JPH05210078A - 奥行き標本化立体映像表示装置 - Google Patents
奥行き標本化立体映像表示装置Info
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- JPH05210078A JPH05210078A JP4015671A JP1567192A JPH05210078A JP H05210078 A JPH05210078 A JP H05210078A JP 4015671 A JP4015671 A JP 4015671A JP 1567192 A JP1567192 A JP 1567192A JP H05210078 A JPH05210078 A JP H05210078A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 メガネ等を用いることなく立体映像を表示す
ることができる奥行き標本化立体影像表示装置を提供す
ること。 【構成】 充分に平行な光を放射する平行光放射手段1
0と、該平行光放射手段からの平行光のほとんどの成分
は屈折及び回折させることなく透過させる特性を有し、
立体映像を表示させるため該平行光を乱反射させる情報
が書き込まれている被観察体20と、該被観察体からの
透過光を集光させる大口径集光凸レンズL1 と、光軸ま
たはその近傍を含めた部分のみ光が透過できないような
構造を有し、前記大口径集光凸レンズを介して入射した
光の直流成分を除去する空間フィルタ30と、当該空間
フィルタ30を透過した光を結像させて立体画像を形成
する大口径結像凸レンズL2 とから構成される。
ることができる奥行き標本化立体影像表示装置を提供す
ること。 【構成】 充分に平行な光を放射する平行光放射手段1
0と、該平行光放射手段からの平行光のほとんどの成分
は屈折及び回折させることなく透過させる特性を有し、
立体映像を表示させるため該平行光を乱反射させる情報
が書き込まれている被観察体20と、該被観察体からの
透過光を集光させる大口径集光凸レンズL1 と、光軸ま
たはその近傍を含めた部分のみ光が透過できないような
構造を有し、前記大口径集光凸レンズを介して入射した
光の直流成分を除去する空間フィルタ30と、当該空間
フィルタ30を透過した光を結像させて立体画像を形成
する大口径結像凸レンズL2 とから構成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、奥行き標本化立体映像
表示装置に係り、特に、医学的分野におけるX線像、C
T像、US像などの観察に適し、航空管理用レーダー像
などの実時間で正確な立体位置関係の情報が必要とされ
るあらゆる立体映像システムにも応用できる奥行き標本
化立体映像表示装置に関するものである。
表示装置に係り、特に、医学的分野におけるX線像、C
T像、US像などの観察に適し、航空管理用レーダー像
などの実時間で正確な立体位置関係の情報が必要とされ
るあらゆる立体映像システムにも応用できる奥行き標本
化立体映像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の技術における立体映像シ
ステムへの応用例としては、まず、バリフォーカルミラ
ー式、回転円筒式、表示面積層式、ハーフミラー合成式
及び表示面振動式等よりなる奥行き標本化式や、多重ホ
ログラフィー等の方式が提案され、主に医療用に試みら
れた。しかし、これらの方式においては、駆動部がある
ために映像にちらつきが生じたり実時間の表示が困難で
あったりし、また装置が大型であるなどの種々の短所を
有しているために、本格的な実用化は困難なものとなっ
ている。
ステムへの応用例としては、まず、バリフォーカルミラ
ー式、回転円筒式、表示面積層式、ハーフミラー合成式
及び表示面振動式等よりなる奥行き標本化式や、多重ホ
ログラフィー等の方式が提案され、主に医療用に試みら
れた。しかし、これらの方式においては、駆動部がある
ために映像にちらつきが生じたり実時間の表示が困難で
あったりし、また装置が大型であるなどの種々の短所を
有しているために、本格的な実用化は困難なものとなっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、従
来から立体表示システムの重要な要素となっているメガ
ネを用いることなく、多人数が同時に観察及び視点移動
をすることができ、かつファントムイメージの名で知ら
れるものと同様に映像が透けて見えるという特徴を有
し、またバリフォーカルミラーのような運動物体が不要
であり、実時間表示が可能である奥行き標本化立体映像
表示装置の提供を目的とするものである。
来から立体表示システムの重要な要素となっているメガ
ネを用いることなく、多人数が同時に観察及び視点移動
をすることができ、かつファントムイメージの名で知ら
れるものと同様に映像が透けて見えるという特徴を有
し、またバリフォーカルミラーのような運動物体が不要
であり、実時間表示が可能である奥行き標本化立体映像
表示装置の提供を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、充分に平行な光を放射する平行光放射手段
と、該平行光放射手段からの平行光のほとんどの成分は
屈折及び回折させることなく透過させる特性を有し、立
体映像を表示させるため該平行光を乱反射させる情報が
書き込まれている被観察体と、該被観察体からの透過光
を集光させる集光手段と、光軸またはその近傍を含めた
部分のみ光が透過できないような構造を有し、前記集光
手段を介して入射した光の直流成分を除去するフィルタ
と、当該フィルタを透過した光を結像させて立体画像を
形成する画像手段とから構成されることを特徴とする。
また、前記被観察体は、情報が電気光学的制御手段によ
って逐次書き替え可能な立体的に構成された透過型空間
変調素子であることを特徴とする。
の本発明は、充分に平行な光を放射する平行光放射手段
と、該平行光放射手段からの平行光のほとんどの成分は
屈折及び回折させることなく透過させる特性を有し、立
体映像を表示させるため該平行光を乱反射させる情報が
書き込まれている被観察体と、該被観察体からの透過光
を集光させる集光手段と、光軸またはその近傍を含めた
部分のみ光が透過できないような構造を有し、前記集光
手段を介して入射した光の直流成分を除去するフィルタ
と、当該フィルタを透過した光を結像させて立体画像を
形成する画像手段とから構成されることを特徴とする。
また、前記被観察体は、情報が電気光学的制御手段によ
って逐次書き替え可能な立体的に構成された透過型空間
変調素子であることを特徴とする。
【0005】さらに本発明は、赤,青,緑の単色平行光
を放射しうる平行光放射手段と、当該平行光放射手段の
それぞれに対して設けられ、該平行光放射手段からの平
行光のほとんどの成分は屈折及び回折させることなく透
過させる特性を有し、立体映像を表示させるため該平行
光を乱反射させる情報が書き込まれている複数の被観察
体と、該被観察体からの透過光を結像させる複数の集光
手段と、当該それぞれの集光手段からの光を合成する合
成手段と、当該合成手段からの光を結像させてカラー立
体画像を形成する複数の結像凸レンズとから構成される
ことを特徴とする。また上記構成の場合においても、前
記被観察体は、情報が電気光学的制御手段によって逐次
書き替え可能な立体的に構成された透過型空間変調素子
であることを特徴とする。
を放射しうる平行光放射手段と、当該平行光放射手段の
それぞれに対して設けられ、該平行光放射手段からの平
行光のほとんどの成分は屈折及び回折させることなく透
過させる特性を有し、立体映像を表示させるため該平行
光を乱反射させる情報が書き込まれている複数の被観察
体と、該被観察体からの透過光を結像させる複数の集光
手段と、当該それぞれの集光手段からの光を合成する合
成手段と、当該合成手段からの光を結像させてカラー立
体画像を形成する複数の結像凸レンズとから構成される
ことを特徴とする。また上記構成の場合においても、前
記被観察体は、情報が電気光学的制御手段によって逐次
書き替え可能な立体的に構成された透過型空間変調素子
であることを特徴とする。
【0006】
【作用】以上のように構成された本発明の奥行き標本化
立体映像表示装置は次のように作用する。図1に示すよ
うに、平行光放射手段10は、レーザー光を出力するレ
ーザー発振器と、このレーザー光の光径を拡張するビー
ムエキスパンダとから構成され、拡張されたレーザー光
は平行光となっている。被観察体20は、立体的に構成
され肉眼には全く透明で光の多くの成分が屈折や回折な
どによる散乱を起こさずに直進可能な構造の物体であ
る。またこれには、立体映像を表示させるため入射され
る光を乱反射させる情報が書き込まれている。大口径集
光凸レンズL1 は、この被観察体20を透過してきた光
を空間フィルタ30上に集光させる。空間フィルタ30
は、大口径集光凸レンズL1 によって被観察体20を直
進透過した光が焦点を結ぶところに、その焦点またはそ
の近傍を含めた部分のみ光が透過できない構造となって
いる。すなわち、光の直流成分が除去されることになる
大口径結像凸レンズL2 は、空間フィルタ30を介して
入射された被観察体20から僅かに散乱した光のみをそ
の前面空間内に再び結像させ、その空間の前面に位置す
る観察者40に立体映像を提供する。
立体映像表示装置は次のように作用する。図1に示すよ
うに、平行光放射手段10は、レーザー光を出力するレ
ーザー発振器と、このレーザー光の光径を拡張するビー
ムエキスパンダとから構成され、拡張されたレーザー光
は平行光となっている。被観察体20は、立体的に構成
され肉眼には全く透明で光の多くの成分が屈折や回折な
どによる散乱を起こさずに直進可能な構造の物体であ
る。またこれには、立体映像を表示させるため入射され
る光を乱反射させる情報が書き込まれている。大口径集
光凸レンズL1 は、この被観察体20を透過してきた光
を空間フィルタ30上に集光させる。空間フィルタ30
は、大口径集光凸レンズL1 によって被観察体20を直
進透過した光が焦点を結ぶところに、その焦点またはそ
の近傍を含めた部分のみ光が透過できない構造となって
いる。すなわち、光の直流成分が除去されることになる
大口径結像凸レンズL2 は、空間フィルタ30を介して
入射された被観察体20から僅かに散乱した光のみをそ
の前面空間内に再び結像させ、その空間の前面に位置す
る観察者40に立体映像を提供する。
【0007】上記の被観察体は、透過型空間変調素子で
あってもよく、これによればその空間の前面に立体映像
を形成するための情報が電気光学的制御手段によって逐
次書き替え可能となる。この透過型空間変調素子は、実
時間で2次元的光変調が可能な物体を積層させた構造と
なっており、3次元的に実時間に変調が可能なものであ
り、該空間変調素子群に奥行き標本化された平面映像を
それぞれ180度回転した状態で書き込むことにより、
実時間での運動物体がなく、正確に奥行き標本化された
実時間で形成される立体映像の観察が可能となる。ま
た、図2に示すように赤、青、緑のそれぞれの単色光を
放射しうる平行光放射手段10a,10b,10cと、
これに対して各々設けた上記と同様の構成の被観察体2
0a,20b,20cと大口径集光凸レンズL1 1 ,L
1 2 ,L1 3とを設けた場合には、ビームスプリッタ等
を用いた合成手段50は、これらの大口径集光凸レンズ
からの光を合成する。そして、上記のように、大口径結
像凸レンズL2 は、被観察体20からの光をその前面空
間内に再び結像させ、その空間の前面に位置する観察者
40に光の三原色である赤青緑の光により構成された立
体映像を提供する。この場合も、被観察体を上記と同様
に動作する透過型空間変調素子にすれば、実時間で形成
されるカラー立体映像の観察が可能となる。
あってもよく、これによればその空間の前面に立体映像
を形成するための情報が電気光学的制御手段によって逐
次書き替え可能となる。この透過型空間変調素子は、実
時間で2次元的光変調が可能な物体を積層させた構造と
なっており、3次元的に実時間に変調が可能なものであ
り、該空間変調素子群に奥行き標本化された平面映像を
それぞれ180度回転した状態で書き込むことにより、
実時間での運動物体がなく、正確に奥行き標本化された
実時間で形成される立体映像の観察が可能となる。ま
た、図2に示すように赤、青、緑のそれぞれの単色光を
放射しうる平行光放射手段10a,10b,10cと、
これに対して各々設けた上記と同様の構成の被観察体2
0a,20b,20cと大口径集光凸レンズL1 1 ,L
1 2 ,L1 3とを設けた場合には、ビームスプリッタ等
を用いた合成手段50は、これらの大口径集光凸レンズ
からの光を合成する。そして、上記のように、大口径結
像凸レンズL2 は、被観察体20からの光をその前面空
間内に再び結像させ、その空間の前面に位置する観察者
40に光の三原色である赤青緑の光により構成された立
体映像を提供する。この場合も、被観察体を上記と同様
に動作する透過型空間変調素子にすれば、実時間で形成
されるカラー立体映像の観察が可能となる。
【0008】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の一実施例を説明
する。以下の実施例は、被観察体20として透過型空間
変調素子を用いたものを例示して説明する。この空間変
調素子20は、両側に位置する透明電極21によってポ
リマー22を挟み込んだ形態となっており、そのポリマ
ー22内には、外部電源23からの電圧の印加状態によ
って透明電極21を介して入射される入射光を乱反射さ
せたり透過させたりするマネチック液晶24が内在され
ているものである。この空間変調素子20の基本動作及
びその作用は以下に記す通りである。
する。以下の実施例は、被観察体20として透過型空間
変調素子を用いたものを例示して説明する。この空間変
調素子20は、両側に位置する透明電極21によってポ
リマー22を挟み込んだ形態となっており、そのポリマ
ー22内には、外部電源23からの電圧の印加状態によ
って透明電極21を介して入射される入射光を乱反射さ
せたり透過させたりするマネチック液晶24が内在され
ているものである。この空間変調素子20の基本動作及
びその作用は以下に記す通りである。
【0009】立体映像書き込みに使用される空間変調素
子20が外部電源OFF状態で1枚の該素子について入
射した光が直進する確率をDとし、マネッチク液晶24
により僅かに散乱する確率をdとすると、両者には、D
+d=1,D>>dという関係が成り立つ。シェリーレ
ン光学系に使用される凸レンズ群の口径が十分に大きい
と仮定した場合、被観察体20に1という量の光を入射
させると、まず1枚目で立体映像構築に寄与するための
光の成分はd×Dn-1 である。ただし該被観察体に使用
される該素子の枚数をn枚とした。そして、2枚目では
D×d×Dn-2であり、n枚全部によって立体映像構築
に寄与する光の成分はD×d×Dn-1 となる。ここで、
全てn枚の該素子を直進する光の成分はDn であり、観
察者側に届く光の成分は約1−Dn である。よって、n
×d×Dn /(1−Dn-1 )×100%の光が観察者に
届く光のうち立体映像構築に寄与することになる。上記
仮定によりこの値は100%に近い値となる。このこと
は、常に奥行き標本化映像に用いられる平面画像の枚数
nにおいては、観察者に届く光のほとんどが立体映像構
築に使用され、ノイズの少ない像が得られることを示し
ている。よって、立体映像観察の際、全面の像が後面の
像より発した光を妨げることはなく各画像が透けて見え
るファントムイメージが実現される。
子20が外部電源OFF状態で1枚の該素子について入
射した光が直進する確率をDとし、マネッチク液晶24
により僅かに散乱する確率をdとすると、両者には、D
+d=1,D>>dという関係が成り立つ。シェリーレ
ン光学系に使用される凸レンズ群の口径が十分に大きい
と仮定した場合、被観察体20に1という量の光を入射
させると、まず1枚目で立体映像構築に寄与するための
光の成分はd×Dn-1 である。ただし該被観察体に使用
される該素子の枚数をn枚とした。そして、2枚目では
D×d×Dn-2であり、n枚全部によって立体映像構築
に寄与する光の成分はD×d×Dn-1 となる。ここで、
全てn枚の該素子を直進する光の成分はDn であり、観
察者側に届く光の成分は約1−Dn である。よって、n
×d×Dn /(1−Dn-1 )×100%の光が観察者に
届く光のうち立体映像構築に寄与することになる。上記
仮定によりこの値は100%に近い値となる。このこと
は、常に奥行き標本化映像に用いられる平面画像の枚数
nにおいては、観察者に届く光のほとんどが立体映像構
築に使用され、ノイズの少ない像が得られることを示し
ている。よって、立体映像観察の際、全面の像が後面の
像より発した光を妨げることはなく各画像が透けて見え
るファントムイメージが実現される。
【0010】また立体映像の幾何学的位置関係は図4に
示すようになっている。すなわち、大口径集光凸レンズ
L1 及び大口径結像凸レンズL2 の焦点距離は共にfで
ありこれら凸レンズL1 とL2 との距離は2fである。
その間に、光軸または光軸とその近傍のみ光が透過でき
ないよう無透明で表面が滑らかな平面である板ガラスに
小さな円形の黒色の金属片31を張り付けた空間フィル
タ30を配設した場合被観察体20にg(x,y,z)
という3次元情報を書き込むと、大口径結像凸レンズL
2 の前後の空間にg′(−x,−y,z+4f)という
倒立像が結像再生される。このために、被観察体20に
入力した像の奥行き方向の位置は、そのまま4f観察側
に移動して再生されたことになる。ここで、gがg′に
なったのは、肉眼では見えない(x,y,z)像が前記
可視像であるg′(−x,−y,z+4f)になったと
いう意味である。従って、被観察体20に入力する立体
情報のうち奥行き情報以外の平面映像は180度回転さ
せた情報を入力するか、または予め被観察体20を光軸
に対して180度回転させて配置する必要がある。ま
た、補色関係の光と着色された空間変調素子の場合、光
はこの素子を透過できないので、ここで使用される被観
察体20である該素子群をカラー化して使用することは
困難である。よって本発明による立体映像表示装置の場
合、ビームスプリッタ等を用いて三原色により構成され
た該立体映像を一つの立体映像に合成することにより、
該立体映像のカラー化を可能としている。
示すようになっている。すなわち、大口径集光凸レンズ
L1 及び大口径結像凸レンズL2 の焦点距離は共にfで
ありこれら凸レンズL1 とL2 との距離は2fである。
その間に、光軸または光軸とその近傍のみ光が透過でき
ないよう無透明で表面が滑らかな平面である板ガラスに
小さな円形の黒色の金属片31を張り付けた空間フィル
タ30を配設した場合被観察体20にg(x,y,z)
という3次元情報を書き込むと、大口径結像凸レンズL
2 の前後の空間にg′(−x,−y,z+4f)という
倒立像が結像再生される。このために、被観察体20に
入力した像の奥行き方向の位置は、そのまま4f観察側
に移動して再生されたことになる。ここで、gがg′に
なったのは、肉眼では見えない(x,y,z)像が前記
可視像であるg′(−x,−y,z+4f)になったと
いう意味である。従って、被観察体20に入力する立体
情報のうち奥行き情報以外の平面映像は180度回転さ
せた情報を入力するか、または予め被観察体20を光軸
に対して180度回転させて配置する必要がある。ま
た、補色関係の光と着色された空間変調素子の場合、光
はこの素子を透過できないので、ここで使用される被観
察体20である該素子群をカラー化して使用することは
困難である。よって本発明による立体映像表示装置の場
合、ビームスプリッタ等を用いて三原色により構成され
た該立体映像を一つの立体映像に合成することにより、
該立体映像のカラー化を可能としている。
【0011】図5は、本発明をX線CT装置あるいはN
MRCTに応用した場合の概略説明図である。X線CT
装置では、被検者51はテーブル55内に寝かされる。
このテーブル55は装置本体60からの指令によって駆
動装置65により図示矢印方向に移動可能になってい
る。また、装置本体60は、指令によってガントリー7
0の下方に位置する被検者51の断層像の撮影を行なう
ようになっている。装置本体60によって撮影された被
検者51の断層像は、映像分配器75を介して被観察体
である液晶テレビ20の一つに入力される。液晶テレビ
20はこの断層造に基づいて立体像を描くための情報を
形成することになる。次に、駆動装置65によって被検
者51を若干移動させ、先の断層像とは異なった位置で
の断層像を撮影し、この断層像を同様に映像分配器75
を介してもう一つの液晶テレビ20に入力する。以上の
動作が繰り返され、全ての液晶テレビに異なった位置で
の断層像が入力される。
MRCTに応用した場合の概略説明図である。X線CT
装置では、被検者51はテーブル55内に寝かされる。
このテーブル55は装置本体60からの指令によって駆
動装置65により図示矢印方向に移動可能になってい
る。また、装置本体60は、指令によってガントリー7
0の下方に位置する被検者51の断層像の撮影を行なう
ようになっている。装置本体60によって撮影された被
検者51の断層像は、映像分配器75を介して被観察体
である液晶テレビ20の一つに入力される。液晶テレビ
20はこの断層造に基づいて立体像を描くための情報を
形成することになる。次に、駆動装置65によって被検
者51を若干移動させ、先の断層像とは異なった位置で
の断層像を撮影し、この断層像を同様に映像分配器75
を介してもう一つの液晶テレビ20に入力する。以上の
動作が繰り返され、全ての液晶テレビに異なった位置で
の断層像が入力される。
【0012】そして光学系においては、液晶テレビ20
に入射される平行光は、He−Neレーザー発振器5か
ら放射され、より得られたビームエキスパンダ7で直径
55mmの平行光にしたものを用いる。液晶テレビ20
は、変更フィルタを取り除いた市販の透過型液晶板によ
り構成された3インチ白黒テレビを5枚重ねたものを逆
さにして配置してある。液晶テレビ20の前面には直径
120mm、焦点距離200mm凸レンズL1 を配設
し、さらに該レンズL1 より200mm前面には光軸に
直径0.5mmの黒色金属片31を張り付けた市販のガ
ラス板30を配置してある。そして、該ガラス板30の
前面200mmの位置に焦点距離200mmの縦150
mm横200mmのフレネル凸レンズL2 を配設し、液
晶テレビ20には、上述したようにそれぞれの奥行き標
本化された断層像に関する情報が書き込まれている。
に入射される平行光は、He−Neレーザー発振器5か
ら放射され、より得られたビームエキスパンダ7で直径
55mmの平行光にしたものを用いる。液晶テレビ20
は、変更フィルタを取り除いた市販の透過型液晶板によ
り構成された3インチ白黒テレビを5枚重ねたものを逆
さにして配置してある。液晶テレビ20の前面には直径
120mm、焦点距離200mm凸レンズL1 を配設
し、さらに該レンズL1 より200mm前面には光軸に
直径0.5mmの黒色金属片31を張り付けた市販のガ
ラス板30を配置してある。そして、該ガラス板30の
前面200mmの位置に焦点距離200mmの縦150
mm横200mmのフレネル凸レンズL2 を配設し、液
晶テレビ20には、上述したようにそれぞれの奥行き標
本化された断層像に関する情報が書き込まれている。
【0013】このような状態で本発明の装置を機能させ
ると、被検者51の5枚の断層像から構成される立体像
がフレネル凸レンズL2 の前面に現れることになり、観
察者40は、被検者51の縦方向からの断面を立体的に
見ることができるようになる。 なお、本発明は上記の
実施例に限定されることはなく、本実施例に例示した直
流成分除去のための空間フィルタは、光軸とその近傍に
金属片を張り付けた板ガラスに限らず、ホログラフィー
等で構成された直流成分のみならず空間変調素子などに
ある透明電極によるグリッド状の映像などをも除去可能
なものを用いても良い。また、本実施例で例示したHe
−Neレーザー発振器に限らず、十分に平行な可視光の
光源が得られればどの様な光源でも良い。さらに、本実
施例で例示した凸レンズやフレネル凸レンズに限らず、
凹面鏡凸レンズと同様の結像作用のあるものであればい
かなるものを用いても良い。また、本実施例において
は、一度に一方向のみから観察が可能な立体映像表示装
置に限らず、図6に示すように該立体映像表示装置を複
数直角に組み合わせ、立体映像結像空間を組み合わせる
ことで同一の立体映像の同時に重なった角度からの観察
が可能となる等、本発明の目的作用及び後述する効果の
奏する範囲において任意に変更可能であり、これらの変
更は本発明の要旨を何等変更するものではない。
ると、被検者51の5枚の断層像から構成される立体像
がフレネル凸レンズL2 の前面に現れることになり、観
察者40は、被検者51の縦方向からの断面を立体的に
見ることができるようになる。 なお、本発明は上記の
実施例に限定されることはなく、本実施例に例示した直
流成分除去のための空間フィルタは、光軸とその近傍に
金属片を張り付けた板ガラスに限らず、ホログラフィー
等で構成された直流成分のみならず空間変調素子などに
ある透明電極によるグリッド状の映像などをも除去可能
なものを用いても良い。また、本実施例で例示したHe
−Neレーザー発振器に限らず、十分に平行な可視光の
光源が得られればどの様な光源でも良い。さらに、本実
施例で例示した凸レンズやフレネル凸レンズに限らず、
凹面鏡凸レンズと同様の結像作用のあるものであればい
かなるものを用いても良い。また、本実施例において
は、一度に一方向のみから観察が可能な立体映像表示装
置に限らず、図6に示すように該立体映像表示装置を複
数直角に組み合わせ、立体映像結像空間を組み合わせる
ことで同一の立体映像の同時に重なった角度からの観察
が可能となる等、本発明の目的作用及び後述する効果の
奏する範囲において任意に変更可能であり、これらの変
更は本発明の要旨を何等変更するものではない。
【0014】
【発明の効果】以上のように、本発明は、立体的に構成
された被観察体をシュリーレン光学系における被観察物
としたものであり、通常の奥行き標本化方式の立体映像
表示装置の持つ奥行き方向に映像が透けて見えるファン
トムイメージと同様の性質を有し、さらには装置全体に
運動物体がなく、立体映像観察の際に、その像のちらつ
きや駆動音等もなく、正確に奥行き標本化された3次元
映像情報の表示が可能である。また上記の被観察物の被
観察体に電気光学的デバイスを用いることにより実時間
の立体映像の表示が可能であり、従来のホログラフィー
のような欠点もなく、カラー化も容易に行なえ、従来の
技術では何かと一長一短であったものが本発明によりほ
とんど欠点のない奥行き標本化立体映像表示装置を得る
ことができる。
された被観察体をシュリーレン光学系における被観察物
としたものであり、通常の奥行き標本化方式の立体映像
表示装置の持つ奥行き方向に映像が透けて見えるファン
トムイメージと同様の性質を有し、さらには装置全体に
運動物体がなく、立体映像観察の際に、その像のちらつ
きや駆動音等もなく、正確に奥行き標本化された3次元
映像情報の表示が可能である。また上記の被観察物の被
観察体に電気光学的デバイスを用いることにより実時間
の立体映像の表示が可能であり、従来のホログラフィー
のような欠点もなく、カラー化も容易に行なえ、従来の
技術では何かと一長一短であったものが本発明によりほ
とんど欠点のない奥行き標本化立体映像表示装置を得る
ことができる。
【図1】本発明に係る奥行き標本化立体映像表示装置の
原理図である。
原理図である。
【図2】ビームスプリッタを用いてカラー化を図った本
発明に係る奥行き標本化立体映像表示装置の原理図であ
る。
発明に係る奥行き標本化立体映像表示装置の原理図であ
る。
【図3】本発明の装置に使用される透過型空間変調素子
の原理図である。
の原理図である。
【図4】本発明に係る奥行き標本化立体映像表示装置の
動作説明に供する図である。
動作説明に供する図である。
【図5】本発明装置をX線CTに応用した場合の装置構
成図である。
成図である。
【図6】本発明に係る奥行き標本化立体映像表示装置を
2台直角に組み合わせて立体映像を得るようにした装置
の原理図である。
2台直角に組み合わせて立体映像を得るようにした装置
の原理図である。
5…He−Neレーザー発振器 10…平行光放射手段 20…液晶テレビ(被観察体) 30…空間フィルタ(フィルタ) 31…金属片 40…観察者 50…合成手段 51…被検者 55…テーブル 60…装置本体 65…駆動装置 70…ガントリー 75…映像分配器 L1 …大口径集光凸レンズ(集光手段) L2 …大口径結像凸レンズ(画像手段)
Claims (4)
- 【請求項1】充分に平行な光を放射する平行光放射手段
と、 該平行光放射手段からの平行光のほとんどの成分は屈折
及び回折させることなく透過させる特性を有し、立体映
像を表示させるため該平行光を乱反射させる情報が書き
込まれている被観察体と、 該被観察体からの透過光を集光させる集光手段と、 前記集光手段を介して入射した光の直流成分を除去する
フィルタと、 当該フィルタを透過した光から立体画像を形成する画像
手段とから構成されることを特徴とする奥行き標本化立
体映像表示装置。 - 【請求項2】前記被観察体は、情報が電気光学的制御手
段によって逐次書き替え可能な立体的に構成された透過
型空間変調素子であることを特徴とする請求項1記載の
奥行き標本化立体映像表示装置。 - 【請求項3】赤,青,緑の単色平行光を放射しうる平行
光放射手段と、 該平行光放射手段からの平行光のほとんどの成分は屈折
及び回折させることなく透過させる特性を有し、立体映
像を表示させるため該平行光を乱反射させる情報が書き
込まれている複数の被観察体と、 該被観察体からの透過光を集光させる複数の集光手段
と、 当該それぞれの集光手段からの光を合成する合成手段
と、 当該合成手段からの光を結像させてカラー立体画像を形
成する複数の結像凸レンズとから構成されることを特徴
とする奥行き標本化立体映像表示装置。 - 【請求項4】前記被観察体は、情報が電気光学的制御手
段によって逐次書き替え可能な立体的に構成された透過
型空間変調素子であることを特徴とする請求項3記載の
奥行き標本化立体映像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4015671A JPH05210078A (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 奥行き標本化立体映像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4015671A JPH05210078A (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 奥行き標本化立体映像表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05210078A true JPH05210078A (ja) | 1993-08-20 |
Family
ID=11895212
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4015671A Pending JPH05210078A (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | 奥行き標本化立体映像表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05210078A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003107402A (ja) * | 2001-07-26 | 2003-04-09 | Seiko Epson Corp | 立体表示装置及び投射型立体表示装置 |
KR20030050862A (ko) * | 2001-12-19 | 2003-06-25 | 한국과학기술연구원 | 체적영상 획득 방법 및 그 시스템 |
KR100609743B1 (ko) * | 1999-05-28 | 2006-08-09 | 엘지.필립스 엘시디 주식회사 | 입체화상 표시방법 |
US7233441B2 (en) | 2001-10-11 | 2007-06-19 | Seiko Epson Corporation | Stereoscopic display |
JP2014194561A (ja) * | 2006-10-02 | 2014-10-09 | National Institute Of Information & Communication Technology | 2点結像光学デバイス、ディスプレイ装置 |
JP2018508813A (ja) * | 2014-12-31 | 2018-03-29 | ピュアデプス・インコーポレイテッド | 多層表示システムによって投影された仮想化3次元物体を表示する焦点注目領域 |
-
1992
- 1992-01-31 JP JP4015671A patent/JPH05210078A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100609743B1 (ko) * | 1999-05-28 | 2006-08-09 | 엘지.필립스 엘시디 주식회사 | 입체화상 표시방법 |
JP2003107402A (ja) * | 2001-07-26 | 2003-04-09 | Seiko Epson Corp | 立体表示装置及び投射型立体表示装置 |
US7233441B2 (en) | 2001-10-11 | 2007-06-19 | Seiko Epson Corporation | Stereoscopic display |
KR20030050862A (ko) * | 2001-12-19 | 2003-06-25 | 한국과학기술연구원 | 체적영상 획득 방법 및 그 시스템 |
JP2014194561A (ja) * | 2006-10-02 | 2014-10-09 | National Institute Of Information & Communication Technology | 2点結像光学デバイス、ディスプレイ装置 |
JP2018508813A (ja) * | 2014-12-31 | 2018-03-29 | ピュアデプス・インコーポレイテッド | 多層表示システムによって投影された仮想化3次元物体を表示する焦点注目領域 |
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