JPH052019Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はトラクタなど走行機体後方に複数の土
塊反転用デイスクロータを有するデイスクロータ
リ作業機の肥料投入装置に関する。

「従来の技術」 固体及び粉末の科学肥料や籾殻など各種肥料を
地表または地中に施肥する場合通常耕耘作業とは
別途に行われている。

「考案が解決しようとする問題点」 しかし乍ら、このように施肥を別途に行う場合
作業手順が煩らわしいばかりでなく、肥料の埋込
みが確実に行われない欠点があつた。

「問題点を解決するための手段」 したがつて本考案は、前記デイスクロータの上
方に肥料タンクを設け、前記デイスクロータで強
制反転させる土壌の切削溝に、肥料タンクの肥料
を投入させるように構成したものである。

「作用」 而して本考案によれば、デイスクロータでの耕
耘施肥も同時に行われて作業能率の向上化が図れ
るばかりでなく、デイスクロータにより形成され
る縦の切削溝に確実に肥料の投入が行われて例え
ば有機物の分解を促進するなどして肥料を有効に
土壌に作用させて、作物の生育に適した良好な土
壌作りが容易に行えるものである。

「実施例」 以下本考案の一実施例を図面に基づいて詳述す
る。

第１図はデイスクロータリ作業機の平面説明
図、第２図は全体の側面図であり、本機であるト
ラクタ１の後部に天地返し耕耘用デイスクロータ
リ作業機２を装備するもので、図中３はエンジ
ン、４はクラツチケース、５はミツシヨンケー
ス、６は前輪、７は後車輪、８は後輪、９は
PTO軸、１０はリフトアーム１１及びポジシヨ
ンコントロールレバー１２を備えた油圧リフト、
１３は運転席、１４は操向ハンドルである。

また図中１５は土塊反転用の円弧状のデイスク
ロータ、１６は前記ロータ１５前方で作業機２中
央部に設ける円弧状のセンタデイスクロータ、１
７は各ロータ１５，１６間で作業機２中央に設け
る残耕処理プラウ、１８は両サイドに設ける土の
はみ出し防止用受板、１９は作業機２のメインフ
レームである。

そしてトツプリンク２０並びにロアリンク２１
を介してトラクタ１後側に昇降自在に前記作業機
２を取付ける。前記トツプリンク２０前端を油圧
リフト１０後側にトツプリンクヒンジ２２を介し
て連結支持させ、前記作業機２前端の中央上方部
にトツプリンク２０後端を連結させると共に、ミ
ツシヨンケース３両側の下部隅部にロアリンクピ
ン２３を介して左右一対のロアリンク２１，２１
前端を連結支持させ、前記作業機２の前端両側に
各ロアリンク２１，２１後端を連結する一方、上
記油圧リフト１０に設ける左右一対のリフトアー
ム１１，１１にリフトロツド２４，２４を介して
ロアリンク２１中間を連結させる。

前記メインフレーム１９はドライブケース２５
を固設させ、PTO軸９から伝動軸２６を介して
ドライブケース２５にPTO出力を伝達させると
共に、機体前後方向で略水平に揺動させる左右一
対の伝動用スイングフレーム２７，２７を備え、
このフレーム２７内側端をメインフレーム１９に
支点軸２８を介して軸支させる一方、第３図にも
示す如く前記フレーム２７外側端に略垂直にサイ
ドドライブケース２９を連設する。そして前記フ
レーム２７内側端に支持フレーム３０を垂下さ
せ、このフレーム３０と前記フレーム２７の内側
下端間に３枚のデイスクロータ１５，１５，１５
を軸支するロータ軸３１を架設させている。

また、前記ドライブケース２９後方に延設する
フレーム３２とメインフレーム１９との間にスイ
ングフレーム２７と略平行に整形シヤフト３３を
横架させ、該シヤフト３３に整形アーム３４を介
して高さ調節自在に反転プラウである整形板３５
を複数支持させている。前記整形板３５は各デイ
スクロータ１５の円弧状凹面にこの斜後方から前
端を臨ませて、デイスクロータ１５で反転された
土の流れを整のえ乾土効果の高いカマボコ形に整
形するように設けている。

ところで、前記メインフレーム１９の後側上部
に籾殻や固体及び粉末の科学肥料を貯留する肥料
タンク３６を搭載し、該タンク３６内の肥料を例
えばブロアなどからなる肥料圧送装置３７及び分
配管３８を介して各肥料供給管３９の吐出口よ
り、前記デイスクロータ１５で耕耘される反転土
内に肥料を同時に埋込んでいくように構成してい
る。なお４０は前記シヤフト３３に連結して肥料
供給管３９を位置保持する供給管ホルダーであ
る。

本実施例は上記の如く構成するものにして、作
業時にあつては前記デイスクロータ１５が正転駆
動することにより、比較的に硬い土壌を切削しな
がら強制的に反転させ天地返しを行つていくもの
で、この結果デイスクロータ１５１枚ごとに下層
まで縦の空気層ができて通気性・透水性を高め、
根が伸びやすい団粒構造を作るもので、この耕耘
作業時にあつて前記肥料タンク３６からの肥料を
この耕耘土壌内に同時に埋込んでいくものであ
る。即ち第４図に示す如く、前記デイスクロータ
１５によつて強制的に反転され天地返しされる耕
盤層Ａ上の表土Ｂの下層部に前記肥料タンク３６
から圧送される肥料を同時に埋込んでいくもの
で、デイスクロータ１５の回転により縦に切削さ
れる表土Ｂの切削溝Ｃ内に前記供給管３９から吐
出される肥料Ｄを投入するものである。このため
肥料に対する通気性や透水性も高く有機物の分解
なども促進して作物の生育に適した理想的な土壌
が作れるものである。また前記肥料Ｄの送出しを
例えばブロアからの高圧空気により強制圧送させ
るので供給管３９内での肥料詰りがない。

「考案の効果」 以上実施例からも明らかなように本考案は、走
行機体後方に複数の土塊反転用デイスクロータ１
５をロータ軸３１で軸支すると共に、該ロータ軸
３１よりもやや高い位置でデイスクロータ１５に
前端を臨ませて整形板３５を支持させたデイスク
ロータリ作業機２を装備させた構造において、前
記デイスクロータ１５の上方に肥料タンク３６を
設け、前記デイスクロータ１５で強制反転させる
土壌の切削溝Ｃに、整形板３５の直後方に肥料供
給管３９の吐出口を設けて肥料タンク３６の肥料
Ｄを投入させるものであるから、デイスクロータ
１５での耕耘時施肥も同時に行われて作業能率の
向上化が図れるばかりでなく、デイスクロータで
反転され、カマボコ形に整形された切削溝Ｃをく
ずすことなく、しかも切削溝底部へ確実に肥料の
投入が行われて例えば有機物の分解を促進するな
どして肥料を有効に土壌に作用させて、作物の生
育に適した良好な土壌作りが容易に行えるなどの
顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はデイスクロータリ作業機の平面説明
図、第２図は全体の側面図、第３図はデイスクロ
ータ部の説明図、第４図は耕耘土壌部を示す説明
図である。 ２……デイスクロータリ作業機、１５……デイ
スクロータ、３６……肥料タンク、Ｃ……切削
溝、Ｄ……肥料。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行機体後方に複数の土塊反転用デイスクロー
   タをロータ軸で軸支すると共に、該ロータ軸より
   もやや高い位置でデイスクロータに前端を臨ませ
   て整形板を支持させたデイスクロータリ作業機を
   装備させた構造において、前記デイスクロータ上
   方に肥料タンクを設け、前記デイスクロータで強
   制反転させる土壌の切削溝に、整形板の直後方に
   肥料供給管の吐出口を設けて肥料タンクの肥料を
   投入させるように構成したことを特徴とするデイ
   スクロターリ作業機の肥料投入装置。