JPH05194194A - 凍結乾燥品の製造方法 - Google Patents

凍結乾燥品の製造方法

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JPH05194194A
JPH05194194A JP4027170A JP2717092A JPH05194194A JP H05194194 A JPH05194194 A JP H05194194A JP 4027170 A JP4027170 A JP 4027170A JP 2717092 A JP2717092 A JP 2717092A JP H05194194 A JPH05194194 A JP H05194194A
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JP
Japan
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physiologically active
freeze
active substance
container
agents
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Pending
Application number
JP4027170A
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English (en)
Inventor
Koichi Uemura
康一 植村
Izumi Sakamoto
泉 阪本
Masahiro Eguchi
昌弘 江口
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 2種類以上の生理活性物質を同一容器内に含
有する凍結乾燥品の製造において、先ず1種の生理活性
物質を含む溶液を充填した後、一旦凍結し、その凍結物
質が融けない状態でさらに上部より別の生理活性物質を
含む溶液を充填した後、凍結乾燥処理に付する。 【効果】 反応しやすい2種類以上の生理活性物質を同
一容器内に凍結乾燥品として失活させることなく調製す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2種類以上の生理活性
物質を、同一容器内に含有する凍結乾燥品の製造方法に
関するものである。さらに詳しくは、食料品、医薬品、
化粧品等の分野に広く用いられる生理活性物質を、同一
容器内に2種類以上含有するにあたり、それぞれの生理
活性物質の効果を損なうことなく製造を行うに好適な製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、凍結乾燥品の製造に用いられる方
法としては、容器へ直接溶液を充填後凍結乾燥する方法
または凍結乾燥した後固形状態で充填する方法等が知ら
れている。特に溶液状態での接触が好ましくない2種類
以上の生理活性物質を必要とする場合は、別々に作った
凍結乾燥品を同一容器内に固形状態で再充填するか、別
個の容器に入れ使用直前に混合する方法が一般的であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記のよう
な従来法では、同一容器内に2種類以上の生理活性物質
を含有する場合、必要な生理活性物質が溶液状態で接触
することにより好ましくない現象、例えば使用時に必要
な反応が製造時もしくは保存時に起こったり、失活や沈
澱、着色等の配合変化を起こす可能性があった。また、
それぞれの生理活性物質を別々に凍結乾燥したものを同
一容器内に固形状態で再充填する方法は、繁雑であり、
特に無菌状態であることを必要とするものについては好
適ではなかった。
【0004】本発明は、同一容器内に2種類以上の生理
活性物質を含有するにあたり、これら生理活性物質の効
果を損うことなく製造を行うに好適な製造方法を提供す
ることを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、それぞ
れの生理活性物質を同一容器内で別個に凍結した後凍結
乾燥することにより、2種類以上の生理活性物質を同一
容器内に含有した凍結乾燥品を好適に製造できることを
見いだし本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明は、同一容器内に複数種
類の生理活性物質を含有する凍結乾燥品の製造方法にお
いて、(a) 一種類の生理活性物質を含有する溶液を、容
器に充填した後凍結し、(b) 他の種類の生理活性物質を
含有する溶液を、前工程で得られた凍結品を解凍させる
ことなく上記容器に充填して凍結する工程を、他の生理
活性物質の種類ごとに行い、次いで(c) 凍結乾燥処理を
行うことを特徴とする凍結乾燥品の製造方法を要旨とす
るものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
製造方法においては、まず、一種類の生理活性物質を含
有する溶液を容器に充填して凍結する。次いで、この容
器に前工程で得られた凍結品を解凍することなく他の一
種類の生理活性物質を充填して凍結するが、この工程は
他の生理活性物質の種類数だけ行う。次いで、容器内に
形成された複数の凍結品をまとめて凍結乾燥する。
【0008】本発明の製造方法において、用いられる生
理活性物質としては、特段に限定されるものではない
が、具体的には、全身麻酔剤、催眠鎮静剤、抗てんかん
剤、解熱鎮痛消炎剤等の中枢神経系用薬、局所麻酔薬、
骨格筋弛緩剤、自律神経剤、鎮痙剤等の末梢神経用薬、
抗ヒスタミン剤等のアレルギー用薬、強心剤、不整脈用
剤、利尿剤、血圧降下剤、血管補強剤、血管収縮剤、血
管拡張剤、動脈降下用剤等の循環器管用薬、呼吸促進
剤、鎮咳去痰剤等の呼吸器管用薬、口腔用剤、消化性潰
瘍用剤、健胃消化剤、制酸剤、下剤、利胆剤、整腸剤等
の消化器管用薬、脳下垂体ホルモン剤、唾液線ホルモン
剤、甲状腺・副甲状腺ホルモン剤、蛋白同化ステロイド
剤、副腎ホルモン剤、男性ホルモン剤、卵胞・黄体ホル
モン剤、混合ホルモン剤等の各種ホルモン剤、尿路消毒
剤、子宮収縮剤、泌尿生殖器管用剤、痔疾患剤等の泌尿
生殖器官及び肛門用薬、消毒薬、創傷保護剤等の外皮用
薬、各種ビタミン剤、ミネラル剤、滋養強壮変質剤、血
液代用剤、止血剤、血液凝固阻止剤、抗悪性腫瘍剤、抗
生物質製剤、化学療法剤、ワクチン、血液製剤類等の生
物学的製剤、眼疾患剤、耳鼻咽喉疾患剤、歯疾患剤、診
断用薬、公衆衛生用薬、各種フェロモン、麻薬等の医薬
品の他、農薬、化粧品、酵素、ホルモン、オータコイド
等が揚げられ、特に本発明に好適なものとしては、溶液
中で接触することによって何等かの反応が進行する2種
類以上の物質があげられる。そのようなものとしては、
酵素と基質、抗体と抗原等の他、混合することによって
活性化もしくは失活や沈澱、着色等の配合変化を起こす
種々の物質があげられるが、トロンビンと血液凝固第XI
II因子の組み合せにおいて最も好適である。
【0009】本発明における生理活性物質を含む溶液と
しては、生理活性物質の他に、その生理活性物質と反応
しない他の物質を含んでいてもよい。そのようなものと
しては特に限定するものではないが、生理的食塩水、リ
ン酸緩衝液、酢酸緩衝液等の各種緩衝液があげられ、さ
らには、蛋白、アミノ酸、糖、脂質等を含むことも可能
である。
【0010】本発明における凍結する工程の温度、時間
については特に限定しないが、水溶液の場合−30℃以
下、5分以上が望ましい。また、減圧乾燥直前の凍結は
試料の中心部まで完全に凍結していることが望ましい。
【0011】本発明における凍結乾燥処理の操作は、従
来に行われている周知の方法により行うことができる。
【0012】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 日局トロンビン(持田製薬株式会社製)10,000単位を蒸
留水1.75mlに溶解した後、5ml注射用シリンジに充
填した。−30℃で30分間凍結した後、その上に、血
液凝固第XIII因子〔フィブロガミン(商標名):ベーリ
ングベルケ社製〕500 単位を蒸留水で溶解した溶液1.
75mlをさらに充填し、再び−30℃で30分間凍結し
た後凍結乾燥した。凍結乾燥終了後トロンビン及び血液
凝固第XIII因子の活性試験を行ったところ、それぞれの
活性は保たれていた。
【0013】実施例2 日局トロンビン(持田製薬株式会社製)10,000単位を蒸
留水1.75mlに溶解した後、5ml注射用シリンジに充
填した。−80℃で5分間凍結した後、その上に、血液
凝固第XIII因子〔フィブロガミン(商標名):ベーリン
グベルケ社製〕500 単位を蒸留水で溶解した溶液1.7
5mlをさらに充填し、再び−80℃で5分間凍結した後
凍結乾燥した。凍結乾燥終了後トロンビン及び血液凝固
第XIII因子の活性試験を行ったところ、それぞれの活性
は保たれていた。
【0014】比較例1 日局トロンビン(持田製薬株式会社製)10,000単位と血
液凝固第XIII因子〔フィブロガミン(商標名):ベーリ
ングベルケ社製〕500 単位を蒸留水3.5mlに溶解した
後、5ml注射用シリンジに充填し、−30℃で30分間
凍結した後凍結乾燥した。凍結乾燥終了後トロンビン及
び血液凝固第XIII因子の活性試験を行ったところ、トロ
ンビンの活性は保たれていたが血液凝固第XIII因子はほ
とんど失活していた。
【0015】実施例3 日局トロンビン(持田製薬株式会社製)166.7 単位およ
び吸収性粉末ゼラチン〔ゼルフォーム(商標名):日本
アップジョン製〕150mgを蒸留水1.75mlに混合し
た後5ml注射用シリンジに充填した。−30℃で30分
間凍結した。その上部に、血液凝固第XIII因子〔フィブ
ロガミン(商標名):ベーリングベルケ社製〕5.2単
位および吸収性粉末ゼラチン150mgを蒸留水1.75
mlに混合した後充填し、再び−30℃で30分間凍結を
行った後凍結乾燥した。凍結乾燥終了後トロンビン及び
血液凝固第XIII因子の活性試験を行ったところ、それぞ
れの活性は保たれていた。
【0016】実施例4 日局トロンビン(持田製薬株式会社製)166.7 単位およ
び吸収性粉末ゼラチン〔ゼルフォーム(商標名):日本
アップジョン製〕150mgを蒸留水1.75mlに混合し
た後5ml注射用シリンジに充填した。その上部に、血液
凝固第XIII因子〔フィブロガミン(商標名):ベーリン
グベルケ社製〕5.2単位および吸収性粉末ゼラチン1
50mgを蒸留水1.75mlに混合した後充填し、再び−
80℃で5分間凍結した後凍結乾燥した。凍結乾燥終了
後トロンビン及び血液凝固第XIII因子の活性試験を行っ
たところ、それぞれの活性は保たれていた。
【0017】比較例2 日局トロンビン(持田製薬株式会社製)166.7 単位およ
び吸収性粉末ゼラチン〔ゼルフォーム(商標名):日本
アップジョン製〕150mgを蒸留水1.75mlに混合し
た後5ml注射用シリンジに充填した。その上部に、血液
凝固第XIII因子〔フィブロガミン(商標名):ベーリン
グベルケ社製〕5.2単位および吸収性粉末ゼラチン1
50mgを蒸留水1.75mlに混合した後充填し、−80
℃で5分間凍結した後凍結乾燥した。凍結乾燥終了後ト
ロンビン及び血液凝固第XIII因子の活性試験を行ったと
ころ、トロンビンの活性は保たれていたが、血液凝固第
XIII因子の活性はほぼ半分に低下した。
【0018】比較例3 日局トロンビン(持田製薬株式会社製)166.7 単位、血
液凝固第XIII因子〔フィブロガミン(商標名):ベーリ
ングベルケ社製〕5.2単位および吸収性粉末ゼラチン
〔ゼルフォーム(商標名):日本アップジョン製〕15
0mgを蒸留水3.5mlに混合した後5ml注射用シリンジ
に充填し、−80℃で5分間凍結を行った後凍結乾燥し
た。凍結乾燥終了後トロンビン及び血液凝固第XIII因子
の活性試験を行ったところ、トロンビンの活性は保たれ
ていたが、血液凝固第XIII因子の活性はほとんど半分に
低下した。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、溶液状態での接触が好
ましくない2種類以上の生理活性物質を、同一容器内に
含有する凍結乾燥品が好適に製造でき、食品工業、医薬
品、化粧品等の分野における寄与は大きいものがある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一容器内に複数種類の生理活性物質を
    含有する凍結乾燥品の製造方法において、(a) 一種類の
    生理活性物質を含有する溶液を、容器に充填した後凍結
    し、(b) 他の種類の生理活性物質を含有する溶液を、前
    工程で得られた凍結品を解凍させることなく上記容器に
    充填して凍結する工程を、他の生理活性物質の種類ごと
    に行い、次いで(c) 凍結乾燥処理を行うことを特徴とす
    る凍結乾燥品の製造方法。
JP4027170A 1992-01-17 1992-01-17 凍結乾燥品の製造方法 Pending JPH05194194A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000028615A (ja) * 1998-07-10 2000-01-28 Tosoh Corp 高感度免疫測定試薬の製造方法
WO2001021187A1 (fr) * 1999-09-17 2001-03-29 Takeda Chemical Industries, Ltd. Procede de production d'une poudre proteique
JP2016164155A (ja) * 2015-02-26 2016-09-08 株式会社細胞応用技術研究所 多血小板血漿の保存方法

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