JPH05200064A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品

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JPH05200064A
JPH05200064A JP3063855A JP6385591A JPH05200064A JP H05200064 A JPH05200064 A JP H05200064A JP 3063855 A JP3063855 A JP 3063855A JP 6385591 A JP6385591 A JP 6385591A JP H05200064 A JPH05200064 A JP H05200064A
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雅仁 田中
Yoshihei Meiwa
善平 明和
Hiromi Nanbu
博美 南部
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】再吸収速度、液戻り、身体へのフィット性を良
くすることにより、漏れ防止効果の極めて高い吸収性物
品を提供する。 【構成】吸収性物品は、液体透過性の表面材1、液体保
持性の吸収体2及び液体不透過性の防漏材3を有する吸
収性物品であって、吸収体の少なくとも一部に、三次元
的な骨格構造を有する多孔体を用い、該多孔体は、その
表面が親水性であり、且つ液を吸収すると、体積が異方
性を有して膨張し、下記式で特定される膨張異方性が、
1.3以上である。 x軸方向線膨張倍率(E) y軸方向線膨張倍率(E) z軸方向線膨張倍率(E

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生理用ナプキン、紙オ
ムツ、失禁者用パッド等に代表される、吸収性物品に関
するものであり、更に詳しくは、体液の吸収特性、特に
再吸収速度と吸収後の吸収体からの液戻りが良化され、
さらには、身体へのフィット性を極度に高めることによ
り、漏れ防止性を極めて向上させた高吸収性の吸収性物
品に関するものある。
【0002】
【従来の技術】従来から、体液の吸収性の向上を目的と
した吸収性物品の提案が数多く行われ、数多くの改善が
なされてきた。そして、これらの改善の大部分は、吸収
速度の向上、吸収体から表面への液戻りの阻止、漏れ防
止及び身体に対するベタツキの低減にあった。
【0003】例えば、吸収体の素材に関して言えば、吸
収体の素材として、物理的微細空間で液を吸収、保持す
る親水性の吸収紙やパルプなどに替えて、液を物理化学
的な作用、即ち、イオン浸透圧を利用して高吸収性ポリ
マーに液体を吸収、保持させることによって吸収容量を
向上させると共に吸収後の液戻りを防止することが提案
されている。事実、この提案により、吸収性が向上し、
現在は、パルプと高吸収性ポリマーとを併用した吸収体
が殆どの吸収性物品に用いられている。しかし、これら
の吸収性物品は吸収容量と液戻りの点においてすぐれる
が、漏れ防止に関して充分なものでない。即ち、イオン
浸透圧によって液体を吸収、保持させるタイプの高吸収
性ポリマーでは体液の吸収速度に限度があり、更に高吸
収性ポリマーが体液に濡れないと体液を吸収できないた
め、高吸収性ポリマーは、吸収速度の速いパルプなどと
併用して用いざるを得ない。しかしながら、パルプを併
用するにしても、パルプは、乾燥時にはある程度の圧縮
及び曲げ回復性を示すが、湿潤時には極度に強度が低下
し、殆どそれらの回復性を示さないため、湿潤したパル
プに応力が加わると、パルプが圧縮変形(以下「ヨレ」
という)してその吸収空間が著しく減少し、また、一旦
吸収した体液がヨレに伴って容易に戻ってしまい、ま
た、ヨレた後の再吸収速度が著しく低下するため、高吸
収性ポリマーがその吸収特性を十分に発揮しないうちに
吸収体がヨレてしまい、このヨレが漏れに繋がることが
多くなっている。
【0004】また、このパルプのヨレ、ヘタリが、身体
との間に隙間をつくる原因となり、体液が身体に吸収さ
れずに、表面を流れてしまうことも多い。
【0005】そこで、このような吸収体の欠点を補う技
術が、例えば、実開昭56−6099号公報、特開昭5
9−228001号公報、特開平2−4368号公報及
び実開昭61−22354号公報等に提案されている。
【0006】実開昭56−6099号公報に記載の生
理用ナプキンは、図6に示す如く、液透過性の表面材1
1、親水性繊維を主体とする吸収体12及び液不透過性
のバックシート13を備えて構成され、この吸収体12
の内部若しくは裏面側に保型性を有する弾性多孔体14
(例えば、発泡フォーム等)を設けることにより上記吸
収体12の変形を防止したものである。
【0007】特開昭59−228001号公報の吸収
性物品は、図7aに示す如く、液透過性の表面材11、
親水性繊維を主体とする吸収体12及び液体不透過性の
バックシート13を備えて構成され、この吸収体の内部
好ましくは上層側に図7bに示すような保型性を有する
疎水性弾性発泡体(例えば、ポリエチレン、ポリスチレ
ン、ポリウレタン等の発泡体)からなるネット状もしく
は多孔状のシート15を設けることにより、上記吸収体
12の変形を防止し且つ、吸収体からの液戻りを防止し
たものである。
【0008】特開平2−4368号公報の吸収性物品
は、図8に示す如く、液透過性の表面材11、親水性繊
維を主体とする吸収体12及び液不透過性のバックシー
ト13を備えて構成され、この吸収体12の上層側に弾
性を有する合成繊維集合体16を設け、吸収速度を速く
し、表面のベトツキを防止したものである。
【0009】また、実開昭61−22354号公報に
記載のものは、図9に示す如く、吸収体12として、親
水性繊維の代わりに弾性多孔体(例えば、ウレタンスケ
ルトンフォーム、バインダー等により接合されたポリエ
ステル繊維集合体等)で置き換えられたものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、の場
合には、全体として生理用ナプキンの保型性が保たれる
が、吸収体12に並設された弾性多孔体14は、親水性
が不十分で、体液を吸収保持する場合に有効な骨格構造
を有していないため、それ自体が体液の吸収保持性を実
質的に有しておらず、また、親水性繊維を主体とする吸
収体12自体に回復性がないため、生理用ナプキンに応
力が与えられると吸収体12にヨレ、ヘタリを生じてし
まい、本質的な欠点が解決されておらず、吸収体12
が、吸収効果を十分に発揮することが出来ない。
【0011】の場合において、吸収体の上層に疎水性
の発泡体からなるネットを設けたものは、疎水性である
がゆえに、開孔径の設計が非常に難しい。即ち、微細の
孔径であれば、液の透過(吸収)に関して非常に抵抗に
なってしまうし、逆に大きな孔径であれば、液の透過は
スムーズになるものの液戻り抑制効果は小さくなってし
まう。このような、疎水性のネットのシート15は、液
の透過性と液戻りとの間の相反する関係より自ら限度が
あり、製品化に到っていないのが現状である。
【0012】また、の場合において、吸収体の上層
に、記載されているような弾性の合成繊維集合体を設置
したものは、用いる繊維集合体16は圧力に対する厚み
の変化が大きく、使用者の装着条件によって大きく吸収
特性が変わってしまい好ましくない。即ち、非常に装着
圧の高い時、身体と吸収体との距離が小さくなり、液戻
り抑制効果は、小さくなってしまう。また、逆に非常に
装着圧の低い時、例えば、ノーマルショーツ着用時に
は、身体と吸収体との距離が大きくなってしまい、体液
の吸収体に吸収される前に流れて漏れてしまうといった
状況になってしまう。
【0013】また、の場合には、吸収体12として用
いられる弾性多孔体は、変形回復性に優れている反面、
吸収体12としての弾性多孔体は、の場合と同様、液
保持性が劣悪である為、このような吸収性物品は、吸収
性物品として到底実用に堪え得るものではなかった。
【0014】このように、従来技術の吸収体において
は、再吸収速度及び液戻りそして漏れ防止等全ての要望
を同時に満足できなかった。
【0015】従って、本発明の目的は、再吸収速度、液
戻り、身体へのフィット性を良好にすることにより、漏
れ防止効果の極めて高い吸収性物品を提供することにあ
る。
【課題を解決するための手段】本発明は、液体透過性の
表面材、液体保持性の吸収体及び液体不透過性の防漏材
を有する吸収性物品において、上記吸収体の少なくとも
一部に、三次元的な骨格構造を有する多孔体を用い、該
多孔体は、その表面が親水性であり、且つ液を吸収する
と、体積が異方性を有して膨張し、下記数10(但し、
数10におけるEx、Ey及びEzはそれぞれ下記数
7、数8及び数9による)で特定される膨張異方性が、
1.3以上であることを特徴とする吸収性物品。
【数7】
【数8】
【数9】
【数10】 を提供することにより上記目的を達成したものである。
【0016】発明を更に詳しく説明すると、三次元的な
骨格構造を有する多孔体の材質は特に限定されることな
く何を用いても良い。
【0017】本発明に用いる三次元的な骨格構造を有す
る多孔体としては、例えば、ポリウレタン、ポリスチレ
ン、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ブタジエン
スチレンゴム(SBR)、ニトリルブタジエンゴム等の
合成高分子からなる発泡体及び合成繊維(ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等)
を熱接着又はバインダーで接着してなる繊維集合体など
が挙げられる。
【0018】これらの多孔体の中で、本発明の要件であ
る液を吸収すると体積が異方性を有して膨張する多孔体
は、次のようにして得ることができる。
【0019】先ず、第一の方法は、上述の合成高分子か
らなる発泡体及び繊維集合体を水溶性バインダー等を利
用して、圧縮/乾燥成形することにより、液を吸収する
と異方性を有して体積膨張する多孔体を得ることができ
る。
【0020】この多孔体は、液を吸収すると水溶性バイ
ンダーが溶解し、圧縮された方向に特定の方向性をもっ
て膨張するために、膨張方向のコントロールが容易であ
り、好ましく使用することができる。また、圧縮率が膨
張倍率に関係するため、膨張倍率のコントロールが容易
であり、バインダーの溶解速度をコントロールすること
で膨張速度をもコントロールすることが出来るため、非
常に好ましく使用することができる。
【0021】第2の方法は、ポリオキシエチレン単位を
40重量%以上含有するポリエーテルポリオールとポリ
イソシアネートとを、発泡剤の存在下、イソシアネート
インデックス50〜97で反応させて得られるポリウレ
タンフォームを圧縮成形することにより、膨張方向に異
方性を有した多孔体を水溶性バインダーを用いずに比較
的容易に得ることができるため、好ましい。
【0022】本発明の吸収性物品に使用する三次元骨格
構造を有する多孔体は、液を吸収して体積が異方性を有
して膨張することが重要な要件であり、膨張異方性が
1.3以上が好ましく、1.5以上がより好ましい。本
発明の吸収性物品は、液を吸収すると、体液が特定の方
向に異方性を有して膨張し、液を吸収すればする程身体
との隙間をなくし、フィット性を向上させることにより
漏れを防止することを目的としているため膨張異方性が
1.3未満のものは、フィット性を向上させる効果も小
さく、本発明の意図するところではない。尚、この膨張
異方性は上記数10(但し、数10におけるEx、Ey
及びEzはそれぞれ上記数7、数8及び数9による)か
ら求められる。
【0023】さらには、使用する吸収性物品に応じて、
本発明の吸収性物品に用いる多孔体は、体積膨張倍率、
厚み等をコントロールすることが好ましい。尿のように
粘度が低く、比較的多量に排泄されるようなものを吸収
する吸収性物品、例えば、紙おむつ等では、体積膨張倍
率は2〜20倍、より好ましくは3〜15倍、厚みは1
〜15mm、より好ましくは2〜10mmの多孔体が好まし
く用いられる。
【0024】一方、液の粘度が高く比較的少量排泄され
るものを吸収する吸収性物品、例えば、生理用ナプキン
等では、体積膨張倍率1.3〜10倍、より好ましくは
1.5〜7倍、厚みは0.1〜5mm、より好ましくは
0.3〜3mmの多孔体を好ましく用いることができる。
【0025】いずれの吸収性物品も、多孔体の体積膨張
に伴い、吸収空間が吸収膨張するがゆえに、従来の吸収
性物品に比較し、極めて極薄の吸収性物品を提供するこ
とができる。このような、極薄の吸収性物品は、装着感
を軽減することが可能で、使用者により快適な吸収性物
品を提供することが可能となる。
【0026】本発明の吸収性物品に使用する多孔体は、
より十分な液吸収保持力を得るためには、多孔体の毛管
浸透圧が2000dyne/cm2 以上が好ましく、4000
dyne/cm2 以上がより好ましい。毛管浸透圧が2000
dyne/cm2 未満になると、液の吸収力が弱すぎ、吸収体
として使用するには不十分なものとなってしまう。尚、
この毛管浸透圧は下記する数13から求められる。
【0027】
【数13】
【0028】また、多孔体の表面が親水性であることが
必要であり、この親水性は粉末法による親水度(測定法
は実施例参照)により数値化されるが、この親水度cos
θが0を超えるものが好ましく、より十分な吸収性を得
るためには、0.3以上がより好ましい。多孔体を構成
する素材が、疎水性材料の場合には、界面活性剤によっ
て親水性を付与して使用する。尚、親水度は下記数14
から求められる。
【0029】
【数14】
【0030】このような界面活性剤としては、親油基と
親水基とを有する親水性の界面活性剤であれば特に制限
されるものではないが、アニオン系界面活性剤、エチレ
ンオキサイドの付加モル数の高い非イオン系界面活性剤
が好ましい。好ましい用いられる界面活性剤としては、
例えば、スルホコハク酸エステル、アルキルエーテルサ
ルフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、グリセ
リン脂肪酸エステル等が挙げられる。これらは単独でも
これらから適宜選択されたものの混合物であってもよ
い。通常、シートに対して0.05〜1重量%で上記親
水度(cos θ)を付与することができるものが更に好ま
しい。
【0031】多孔体を構成する素材が親水性材料からな
るものであれば、界面活性剤による処理の必要がなく、
また長時間の使用及び再吸収時における親水性が安定し
ていて、より好ましく使用することができる。例えば、
ポリビニルアルコール発泡体、セルロースフォーム等が
挙げられる。
【0032】また、多孔体を構成する素材自身が、液を
吸収すると膨張する素材であれば、より効果的に体積膨
張させることができ、好ましく用いることが出来る。例
えば、ポリオキシエチレン単位を40重量%以上含有す
るポリエーテルポリオールとポリイソシアネートからな
るポリウレタンフォーム、液吸収膨潤可能な微細粒子を
複合したポリオレフィン、ポリビニルアルコール、ゴム
物質などの複合発泡体、カルボキシレートあるいはスル
ホネート、サルフェート基、ホスフェート基、ホスホネ
ート基を有するモノマーとの共重合体の発泡体等が挙げ
られる。
【0033】該多孔体は、吸収体に単独で使用しても十
分な効果が得られるが、粉砕やパルプや他の吸収部材、
例えば、吸収紙、高吸収性ポリマー等と複合しても良
い。他の吸収部材と複合する場合においては、該多孔体
の体積膨張機能をより効果的に発現させるには、吸収体
の最上層、即ち、液透過性表面材のすぐ下に設置して構
成するのが最も好ましく使用することができる。また、
吸収体全面でなく、排泄部分にのみ設置しても良い。該
多孔体は、一種類のみ用いても、二種類以上の多孔体を
積層して用いても良い。
【0034】また、本発明の吸収性物品に用いられる液
透過性表面材は、液不透過性バックシートとしては特に
限定されず、従来公知の吸収性物品に用いられているも
のが使用できる。
【0035】
【作用】以上の如く、本発明の吸収性物品は、吸収体に
液を吸収すると体積が異方性を有して膨張する三次元的
な骨格構造を有する親水性多孔体を有しているがため
に、従来のパルプを主とする吸収性物品とは異なり、体
液を吸収すると逆に吸収空間が増大するため、再吸収速
度も速く、初期状態を保つことになる。
【0036】また、体積膨張が異方性をもって身体の方
向に膨張するため、吸収すればする程、身体の間に隙間
がなくなり、身体とのフィット性が極めて高く表面を流
れて漏れてしまうといったこともない。従って、生理用
ナプキンやおむつに使用した場合、吸収空間が膨張する
がゆえに、従来の吸収性物品に比べて極めて極薄にする
ことが可能であり、その結果極薄で極めて漏れが少な
く、使用者に快適な使用感を付与することができるもの
である。
【0037】
【実施例】以下、製造例及び実施例により本発明をさら
に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。尚、下記実施例においては、生理用
ナプキンを例に挙げて説明するが、本発明は紙オムツ等
にも同様に適用することができる。
【0038】まず、本実施例及び比較例で用いられる骨
格構造を有する多孔体(以下、三次元的骨格構造体と称
す)、表面シートを下記要領で作製した。
【0039】(1)三次元的骨格構造体の作成 三次元的骨格構造体A 初めに、平均分子量5030、水酸基価22.3でポリ
オキシエチレン単位の含有量が70重量%であるポリエ
ーテルポリオール、PR−5007(旭電化工業(株)
製)2000gとジフェニルメタンジイソシアネート
(以下、MDIと称す、日本ポリウレタン工業(株)
製)1892gとをフラスコに入れ、60℃で5時間攪
拌し、NCO含量が15.2%のプレポリマーを得、こ
れをA液とした。次に、平均分子量4690、水酸基価
35.9でポリオキシエチレン単位の含有量が70重量
%であるポリエーテルポリオールGR−5007(旭電
化工業(株)製)1125g、架橋剤としてトリエタノ
ールアミン(和光純薬工業(株)製)129g、触媒と
してジブチル錫ジラウレート(DBTDL:和光純薬工
業(株)製)3g、トリエチレンジアミン(商品名:カ
オライザーNo. 31、花王(株)製)1.5g、発泡剤
として水90g、整泡剤としてシリコーン系整泡剤SZ
−1610(日本ユニカー(株)製)15gを混合し、
B液とした。得られたA液とB液とを72:28の割合
で混合し、直ちに成形型に流し込み放置すると、数分で
発泡ゲル化した。ゲル化後、80℃の保温機内に30分
間放置し、反応を完結し、密度0.03g/cm3 のポリ
ウレタンフォームを得た。得られたポリウレタンフォー
ム50を図10aに示すような300mm×300mm×1
00mm(x軸×y軸×z軸)のフォーム試料にスライス
した後、予めカルボキシメチルセルロース(以下、CM
Cと称す、商品名:サンローズF10MC、山陽国策パ
ルプ(株)製)2%水溶液に浸漬した後、適度に脱液
し、図10bに示すように一方向(z軸方向)にのみ、
圧縮比0.5、即ち、厚み50mmまで圧縮し、80℃の
熱風乾燥機内に一夜放置し、三次元的骨格構造体Aを得
た。尚、乾燥を促進する目的でフォームの圧縮面及び裏
面に100メッシュの金網を挟み込み圧縮した。圧縮比
は、下記する数11で計算し求めた。
【0040】
【数11】
【0041】三次元的骨格構造体B 初めに、平均分子量8350、ポリオキシエチレン単位
の含有量が80重量%であるポリエーテルポリオール
(商品名:ブルロニックF68、旭電化工業(株)製)
50重量部、ポリエチレングリコール(商品名:REG
2000、片山化学工業(株)製)50重量部、架橋剤
としてジエタノールアミン(商品名:DEA、和光純薬
工業(株)製)2重量部、触媒としてトリエチレンジア
ミン(商品名:カオライザーNo31、花王(株)製)
0.02重量部、発泡剤として水3重量部、整泡剤とし
てシリコーン系整泡剤(商品名:SZ−1626、日本
ユニカー(株)製)0.5重量部を加えて混合しA液と
した。得られたA液にトルエンジイソシアネート2.4
体/2.6体=80/20(以下、TDIと称す、日本
ポリウレタン工業(株)製)を26.4重量部加え、直
ちに攪拌/混合し、成形型に流し込み室温で放置する
と、数分で発泡ゲル化した。ゲル化後80℃の保温機内
に30分間放置し、反応を完結し、イソシアネートイン
デックス70%、密度0.043g/cm3 のポリウレタ
ンフォームを得た。得られたポリウレタンフォーム60
を図10aに示すような300mm×300mm×100mm
(x軸×y軸×z軸)に切り出し、図10bに示すよう
に一方向(z軸方向)にのみプレス機で圧縮比0.6、
即ち、厚み60mmまで室温で圧縮成形した後取り出し三
次元的骨格構造体Bを得た。
【0042】三次元的骨格構造体C ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維(商品名:ES
C、チッソ(株)製)2デニール60重量%とポリエス
テル(PET、帝人(株)製)2デニール40重量%を
均一に積繊し、複合繊維をバインダー繊維とした熱接着
方式(カードウェブに140℃の熱風を通し、複合繊維
を他の繊維と融着させることにより固定)により秤量2
40g/m2 、密度0.024g/mm3 、厚み10.0
mmの繊維集合体を得た。得られた繊維集合体50を30
0mm×300mm×10mm(x軸×y軸×z軸)にサンプ
リングし、CMC(商品名:サンローズF10MC、山
陽国策パルプ(株)製)2%、ノニオン系界面活性剤ア
ルキルグルコシド(花王(株)製)を1%含む水溶液に
浸漬した後、適度に脱液し、一方向(z軸方向)にのみ
圧縮比0.3、即ち、厚み3.0mmまで圧縮し、80℃
の熱風乾燥機内に一夜放置し、密度0.08g/mm3
三次元的骨格構造体Cを得た。
【0043】三次元的骨格構造体D 初めに、平均分子量3000、ポリオキシエチレン単位
の含有量が0重量%であるポリエーテルポリオール(商
品名:G−3000B、旭電化工業(株)製)100重
量部、触媒としてジブチル錫ラウレート(和光純薬工業
(株)製)0.5重量部、発泡剤として水3重量部、整
泡剤としてシリコーン系整泡剤(商品名:SF−293
3、トーレシリコーン(株)製)0.5重量部を加えて
混合しA液とした。得られたA液にTDI37.4重量
部を加え、直ちに攪拌/混合し、成形型に流し込み室温
で放置すると、数分で発泡ゲル化した。ゲル化後80℃
の保温機内に30分間放置し、反応を完結し、密度0.
03g/cm3 のポリウレタンフォームを得た。これを三
次元的骨格構造体Dを得た。
【0044】三次元的骨格構造体E 三次元的骨格構造体Eを得た後、ノニオン系の界面活性
剤(商品名:エマノーン1112、花王(株)製)5%
水溶液に浸漬し、適度に脱液した後、80℃の熱風乾燥
機にて2時間乾燥し、得られた骨格構造体を三次元的骨
格構造体Eとした。
【0045】三次元的骨格構造体F 市販のポリウレタンフォーム(商品名:エバーライトス
コットHFW、ブリヂストン(株)製)を使用し、三次
元的骨格構造体Fとした。
【0046】三次元的骨格構造体G ポリエチレン−ポリエステル複合繊維(商品名:NBF
(SH)C、大和紡績(株)製)5デニール50重量%
とポリエステル(PET、帝人(株)製)6デニール5
0重量%を均一に積繊し、複合繊維をバインダー繊維と
して熱接着方式により秤量240g/m2 、密度0.0
8g/cm3 、厚み3.0mmの繊維集合体を得た。得られ
た繊維集合体を300mm×300mm×3.0mmにサンプ
リングし、界面活性剤2−エチルヘキシルモノスルホコ
ハク酸ナトリウム(花王(株)製)を1%含む水溶液に
浸漬した後、適度に脱液し、80℃の熱風乾燥機にて2
時間乾燥し、得られた不織布を三次元的骨格構造体Gと
した。
【0047】(2)次いで、上記各三次元的骨格構造体
A〜Gについて、体積膨張倍率、膨張異方性、毛管浸透
圧、親水度を下記方法により測定した。それぞれの結果
を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】体積膨張倍率、膨張異方性の測定 まず、三次元的骨格構造体A〜Gを縦(x軸)50mm、
横(y軸)50mm、厚み(z軸)10mmの直方体にスラ
イス(カット)した。ここで、三次元的骨格構造体A、
Bは、圧縮成形方向(図10bにおいてz軸方向)を厚
み10mmとして、サンプリングした(三次元的骨格構造
体C、Gは厚みが10mmない為、厚み3mmとして測定を
行った)。次いで、1000mlのビーカーに生理食塩水
800mlを加え、サンプリングした試験片が浮かないよ
う、金網で強制的に浸漬し、30分間放置した。その
後、80メッシュ金網上に30分間放置して水を切り、
試験片の寸法を測定、上記数7、数8、数9、数10に
より線膨張倍率を求めた。
【0050】得られた線膨張倍率より、体積膨張倍率、
膨張異方性を下記する数12及び上記数10により求め
た。体積膨張倍率、膨張異方性共に小数点第2位を四捨
五入し、小数点第1位まで求めた。
【0051】
【数12】
【0052】毛管浸透圧(dyne/cm2 )、親水度(co
s θ)の測定 毛管浸透圧、親水度の測定は、図11に示す測定装置を
用いて行った。まず、三次元的骨格構造体A〜Gを縦
(x軸)250mm、横(y軸)20mm、厚み(z軸)3
mmにスライス(カット)して、測定片50を10枚用意
した。ここで、三次元的骨格構造体A〜Cは、圧縮成形
方向(図10bにおいてz軸方向)を厚み3.0mmとし
てサンプリングした。また、三次元的骨格構造体C、G
は不織布製造時のマシン方向を縦方向250mmとしてサ
ンプリングした。
【0053】次いで、支持体51が弛まないように測定
片50を垂下させて両端を固定した。また、図11に示
すように、300×100×50mm(縦×横×深さ)の
直方体の容器52に、生理食塩水53を40mmの高さま
で入れ、生理食塩水53中に試験片50を浸した。試験
片50を浸した後、60分後の最大液吸い上げ高さを測
定した。10枚の試験片50について同様の測定を行
い、これらの平均値を計算し、求められた平均値を平均
最大吸い上げ高さh60mmとして下記する数13に代入し
て毛管浸透圧P(dyne/cm2 )を求めた。
【0054】
【数13】
【0055】次に、生理食塩水53をエタノール(Et
OH)(試薬特級、和光純薬工業(株)製)に替え、上
記と同様の手法で60分後の測定片50がEtOHを吸
収した高さを測定し、10点の測定片50の平均値をも
って、60分後のEtOHの吸収高さh60' とした。下
記する数14により生理食塩水53と測定片50との親
水度cos θ(θ:生理食塩水と測定片との接触角)を上
記する数14により計算して求めた。尚、この親水度co
s θの計算手法は、粉末法と呼ばれる手法を応用したも
のである。
【0056】
【数14】
【0057】(2)表面シートの作成 表面シート(A) アルキルホスフェートとソルビタン脂肪酸エステルとの
混合界面活性剤が0.34重量%付着したポリエチレン
/ポリプロピレン複合繊維32(チッソ(株)製)を用
いた秤量25g/m2 の乾式熱接着不織布に、低密度ポ
リエチレン31(三井石油化学工業(株)製)を25μ
ラミネートしたものに、図12に示す如く、凹部31A
の形成密度が52個/cm2 である表面シート(A)を得
た。この凹部31Aにおける側壁部31Bの開孔31C
の大きさは0.1〜2mm2 であった。
【0058】表面シート(B) 市販の生理用ナプキン(商品名:ロリエ、花王(株)
製)の表面シート(不織布)を表面シート(B)とし
た。
【0059】実施例1 本実施例では、三次元的骨格構造体(A)を用い、図1
に示す如き吸収性物品を製造した。即ち、三次元的骨格
構造体(A)を縦(x軸)175mm、横(y軸)70m
m、厚み(z軸)3mmの直方体にスライスし吸収体2と
した〔ここで、三次元的骨格構造体(A)は、圧縮成形
方向(図10bにおいてz軸方向)を厚み3mmとし
た〕。次いで、この吸収体2、ポリエチレンをラミネー
トした液体不透過性の防漏シート3、液体透過性の表面
材として表面シート(A)1、ズレ止め用テープ4を用
いて、図1に示す生理用ナプキン(本発明品1)を作成
した。尚、図1中符号5は剥離紙、符号6は固定用メル
トである。
【0060】実施例2 本実施例では、吸収体2として、三次元的骨格構造体
(B)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして図1
に示す生理用ナプキン(本発明品2)を作成した。
【0061】実施例3 本実施例では、吸収体2として、三次元的骨格構造体
(C)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして図1
に示す生理用ナプキン(本発明品3)を作成した。
【0062】実施例4 本実施例では、三次元的骨格構造体(A)を用い、図2
に示す如き吸収性物品を製造した。即ち、縦(x軸)1
75mm、横(y軸)70mm、厚み(z軸)3mmの直方体
にスライスした三次元的骨格構造体(A)20の下側に
長さ175mm、幅70mmにカットした吸収保持シート2
bを重ね、吸収体2とした。この吸収保持シートは、秤
量33g/m2 の吸収性紙2cの間に秤量40g/m2
で散布された高吸収性ポリマー2dを挟持したものであ
る。次いで、この吸収体2、ポリエチレンをラミネート
した液体不透過性の防漏シート3、液体透過性の表面材
として表面シート(A)1、ズレ止め用テープ4を用い
て、図2に示す生理用ナプキン(本発明品4)を作成し
た。
【0063】実施例5 本実施例では、液透過性表面材として表面シート(B)
1を用いた以外は、全て実施例4と同様にして図2に示
す生理用ナプキン(本発明品5)を作成した。
【0064】実施例6 本実施例では、図3に示す如き、吸収性物品を製造し
た。即ち、厚み(z軸)2mmにスライスした三次元的骨
格構造体(B)2aの下側に、密度0.06g/cm3
厚み3.0mm、秤量180g/m2 のパルプシート2e
を重ね、更にその下側に実施例4に示した吸収保持シー
ト2bを積層して長さ175mm、幅70mmにカットして
吸収体2を作製した。次いで、この吸収体2、ポリエチ
レンをラミネートした防漏シート3、液体透過性の表面
層として表面シート(B)1、ズレ止め用テープ4を用
いて、図3に示す生理用ナプキン(本発明品6)を作成
した。
【0065】実施例7 本実施例では、図4に示す如き、吸収性物品を製造し
た。まず、密度0.06g/cm3 、厚み3.0mm、秤量
180g/m2 のパルプシート2eの下側に吸収保持シ
ート2bを重ね、長さ175mm、幅70mmにカットし
た。次いで、縦80mm、横30mm、厚み2mmにスライス
した。三次元的骨格構造体(A)2aを図4及び図5に
示す如く、パルプシート2eの上層中央部に設置し、吸
収体2を作成した。次いで、この吸収体2、ポリエチレ
ンをラミネートした液体不透過性の防漏シート3、液体
透過性の表面材として表面シート(A)1、ズレ止め用
テープ4を用いて、図4に示す生理用ナプキン(本発明
品7)を作成した。
【0066】比較例1 本比較例では、吸収体2として三次元的骨格構造体
(D)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして図1
に示す生理用ナプキン(比較品1)を作成した。
【0067】比較例2 本比較例では、吸収体2として三次元的骨格構造体
(E)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして図1
に示す生理用ナプキン(比較品2)を作成した。
【0068】比較例3 本比較例では、吸収体2として三次元的骨格構造体
(G)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして図1
に示す生理用ナプキン(比較品3)を作成した。
【0069】比較例4 本比較例では、吸収体2として三次元的骨格構造体
(F)を用いた以外は、全て実施例4と同様にして図2
に示す生理用ナプキン(比較品4)を作成した。
【0070】比較例5 本比較例では、吸収体2として三次元的骨格構造体
(A)の代わりに、密度0.06g/cm3 、秤量300
g/m2 、厚み5mmのパルプシート2aを用いた以外
は、実施例4と同様にして図2に示す生理用ナプキン
(比較品5)を作成した。
【0071】比較例6 本比較例では、吸収体2として三次元的骨格構造体
(A)の代わりに、密度0.06g/cm3 、秤量300
g/m2 、厚み5mmのパルプシート2aを用いた以外
は、実施例5と同様にして図2に示す生理用ナプキン
(比較品6)を作成した。
【0072】比較例7 本比較例では、吸収体2として三次元的骨格構造体
(D)を用いた以外は、全て実施例6と同様にして図3
に示す生理用ナプキン(比較品7)を作成した。
【0073】次に、本実施例1〜7におけた本発明品1
〜7におけた比較品1〜7それぞれの生理用ナプキンの
吸収性能を観るために、下記に示す方法によって、吸収
時間(吸収速度)及び再吸収時間(再吸収速度)、動的
液戻り量(g)及び漏れ試験を各生理用ナプキンについ
て行い、それぞれの結果を表2に示す。
【0074】
【表2】
【0075】(1)吸収時間及び再吸収時間の測定 図13に示すように、実施例及び比較例で得られた試験
用の生理用ナプキン80を水平に置き、直径10mmの注
入口81のついたアクリル板82を載せた。試験の生理
用ナプキン80に5g/cm2 の荷重がかかるように、更
に重り83を載せた(アクリル板82と重り83との重
量の総和を613gとした)。注入口81から脱繊維馬
血(日本バイオテスト研究所(株)製)3gを注入し、
液が完全に吸収されるまでの吸収時間(秒)を求めた。
その後、20分間放置した後、再び馬血3gを注入し、
吸収時間(秒)を求めた。さらに、20分間放置した
後、再び馬血3gを注入し、吸収時間(秒)を求めた。
ひとつのサンプルで、3gずつ計3回(合計9g)吸収
時間(秒)を求めた。合計10点のサンプルを測定し、
平均値を求め、それぞれ3g吸収時間、3g再吸収時
間、3g再々吸収時間として求めた。
【0076】(2)動的液戻り量 図13に示すように、実施例及び比較例で得られた試験
用の生理用ナプキン80 を水平に置き、直径10mmの
注入口81のついたアクリル板82を載せた。試験の生
理用ナプキン80に5g/cm2 の荷重が掛かるように、
更に重り83を載せた(アクリル板82と重り83との
重量の総和を613gとした)。注入口81から脱繊維
馬血(日本バイオテスト研究所(株)製)10gを注入
し、液が完全に注入されてから、20分間放置した。そ
の後、75cm幅×195mmにカットした秤量30g/m
2 の吸収製紙を10枚、試験用の生理用ナプキン80の
上面(肌当接面側)に重ね、図14に示す可動式女性腰
部モデル90に、図15に示すように吸収紙を重ねた生
理用ナプキン80を装着させ、ショーツをはかせた後、
100歩/分(50m/分)の歩行速度で1分間歩行さ
せた。歩行後、生理用ナプキン80と吸収紙10枚を取
り出し、吸収紙に吸収された脱繊維馬血の重量を液戻り
量(g)として求めた。生理用ナプキン80は、10点
について測定し、その平均値を動的液戻り量とした。
【0077】(3)漏れ試験 実施例及び比較例で得られた試験用の生理用ナプキン8
0を、図15に示す如く、可動式女性腰部モデル90に
装着させ、ショーツをはかせた後、100歩/分(50
m/分)の歩行速度で10分間歩行させた。その後、チ
ューブ91によって脱繊維馬血を歩行させながら3g注
入し、その後同じ速度で10分間歩行させ、更に、その
後脱馬繊維馬血を3g注入した後、10分間歩行させ、
更に、脱繊維馬血を3g注入し、10分間歩行を繰り返
し、それぞれの時点でサンプル数10枚のうちの漏れが
発生した枚数を数え、それぞれの結果を前記した表2に
示した。 (4)前記した表2に示す結果によれば、吸収体に液を
吸収すると体形膨張する親水性三次元的骨格構造体を用
いた本発明品1〜7は、吸収速度、特に再吸収速度に優
れ且つ液戻り量が少なく、極めて漏れの少ないことがわ
かる。また、従来のパルプ吸収体と比べても、極薄の吸
収性物品を形成することができ、極めて快適に着用する
ことができることがわかる。
【0078】
【発明の効果】本発明の吸収性物品は、体液を吸収すれ
ばする程、体積が異方性を有して身体の方向に膨張する
ため、身体とのフィット性が極めて高い。また、吸収空
間が増大することにより、吸収測度、特に一度吸収した
後の再吸収測度が速く、液戻り量の少ない。従って、使
用者に非常に快適で、漏れも少ない吸収性物品を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収性物品の一実施例である生理用ナ
プキンの横方向の断面図である。
【図2】本発明の吸収性物品の他の実施例を示す断面図
である。
【図3】本発明の吸収性物品の他の実施例を示す断面図
である。
【図4】本発明の吸収性物品の他の実施例を示す断面図
である。
【図5】図4に示す生理用ナプキンの吸収体を上面から
見た平面図である。
【図6】従来の生理用ナプキンを示す断面図である。
【図7】従来の生理用ナプキンを示す断面図である。
【図8】従来の生理用ナプキンを示す断面図である。
【図9】従来の生理用ナプキンを示す断面図である。
【図10a】三次元的骨格構造体の圧縮方向を示す斜視
図である。
【図10b】三次元的骨格構造体の圧縮方向を示す斜視
図である。
【図11】親水度、毛管浸透圧の測定に用いられる測定
装置を示す斜視図である。
【図12】図1に示す生理用ナプキンの表面シートを拡
大して示す斜視図である。
【図13】吸収測度及び動的液戻り量の測定に用いられ
る測定装置を示す断面図である。
【図14】動的液戻り量の測定及び漏れ試験に用いられ
る可動式女性腰部モデルを示す斜視図である。
【図15】可動式女性腰部モデルに試験用の生理用ナプ
キンを装着させた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 表面シート 2 吸収体 3 防漏シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南部 博美 和歌山県和歌山市北島117ー2

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体透過性の表面材、液体保持性の吸収
    体及び液体不透過性の防漏材を有する吸収性物品におい
    て、上記吸収体の少なくとも一部に、三次元的な骨格構
    造を有する多孔体を用い、該多孔体は、その表面が親水
    性であり、且つ液を吸収すると、体積が異方性を有して
    膨張し、下記数4(但し、数4におけるEx、Ey及び
    Ezはそれぞれ下記数1、数2及び数3による)で特定
    される膨張異方性が、1.3以上であることを特徴とす
    る吸収性物品。 【数1】 【数2】 【数3】 【数4】
  2. 【請求項2】 該多孔体は、水溶性バインダー溶液を含
    浸させ、更に、圧縮及び乾燥成型してなることを特徴と
    する請求項1記載の吸収性物品。
  3. 【請求項3】 該多孔体は、下記する数5により特定さ
    れる毛管浸透圧が2000dyne/cm2 以上であることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の吸収性物品。 【数5】
  4. 【請求項4】 該多孔体は、下記する数6により特定さ
    れる表面の親水度が、0.3以上であることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の吸収性物品。 【数6】
  5. 【請求項5】 該多孔体は繊維集合体であることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれかに記載の吸収性物品。
  6. 【請求項6】 該多孔体は発泡体であることを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれかに記載の吸収性物品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5853867A (en) * 1995-09-14 1998-12-29 Nippon Shokubai Co., Ltd. Absorbent composite, method for production thereof, and absorbent article
JP2007211367A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Kao Corp 吸水性複合物及びそれを用いた吸収性物品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5853867A (en) * 1995-09-14 1998-12-29 Nippon Shokubai Co., Ltd. Absorbent composite, method for production thereof, and absorbent article
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