JPH0521298A - コンデンサの製造方法 - Google Patents

コンデンサの製造方法

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JPH0521298A
JPH0521298A JP16986291A JP16986291A JPH0521298A JP H0521298 A JPH0521298 A JP H0521298A JP 16986291 A JP16986291 A JP 16986291A JP 16986291 A JP16986291 A JP 16986291A JP H0521298 A JPH0521298 A JP H0521298A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、周波数特性ならびに高温高湿下に
おける信頼性特性の優れた小型大容量のコンデンサを得
る製造方法に関するもので、高温高湿下で容量、損失及
び高周波インピーガンス特性の劣化の小さい優れた信頼
性のコンデンサを実現することを目的とする。 【構成】 少なくても一方の電極に導電性高分子を用い
たコンデンサ素子6をを、実質的に気体の透過しない材
料で構成し、機密封止された電極リードを有する外装ケ
ース基台7に実装し、同様に実質的に気体の透過しない
材料で構成されたキャップ8と共に機密封止する。大気
中の酸素及び水による攻撃がないため、導電性高分子層
の酸化劣化が抑制され、高温高湿下においても容量、損
失及び高周波インピーガンス特性の劣化の小さい、優れ
た信頼性のコンデンサが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくても一方の電極
に導電性高分子を用いるコンデンサの製造方法に関する
ものであり、更に詳しくは、コンデンサ特性とりわけ周
波数特性ならびに高温高湿下における信頼性特性に優れ
たコンデンサの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気機器のデジタル化に伴って、
コンデンサも小型大容量で高周波領域でのインピーダン
スの低いものが要求されている。従来、高周波領域で使
用されるコンデンサにはプラスチックコンデンサ、マイ
カコンデンサ、積層セラミックコンデンサがあるが、こ
れらのコンデンサでは形状が大きくなり過ぎ大容量化が
難しい。一方、大容量コンデンサとしては、アルミニウ
ム乾式電解コンデンサ、あるいはアルミニウムまたはタ
ンタル固体電解コンデンサ等の電解コンデンサがある。
これらのコンデンサでは誘電体となる酸化皮膜が極めて
薄いために大容量が実現できるのであるが、一方、酸化
皮膜の損傷が起こり易く、それを修復するための電解質
を陰極との間に設ける必要がある。
【0003】アルミニウム乾式コンデンサでは、エッチ
ングを施した陽極及び陰極アルミニウム箔をセパレータ
を介して巻取り、液状の電解質をセパレータに含浸して
用いている。この液状電解質はイオン伝導性で比抵抗が
大きいため、損失が大きくインピーダンスの周波数特
性、温度特性が著しく劣り、さらに加えて液漏れ、蒸発
等が避けられず、時間の経過と共に容量の減少及び損失
の増加が起こるといった問題を抱えていた。
【0004】またタンタル固体電解コンデンサでは二酸
化マンガンを電解質として用いているため、温度特性お
よび容量、損失等の経時変化の問題は改善されるが、二
酸化マンガンの比抵抗が比較的高いため損失、インピー
ダンスの周波数特性が積層セラミックコンデンサあるい
はフィルムコンデンサと比較して劣っていた。
【0005】近年、ピロール、チオフェンなどの複素環
式のモノマーを支持電解質を用いて電解酸化重合するこ
とにより、支持電解質のアニオンをドーパントとして含
む導電性高分子を電解質(真の陰極)として用いる、周
波数特性及び温度特性に優れた固体電解コンデンサが提
案されている(特開昭60-37114号公報、特開昭60-24401
7号公報)。
【0006】さらにまた、エッチドアルミ箔上に電着ポ
リイミド薄膜からなる誘電体を形成した後、電解重合導
電性高分子層を形成して電極とする、大容量フィルムコ
ンデンサが提案されている(電気化学会第58会大会講
演要旨集251〜252頁、1991年)。
【0007】従来の導電性高分子コンデンサの構成の一
例を図3を参照して説明する。図3に示したように、電
極1の上に誘電体層2を形成し、その上に導電性高分子
電極層3を電解重合により形成する。その後、電極リー
ド4を取り付け、外装樹脂5を形成することによりコン
デンサが完成される。なお、実際のコンデンサでは電極
引出し用の銀ペイント層を濡れ性向上のため、グラファ
イト層を介在させて導電性高分子電極層上に設けること
がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電解重合導電性高分子を電極として用いたコ
ンデンサでは、高温高湿下において容量の低下、損失の
増加あるいは高周波域のインピーダンスの増加と言った
特性の劣化が避けがたいという課題を有していた。 こ
れはポリピロールあるいはポリチオフェン等の電解重合
導電性高分子では、BF4 -、ClO4 -、PF5 -、AsF
5 -等をドーパントとして用いられているため、高温高湿
下でこれらのドーパントが脱ドープを起こし易く、ま
た、分子量が大きいドーパントを用い脱ドープを防止し
たとしてもポリマー骨格の一部が酸化され、共役二重結
合の長さを減じる等の理由により、その電気伝導度の低
下を来すことに起因している。
【0009】すなわち、後者の酸化は極めて微量の酸素
及び水の存在下でも徐々に進行するため、ディッピン
グ、粉体塗装、ポッティング、射出成形あるいはトラン
スファー成形に代表される通常の樹脂外装の場合、それ
らの拡散浸透を完全に防止することが難しく、したがっ
て特性の劣化をなくすることは困難であり、耐熱性の高
いコンデンサの実現は極めて困難であった。
【0010】また、気体透過バリア性の高いポリフェン
レンサルファイド樹脂を外装樹脂として用いることによ
り、エポキシ樹脂の場合より、耐熱性耐湿性の改善は見
られたが、それでも十分といえるレベルに達していなか
った。
【0011】さらに、陽極酸化アルミナ層を誘電体とし
た場合には、その耐水性が低いため、高温高湿下では誘
電体自体の劣化も避けられなかった。
【0012】本発明は上記従来技術の課題に鑑み、高温
高湿下における特性劣化の少ない、信頼性特性の優れた
小型大容量コンデンサの実現を可能とするコンデンサの
製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明によるコンデンサの製造方法は、誘電体を介
して構成される電極の少なくとも一方が導電性高分子で
構成されているコンデンサ素子を、電極リードを具備す
る機密封止された基台に実装する工程と、基台に組み合
わされてコンデンサ素子を収納する空間容積を形成する
キャップと基台とを機密封止する工程とを含むように構
成される。
【0014】本発明で使用される基台及びキャップの材
質は金属あるいはセラミックスが好適であり、コンデン
サ素子の機密封止は不活性ガス中あるいは減圧下で行う
外、限定された容積空間内の酸素及び水による悪影響は
極めて軽微なレベルに留まるため、大気中で行うことも
できる。本発明に使用される導電性高分子は、複素環式
化合物を繰り返し単位とし、コンデンサ電極として所望
される電気伝導度を有するものであればどのようなもの
でも使用できるが、ピロール、チオフェン、アニリンま
たはそれらの誘導体を繰り返し単位とする導電性高分子
が、その形成が容易で、かつ耐熱性にも優れたものが得
られるため好適に使用される。
【0015】ドーパントは、150℃程度まで脱ドープ
を起こさないものであればどのようなものでも使用でき
るが、そのようなドーパントの一例としては、ナフタレ
ンスルフォネート、アルキルナタレンスルフォネート、
アントラキノンスルフォネート、スルフォン化ポルフィ
リン、カルボキシル化ポルフィリン、スルフォン化フタ
ロシアニン、カルボキシル化フタロシアニン、ポリビニ
ルスルフォネート、ポリスチレンスルフォネート等が挙
げられる。
【0016】また、上記の導電性高分子の重合はどのよ
うな方法でもよいが、薄膜化が容易で、かつ例えばエッ
チングにより拡面化されたような表面においても高い被
覆率で被覆が可能なため、好適には電解重合による方法
が用いられる。なお誘電体上に電解重合高分子を容易に
成長させるため、適当な方法で誘電体表面を一部または
全部導電化することもできる。
【0017】本発明に使用される誘電体は、アルミニウ
ムまたはタンタルの陽極酸化皮膜で構成する他、例え
ば、電着ポリイミドのような高分子薄膜で構成すること
もでき、またエッチング等の手段で拡面化した高分子薄
膜で構成することもできる。
【0018】また、対向するもう一方の電極はどのよう
に構成してもよいが、誘電体をアルミニウムまたはタン
タル等の弁金属の陽極酸化皮膜で構成した場合にはその
弁金属自体で構成する他、エッチング等により拡面化さ
れた高分子薄膜を誘電体として使用する場合には、両電
極を導電性高分子層で構成することができる。
【0019】
【作用】図2にトリイソプロピルナフタレンスルフォネ
ートがドープされたポリピロールを、125℃の空気ま
たは窒素雰囲気窒素中にそれぞれ保持した場合の電気伝
導度の変化を比較して示した。図2から空気中ではポリ
ピロールの電気伝導度の劣化が大きく、一方、窒素中で
はほとんど変化が見られず、酸素の存在が劣化に大きな
影響を及ぼしていることが明らかである。
【0020】本発明は、誘電体を介して形成される電極
の少なくても一方が導電性高分子で構成されたコンデン
サ素子を、機密封止された外部引出し電極リードを具備
する基台に実装し、さらにそのコンデンサ素子を基台と
キャップを用いて機密封止しているため、大気中からの
酸素、水等の浸透拡散がなく、導電性高分子電極の酸化
による電気伝導度の低下が防止され、高温高湿下におい
てもコンデンサ特性の劣化の少ない信頼性特性の高いコ
ンデンサが得られる。
【0021】
【実施例】以上、本発明の実施例を挙げて本発明を詳し
く説明するが、その前に、本発明の概略を説明する。
【0022】本発明は、図1に示すように電極誘電体と
して導電性高分子電極が形成されたコンデンサ素子6
を、機密封止された電極リードを有する実質的に気体透
過性のない材料で構成された基台7に実装し(図1
(a))、しかる後コンデンサ素子6の部分を収納する
容積空間を設けて基台7と基台7と同様実質的に気体透
過性のないキャップ8を機密封止し(図1(b))、導
電性高分子電極が酸素あるいは水等にアタックされ、そ
の電気伝導度が低下することを防止し、もって信頼性の
優れた高耐熱性さらには高耐湿性のコンデンサを実現
(図1(c))できるようにしたものである。
【0023】以下、本発明の第1の実施例について説明
する。 (実施例1)4×10mmの短冊型アルミニウムエッチ
ド箔を一方の側が4×6mmになるように、幅1mmの
ポリイミド粘着テープを表裏に貼付して二つの部分に仕
切った。仕切られた広い面積側部分に、3%アジピン酸
アンモニウム水溶液を用い、約70℃で50V印加して
陽極酸化により誘電体皮膜を形成後、硝酸マンガン30
%水溶液に浸し、さらに250℃で10分加熱し、熱分
解マンガン酸化物を表面に付着させて陽極を作製した。
【0024】この陽極箔に前もってポリピロールで被覆
したステンレス製の電解重合用電極を接触させ、ピロー
ルモノマー(0.25M)、トリイソプロピルナフタレ
ンスルフォン酸ナトリウム(0.1M)及び水とからな
る電解液に浸し、電解重合電極と離隔して設けた電解重
合用第二の電極との間に3Vの電圧を印加してポリピロ
ールからなる電解重合膜を形成した。電解重合電極を取
り外し水を用いて洗浄乾燥し、電解重合膜上にコロイダ
ルグラファイトと銀ペイントを塗布してコンデンサ素子
を完成させた。
【0025】このコンデンサ素子の両電極を、TO5型
キャンシール(東洋電波株式会社製)基台の二つのリー
ド端子に、エポキシ銀接着剤を用いて取り付けた。その
後16.2Vでエージングを行い、窒素雰囲気中でキャ
ップとを基台を溶接により封じて、コンデンサを30個
完成させた。
【0026】ヘリウムイオンデテクタで溶接封止部分の
リークの検査をしたところ、10ー9cc/秒以下で良好
な機密性が得られていることが確認できた。
【0027】このコンデンサを10個ずつ3分割し、そ
れぞれ1000時間の150℃電圧無負荷寿命試験、1
50℃で13V電圧負荷寿命試験、85℃/85%条件
下での無負荷寿命試験を行った。それらの初期及び寿命
試験後の容量(120Hz)、損失(120Hz)、漏
れ電流(13V印加2分値)及びインピーダンス(40
0kHz)を(表1)に示し評価した。陽極及び陰極を
エポキシ樹脂5で外装封止してコンデンサを10個完成
させた。
【0028】
【表1】
【0029】(比較例1)比較のため、陰極リードを陽
極リード同様エポキシ銀接着剤で取り付け、エージング
を行った後、エポキシ樹脂粉体塗装外装を行った以外は
実施例1と同様にして、20個のコンデンサを完成させ
た。
【0030】これを2分割し、それぞれ1000時間の
125℃無負荷寿命試験及び85℃/85%条件下での
無負荷寿命試験を行った。それらの初期及び寿命試験後
の容量(120Hz)、損失(120Hz)、漏れ電流
(13V印加2分値)及びインピーダンス(400kH
z)を(表1)に示した。
【0031】この(表1)から明らかなように、本発明
により形成されたコンデンサは150℃及び85℃/8
5%という高温条件下で、容量、損失、インピーダンス
の劣化を小さくできるという点で優れた効果が得られ
る。特に、比較例の樹脂外装の125℃寿命試験結果と
の比較から判るように、さらに高い温度条件下でもその
劣化が極めて低レベルに留まっていることが特徴的であ
る。
【0032】以上のように本実施例によれば、電解重合
で得られる導電性高分子のポリピロールを電極として用
いたアルミ固体電解コンデンサ素子を、窒素雰囲気中で
機密封止することにより、150℃の高温下また85℃
/85%の高温・高湿下でも特性劣化の極めて小さい、
信頼性の優れたコンデンサを得ることができる。
【0033】(実施例2)アルミニウムエッジド箔に代
えて、エンボス加工後、10%リン酸水溶液を用いて約
90℃で陽極酸化を行ったタンタル箔を用いた以外は実
施例1と同様にして、コンデンサを30個作製し、実施
例1と同様の寿命試験を行った。それらの初期特性と試
験後の特性を(表1)に示し評価した。
【0034】(比較例2)比較のため、比較例1と同様
にTO5キャンシールを用いた溶接機密封止に代えて、
エポキシ樹脂粉体塗装外装を行った以外は実施例2と同
様にして、比較用のコンデンサを20個完成させ、比較
例1と同様の評価を行い、それらの結果を(表1)に示
した。
【0035】この(表1)から明らかなように、本実施
例によるコンデンサは150℃及び85℃/85%とい
う条件下で容量、損失、インピーダンスの劣化を小さく
できるという点で優れた効果が得られる。
【0036】以上のように本発明によれば、電解重合で
得られる導電性高分子のポリピロールを電極として用い
た、タンタル固体電解コンデンサ素子を窒素雰囲気中で
機密封止することにより、150℃の高温下また85℃
/85%の高温・高湿下でも特性劣化の極めて小さい、
信頼性の優れたコンデンサを得ることができる。
【0037】(実施例3)窒素雰囲気中で機密封止する
代わりに大気中で機密封止した以外は、実施例1と同様
にしてコンデンサを20個作製して、150℃負荷寿命
試験と85℃/85%無負荷寿命試験をそれぞれ行っ
た。そのその結果を(表1)に示した。
【0038】この(表1)から明らかなように、本実施
例によるコンデンサは150℃及び85℃/85%とい
う条件下で容量、損失、インピーダンスの劣化が窒素雰
囲気中で機密封止した場合とほとんど変わらず、信頼性
を高くすることができるという点で優れた効果が得られ
る。
【0039】以上のように本発明によれば、電解重合で
得られる導電性高分子のポリピロールを電極として用い
たアムミニウム固体電解コンデンサ素子を、大気雰囲気
中で機密封止することにより、150℃の高温下また8
5℃/85%の高温・高湿下でも特性劣化の極めて小さ
い、信頼性の優れたコンデンサを得ることができる。
【0040】なお実施例では機密封止を溶接で行う場合
についてのみ述べたが、実質的に機密封止ができる封止
方法であれば、例えば、カシメによる方法等他の封止方
法を採用してもよく、本発明は封止方法により限定され
ない。
【0041】また実施例では窒素雰囲気中及び大気中で
コンデンサ素子を機密封止する場合についてのみ述べた
が、他のアルゴン、ヘリウム等の不活性ガス中で行って
もよく、さらに減圧下で行うこともでき、機密封止の雰
囲気によって本発明は限定されない。
【0042】なお、実施例では誘電体としてアルミニウ
ム及びタンタルの陽極酸化皮膜を用いた固体電解コンデ
ンサについてのみ述べたが、例えば、電着ポイミド等他
の誘電体を用いたコンデンサでも、電極が導電性高分子
で構成されていればよく、本発明は電解コンデンサに限
定されない。
【0043】また、実施例では一方の電極のみが導電性
高分子で構成された場合についてのみ述べたが、例え
ば、高分子フィルムを誘電体とし、両電極が導電性高分
子で構成された様な場合にも本発明が適用できることは
明らかである。
【0044】また、実施例では導電性高分子として電解
重合ポリピロールを用いた場合についてのみ述べたが、
電解重合以外の方法例えば化学重合法を採用してもよ
く、本発明は重合方法に限定されない。
【0045】さらに、実施例では導電性高分子としてポ
リピロールを用いた場合についてのみ述べたが、150
℃の不活性雰囲気中で安定でかつ電極として所望の電気
伝導度を有するものであれば、1位または3位に置換基
を有するピロール誘導体を繰り返し単位とした導電性高
分子を用いてもよく、またチオフェン、アニリンあるい
はそれらの誘導体を繰り返し単位とした導電性高分子を
用いることもできる。
【0046】なお、実施例ではトリイソプロピルナフタ
レンスルフォネートがドープされたポリピロールを用い
た場合についてのみ述べたが、150℃程度で実質的に
脱ドープせず、所望の電気伝導度を発現できるものであ
れば他のアニオンがドープされた場合も本発明に含まれ
る。また、導電性高分子電極がポリアニリン及びその誘
導体からなる場合には、適当なプロトン酸で酸化し伝導
性を付与することもできる。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明は、誘電体を介して
形成される電極の少なくても一方が導電性高分子で構成
されたコンデンサ素子が機密封止された構造のコンデン
サを提供するものであり、酸素及び水によるアタックで
電気伝導度の劣化を来し易い導電性高分子を外気と遮断
してその劣化を防止することにより、高温高湿下におい
ても容量、損失、及び高周波インピーダンス特性等の劣
化の少ない、優れた信頼性を有する小型大容量のコンデ
ンサが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるコンデンサの製造方
法を示す工程図
【図2】本発明に使用される導電性高分子の電気伝導度
に及ぼす気体雰囲気の影響の一例を示す特性図
【図3】従来の導電性高分子を一方の電極に用いたコン
デンサの構成例を示す断面図
【符号の説明】
1 電極 2 誘電体層 3 導電性高分子電極層 4 電極リード 5 外装樹脂 6 コンデンサ素子 7 機密封止用基台 8 機密封止用キャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 1/12 F 7244−5G G 7244−5G (72)発明者 七井 識成 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体を介して構成される電極の少なく
    とも一方が導電性高分子で構成されているコンデンサ素
    子を、電極リードを具備する機密封止された基台に実装
    する工程と、前記基台に組み合わされて前記コンデンサ
    素子を収納する空間容積を形成するキャップと前記基台
    とを機密封止する工程とを含むことを特徴とするコンデ
    ンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 基台とキャップが金属で構成され、かつ
    機密封止手段が溶接であることを特徴とする請求項1記
    載のコンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 導電性高分子から成る電極を、ピロー
    ル、チオフェン、アニリンもしくはその誘導体を繰り返
    し単位として電解重合により形成することを特徴とする
    請求項1記載のコンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 誘電体の形成に、弁金属の陽極酸化手段
    を用いることを特徴とする請求項1記載のコンデンサの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 弁金属がアルミニウムもしくはタンタル
    から選ばれる一種であることを特徴とする請求項4記載
    のコンデンサの製造方法。
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