JPH0519046A - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

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JPH0519046A
JPH0519046A JP17131291A JP17131291A JPH0519046A JP H0519046 A JPH0519046 A JP H0519046A JP 17131291 A JP17131291 A JP 17131291A JP 17131291 A JP17131291 A JP 17131291A JP H0519046 A JPH0519046 A JP H0519046A
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JP
Japan
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signal
notch filter
frequency
notch
phase
Prior art date
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JP17131291A
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English (en)
Inventor
Mitsuyoshi Shinonaga
充良 篠永
Hiroshi Miyauchi
博 宮内
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】不等間隔にサンプリングされた信号をノッチフ
ィルタに入力する場合であっても、該ノッチフィルタと
しての特性を良好に保持して、その不要波とする成分を
的確に抑圧、除去することのできる信号処理装置を提供
する。 【構成】不要波成分とする周波数域にノッチ周波数が設
定されたノッチフィルタを通じて、不等間隔にサンプリ
ングされた信号からその不要波成分を抑圧、除去する
に、この不等間隔にサンプリングされた信号に対し、同
信号の平均のサンプリング時間から実際のサンプリング
時間を減じた時間差と上記ノッチフィルタのノッチ周波
数との積で表される所定の位相回転を与える位相補償手
段を設け、この位相回転された信号をノッチフィルタに
入力することで、該ノッチフィルタとしての減衰特性を
保持するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばレーダ装置に
採用されるMTI(移動目標指示装置:Moving Target
Indicator )等のフィルタ回路にあって、不等間隔にサ
ンプリングされた信号が入力される場合でも、その不要
波となる成分を良好に除去することのできる信号処理装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーダ装置は一般に、図3に示される構
成となっている。
【0003】すなわちこの図3に示されるレーダ装置に
おいて、局部発振器1は、STALO(スタロ:安定局
部発振器 Stable local oscillator)とCOHO(コー
ホ:コヒーレント発振器 Coherent oscillator)とを総
括して示したものであり、ここで発生された高安定な高
周波信号は、同レーダ装置の送信機2及び受信機5にそ
れぞれに供給される。
【0004】送信機2は、この供給される高周波信号に
基づいて所要の繰り返し周波数を有するパルス信号を発
生する装置であり、この発生されたパルス信号は送受切
換器3を介してアンテナ装置4に供給され、このアンテ
ナ装置4を通じて目標に対し放射される。
【0005】他方、こうして放射されたパルス信号の目
標からの反射波は、RF(ラジオ周波数)帯の信号とし
て、送受切換器3を介して受信機5に受信される。
【0006】受信機5は、同図3に示されるように、局
部発振器1から供給されるSTALO周波数の発振信号
に基づいて上記RF帯の受信信号をIF(中間周波数)
帯の信号に変換する第1の周波数変換器51と、このI
F帯に変換された受信信号の一部を90度だけ移相せし
める90度移相器52と、局部発振器1から供給される
COHO周波数の発振信号に基づいてこれらIF帯に変
換された信号及びこれが90度移相された信号を更にV
ideo(ビデオ周波数)帯の信号に周波数変換する第
2の周波数変換器53と、これらビデオ周波数帯に変換
された信号を各別にA(アナログ)/D(ディジタル)
変換するA/D変換器54a及び54bと、をそれぞれ
具えて構成されており、上記目標からの反射波は、この
受信機5を通じて復調されて、図示しない適宜の表示器
に表示されることとなる。
【0007】ところで、このようなレーダ装置にあって
は、上記目標からの反射波に含まれるドプラ周波数、す
なわち目標信号のドプラ周波数は、これをfdとすると
き、上記送信機2によるパルス送信間隔をTとしてこの
パルス送信間隔T毎に 2πfd T だけ位相が回転する複素データの系列として受信される
ことが知られている。図3においては、上記受信機5か
ら出力される信号Iと信号Qとが、それぞれその実数部
と虚数部とに対応する。
【0008】また、このようなレーダ装置にあっては通
常、上記アンテナ装置4を通じて放射された信号の地表
面による反射信号(以下これをグランドクラッタとい
う)を除去するために、そのフィルタ回路として上述し
たMTIが用いられる。
【0009】このMTIは、例えば図4に示されるよう
に、遅延時間がそれぞれ上記パルス送信間隔Tに対応し
た時間に設定された第1及び第2の遅延回路61及び6
2を有して構成されるもので、通常は上記レーダ装置に
おける受信機5の出力I及びQを受入して、これら信号
から上記グランドクラッタの成分を除去するよう作用す
る。
【0010】因みにこれは、図5に示すように、レーダ
からそれぞれ等距離にある点の受信信号をx(t )とした
とき、 y(kT) = x((k-2)T) - 2x((k-1)T) + x(kT) ...(1) なる処理を各距離セル毎に行うことに相当する。これは
また、図6に示されるようなレスポンスをもつフィルタ
リングを行うことである。
【0011】ただし、この図6からも明らかなように、
こうしたMTIによればその特性上、ドプラ周波数がほ
ぼ「0」に等しいグランドクラッタは勿論、送信パルス
繰り返し周波数の整数倍のドプラ周波数、すなわち fd = n / T ( n:整数、n ≠ 0 ) なるドプラ周波数にもこのMTIによる減衰域が生じて
しまい、こうしたドプラ周波数をもつ目標信号までも除
去されてしまう不都合がある。もっともこれは、上記送
信するレーダ信号のパルス間隔を不等間隔とすることで
解消することができ、こうして送信パルス間隔を不等間
隔とすることで、この「fd = n / T 」にて示されるM
TIのブラインド周波数を消去し、これに、図7に示さ
れるようなレスポンスを与えることができるようにな
る。これはスタガトリガ方式として知られている。
【0012】また、クラッタには、上述したグランドク
ラッタの他に、雨や雲による反射信号(以下これをウェ
ザクラッタという)も存在する。このウェザクラッタ
は、ドプラ周波数が「0」とならない場合があって、上
記MTIでは十分にこれを抑圧できないことが多い。図
8に、グランドクラッタと併せて、このウェザクラッタ
のスペクトルを例示する。
【0013】このようなウェザクラッタを抑圧する技術
としては、ノッチド(Notched )MTIという技術(一
般にはノッチフィルタとして知られている)がある。先
のレーダ装置についていえばこれは、例えば受信時に上
記第2の周波数変換器53(図3)に供給するCOHO
周波数を、送信時に送信機2に供給するCOHO周波数
からこのウェザクラッタのドプラ周波数分だけ意図的に
ずらすことによって、同ウェザクラッタのドプラ周波数
が「0」であるかのように見せかけ、これをもとに上述
したMTI処理を施すものであり、これによって等価的
には、図9に示すようなフィルタレスポンスを得ること
ができるようになる。
【0014】ただし、このノッチドMTIにあっても、
上記COHO周波数を直接操作するとなると、異なるド
プラ周波数をもつクラッタが混在する場合にこれに対応
できなくなることから、通常は、先の(1)式に対して y(kT)=x((k-2)T)-2exp{-j2πfdT}x((k-1)T)+exp{-4πfdT}x(kT) ...(2) なる処理をMTI部で行うことで、このノッチドMTI
と同様の処理を実現するようにしている(これもノッチ
ドMTIとして定義される)。この(2)式は、ドプラ
周波数で回転する位相分を各データ毎に補正してMTI
処理を施すことを意味する。
【0015】しかしながら、ここでもMTIの上述した
ブラインド周波数を消去するとなると先のスタガトリガ
方式を採用せねばならず、この(2)式によるフィルタ
処理にスタガトリガ方式を併用した場合には、そのレス
ポンスも、図10に示される態様となって、ウェザクラ
ッタに対する抑圧能力が劣化することとなった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このように、レーダ装
置にあっては、その受信信号に含まれるグランドクラッ
タやウェザクラッタの成分を除去するために、MTIや
ノッチドMTIといったフィルタ技術を用いて上述した
所要の信号処理を行う必要があるが、特にウェザクラッ
タを抑圧、除去するノッチドMTIにあって、一部の目
標信号成分までもその減衰域においてしまうMTIのブ
ラインド周波数を消去すべくスタガトリガ方式を併用し
た場合には、該ノッチドMTIとしてのウェザクラッタ
抑圧能力そのものも劣化することとなって、実用上の大
きな課題となっていた。
【0017】また、このような実情は、上述したレーダ
装置の分野におけるノッチドMTIに限られない。一般
のノッチフィルタにおいても、不等間隔にサンプリング
された信号に対してそのフィルタ特性を保持しようとす
る場合には、こうした実情も概ね共通したものとなる。
【0018】この発明は、こうした実情に鑑みてなされ
たものであり、上記ノッチドMTIにそのブラインド周
波数を消去すべくスタガトリガ方式を併用した場合等、
不等間隔にサンプリングされた信号をノッチフィルタに
入力する場合であっても、該ノッチフィルタとしての特
性を良好に保持して、その不要波とする成分を的確に抑
圧、除去することのできる信号処理装置を提供すること
を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】こうした目的を達成する
ため、この発明では、例えば上述したウェザクラッタの
ドプラ周波数域等、不要波成分とする周波数域にノッチ
周波数が設定されたノッチフィルタを通じて、上記スタ
ガトリガ方式による受信信号等の、不等間隔にサンプリ
ングされた信号からその不要波成分を抑圧、除去する
に、この不等間隔にサンプリングされた信号に対し、同
信号の平均のサンプリング時間から実際のサンプリング
時間を減じた時間差と上記ノッチフィルタのノッチ周波
数との積で表される所定の位相回転を与える位相補償手
段を設け、この位相回転された信号をノッチフィルタに
入力することで、該ノッチフィルタとしての減衰特性を
保持するようにする。
【0020】
【作用】前述のように、ノッチフィルタのこのような利
用環境での減衰特性の劣化は、その入力される信号のサ
ンプリング間隔が不等間隔であることに起因している。
したがって、この入力される信号のサンプリング間隔
が、ノッチフィルタからみてあたかも等間隔であるかの
ように、すなわち先の(2)式が満足されているかのよ
うに、この入力される信号に前処理を施すことができれ
ば、ノッチフィルタとしてのフィルタ特性は良好に保持
されるようになる。
【0021】また、不等間隔でのサンプリングとはい
え、通常このサンプリングされた信号は、等間隔にてサ
ンプリングされた場合に相当する一定の角速度をもつ成
分と、実際の不等間隔でのサンプリングによって時間間
隔にずれが来たしている分に相当する角速度成分との積
として表されるものであり、この点に着目すれば、上記
前処理として、上記入力される信号に、この時間間隔に
ずれを来たしている成分を補償する位相回転を与えてや
ることで、ノッチフィルタに対し、この入力される信号
のサンプリング間隔が等間隔であるかように見せかける
ことも可能であることがわかる。
【0022】上記位相補償手段は、上記ノッチフィルタ
に入力される信号に対して基本的にこのような前処理を
施すものであり、該前処理として、上記態様での位相回
転をこの入力信号に与えることにより、ノッチフィルタ
のフィルタ特性を正常な特性に、すなわちその減衰極が
的確に「0」出力となるような特性に保持することがで
きるようになる。
【0023】
【実施例】はじめに、この発明の原理について説明す
る。
【0024】ここでも、前述したレーダ装置に、この発
明にかかる信号処理装置を適用する場合について説明す
る。
【0025】すなわち、ノッチフィルタとして前述した
ノッチドMTIを想定し、これに入力される不等間隔に
サンプリングされた信号として、これも前述したスタガ
トリガ方式により送信された信号の受信信号を想定す
る。MTIのブラインド周波数を消去するためにこのよ
うなスタガトリガ方式が有効であり、また不可欠である
ことは前述した通りである。
【0026】さていま、このようなスタガトリガ方式の
概念として、前記所要のパルス繰り返し周期に対し、送
信パルスの間隔が等間隔である場合、すなわちスタガオ
フの場合と、送信パルスの間隔を不等間隔とした場合、
すなわちスタガオンの場合とを対比して、そのパルス発
生態様を見てみると、これは通常、図11のように表さ
れることが知られている。この図11において、図11
(a)は、基準となるパルス繰り返し周期を示し、図1
1(b)は、スタガオフの状態を示し、そして図11
(c)は、スタガオンの状態を示している。またこの図
11からも明らかなように、スタガオンといっても通常
は、ある一定の規則性(周期)をもって、パルスの発生
タイミングがずらされるものであり、これらパルスが無
秩序に送信されるわけではない。因みにこの図11にお
いては、3−スタガの場合、すなわち3パルスを1周期
として、これら3パルス毎にパルス発生タイミングのず
れが調整される場合について示している。
【0027】以下、この図11に基づいて、この発明の
原理、すなわちスタガトリガ方式を採用した環境にあっ
て如何にノッチドMTIとしてのフィルタ特性を保持す
るかについて、具体的に説明する。
【0028】まず、同図11に示すように、スタガオフ
の状態(図11(b)参照)における送信パルス間隔と
スタガオンの状態(図11(c)参照)における送信パ
ルス間隔とのずれをΔT(i) とすると、これは ΔT(i) = T(i) - i・T ...(3) として表される。ここでの例のように、3−スタガの場
合には、 ΔT(1) = δ ΔT(2) = ΔT(3) = 0 となる。
【0029】またここで、任意の送信パルスT(i) にお
ける受信信号は、これをx(i) とすると、クラッタのド
プラ周波数fd によって x(i) = exp{j2πfd・T(i)} (ただし、j は虚数単位) ...(4) として表される。
【0030】因みにこの受信信号に対して前記(2)式
に示したノッチドMTI処理を行うとすると、 y(i) = x(i-2) - 2exp{-j2πfdT}x(i-1) + exp{-4πfdT}x(i) となり、特に「i = 2 」については、 y(2) = 1 - 2exp{-j2πfdδ} + 1 となって、「δ≠0」においては出力が「0」とならな
いことがわかる。
【0031】そこで、送信パルスT(i) における受信信
号x(i) を表す上記(4)式に上記(3)式のスタガオ
ンの条件を代入してみる。これは x(i) = exp{j2πfd・T・i}・exp{j2πfd・ΔT(i)} ...(5) となる。
【0032】この(5)式において、右辺の第1項「ex
p{j2πfd・T・i}」は、等間隔にてサンプリング(スタ
ガオフにてパルス送信)された場合に相当する一定の角
速度をもつ成分であり、また右辺の第2項「exp{j2πfd
・ΔT(i) }」は、実際の不等間隔でのサンプリング(ス
タガオンでのパルス送信)によって時間間隔にずれが来
たしている分に相当する角速度の成分である。
【0033】結局のところ、この(5)式にて表される
受信信号x(i) に対し、 exp{ -j2πfd・ΔT(i)} を掛算してやれば、上記右辺の第2項「exp{j2πfd・Δ
T(i) }」が消去されることとなり、これが入力されるノ
ッチドMTIに対し、該受信信号x(i) があたかも、等
間隔にてサンプリングされた信号、すなわちスタガオフ
にてパルス送信された信号の受信信号であるかのように
見せかけることができるようになる。勿論これによれ
ば、ノッチドMTIとしてのフィルタ特性も、先の図9
に示したような理想的な特性に保持されることとなる。
【0034】図1に、こうした原理に基づいて構成され
るこの発明にかかる信号処理装置の一実施例を示す。
【0035】この図1に示す実施例装置は、先の図3に
例示したレーダ装置に適用されるものであり、具体的に
は、その受信機5による出力I(実数部)及びQ(虚数
部)を受入して、これら出力I及びQからその不要波成
分であるウェザクラッタを抑圧、除去するよう作用す
る。
【0036】すなわちこの実施例装置において、位相補
償器7は、上記(5)式の態様にて受信機5から出力さ
れる(図示は割愛したが、図3に示される送信機2に対
して上述したスタガトリガ方式によるパルス送信制御が
施されているとする:そのための構成自体は周知であ
る)信号I及びQに対し、それぞれ上記 exp{ -j2πfd・ΔT(i)} を掛算して、これら信号I及びQに、上述したスタガオ
ンでのパルス送信に起因する時間間隔のずれに相当する
成分を補償する(消去する)所定の位相回転を与える装
置である。したがってその出力は、同図1に示されるよ
うに、 ( I + jQ ) exp{ -j2πfd・ΔT(i)} となる。
【0037】なおここで、「ΔT(i) 」は、上記(3)
式から明らかなように、上記信号I及びQの平均のサン
プリング時間(スタガオフ状態での送信パルス間隔)と
実際のサンプリング時間(スタガオン状態での送信パル
ス間隔)との時間差であり、こうした位相補償処理がコ
ンピュータを通じてなされる場合には、この時間差に対
応したコード等として適宜に外部入力されることとな
る。また、「fd 」は、同実施例装置として除去対象と
する不要波の周波数、すなわちノッチ周波数であり、例
えばここでの例では、前述したウェザクラッタのドプラ
周波数を示す値が用いられる。これも適宜に外部入力さ
れる。
【0038】また同実施例装置において、ノッチドMT
I8は、上記位相補償器7を通じて位相補償された信
号、すなわち ( I + jQ ) exp{ -j2πfd・ΔT(i)} を受けて、これに前記(2)式に基づくフィルタ処理を
施す回路である。これら入力される信号に上記の位相補
償が施されたことにより、該ノッチドMTI8では、そ
のノッチ周波数として設定されている減衰極での出力特
性の劣化が良好に回避され、受信信号に前述したウェザ
クラッタが混在される場合でも、このクラッタ成分のみ
を的確に抑圧、除去することができるようになる。
【0039】図2に、こうした実施例信号処理装置を通
じて位相補償を施した場合(L1)、及び位相補償を施
さなかった場合(L2)のそれぞれについて、上記ノッ
チドMTI8によるフィルタレスポンスの計算結果を参
考までに示す。
【0040】一部の目標信号成分までもその減衰域にお
いてしまうMTIのブラインド周波数を消去すべくスタ
ガトリガ方式を併用した場合であっても、この実施例に
よる信号処理装置を適用することによって、ノッチドM
TI(8)としてのクラッタ抑圧能力を劣化させること
なく、その抑圧対象とするクラッタのみを的確に除去で
きるようになることは、この図2によっても明かであ
る。
【0041】なお、図1に示した実施例装置を具現する
手法は任意であり、例えば受信機等も含めて、上記位相
補償器7及びノッチドMTI8としての機能を、上述の
ようにコンピュータにて処理し実現するものであれ、ハ
ードウェア的に実現するものであれ、その手法は問わな
い。
【0042】また、この発明にかかる信号処理装置が上
述したレーダ装置の分野のみへの適用に限られないこと
は前述した通りであり、一般のノッチフィルタが用いら
れる環境においても、その入力信号として不等間隔にサ
ンプリングされた信号を扱う場合には、上記同様に、こ
の発明を適用することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、不等間隔にサンプリングされた信号をノッチフィル
タに入力する場合であっても、該ノッチフィルタとして
の特性を良好に保持して、その不要波とする成分を的確
に抑圧、除去することができるようになる。
【0044】したがって、上記ノッチフィルタがレーダ
装置に用いられるノッチドMTIであり、またこれに入
力される上記不等間隔にサンプリングされた信号が同レ
ーダ装置でいうスタガトリガ方式による受信信号である
ような場合も、このノッチドMTIとしてのフィルタ特
性を最大限に活かして、ウェザクラッタ等の、特定の不
要波成分のみを確実に抑圧、除去することができるよう
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる信号処理装置についてその一
実施例構成を示すブロック図である。
【図2】不等間隔にサンプリングされた信号が入力され
るノッチフィルタのフィルタ特性について、この実施例
信号処理装置を通じて補償される場合と従来の補償され
ない場合とを対比して示すグラフである。
【図3】レーダ装置の一般的な構成を示すブロック図で
ある。
【図4】同レーダ装置に用いられるMTIの一般的な構
成を示すブロック図である。
【図5】MTIによるフィルタ作用を説明するための説
明図である。
【図6】MTIによるフィルタ特性を示すグラフであ
る。
【図7】スタガトリガ方式を採用した場合のMTIによ
るフィルタ特性を示すグラフである。
【図8】グランドクラッタとウェザクラッタについてそ
れぞれそのスペクトルを例示するグラフである。
【図9】ノッチドMTIによるフィルタ特性を示すグラ
フである。
【図10】スタガトリガ方式を採用した場合のノッチド
MTIによるフィルタ特性を示すグラフである。
【図11】スタガトリガを行った場合と行わない場合と
におけるパルス送信タイミングを対比して示すタイミン
グチャートである。
【符号の説明】
1 …局部発振器 2 …送信機 3 …送受切換器 4 …アンテナ装置 5 …受信機 51、53 …周波数変換器 52 …90度移相器 54 …A/D変換器 6 …MTI 61、62 …遅延回路 7 …位相補償器 8 …ノッチドMTI

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不要波成分とする周波数域にノッチ周波数
    が設定されたノッチフィルタを有し、不等間隔にサンプ
    リングされた信号をこのノッチフィルタに入力して、同
    信号からその不要波成分を抑圧、除去する信号処理装置
    であって、 前記不等間隔にサンプリングされた信号に対し、同信号
    の平均のサンプリング時間から実際のサンプリング時間
    を減じた時間差と前記ノッチフィルタのノッチ周波数と
    の積で表される所定の位相回転を与える位相補償手段を
    具え、 この位相回転された信号を前記ノッチフィルタに入力す
    ることで、該ノッチフィルタとしての減衰特性を保持す
    ることを特徴とする信号処理回路。
  2. 【請求項2】前記位相補償手段は、前記不等間隔にサン
    プリングされた信号の平均のサンプリング時間から実際
    のサンプリング時間を減じた時間差をΔTi (i :サン
    プリング番号)、前記ノッチフィルタのノッチ周波数を
    fとするとき、 前記不等間隔にサンプリングされた信号に対しexp
    {−j2πf・ΔTi } (ただし、jは虚数単
    位) なる位相回転を与える請求項1記載の信号処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014173943A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Toshiba Corp レーダ装置
CN111699378A (zh) * 2018-01-05 2020-09-22 统一半导体公司 用于光学检查衬底的方法和系统

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JP2014173943A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Toshiba Corp レーダ装置
CN111699378A (zh) * 2018-01-05 2020-09-22 统一半导体公司 用于光学检查衬底的方法和系统

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