JPH0519126A - 周期構造を持つ光フイルター - Google Patents

周期構造を持つ光フイルター

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JPH0519126A
JPH0519126A JP3172674A JP17267491A JPH0519126A JP H0519126 A JPH0519126 A JP H0519126A JP 3172674 A JP3172674 A JP 3172674A JP 17267491 A JP17267491 A JP 17267491A JP H0519126 A JPH0519126 A JP H0519126A
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JP
Japan
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diamond
refractive index
optical filter
light
waveguide
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Application number
JP3172674A
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English (en)
Inventor
Akihiro Yagou
昭広 八郷
Naoharu Fujimori
直治 藤森
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は周期構造を持つ光フィルターを提供
する。 【構成】 ダイヤモンド層からなるか、ダイヤモンド層
にダイヤモンドより低屈折率の物質を積層してなり、そ
の表面に周期的屈折率変化を有してなる光フィルターで
ある。ダイヤモンドは天然又は合成の単結晶、多結晶、
或いは絶縁性、半導電性ダイヤモンドのいずれでもよ
い。本発明フィルターは赤外光から近紫外光の範囲の特
定の周波数の光のみを取りだすことができる。また、屈
折率差を大きく屈折率変化の周期長を長くできるので、
精度の高いものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定の波長の光のみを取
り出す光フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】光フィルターは光の導波層に、光の伝搬
方向に対して垂直方向に、屈折率の周期的変化をつける
ことにより、特定の光の波長における反射波のみを選択
的に取り出すものである。特定の周波数を取り出すフィ
ルターとしては従来より、抵抗、コイル、コンデンサを
用いた電気回路、トランジスタを用いた電子回路、弾性
表面波素子を用いた弾性表面波フィルター等があるが、
これらのフィルターは電気、電子回路で周波数が数10
0MHz、高い周波数で使用できると言われている弾性
表面波フィルターを用いても数GHzであり、特定の光
の周波数を取り出すことは不可能である。
【0003】光フィルターは周期的変化をうけた屈折率
の周期長により、反射波の周波数が決定される。また導
波路は他の領域との屈折率差が大きい程、光の閉じ込め
は大きくなり、外部放射は小さくなる。反射波が取り出
される効率は屈折率の2乗に比例して大きくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光フィルタ
ーの屈折率変化周期長は導波路を伝搬する光波の伝搬定
数によって決定され、伝搬定数は導波路の厚み、伝搬す
る波長、屈折率によって決定される。導波路の厚み及び
導波路中を伝搬する波の波長を一定とすると、屈折率差
が大きい方が屈折率変化周期長を長くできる。従来から
用いられている光導波路の材料としては、光学ガラス、
サファイア、LiNbO3 、また薄膜導波路としてZn
O膜等があるが、屈折率が小さく閉じ込めは弱い。従っ
て、例えば、波長0.6328μmの光を取り出す為に
は、屈折率変化周期長を0.3μmにしなければなら
ず、現在のリソグラフィー技術で作製できる限界の周期
長となる。上記の値より短い波長を取り出すとすると、
さらに短い屈折率変化周期長を必要とするため困難であ
る。本発明の目的は、赤外光から近紫外光の範囲におけ
る特定の周波数の光のみを取り出す素子である光フィル
ターを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、ダイヤ
モンド層からなり、あるいはダイヤモンド層とダイヤモ
ンドより屈折率が低い層とからなり、その表面に周期的
屈折率変化がつけられてなる光フィルターにより達成で
きる。本発明においては、前記ダイヤモンド層が単結晶
あるいは気相合成法により成長した薄膜であることが特
に好ましく、単結晶としては天然あるいは高圧合成法に
より成長したダイヤモンドを用いることができる。ま
た、本発明において前記ダイヤモンド層が絶縁性ダイヤ
モンドあるいは半導電性ダイヤモンドであってもよい。
本発明の前記周期的屈折率変化はフーリエ級数展開でき
る構造を持つことが特に好ましい実施態様として挙げら
れる。
【0006】
【作用】本発明者等は、諸物質の中で赤外から近紫外光
まで透明であり、且つ屈折率が2.41と非常に大きい
ダイヤモンド層、あるいはダイヤモンド層とダイヤモン
ドより小さい屈折率を持つ物質からなる導波路を用いて
上記した問題を解決した。表1に各物質における屈折率
を示す。ダイヤモンドは屈折率が大きいだけでなく、近
紫外から赤外まで光学的に透明であり、また熱的及び化
学的にも安定であるので、光導波路を形成する材料とし
て非常に好適である。
【表1】
【0007】屈折率の周期的変化の一例を図1の(a)
に示す。図中のLが屈折率変化の周期長である。屈折率
の周期的変化をつける方法としては、 1.ダイヤモンドの表面に周期的な溝を形成する、 2.屈折率が導波路と異なる物質を周期的に表面に装荷
する(導波路の厚み、異なる屈折率のものを装荷すると
屈折率は等価的に変化する)、 3.表面に周期的に溝を堀り、凹の部分に屈折率の異な
る物質を形成する、 4.金属を装荷する、 5.結晶の選択成長、、 等の方法が採用でき、具体的にはダイヤモンド表面に、
例えばAl,Ti等の金属をエッチング用のマスクとし
て蒸着した後、プラズマエッチングによりダイヤモンド
を選択的にエッチングし、周期的屈折率変化を持たせる
方法もよいが、ダイヤモンド上に半導電性ダイヤモンド
を成膜し、周期的変化を持たせてもよい。なお、ダイヤ
モンドの高純度のものは誘電率の低い絶縁体であるが、
不純物等を導入したり格子欠陥を導入すると半導電性ダ
イヤモンドとなる。また、ダイヤモンド表面にTi等を
周期的につけておき、その上に更にダイヤモンドを成膜
すると、Ti上にはダイヤモンドは成膜されにくいの
で、Tiのない部分にのみダイヤモンドが成長する。そ
の後、Tiを溶かせばダイヤモンドのみによる屈折率の
周期的変化が形成できる。あるいはダイヤモンド基板表
面上にダイヤモンドより屈折率が小さい誘電体を周期的
に装荷することも可能である。その他の方法として、例
えば金属を表面に装荷した後、熱を加えて金属を内部に
拡散させる熱拡散法、例えばLiNbO3 等の物質の場
合、安息香酸等の有機酸を物質の表面に接することによ
り、H原子とLi原子が交換するイオン交換法、イオン
注入による屈折率変化、電子ビーム照射により基板付近
に高屈折率部を形成する方法等があるが、導波路として
ダイヤモンドを使用する場合にはこれらの方法が好適で
あるとは限らない。
【0008】本発明の導波路における屈折率の周期的変
化はフーリエ級数展開出来る構造で、断面の縦方向およ
び横方向が対称であることが望ましい。フーリエ級数展
開出来る構造とは、周期的変化をする構造が、正弦波あ
るいは余弦波の重ね合わせで表される構造であり、例え
ば方形、矩形、三角形、半円形等がある。光フィルター
として使用する際、取り出される光が、その波数と等し
い正弦波あるいは余弦波と干渉し、反射波として選択的
に取り出されるので、高い効率で光を取り出すために
は、取り出す光の波数と等しい正弦波あるいは余弦波の
振幅が大きくなければならない。正弦波あるいは余弦波
の振幅を大きくする方法として、屈折率の周期的変化を
する構造の断面に対し、縦方向および、横方向が対称で
あるほうがよい。これらの理由から、方形、三角形等が
特に望ましい。本発明においては、ダイヤモンド導波層
及び周期的屈折率変化部は、単結晶又は多結晶のいずれ
であってもよい。しかし、高効率で特定の光を取り出す
ためには、光の散乱の影響が小さい単結晶体であること
が望ましい。
【0009】単結晶ダイヤモンドは天然に産出するもの
は品質が不均一で高価であるが、近年超高圧下で人工的
に品質のそろった単結晶が合成できるようになり容易に
入手できる。また、多結晶ダイヤモンド膜は、直流プラ
ズマCVD法、高周波プラズマCVD法、マイクロ波プ
ラズマCVD法、熱フィラメントCVD法、化学輸送
法、イオン化蒸着法、イオンビーム蒸着法、火炎法、プ
ラズマジェット法、電子サイクロトロン共鳴プラズマ法
等公知の方法で成膜することができ、反応室内のガスを
プラズマ化するための方法としては、高周波、低周波等
によるグロー放電法、アーク放電法等の各種放電法を用
いることができる。原料ガスは、炭化水素ガス、あるい
はハロゲン原子を供給できるガスと酸素含有無機化合物
ガスとからなる。前記炭化水素ガスとしては、例えば、
メタン、エタン、プロパン、ブタン等のパラフィン系炭
化水素;エチレン、プロピレン、ブチレン等のオレフィ
ン系炭化水素;アセチレン、アリレン等のアセチレン系
炭化水素;ブタジエン等等のジオレフィン系炭化水素;
シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シク
ロヘキサン等の脂環式炭化水素;シクロブタジエン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン等の芳香族炭
化水素;アセトン、ジエチルケトン、ベンゾフェノン等
のケトン類;メタノール、エタノール等のアルコール
類;トリメチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類
等を使用することができる。これらの中で好ましいもの
は、メタン、エタン、プロパン等のパラフィン系炭化水
素、アセトン、ベンゾフェノン等のケトン類及びメタノ
ール、エタノール等のアルコール類、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン等のアミン類である。前記酸素含
有無機化合物としては、例えば、一酸化炭素、二酸化炭
素等がある。また、前記ハロゲン原子を供給し得るガス
とは、ハロゲン分子はもちろん、ハロゲン化有機化合
物、ハロゲン化無機化合物等のハロゲン原子をを分子内
に含む化合物のガス全てを意味する。例えば、フッ化メ
タン、フッ化エタン、トリフッ化メタン、フッ化エチレ
ン等のパラフィン系、オレフィン系、脂環式、芳香族等
の有機化合物、ハロゲン化シラン等のような無機化合物
である。ハロゲンガスは水素原子との結合力が大きく原
子半径の小さい方が好ましい。特に低圧で安定な膜を成
膜するためには、フッ素化合物が好ましい。多結晶ダイ
ヤモンドを成膜する基板はSi、Ti、Mo、SiO2
等多くの無機材料が使用可能であるが、基材をエッチン
グして取り除くためには、Si、Tiが好ましい。前記
のように高純度ダイヤモンドは絶縁体であるが、B,A
l,P,S等の不純物を導入したり、イオン注入法や電
子線照射により格子欠陥を導入すると、半導電性ダイヤ
モンドを形成できる。Bを含む半導電性のダイヤモンド
単結晶は天然にも稀に算出し、超高圧法により人工的に
産出することも可能である。
【0010】本発明の光フィルターを更に具体的に説明
する。図1は本発明による屈折率の周期的変化をもつ光
フィルターの種々の例を示す断面図である。 図1の(a)に示す光フィルターにおいては、絶縁性ダ
イヤモンド層1の表面に金属蒸着等により櫛形電極を作
製し、これをマスクとしてイオンスパッタ法によりダイ
ヤモンドを直接エッチングした後、該櫛形電極を取り除
くことにより屈折率の周期的変化を得たものである。 図1の(b)の光フィルターにおいては、絶縁性ダイヤ
モンド層1の上に、前述の方法で周期的電極を作製し、
半導電性ダイヤモンド層2を成膜するか、あるいはダイ
ヤモンド層1の上にまず半導電性ダイヤモンド層2を成
膜した後前述の方法で半導電性ダイヤモンド層2をエッ
チングすることにより、屈折率の周期的変化を得たもの
である。 図1の(c)の光フィルターにおいては、絶縁性ダイヤ
モンド層1の上にダイヤモンドより屈折率の小さい物質
3を成膜した後、周期的屈折率変化を得るか、あるいは
絶縁性ダイヤモンド層1上に櫛形電極を作製した後上記
物質3を成膜した後リフトオフ法により電極を取り除い
て、屈折率の周期的変化を得たものである。 図1の(d)の光フィルターは、(a)の周期的屈折率
変化を有する光フィルターについて、屈折率の周期的変
化部分の断面形状を三角形としたものである。これは屈
折率の周期的変化がフタエ級数展開できる構造をもつフ
ィルターの例である。 図1の(e)の光フィルターは、(a)の周期的屈折率
変化を有する光フィルターについて、屈折率の周期的変
化部分の断面形状を矩形としたものである。図2は本発
明の光フィルターに光を導入するプリズムカプラ法の概
略を示す断面図である。1は絶縁性ダイヤモンド層であ
り、4は水、5はルチルプリズム、6は光路を表す。
【0011】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示す。10×5×
0.3mmのSi基板に、マイクロ波プラズマCVD法
を用いて、約1mmの高透過率透明ダイヤモンドを成膜
した後、10μm厚さになるまで表面を研磨する。次
に、イオンプラズマエッチングにより、ダイヤモンドを
1μmの厚みになるようにする。このようにして作製し
たダイヤモンド導波路表面に金属を蒸着し櫛形電極を作
製した後、イオンビームエッチングでダイヤモンドを
0.5μmエッチングして、屈折率の周期的変化をつけ
る。屈折率変化長は4mmである。その後、Siをエッ
チングして取り除き、周期的屈折率の変化をもつダイヤ
モンド導波路が作製できる。単結晶試料の場合は9×5
×0.1mmにダイヤモンドをカットした後、前述の方
法で表面にエッチングし、屈折率の周期的変化を得た
(実施例)。また、比較としてサファイアを基板として
その上にZnO膜を導波路として成膜したものを作製し
た。ZnO膜の屈折率はサファイアのそれより高い為、
ZnO膜に光は閉じ込められるので、サファイア基板を
溶かす必要はない。なお、ダイヤモンドの場合は、ダイ
ヤモンドに光を閉じ込めるために屈折率の高いSi基板
を溶かす必要がある(ZnO/サファイア導波路:比較
例)。また、上記のようにSi基板に多結晶ダイヤモン
ドを成膜し、ダイヤモンドを1μmの厚みになるまで研
磨する。その後、Siを溶解し、ダイヤモンド表面にレ
ジストを塗布、フォトリソグラフィー技術を用いてパタ
ーニングを行い、その時の牙温度は300℃、成膜用ガ
スはAr とO2 を1:1に混合したものである。その
後、リムーバでレジストを除去してZnO膜を用いた、
周期的屈折率変化を持つダイヤモンド光フィルターが形
成できた(ZnO/ダイヤモンド導波路:実施例)。こ
のように作製した各導波路に図2に示したようなプリズ
ムカプラ法を用いて、導波路内に光を導入した。光源と
して波長が0.694μmのルビーレーザあるいは波長
1.06μmのYAGレーザを用い、色素レーザで周波
数を変化させたところ、それぞれ特定の周波数を選択的
に取り出すことができた。結果を表2に示す。
【表2】 表2の結果から、周波数及びダイヤモンド導波層の厚
みが同じである場合に、ダイヤモンド導波路の使用によ
って、従来より屈折率周期長の長い光フィルターが得ら
れることがわかる。断面形状は方形が矩形に比べ、同じ
屈折率変化周期長に対しより短い波長を選択できると共
に、同じ周波数を取り出す場合、高い効率で光を取り出
すことが出来る。
【0012】また光の強度は単結晶ダイヤモンドを用い
た方が、多結晶ダイヤモンドを用いた場合より20%程
高い。従来の導波路と比較しても、反射光の強度はダイ
ヤモンドの方が大きい。下記に光の透光率から反射率を
計算し、光強度を比較して示す。光強度は単結晶ダイヤ
モンドを1とした相対比である。 図3は実施例で作成した単結晶ダイヤモンドフィルター
の周波数を変化させた時の反射率の特性を示す図であ
り、横軸は波長偏差で特定周波数からの波長のずれを示
し、縦軸は反射率を%で表示している。
【0013】図4は空気中に屈折率2.4のダイヤモン
ド導波路(本発明品)を置いた時の、伝搬するTEモー
ドの理論計算である。縦軸は伝搬定数の逆数に比例する
値であり、横軸は伝搬する光の波長と導波路の厚さであ
る。比較のために、図5にサファイア基板上にZnO導
波路(n1 =1)における導波モードの分散曲線を示
す。
【0014】
【発明の効果】以上説明の通り、本発明に従い周期律的
屈折率変化をつけたダイヤモンド導波路を作製すること
により、屈折率変化の周期長に相当する光周波数のみ
を、近紫外から赤外領域まで、選択的に取り出すことが
できる。従来光ファイバ−中を伝搬する信号を変調する
際、電気信号に置き換えて変調した後、また光に変換し
ていたが、本発明のフィルターを使用することにより、
光を直接変調できる。本発明の光導波路の応用例として
は、光フィルターに加えて、通信等に使用される単一モ
ード発振の、分布帰還型レーザ(DFBレーザ)があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光フィルターの種々の例を示す断面図
である。
【図2】本発明の光フィルターに光を導入するプリズム
カプラ法を示す断面図である。
【図3】実施例で作成した本発明の単結晶ダイヤモンド
導波路フィルターの周波数を変化させたときの、反射率
の特性を示す図であり、横軸は波長偏差で特定周波数か
らの波長のずれを示し、縦軸は反射率を%で表示してい
る。
【図4】屈折率1の空気中に本発明による屈折率2.4
のダイヤモンド導波路を置いたとき、伝搬するTEモー
ドの理論計算を示した図である。縦軸は伝搬定数の逆数
に比例する値であり、横軸は伝搬する光の波長と導波路
の厚さである。
【図5】従来のZnO/サファイア導波路の伝搬モード
の理論計算を図4と同様に示した図である。
【符号の説明】
1 絶縁性ダイヤモンド層 2 半導電性ダイヤモンド層 3 低屈折率層 4 水 5 ルチルプリズム 6 光路
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示す。10×5×
0.3mmのSi基板に、マイクロ波プラズマCVD法
を用いて、約1mmの高透過率透明ダイヤモンドを成膜
した後、10μm厚さになるまで表面を研磨する。次
に、イオンプラズマエッチングにより、ダイヤモンドを
1μmの厚みになるようにする。このようにして作製し
たダイヤモンド導波路表面に金属を蒸着し櫛形電極を作
製した後、イオンビームエッチングでダイヤモンドを
0.5μmエッチングして、屈折率の周期的変化をつけ
る。屈折率変化長は4mmである。その後、Siをエッ
チングして取り除き、周期的屈折率の変化をもつダイヤ
モンド導波路が作製できる。単結晶試料の場合は9×5
×0.1mmにダイヤモンドをカットした後、前述の方
法で表面にエッチングし、屈折率の周期的変化を得た
(実施例)。また、比較としてサファイアを基板として
その上にZnO膜を導波路として成膜したものを作製し
た。ZnO膜の屈折率はサファイアのそれより高い為、
ZnO膜に光は閉じ込められるので、サファイア基板を
溶かす必要はない。なお、ダイヤモンドの場合は、ダイ
ヤモンドに光を閉じ込めるために屈折率の高いSi基板
を溶かす必要がある(ZnO/サファイア導波路:比較
例)。また、上記のようにSi基板に多結晶ダイヤモン
ドを成膜し、ダイヤモンドを1μmの厚みになるまで研
磨する。その後、Siを溶解し、ダイヤモンド表面にレ
ジストを塗布、フォトリソグラフィー技術を用いてパタ
ーニングを行い、その時の基板温度は300℃、成膜用
ガスはAr とO2 を1:1に混合したものである。その
後、リムーバでレジストを除去してZnO膜を用いた、
周期的屈折率変化を持つダイヤモンド光フィルターが形
成できた(ZnO/ダイヤモンド導波路:実施例)。こ
のように作製した各導波路に図2に示したようなプリズ
ムカプラ法を用いて、導波路内に光を導入した。光源と
して波長が0.694μmのルビーレーザあるいは波長
1.06μmのYAGレーザを用い、色素レーザで周波
数を変化させたところ、それぞれ特定の周波数を選択的
に取り出すことができた。結果を表2に示す。
【表2】 表2の結果から、周波数及びダイヤモンド導波層の厚
みが同じである場合に、ダイヤモンド導波路の使用によ
って、従来より屈折率周期長の長い光フィルターが得ら
れることがわかる。断面形状は方形が矩形に比べ、同じ
屈折率変化周期長に対しより短い波長を選択できると共
に、同じ周波数を取り出す場合、高い効率で光を取り出
すことが出来る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】また光の強度は単結晶ダイヤモンドを用い
た方が、多結晶ダイヤモンドを用いた場合より20%程
高い。従来の導波路と比較しても、反射光の強度はダイ
ヤモンドの方が大きい。下記に光の透光率から反射率を
計算し、光強度を比較して示す。光強度は単結晶ダイヤ
モンドを1とした相対比である。 図3は実施例で作成した単結晶ダイヤモンドフィルタ
ーの周波数を変化させた時の反射率の特性を示す図であ
り、横軸は波長偏差で特定周波数からの波長のずれを示
し、縦軸は反射率を%で表示している。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイヤモンド層からなり、あるいはダイ
    ヤモンド層とダイヤモンドより屈折率が低い層とからな
    り、その表面に周期的屈折率変化がつけられてなる光フ
    ィルター。
  2. 【請求項2】 前記ダイヤモンド層が単結晶または気相
    合成法により成長した薄膜であることを特徴とする請求
    項1記載の光フィルター。
  3. 【請求項3】 前記ダイヤモンド層が天然または高圧合
    成法により成長した単結晶であることを特徴とする請求
    項1又は2記載の光フィルター。
  4. 【請求項4】 前記ダイヤモンド層が絶縁性ダイヤモン
    ドまたは半導電性ダイヤモンドであることを特徴とする
    請求項1ないし3のいずれかに記載の光フィルター。
  5. 【請求項5】 前記周期的屈折率変化がフーリエ級数展
    開できる構造を持つことを特徴とする請求項1ないし4
    のいずれかに記載の光フィルター。
JP3172674A 1991-07-12 1991-07-12 周期構造を持つ光フイルター Pending JPH0519126A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0718642A1 (en) * 1994-12-20 1996-06-26 De Beers Industrial Diamond Division (Proprietary) Limited Diffractive optics

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0718642A1 (en) * 1994-12-20 1996-06-26 De Beers Industrial Diamond Division (Proprietary) Limited Diffractive optics

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