JPH05210367A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH05210367A
JPH05210367A JP26276092A JP26276092A JPH05210367A JP H05210367 A JPH05210367 A JP H05210367A JP 26276092 A JP26276092 A JP 26276092A JP 26276092 A JP26276092 A JP 26276092A JP H05210367 A JPH05210367 A JP H05210367A
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JP
Japan
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voltage
scanning line
liquid crystal
crystal display
selection
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Application number
JP26276092A
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English (en)
Inventor
Tatsuhisa Fujii
達久 藤井
Takeshi Saito
健 斉藤
Toshimitsu Matsudo
利充 松戸
Takao Azuma
隆雄 東
Hitoshi Suzuki
仁志 鈴木
Takayuki Iura
孝之 井浦
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高品質の表示を実現した液晶表示装置を提供
する。 【構成】 走査線電極と信号線電極との交点に画素が構
成される単純マトリックス方式の液晶表示パネルを用い
て、線順次方式でかつ電圧平均化法による駆動すると
き、1つ前の走査線に供給される点灯信号の数に対して
現在選択される走査線に供給される点灯信号が少ないと
きには走査線非選択バイアス電圧を小さくし、多ければ
走査線非選択バイアス電圧を大きくし、両者が同じなら
そのままのバイアス電圧を維持するよう電圧調整する。 【効果】 クロストーク分に見合った補正電圧を発生さ
せて走査線電極の非選択電圧を形成することによりクロ
ストークを相殺できるからそれに影響されない高表示品
質が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液晶表示装置に関
し、特に単純マトリックス方式の液晶表示パネルを用い
て電圧平均化法により駆動されるものに利用して有効な
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】単純マトリックス方式の液晶表示パネル
を線順次方式でかつ電圧平均化法で駆動する場合、走査
線電極及び信号線電極に印加する選択/非選択電圧は、
例えば特開昭54−2096号公報に記載されているよ
うな、電圧平均化法で決められたような一定の電圧であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】単純マトリックス方式
の液晶表示パネルは、走査線電極と信号線電極の交点に
容量を持つ。この容量や、走査線電極や信号線電極を駆
動するドライバの出力インピーダンス等によって、非選
択の走査線電極側には信号線電極側に順次に印加される
駆動電圧に対応したクロストークが生じる。電圧平均化
法では1H期間の実効電圧により液晶画素の点灯/非点
灯を制御するため、上記のようなクロトークによって実
効電圧が変化して点灯/非点灯の濃淡ムラやゴーストあ
るいはシャドウイング現象が生じるという問題がある。
【0004】本願発明者にあっては、上記クロストーク
が信号線電極に印加される画素データに依存することに
着目し、画素データを利用してクロストーク分を相殺さ
せることを考えた。
【0005】この発明の目的は、高品質の表示を実現し
た液晶表示装置を提供することにある。この発明の前記
ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記
述および添付図面から明らかになるであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、走査線電極と信号線電極と
の交点に画素が構成される単純マトリックス方式の液晶
表示パネルを用いて、線順次方式でかつ電圧平均化法に
よる液晶駆動において、基本的には1つ前の走査線に供
給される点灯信号の数に対して現在選択される走査線に
供給される点灯信号が少ないときには走査線非選択バイ
アス電圧を小さくし、多ければ走査線非選択バイアス電
圧を大きくし、両者が同じならそのままのバイアス電圧
を維持するよう電圧調整する。
【0007】
【作用】上記した手段によれば、クロストーク分に見合
った補正電圧を発生させて走査線電極の非選択電圧を形
成することによりクロストーク分を相殺させることがで
きるからそれに影響されない高品質表示が実現できる。
【0008】
【実施例】図2には、この発明に係る液晶表示装置の一
実施例の概略要部ブロック図が示されている。同図にお
いては、3つの走査線電極と3つの信号線電極及びそれ
に対応した駆動回路が代表として例示的に示されてい
る。液晶表示パネルは、横方向に延長される走査線電極
と、縦方向に延長される信号線電極の交点に、同図では
キャパシタとして示された画素が構成される。
【0009】走査線駆動回路は、クロックパルスCL2
により、シフト動作を行うシフトレジスタSRと、その
出力信号S1〜S3を受けて駆動電圧発生回路VGによ
り形成された選択電圧VS1を対応する走査線電極に出
力するスイッチ回路SW11〜SW31と、上記信号S
1〜S3を受けるインバータ回路N1〜N3によって形
成された反転信号を受けて上記駆動電圧発生回路VGに
より形成された非選択電圧VNS1を走査線電極に出力
するスイッチ回路SW12〜SW32から構成される。
【0010】シフトレジスタSRの出力信号S1が選択
レベルにされると、スイッチSW11がオン状態となっ
て選択電圧VS1に対応した走査線駆動電圧VX1を出
力する。このとき、他の走査線駆動電圧VX2,VX3
は、シフトレジスタSRの出力信号S2,S3の非選択
レベルに応じてスイッチ回路SW22,SW32がオン
状態になって非選択電圧VNS1にされる。シフトレジ
スタSRは、クロックパルスCL2に同期し、上記選択
レベルを順次シフトするので、次のタイミングでは出力
信号S1に代わって出力信号S2が選択レベルにされ
る。これにより、上記同様なスイッチ制御によって、走
査線駆動電圧VX1とVX3は非選択電圧VNS1にさ
れ、走査線駆動電圧VX2のみが選択電圧VS1にされ
る。上記シフトレジスタSRのシフト動作により、出力
信号S2に代わって出力信号S3が選択レベルにされる
と、上記同様なスイッチ制御によって、走査線駆動電圧
VX1とVX2は非選択電圧VNS1にされ、走査線駆
動電圧VX3のみが選択電圧VS1にされる。このよう
にして走査線電極が順次選択される。
【0011】画素データDinは、クロックパルスCL1
に同期してシリアル/パラレル変換回路SPCにシリア
ルに入力される。1走査線分に対応した信号線電極の画
素信号は、1H期間(クロックパルスCL2の1周期
内)に、クロックパルスCL1に同期してシリアルに入
力される。このようにシリアルに取り込まれた1走査線
分の画素信号は、パラレルにラッチ回路FF1〜FF3
に転送される。
【0012】信号線駆動回路は、上記のようなシリアル
/パラレル変換回路SPCと、ラッチ回路FF1〜FF
3の他、ラッチ回路FF1〜FF3の出力信号D1〜D
3を受けて駆動電圧発生回路VGにより形成された選択
電圧VS2を対応する信号線電極に出力するスイッチ回
路SW41〜SW61と、上記信号D1〜D3を受ける
インバータ回路N4〜N6によって形成された反転信号
を受けて上記駆動電圧発生回路VGにより形成された非
選択電圧VNS2を信号線電極に出力するスイッチ回路
SW42〜SW62から構成される。
【0013】ラッチ回路FF1の出力信号D1が点灯レ
ベルにされると、スイッチSW41がオン状態となって
選択電圧VS2に対応した信号線駆動電圧VY1を出力
する。このとき、他の信号線駆動電圧VY2,VY3
は、ラッチ回路FF2,FF3の出力信号D2,D3が
非点灯レベルならスイッチ回路SW52,SW62がオ
ン状態になって非選択電圧VNS2にされる。上記出力
信号D2,D3が点灯レベルならスイッチ回路SW5
1,SW61がオン状態になって上記同様に選択電圧V
S2にされる。
【0014】図3には、8(走査線)×8(信号線)の
液晶表示パネルの表示例が示されている。同図におい
て、○で示したのが画素であり、白丸は点灯状態を表
し、縦線を付したのは非点灯状態を表している。実際の
液晶表示パネルは、走査線及び信号線の数ははるかに多
数であるが、発明の理解を容易にするため、上記8×8
のマトリックスを例にして以下説明する。
【0015】図4には、図3のような表示パターンでの
表示動作を行う場合の動作波形図が示されている。同図
において、X1〜3及びX8は、走査線電極における電
圧波形であり、Y1〜Y8は信号電極に印加される電圧
波形である。走査線電極は、代表として例示的に示され
ている走査線電極X1〜X3及びX8のように、前半フ
レームでは期間T1〜T3及びT8に対応して選択電圧
V1が印加される。選択期間以外では電圧V5のような
非選択レベルにされる。
【0016】これに対して、走査線X1の選択タイミン
グT1に同期して、信号線電極に供給される電圧は、図
3のように全非点灯であるから非選択電圧V4が供給さ
れる。走査線X2の選択タイミングT2では、Y1〜Y
4が点灯であるから選択電圧V2が供給され、残りのY
5〜Y8には非選択電圧V4のまま維持される。以下、
上記図3の表示パターンに従って信号線電極Y1〜Y8
には、選択電圧V2又は非選択電圧V4が供給される。
このような信号線電極に供給される駆動電圧の変化に対
応して、非選択電圧V5に維持されるべき非選択の走査
線電極にはクロストーク電圧が生じる。
【0017】走査線X1に着目すればタイミングT2及
びT4〜T8の先頭エッジにおいてクロストークによる
電圧変化が生じる。タイミングT3では選択電圧から非
選択電圧に変化する信号線電極の数と選択電圧から非選
択電圧に変化する信号線電極の数が等しいから走査線電
極の分布抵抗等を無視すればクロストークが相殺され
る。このような1フレームにおけるクロストーク成分
は、等価的にキャパシタとして作用する画素において積
分されて実効電圧を変化させるものとなる。他の走査線
においても、信号線電極に印加される駆動電圧に対応し
てそれぞれ同図に示すようなクロストークが生じて、上
記同様に等価的にキャパシタとして作用する画素に印加
される実効電圧を変化させるものとなる。
【0018】後半のフレームでは、走査線電極の選択電
圧がV2に、非選択電圧がV6のように切り替えられ
る。また、信号線電極に対しては、非選択電圧がV3で
選択電圧がV1のように切り替えられる。このようにし
て、液晶は交流駆動される。図2の駆動電圧発生回路V
Gでは、交流化信号Mによって、選択電圧VS1,VS
2と非選択電圧VNS1,VNS2が上記のような電圧
にそれぞれ切り替えられるものと理解されたい。
【0019】図1には、駆動電圧発生回路の一実施例の
ブロック図が示されている。クロックパルスCL1と画
素データDinとはアンドゲート回路Gを通してカウンタ
回路に供給される。これにより、カウンタ回路は、シリ
アルに入力される画素データDinのうち、点灯を意味す
る論理1の数を計数することになる。このカウンタ回路
の出力信号は、クロックパルスCL2に同期してメモリ
1に転送される。メモリ1の計数値は、上記クロックパ
ルスCL2に同期してメモリ2に転送される。すなわ
ち、第1走査線X1に対応した点灯画素数がメモリ1に
取り込まれ、第2走査線X2に対応した点灯画素数がメ
モリ1に取り込まれるとともに、メモリ1に取り込まれ
ていた第1走査線X1に対応した転送画素数はメモリ2
に転送される。以下、同様な動作により、メモリ1には
これから選択する走査線に対応した点灯画素数が、メモ
リ2には1つ前の走査線に対応した点灯画素数が記憶さ
れる。
【0020】ディジタル/アナログ変換回路DAC1
は、メモリ1の記憶情報を受けてこれから選択が行われ
る走査線に対応した点灯画素数に対応した電圧VD1を
形成する。ディジタル/アナログ変換回路DAC2は、
メモリ2の記憶情報を受けて1つ前に選択が行われた走
査線に対応した点灯画素数に対応した電圧VD2を形成
する。電圧比較回路VCは、上記電圧VD1−VD2の
ような差電圧を形成する。この差電圧VD1−VD2
は、スイッチを通して走査線に供給される非選択電圧V
6,V5の補正電圧として用いられる。
【0021】表1には、図3のような表示パターンに対
応したクロストークによる妨害電圧と補正電圧の関係が
示されている。同図において、妨害電圧の+は実効値が
増加する方向を示し、−は実効値が減少する方向を示
す。補正電圧は選択走査線電極の点灯数Tnデータと前
選択走査線電極Tn−1データの点灯数の差により決定
される。
【0022】
【表1】
【0023】タイミングT1では、1フレーム前の走査
線X8に対応した画素データに りメモリ2の計数値が
8であり、フィールド毎に交流化を行う方式では極性が
反転して一斉に全非点灯に対応したV4に変化するか
ら、−8が妨害電圧として生じる。タイミングT2で
は、上記Y1〜Y4が点灯で、Y5〜Y8の非点灯によ
りメモリ1の計数値が4となり、1つ前のタイミングT
1のデータが0であるから妨害電圧は−4となる。以
下、図3の表示パターンに従って同図のような妨害電圧
が生じる。
【0024】上記のように極性が切り替えられるタイミ
ングT1ではスイッチがDAC1側に切り替えられて、
VD1が補正電圧としてそのまま電圧発生回路VG1、
VG2及びVG5,VG6に伝えられる。タイミングT
2〜T8の期間では、スイッチが電圧比較回路VC側に
切り替えられており、差分の補正電圧がVG5とVG6
に伝えられる。これらの電圧発生回路VG5は、前フレ
ームでの走査線電極の非選択電圧V5を形成し、電圧発
生回路VG6は後フレームでの走査線電極の非選択電圧
V6を形成する。
【0025】なお、この実施例では、特に制限されない
が、走査線電極の選択電圧にも補正電圧が加えられる。
すなわち、選択電圧においても同様にクロストーク成分
が載るが、それは選択走査線に対応した画素データの影
響を受けるので、DAC1の電圧VD1をそのまま補正
電圧として用いる。実際の液晶表示パネルでは、走査線
の数が多く、1フレームに対する選択タイミングのディ
ーティは極く小さいからクロストーク分を無視すること
ができ、選択電圧に対する上記のような補正電圧を省略
するものであってもよい。
【0026】表1において、妨害電圧に対して補正電圧
がそれを打ち消すように作用するから、等価的にキャパ
シタとして作用する画素においてはクロストークの影響
を受けない高品質の表示動作を行うことができる。
【0027】図5及び図6には、この発明を説明するた
めの電圧波形図が示されている。同図において実線で示
した電圧波形は、前記のような補正電圧を供給しない場
合であり、点線で示したのは電圧補正を行った場合の波
形を示す。同図の点線に示すように、クロストーク成分
が電圧調整により補正でき、平均化したときの実効電圧
の変動を大幅に抑えることができる。
【0028】図7には、この発明が適用される液晶表示
装置の他の一実施例の概略ブロック図が示されている。
液晶表示パネル制御装置は、マイクロプロセッサCPU
等から表示データを受けて、表示パネルの動作に必要な
クロックパルスCL1,CL2、表示データDin、フレ
ーム信号FLMを形成する。
【0029】この実施例では、前記のような1フレーム
(1画面の表示期間)毎に交流化のための極性を切り換
えると、比較的低い周波数により極性反転が行われて交
流化に伴う画面のチラツキが問題になる。そこで、この
実施例では、1フレーム中の複数走査線毎に極性を切り
換えて、交流化周波数を数百Hzのように高くして交流
化に伴うチラツキを防止する。このため、交流化信号発
生回路が設けられ、走査線に選択タイミングに対応した
クロックパルスCL1を計数して、複数走査線毎に交流
化信号Mの極性を変化させる。
【0030】直列抵抗とオペアンプは、電圧発生回路で
あり、駆動電圧V1〜V6を形成して、走査ドライバ及
びデータドライバに供給する。液晶表示パネルは、走査
線の数がX1ないしXmのm本からなり、信号線がY1
ないしYnのn本から構成される。これにより、液晶表
示パネルは、m×nのような画素から構成される。
【0031】同図において、液晶表示パネルは、画面の
中央部に白い矩形を表示させた表示例が示されている。
すなわち、黒を背景として白いウィンドを表示させる
と、シィドウイングと呼ばれる輝度むらが縦方向と横方
向に生じる。これを拡大したのが図8に示されている。
すなわち、走査電極と信号電極の交差する部分に形成さ
れる画素のうち、表示データに対応して白にされる部分
と、この白の表示データのクロストーク成分により、本
来黒として表示されるべきものが輝度むらとして表示さ
れてしまうもである。
【0032】図9には、上記液晶表示パネルの等価回路
と、その駆動回路の一実施例の要部ブロック図が示され
ている。液晶表示パネルは、横方向に延長される走査線
と縦方向に延長される信号線との交点にキャパシタで示
された画素が形成される。上記走査線及び信号線には、
抵抗素子により示されている抵抗成分を持つものであ
る。
【0033】電圧発生回路により形成される駆動電圧V
1〜V6は、電源回路の出力インピーダンスと配線抵抗
を介して出力される。これらの電圧は、スイッチの形態
で示された走査ドライバ、データドライバを介して走査
線と信号線に伝えられる。
【0034】シフトレジスタSRは、フレーム信号FL
Mにより初期設定された選択信号をクロックパルスCL
1に同期して順次シフトさせ、走査X1〜Xmの選択信
号を形成する。この選択信号により、走査ドライバの4
通りのスイッチの2つを選択し、選択/非選択電圧を選
び、そのうちの一方を交流化信号Mによりスイッチ制御
されるスイッチを介して出力させる。
【0035】シリアル/パラレル変換回路SPCは、ク
ロックパルスCL2に同期して1ライン分の表示データ
Dinをシリアルに受け取ると、それをパラレルにデータ
ラッチFFに転送し、上記取り込んだデータの表示を行
っている間に次の走査線に対応した表示データを受け取
る。データラッチFFに取り込まれた表示データは、デ
ータドライバの4通りのスイッチの2つを選択して選択
/非選択電圧を選び、そのうちの一方を交流化信号Mに
よりスイッチ制御されるスイッチを介して出力させる。
【0036】図10には、上記のような液晶表示パネル
における1本の走査線X3に着目した等価回路図が示さ
れている。左端には、走査ドライバを構成するスイッチ
が示されて、走査線X3にはRxのような抵抗成分が含
まれる。これにより、本願発明者等は、1つの走査線X
3と直交わる信号線Y1〜Ynとの交点に形成されるキ
ャパシタの形態で示された画素に対して、カップリング
の影響が別々になることに気が付いた。
【0037】すなわち、走査ドライバに近接して設けら
れる画素(キャパシタ)によるクロストークは、電圧発
生回路側の低い出力インピーダンスによって吸収されて
小さくなる。これに対して、走査ドライバに対して遠い
位置に配置された画素は、上記分布抵抗Rxが直列形態
に接続されてなる大きな出力インピーダンスによって走
査ドライバ側に接続さているため、信号線電極側からの
クロストーク成分の影響を大きく受けるものとなる。こ
のことを考慮しないと、実際上適正なクロストーク成分
の相殺ができない。
【0038】図11には、上記の液晶表示パネルの表示
動作の一例を説明するためのタイミング図が示されてい
る。この実施例の液晶表示パネルでは、フレーム毎の交
流化に代えて、複数の走査線毎に極性の反転を行うよう
にするものである。同図のタイミングT1は、図8の走
査線X3の選択動作時の波形図が示され、タイミングT
2では交流化のための極性反転(M)時の波形図が示さ
れ、タイミングT3では走査線Xm-1 の選択時の波形図
が示されている。
【0039】上記タイミングT1は、白の矩形表示のと
きの最初の白表示のラインに対応し、タイミングT3は
白の矩形表示が終わった最初黒背景のラインに対応して
いる。上記T1、T2及びT3では、表示データが変わ
ることによるクロストーク分、表示データに加えて交流
化のための極性が切り換わることによるクロストーク分
が発生する。これらのクロストークが原因になって、上
記図7及び図8に示すような輝度むらによるシィドウイ
ングが生じる。
【0040】図12には、この発明に係る液晶表示装置
の他の一実施例のブロック図が示されている。同図の実
施例は、前記図10に示したような走査ドライバからの
距離の差異に対応して増大する妨害電圧(クロストー
ク)の補正電圧を形成する技術に向けられ、走査線の非
選択電圧V5とV6に対する補正電圧ΔV5及びΔV6
を形成する。
【0041】データ遷移検出回路は、2つのデータラッ
チ回路と2つの論理ゲート回路から構成される。データ
ラッチは、現在表示させる表示データを記憶するnライ
ンデータラッチ回路と、1つ前(n−1ライン)の表示
データを記憶するn−1ラインデータラッチ回路からな
る。この点は、前記図1の実施例と同様である。上記2
つのデータラッチ回路から、対応するデータライン(信
号線)のデータの変化の状態を検出する。データが0か
ら1に変わるもの及び1から0に変わものを論理ゲート
(AND)ゲート回路で検出する。
【0042】前記実施例では、この数をそのまま計数す
るものであったが、この実施例では画素と走査ドライバ
との距離に対応した重み付けを行う。そのため、表示デ
ータの取り込みを行うクロックパルスCL2をYアドレ
スカウンタにより計数して、比較の対象になっている表
示データのYアドレスを発生させる。このYアドレスに
より、0から1の遷移に対応した補正重みテーブル、1
から0の遷移に対応した補正重みテーブルをアクセスし
て、比較の対象となっいる画素に割り当てられた重みデ
ータを出力させるものである。
【0043】上記補正重みテーブルは、ROM(リード
・オンリー・メモリ)により構成され、例えば8ビット
のデータにより理論的には0から255通りの重み情報
を形成する。重みとして0は意味がないこと等を考慮
し、最低値が十進数の7として、最大値が十進数の25
5のように約250段階の重み付けを行う。
【0044】例えば、信号線の数が1000ならば、そ
れを250等分して、走査ドライバに近い4つの画素に
対しては、重みを7として、以後4個毎に1ずつ増加さ
せることにより最大値を255にすることができる。こ
のように表示パネルの信号線の数が予め固定である場合
には、Yアドレス発生回路としてのCL2カンウタの前
段に1/4分周回路を設け、クロックパルスCL2が4
個到来毎にYアドレスが+1になるようにしてもよい。
このようにすれば、ROMの記憶容量を1/4に減らす
ことができる。
【0045】上記の重みデータは、表示データの遷移に
無関係に規則的に発生され、表示データの遷移があった
とき、ゲート回路が開いてそのときの画素に対応した重
みデータを加算器に供給する。加算回路は、表示データ
が0から1に変化したときにはそのときの重みデータを
加算(+)し、1から0に変化したときにはそのときの
重みデータを減算(−)する。そして、1ライン分の加
減算された補正データは、交流化信号発生回路により形
成された制御信号Mにより、Mが1ならディジタル/ア
ナログ変換回路D/Aにより走査線の非選択電圧V6に
対する補正電圧ΔV6が形成され、Mが0ならディジタ
ル/アナログ変換回路D/Aにより走査線の非選択電圧
V5に対する補正電圧ΔV5が形成される。
【0046】上記のようにディジタル的に+成分と−成
分を演算することは、その入力に走査ドライバからの表
示画素の距離に対応した重み付けが行われることに対応
するばかりか、回路の簡素化が図られる。すなわち、前
記図1の実施例では、アナログ的に処理してから+成分
と−成分の差分を電圧比較回路VCにより求めるもので
あり、電圧V6とV5を同じ補正電圧により調整しよう
としている。電圧V6とV5は、V5が4VでV6が2
8Vのように大きな電圧差を持つので、それを1つの比
較出力により補正電圧を形成するのは実際的には無理が
ある。
【0047】このため、上記のような重み付け機能を省
略したとしても、実際には電圧発生回路VG6とVG5
に対応してそれぞれ電圧比較回路が必要になり、それに
対応してディジタル/アナログ変換回路も4個必要にな
る。言い換えるならば、アナログ的に比較を行うと、1
つの電圧発生回路に対して2個のディジタル/アナログ
変換回路が必要になる。これに対して、比較動作もディ
ジタル的に演算処理する場合には、上記のような重み付
け機能が付加できるとともに、実際上において1つの電
圧発生回路に対して1個のディジタル/アナログ変換回
路により構成することができる。
【0048】図13には、図12の実施例回路の動作を
説明するための波形図が示されている。(A)は、図1
1のタイミングT1のときの波形図が示されている。図
8の走査線X2からX3に切り換わったときの表示動作
を示しており、信号線Y5〜Yn-2 において1つ前の黒
表示から1の白表示に変わるために、例示的に示されて
いる信号線電圧VY5のようにV4からV2に変化す
る。この信号線電圧の変化により、非選択状態を代表す
る走査線電圧VX1には負方向のクロストークが乗るの
で、それを補正するために補正電圧+ΔV5が非選択の
走査線電圧VX1に対応した駆動電圧V5に加えられ
る。これにより、図8の上側の輝度むらを低減ないし防
止することができる。
【0049】(B)は、上記タイミングT1において黒
表示のままにされる信号線Y3と非選択の走査線X1の
電圧波形VY3とVX1が示されている。上記のような
表示データの変化による走査線X1の電圧VX1には負
方向に乗るので、それを相殺させるための補正電圧+Δ
V5が非選択VX1等の駆動電圧V5に加えられてお
り、これにより、図8の画面左上に対する輝度むらを防
止ないし低減できる。
【0050】(C)は、図11のタイミングT3のとき
の波形図が示されている。図8の走査線Xm-2 からXm-
1 に切り換わったときの表示動作を示しており、信号線
Y5〜Yn-2 において1つ前の白表示から0の黒表示に
変わるために、例示的に示されている信号線電圧VY5
のようにV1からV3に変化する。この信号線電圧の変
化により、非選択状態を代表する走査線電圧VX1には
負方向のクロストークが乗るので、それを補正するため
に補正電圧+ΔV6が非選択の走査線電圧VX1に対応
した駆動電圧V6に加えられる。これにより、図8の上
側の輝度むらを低減ないし防止することができる。な
お、後述するようにタイミングT1からT3の間のタイ
ミングT2において、極性が反転されているので上記の
ように駆動電圧V4−V2からV1−V3のように異な
るものになっている。
【0051】(D)は、上記タイミングT3において黒
表示のままにされる信号線Y3と非選択の走査線X1の
電圧波形VY3とVX1が示されている。上記のような
表示データの変化による走査線X1の電圧VX1には負
方向に乗るので、それを相殺させるための補正電圧+Δ
V6が非選択VX1等の駆動電圧V6に加えられてお
り、これにより、図8の画面左上に対する輝度むらを防
止ないし低減できる。
【0052】図14には、この発明に係る液晶表示装置
の他の一実施例のブロック図が示されている。同図の実
施例は、前記図10に示したような走査ドライバからの
距離の差異に対応して増大する妨害電圧(クロストー
ク)の補正電圧を形成する技術に向けられ、走査線の選
択電圧V1とV2に対する補正電圧ΔV1及びΔV2を
形成する。
【0053】データ遷移検出回路及び画素電極のYアド
レス(走査ドライバからの距離)による補正重みテーブ
ル及び加算器は、前記図12のものと共通の部分であ
る。この加減算データは、交流化信号Mによって選択的
にゲートが開くゲート回路を通して電圧発生回路VG2
とVG1に対応して設けられるディジタル/アナログ変
換回路に入力される。同図において、このゲート回路と
ディジタル/アナログ変換回路D/Aが、電圧発生回路
VG2とVG1に一対一に対応して設けられ、他の構成
は図12の共通に用いられる。
【0054】図15には、図14の実施例回路の動作を
説明するための波形図が示されている。(A)は、図1
1のタイミングT1のときの波形図が示されている。図
8の走査線X2からX3に切り換わったときの表示動作
を示しており、信号線Y5〜Yn-2 において1つ前の黒
表示から1の白表示に変わるために、例示的に示されて
いる信号線電圧VY5のようにV4からV2に変化す
る。この信号線電圧の変化により、選択状態の走査線電
圧VX3にも負方向のクロストークが乗るので、それを
補正するために補正電圧+ΔV1が選択の走査線電圧V
X3に対応した駆動電圧V1に加えられる。これによ
り、図8の切り換わり時の白表示部分においても輝度む
らを低減ないし防止することができる。
【0055】(B)は、上記タイミングT1において黒
表示のままにされる信号線Y3と選択の走査線X3の電
圧波形VY3とVX3が示されている。上記のような表
示データの変化による走査線X3の電圧VX3には負方
向に乗るので、それを相殺させるための補正電圧+ΔV
1が選択VX3等の駆動電圧V1に加えられており、こ
れにより、図8の画面横方向に対する輝度むらを防止な
いし低減できる。
【0056】(C)は、図11のタイミングT3のとき
の波形図が示されている。図8の走査線Xm-2 からXm-
1 に切り換わったときの表示動作を示しており、信号線
Y5〜Yn-2 において1つ前の白表示から0の黒表示に
変わるために、例示的に示されている信号線電圧VY5
のようにV1からV3に変化する。この信号線電圧の変
化により、選択状態の走査線電圧VXm-1 には絶対的に
正方向のクロストークが乗るので、それを補正するため
に補正電圧−ΔV2が非選択の走査線電圧VXm-1 に対
応した駆動電圧V2に加えられる。これにより、図8の
黒表示に変わった画素における輝度むらを低減ないし防
止することができる。なお、上記同様にタイミングT1
からT3の間のタイミングT2において、極性が反転さ
れているのでデータに対応した駆動電圧がV4−V2か
らV1−V3のように異なるものになっており、走査線
に対応した駆動電圧がV5−V1からV6−V2のよう
に変わるものである。
【0057】(D)は、上記タイミングT3において黒
表示のままにされる信号線Y3と選択の走査線Xm-1 の
電圧波形VY3とVXm-1 が示されている。上記のよう
な表示データの変化による走査線Xm-1 の電圧VXm-1
には絶対値的に正方向に乗るので、それを相殺させるた
めの補正電圧−ΔV2が選択電圧VXm-1 の駆動電圧V
2に加えられており、これにより、図8の画面左下に対
する輝度むらを防止ないし低減できる。
【0058】図16には、この発明に係る液晶表示装置
の他の一実施例のブロック図が示されている。同図の実
施例は、フレームの途中で極性が切り換えられるときの
妨害電圧(クロストーク)の補正電圧を形成する技術に
向けられ、走査線の非選択電圧V6とV5に対する補正
電圧ΔV6及びΔV5を形成する。
【0059】データ非遷移検出回路は、前記図12のデ
ータ遷移検出回路の論理ゲートをデータが0から0に変
わらないも及び1から1に変わらないものを検出するよ
うに変更したものである。画素電極のYアドレス(走査
ドライバからの距離)による補正重みテーブル及び加算
器は、前記図12のものと共通の部分である。この加減
算データは、新たに付加された交流化極性反転検出回路
により形成された検出信号によって選択的にゲートが開
くゲート回路を通して電圧発生回路VG6とVG5に対
応して設けられるディジタル/アナログ変換回路に入力
される。上記の制御信号が極性反転信号Mに置き換えら
れるだけで、他は前記図12と同様である。
【0060】交流化信号Mは、D型のフリップフロップ
D−F/Fに供給され、その出力信号Qと交流化信号M
とを組み合わせてMが0から1に変化したときと、1か
ら0に変化したときとをそれぞれ検出する。
【0061】交流化信号Mが0から1に変化したときに
は、走査線の非選択電圧V6に対した補正電圧ΔV6を
出力し、1から0に変化したときには、走査線の非選択
電圧V5に対した補正電圧ΔV5を出力する。このこと
は、以下の動作波形図から理解されよう。
【0062】図17には、図16の実施例回路の動作を
説明するための波形図が示されている。(A)は、極性
反転により、走査線(コモン)側はV5の非選択からV
6の非選択状態にされる。これとともに、信号線(セグ
メント)表示データがV2の1からV3の0に変化する
と、両者には相対的な電位変化がなく、クロストークが
現れない。このときには、補正電圧は形成されない。
【0063】(B)は、極性反転により、走査線(コモ
ン)側はV5の非選択からV6の非選択状態にされる。
これとともに、信号線(セグメント)表示データがV4
の0からV1の1に変化すると、この場合も両者には相
対的な電位変化がなく、クロストークが現れない。この
ときには、補正電圧は形成されない。
【0064】(C)は、図11のタイミングT2のとき
の波形図が示されている。図8の走査線X4からX5に
切り換わったときの表示動作を示しており、信号線Y5
〜Yn-2 において白表示1のままであり、例示的に示さ
れている信号線電圧VY5のようにV2からV1に変化
する。非選択を代表する走査線X1の電圧VX1は極性
反転によりV5の非選択からV6の非選択に変化する。
しかし、上記信号線電圧の変化により、非選択の走査線
電圧VX1には正方向のクロストークが乗るので、それ
を補正するために補正電圧−ΔV6が選択の走査線電圧
VX1に対応した駆動電圧V6に加えられる。これによ
り、極性切り換え時に黒表示の画素に対して輝度むらを
低減ないし防止することができる。
【0065】(D)は、図11のタイミングT2のとき
の波形図が示されている。図8の走査線X4からX5に
切り換わったときの表示動作を示しており、信号線Y3
のように黒表示のままの信号線電圧VY3ではV4から
V3に変化する。このとき非選択を代表する走査線X1
の電圧VX1は極性反転により上記のようにV5の非選
択からV6の非選択に変化する。しかし、上記信号線電
圧の変化により、非選択の走査線電圧VX1には正方向
のクロストークが乗るので、それを補正するために補正
電圧−ΔV6が選択の走査線電圧VX1に対応した駆動
電圧V6に加えられる。これにより、極性切り換え時に
黒表示の画素に対して輝度むらを低減ないし防止するこ
とができる。
【0066】図18には、この発明に係る液晶表示装置
の他の一実施例のブロック図が示されている。同図の実
施例は、フレームの途中で極性が切り換えられるときの
妨害電圧(クロストーク)の補正電圧を形成する技術に
向けられ、走査線の選択電圧V1とV2に対する補正電
圧ΔV1及びΔV2を形成する。
【0067】この実施例では、前記図16と同じ交流化
極性反転検出回路により形成された交流化信号Mが0か
ら1への変化したときの検出信号により制御されるゲー
トを通して、加算器により形成されたデータが走査線の
選択電圧V2に対応した補正電圧ΔV2として出力され
る。同様に、交流化信号Mが1から0へ変化したときの
検出信号により制御されるゲートを通して、加算器によ
り形成されたデータが走査線の選択電圧V1に対応した
補正電圧ΔV1として出力される。
【0068】図19には、図18の実施例回路の動作を
説明するための波形図が示されている。(A)は、図1
1のタイミングT2のときの波形図が示されている。図
8の走査線X4からX5に切り換わったときの表示動作
を示しており、信号線Y5〜Yn-2 において白表示1の
ままであり、例示的に示されている信号線電圧VY5の
ようにV2からV1に変化する。選択の走査線X5の電
圧VX5は極性反転によりV5の非選択からV2の選択
に変化する。このとき、上記信号線電圧の変化により、
選択の走査線電圧VX5には正方向のクロストークが乗
るので、それを補正するために補正電圧−ΔV2が選択
の走査線電圧VX5に対応した駆動電圧V2に加えられ
る。これにより、極性切り換え時に白表示の画素に対し
て輝度むらを低減ないし防止することができる。
【0069】(B)は、図11のタイミングT2のとき
の波形図が示されている。図8の走査線X4からX5に
切り換わったときの表示動作を示しており、信号線Y3
のように黒表示のままの信号線電圧VY3ではV4から
V3に変化する。このとき選択の走査線X5の電圧VX
5は極性反転により上記のようにV5の非選択からV2
の選択に変化する。しかし、上記信号線電圧の変化によ
り、走査線電圧VX5には正方向のクロストークが乗る
ので、それを補正するために補正電圧−ΔV2が選択の
走査線電圧VX5に対応した駆動電圧V5に加えられ
る。これにより、極性切り換え時に黒表示の画素に対し
て輝度むらを低減ないし防止することができる。
【0070】上記の実施例から得られる作用効果は、下
記の通りである。すなわち、 (1) 走査線電極と信号線電極との交点に画素が構成
される単純マトリックス方式の液晶表示パネルを用い
て、線順次方式でかつ電圧平均化法による液晶駆動にお
いて、1つ前の走査線に供給される点灯信号の数に対し
て現在選択される走査線に供給される点灯信号が少ない
ときには走査線非選択バイアス電圧を小さくし、多けれ
ば走査線非選択バイアス電圧を高くし、両者が同じなら
そのままのバイアス電圧を維持するよう電圧調整するこ
とにより、クロストーク分に見合った補正電圧を発生さ
せて走査線電極の非選択電圧を形成することによりクロ
ストーク分を相殺させることができ、それに影響されな
い高品質表示を実現できるという効果が得られる。
【0071】(2) 点灯画素数を数えてそれをアナロ
グ電圧に変換して、1つ前の選択走査線の同様なアナロ
グ電圧との差を求めるという簡単な構成により、クロス
トーク成分に対応した補正電圧を発生させることができ
るという効果が得られる。
【0072】(3) 上記1つ前の走査線に供給される
点灯信号の数と現在選択される走査線に供給される点灯
信号の数の比較をディジタル的な演算回路により行うよ
うにするとともに、その演算結果をディジタル/アナロ
グ回路に入力して、各バイアス電圧の調整電圧を形成す
ることにより、ディジタル/アナログ変換回路の数を減
らすことができるという効果が得られる。
【0073】(4) 上記走査線の点灯数に対して、走
査線のドライバ側からの距離に対応して単調に増加する
重み付けを行うようすることよって、実際のクロストー
クに則した補正電圧を得ることができるという効果が得
られる。
【0074】(5) 上記転送画素の重み付けは、シリ
アル入力用のクロックパルスを形成するカンウタ回路に
より点灯画素の位置情報を形成し、その位置情報をRO
Mからなる重み付けテーブルに入力して得るという簡単
な回路により構成できるという効果が得られる。
【0075】(6) 上記液晶表示パネルは、1画面の
表示期間以下の複数の走査期間毎に交流化のための極性
反転動作を行わせることより画面のチラツキを防止する
とともに、この極性反転時における1つ前の走査線に供
給される点灯信号の数と現在の走査線に供給される点灯
信号の数を比較して変化しない点灯数を計数して走査線
選択バイアス電圧及び走査線非選択バイアス電圧を調整
することにより、極性切り換え時の表示むらを防止ない
し低減できるという効果が得られる。
【0076】以上本発明者よりなされた発明を実施例に
基づき具体的に説明したが、本願発明は前記実施例に限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種
々変更可能であることはいうまでもない。例えば、補正
電圧を重畳させる回路は、単純に抵抗加算回路を用いる
ものの他、アナログ加算回路を用いるものであってもよ
い。補正電圧は、可変抵抗器によりレベル調整を可能に
するものであってもよい。あるいは、前記のようなディ
ジタル的な重み付けを行うものでは、オフセットデータ
等を入力するようにして、レベル調整を行うようにする
ものであってもよい。上記のような固定的な非選択電圧
と補正電圧とをアナログ加算回路に入力して補正された
駆動電圧を形成するとき、補正電圧をアナログ加算回路
に伝える抵抗素子を可変抵抗として加算電圧を調整可能
にしてもよい。
【0077】前記実施例では、選択側に対しても補正電
圧を形成する回路を設けるものであったが、クロストー
クの影響の大きな非選択側の電圧に対してのみ補正電圧
を加えるようにするものであってもよい。
【0078】カラー表示を行うときには、信号線電極に
対応してカラーフィルタを形成し、そのカラーフィルタ
に対応した画素データを入力するようにすればよい。こ
の発明は、単純マトリックス方式の液晶表示パネルを用
い線順次方式でかつ電圧平均化法で駆動される液晶表示
装置に広く利用できる。
【0079】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、走査線電極と信号線電極と
の交点に画素が構成される単純マトリックス方式の液晶
表示パネルを用いて、線順次方式でかつ電圧平均化法に
よる駆動するとき、1つ前の走査線に供給される点灯信
号の数に対して現在選択される走査線に供給される点灯
信号が少ないときには走査線非選択バイアス電圧を小さ
くし、多ければ走査線非選択バイアス電圧を高くし、両
者が同じならそのままのバイアス電圧を維持するよう電
圧調整することにより、クロストーク分に見合った補正
電圧を発生させて走査線電極の非選択電圧を形成するこ
とによりクロストーク分を相殺させることができ、それ
に影響されない高品質表示を実現できる。
【0080】ディジタル的な演算回路により行うようす
ることにより、走査線のドライバ側からの距離に対応し
てほぼ比例的に増加する重み付けを行うことにより実際
のクロストークに則した補正電圧を得ることができると
ともに、ディジタル/アナログ変換回路の数を減らすこ
とができる。という効果が得られる。
【0081】1画面の表示期間以下の複数の走査期間毎
に交流化のための極性反転動作を行わせることより画面
のチラツキを防止するとともに、この極性反転時におけ
る1つ前の走査線に供給される点灯信号の数と現在の走
査線に供給される点灯信号の数を比較して変化しない点
灯数を計数して走査線選択バイアス電圧及び走査線非選
択バイアス電圧を調整することにより、極性切り換え時
の表示むらを防止ないし低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る駆動電圧発生回路の一実施例を
示すブロック図である。
【図2】この発明に係る液晶表示装置の一実施例を示す
概略ブロック図である。
【図3】この発明を説明するための一例の表示パターン
図である。
【図4】上記表示パターンに対応した動作波形図であ
る。
【図5】この発明を説明するための駆動電圧の波形図で
ある。
【図6】この発明を説明するたの駆動電圧の他の波形図
である。
【図7】この発明が適用される液晶表示装置の他の一実
施例を示す概略ブロック図である。
【図8】上記図7の表示パネルを部分的に拡大した図で
ある。
【図9】上記図8の液晶表示パネルの等価回路と、その
駆動回路の一実施例を示す要部ブロック図である。
【図10】液晶表示パネルにおける1本の走査線X3に
着目した等価回路図である。
【図11】図8の液晶表示パネルの動作の一例を説明す
るためのタイミング図である。
【図12】この発明に係る液晶表示装置の他の一実施例
を示すブロック図である。
【図13】上記図12の液晶表示装置の動作を説明する
ための波形図である。
【図14】この発明に係る液晶表示装置の他の一実施例
を示すブロック図である。
【図15】上記図14の液晶表示装置の動作を説明する
ための波形図である。
【図16】この発明に係る液晶表示装置の他の一実施例
を示すブロック図である。
【図17】上記図16の液晶表示装置の動作を説明する
ための波形図である。
【図18】この発明に係る液晶表示装置の他の一実施例
を示すブロック図である。
【図19】上記図18の液晶表示装置の動作を説明する
ための波形図である。
【符号の説明】
G…アンドゲート回路、DAC1,DAC2…ディジタ
ル/アナログ変換回路、VG1〜VG6…電圧発生回
路、VC…電圧比較回路、N1〜N6…インバータ回
路、SW11〜SW62…スイッチ回路、VG…駆動電
圧発生回路、SR…シフトレジスタ、SPC…シリアル
/パラレル変換回路、FF,FF1〜FF3…ラッチ回
路、X1〜Xm…走査線電極、Y1〜Yn…信号線電
極、V1〜V6…駆動電圧、CPU…マイクロプロセッ
サ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 隆雄 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所茂原工場内 (72)発明者 鈴木 仁志 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所茂原工場内 (72)発明者 井浦 孝之 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所茂原工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走査線電極と信号線電極との交点に画素
    が構成される単純マトリックス方式の液晶表示パネル
    と、1つ前の走査線に供給される点灯信号の数に対して
    現在選択される走査線に供給される点灯信号が少ないと
    きには走査線非選択バイアス電圧を小さくし、多ければ
    走査線非選択バイアス電圧を大きくし、両者が同じなら
    そのままのバイアス電圧を維持するよう電圧調整機能を
    有する駆動電圧発生回路とを備えてなることを特徴とす
    る液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 上記1つ前の走査線に供給される点灯信
    号の数と現在選択される走査線に供給される点灯信号の
    数の比較は、ディジタル的な演算回路により行われるも
    のであり、その演算結果をディジタル/アナログ変換回
    路に入力して、上記バイアス電圧の調整電圧を形成する
    ことを特徴とする請求項1の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 上記走査線の点灯数は、走査線のドライ
    バ側からの距離に対応して単調に増加する重み付けを行
    うことを特徴とする請求項2の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 上記転送画素の重み付けは、シリアル入
    力用のクロックパルスを形成するカンウタ回路により点
    灯画素の位置情報を形成し、その位置情報をROMから
    なる重み付けテーブルに入力して得るものであることを
    特徴とする請求項2又は請求項3の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 上記液晶表示パネルは、1画面の表示期
    間以下の複数の走査期間毎に交流化のための極性反転動
    作が行われるものであり、この極性反転時における1つ
    前の走査線に供給される点灯信号の数と現在の走査線に
    供給される点灯信号の数を比較して変化しない点灯数を
    計数して走査線選択バイアス電圧及び走査線非選択バイ
    アス電圧を調整してなることを特徴とする請求項2、請
    求項3又は請求項4の液晶表示装置。
JP26276092A 1991-10-07 1992-09-07 液晶表示装置 Pending JPH05210367A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5691739A (en) * 1994-08-02 1997-11-25 Sharp Kabushiki Kaisha Driving device for a liquid crystal display which uses compensating pulses to correct for irregularities in brightness due to cross talk

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5691739A (en) * 1994-08-02 1997-11-25 Sharp Kabushiki Kaisha Driving device for a liquid crystal display which uses compensating pulses to correct for irregularities in brightness due to cross talk

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