JPH05220520A - 高精度絞り成形加工方法 - Google Patents

高精度絞り成形加工方法

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JPH05220520A
JPH05220520A JP3358930A JP35893091A JPH05220520A JP H05220520 A JPH05220520 A JP H05220520A JP 3358930 A JP3358930 A JP 3358930A JP 35893091 A JP35893091 A JP 35893091A JP H05220520 A JPH05220520 A JP H05220520A
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JP
Japan
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metal plate
coating layer
resin coating
metal
container
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP3358930A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Matsuda
健 松田
Norio Ikeda
憲雄 池田
Yoichiro Totsugi
洋一郎 戸次
Yoji Hirano
洋二 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Aluminum Co Ltd
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Furukawa Aluminum Co Ltd
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
Application filed by Furukawa Aluminum Co Ltd, Mitsubishi Kasei Corp filed Critical Furukawa Aluminum Co Ltd
Priority to JP3358930A priority Critical patent/JPH05220520A/ja
Publication of JPH05220520A publication Critical patent/JPH05220520A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】表示の施された金属板から容器を成形する場合
に当該表示を容器のほぼ予定された位置に繰り返し精度
良く配置でき、また、使用材料の無駄を少なくできるよ
うに改良された高精度絞り成形加工方法を提供する。 【構成】片面に樹脂被覆層を設けた金属板8に樹脂被覆
層が容器内部となる方向の絞り成形加工を施すに当た
り、金属板の金属面側には粘度が50cst(40℃)
以上の潤滑油を塗布し、樹脂被覆層側には潤滑油を塗布
することなく成形加工を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高精度絞り成形加工方
法に関するものであり、詳しくは、例えば、表示の施さ
れた金属板から容器を成形する場合に好適に使用するこ
とができる高精度絞り成形加工方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、片面に樹脂被覆層を設けた金属板
の絞り加工により、厨房器類を初めとする各種の容器類
が成形されて実用に供されている。特に、厨房器類に
は、被覆樹脂として、クリヤー系フッ素樹脂が広く使用
されている。一方、上記の容器類に目盛りや文字などの
表示を施す方法としては、刻印加工が一般的であった
が、印刷法を始めとする刻印加工以外の各種の方法が開
発されている。そして、これらの方法は、成形前の金属
板に適用され、各種の図形や模様なども施すことが可能
であり、また、刻印と異なり鮮明な表示が可能であるこ
とから極めて有用である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の絞り
成形加工により、表示の施された金属板から容器を成形
する場合、成形精度が十分でないために、容器の表示の
位置、特に、高さ方向の位置が安定せず、その結果、表
示が容器の底からの高さを規定するもののような場合に
は著しく誤差を生じてその機能を果たせ得ない。特に、
水位線目盛りのように容器の側壁に対向して施される表
示の場合は、対向した表示同志に著しいズレを生じる。
【0004】しかも、上記のように成形精度が悪い場合
は、使用材料の無駄が大きいと言う問題もある。すなわ
ち、絞り成形加工においては、製品の仕上がり寸法に対
して余裕を持ったブランク径の金属板を使用し、そし
て、成形後に切断して製品寸法に仕上げるが、成形精度
が悪い場合は、成形後の寸法が一定とならないため、よ
り大きなブランク径の金属板を使用する必要があり、使
用材料の無駄が大きくなる。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みなされたもので
あり、その目的は、例えば、表示の施された金属板から
容器を成形する場合に当該表示を容器のほぼ予定された
位置に繰り返し精度良く配置でき、また、使用材料の無
駄を少なくできるように改良された高精度絞り成形加工
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、容器の表示位置
のバラツキやズレは、次の機構に基づいて発現されると
の知見を得た。すなわち、金属板の絞り加工において、
金属板は、ダイス及びブランクホルダー(シワ押さえ
板)で拘束されながら、パンチによりダイスの凹部に押
し込まれて成形される。この際、ブランクホルダーの押
さえ力の不均一等により、容器状に成形されつつある金
属板の外周において特定方向に潤滑油の油膜切れが生じ
てフランジ部の流入抵抗が異常に増大する。そして、不
均一に増大したフランジ部の流入抵抗がパンチによる拘
束力を上回った場合、容器状に成形されつつある金属板
がパンチ上を滑ってズレを生じる。その結果、表示の施
された金属板の場合、成形された容器の表示位置にバラ
ツキやズレを生じる。
【0007】本発明者等は、上記の知見を基にして更に
検討重ねた結果、潤滑剤を巧みに利用するならば、パン
チと金属板との拘束力を増加でき、容器状に成形されつ
つある金属板のズレを有効に防止し得るとの知見を得、
本発明の完成に到った。すなわち、本発明の要旨は、片
面に樹脂被覆層を設けた金属板に樹脂被覆層が容器内部
となる方向の絞り成形加工を施すに当たり、金属板の金
属面側には粘度が50cst(40℃)以上の潤滑油を
塗布し、樹脂被覆層側には潤滑油を塗布することなく成
形加工を行うことを特徴とする高精度絞り成形加工方法
に存する。
【0008】以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に
説明する。図1(a)、(b)は、一般的な絞り成形加
工の説明図であり、(a)は絞り加工開始前の状態を表
し、(b)は、絞り加工開始後の状態を表す。
【0009】本発明の高精度絞り成形加工方法は、従来
の方法と同様に、パンチ(1)、ダイス(2)及びブラ
ンクホルダー(3)から主として構成された金型を用い
て実施される。パンチ(1)は、ボルスタープレート
(4)に支持され、ブランクホルダー(3)は、クッシ
ュンピン(5)を介してダイクッションプレート(6)
に支持されている。ダイス(2)はスライドプレート
(7)に支持され、クランク機構等により降下される。
【0010】金属板(8)は、図1(a)に示すよう
に、パンチ(1)及びブランクホルダー(3)の上に載
置される。そして、金属板(8)は、図1(b)に示す
ように、ダイス(2)の降下により、その周囲をブラン
クホルダー(3)で拘束されながら、その中央部をダイ
ス(2)の凹部に押し込まれて成形される。本発明にお
いて、金属板(8)としては、アルミニウム板、アルミ
ニウム合金板、ステンレススチール板、これら金属の積
層体(すなわちクラッド板)が用いられる。そして、こ
れらの金属板は、片面に樹脂被覆層を設けて用いられ
る。
【0011】上記の樹脂被覆層を構成する樹脂として
は、特に制限されないが、調理物との非粘着性を必要と
する厨房器類の場合には、好ましくは、クリヤー系フッ
素樹脂が好適である。フッ素樹脂被覆層は、粗面化した
金属素板に、クリヤー系フッ素樹脂の塗料を塗布する
か、または、クリヤー系フッ素樹脂のフィルムを貼合
し、必要に応じて、塗布膜またはフィルムを加熱焼付け
することにより得られる。
【0012】そして、クリヤー系フッ素樹脂被覆層とし
ては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テト
ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パ−フルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン
−テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビ
ニル(PVF)などが挙げられる。
【0013】また、金属板(8)には、その表面に、所
望の目盛り、印、文字、図形、図柄、模様などの表示
(a)を施して用いるのが好ましい。金属板(8)の表
示(a)は、通常、塗料組成物を印刷あるいは塗布する
ことにより行われる。塗料組成物は、金属に対する密着
性が良好な耐熱性樹脂を溶媒に溶解たのち着色剤を配合
して調製することができる。そして、耐熱性樹脂として
は、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、
ポリフェニレンサルファイド樹脂、エポキシ樹脂などが
挙げられ、着色剤としては、銅フタロシアニンブルー、
フタロシアニングリーン、カーボンブラック等が挙げら
れる。
【0014】また、金属板(8)の表示(a)は、炭化
物、窒化物、ホウ化物、酸化物などを蒸着物質とするド
ライプレーティング(フアッションメッキ)処理によっ
ても施すことができる。この場合、マスクパターンとし
ては、上記の耐熱性樹脂フィルムに切欠を施して形成し
たものを利用することができる。なお、上記の表示
(a)の付与は、その方法に従って、樹脂被覆の前後の
何れの段階で行なってもよい。
【0015】本発明の特徴は、金属板(8)の金属面側
には粘度が50cst(40℃)以上の潤滑油を塗布
し、樹脂被覆層側には潤滑油を塗布することなく成形加
工を行う点にある。潤滑剤としては、40℃における粘
度が50cst以上の潤滑油である限り、その種類は特
に制限されない。粘度が50cst未満り潤滑剤は、油
膜強度が弱いため、金属板のズレを有効に防止すること
が困難である。また、潤滑剤としては、金属板(8)の
金属面側への塗布の容易性等を考慮し、40℃における
粘度が200cst程度以下のものがよい。
【0016】そして、本発明においては、金属板(8)
の樹脂被覆層側には潤滑油を塗布しないことにより、樹
脂被覆層側の滑りを抑制してパンチと金属板との拘束力
を増加させるが重要である。しかしながら、樹脂被覆層
側には、上記の拘束力に影響を与えない範囲において潤
滑性を付与することは差支えない。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により、
更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない
限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、
以下の諸例においては、片面に30μの膜厚に弗素樹脂
がコーティングされたJIS−3004相当のアルミニ
ウム合金(板厚2mm,直径420mm)を用いた。そ
して、予め、図2に示すように、樹脂被覆層側に点状の
表示(a)を施して使用した。点状の表示(a)は、金
属板と同心となる一定半径の円上に45°おきに施し
た。
【0018】実施例1 金属板の金属面側のみに粘度400cst(40℃)の
油性潤滑剤(日本工作油(株)製、「PG−374
0」)を全体にわたって塗布し、弗素樹脂被覆層が容器
内部となる方向の絞り成形加工を施した。絞り成形加工
は、150トンのクランクプレスを備え、パンチ径が2
15mmの成形機を用い、絞り比1.9、絞り深さ70
mmの条件下に行った。同一条件下で10枚の金属板に
ついて絞り加工を行い、図3に示す絞り成形後の表示位
置高さHを測定した。目標値に対する各点のズレ及び対
向する点同志のズレを求め、その結果を表1に示した。
【0019】比較例1 実施例1において、金属板の両面に粘度400cst
(40℃)の油性潤滑剤(「PG−3740」)を全面
塗布した他は、実施例1と同様に同一条件下で10枚の
金属板について絞り加工を行い、絞り成形後の表示位置
高さHを測定した。目標値に対する各点のズレ及び対向
する点同志のズレを求め、その結果を表1に示した。
【0020】
【表1】 実施例1 比較例1 ──────────────────────────────────── <目標値に対する各点のズレ> 1.5mm未満(%) 88 23 1.5mm以上(%) 12 77 ズレの平均値(mm) 0.7 2.4 <対向する点同志のズレ> 成形毎の最大値の平均値(mm) 1.6 7.0 全体の最大値(mm) 2.1 7.6 ────────────────────────────────────
【0021】表1に示した結果から明らかなように、本
発明の絞り成形加工方法は、概略90%程度の割合で目
標値に対する各点のズレを1.5mm未満に抑えること
ができ、また、対向する点同志のズレを大幅に小さくす
ることができ極めて高精度の絞り成形加工方法である。
そして、本発明の絞り成形加工方法は、上記のように成
形精度が高いために、使用材料の無駄が少ないと言う効
果も有する。
【0022】
【発明の効果】以上説明した本発明の高精度絞り成形加
工方法によれば、例えば、表示の施された金属板から容
器を成形する場合に当該表示を容器のほぼ予定された位
置に繰り返し精度良く配置でき、また、使用材料の無駄
を少なくできる。よって、本発明の工業的価値は大であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な絞り成形加工の説明図であり、(a)
は絞り加工開始前の状態を表し、(b)は、絞り加工開
始後の状態を表す。
【図2】実施例および比較例において用いられた金属板
の説明図である。
【図3】絞り成形後の表示の高さ位置を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
(1):パンチ (2):ダイス (3):ブランクホルダー (4):ボルスタープレート (5):クッションピン (6):ダイクッションプレート (7):スライドプレート (8):金属板 (a):表示
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸次 洋一郎 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河アルミニウム工業株式会社内 (72)発明者 平野 洋二 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河アルミニウム工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面に樹脂被覆層を設けた金属板に樹脂
    被覆層が容器内部となる方向の絞り成形加工を施すに当
    たり、金属板の金属面側には粘度が50cst(40
    ℃)以上の潤滑油を塗布し、樹脂被覆層側には潤滑油を
    塗布することなく成形加工を行うことを特徴とする高精
    度絞り成形加工方法。
JP3358930A 1991-12-26 1991-12-26 高精度絞り成形加工方法 Withdrawn JPH05220520A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3358930A JPH05220520A (ja) 1991-12-26 1991-12-26 高精度絞り成形加工方法

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JP3358930A JPH05220520A (ja) 1991-12-26 1991-12-26 高精度絞り成形加工方法

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JPH05220520A true JPH05220520A (ja) 1993-08-31

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ID=18461853

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022086278A1 (ko) * 2020-10-22 2022-04-28 주식회사 엘지에너지솔루션 전지케이스 성형장치 및 이를 이용한 전지케이스 제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022086278A1 (ko) * 2020-10-22 2022-04-28 주식회사 엘지에너지솔루션 전지케이스 성형장치 및 이를 이용한 전지케이스 제조방법

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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990311