JPH05208119A - 含水物の少なくとも部分的な脱水方法とその方法の実施装置 - Google Patents

含水物の少なくとも部分的な脱水方法とその方法の実施装置

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JPH05208119A
JPH05208119A JP4281903A JP28190392A JPH05208119A JP H05208119 A JPH05208119 A JP H05208119A JP 4281903 A JP4281903 A JP 4281903A JP 28190392 A JP28190392 A JP 28190392A JP H05208119 A JPH05208119 A JP H05208119A
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microporous membrane
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phase
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Philippe Deblay
フィリップ・ドブレイ
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KOJIA
Cogia SA
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/36Pervaporation; Membrane distillation; Liquid permeation
    • B01D61/364Membrane distillation

Abstract

(57)【要約】 【構成】 脱水すべき含水物(5) を、疎水性の微孔質膜
(3) を介して、この含水物より水分活性が実質的に低い
受容相(4) と接触させ、含水物中の水を選択的に微孔質
膜を透過させて受容相中に移動させることにより、含水
物を少なくとも部分的に脱水する方法とそのための装
置。 【効果】 固体、液体または気体の含水物を短時間で効
率よく濃縮ないし脱水できる。加熱を必要とせず、敏感
な成分を含む含水物の脱水にも適用できる。脱水の選択
性が高く、水以外の移動がないので、食品の脱水でも変
質が少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は含水物を少なくとも部分
的に脱水する方法に関する。本発明はまたこの脱水方法
を実施するための装置にも関する。
【0002】
【従来の技術】脱水による濃縮操作は多くの商品の製造
において必要であるが、主に農産物や食品類、バイオテ
クノロジー産業において行われることが多い。固形分含
有量の増大(即ち、濃縮)は、従来は熱的手段 (例、蒸
発) または物理的手段 (例、逆浸透または限外濾過技術
の利用) により溶媒 (一般には水) を除去することによ
り達成してきた。
【0003】例えばバイオテクノロジーの分野において
は、逆浸透や限外濾過といった従来の膜分離法は、こと
に酵素、核酸またはワクチンの製造において、敏感な溶
質の濃縮に特に有利である。これらの方法は、蒸発や蒸
留とは異なり、温度の影響による活性の低下を最小限に
抑え、構造、従って生物学的活性を維持することが実際
に可能である。
【0004】しかし、これらの方法にもいくつかの欠点
があり、その最大のものは低分子量の溶質に対して選択
性がない(即ち、これらも水と一緒に透過してしまう)
ことである。実際、膜が保持(遮断)する最小分子量に
相当するカットオフ(遮断)閾値は、逆浸透の場合で20
0 程度であり、限外濾過の場合にはこれよりさらに大き
くなる [Delaunay et al., Revue Generale du Froid I
I, 622-626 (1979)]。このような条件下では、糖類、ア
ミノ酸、塩などの小分子は少なくとも部分的に水系溶媒
とともに膜を透過してしまう。
【0005】また、これらの方法では、圧力の影響によ
り膜により引き留められた分子が膜に沿って次第に蓄積
する現象も認められている。この現象はMaurelにより濃
度分極現象と呼ばれている [Engineering Techniques,
Chemistry-Chemical Engineering, Vol. II, J2790/1-J
2795/6 (1989)]。その結果、溶媒流速および分離速度に
関してプラントの性能低下が起こる。しかも、堆積物に
よる損失のために濃縮操作自体が定量的ではなくなる。
【0006】最後に、大きな圧力 (逆浸透の場合で60バ
ールにも達する) が加わるため、ある種の特に敏感な溶
質または成分は圧力の影響により完全または部分的に崩
壊する可能性も考えられる。
【0007】農産物および食品産業では、製品の濃縮に
より、化学物質、酵素および微生物の劣化が減少して
製品の保存期間が延長できる、貯蔵および輸送費用を
低減できる、という二重の利点が実際に得られる。特に
熱帯諸国では、野菜 (70〜90%が水分) などの水分の多
い食料品の保存は非常に重大な問題である。実際、食料
品中の微生物の増殖はその水分活性 (Aw と表記され
る) と直接関係する。食料品の「水分活性」とは、その
食料品 (液体または固体) 中の水分の蒸気圧と同じ温度
での純水の蒸気圧との比を意味する。微生物の増殖はA
w が1に近づくほど比例して多くなる。Aw が0.6 以下
では微生物の繁殖は起こらない [Botton et al., Colle
ction Biotechnologies (Biotechnology Series), Mass
on, Paris232-233 (1985)] 。従って、食料品の保存に
はその含水率の低減を生じる処理を施すことが必要とな
る。
【0008】これまでに提案された処理のうち、親水性
半透膜を透過させる浸透圧脱水法は、米国特許第2,116,
920 号に記載のように、果汁のような含水率の高い液状
食料品の濃縮に1938年より採用されてきた。この方法は
浸透現象の原理に基づくものである。即ち、濃縮すべき
液体と、水受容相となる浸透圧がより高い別の溶液と
を、半透膜で仕切った装置を利用する。より低濃度の濃
縮すべき溶液から水が半透膜を通ってより高濃度の溶液
(水受容相)の方に拡散する。従って、この水の移動は
両溶液間の浸透圧勾配、換言すると水分活性の勾配に依
存する。この二つの量は次の関係式により関連してい
る。
【0009】Aw =e- (πV/RT) 歴史的には、果汁の濃縮に最初に使用された浸透圧脱水
装置は、セロファン膜と水受容相として砂糖シロップま
たは塩化カルシウム溶液とからなるものであった (米国
特許第2,116,920 号) 。この方法の主な利点は、室温、
さらには室温より低温でも濃縮を実施できることであ
る。主要な欠点は、水分移動が非選択的であり、例えば
オレンジ果汁の濃縮では、水と共にクエン酸がセロファ
ン膜を通って一緒に拡散してしまったことである。
【0010】「固体」の食料品の浸透圧脱水についても
1947年以来考えられてきた(米国特許第2,420,517 号)
。この方法は、固体食料品を、その食料品より水分活
性が低い親水性有機物質の溶液からなる水受容相中に浸
漬することからなる。この水受容相の溶質成分が備える
べき性質として、水溶性が高い、吸湿性かつ無毒性、脱
水すべき食料品の香り、匂いおよび色に対して不活性、
揮発性が水より低いことが挙げられる。溶質成分として
最もよく用いられるのは次の材料である。
【0011】−純品:塩化ナトリウム、蔗糖またはグリ
セリン、 −粗製農産物:糖蜜(cane molasses) またはコーンシロ
ップ、 −これらの混合物:塩化ナトリウムとグリセリン、また
はコーンシロップと蔗糖。
【0012】固体食料品の脱水に伴って、水受容相の溶
質成分の食料品中における含有量が増大する。食料品の
初期重量に比べると水分の減量は溶質の増量により補償
される [Adambounou et al., Science des Aliments,
3, 551-587 (1983)参照] 。
【0013】この方法の主要な利点は、固体食料品が迅
速に再水和し、従来法で乾燥した食料品に比べて、乾燥
前の最初の新鮮な状態により近い状態まで戻すことがで
きることである。
【0014】しかし、脱水時の水の流れに伴い、食料品
中の水溶性物質 (例、短鎖有機酸)と、水受容相中に存
在する糖類や塩類の双方の望ましくない拡散が起こるた
め、感覚で判別できる特性 (特に、味と匂い) に著しい
変化を生じる。この変化はこの方法の主要な欠点であ
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した脱水方法を改良することである。即ち、本発明の目
的の1つは、脱水すべき含水物の成分および受容相の成
分のいずれに対しても選択性に優れていて、これらの成
分の拡散が起こらず、実質的に溶媒のみが移動しうる脱
水方法を提供することである。
【0016】本発明の別の目的は、水の初期移動流速が
10-2 mol/h-cm2程度と大きく、水抽出率も溶液の初期体
積の70%以上、場合によっては95%に達しうる優れた性
能を示す脱水方法を提供することである。
【0017】本発明の別の目的は、攪拌せずに、かつ水
移動流速の急激な低下を起こさずに低温で実施すること
のできる脱水方法を提供することである。本発明の別の
目的は、上記方法の実施に特に適した脱水装置を提供す
ることである。上記以外の本発明の利点および目的は、
以下の本発明の説明から明らかとなろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明により、脱水すべ
き含水物を、間に疎水性の微孔質膜を介在させて、該含
水物より水分活性が実質的に低い受容相と接触させ、少
なくとも部分的に脱水された含水物を回収することを特
徴とする、含水物を少なくとも部分的に脱水する方法が
提供される。
【0019】脱水すべき含水物としては任意の含水物が
本発明の範囲内において好適である。特に好適な含水物
は、製紙および繊維産業、水処理、ならびに農産食品産
業、バイオテクノロジー産業などで取り扱われる含水物
である。
【0020】中でも、本発明の方法は逆浸透や限外濾過
法により通常濃縮されているような、敏感な溶質を含有
する液体状含水物に特に適している。例えば、本発明の
方法は酵素、核酸、またはワクチンを含有する含水物の
濃縮に特に好適である。本発明の方法はまた果汁や野菜
ジュースのような含水率の高い液状食品の濃縮にも特に
有利に利用できる。
【0021】含水物は固体状であってもよい。具体例と
しては、カットした果物をその香りや各種ビタミン類を
保持しつつ乾燥する例、各種野菜を脱水形態で供給し、
必要によりその後の摂取時に再水和可能なように使用す
る例が挙げられる。含水物は空気のように気体状であっ
てもよい。以上の例示はもちろん本発明の方法を制限す
るものではない。
【0022】受容相は固体形態(例、P2O5) であっても
よく、またゲル、特に水性ゲルの形態であってもよい。
しかし、受容相と膜との良好な接触を確保するには、液
体形態の受容相が特に非常に適しており、特に水分活性
を低下させることができる少なくとも1種の溶質を含む
水溶液が受容相として好適であることが判明した。
【0023】好適な溶質は、好ましくは水溶性が高く吸
湿性のものである。具体例としては、塩化カルシウム、
塩化マグネシウム、および塩化ナトリウムが例示でき
る。中でも塩化カルシウムの使用が特に有利であること
が判明した。一般に、溶質濃度が飽和に近い受容相を使
用することが有利である。
【0024】例えば、本発明において最も有利に使用で
きる溶質である塩化カルシウムの場合、その濃度は少な
くとも5Mとし、好ましくは6M以上とする。
【0025】農産食品産業においては、受容相が無毒
で、かつその食料品の香り、匂いおよび色に不活性であ
ることが好ましい。上記溶質は多くの場合にこれらの利
点を備えている。
【0026】さらに、含水物が液体状である場合の本発
明の方法の選択性を一層高めるために、上述したような
受容相の好ましい変性形態として、脱水すべき含水物中
に存在する1種もしくは2種以上の揮発性成分をさらに
受容相中に含有させた溶液を使用することが有利である
ことも見出された。この揮発性成分は含水物中に含まれ
る濃度と実質的に等濃度で受容相中に存在させることが
好ましい。
【0027】非常に有利な別の態様によれば、本発明の
方法は、液体状受容相が水分活性を低下させることので
きる溶質を含有する水溶液であり、この水溶液は脱水す
べき液体状含水物に上記溶質を含有させたものからな
る。
【0028】一般に、受容相の水分活性に対する濃縮
(脱水)すべき含水物の水分活性の比が高いほど水移動
流速が比例して高くなる。即ち、本発明の有利な特徴の
1つは、微孔質膜を透過する水の初期移動流速が5×10
-4 mol/h-cm2以上、好ましくは10-3 mol/h-cm2以上と高
いことである。
【0029】上限を示すことは困難であるが、周知のよ
うに、工業的規模ではこの流速は一般に10-1 mol/h-cm2
以下である。時間の経過とともに含水物と受容相との間
の水分活性の勾配が低下していくため、水移動流速も次
第に低下する傾向がある。含水物の水分の少なくとも70
%が工業的見地から妥当な時間内 (特に24時間以内、好
ましくは10時間以内) で移動しうるように、水移動流速
は処理中ずっと十分なレベルに維持することが好まし
い。例えば、水分活性を低下させる少なくとも1種の溶
質を受容相に少しづつ添加していくことにより、水分活
性の勾配を高い値に保持し、水移動流速をほぼ一定に維
持することができる。
【0030】本発明の別の有利な態様によれば、受容相
の水分活性を含水物の水分活性より約30%以上、有利に
は約50%以上、さらに有利には約60%以上低くすること
が好ましい。
【0031】一般に、含水物が約0.9 以上の水分活性を
示す場合で、受容相の水分活性は約0.6 以下、好ましく
は約0.4 以下、特に有利には約0.3 以下とする。
【0032】例えば、糖 (グルコース) 、アミノ酸 (ト
リプトファンおよびグルタミン酸)、ビタミン (ビタミ
ンB12) 、酵素 (α−アミラーゼ) 、および生活性ペプ
チド(キョートルフィン) などのバイオテクノロジー産
業でよく見られる製品においては、溶質濃度が一般に比
較的低いため、その水分活性は一般に1に近い。固体状
の食品産物においても、新鮮な産物は一般に含水率が0.
98より高く、特に果物はそうである。果汁の水分活性も
極めて高く、一般に 0.9 〜1の間にある。上記の例で
最大効率を得るには、受容相の水分活性をやはり約0.6
以下、好ましくは約0.4 以下、非常に有利には約0.3 以
下とする。
【0033】本発明方法を実施する温度 (処理温度) は
一般に0℃以上で、かつ含水物の成分破壊を生じる温度
より低温とする。好ましい処理温度は約25〜50℃であ
る。
【0034】「疎水性の微孔質膜」とは、肉眼では見え
ないが、光学顕微鏡で検出可能な微小な細孔を有する材
料を意味している。この種の膜を選択する際には多くの
選択基準がある。実際、平均孔径は本質的なパラメータ
であり、単位体積当たりの多孔度 (即ち、材料の全容積
に対する細孔容積の比率) も考慮する必要がある。平均
孔径は0.02〜0.5 μmの範囲内が有利である。単位体積
当たりの多孔度は40%以上が好ましく、有利には80%以
上である。
【0035】特定の科学的解釈に拘束されるものではな
いが、本発明の処理方法は浸透蒸発の原理により機能す
るものと考えられる。実際、膜の疎水性により、この膜
は液体状態の水に対しては不透過性であり、従って、不
揮発性の水性 (水溶液状) 溶質 (特にイオンおよび有機
分子) に対しても不透過性である。即ち、水の通過は、
恐らく蒸気状態の水が膜の微孔を単にガス拡散により通
過することで起こると考えられる。
【0036】一般に、疎水性の微孔質膜は、その網目構
造内に親水性の基を本質的に含有しない重合体材料から
形成される。従って、かかる微孔質膜は本質的にポリオ
レフィンなどの炭化水素類から得られた重合体からな
る。これらのポリオレフィン類のうち特に有利であるの
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプロピレ
ン、ポリビニリデン、ならびにこれらの各種重合体の混
合物である。このようなポリオレフィン類は、ポリテト
ラフルオロエチレンもしくはポリフルオロビニリデンの
ように任意にフッ素化されたものであってもよい。ただ
し、微孔質膜が疎水性の性質を示すものであることが本
発明の必須の要件である。これらの微孔質膜は通常は平
面形態または中空繊維形態で使用される。
【0037】本発明はまた、脱水すべき液体状または気
体状の含水物の流れを、間に上記の疎水性微孔質膜を介
在させて受容相と接触させることを特徴とする、液体状
または気体状の含水物を少なくとも部分的に連続脱水す
る方法にも関する。この場合、本発明方法の実施に用い
る装置に関して後述する記載から理解されるように、こ
の微孔質膜は中空繊維の形態のものが好ましい。
【0038】受容相は固定されていてもよいが、液体状
の受容相の場合には移動(流動)可能であるのが有利で
ある。移動式の場合、この受容相は含水物と並流または
向流で循環させることができる。
【0039】膜の有効表面積(developed surface) に対
する含水物の初期体積の比は25 cm3/cm2以下、好ましく
は0.25〜2.5 cm3/cm2 の範囲内が有利である。含水物が
微孔質膜上を流れる時の接線速度は1cm/sより高速、好
ましくは10〜100 cm/sの範囲内であるのが有利である。
【0040】本発明はまた、含水物を収容する1もしく
は2以上の区画室を備え、各区画室の少なくとも1つの
壁面が上記の疎水性微孔質膜により形成され、この微孔
質膜により含水物が上記受容相から隔てられていること
を特徴とする、上述した本発明方法を実施するための装
置にも関する。
【0041】第一の態様によると、この装置は、固体状
の含水物 (例、いくつかにカットした果物) を包んでい
る微孔質膜を、本発明に従って受容相中に浸漬したもの
からなる。
【0042】本発明方法の連続的な実施が可能な別の好
ましい態様によれば、本発明は、疎水性微孔質膜が中空
繊維から構成され、この中空繊維は前述した受容相中に
浸漬されており、脱水すべき液体状または気体状の含水
物は、導入口からこの中空繊維内に導入され、繊維の内
部を流れた後、少なくとも部分的に脱水されて排出口か
ら回収される装置に関する。受容相は固定式でもよい
が、液体状の受容相の場合には、中空繊維の周囲で流動
可能な移動式受容相とするのが有利である。中空繊維の
内径は 0.1〜10 mm の範囲内が好ましい。
【0043】次に、本発明の脱水方法の実施に使用でき
る2種類の装置を参照しながら、本発明の態様の具体例
について説明する。これらの装置について添付の図1〜
図3を参照しながら説明する。
【0044】図1を参照すると、装置1は、従来は分子
量が15,000を超える溶質を濃縮するのに使用されてきた
静止型の濃縮装置である。この濃縮装置は矩形断面のプ
レキシグラスR 製の貯蔵容器2からなる。この貯蔵容器
の内部には、互いに容器壁から等間隔で平行に2枚の微
孔質膜3が配置されている。この2枚の膜は漏れが起こ
らないように容器2に固定されており、その間には容積
370 cm3 の中央区画室4が形成される。この中央区画室
4には水受容相が収容され、両側の区画室5には濃縮す
べき水溶液が収容される。プレキシグラス製半セル(hal
f-cell) と疎水性微孔質膜との間、および2個の半セル
間の漏れ止めは接着剤による接合で確保されている。
【0045】図2および図3を参照すると、装置6は筒
状構造物7から構成され、その両端付近は2個のプラグ
8で閉鎖されている。この両側のプラグ8により、内部
チューブ室9と内部チューブ室の両側の2つの筒状末端
室10とに区画される。内部チューブ室9には中空繊維の
モジュール11が同軸に配置されている。多数の中空繊維
17をひとまとめにしたものからなるこのモジュール11の
両端は、各繊維の中空内部18がプラグ内に配置されたキ
ャビティ (孔) によって筒状構造物7の両側端部と連通
しうるようにプラグ8に接続されている。両側の筒状末
端室10は別のチューブ12, 19に漏れが起こらないように
シール13によって接続されている。チューブ12, 19の一
方により中空繊維に液体状または気体状の含水物を供給
することができ、もう一方のチューブにより少なくとも
部分的に脱水された含水物を回収することができる。中
空繊維の外側の空間には液体状または固体状の受容相14
が満たされる。この受容相は有利には液体状で移動 (流
動) 可能であり、その場合には受容相は内部チューブ室
9の一端付近に配置された導入口15より導入され、他端
付近から排出口16を経て回収される。
【0046】各液体または気体流の流れは、それぞれの
貯蔵容器に接続された循環ポンプにより確保される。こ
の装置への供給は、中空繊維の両端での膜内外の圧力勾
配が低くなるように並流で行うことが有利である。
【0047】次の実施例は本発明方法の具体例を例示す
るものであるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0048】攪拌式の実験用セルでの試験 (図示せず) セルの各区画室の容積は12 cm3であり、これら二つの区
画室を区切っている膜の有効交換面積は12 cm2である。
これらの区画室の一方には濃縮すべき水溶液を、他方に
は受容相液体として6M CaCl2水溶液をそれぞれ完全に満
たし (いずれも12 cm3に等しい量) 、セルを恒温槽内に
おいて軌道(orbital) 攪拌台上に載せる。
【0049】次の実施例は、下記特性を有する0.45μm
の膜 (以下の実施例における膜No.4)を使用して行っ
た。 多孔度: 85% くねり度: 1.18 膜厚: 70μm 素材: ポリテトラフルオロエチレン。
【0050】実施例1 いずれも水分活性約0.99のトリプトファン水溶液(0.51
g/l)とリン酸一カリウム水溶液(7.5×10-2 M) につい
て、同じ実験用セルを用いて濃縮試験を3回行った。
【0051】各種特性の経時変化 (動的変化) には顕著
な差異は認められない。図4に各試験での測定結果から
得られた水抽出率の平均経時変化を示す。
【0052】水移動速度は時間の経過につれて、特に受
容相の希釈 (その結果として、この相の水分活性の増
大) のために低下する。しかし、本発明の方法は非常に
効率が高く、実際に4時間で水分の80%が受容相の方に
移動したことがわかる。初期体積/交換面積の比は1cm
に等しい。
【0053】さらに、水の移動に選択性がある (即ち、
水分のみが移動する) ことも注目される。受容相にはト
リプトファンまたはリン酸塩の痕跡が全く検出されない
(それぞれの濃度が4×10-4 g/l以下および5×10-5 M
以下であることを意味する)。また、この疎水性の膜は
受容相中の塩素イオンに対しても完全に不透過性を保持
している (濃縮すべき水溶液中の塩素イオン濃度は10-3
M以下) 。
【0054】次の実施例はトリプトファンおよびリン酸
一カリウムを含有する一定の溶液に対して異なる種類の
膜を使用した本発明の例を示すものである。試験は実施
例1と同じ条件下で行った。
【0055】実施例2 下記の疎水性基体の膜を使用した。
【0056】
【表1】
【0057】使用した受容相は6M CaCl2水溶液である。
脱水すべき含水物は、水分活性約0.99のトリプトファン
(0.51 g/l)およびリン酸一カリウム(7.5×10-2 M) 水溶
液である。
【0058】試験した各種の膜を透過して本発明方法に
より得られた水抽出率の経時変化を図5に示す。この図
から、水移動速度は、使用した疎水性微孔質膜の幾何学
的特性 (微孔性) の差異の結果として、膜に依存して変
動することがわかる。最も抽出速度が速い膜では、95%
近い水抽出率が得られる。
【0059】次の表2に初期水移動流速を示す。この流
速はいずれも10-2 mol/h-cm2のオーダーである。水分移
動に対する抵抗が最も高い膜(5) に対する最も水分移動
効率が高い膜(6) で得られた流速比は2をやや超える程
度に過ぎなかった。次の実施例には膜(4) を使用した。
【0060】
【表2】
【0061】実施例3 膜(4) を使用して実施例2と同じ条件下で受容相の組成
を変化させて試験を行った。使用した含水物は、水分活
性が約0.99のトリプトファン(0.51 g/l)およびリン酸一
カリウム(7.5×10-2 M) 水溶液である。結果を次の表3
に示す。
【0062】
【表3】
【0063】これらの結果から、水抽出の速度および最
大抽出量は、受容相のCaCl2 濃度が高くなるにつれて増
大し、従って、受容相の水分活性が高くなるにつれて減
少することが結論づけられる。この傾向は他の塩化物塩
でも実証された。即ち、水の初期移動流速は受容相の水
分活性に正比例して減少し、使用する塩の性質とは無関
係である。水分活性が最も低い (約0.25) CaCl2 6Mの水
溶液を以下の実施例において使用した。
【0064】図1に示す装置を用いた試験 次の実施例は、図1に示す装置を用いて行った。微孔質
膜は表1の膜(4) 、濃縮すべき含水物はトリプトファン
水溶液 (0.51 g/l) 、受容相は6M濃度の CaCl2水溶液で
あった。
【0065】実施例4 試験結果のうち、濃縮されるトリプトファン溶液の濃度
の経時変化を図6に、水分抽出率の経時変化を図7に示
す。トリプトファン濃度は1時間の実験で0.5 g/l から
10 g/l近い値まで増大することがわかる。この結果は濃
縮比約20倍に相当する。同じ時間内にトリプトファン水
溶液からの水の抽出率は時間に正比例して増大し、95%
近い値に達する。
【0066】実施例5 同じ条件下で他の溶液の濃縮についても試験した。表4
には、本発明の方法により試験した7種類の溶液の濃縮
中に得られた主な結果を示す。
【0067】1時間の脱水実験後に得られた溶液の濃縮
比はブドウ果汁の場合の3.2 倍からトリプトファン水溶
液の場合の19倍までの範囲にわたる。この濃縮率は、そ
れぞれ水抽出率では68%ないし95%に相当する。認めら
れた結果の差異は、濃縮すべき溶液の水分活性の初期
値、従って、その溶液を構成する溶質の種類と濃度に関
係している。
【0068】溶液によっては、濃縮された溶液と平衡状
態にある沈殿物の出現がいろいろな時期に認められる。
固形分測定の結果、本発明方法は固形分が83%に達する
まで(初期濃度51 g/lのグルコース溶液) あるいは溶質
の75%が沈殿するまで (初期濃度0.4 g/l のキョートル
フィン溶液) 続けることができることが判明した。
【0069】
【表4】
【0070】中空繊維型装置での試験 次の実施例は、表5に示す2種類の異なる中空繊維モジ
ュールを使用した図2に示す装置を用いて実施した。
【0071】
【表5】
【0072】実施例6 30 g/lのグルコース溶液を、上記の大交換面積 (0.1 m2
以上) の2種類のモジュールにおいて中空繊維により濃
縮した。これらの実験の主目的は本発明方法の工業的実
施可能性を実証することである。濃縮すべき水溶液およ
び水受容相 (6MCaCl2水溶液) の流速はそれぞれ130 l/h
および30 l/hに設定した。図8および図9ならびに表
6にグルコース濃度の経時変化、水抽出率の経時変化お
よび初期条件と測定された初期水移動流速をそれぞれ示
す。
【0073】2.5 日間の処理で8を超えるグルコース濃
縮比と90%近い水抽出率とが認められる。グルコース濃
度および水抽出率の経時変化は2種類のモジュールの間
でさほどの差異はないが、装置の初期体積/交換面積比
の値はモジュール1に有利である。従って、このモジュ
ールはモジュール2に比べて効率が低い。この結果はオ
ーダーが10-3 mol/h-cm2である初期水移動流速の比較に
よっても確認される。即ち、この流速はモジュール1に
比べてモジュール2では3倍以上も大きくなる。
【0074】
【表6】
【0075】固体食品 (エルスター種りんご) の脱水 次の実施例は本発明方法による固体食品の脱水の報告例
である。
【0076】実施例7 エルスター (Elstar) 種のりんごをカットしてから、各
切片を上記の微孔質膜(4) で包む。
【0077】固体食品の各種脱水方法について比較する
ために、本発明方法(a) による脱水を、浸透圧脱水法
(b) 、従来の蒸発法(c) 、および疎水性膜を通して行う
蒸発法(d) と並行して行った。これら各種の脱水方法で
処理したりんご切片の減量率の経時変化を図10に示す。
【0078】初期の減量率は、膜の使用の有無に関係な
く浸透圧脱水法で最大となることがわかる。しかし、膜
を用いない従来の浸透圧脱水法(b) の場合には、減量率
は最初の4時間で急激に低下して0になり、その後は緩
慢な重量増加に転ずる。これに対して、疎水性微孔質膜
を用いた本発明の方法(a) では、減量はずっと進行す
る。
【0079】表7に各種方法での初期減量速度と6時間
の処理後の減量率を示す。本発明方法(a) では慣用の蒸
発法(c) に比べて2.5 倍も減量速度が高いことは注目に
値する重要な利点である。さらに、慣用の蒸発法では、
(d) のように食品を疎水性微孔質膜で包むと、初期の水
移動速度 (減量速度) が30%も低下する。この結果はこ
の膜の製造業者が表示する多孔度と一致する。これに対
し、浸透圧脱水法では、食品を膜に包んでも、初期減量
速度は低下しない。
【0080】最も効率が低い脱水方法は従来の膜なしの
浸透圧脱水法(b) である。これに対し、本発明の脱水法
(a)(浸透圧脱水+膜) は最も効率が高い方法であって、
6時間で60%もの減量を生じる。
【0081】
【表7】
【0082】
【発明の効果】本発明の疎水性微孔質膜を介した浸透圧
脱水方法によれば、各種の含水物から水を迅速かつ高い
水抽出率で除去して、含水物を短時間で効率よく濃縮な
いし脱水することができる。この脱水方法は、高温を必
要としないので、酵素、核酸、ワクチンといった敏感な
成分を含む含水物にも適用できる。また、脱水の選択性
が高く、水の移動に伴う含水物中の低分子物質や水受容
相中の溶質の移動がほとんどないので、果物や野菜とい
った食品類の脱水でも、食品を変質させずに脱水するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の1例の略式縦断面図である。
【図2】本発明の装置の連続脱水処理が可能な別の例の
略式縦断面図である。
【図3】図2に示す装置の中空繊維モジュールの略式斜
視図である。
【図4】トリプトファン水溶液(Trp) およびリン酸一カ
リウム水溶液(Phos)で本発明方法による濃縮試験を3回
実施した時の水抽出率の経時変化を示す。
【図5】表1に示す各種疎水性微孔質膜を使用した濃縮
試験での水抽出率の経時変化を示す。
【図6】図1に示す装置を使用したトリプトファン水溶
液の濃縮試験でのトリプトファン水溶液の濃度の経時変
化を示す。
【図7】図1に示す装置を使用したトリプトファン水溶
液の濃縮試験でのトリプトファン水溶液からの水抽出率
の経時変化を示す。
【図8】図2に示す装置を使用したグルコース水溶液の
濃縮試験でのグルコース水溶液の濃度の経時変化を示
す。
【図9】図2に示す装置を使用したグルコース水溶液の
濃縮試験でのグルコース水溶液からの水抽出率の経時変
化を示す。
【図10】カットしたりんごを各種脱水方法で脱水した
時の減量率の経時変化を示す。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含水物を少なくとも部分的に脱水する方
    法であって、脱水すべき含水物を、間に疎水性の微孔質
    膜を介在させて、該含水物より水分活性が実質的に低い
    受容相と接触させ、少なくとも部分的に脱水された含水
    物を回収することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 微孔質膜を透過する水の初期流速が5×
    10-4 mol/h-cm2以上、好ましくは10-3 mol/h-cm2以上で
    ある、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 微孔質膜の単位体積当たりの多孔度が40
    %以上で、その平均細孔寸法が0.02〜5μmの範囲であ
    る請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 微孔質膜が、場合によりフッ素化されて
    いてもよいポリオレフィン重合体から主に構成されてい
    る、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 受容相が液体である請求項1または2記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 受容相が水分活性を低下させることので
    きる少なくとも1種の溶質を含む水溶液からなる請求項
    5記載の方法。
  7. 【請求項7】 溶質が好ましくは少なくとも5M濃度の
    CaCl2 である請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 含水物が液体であり、受容相が含水物中
    に存在する1種もしくは2種以上の揮発性成分を、好ま
    しくは含水物中における濃度と実質的に等しい濃度でさ
    らに含有する請求項5、6または7記載の方法。
  9. 【請求項9】 受容相が、前記液体状の含水物を形成す
    る物質と実質的に同一組成であって、さらに水分活性を
    低下させることのできる溶質を含有している、請求項8
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 受容相の初期水分活性が約0.6 以下、
    好ましくは0.4 以下であり、含水物が初期水分活性約0.
    9 以上を示す生物学的化合物の溶液、果汁、野菜ジュー
    ス、またはカットしてあってもよい果物もしくは野菜で
    ある請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の方法により液体状また
    は気体状の含水物を少なくとも部分的に連続脱水する方
    法であって、脱水すべき液体状または気体状の含水物の
    流れを、間に疎水性の微孔質膜を介在させて、固定され
    た又は移動可能な受容相と接触させることを特徴とする
    方法。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし10のいずれか1項に記
    載の方法を実施するための装置であって、含水物を収容
    する1もしくは2以上の区画室(5, 17) を備え、各区画
    室の少なくとも1つの壁面が請求項1、3または4記載
    の微孔質膜(3, 11) により形成され、この微孔質膜によ
    り含水物が受容相から隔てられていることを特徴とする
    装置。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の方法を実施するための
    装置であって、疎水性の微孔質膜が中空繊維(11)から構
    成され、この中空繊維の内部(18)を、導入口(12)から導
    入された脱水すべき液体状または気体状の含水物が流れ
    て排出口(19)から回収され、前記中空繊維が受容相(14)
    中に浸漬されていることを特徴とする装置。
  14. 【請求項14】 受容相が中空繊維(11)の周囲で移動す
    る液体状であって、導入口(15)により中空繊維の外周空
    間に導入され、排出口(16)から出ていく、請求項13記載
    の装置。
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