JPH05194453A - 低級アルキレンオキシドの精製 - Google Patents

低級アルキレンオキシドの精製

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JPH05194453A
JPH05194453A JP35810091A JP35810091A JPH05194453A JP H05194453 A JPH05194453 A JP H05194453A JP 35810091 A JP35810091 A JP 35810091A JP 35810091 A JP35810091 A JP 35810091A JP H05194453 A JPH05194453 A JP H05194453A
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JP
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methyl formate
alkylene oxide
exchange resin
lower alkylene
propylene oxide
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JP35810091A
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T Thomas Shih
トマス シー ティー
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Lyondell Chemical Technology LP
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Arco Chemical Technology LP
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 不純な低級アルキレンオキシドを塩基性イオ
ン交換樹脂と接触させ、ギ酸メチル含有量が低下したア
ルキレンオキシドを分離することから成る、プロピレン
オキシドのような低級アルキレンオキシドからのギ酸メ
チルの分離方法が開示される。 【効果】 本質的にギ酸メチルを含まない低級アルキレ
ンオキシドが回収され、塩基性イオン交換樹脂の再生が
可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩基性イオン交換樹脂
で処理することによりプロピレンオキシドのような低級
アルキレンオキシドからギ酸メチルを分離することに関
する。
【0002】
【従来の技術】プロピレンオキシドのようなモノエポキ
シドは、いろいろな用途に使用される非常に重要な化学
物質である。モノエポキシドを製造するための重要な商
業的方法は、対応するオレフィンと有機ヒドロペルオキ
シドとの接触反応によるものであり、ヒドロペルオキシ
ドは炭化水素の酸化により製造される。例えば、米国特
許第3351635号を参照されたい。
【0003】エポキシド生成混合物はギ酸メチルのよう
な不純物を含み、これらの不純物はエポキシドとそれら
との沸点の差が非常に小さいために分離するのが困難で
ある。例えば、プロピレンオキシドの場合は、接近した
沸点のギ酸メチルおよび他の不純物を分離するために相
当な努力が払われている。
【0004】以前の研究者らは、この分離を達成するた
めに抽出蒸留法を開発する方向へ進んだ。米国特許第3
838020号は、二成分溶剤を用いる抽出蒸留法を開
示している。米国特許第3843488号は、C8 −C
20炭化水素を使ってプロピレンオキシドを精製するため
の抽出蒸留を開示している。米国特許第3909366
号は、C6 −C12芳香族炭化水素を用いるプロピレンオ
キシドの抽出蒸留精製を開示している。米国特許第41
40588号は、プロピレンオキシドの抽出蒸留精製に
おいて水を使用している。米国特許第3881996号
は、プロピレンオキシドを精製するために多段階蒸留を
採用している。東ドイツ特許明細書は、抽出蒸留によっ
てプロピレンオキシドからギ酸メチルを分離するために
t−ブタノールのような脂肪族アルコールを使用してい
る。1990年3月12日付けの係属中の特許出願第0
7/491872号は、プロピレンオキシドの抽出蒸留
精製においてt−ブチルアルコールと水を使用してい
る。
【0005】エチレングリコールやプロピレングリコー
ルのような低級グリコールを使う抽出蒸留によって、プ
ロピレンオキシドから酸素含有不純物を分離することが
以前に提案されたことがある。米国特許第357856
8号を参照されたい。この特許は前記方法を開示してお
り、蒸留ゾーンにおける蒸気空間の15−50%を占め
る量の溶剤の使用を教示している。1989年3月17
日付けの係属中の特許出願第07/327876号は同
様の分離を開示しているが、これはかなり低い溶剤濃度
を使用しており、それによりプロピレンオキシドの損失
を低減させている。
【0006】米国特許第3477919号は、プロピレ
ンオキシドに近い沸点を有するギ酸メチルのような不純
物で汚染されたプロピレンオキシドの精製法を教示して
いる。ギ酸メチル不純物は水酸化カルシウムの水性スラ
リーとの反応により汚染プロピレンオキシドから除かれ
る。
【0007】米国特許第2622060号は、水酸化ア
ルカリ金属水溶液で処理することによる粗製反応混合物
からのプロピレンオキシドの分離方法を教示している。
【0008】米国特許第2550847号は、ギ酸メチ
ルを含む粗製反応混合物をアルカリけん化剤の水溶液と
激しく攪拌することによる前記混合物中のプロピレンオ
キシドの精製方法を教示している。
【0009】米国特許第3350417号は、蒸留工程
とアセトアルデヒドのアルドール化およびギ酸メチルの
けん化を同時に行うためのカセイアルカリ処理工程の並
行・連続段階から成るプロピレンオキシドの精製法を教
示している。この反応段階で使用した溶媒は後続のカセ
イアルカリ処理に先立って除かれる。
【0010】米国特許第4691034号は、可溶化剤
を添加した水酸化カルシウム水性スラリーと接触させる
ことによりプロピレンオキシドからギ酸メチルを除いて
いる。米国特許第4691035号は、水およびグリセ
ロール中の水酸化ナトリウムのような塩基と接触させる
ことによりプロピレンオキシドからギ酸メチルを除いて
いる。
【0011】米国特許第4692535号は、活性炭の
ような吸着剤で処理することによるプロピレンオキシド
からの高分子量エーテルの除去を開示している。
【0012】以前の研究者らの努力にもかかわらず、プ
ロピレンオキシドのような低級アルキレンオキシドから
のギ酸メチルなどの汚染不純物の分離をさらに改良しよ
うとして、今なお研究が続けられている。
【0013】
【発明の要約】本発明によれば、ギ酸メチル不純物を含
む炭素原子数2−4の低級アルキレンオキシド(特に、
プロピレンオキシド)は塩基性イオン交換樹脂との接触
により精製しうることが見いだされた。
【0014】
【発明の具体的説明】本発明は、例えば有機ヒドロペル
オキシドとプロピレンとの反応により製造され、かつギ
酸メチル汚染物を、例えば50−1600重量ppm、
通常100−800ppmの量で、含むプロピレンオキ
シドの精製に適用される。
【0015】本発明によれば、アルキレンオキシドとギ
酸メチル汚染物との液体混合物を、Rohm and Haas ′Am
berlyst A-21弱塩基性イオン交換樹脂のような固体の塩
基性イオン交換樹脂と接触させる。この接触の結果とし
て、ギ酸メチルをメタノールに転換し、一方ギ酸陰イオ
ンを樹脂陰イオンと交換して樹脂に吸着させる。本質的
にギ酸メチルを含まないアルキレンオキシドが回収さ
れ、接触中に生成したメタノールは簡単に分離される。
イオン交換樹脂は、この樹脂のギ酸エステル分離機能が
不満足なレベルに低下した後、水酸化ナトリウム、水酸
化カルシウム、水酸化カリウム水溶液などの水性塩基と
接触させることにより完全に再生することができる。
【0016】理論によって拘束されるつもりはないが、
ギ酸メチル不純物は、通常アルキレンオキシド中に存在
する少なくとも微量の水、または酸不純物と陰イオン交
換樹脂との反応により形成される水と反応して、メタノ
ールとギ酸を生成すると考えられる。本発明の特に好適
な実施態様において、陰イオン交換樹脂と接触させるア
ルキレンオキシド供給物は、混入するギ酸メチル不純物
と反応させるのに必要な少なくとも化学量論量の水を含
有する。このような水は不純なアルキレンオキシドが十
分な水を含まない場合は水を添加することにより供給さ
れるが、通常の方法により製造されるギ酸メチル含有ア
ルキレンオキシド供給物流は本発明の実施に必要とされ
る適当なレベルの水を含んでいる。一般に、過剰量の
水、例えば化学量論量の10倍またはそれ以上は有利で
ない。
【0017】本発明は連続方式またはバッチ方式で実施
される。複数のイオン交換樹脂接触ゾーンを使用する連
続操作が好適であり、この場合1つのゾーンが使用され
つつあるとき2番目のゾーンは再生されつつある。3つ
の接触ゾーンを使用することが特に好適であり、この場
合2つのゾーンが同時に使用状態にあり、1つは先導接
触ゾーンで、2番目は仕上げゾーンであり、この間に3
番目のゾーンが再生される。
【0018】接触条件には約10−50℃、好ましくは
15−25℃の範囲の温度が含まれるが、これらの範囲
外の温度も使用できる。
【0019】本発明の実施の際に使用されるイオン交換
樹脂は商業製品としてよく知られた塩基性陰イオン交換
樹脂である。強塩基性樹脂と弱塩基性樹脂の両方が使用
できるが、より高い交換容量のために弱塩基性樹脂が好
適である。
【0020】強塩基性樹脂は、クロロメチル化スチレン
−DVBコポリマーとトリメチルアミンのような第三ア
ミンとの反応(第四アンモニウム基をもつ樹脂が得られ
る)により製造することができる。
【0021】弱塩基性陰イオン交換樹脂の主な種類はス
チレン−DVBコポリマーのアミン誘導体、エピクロロ
ヒドリン−アミン縮合生成物、およびフェノール−ホル
ムアルデヒド生成物のアミン誘導体であり、第一、第二
または第三アミン基、もしくはこれらの基のいくつか又
は全部の混合物を含むことができる。
【0022】弱塩基性スチレン−DVB樹脂は、例えば
強塩基性スチレン−DVB樹脂を製造する方法とほとん
ど同じ方法でクロロメチル化コポリマーをアミノ化する
ことにより製造しうるが、ただし一般に第三アミンの代
わりに第一または第二アミンを使用する。
【0023】本発明で使用しうる塩基性陰イオン樹脂の
製法を開示する米国特許には、第4025467、37
91996、3817878、3346516、408
2701、3843566、3813353、3812
061、3882053、3793273、32962
33、3108922、3005786、363753
5および4052343号が含まれる。
【0024】以下の実施例は本発明を例示するものであ
る。
【0025】
【実施例】実施例1 ジメチルアミン官能基をもつスチレン/ジビニルベンゼ
ン樹脂、Rohm and Haas ′Amberlyst A-21弱塩基性陰イ
オン交換樹脂20gを、内径1.27cm長さ30cm
のガラスカラムに入れた。樹脂床の深さは24cmであ
り、全樹脂の体積は30cm3 であった。450ppm
のギ酸メチル、0.1重量%の水、他の酸素含有物およ
び炭化水素不純物を含む粗製プロピレンオキシド供給物
を120cc/時の容積流量でカラムの底部に供給し
た。実験は周囲温度、大気圧で行った。予め決められた
間隔でカラムの頂部から流出液サンプルを別個に集め、
ガスクロマトグラフでサンプルのギ酸メチル濃度を測定
した。この結果、約2000ccの累積流出液容量にお
いて、プロピレンオキシド流出液中にはギ酸メチルが検
出されないことが分かった。ギ酸メチル濃度の漏出は約
17時間の連続操作後に起こった。全流出液容量が約3
000ccとなる25時間の操作後、プロピレンオキシ
ド流出液中のギ酸メチル濃度は60ppmであった。3
3時間の操作後すなわち約4000ccの全流出液容量
において、プロピレンオキシド流出液中のギ酸メチル濃
度は150ppmとなった。その後、樹脂を再生する。
【0026】実施例2 実施例1に記載した実験の完了後、イオン交換カラムを
流出させて過剰のプロピレンオキシドを除き、カラムの
頂部から4重量%の水酸化ナトリウム水溶液を60cc
/時の容積流量で周囲温度、大気圧にて2時間供給して
樹脂を再生した。この工程後、樹脂床を60cc/時、
周囲温度で1時間水洗いし、窒素(50℃)パージ工程
により樹脂を乾かした。
【0027】その後、実施例1に記載した実験を繰り返
した。ギ酸メチルは最初の1950ccのプロピレンオ
キシド流出液中に検出されなかった。約55ppmおよ
び170ppmのギ酸メチルがそれぞれ3000ccお
よび4000ccの累積流出液容量において検出され
た。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低級アルキレンオキシドとギ酸メチル汚
    染物の混合物を塩基性イオン交換樹脂と接触させ、その
    後ギ酸メチル含有量が減少した低級アルキレンオキシド
    を分離することから成る、汚染量のギ酸メチルを含む低
    級アルキレンオキシドの精製方法。
  2. 【請求項2】 前記アルキレンオキシドはプロピレンオ
    キシドである、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 前記塩基性イオン交換樹脂は弱塩基性陰
    イオン交換樹脂である、請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 前記混合物はギ酸メチルと反応させるの
    に必要な少なくとも化学量論量の水を含む、請求項1の
    方法。
  5. 【請求項5】 前記接触後に水性塩基との接触により前
    記樹脂を再生する、請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 前記塩基は水酸化ナトリウムである、請
    求項5の方法。
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