JPH05217552A - 紫外線照射装置 - Google Patents

紫外線照射装置

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JPH05217552A
JPH05217552A JP10874892A JP10874892A JPH05217552A JP H05217552 A JPH05217552 A JP H05217552A JP 10874892 A JP10874892 A JP 10874892A JP 10874892 A JP10874892 A JP 10874892A JP H05217552 A JPH05217552 A JP H05217552A
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JP
Japan
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discharge space
light source
discharge
ultraviolet
electrode
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Application number
JP10874892A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Miwa
裕之 三輪
Tsutomu Fuchiwaki
務 渕脇
Takashi Kawanami
尚 川並
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高出力化高密度化を図っても紫外線出力特性の
優れたしかも均一処理ができる大出力紫外線照射装置を
提供すること 【構成】放電空間を形成し、放電方向に対して垂直な放
電空間断面の大部分が偏平状の発光部と、前記放電空間
の両端にそれぞれ設けられ上記放電空間に放電を形成す
る電極と、前記放電空間の両端にそれぞれ設けられ、前
記各電極を収容した電極収容部と、を備えた紫外線放射
光源と、 上記光源の近傍に設けられ上記光源の偏平面
に対して平行な位置関係となる被照射物配設部とを具備
した。 【効果】光源自体で、従来の円筒形発光管において1.
6〜3A/cm2 の高密度化が限界であったものが、それ
以上の8A/cm2 程度までの高密度化に対応でき、しか
も、光源からの紫外線出力は偏平面においては、どの部
分もほぼ均一となるが、被照射物が偏平面にほぼ平行に
位置されるために、均一な処理が行い得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば光化学反応用
の紫外線照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線光源を用いた光化学反応装置は種
々の分野に採用されており、例えば光CVD(Chemical
Vapor Deposition )法によるSi薄膜の合成、レジス
トの光硬化および光アッシングあるいは光洗浄等を始め
とする半導体製造関連などにおいて広く普及し、かつそ
の応用分野の伸びも著しい。
【0003】また、水の浄化滅菌処理や食肉の殺菌処理
などにおいても短波長の紫外線を照射する技術の研究お
よび開発が急速に進みつつある。
【0004】これらの分野においては、短波長紫外線を
効率よく照射する光源の開発が望まれており、このた
め、低圧水銀紫外線放電灯が用いられている。
【0005】低圧水銀放電灯は、紫外線を透過する石英
ガラス等からなる発光管の両端に電極を封装するととも
に、この発光管内に水銀を含む希ガスを封入し、この水
銀主体の上記希ガスを低圧状態で放電させて水銀の共鳴
線254nmおよび185nmを始めとする短波長紫外線領
域の光を効率よく放射するようになっている。
【0006】ところが、最近において益々低圧水銀放電
灯の光出力向上が求められるようになり、超高出力タイ
プのランプの実用化が試みられつつある。
【0007】超高出力タイプのランプとして、図10に
示すように、円筒状の石英ガラス製の発光管の両端部に
それぞれ陽極と陰極を別個に設け、一端側の陽極と他端
側の陰極との間、および一端側の陰極と他端側の陽極と
の間で、交互に放電させるようにしたランプ1を本発明
者らは開発した。このようにそれぞれ陽極と陰極を互い
に別個に設けると、陰極を小形にして放熱を小さくする
ことができ、逆に陽極を大形にして放熱を大きくし、こ
れら電極の損失を低減でき、つまり電極効率を高めるこ
とができるので、発光効率を向上させることができる利
点がある。
【0008】図において2は、紫外線透過率の高い石英
ガラスからなる発光管であり、この発光管2の両端部は
ステム3,3(一方のみ図示する)が封止させている。
これらステム3,3にはそれぞれ陽極4と陰極5が封装
されている。陽極4は、タングステンWなどからなる円
板形をなし、この陽極4の背部にタングステンのコイル
フィラメントからなる陰極5を配置してある。陰極5の
放電空間側前方に円板形の陽極4を配置するのは、陽極
4に突入する高速電子から陰極5を保護しようとするた
めである。
【0009】なお、6はリ―ド線である。
【0010】この発光管2には、所定量の水銀またはア
マルガムと、始動用のアルゴンガスが封入されている。
【0011】このような低圧水銀紫外線放電灯は交流電
源に接続され、一端側の陽極4と他端側の陰極5との間
に半波電流成分を流してこれらの間で放電させ、次に一
端側の陰極5と他端側の陽極4との間に逆半波電流成分
を流してこれらの間で放電させ、このように交互に放電
を繰り返して点灯を継続する。
【0012】このような放電により水銀主体の蒸気が低
圧状態で励起され、この結果水銀の共鳴線254nmや1
85nmを始めとする短波長紫外線領域の光を放射する。
【0013】このような構造とすることにより例えばア
―ク入力5W/cm,発光部内径24mm(断面積約4.5
cm2 )放電電流7A(電流密度約1.6A/cm2 )の5
00Wの紫外線放射光源が可能となった。
【0014】しかしながら、産業界では更に高い高出力
化高密度化が望まれており、発明者らはこれに対し種々
検討を行った結果、従来の図10に示す円筒状の発光管
構造では入力を上げていくにつれ水銀ラインの自己吸収
が顕著になり、過度に入力を増すとかえって紫外線出力
が低下することが判明し、入力密度に限界があることが
わかった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
背景を鑑みて成されたもので、その目的は、より高出力
化高密度化を図っても紫外線出力特性の優れ、しかも均
一処理できる大出力紫外線照射装置を提供することであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、放電
空間を形成し、放電方向に対して垂直な放電空間断面の
大部分が偏平状の発光部と、 前記放電空間の両端にそ
れぞれ設けられ上記放電空間に放電を形成する電極と、
前記放電空間の両端にそれぞれ設けられ、前記各電極
を収容した電極収容部と、 を備えた紫外線放射光源
と、 上記光源の近傍に設けられ上記光源の偏平面に対
して平行な位置関係となる被照射物配設部と、 を具備
したことを特徴とする紫外線照射装置である。
【0017】請求項2の発明は、箱体内に、上記光源お
よび上記光源の偏平面に対して平行な位置関係に被照射
物を配置する被照射物配設部を収納したことを特徴とす
る紫外線照射装置である。
【0018】請求項3の発明は、放電空間を形成し、放
電方向に対して垂直な放電空間断面の大部分が偏平状の
発光部と、 前記放電空間の両端にそれぞれ設けられ上
記放電空間に放電を形成する電極と、 前記放電空間の
両端にそれぞれ設けられ、前記各電極を収容した電極収
容部と、 を備えた紫外線放射光源と、 上記光源の近
傍に設けられ上記光源の偏平面に対向した位置関係とな
る反射面を有した反射体と、 を具備したことを特徴と
する紫外線照射装置である。
【0019】請求項4の発明は、箱体内に、上記光源、
上記反射体および上記光源に対して上記反射面と反対の
方向に設けられ被照射物を配置する被照射物配設部 を
収納したことを特徴とする紫外線照射装置である。
【0020】さらに、光源から反射体に出力された紫外
線は反射され、反射した紫外線は、一部あるいは大部分
が一旦光源を透過して被照射物に到達する。本発明では
反射体が光源の偏平面に対向した位置関係となる反射面
を有しているので、反射面で反射し光源を透過する紫外
線はほとんど偏平面に入射するため、管断面長軸よりも
光源通過距離が短くなり、したがって水銀による紫外線
の吸収が少なくなり、紫外線透過量が多くなる
【0021】
【作用】請求項1ないし4の発明の構成によれば、ま
ず、光源自体をみると、偏平面に垂直な方向には紫外線
出力が多く、それ以外の方向には偏平面に垂直な方向と
比較して格段に紫外線出力が少なくなる。この理由は、
偏平面に垂直な方向の管の幅は狭いので水銀による紫外
線の吸収が少なくその結果、紫外線出力が多くなるから
と考えられる。
【0022】さらに、光源からの紫外線出力は偏平面に
おいては、どの部分もほぼ均一となるが、被照射物が偏
平面にほぼ平行に位置されるために、均一な処理が行い
得る。このことは、放電管の偏平性を増し、放電電流を
増加させて、アーク自体を偏平化するほど顕著となる。
【0023】その結果、従来の円筒形発光管において
1.6〜3A/cm2 の高密度化が限界であったものが、
それ以上の8A/cm2 程度までの高密度化に対応でき紫
外線出力の多いしかも偏平面とほぼ平行に被照射物を配
置するためより処理の均一化が図れる照射装置を提供で
きる。
【0024】
【実施例】以下本発明について、図1ないし図9に示す
一実施例にもとづき説明する。
【0025】図1において1は光源となる低圧水銀放電
灯であり、本実施例の放電灯1は、石英ガラスよりなる
U字形に屈曲された発光部となる発光管2を備えてお
り、この発光管2は本例では、放電空間は長軸長さ30
mm,短軸長さ15mmのほぼ長方形状に偏平化され、一
方、陽極及び陰極の収納部は内径24mmの円筒状とした
合成石英ガラス管からなる。
【0026】長方形状に偏平化された部分の長さはア―
ク長の80%以上で、中央で屈曲されており、陽極,陰
極が収納される円筒部の長さは両端夫々100〜300
mm程度の空間を設定してある。
【0027】発光管2の端部は図1に示す円筒状構造を
なしており、3はステム,4,5は電極でありそれぞれ
陽極,陰極である。6はリ―ド線である。
【0028】陽極4は円形の2層コイルにより形成され
ており、たとえば線径1.2mmのタングステンワイヤを
外径20mm,巻数8タ―ンの密着巻した1層目コイルに
形成し、この外に巻数3タ―ンの2層目コイルを巻戻し
形成してある。
【0029】また、陰極5はフィラメント軸がほぼバル
ブ軸上より中央よりに配置されており、この陰極5は陽
極4の前端部よりも放電空間側に突出することがないよ
うに配置されている。
【0030】このような陽極及び陰極は、本例では直径
24mmの円筒状の電極収容部29に収納され、陽極の先端
より10mm離れた所より先の放電空間部分が偏平状に成
形されている。 そして、上記コイル形陽極4は、陰
極5に接続された一方のリ―ド線6に接続されているも
のである。
【0031】この発光管2には、例えば50mgの水銀
と、13〜267(Pa)のアルゴンガスが封入されて
いる。なお、7はU字形をなす発光管1の直線部分に介
挿された補強部材である。
【0032】この低圧水銀放電灯1は、図7に示すよう
に、点灯回路装置10を介して交流電源11に接続されてい
る。点灯回路装置10は整流平滑回路12,パワ―FET
(電界効果トランジスタ)を含む矩形波インバ―タ回路
13を備えている。なお、パワ―FET13には、周波数調
整用および電流調整用の可変抵抗器14,15が設けられて
いる。
【0033】交流電源11は、たとえば200Vの商用電
源であり、この電源11には上記整流平滑回路12,矩形波
インバ―タ回路の外に、ヒ―タトランス16,16が接続さ
れている。
【0034】ヒ―タトランス16,16はそれぞれ陰極5,
5に接続され、したがってこれら陰極5,5は常に発熱
して熱電子を放出する熱陰極となっている。
【0035】図6は、上記放電灯1を装置として組込ん
だ図を示し、図において、21は、放電灯1を収容する下
面開放の筐体で、筐体21は、反射体22、係止部23、放電
灯、ランプ押え24、ランプ保持具25、ヒートブロック2
6、ヒートパイプ27、フィン28、ファン40、端子台30を
収納している。
【0036】筐体21は側面周囲にネジ穴31を形成した取
付フランジ32、下面に投光開口33を有し、投光開口33の
一端側に係止部23、他端側は段部34を形成し、段部34か
ら筐体21の他端側に下面開口カバー35を配設して収容ス
ペース36を形成している。この収容スペース36内には一
端側に例えば2個の挿通穴37を形成したヒートブロック
26が収容され、この挿通穴37に複数枚のフィン28を取り
付けたヒートパイプ27を挿通している。
【0037】ヒートブロック26の上面には、上記放電灯
1の電極収容部29が置かれ、放電灯1は略コ字状のラン
プ保持具25によってヒートブロック26に固着されてい
る。フィン28の上に例えば網板38を配設し、この網板38
には、(モータ図示せず)軸流式のフアン40が設けられ
ファン40上方向には排気部69を形成している。さらに、
網板38には放電灯1の給電リード線6を接続する端子台
30を設けている。上記収容スペース36はヒートブロック
26、電極収容部29側とファン40、フィン28側とを区画板
41によって仕切り空間的に分離されている。また、電極
収容部29と発光部2との間も区画板411にて仕切り空間的
に分離している。この区画板411は、発光部2の熱がヒー
トブロック26に伝わるのを防ぐので、ヒートブロック26
による電極収容部29の温度コントロールが効率よく行わ
れる。
【0038】反射体22は、アルミ板をコ字状に折り曲げ
たもので筐体21内部上面に取り付けられ、筐体21内部上
面側に第1反射部を成す平反射面41を有し、筐体21内部
側部に第2反射部42を形成してなる。
【0039】筐体21上面には風路箱体21bが形成されて
いる。風路箱体21bの上面には送風ファン21cおよび排風
口21dが形成され、処理部44の上面に設けられたダクト
口21e,21fにそれぞれ接続され、外気を送風ファン21c
によって取り込み、筐体21上面を冷却して排風口21dか
ら外部に排出する。
【0040】平反射面41は筐体21内部上面に密接し固定
されるので、筐体21上面を冷却することで反射体22およ
びランフ゜は冷却する。反射体22を設けなければ、あるいは
筐体21内部上面自体を反射面とすればランフ゜はさらに冷え
る。
【0041】放電灯1は先端の屈曲部を係止部23によっ
て支持され、電極収容部29側をランプ押え24によって支
持されている。
【0042】43は、箱体であり、内部を主として処理部
44、電源部45、冷却部46と垂直仕切り板47、水平仕切り
板48にて区画して基本的に各部間の気体の流通を遮断し
ている。箱体43内には、上記筐体21、筐体21を筐体21の
フランジ32のネジ穴31により固着するスプリング51を有
した昇降スタッツド52、被照射物配設部53、送風機54、
上記リ―ド線6に電源を供給するための上述した回路を
内蔵した電源回路部55が収容されている。
【0043】電源部45について述べる。電源部45前面に
は、放電灯1の点灯制御、冷却制御、被照射物配設部53
の移動制御に関する各種スイッチ、表示部が設けられた
操作パネル56が設けられ、操作パネル右横の面は、送風
機54の空気取入れフィルタ57、冷却空気取入れ口58が設
けられ、電源回路等の点検、部品交換のため取り外し可
能となっている。水平仕切り板48には処理部44への空気
吹き出し口59、冷却部46への流通部61が形成され、それ
ぞれダクト62,63により送風機54、冷却空気取入れ口58
に接続されている。
【0044】次に、冷却部46について述べる。冷却部46
の上面には空気排出口64が設けられ、筐体21のファン40
によって冷却空気取入れ口58から取り入れた空気によっ
てフィン28を冷却したのち、箱体43外に排出される。上
記昇降スタッツド52は、高さ調整することで筐体21を所
定位置に定めることができる。
【0045】最後に、処理部44について述べる。処理部
44内には、筐体21の放電灯1発光部2側が収納され、処
理部44前面には引出し71を出し入れするための開口72が
設けられ、引出し71には前面に取っ手73、処理部44内に
収容される部分がたとえばプレート状の被照射物配設部
53となっており、被照射物配設部53の挿入方向の両側面
にはローラ74が設けられ、処理部44内に取り付けられた
一対のアーム75の先端部のガイド76上を摺動するよう構
成されている。被照射物配設部53は、放電灯1の発光部
2の偏平面に平行にたとえば平板状の液晶パネル99等有
機物除去を目的とする被照射物が配設できるように形成
されている。なお、被照射物配設部としては、固定型の
物の他、コンベアなど搬送型のものでもよい。処理部44
上面には、オゾン排出口77が形成され、吹き出し口59か
ら処理部44に送り込まれた空気が紫外線処理後排気化し
たものが排出される。
【0046】なお、図7では図示を省略したが、上記矩
形波インバ―タ回路手段には始動回路が組込まれてお
り、この始動回路は始動時に電源電圧に300V波高値
の全波整流電圧を重畳して電極に印加するようになって
いる。そして、この始動回路はランプ始動後にはランプ
の両極間の電圧低下を検出して図示しないリレ―を働か
せて矩形波インバ―タ回路から電気的に切離されるよう
になっている。
【0047】このような実施例における低圧水銀放電灯
1は、定格入力800W,放電電流9.4アンペアとな
るようにして点灯されるようになっており、図4にラン
プに付与する矩形波電流の波形図を示す。
【0048】このように構成された本例による光源と、
従来構造の図10に代表される紫外線放射光源の高出力
化の際の違いを説明する。
【0049】図9に放電電流の電流密度を両者アップし
ていった時の紫外線(254nm)の出力を従来光源の7
A時の紫外線出力を100とした時の相対強度で表わし
ている。
【0050】本発明による光源は放電空間部の偏平部の
長軸を含む面を水平にし、その沿道線上で、従来光源と
同一距離離れた灯の254nmの強度を測定している。
【0051】図9から明らかなように従来技術では約
2.0A/cm2 以上の電流密度を超えると紫外線出力は
低下するのに対し、本発明によるランプは8A/cm2 ま
で低下をみないで上昇する。
【0052】具体的には、従来構造光源の7A時の値に
対し、20Aまでアップさせた場合、従来光源は約60
%に低下してしまうのに対し、本発明では約200%の
紫外線出力を得ることができた。
【0053】この違いについては、推定ではあるが、以
下のことが考えられる。円筒状の発光管では放電の形状
は円柱状であり電流密度が上昇するにつれ、Hgライン
の自己吸収が増加し、電流密度をアップさせると、逆に
紫外線特に短波長の出力が低下していくのに対し、本例
のように放電の形状を偏平形状にすることにより、短軸
側の水銀蒸気層が薄くなるので、水銀による紫外線の自
己吸収が抑えられ、電流密度を上昇させても紫外線低下
が抑えられ、入力増に伴って紫外線出力は増加するので
はないかと考えられる。
【0054】次に、紫外線(254nm)の寿命中の維持
率について述べる。
【0055】本発明では前述したように陽極及び陰極の
電極収納部の内径又は短軸長さを偏平形状の放電空間の
短軸より大きく設定している。従って、電流密度を上昇
させても、電極の飛散物例えばタングステンは、ほとん
ど電力収納部内に付着し、放電空間内の黒化が進行しに
くく、実施例で示した800Wのランプ254nmの維持
率は3000H経過後も75%以上と良好で、従来構造
の電流密度が本ランプに比し低い7A,500Wと比べ
ても遜色なかった。
【0056】さらに、電極が発光部2の形成する隙間部
側に配置しているので、放電方向に垂直な放電断面の中
心が隙間部側よりとなり、隙間部に対応する被照射物に
照射される紫外線量は従来よりも増加し、しかも被照射
物全体に対して平行な位置関係となるので、より均一な
照射が可能となった。
【0057】一方、従来構造で電流値を800Wと同一
にしたランプは1000Hで50%以下の光束の低下し
ない率維持率であった。
【0058】本ランプを用いた紫外線照射装置は、図9
の測定でも述べたように、偏平部の長軸を含む面にほぼ
平行にワ―ク面を設定し、被照射物を置くか被照射物を
移動させた方が、最も紫外線出力が高く効果的であり、
加工幅も偏平状に加工された放電空間の長さ程度に設定
するのが最も紫外線出力も高く、かつ、寿命中の紫外線
変化が少ない領域である。
【0059】以上述べたように本発明の光源及び照射装
置は高密度化に対しても紫外線出力を大幅にアップさせ
ることができ、紫外線応用産業分野に望まれているコン
パクトで高出力な紫外線応用装置を可能にするものであ
る。
【0060】特に、本実施例では、偏平の発光部、この
発光部の偏平面に平行に反射板、被照射物を配設するの
で、発光部が偏平の分、反射板と被照射物との距離を短
くできる。このことは、発光部から直接被照射物へ至る
までの紫外線の距離および発光部から反射板を経由して
被照射物へ至るまでの紫外線の距離を従来のものよりも
広い範囲で自由に設定できるということであるから、18
5nmがO3と衝突する確率をたとえば低くして、被照射物
への185nm到達量を上げ、洗浄効果を高めることができ
る。
【0061】尚、実施例においては、放電空間部のみ偏
平状に形成した場合について述べたが、電極収納部は、
放電空間部に比し短径の大きい偏平形状であってもさし
つかえなく、実施例で述べた形状のみに限定されるもの
でない。
【0062】
【効果】請求項1ないし4の発明の構成によれば、光源
自体で、従来の円筒形発光管において1.6〜3A/cm
2 の高密度化が限界であったものが、それ以上の8A/
cm2 程度までの高密度化に対応でき、しかも、請求項1
および2の発明の構成によれば、光源からの紫外線出力
は偏平面においては、どの部分もほぼ均一となるが、被
照射物が偏平面にほぼ平行に位置されるために、均一な
処理が行い得る。
【0063】その結果、従来の円筒形発光管において
1.6〜3A/cm2 の高密度化が限界であったものが、
それ以上の8A/cm2 程度までの高密度化に対応でき紫
外線出力の多いしかも偏平面とほぼ平行に被照射物を配
置するためより処理の均一化が図れる照射装置を提供で
きる。また、請求項3および4の発明の構成によれば、
反射体の反射面を上記光源の偏平面に対向した位置関係
としたので、反射体との組合せによってより紫外線出力
の多い照射装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第4図をAーAに沿って示す断面図
【図2】 請求項1ないし4の発明の一実施例を示
し、低圧水銀放電灯を示す平面図
【図3】 請求項1ないし4の発明の一実施例を示
し、低圧水銀放電灯を示す側面図
【図4】 請求項1ないし4の発明の一実施例を示
し、照射装置を一部透視して示す低面図
【図5】 第1図をBーBに沿って示す断面図
【図6】 請求項1ないし4の発明の一実施例を示
し、箱体からなる照射装置を一部切欠いて示す一部透視
【図7】 請求項1ないし4および2の発明の一実施
例を示し、低圧水銀放電灯およびその点灯回路を示す構
成図
【図8】 ランプに付与する電流を示す矩形波の波形
【図9】 本発明と従来構造ランプの高密度化の際の
紫外線出力の差の違いを示す図
【図10】 従来の低圧水銀紫外線放電灯を示す構成図
である。
【符号の説明】
1…光源, 2…発光部, 4…コイル形陽極,5…
陰極, 22…反射体, 25…被照射物配設部, 29…電
極収容部,41…反射面,43…箱体。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電空間を形成し、放電方向に対して垂直
    な放電空間断面の大部分が偏平状の発光部と;前記放電
    空間の両端にそれぞれ設けられ上記放電空間に放電を形
    成する電極と;前記放電空間の両端にそれぞれ設けら
    れ、前記各電極を収容した電極収容部と;を備えた紫外
    線放射光源と、 上記光源の近傍に設けられ上記光源の偏平面に対して平
    行な位置関係となる被照射物配設部と、 を具備したことを特徴とする紫外線照射装置。
  2. 【請求項2】箱体と、 放電空間を形成し、放電方向に対して垂直な放電空間断
    面の大部分が偏平状の発光部と;前記放電空間の両端に
    それぞれ設けられ上記放電空間に放電を形成する電極
    と;前記放電空間の両端にそれぞれ設けられ、前記各電
    極を収容した電極収容部と;を備えた紫外線放射光源
    と、 上記箱体内に収納され、上記光源の偏平面に対して平行
    な位置関係に被照射物を配置する被照射物配設部と、 を具備したことを特徴とする紫外線照射装置。
  3. 【請求項3】放電空間を形成し、放電方向に対して垂直
    な放電空間断面の大部分が偏平状の発光部と;前記放電
    空間の両端にそれぞれ設けられ上記放電空間に放電を形
    成する電極と;前記放電空間の両端にそれぞれ設けら
    れ、前記各電極を収容した電極収容部と;を備えた紫外
    線放射光源と、 上記光源の近傍に設けられ上記光源の偏平面に対向した
    位置関係となる反射面を有した反射体と、 を具備したことを特徴とする紫外線照射装置。
  4. 【請求項4】箱体と、 放電空間を形成し、放電方向に対して垂直な放電空間断
    面の大部分が偏平状の発光部と;前記放電空間の両端に
    それぞれ設けられ上記放電空間に放電を形成する電極
    と;前記放電空間の両端にそれぞれ設けられ、前記各電
    極を収容した電極収容部と;を備えた紫外線放射光源
    と、 上記光源の近傍に設けられ上記光源の偏平面に対向した
    反射面を有し、上記箱体内に収納された反射体と、 上記箱体内に収納され、上記光源に対して上記反射面と
    反対の方向に設けられ被照射物に紫外線を照射させる被
    照射物配設部と、 を具備したことを特徴とする紫外線照射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8487285B2 (en) 2011-03-23 2013-07-16 Stanley Electric Co., Ltd. Deep-ultraviolet light source capable of stopping leakage of harmful X-rays

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