JPH0521398A - ドライエツチング方法 - Google Patents

ドライエツチング方法

Info

Publication number
JPH0521398A
JPH0521398A JP19362191A JP19362191A JPH0521398A JP H0521398 A JPH0521398 A JP H0521398A JP 19362191 A JP19362191 A JP 19362191A JP 19362191 A JP19362191 A JP 19362191A JP H0521398 A JPH0521398 A JP H0521398A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
etching
sio
material layer
wafer
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP19362191A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2687769B2 (ja
Inventor
Tetsuji Nagayama
哲治 長山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP3193621A priority Critical patent/JP2687769B2/ja
Publication of JPH0521398A publication Critical patent/JPH0521398A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2687769B2 publication Critical patent/JP2687769B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 SiO2 系材料層のドライエッチングにおい
て、フルオロカーボン系ガス使用せずに高選択性および
低損傷性を実現する。 【構成】 S2 2 /CO混合ガスを用いてSiO2
間絶縁膜3をエッチングする。SiO2 のO原子の除去
過程としては、S2 2 から解離生成するSによるSO
x の生成と、COによるCO2 の生成の2過程が競合す
るが、S−O結合よりC−O結合の方がエネルギー的に
安定であるため、後者の過程が優先する。この結果、S
2 2 を単独で使用する場合に比べてSの堆積が一層促
進され、側壁保護膜5およびS堆積膜6の形成により高
異方性,高下地選択性,低損傷性が達成される。さら
に、CO自身は堆積性ガスではないので、ウェハ上にカ
ーボン系ポリマーによる汚染を惹起させない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造分野等
において適用されるドライエッチング方法に関し、特に
下地のシリコン系材料層に汚染や損傷を発生させること
なく酸化シリコン系材料層を異方性エッチングする方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のVLSI,ULSI等にみられる
ように半導体装置の高集積化および高性能化が進展する
に伴い、酸化シリコン(SiO2 )に代表されるシリコ
ン化合物層のドライエッチング方法についても技術的要
求がますます厳しくなってきている。まず、高集積化に
よりデバイス・チップの面積が拡大しウェハが大口径化
していること、形成すべきパターンが高度に微細化され
ウェハ面内の均一処理が要求されていること、またAS
ICに代表されるように多品種少量生産が要求されてい
ること等の背景から、ドライエッチング装置の主流は従
来のバッチ式から枚葉式に移行しつつある。この際、従
来と同等の生産性を維持するためには、大幅なエッチン
グ速度の向上が必須となる。また、デバイスの高速化や
微細化を図るために不純物拡散領域の接合深さが浅くな
り、また各種の材料層も薄くなっている状況下では、従
来以上に対下地選択性に優れダメージの少ないエッチン
グ技術が要求される。たとえば、半導体基板内に形成さ
れた不純物拡散領域や、SRAMの抵抗負荷素子として
用いられるPMOSトランジスタのソース・ドレイン領
域等にコンタクトを形成しようとする場合に、シリコン
基板や多結晶シリコン層を下地として行われるSiO2
層間絶縁膜のエッチング等がその例である。しかし、高
速性、高選択性、低ダメージ性等といった特性は互いに
取捨選択される関係にあり、すべてを満足できるエッチ
ング・プロセスを確立することは極めて困難である。
【0003】従来、シリコン系材料層に対して高い選択
比を保ちながらSiO2 層に代表されるシリコン化合物
層をドライエッチングするには、CHF3 、CF4 /H
2 混合系、CF4 /O2 混合系、C2 6 /CHF3
合系等がエッチング・ガスとして典型的に使用されてき
た。これらは、いずれもC/F比(分子内のC原子数と
F原子数の比)が0.25以上のフルオロカーボン系ガ
スを主体としている。これらのガス系が使用されるの
は、(a)フルオロカーボン系ガスに含まれるCがSi
2 層の表面でC−O結合を生成し、Si−O結合を切
断したり弱めたりする働きがある、(b)SiO2層の
主エッチング種であるCFx + (特にx=3,4) を生
成できる、さらに(c)プラズマ中で相対的に炭素に富
む状態が作り出されるので、SiO2 中の酸素がCOま
たはCO2 の形で除去される一方、ガス系に含まれる
C,H,F等の寄与によりシリコン系材料層の表面では
カーボン系のポリマーが堆積してエッチング速度が低下
し、シリコン系材料層に対する高選択比が得られる、等
の理由にもとづいている。C/F比の概念や上述のエッ
チング機構は、J.Vac.Sci.Tech.,16
(2),1979,p391に詳しい。なお、上記のH
2 ,O2 等の添加ガスは選択比の制御を目的として用い
られているものであり、それぞれF* 発生量を低減もし
くは増大させることができる。つまり、エッチング反応
系の見掛け上のC/F比を制御する効果を有する。
【0004】これに対し本発明者は、従来のSiO2
材料層のエッチングにおける炭素の役割をイオウに担わ
せ、かつ低温エッチングを行うことで高選択性,低汚染
性,高異方性を達成する技術を、特願平2−19804
5号明細書において提案している。これは、被エッチン
グ基板(ウェハ)を0℃以下に冷却し、S2 2 ,SF
2 ,SF4 ,S2 10等のフッ化イオウを含むエッチン
グ・ガスを使用してSiO2 系材料層のエッチングを行
う方法である。上記フッ化イオウは、F* によるラジカ
ル反応をSFx + 等のイオンにアシストさせる機構でS
iO2 系材料層をエッチングする。またこれらのフッ化
イオウは、同じフッ化イオウでも従来から最も良く知ら
れているSF6 とは異なりS/F比(分子中のS原子数
とF原子数の比)が大きく、放電解離条件下でプラズマ
中に遊離のSを生成することができる。このSは、Si
2 系材料層の表面ではO原子を引き抜いてSOx の形
で除去されるが、Si系材料層の上では堆積してエッチ
ング速度を大幅に低下させるので、高選択比が達成され
る。さらに、イオンの垂直入射が原理的に起こらないパ
ターンの側壁部に堆積したSは、側壁保護の役割を果た
し、異方性加工に寄与する。堆積したSは、エッチング
終了後にウェハを加熱して昇華させるか、あるいはO2
プラズマ・アッシングによりレジスト・マスクを除去す
る際に同時に燃焼させることができ、何らパーティクル
汚染を起こさない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、SiO2
系材料層のエッチングはイオン・アシスト反応を主体と
する機構にもとづいて行われており、フルオロカーボン
系ガスを使用するプロセスは既に量産ラインに導入され
ている。しかし、フルオロカーボン系ガスを使用した場
合、カーボン系のイオンが加速されて下地のシリコン基
板に打ち込まれ、汚染や損傷を生ずることがIEDM
Digest Paper,p336(1979)に論
じられている。すなわち、カーボン系ポリマーの残存や
CFx + ,C+ 等のイオンの打ち込みに起因してSi基
板の表面または内部にC原子による汚染(カーボン汚
染)が発生し、さらにはこのC原子が核となって格子欠
陥を引き起こすのである。また、イオン衝撃そのものに
よっても物理的なダメージが生ずる。このようにして、
シリコン基板の表層部には汚染/損傷層が形成される。
【0006】Jpn.J.Appl.Phys.,2
0,p803(1981)には、かかる汚染/損傷層を
除去することにより素子の電気特性への悪影響が最小限
に抑えられることが報告されている。そこで、従来のプ
ロセスではSiO2 系材料層のエッチングが終了した後
にいわゆるライトエッチを行い、Si基板の表層部を除
去することが一般に行われている。しかしながら、近年
のように不純物拡散領域の接合深さが浅くなってくる
と、上記ライトエッチによるSi基板の除去量が無視で
きないレベルに達する他、場合によってはカーボン汚染
や損傷の及ぶ範囲が接合深さを越える懸念も生ずる。さ
らに、上記フルオロカーボン系ガスは、地球環境保護の
観点から現時点で規制の対象となっている特定フロンや
特定ハロンとは化学構造が異なるものの、将来的には規
制の対象となる可能性がある。この意味でも、フルオロ
カーボン系ガスに代わるエッチング・ガスを見出してお
く必要がある。
【0007】本発明者が先に提案したフッ化イオウを使
用するプロセスでは、堆積したSをウェハの加熱により
容易かつ完全に昇華除去できるので、シリコン基板の表
面に汚染を残さない。この点が、従来のフルオロカーボ
ン系ガスを使用するプロセスに対する大きなメリットで
ある。また、脱フロン対策としても画期的な意味を持つ
ものである。この技術をさらに成熟させるとすれば、そ
れは半導体装置のデザイン・ルールの一層の微細化に対
応するために、より高いレベルで高選択性と低損傷性を
実現することである。そこで本発明は、下地のシリコン
系材料層に対して汚染や損傷の発生を抑制し、かつ高選
択性を維持しながら、SiO2 系材料層を異方性エッチ
ングする方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるドライエ
ッチング方法は、上述の目的を達成するために提案され
るものである。すなわち、本願の第1の発明にかかるド
ライエッチング方法は、被エッチング基板の温度を室温
以下に制御し、S2 2 ,SF2 ,SF4 ,S210
ら選ばれる少なくとも1種類の第1の化合物と、S−O
結合よりも原子間結合エネルギーの高い化学結合をO原
子との間に形成し得る原子を分子内に有する第2の化合
物とを含むエッチング・ガスを用いて、SiO2 系材料
層のエッチングを行うことを特徴とする。
【0009】さらに、本願の第2の発明にかかるドライ
エッチング方法は、前記第2の化合物としてCOまたは
NOの少なくとも一方を用いることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明者は、SiO2 系材料層のエッチングに
おいて下地のシリコン系材料層に対する汚染や損傷を回
避するための方法として、フッ化イオウを使用するプロ
セスを基本とし、かつこのプロセスにおいてウェハ上へ
のSの堆積量を増大させることを考えた。フッ化イオウ
によるSiO2 系材料層のエッチングには、前述のよう
にフッ化イオウから解離生成したSがSiO2 のO原子
を引き抜き、SOx の形で除去する過程が含まれてい
る。つまり、放電解離条件下でプラズマ中に生成する遊
離のSの一部はSOx の生成に消費され、その分だけウ
ェハ上に堆積できるSが減少していることになる。本発
明の発想は、SiO2 のO原子の引き抜きを他の原子に
任せ、ウェハ上へ堆積できるSを増やそうとするもので
ある。そこで、SiO2 のO原子を引き抜くことができ
る第2の原子をエッチング・ガス系に加えることが必要
となる。ここで、ドライエッチングの反応系ではあらゆ
る過程が互いに競合しながら進行するため、第2の原子
が優先的にO原子を引き抜くためには、該第2の原子と
O原子との結合が、S原子とO原子との結合よりも熱力
学的に安定でなければならない。換言すれば、第2の原
子とO原子との間の原子間結合エネルギーは、S−O結
合の原子間結合エネルギーよりも大きくなければならな
い。
【0011】かかる第2の原子として特に実用性が高い
と考えられる原子はCとNである。すなわち、S−O結
合の原子間結合エネルギーが124kcal/mole
であるのに対し、C−O結合は257kcal/mol
e、N−O結合は151kcal/moleであり、い
ずれもS−O結合より安定である。したがって、フッ化
イオウを含むエッチング・ガスに第2の化合物としてC
O(一酸化炭素)やNO(一酸化窒素)を添加しておけ
ば、SOx の生成よりもCO2 、もしくはNO2 等の酸
化窒素の生成が優先し、SOx の生成量は相対的に減少
する。この結果、ウェハ上におけるSの堆積量を増加さ
せることができるのである。
【0012】なお、C原子による汚染や損傷を防止する
ことを目的とする本発明において、COを使用すること
は一見目的に反しているように考えられるが、この懸念
は巧妙な機構により払拭されている。すなわち、SiO
2 系材料層のエッチングが終了して下地のシリコン系材
料層が露出すると、被エッチング領域からO原子が供給
されなくなるのでSOx の生成が停止し、Sがシリコン
系材料層の露出面に堆積する。この時点でのSの堆積量
は、SiO2 系材料層のエッチング中の堆積分に、SO
x の生成に消費されていたSの堆積分が加算されたもの
となる。したがって、シリコン系材料層の表面は十分な
量のSの堆積物により保護され、COから生成するC+
等のイオンが入射したとしても、その衝撃を大幅に緩和
することができる。しかも、CO自身は堆積性ガスでは
ないので、従来のフルオロカーボン系ガスのように気相
中にカーボン系ポリマーを形成することがなく、したが
ってシリコン系材料層の露出面にカーボン汚染を残すこ
とはない。
【0013】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0014】実施例1 本実施例は、本願の第2の発明をコンタクト・ホール加
工に適用し、S2 2 /CO混合ガスを用いてSiO2
層間絶縁膜をエッチングした例である。このプロセス
を、図1を参照しながら説明する。本実施例においてエ
ッチング・サンプルとして使用した被エッチング基板
(ウェハ)は、図1(a)に示されるように、予め不純
物拡散領域2が形成された単結晶シリコン基板1上にS
iO2 層間絶縁膜3が形成され、さらに該SiO2 層間
絶縁膜3のエッチング・マスクとして開口部4aを有す
るレジスト・パターン4が形成されてなるものである。
ここで、上記SiO2 層間絶縁膜3は、たとえばCVD
により厚さ約0.5μmに形成されたものである。ま
た、上記レジスト・パターン4は、一例としてノボラッ
ク系ポジ型フォトレジスト(東京応化工業社製;商品名
TSMR−V3)を使用し、g線露光とアルカリ現像に
より形成されたものである。上記開口部4aの開口幅は
約0.5μmである。ただし、図面では図示の都合上、
開口部4aのアスペクト比を実際よりも小さく描いてあ
る。
【0015】このウェハを、RFバイアス印加型の有磁
場マイクロ波プラズマ・エッチング装置のウェハ載置電
極上にセットした。上記ウェハ載置電極は冷却配管を内
蔵しており、装置外部に設置されるチラー等の冷却設備
から該冷却配管へ適当な冷媒を供給循環させることによ
り、エッチング中のウェハを所定の温度に維持できるよ
うになされている。ここでは、冷媒としてエタノールを
使用し、ウェハが−60℃に維持されるようにした。こ
の状態で、一例としてS2 2 流量20SCCM,CO
流量20SCCM,ガス圧1.3Pa(10mTor
r),マイクロ波パワー850W,RFバイアス・パワ
ー30W(400kHz)の条件でSiO2 層間絶縁膜
3をエッチングした。図1(b)には、このエッチング
が進行している途中状態を示す。この過程では、S2
2 から解離生成したF* がSiO2 の結晶格子内に侵入
し、SFx + ,S+ ,CO+ ,C+ 等の各種のイオンの
入射エネルギーにアシストされてSi−O結合を切断す
る。生成したSi原子はF* と結合して蒸気圧の高いS
iFx の形で除去される。一方のO原子は、エッチング
・ガスに含まれているCOと結合してCO2 の形で除去
されるか、もしくはS2 2 から解離生成した遊離のS
と結合してSOx の形で除去される。このCO2 とSO
x の生成過程は競合しているが、エネルギー的にみると
S−O結合よりもC−O結合の方が安定であり、SiO
2 中のO原子はCO2の形で優先的に除去される。した
がって、遊離のSは、わずかにSOxの形成に消費され
る分以外は低温冷却されたウェハ上に析出し、パターン
側壁部に側壁保護膜5を形成する。この過程におけるエ
ッチング反応は、SOx の生成を無視して単純化する
と、次式のように表現できる。 2S2 2 +2CO+SiO2 → SiF4 ↑+2CO2 ↑+4S つまり、S2 2 を単独で使用してエッチングを行う場
合よりも、効率的にSを堆積させることができるわけで
ある。このことにより、比較的低バイアスの条件下でも
エッチングは異方的に進行した。
【0016】さらにエッチングが進行してシリコン下地
である不純物拡散領域2が露出すると、図1(c)に示
されるように、その表面にはS堆積膜6が形成された。
これは、被エッチング領域からO原子が供給されなくな
るので、SOx が形成されなくなり、Sの堆積が一層促
進されるからである。上記S堆積膜6の堆積反応とスパ
ッタ除去とが競合することにより、不純物拡散領域2の
表面におけるエッチング速度が大幅に低下し、高い下地
選択性が達成された。一方、これまでに専らSiO2
エッチングに寄与してきたCOは、シリコン系材料層に
対しては作用を及ぼさない。しかも、CO自身は堆積性
ガスではないので、気相中にカーボン系ポリマー等を生
成することはなく、堆積物に由来するカーボン汚染は起
こらなかった。また、プラズマ中にはCO+ ,C+ 等の
カーボン系のイオンも生成するが、上述のエッチング条
件ではイオン入射エネルギーは比較的低く、しかも不純
物拡散領域2の表面は十分な量のS堆積膜6で保護され
ているため、イオンの打ち込みによる欠陥も大幅に低減
することができた。
【0017】エッチング終了後、上記のウェハをプラズ
マ・アッシング装置に移設し、通常のO2 プラズマ・ア
ッシングの条件にてレジスト・パターン4を除去した。
このとき、側壁保護膜5とS堆積膜6も同時に除去され
た。これは、SがO2 により燃焼した他、ウェハの昇温
により昇華されたからである。最終的には図1(d)に
示されるように、何らパーティクル汚染を発生すること
なく良好な異方性形状を有するコンタクト・ホール3a
を形成することができた。
【0018】実施例2 本実施例は、本願の第2の発明をWSix (タングステ
ン・シリサイド)層を形成する際の前処理に適用し、S
2 2 /CO/Ar混合ガスを用いて多結晶シリコン層
の表面の自然酸化膜を除去した例である。このプロセス
を、図2を参照しながら説明する。本実施例においてエ
ッチング・サンプルとして使用した被エッチング基板
(ウェハ)は、ポリサイド・ゲート電極の形成を前提と
したものであり、図2(a)に示されるように、単結晶
シリコン基板11上に厚さ0.02μmのゲート酸化膜
12を介してn型不純物を含有する厚さ0.1μmの多
結晶シリコン層13が形成されたものである。上記多結
晶シリコン層13の表面には、大気開放時に自然酸化膜
14が不均一に形成されている。
【0019】このウェハを、有磁場マイクロ波プラズマ
・エッチング装置にセットし、一例としてS2 2 流量
10SCCM,CO流量30SCCM,Ar流量50S
CCM,ガス圧1.3Pa(10mTorr),マイク
ロ波パワー850W,RFバイアス・パワー0W(無印
加),ウェハ温度−60℃の条件で自然酸化膜14をエ
ッチングした。上記エッチング・ガスの組成のうち、A
rは希釈用である。このエッチングが進行する様子を図
2(b)に示す。自然酸化膜14は、実施例1で前述し
たのと同様の機構にもとづき、主としてS2 2 から解
離生成したF* によるSi原子の引き抜きとCOによる
O原子の引き抜きによりエッチングされた。ここでは、
RFバイアスが印加されていないので、多結晶シリコン
層13の露出面ではS2 2 から解離生成したSが効率
的に堆積し、S堆積膜15が形成された。このS堆積膜
15により、多結晶シリコン層13に対して高選択比が
達成された。最終的には、自然酸化膜14がすべて除去
され、図2(c)に示されるように多結晶シリコン層1
3の全面がS堆積膜15に被覆された。
【0020】上記S堆積膜15は、WSix 層を形成す
る直前にウェハを約90℃に加熱することにより、容易
にしかもパーティクル汚染を発生させることなく昇華除
去することができた。この後、ウェハをCVD装置に移
設してWSix 層を成膜したところ、均一な膜質を有
し、密着性に優れるWSix 層を形成することができ
た。なお、本実施例の場合、自然酸化膜14を除去する
ための有磁場マイクロ波プラズマ・エッチング装置のエ
ッチング・チャンバと、WSix 層を形成するためのC
VD装置のCVDチャンバとが高真空下に接続され、搬
送アームにより両チャンバ間でウェハを搬送することが
可能なマルチ・チャンバ型の装置を使用することが望ま
しい。このような装置を使用すれば、全面にS堆積膜1
5が形成された状態のウェハを大気開放することなくC
VDチャンバへ搬送することができ、新たな自然酸化膜
が形成される虞れがない。このとき、上記搬送アームに
加熱機構を内蔵させておけば、ウェハ加熱に要する時間
を節約することができ、スループットを向上させること
ができる。
【0021】以上、本発明を2つの実施例にもとづいて
説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される
ものではなく、たとえば第1の化合物として上述のS2
2 に代えて他のフッ化イオウを使用しても、ほぼ同様
の結果が得られる。また、第2の化合物として上記CO
に代えてNOを使用した場合にも、S−O結合に比べて
N−O結合の方がエネルギー的に安定であることからN
OによるO原子の引き抜きが優先的に起こり、やはりS
の堆積が促進されて高選択性、低汚染性が達成される。
また、本発明で使用されるエッチング・ガスには、スパ
ッタリング効果,希釈効果,冷却効果等を期待する意味
で、上述のAr以外にもHe等の希ガスを適宜添加する
ことができる。さらに、エッチングすべきSiO2 系材
料層は、PSG,BSG,BPSG,AsSG,AsP
SG,AsBSG等からなるものであっても良い。
【0022】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によればフルオロカーボン系ガスを使用することなく
SiO2 系材料層の異方性エッチングを行うことができ
る。したがって、本発明はまず脱フロン対策として有効
である。また、高異方性の達成に寄与する物質は、従来
のようなカーボン系ポリマーではなく、S/F比の高い
フッ化イオウから解離生成するSである。したがって、
下地のシリコン系材料層に対してカーボン汚染が生じな
い。さらに、従来のフッ化イオウを使用するプロセスと
比べてSの堆積が促進されているため、下地のシリコン
系材料層に対する選択性が向上し、ダメージも軽減され
る。したがって本発明は、微細なデザイン・ルールにも
とづいて設計され、高集積度と高性能を有する半導体装
置の製造に極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をコンタクト・ホールに適用したプロセ
ス例をその工程順にしたがって示す模式的断面図であ
り、(a)はSiO2 層間絶縁膜上にレジスト・パター
ンが形成された状態、(b)はSiO2 層間絶縁膜のエ
ッチング途中の状態、(c)はSiO2 層間絶縁膜がエ
ッチングされて露出した不純物拡散領域の表面にS堆積
膜が形成された状態、(d)はレジスト・パターン,側
壁保護膜,S堆積膜が除去されてコンタクト・ホールが
完成した状態をそれぞれ表す。
【図2】本発明を多結晶シリコン層表面の自然酸化膜の
除去に適用したプロセス例をその工程順にしたがって示
す模式的断面図であり、(a)は多結晶シリコン層の表
面に自然酸化膜が形成された状態、(b)は自然酸化膜
のエッチング途中の状態、(c)はエッチングが終了し
て多結晶シリコン層の表面がS堆積膜で被覆された状態
をそれぞれ表す。
【符号の説明】
1,11・・・単結晶シリコン基板 2 ・・・不純物拡散領域 3 ・・・SiO2 層間絶縁膜 3a ・・・コンタクト・ホール 4 ・・・レジスト・パターン 4a ・・・開口部 5 ・・・側壁保護膜 6,15・・・S堆積膜 12 ・・・ゲート酸化膜 13 ・・・多結晶シリコン層 14 ・・・自然酸化膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被エッチング基板の温度を室温以下に制
    御し、S2 2 ,SF2 ,SF4 ,S2 10から選ばれ
    る少なくとも1種類の第1の化合物と、S−O結合より
    も原子間結合エネルギーの高い化学結合をO原子との間
    に形成し得る原子を分子内に有する第2の化合物とを含
    むエッチング・ガスを用いて、酸化シリコン系材料層の
    エッチングを行うことを特徴とするドライエッチング方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第2の化合物としてCOまたはNO
    の少なくとも一方を用いることを特徴とする請求項1記
    載のドライエッチング方法。
JP3193621A 1991-07-09 1991-07-09 ドライエッチング方法 Expired - Fee Related JP2687769B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3193621A JP2687769B2 (ja) 1991-07-09 1991-07-09 ドライエッチング方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3193621A JP2687769B2 (ja) 1991-07-09 1991-07-09 ドライエッチング方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0521398A true JPH0521398A (ja) 1993-01-29
JP2687769B2 JP2687769B2 (ja) 1997-12-08

Family

ID=16310987

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3193621A Expired - Fee Related JP2687769B2 (ja) 1991-07-09 1991-07-09 ドライエッチング方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2687769B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11111686A (ja) * 1997-10-01 1999-04-23 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 低ガス圧プラズマエッチング方法
US7456372B2 (en) 1996-11-20 2008-11-25 Ibiden Co., Ltd. Laser machining apparatus, and apparatus and method for manufacturing a multilayered printed wiring board
US7609484B2 (en) 2005-07-28 2009-10-27 Fujitsu Limited Magnetic disk device
JP2017092264A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 株式会社日立ハイテクノロジーズ プラズマ処理方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7456372B2 (en) 1996-11-20 2008-11-25 Ibiden Co., Ltd. Laser machining apparatus, and apparatus and method for manufacturing a multilayered printed wiring board
JPH11111686A (ja) * 1997-10-01 1999-04-23 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 低ガス圧プラズマエッチング方法
US7609484B2 (en) 2005-07-28 2009-10-27 Fujitsu Limited Magnetic disk device
JP2017092264A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 株式会社日立ハイテクノロジーズ プラズマ処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2687769B2 (ja) 1997-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7105454B2 (en) Use of ammonia for etching organic low-k dielectrics
JP3116569B2 (ja) ドライエッチング方法
US6383918B1 (en) Method for reducing semiconductor contact resistance
JPH09148314A (ja) ケイ化チタンのエッチングプロセス
JP3277394B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP3440735B2 (ja) ドライエッチング方法
US7547639B2 (en) Selective surface exposure, cleans and conditioning of the germanium film in a Ge photodetector
JP2687787B2 (ja) ドライエッチング方法
JP3094470B2 (ja) ドライエッチング方法
JP2687769B2 (ja) ドライエッチング方法
JP3208596B2 (ja) ドライエッチング方法
JP3279016B2 (ja) ドライエッチング方法
JP3111643B2 (ja) ドライエッチング方法
JP3239460B2 (ja) 接続孔の形成方法
JP3079656B2 (ja) ドライエッチング方法
JP3380947B2 (ja) 低誘電率酸化シリコン系絶縁膜のプラズマエッチング方法
JPH053177A (ja) ドライエツチング方法
JP3381125B2 (ja) エッチング工程を有する半導体装置の製造方法
JP3111640B2 (ja) ドライエッチング方法
US5990018A (en) Oxide etching process using nitrogen plasma
JP3246145B2 (ja) ドライエッチング方法
TWI277171B (en) Methods for surface treatment and structure formed therefrom
JPH0697123A (ja) ドライエッチング方法
JPS6161423A (ja) ドライエツチング方法
JP3120569B2 (ja) ドライエッチング方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970722

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees