JPH0521616U - 刈取装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 草や作物等の刈高さに応じて容易に装置本体
の刈高さを変更することが可能な刈取装置を提供する。 【構成】 往復刃型刈刃装置３、原動機４、及び該原動
機４の動力を変換して前記往復刃型刈刃装置３を駆動す
る機構を内部に有する駆動筐５を備えた本体部２と、該
本体部２を高さ位置調節自在に支持し下端部に車輪２０
を有する支持運搬具２５と、前記本体部２を操作するハ
ンドル６とを備えた構成である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は草や作物等の刈取装置に関し、特に装置本体の刈高さを自在に調整し 得る機構を備えた刈取装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、畦の草や、畦に植えられた作物等は、畦の高さの分だけ地表から高い 位置にあるため、それらの刈取りは、地表に生い茂った草を草刈機を用いて根元 から刈り取る場合と比べて困難である。

【０００３】 また、例えば、根の部分のみを薬用に供する薬草を栽培する場合には、根の部 分の成長を促進するため、葉の部分が一定長さ以上に伸長しないように適宜葉の 部分の刈取りが行われるが、所定の刈高さに応じてこれを自在に行う実用的な刈 取装置は存在していない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は前記事情に鑑みてなされたもので、草や作物等の刈高さに応じて容易 に装置本体の刈高さを変更することが可能な刈取装置を提供することを目的とし ている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するため、本考案は、往復刃型刈刃装置、原動機、及び該原動 機の動力を変換して前記往復刃型刈刃装置を駆動する機構を内部に有する駆動筐 を備えた本体部と、該本体部を高さ位置調節自在に支持し下端部に車輪を有する 支持運搬具と、前記本体部を操作するハンドルとから構成したものである。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、支持運搬具が本体部を高さ位置調節自在に支持し、しかも、 その下端部の車輪により前記本体部の移動が容易に行われる。従って、往復刃型 刈刃装置が、刈り取られる草や作物等に適合した適宜の刈高さになるように調節 して本体部を前記支持運搬具に支持させた後原動機を作動させ、前記往復刃型刈 刃装置を駆動させながらハンドルを操作して前記支持運搬具の車輪によって前記 本体部を草等を刈る方向に進行させると、草等が一定高さに刈り揃えられる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

【０００８】 図１は、本考案装置の一例を示す斜視図であり、図中、３は往復刃型刈刃装置 、４は原動機たる空冷式２サイクルガソリンエンジン、５は該原動機４の動力を 変換して前記往復刃型刈刃装置３を駆動する機構を内部に有する駆動筐であり、 これらによって刈取装置１の本体部２が構成されている。

【０００９】 前記往復刃型刈刃装置３はバリカン型刈刃装置などともいわれるもので、側刃 付きの上刃３ａと下刃３ｂとが前記駆動筐５から水平に突出したガイドプレート ３ｃの長手方向に互いに逆向きに往復摺動するようになっている。

【００１０】 前記駆動筐５には前記本体部２を操作するためのハンドル６が前記駆動筐５の 上面５ａに垂直な第一の軸線Ｘ１回りに回動及び固定自在に、且つ前記駆動筐５ の上面５ａに平行な第二の軸線Ｘ２回りに回動及び固定自在に取り付けられてい る。

【００１１】 前記ハンドル６は、図に示すような枠型に構成され、上端部６ａは前記第二の 軸線Ｘ２と平行な第三の軸線Ｘ３回りに回動及び固定自在となっている。図中、 ７、８がそれぞれグリップ部となる。また、９は前記原動機の操作レバーである 。

【００１２】 前記ハンドル６が、前記第一の軸線Ｘ１回りに回動及び固定自在な構造につい て説明すると、図２（ハンドル６を第一の軸線Ｘ１の回りに９０度回動せしめて 図示した）に示すように、前記駆動筐５上には適宜の長さの支柱１０が垂直に立 設され、該支柱１０には、該支柱１０の外径より僅かに大きな内径を有しその筒 身長さが前記支柱より短い筒部材１１が装着される。そして、前記支柱１０の下 端周囲及び前記筒部材１１の下端には相互に嵌合する菊座１２、１３が形成され ており、前記筒部材１１を回動させて前記菊座１２、１３同士の嵌合位置を変更 し、前記筒部材１１の上端から突出した支柱上部１０ａにキャップナット１４を 螺合することによって前記筒部材１１が回動及び固定自在とされている。

【００１３】 そして、前記ハンドル６は、その根元部分６ｂが前記筒部材１１の上端側部に 固着された受け部材１５に対して軸１６で回動可能に軸着されており、前記の如 く筒部材１１が前記支柱１０に回動及び固定自在に取り付けられる結果、前記ハ ンドル６が前記第一及び第二の軸線Ｘ１、Ｘ２に対して回動及び固定自在となる ものである。

【００１４】 なお、前記支柱１０及び筒部材１１の長さは、前記ハンドル６を前記第二の軸 線Ｘ２の回りに回動させて略水平状態としたままで前記第一の軸線Ｘ１の回りに ３６０度回動可能となる長さに設定することが好ましい。

【００１５】 前記筒部材１１の筒身には、二本の棒材を直交する状態で互いに取り付け固定 するための二つの挿通口１７ａ、１７ｂを有する取付金具１７が前記一方の挿通 口１７ａにおいて挿着され、ボルト１８ａ等の適宜の締着手段により適当高さ位 置で固定されている。該取付金具１７の前記他方の挿通口１７ｂにはＬ字形の棒 材１９の一端１９ａが挿通され、同じくボルト１８ｂ等の適宜の締着手段で固定 されている。

【００１６】 前記Ｌ字形棒材１９の他端１９ｂは、下端にフリー回転する車輪２０を有する パイプ２１に挿入され、ボルト２２によって固定されている。前記Ｌ字形棒材１ ９の他端１９ｂ側には複数の刈高調節用孔２３が適宜の間隔で軸方向に並べて穿 設されており、前記Ｌ字形棒材１９をパイプ２１に対して挿入する深さを適宜変 更して前記ボルト２２で固定することができるようになっている。

【００１７】 そして、前記Ｌ字形棒材１９と車輪２０付きパイプ２１によって、前記本体部 ２を地面から一定高さ位置に保持するとともに前記本体部２を所望の方向に前進 又は後退させるための支持運搬具２５が形成され、前記筒部材１１に対する取付 金具１７の取り付け高さ位置の調節、及び前記Ｌ字形棒材１９の前記車輪２０付 きパイプ２１への挿入深さの調節という二段階調節によって自由に本体部２の高 さ位置、すなわち刈高さを変更することができる。

【００１８】 また、図示の如く前記Ｌ字形棒材１９の一端１９ａ側及び他端１９ｂ側で長さ を変え、それぞれに刈高調節用孔２３を適数設けておけば、さらに装置本体の高 さ位置調節幅が大きくなり、さまざまな作業条件に対応することが可能となる。

【００１９】 更に、前記Ｌ字形棒材１９の前記取付金具１７の他方の挿通口１７ｂへの挿入 量を変更することにより、前記車輪２０と前記駆動筐５との間の距離を変更して 、作業者及び作業条件に応じた調節ができる。

【００２０】 図３は、本考案装置の使用状態を示す斜視図であり、地表面Ａより高い畦Ｂに 茂った草２６を刈り取る様子を表している。

【００２１】 前記ハンドル６は前記第一及び第二の軸線Ｘ１、Ｘ２回りに回動及び固定自在 であるため、作業状況に応じて適宜ハンドル６と本体部２との位置関係を調節し て作業姿勢を安定させればよい。また、作業状況に応じて適宜刈高さ位置を選択 変更できることは前述の如くである。

【００２２】 なお、前記Ｌ字形棒材１９を回して前記車輪２０を上げておけば、前記駆動筐 ５を直接地面に沿って滑動せしめる、いわゆる置き刈り作業もできる。

【００２３】

【考案の効果】

本考案によれば、草や作物等の刈り高さに応じて装置の高さ位置を変更するこ とにより刈刃の高さを自由に設定変更できるため、作業条件にかかわらず効率良 く刈取り作業を行うことができるほか、作業者の労力も少なくてすむ等の利点が ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の一実施例を示す斜視図である。

【図２】図１に示す装置の要部分解斜視図である。

【図３】本考案装置の使用状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

２ 本体部 ３ 往復刃型刈刃装置 ４ 原動機 ５ 駆動筐 ６ ハンドル ２０ 車輪 ２５ 支持運搬具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 往復刃型刈刃装置３、原動機４、及び該
   原動機４の動力を変換して前記往復刃型刈刃装置３を駆
   動する機構を内部に有する駆動筐５を備えた本体部２
   と、該本体部２を高さ位置調節自在に支持し下端部に車
   輪２０を有する支持運搬具２５と、前記本体部２を操作
   するハンドル６とを備えてなることを特徴とする刈取装
   置。