JPH0522211Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ゴルフ練習用マツトに関するもので
ある。

（従来の技術） 従来、室内等でゴルフのパツテイングを練習す
るには、長方形状のゴルフマツトにホールを形成
したものが知られている。このゴルフマツトに
は、床面に拡げられる合成樹脂製のマツト本体に
多数本の突起が突設されており、パツテイングの
練習をする場合には、この多数本の突起上にゴル
フボールを搭載してホール方向にゴルフボールを
叩くようになつている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、このような従来のゴルフマツト
では、ホールが開口された実際のグリーンと異な
り、芝目の突出方向が一定になつてしまうので、
ボールの転動時に働く抵抗が大きくボールが転が
り難い所謂「逆目」の場合であるとか、或いは、
ボールが転がり易い所謂「順目」の場合、若しく
は、左右何れかに傾いている場合などのパツテイ
ングを行う際の芝目の選択が出来ない不具合があ
つた。

（考案の目的） 本考案はかかる問題に着目して考案されたもの
であり、その目的は、パツテイングの際の芝目の
状態を多様な状態に変更出来、これによつて、パ
ツテイング技術を従来の練習器具を使う場合より
も一段と上達させることが出来るゴルフ練習用マ
ツトを提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案にかかるゴ
ルフ練習用マツトは、同一の大きさの多角形に形
成されたマツト本体と、このマツト本体を積層し
て収納するケースと、前記マツト本体を敷設する
底板部及び底板部の周囲に形成された複数のマツ
ト本体を嵌合させる枠部からなる外枠と、枠部の
下端縁部に差し込む高さ調節用のバーとを備えて
おり、前記マツト本体には先端部が複数に枝分か
れた芝状突起が一定方向に傾斜して多数形成さ
れ、各マツト本体には前記芝状突起の傾斜方向が
表示され、マツト本体の周縁部には隣接するマツ
ト本体の周縁部と結合する係止部が形成されるこ
とを特徴とする。

（作用） 本考案にかかるゴルフ練習用マツトによれば、
マツト本体同士を接合すると、一連のパツテイン
グ用のコースが形成されるが、マツト本体に群生
された草状の突起が一定方向に傾斜しているの
で、マツト本体の接合部位を変更すると、このコ
ースを形成する芝目の傾斜方向が変更されること
となる。

（実施例） 以下、本考案にかかるゴルフ練習用マツトの実
施例を図面を参照にして説明する。

第１図は、本考案の第１実施例にかかるゴルフ
練習用マツトの合成樹脂からなるマツト本体１を
示している。このマツト本体１の外形形状は、正
八角形状に形成されており、第５図に示すよう
に、マツト本体１の外周縁部同士を接合すると、
パツテイング位置ＰからホールまでのコースＣが
形成されるようになつている。このマツト本体１
には、第２図に示すように、芝を構成する一群の
芝状突起２が一体に形成されており、本実施例で
はこの芝状突起２の先端部は三葉に分かれてい
る。この芝状突起２の対象中心線ｌはマツト本体
１の垂直線Ｖに対して所定角度θ₁だけ傾斜してお
り、一群の芝状突起２全体がマツト本体１の垂直
方向に対して一定方向に傾斜している。この芝状
突起２の傾斜方向は芝目の方向D₁を決定してい
る。本実施例にかかるマツト本体１には芝状突起
２の傾斜方向を示す平行線の線幅を徐々に細くし
たり太くしたりしたL₁，L₂が描出され、平行線
L₁，L₂の向きの組合せによつて、マツト本体１
を更に１ｂ，１ｂに沿つて多分割した時にもコー
スＣの芝目の向きが一目でわかるようになつてい
る。また、芝状突起２の基部２ａから先端部２ｂ
までの高さは３mm乃至８mm程度に設定可能である
が、マツト本体１から芝状突起２の先端部２ｂま
での高さＨは夫々一様にむらなく平面状に形成さ
れている。マツト本体１には、空気抜き及び水抜
き用の貫通孔ｈが形成されている。

このマツト本体１は、第３図に示す外枠３内に
収納され、この外枠３内に収納されることによつ
て互いの位置ずれが防止されている。この八角形
状の隅同士に形成される四角形状の隙間には、第
５図に示すように、四角形状のマツト本体４が嵌
合されるようになつている。外枠３は、マツト本
体１の外周縁部１ａを支える枠部３ａを備えてお
り、この枠部３ａの下側であつて床面に当接する
部位には、高さ調整用のバー５を差し込む凹部３
ｂが形成されている。この凹部３ｂは枠部３ａの
周囲に亘つて形成され、この凹部３ｂと床面との
間にテーパーを有するバー５を挿入してバー５上
に表示した高さ調整用目易目盛５ａによりアンジ
ユレーシヨンの調整が出来るようになつている。
又、枠部３ａによつて囲まれた部分は底板部３ｃ
とされ、この底板部３ｃには有底筒体形状のホー
ル５と、水抜き孔６が形成されている。水抜き孔
６は栓７によつて閉成されている。外枠３の長手
方向の一端部は、他の外枠３′と外枠３との境界
部を形成する傾斜部３ｄ，３d′が形成されてい
る。この傾斜部３ｄは外枠３内に水を入れる場合
の水漏れ防止として機能している。又、外枠３同
志を接合するため例えば外枠３と外枠３′の傾斜
部３ｄ，３d′に係合部３ｅ，３ｆが形成されてい
る。尚、本実施例にかかるマツト本体１には、マ
ツト本体１同士を接合させる係止部を設けていな
いが、この係止部は、例えば、第４図に示すよう
に、互いに嵌合する突起８ａと凹部８ｂとで形成
しても良いし、鉤状フツクと鉤状フツクを係止す
る孔付き係止部や、マジツクフアスナー（商標）
やチヤツクなどの接続により行つても良い。

第６図乃至第８図は、本考案の他の実施例を示
しており、第６図、第７図にかかるものでは、マ
ツト本体１０が正六角形状に形成されている。
又、第８図にかかるものでは、マツト本体２０は
正方形状に形成されている。これらのマツト本体
１０，２０は芝目を形成する芝状突起１０ａ，２
０ａが一つの片、例えば、A₁若しくはB₁に対し
て直交方向に伸びており、マツト本体１０，２０
の接合状態を第６図に示すように芝目の方向D₂，
D₃を種々に変更することにより、ボールの転が
るコースの芝目の傾斜方向を容易に変更出来る。
第９図３１は前記本ゴルフ練習用マツト一式とパ
ター３０を格納し携帯を便利にする収納ケースで
ある。

（考案の効果） 本考案にかかるゴルフ練習用マツトは、以上説
明したように構成したので、パツテイングの際の
芝目の状態を多様な状態に変更出来ることとな
り、パツテイング技術を従来の練習器具を使う場
合よりも一段と上達させることが出来る。又、地
方に旅行する際にも簡単に携帯出来、任意の時に
練習が行える。

更に、芝目が枝別れしているので、より一層自
然な芝の状態でボールを打つことが出来る。又、
芝を枝分かれさせるので、マツト本体に形成する
芝の本数を少なく出来るから、マツトの製作に手
間がかからないと共に、マツト本体同士を係止部
により互いに連結させるので、マツト本体同士が
離れることがない。又、マツト本体に芝の傾斜方
向が表示されているので練習し易い。又、高さ調
節用のバーにより芝に高低をつけることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例にかかるマツト本
体の平面図、第２図はマツト本体に形成される芝
状突起の傾斜状態を示す断面図、第３ａ図は第１
実施例のマツト本体を配列する外枠の概略形状を
示す説明図、第３ｂ図は第１実施例の外枠の高さ
を調整するバーの斜視図、第４図は第１図のマツ
ト本体同士を接合するためにその外周縁部に接続
機構を設けて互いに接続した場合の説明図、第５
図は第１図にかかるマツト本体を外枠内に配設し
た状態の平面図、第６図は本考案の第２実施例に
かかるマツト本体の平面図、第７図は第２実施例
にかかるマツト本体を外枠内に配設した状態の平
面図、第８図は第３実施例にかかるマツト本体の
平面図、第９図は第１実施例のゴルフ練習用マツ
ト一式を格納する収納ケースである。 １……マツト本体、２……芝状突起、３……外
枠、５……ホール、A₁……正多角形の一片、B₁
……正多角形の一片、Ｃ……コース、ｌ……傾斜
中心線、θ₁……傾斜角度、Ｐ……パツテイング位
置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 同一の大きさの多角形に形成されたマツト本体
   と、このマツト本体を積層して収納するケース
   と、前記マツト本体を敷設する底板部及び底板部
   の周囲に形成されて複数のマツト本体を嵌合させ
   る枠部からなる外枠と、枠部の下端縁部に差し込
   む高さ調節用のバーとを備えており、前記マツト
   本体には先端部が複数に枝分かれた芝状突起が一
   定方向に傾斜して多数形成され、各マツト本体に
   は前記芝状突起の傾斜方向が表示され、マツト本
   体の周縁部には隣接するマツト本体の周縁部と結
   合する係止部が形成されることを特徴とするゴル
   フ練習用マツト。