生ずる条件に暴露し、そして c)前記テスター細胞またはその抽出物による光の放射
    を監視し、バックグラウンドより上の光の放射の検出は
    HIVの感染を示す、からなる、疑われる個体において
    HIVの感染を診断する方法。
  2. 【請求項2】 HIV−TATの存在下に下流のDNA
    配列の発現を誘発することができるtar部位または類
    似の配列を包含する、HIV−LTRまたは一部分であ
    るHIVプロモーター、および光を放射する反応を触媒
    する酵素をエンコードする異種DNA配列、前記DNA
    配列は前記プロモーターの発現制御下にある、からなる
    組み換えDNA分子。
  3. 【請求項3】 請求項2のDNA分子によりトランスフ
    ェクションされた細胞。
  4. 【請求項4】 細胞を請求項1のDNA分子でトランス
    フェクションすることからなり、トランスフェクション
    すべき細胞は、i)その取り囲む媒質からTATタンパ
    ク質を先天的に吸収することができる細胞、ii)HI
    Vの感染に対して先天的に感受性である細胞、そしてi
    ii)CD4レセプターをエンコードする遺伝子と同時
    トランスフェクションする細胞から成る群より選択され
    る、上記第1項記載の方法において有用な細胞を調製す
    る方法。
  5. 【請求項5】 請求項4の方法により調製されたテスタ
    ー細胞。
  6. 【請求項6】 請求項3または4のトランスフェクショ
    ンされた細胞からなる、請求項1の方法を実施するため
    のキット。
  7. 【請求項7】 請求項3または4のトランスフェクショ
    ンされた細胞および光監視装置からなる、請求項1の方
    法を実施するためのシステム。
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