JPH05209020A - ゲル状組成物の製造方法 - Google Patents

ゲル状組成物の製造方法

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JPH05209020A
JPH05209020A JP4040140A JP4014092A JPH05209020A JP H05209020 A JPH05209020 A JP H05209020A JP 4040140 A JP4040140 A JP 4040140A JP 4014092 A JP4014092 A JP 4014092A JP H05209020 A JPH05209020 A JP H05209020A
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JP
Japan
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water
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gel
meth
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JP4040140A
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English (en)
Inventor
Kohei Higuchi
浩平 樋口
Kozo Nakao
公三 中尾
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 グリシジル(メタ)アクリレートと、親水性
単量体とを、水系溶液中で共重合するに際し、重合系全
体に対し、3価以上の水溶性アルコールを20〜70重
量%、水を10〜40重量%、親水性単量体単位を20
〜50重量%含有し、グリシジル(メタ)アクリレート
を単量体全体に対して0.5〜10.0重量%含有した
状態で重合せしめることを特徴とする。 【効果】 本発明の製造方法によれば、グリシジルメタ
クリレートを共重合した効果により、粘着性、導電性、
抗菌性に優れたゲル状組成物を得ることができる。ま
た、ゲルの粘着性、柔軟性、凝集性などは、組成物中の
グリシジルメタクリレートの量を増減することにより、
調節することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、凝集性、導電性、透明
性、抗菌性に優れ、生体用粘着材、生体用電極、低周波
治療器用貼布電極、保湿材、保冷材、貼付製剤用粘着材
等として好適なゲル状組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生体用粘着材や生体用電極等に使
用するゲルとしては、ゼラチン(特公昭50−2731
7号公報)やカラヤガム(米国特許第4125110号
明細書)等の天然親水性高分子や、カルボキシル基とそ
の塩を含有した高分子(米国特許第4352357号明
細書)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、生体用粘着剤
や生体用電極のためのゲルとして、天然親水性高分子を
使用した場合には、その高分子が天然物であるために、
不純物や異物の混入が避けられず、そのためにゲルの品
質が不安定で粘着性が一定でなく、また電極の電気的特
性にも悪影響を与えたり、更に混入する不純物等が生体
皮膚にアレルギー反応を引き起こしたりするという問題
があった。
【0004】カルボキシル基とその塩を含有した高分子
を使用した場合には、汗等の電解質によりゲルの膨潤状
態や凝集状態が変化し、そのためゲルの粘着性が一定せ
ず、また電極の電気的特性が変化してしまう等の問題が
あった。
【0005】本発明は、以上のような従来の技術の問題
点を解決しようとするものであり、柔軟性、保水性、導
電性、透明性等に優れ、生体用粘着材や生体用電極、保
湿材、保冷材、貼付製剤用粘着材として好適なゲル状組
成物の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、本発明の
ゲル状組成物によって達成された。即ち本発明は、グリ
シジル(メタ)アクリレートと、親水性単量体とを、水
系溶液中で共重合するに際し、重合系全体に対し、3価
以上の水溶性アルコ−ルを20〜70重量%、水を10
〜40重量%、親水性単量体単位を20〜50重量%を
用い、グリシジル(メタ)アクリレート単位が単量体単
位全体に対して0.5〜10.0重量%含有するよう
に、重合せしめることを特徴とするゲル状組成物の製造
方法により達成される。
【0007】
【作用】本発明において、グリシジル(メタ)アクリレ
ートに共重合される親水性単量体は、共重合体に親水性
を付与し、ゲル状組成物とした際に水の保持能力をもた
せて蒸発を防ぎ、粘着力を維持する作用をもつ。このよ
うな親水性単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
トや、イオン性単量体などが使用できる。
【0008】イオン性単量体は、親水性単量体のうちに
少なくとも一種類以上添加することのできる単量体であ
り、親水性単量体として上記の様に保水性、粘着性に寄
与する他に、含水ゲル状組成物の状態でイオンに解離し
て、電荷を運ぶ媒体となり導電性を付与する作用をも
つ。このようなイオン性単量体としては、分子中にオレ
フィン系官能基等の重合可能な官能性と、カルボキシル
基、スルホン酸基、アミノ基、リン酸基などのイオン性
官能基を併せもつものであれば使用できる。このような
ものとして、3−スルホプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、2−(メ
タ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸な
どのスルホン酸類や、(メタ)アクリル酸などのカルボ
ン酸類、N,N′−ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレートなどのアミン類などが使用でき、中でも、3−
スルホプロピルメタクリレート、2−スルホエチルメタ
クリレートなどのスルホアルキルメタクリレートが好ま
しい。
【0009】また、これらのイオン性単量体は、そのイ
オン性官能基が、他のイオンとの塩になっている形で使
用することもできる。この場合、イオン性単量体が酸で
あれば、金属などの無機陽イオンや第4級アンモニウム
イオンなどの有機陽イオンとの塩、またアミンであれ
ば、第4級アンモニウム塩や塩酸塩の状態を用いること
ができ、例えばイオン性単量体がスルホアルキルメタク
リレートの時は、ナトリウム塩やカリウム塩などが好ま
しい。イオン性単量体またはその塩を含むことのできる
親水性単量体の量は組成物全体に対し20〜50重量
%、望ましくは25〜40重量%である。
【0010】以上のようなイオン性単量体を含むことの
できる親水性単量体と、共重合されるグリシジル(メ
タ)アクリレートは、これらの単量体のオレフィン系官
能基をラジカル重合開始剤により共重合する際に、同時
にそのグリシジル基が開環し、さらに他のポリマ−と結
合して架橋させる。そのためグリシジル(メタ)アクリ
レートは親水性単量体からなるポリマ−が水と共存して
も溶解、流動しないように架橋ゲルとしての保水性、柔
軟性などの性質を付与する作用を持つ。これらのグリシ
ジル(メタ)アクリレートの含有量は、0.5〜10.
0重量%、好ましくは0.5〜2.0重量%の範囲であ
る。グリシジル(メタ)アクリレートの含有量が単量体
単位全体に対して10.0重量%を上回るとゲルに柔軟
性がなくなる。また単量体単位全体に対して0.5重量
%を下回ると組成物は水に可溶となり、流動性を示す。
【0011】本発明の方法によるゲル状組成物では、組
成物中に水を保持した状態となっている。この水は、一
般の水道水を使用することができるが、特に蒸留水や脱
イオン水を好ましく使用できる。水の含有量は、組成物
全体に対して10〜40重量%、望ましくは10〜25
重量%である。
【0012】保持している水が、水性ゲル状組成物とし
て使用中に、低湿度により蒸発したり、低温で凝固した
りすることを防ぐため、更に3価以上の水溶性アルコー
ルを加えることができる。これらはゲルに凝集性を付与
する作用も持つ。水溶性アルコールとしては、1分子中
に水酸基数3以上で、かつ炭素数6以下のものが好まし
い。例えば、グリセリン、ジグリセリン、3−メチルペ
ンタン−1,3,5−トリオールなどがあげられ、中で
もグリセリンが最も好ましい。また、1分子中の水酸基
数が2のアルコールでも、3価のものに混合して使用す
ることができる。この場合、多価アルコール混合液の粘
度が25℃で30cps 以上になるような混合割合が望ま
しい。水溶性アルコールの濃度は、所望の粘着力や吸湿
率に応じて任意の割合とすることができるが、組成物全
体に対し好ましくは20〜70重量%、より好ましくは
45〜55重量%の範囲である。
【0013】本発明の方法によるゲル状組成物は、電極
として使用する際にはイオン性単量体に由来するイオン
が導電作用をもたらすが、この導電性を増すために、電
解質を添加することができる。電解質の種類としては、
無機、有機のうちいずれのものでも使用できるが、無着
色、安全性などの点で、例えば塩化ナトリウム、塩化カ
ルシウム、フッ化リチウムなどが使用でき、これらの中
では塩化ナトリウムが好ましい。電解質の量は、ゲル状
組成物が保持している水に対して、0.1〜10重量%
の濃度で溶解させることができる。
【0014】単量体を重合させる方法としては、光や紫
外線照射により重合反応が開始するような、当業者に公
知の一般的なラジカル重合法を適用することが好まし
い。即ち、重合反応は、単量体、水溶性多価アルコー
ル、電解質、水、ラジカル重合開始剤を、目的とする性
能(柔軟性、導電性、粘着性等)に応じた割合に混合
し、所望の形状の容器に注入した後に光あるいは紫外線
照射をすることにより行うことができ、これにより所望
の形状の透明で均一な表面のゲル状組成物を得ることが
できる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。実施例中の、ゲル状組成物の粘着力は、直径
1.0cmのステンレス(SUS304)製円柱の底面
(#46研摩仕上げ)を400gの力で1秒間圧着し、
2.0cm/分の速さで引きはなす時の剥離力(プローブ
タック試験)により測定した。また、ゲル状組成物の導
電性は、厚さ2.0mmの平板状のゲルを1辺41mmの正
方形に切断し、ステンレス製電極板で挾み、1kHz の交
流電圧におけるインピーダンスにより測定した。
【0016】実施例1 3−スルホプロピルメタクリレートのカリウム塩(以下
SPMと記す)34.95重量部と食塩1.07重量部
を、蒸留水20.35重量部に溶解し、これにグリシジ
ルメタクリレート1.0重量部と1−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトン(商品名イルガキュアー18
4)0.10重量部をグリセリン44.7重量部に溶解
させたものを混合し、均一なモノマー水溶液を得た。こ
の水溶液を、シャーレに深さ2mmまで入れ、40Wのケ
ミカル螢光ランプ(東芝製FL40BL)の下15cmの
位置に置き、全体を窒素置換した後15分間紫外線照射
したところ、無色透明で流動性のない、柔軟なゲル状組
成物を得た。このゲル状組成物の粘着力は、184.5
gであった。
【0017】実施例2 グリシジルメタクリレートの量が0.5重量部であるこ
と以外は、実施例1と同様の組成と装置により紫外線照
射をしたところ、無色透明で流動性のない、柔軟なゲル
状組成物を得た。このゲル状組成物の粘着力は、78.
5gであった。
【0018】実施例3 SPM23.1重量部と食塩0.7重量部を蒸留水1
3.45重量部に溶解し、これにグリシジルメタクリレ
ート0.2重量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン0.10重量部、グリセリン52.5重量部
を2−ヒドロキシエチルメタクリレート8.75重量部
に溶解させたものを混合し、均一なモノマー水溶液を得
た。シリコン樹脂製容器内の底面から1mmの高さにポリ
エステル繊維製網状物(目付け60g/m2 )を固定
し、深さ2mmまでモノマー水溶性を入れ、実施例1と同
様の装置と条件で紫外線照射した。容器から剥がしたゲ
ル状組成物は、粘着力146gでインピーダンスは31
Ωであった。また、室内に3か月間つるしておいたが、
カビの発生は全く認められず、放置による物性の低下も
認められなかった。
【0019】
【発明の効果】本発明の構造方法によれば、グリシジル
メタクリレートを共重合した効果により、粘着性、導電
性、抗菌性に優れたゲル状組成物を得ることができる。
また、ゲルの粘着性、柔軟性、凝集性などは、実施例1
と実施例2の如く組成物中のグリシジルメタクリレート
の量を増減することにより、調節することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリシジル(メタ)アクリレートと、親
    水性単量体とを、水系溶液中で共重合するに際し、重合
    系全体に対し、3価以上の水溶性アルコ−ルを20〜7
    0重量%、水を10〜40重量%、親水性単量体単位を
    20〜50重量%を用い、グリシジル(メタ)アクリレ
    ート単位が単量体単位全体に対して0.5〜10.0重
    量%含有するように、重合せしめることを特徴とするゲ
    ル状組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 親水性単量体のうちの少なくとも一つが
    イオン性単量体である請求項1記載のゲル状組成物の製
    造方法。
JP4040140A 1992-01-30 1992-01-30 ゲル状組成物の製造方法 Pending JPH05209020A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11134676B2 (en) 2017-08-30 2021-10-05 Nobio Ltd. Anti-microbial particles and methods of use thereof
US11178867B2 (en) 2016-02-25 2021-11-23 Nobio Ltd. Micro and nanoparticulate compositions comprising anti-microbially active groups

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11178867B2 (en) 2016-02-25 2021-11-23 Nobio Ltd. Micro and nanoparticulate compositions comprising anti-microbially active groups
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