JPH05223559A - 導電材表面の膜厚測定装置 - Google Patents

導電材表面の膜厚測定装置

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JPH05223559A
JPH05223559A JP2847192A JP2847192A JPH05223559A JP H05223559 A JPH05223559 A JP H05223559A JP 2847192 A JP2847192 A JP 2847192A JP 2847192 A JP2847192 A JP 2847192A JP H05223559 A JPH05223559 A JP H05223559A
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JP
Japan
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film thickness
distance
conductive material
eddy current
light
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Application number
JP2847192A
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English (en)
Inventor
Masaki Motomura
村 雅 記 元
Atsuhiro Tokuda
田 篤 洋 徳
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オンライン非接触で、広い膜厚範囲で高精度
で膜厚を測定する。 【構成】 コーティングが施された導電材(5)の表面に
対向するコイル部材(12)と、該コイル部材(12)に通電し
そのインピーダンスを該コイル部材(12)と導電材(5)間
の距離対応の第1電気信号(Lg)に変換する第1信号処理
回路(10)を含む渦電流式距離検出手段(10h,10);前記コ
ーティングが施された導電材(5)の表面に光照射する投
光手段(22)と、反射光を受光する受光素子(26)と、反射
光の入射角を、投光手段(22)と導電材(5)の表面のコー
ティング間距離対応の第2電気信号(Ls)に変換する第2
信号処理回路(20)を含む光学式距離検出手段(20h,20);
および、渦電流式距離検出手段(10h,10)の第1電気信号
と光学式距離検出手段(20h,20)の第2電気信号との差(L
g-Ls)を、コーティング膜厚に変換する膜厚演算手段(3
0);を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電材表面の膜厚を測
定する装置に関し、これに限定する意図ではないが、特
に、双ベルト鋳造機鋳造ベルトのコーティングの膜厚測
定装置に関する。
【0002】
【従来技術】双ベルト方式の連続鋳造機においては、金
属製の鋳造ベルトに溶融金属の熱が直接伝達されないよ
うに、鋳造ベルト上にジルコニア(ZrO2)等の粉末
による塗膜が施される。この塗膜はスラリー状にしたコ
ーティング材を、移動中の鋳造ベルトの表面に吹き付
け、加熱乾燥して形成される。この場合に、吹き付け圧
力が不均一になると塗膜の膜厚分布が不均一になり、板
ワレ,キズ等の原因となり、極端な場合には鋳片のブレ
ークアウトが発生する。したがって双ベルト上の塗膜の
膜厚分布を把握し、適確に対応することが重要である。
【0003】この膜厚分布の測定にあたって、従来は操
業を停止して接触式膜厚計により測定を行なっていた。
このため、操業中の膜厚分布の変動に充分対応すること
ができず、鋳片の品質悪化およびブレークアウトの発生
を未然に防止することが難しかった。
【0004】そこで、双ベルト連続鋳造機において、オ
ンライン非接触でコーティング膜厚およびその分布を測
定することが可能なコーティング膜厚分布測定装置とし
て、本出願人は、コーティング膜厚分布測定装置(特願
平2−312803号)を提示した。このコーティング
膜厚分布測定装置は、コーティング膜厚値によって鋳造
ベルトの光反射率が異なることに着目したもので、鋳造
ベルトの反射光量分布をテレビカメラを用いて測定す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特願平2−31280
3号の装置は、ある膜厚値(20μ程度)までは測定可
能であるが、膜厚値が大きくなると反射光量の変化がな
くなり(一定となり)測定が不可能となる。また、この
装置による膜厚測定は、絶対測定法でないため、コーテ
ィングの材質が変われば、その都度、校正を必要とす
る。
【0006】本発明は、オンライン非接触で、広い膜厚
範囲で高精度で膜厚を測定することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の導電材表面の膜
厚測定装置は、コーティングが施された導電材(5)の表
面に対向するコイル部材(12)と、該コイル部材(12)に通
電しそのインピーダンスを該コイル部材(12)と導電材
(5)間の距離対応の第1電気信号(Lg)に変換する第1信
号処理回路(10)を含む渦電流式距離検出手段(10h,10);
前記コーティングが施された導電材(5)の表面に光照射
する投光手段(22)と、反射光を受光する受光素子(26)
と、反射光の入射角を、投光手段(22)と導電材(5)の表
面のコーティング間距離対応の第2電気信号(Ls)に変換
する第2信号処理回路(20)を含む光学式距離検出手段(2
0h,20);および、渦電流式距離検出手段(10h,10)の第1
電気信号と光学式距離検出手段(20h,20)の第2電気信号
との差(Lg-Ls)を、コーティング膜厚に変換する膜厚演
算手段(30);を備える。なお、カッコ内の記号は後述す
る実施例の対応要素を示す。
【0008】
【作用】これによれば、膜厚演算手段(30)が、渦電流式
距離検出手段(10h,10)の第1電気信号(Lg)と光学式距離
検出手段(20h,20)の第2電気信号(Ls)との差(Lg-Ls)
を、コーティング膜厚に変換する。従って、それぞれの
距離検出手段(10h,10,20h,20)の相対位置が明確であれ
ば、距離検出手段(10h,10,20h,20)から導電性部材(5)ま
での距離が変化しても、それぞれの検出距離対応の電気
信号の差(Lg-Ls)をとることで導電性部材(5)までの距離
変化を吸収し、コーティング膜厚の検出精度に影響しな
い。
【0009】また、本発明を双ベルト鋳造機のコーティ
ング膜厚測定に用いた場合、ベルトの振動等により、測
定装置からベルトまでの距離が変動しても、ベルト上に
塗布されたコーティング材の膜厚測定には何ら影響がな
く、常に安定した精度を維持できる。さらに、渦電流式
距離検出手段(10h,10)および光学式距離検出手段(20h,2
0)の両方とも非接触で距離を検出できるので、膜厚測定
の際にベルトの駆動を停止する必要がなく、オンライン
のコーティング膜厚測定が可能である。
【0010】本発明の好ましい実施例では、コイル部材
(12),投光手段(22)および受光素子(26)を一体に支持す
る基体(SH);該基体(SH)を、導電材(5)の表面のコーテ
ィングの膜厚を検出する位置から待避位置に、またその
逆に駆動する駆動手段(MD);前記基体(SH)が待避位置に
あるとき前記コイル部材(12)および投光手段(22)に対向
する導電性の校正板(3);および、前記基体(1)が待避位
置にあるとき、渦電流式距離検出手段(10h,10),光学式
距離検出手段(20h,20)および膜厚演算手段(34)の少なく
とも1つの変換特性を補正する校正手段(31);を更に備
える。
【0011】従って、基体(SH)を待避位置に回動し、距
離検出手段(10h,10,20h,20)が校正板(3)に対向した状態
で、渦電流式距離検出手段(10h,10)が変換した距離対応
の第1電気信号と、光学式距離検出手段(20h,20)が変換
した距離対応の第2電気信号との差が、所定値(コイル
部材(12),投光手段(22)および受光素子(26)のそれぞれ
が導電材(5)から同距離にあれば、0)となるように校正
手段(31)を用いて補正(校正)すれば、経時変化等により
発生する距離検出手段(10h,10,20h,20)の変換した電気
信号のずれを無くし得る。すなわち、比較的に容易に距
離検出手段(10h,10,20h,20)の校正が可能であり、所定
時間毎にこの校正を行なうことで、常に高精度の測定が
可能となる。
【0012】本発明の他の目的および特徴は図面を参照
した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0013】
【実施例】図1に、本発明の一実施例装置を用いた双ベ
ルト方式の連続鋳造機の概略を示す。上部ロール50を
含む複数のロール回転により送られる鋳造ベルト(但
し、導電性)51の表面にはコーティングノズル53か
らスラリー状のコーティング材が吹き付けられ、ベルト
ヒータ54により電磁加熱で鋳造ベルト51が加熱さ
れ、これによりコーティング材が加熱乾燥され、溶鋼5
2を冷却する鋳型の側壁の一部となる。ここで、上部ロ
ール50付近では、鋳造ベルト51が上部ロール50に
密着しているので、ベルト51の振動(厚み方向の位置
変化)が少ない。すなわち、検出対象物までの距離の変
動が比較的に少ない。従って、図1に示すように本発明
の一実施例装置の距離検出部である基体フレームSF
は、上部ローラ50付近に設置することにより、距離変
動に対する影響を受けにくく、コーティング膜厚値の測
定精度がより向上する。
【0014】図2に、基体フレームSFに備わる基体S
Hの部分断面図を示す。10h,20hは、後述する渦
電流変位検出器10およびレーザ変位検出器20のそれ
ぞれのヘッドであり、符合5は検出対象物である導電性
部材(図1の鋳造ベルト51に対応)、符合4は導電性
部材に塗布されたコーティング材である。以下、図1お
よび図2を参照して基体フレームSFにつてい説明す
る。
【0015】基体フレームSFは回転軸2を有してお
り、この回転軸2には、図示しない接続部材を介してモ
ータSDの回転が伝達される。すなわち、モータSDを
駆動することにより、回転軸2は回転動駆される。さら
に回転軸2には、基体SHが固定されており、基体SH
は回転軸2の回転に伴って回転する。また基体SHに
は、ヘッド10h,20hをペアとした複数のへッド
が、上部ローラ50の回転軸方向と平行に2列に並んで
いる。
【0016】従って、本実施例では、モータSDを駆動
すると基体SHが軸2を中心に回動し、基体SHのヘッ
ド10h,20hは、鋳造ベルト51(図2の導電性部
材5)または基体フレームSFに設けられた導電性の校
正板3のそれぞれに対向する。また、複数のヘッド10
h,20hを有し、複数点での測定を行なう。
【0017】図3に、ヘッド10h,20hで検出され
た信号を距離対応に電気信号に変換する測定回路1の構
成概略を示す。測定回路1は、渦電流変位検出器10
と、レーザ変位検出器20と、演算部30とで構成され
ている。
【0018】まず、渦電流変位検出器10について説明
する。渦電流変位検出器10の先端部は、ヘッド10h
に設けられた検出コイル12と、コンデンサCを、並列
に配したLC共振型の変換回路を構成している。検出コ
イル12に周波発振回路11を接続すると、検出コイル
12から高周波の磁束が発生し、発生した磁束が電磁誘
導作用により導電性の検出対象物5に渦電流を生じさせ
る。更に、この渦電流が検出コイル12から発生した磁
束を切ることにより検出コイル12のインピーダンス変
化が生じる。このインピーダンス変化が周波数の変化と
なり、これを検波回路13およびリニアライザ14を介
して出力変位として計測する。ここで、発振回路11の
周波数、検出対象物5の導電率と透磁率を一定とする
と、検出コイル12のインピーダンスは、検出コイル1
2と検出対象物体5との距離のみの関数となる。従っ
て、検出コイル12のインピーダンスを測定することに
より、検出コイル12(ヘッド10h)と検出対象物5
との距離が測定できる。なお、上述のような渦電流方式
のセンサは、耐環境性が高く(水,油,ほこり等の演響
を受けない)、取扱いが容易で周波数応答が高い等の利
点がある。
【0019】次に、レーザ変位検出器20について説明
する。駆動回路23は、タイミング発生回路24により
形成される所定タイミングでレーザダイオード22の駆
動信号を形成する。ヘッド20hに設けられたレーザダ
イオード22より発生したレーザ光は、照射レンズ21
を介して検出対象物体5ヘ向けて照射される。
【0020】照射光は検出対象物体5に塗布されたコー
ティング材4の表面で反射され、この反射光が、ヘッド
20hに設けられた受光レンズ25を介して光位置検出
素子26上に結像する。光位置検出素子26は、一次元
のCCDセンサであり、レーザ光が結像位置に対応した
レベルの電気信号を発生する。レーザ光(反射光)の結
像位置は反射光の入射角に対応し、入射角は三角測量の
原理により反射物体(コーティング材4の表面)までの
距離に対応する。従って、光位置検出素子26より発生
する電気信号レベルは、コーティング材4の表面までの
距離に対応する。光位置検出素子26から出力された信
号はさらに増幅回路27で増幅されて信号処理回路28
に入力され、信号処理回路28で所定の処理(A/D変
換等)が施こされた後、演算・制御回路29で所定の処
理(リニア補正,平均処理等)が施こされ、出力され
る。
【0021】渦電流変位検出器10からの出力は、増幅
器32で増幅され、さらに増幅された信号Lgが検出対
象物5までの距離信号として、演算回路34に入力され
る。一方、レーザ変位検出器20からの出力は、増幅器
33で増幅され、さらに増幅された信号Lsがコーティ
ング材4の表面までの距離信号として、演算回路34に
入力される。演算回路34では、信号Lgと信号Lsの
差L(=Lg−Ls)を演算し、コーティング膜厚の測
定値Mtとして出力する。なお、バイアス調整回路31
は、増幅器32のバイアスを調整する回路である。これ
は、前に述べたように、検出対象物5の導電率,透磁率
を一定とすると距離のみの関数となるのであるが、検出
対象物5の導電率,透磁率は、雰囲気温度あるいは材質
の相異により変化する。そこで測定開始前に、後述する
校正を行なう時に信号ACSを受けると、Lg−Ls=
0となるように増幅器32のバイアスを調整する。すな
わち、LgがLsよりも大きい場合、バイアスは低く調
整し、LgがLsよりも小さい場合、バイアスは高く調
整する。
【0022】以上のように本実施例では、検出対象物5
(コーティング材下面)までの距離とコーティング材表
面までの距離との差よりコーティング膜厚を検出するの
で、ヘッド10hおよび20hとコーティング材表面ま
での距離に関係なく検出精度が一定となる。従って、検
出対象物の振動等により発生する距離変動の影響を受け
ない。
【0023】次に、本実施例の装置の実測データを示
す。
【0024】図4に、コーティングサンプル(導電性部
材にコーティング材を塗布したもの)を水平方向に移動
させた時の渦電流変位検出器10の増幅出力Lg,レー
ザ変位検出部20の増幅出力Ls,および演算回路34
の出力Mt(偏差L=Lg−Ls)の、それぞれの移動
距離との関係を示す。この結果より、コーティングサン
プルの水平方向のコーティング膜厚値が測定されている
ことが判る。なお、この場合、コーティングサンプルと
ヘッド10hおよび20hとの距離は一定としたが、オ
ンライン測定においてはコーティングされた部材(ベル
ト)の振動あるいは板厚が変動するため、ヘッド10
h,20hとコーティング材表面までの距離の変化が起
こる。
【0025】そこで、距離の変化があっても正常に測定
される(各検出器がそれぞれ正常に測定できる)ことを
確認するため、サンプル(コーティング材を塗布しない
もの)との距離を変化させた時の検出距離を測定した。
図4にその測定結果を示す。図4において、実線はレー
ザ変位検出器20の出力を距離に変換した値であり、破
線は渦電流変位検出器10の出力を距離に変換した値で
あり、一点鎖線はそれぞれの値の偏差(縦軸は右側)を
示す。この結果より、その距離が1mm変動した場合、
各検出値の偏差値は約±10μ以下であり、実質上、距
離変化による各変位検出器による検出精度は変わらな
い。なお、偏差の変化パターンには再現性があるため、
校正を行なうことで完全に偏差の変化をなくすことがで
きる。
【0026】図6に、測定回路1を含む本発明の構成概
略を示す。コンピュータ41は、操作表示ボード42か
らの指示により、測定または校正を行なう。測定を行な
う時は、コンピュータ41は、SHを測定位置(図1の
実線で示す位置)に駆動する。この時、回転軸2を駆動
するモータSDを、ドライブ回路MDを介して正回転付
勢する基体SHが測定位置まで駆動されリミットスイッ
チSPが開となると、ドライブ回路MDのモータ正転付
勢回路が「断」になり、モータSDの回転は停止し、基
体SHは測定位置で止まる。なおこの時、ドライブ回路
MDのモータ逆正転付勢回路が「接」になる。
【0027】この後、測定が終了した時(通常待機時)
または校正時には、コンピュータ41は、基体SHを校
正位置(図1の二点鎖線で示す位置)に駆動する。この
時、回転軸2を駆動するモータSDを、ドライブ回路M
Dを介して逆回転付勢する。基体SHが校正位置まで駆
動されるとリミットスイッチCPが開となり、ドライブ
回路MDのモータ逆回転付勢回路が「断」になり、モー
タSDの回転が停止し、基体SHは校正位置で止まる。
この時、逆にドライブ回路MDのモータ正転付勢回路が
「接」になる。
【0028】基体SHが所定の位置(測定位置または校
正位置)にあるときに、測定または校正を行なう。測定
回路1で検出された各距離データは、アナログ入力セレ
クタ及び分配信号器40を介してコンピュータ41に入
力される。また、校正を行なう時に、コンピュータ41
は、アナログ入力セレクタ及び分配信号器40を介して
測定回路1にバイアス調整器31に校正信号ACSを与
える。
【0029】図7,図8,および図9はコンピュータ4
1の制御動作を示す。まず、電源がオンになると(ステ
ップ1:以下、カッコ内ではステップと言う語は省略す
る)、初期化を行なう(2)。この初期化では、レジス
タの値やタイマの値をクリアする等の初期化を行なう。
次に、リミットスイッチCPが開であるか、すなわち基
体SHが校正位置(待機位置)にあるかをチェックし
(3)、そうでない場合は、モータSDを逆回転付勢し
て、基体SHを校正位置に駆動する(3,4,5)。
【0030】次に、校正処理(6〜11)を行なう。こ
こで、校正について説明すると、渦電流変位検出器10
は、ベルトの材質の変化や、周囲温度変化により、ベル
トの導電率,透磁率が変化し、測定誤差をきたす。また
渦電流変位検出器10は温度変化,経時変化とともに測
定値にずれ(1時間で数μ程度)を生じることが知られ
ている。そこで、本実施例の装置では、測定精度をより
安定させるために、校正板3を有し、基体SHが校正板
3に容易に向くような回動支持構成とし、基体SHが校
正板3に向いた時に、バイアス調整器31で測定値Mt
=Lg−Lsが0となるように増幅器32のバイアスの
調整を行ない、渦電流変位検出器10の増幅出力(変換
出力Lg)を調整する。
【0031】再度、図7を参照すると、校正処理ではま
ず、複数ある測定回路1のうちの1つを指定するレジス
タiの値を1とし(6)、i番目の測定回路のACS信
号「1」を出力する(7)。タイマTdをスタート
(8)、タイムオーバとなるまで待機する(9)。バイ
アス調整器31はACS信号「1」を受けるとこの時間
Tdの間に、測定値Mt=Lg−Lsが0となるように
バイアス調整を行なう。ステップ7〜9までの処理を検
出回路1の数だけ行なう(10,11)。
【0032】以上の校正処理(6〜11)が終了する
と、次に測定処理(12〜25)を行なう。ここでは、
まずモータSDを駆動して基体SHを測定位置に駆動す
る(12,13,14)。その後、複数ある測定回路1
の全ての測定値(Mt=Lg−Ls)をレジスタ内に順
次書き込み、全ての書込みが終了すると(16,17,
18)、モータSDを駆動して基体SHを校正位置(待
機位置)に駆動する(19,20,21)。その後、タ
イマTsをスタートし、この時間Tsの間に、各測定値
の平均,最大値および最小値を算出する等の演算を行な
い(23)、演算結果を操作表示部41に表示する(2
4)。タイマTsがタイムオーバとなると(25)、再
度ステップ6に戻り、上述した校正処理→測定処理を繰
返して行なう。
【0033】以上のように本実施例では、検出対象物5
(コーティング材下面)までの距離とコーティング材表
面までの距離との差よりコーティング膜厚を検出するの
で、ヘッド10hおよび20hとコーティング材表面ま
での距離に関係なく検出精度が一定となり、検出対象物
の振動等により発生する距離変動の影響を受けない。ま
た、基体SHが校正板3に向かうように回動し、またバ
イアス調整回路31を備えることで、非較的容易に校正
が行なえるようになり、この校正を所定時間毎に行なう
ことで装置の検出精度を常に高いレベルで維持できる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、検出対象
物までの距離変化の影響を受けず、また、容易に実施し
得る校正を行なう機能を有するので、常に安定した高精
度の測定を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例装置を用いた双ベルト方式
の連続鋳造機の概略を示すブロック図である。
【図2】 基体フレームSFに備わる基体SHの部分断
面図である。
【図3】 ヘッド10h,20hで検出された信号を距
離対応に電気信号に変換する測定回路1の構成概略を示
すブロック図である。
【図4】 コーティングサンプル(導電性部材にコーテ
ィング材を塗布したもの)を水平方向に移動させた時の
渦電流変位検出器10の増幅出力Lg,レーザ変位検出
器20の増幅出力Ls,および演算回路34の出力Mt
(L=Lg−Ls)の、それぞれの移動距離との関係を
示すグラフである。
【図5】 サンプル(コーティング材を塗布しないも
の)との距離を変化させた時の、レーザ変位検知部の出
力を距離に変換した値(実線),渦電流変位検知部の出
力を距離に変換した値(破線),およびそれぞれの値の
偏差(一点鎖線)を示すグラフである。
【図6】 測定回路1を含む本発明の構成概略を示すブ
ロック図である。
【図7】 コンピュータ41の制御動作を示すフローチ
ャートである。
【図8】 コンピュータ41の制御動作を示すフローチ
ャートである。
【図9】 コンピュータ41の制御動作を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
SF:基体フレーム SH:基体 MD:ドライブ回路 SD:駆動モータ 2:回転軸 3:校正板 4:コーティング材 5:導電性の検出対
象物(51) 10:渦電流変位検出器 20:レーザ変位検
出器 10h,20h:ヘッド 30:演算部 31:バイアス調整回路 50:ローラ 51:双ベルト 52:溶鋼 53:コーティング
ノズル 54:ベルトヒータ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コーティングが施された導電材の表面に対
    向するコイル部材と、該コイル部材に通電しそのインピ
    ーダンスを該コイル部材と導電材間の距離対応の第1電
    気信号に変換する第1信号処理回路を含む渦電流式距離
    検出手段;前記コーティングが施された導電材の表面に
    光照射する投光手段と、反射光を受光する受光素子と、
    反射光の入射角を、投光手段と導電材の表面のコーティ
    ング間距離対応の第2電気信号に変換する第2信号処理
    回路を含む光学式距離検出手段;および、 渦電流式距離検出手段の第1電気信号と光学式距離検出
    手段の第2電気信号との差を、コーティング膜厚に変換
    する膜厚演算手段;を備える導電材表面の膜厚測定装
    置。
  2. 【請求項2】前記コイル部材,投光手段および受光素子
    を一体に支持する基体;該基体を、前記導電材の表面の
    コーティングの膜厚を検出する位置から待避位置に、ま
    たその逆に駆動する駆動手段;前記基体が待避位置にあ
    るとき前記コイル部材および投光手段に対向する導電性
    の校正板;および、 前記基体が待避位置にあるとき、渦電流式距離検出手
    段,光学式距離検出手段および膜厚演算手段の少なくと
    も1つの変換特性を補正する校正手段;を更に備える、
    前記請求項1記載の導電材表面の膜厚測定装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020035786A (ko) * 2000-11-08 2002-05-15 나까무라 규조 막두께 측정장치
JP2002257506A (ja) * 2001-02-27 2002-09-11 Toppan Printing Co Ltd 非接触膜厚測定装置
US8173201B2 (en) 2007-08-17 2012-05-08 Seiko Epson Corporation Film-forming method and film-forming device
US8312917B2 (en) 2004-12-13 2012-11-20 Nucor Corporation Method and apparatus for controlling the formation of crocodile skin surface roughness on thin cast strip

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