JPH0518412U - コンパクト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 化粧水等の液体を収容した容器を一体化した
状態で保管することができ、空気の流通孔を有するコン
パクトを提供する。 【構成】 後端部に蓋体７がヒンジ連結され、上面に収
容部６ａが凹設された容器本体６の左右側面に嵌合孔部
９を穿設し、液体が充填された容器１０の外側面に、上
記嵌合孔部９に嵌入しうる嵌合凸部１７を設け、上記容
器本体６の嵌合孔部９に上記容器１０を嵌合凸部１７を
嵌入させることにより、上記容器本体６の左側面に上記
容器１０を着脱自在に取り付けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、液状化粧料が充填された化粧料容器を着脱自在に取り付けること ができるコンパクトに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、フアンデーシヨンを収容するためのコンパクトは、図５に示すように 、上面の前後に２個の凹部１ａ，１ｂが設けられた容器本体１と、この容器本体 １の後端部にヒンジ連結された蓋体２とで構成されている。そして、後側の凹部 １ｂにフアンデーシヨン３が収容され、前側の凹部１ａにフアンデーシヨン３を 移し取るためのパフ４が収容されている。一方、最近では、保湿効果の高い化粧 水等をパフ４に含ませてフアンデーシヨン３を移し取り化粧することが行われて いる。

【０００３】

【課題を解決するための手段】

しかしながら、上記コンパクトは、パフ４を上記容器本体１の凹部１ａ内に密 封状態で収容することができないため、パフ４に化粧水等を含ませて上記容器本 体１の凹部１ｂに収容しても化粧水等の揮発性成分が揮散し効果がなくなる。そ のため、外出時等には、上記コンパクトとは別に、化粧水等を密封性の化粧料容 器に収容して持ち歩かなければならない。ところが、コンパクトと化粧料容器が 別々であると、一方をバツグ等に入れ忘れてしまつたり、紛失しやすいという欠 点を有している。また、上記コンパクトは、凹部１ａに空気の流通孔がないため 、パフ４がむれた状態になり雑菌が繁殖しやすい状態になつてしまう。

【０００４】 この考案は、このような事情に鑑みなされたもので、化粧水等の液状化粧料を 収容した化粧料容器を一緒に保管することができ、空気の流通孔を有するコンパ クトの提供をその目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、この考案のコンパクトは、上面に収容部が凹設さ れた容器本体と、この容器本体の後端部にヒンジ連結された蓋体とを備え、上記 容器本体の一側面に嵌合孔部を穿設し、液体が充填された容器の外側面に、上記 嵌合孔部に嵌入しうる嵌合凸部を設け、上記容器本体の嵌合孔部に上記容器の嵌 合凸部を嵌入させることにより、上記容器本体の一側面に上記容器を着脱自在に 取り付けたという構成をとる。

【０００６】

【作用】

すなわち、この考案のコンパクトは、携帯時等には、蓋体で容器本体の上面に 凹設された収容部が蓋されている。それとともに、上記容器本体の一側面に穿設 された嵌合孔部に、液体が充填された容器の外側面に設けられた嵌合凸部を嵌入 させて、上記容器本体の一側面に上記容器が取り付けられた状態になつている。 また、上記コンパクトに収容されている化粧料で化粧を行う場合には、上記容器 の嵌合凸部を容器本体の嵌合孔部から外して上記容器を上記容器本体から取り外 す。そして、上記容器に充填されている化粧水または水等の液体をパフ等の塗布 具に含ませて上記容器本体の収容部に収容されている化粧料を移し取り化粧する ことが行われる。なお、上記容器本体に上記容器を取り付けない状態では、上記 嵌合孔部が空気の流通孔となり、パフ等の塗布具を上記容器本体の収容部に収容 してもむれない状態で保管しうる。

【０００７】 つぎに、この考案を実施例にもとづいて詳しく説明する。

【０００８】

【実施例】

図１はこの考案のコンパクトの一実施例を示している。このコンパクトは、上 面に収容部６ａが凹設された容器本体６と、裏面に鏡７ａが貼着され上記容器本 体６の後端部にヒンジ連結された蓋体７とで構成されている。

【０００９】 上記容器本体６の収容部６ａの前側の底面には、空気の流通孔８が穿設され、 左右両側面には、嵌合孔部９が６個等間隔で穿設されている。１０は化粧水が充 填された略棒状の容器で、化粧水が内部に充填されたボトル容器１１とこのボト ル容器１１の先端を蓋するキヤツプ１２とで構成されている。このボトル容器１ １の開口上端には、蓋部１３が取り付けられており、この蓋部１３の先端に穴部 １３ａが穿設されている。この蓋部１３の内部には、上記穴部１３ａを貫通して 蓋する栓体１５が取り付けられ、この栓体１５を穴部１３ａに押し付け付勢する ようにコイルばね１６が上記蓋部１３の内部に配挿されている。また、上記蓋部 １３の内部には、孔部１４ａを有し上記コイルばね１６を抜け止めする円盤体１ ４が固着されている。上記ボトル容器１１の外側面には、上記容器本体６の嵌合 孔部９に嵌入する嵌合凸部１７が６個突設され、上記嵌合孔部９に嵌合凸部１７ をそれぞれ嵌入させることにより、上記容器本体６の左右側面のどちらにも上記 容器１０を着脱自在に取り付けることができるようになつている。

【００１０】 上記収容部６ａの後側には、図３に示すように、中皿１８がその前端面の上下 端縁から前方に延びる突条１９，１９の下側の突条１９を、収容部６ａの内部底 面の略中央に立設された係合爪２０を係合させかつ、中皿１８の後端面に突設さ れた係合凸部２１を収容部６ａの後端面に形成された係合凹部２２に係合させる ことより収容されている。上記中皿１８の内部は、底板２３で上下に二分割され 、この二分割で形成された上下両空間Ａ，Ｂにフアンデーシヨン２４が充填され 、下側空間Ｂがシール材２５で密封されている。

【００１１】 なお、上記容器本体６の前端部には、切欠部２６が形成され、この切欠部２６ の奥面には、蓋体７の前端に垂設された係合爪２７に係合する係合突起２８が形 成されている。また、上記切欠部２６には、上記係合を解除する操作片２９が回 動自在に取り付けられている。

【００１２】 このように構成された上記コンパクトを携帯する場合には、収容部６ａの前側 にパフを収容した状態で、蓋体７で容器本体６の上面を蓋し、容器本体６の左（ または右）側面の嵌合孔部９に、容器１０の嵌合凸部１７を嵌入して、容器本体 ６の左（または右）側面に容器１０を取り付けた状態で携帯するようになつてい る。また、上記コンパクトに収容されたフアンデーシヨン２４を化粧水を用いて 化粧を行う場合、まず、容器本体６の左側面に取り付けられた容器１０を左側に 引つ張つて容器本体６の左側面から取り外す。つぎに、操作片２９を奥方向に押 圧して蓋体７の係合爪２７と容器本体６の係合突起２８との係合を解除し、蓋体 ７を開蓋状態にする。そして、容器１０のキヤツプ１２を外してボトル容器１１ の蓋部１３の穴部１３ａから突出する栓体１５を、パフに当てて下方に押圧する 。これにより、栓体１５がコイルばね１６の付勢力に抗して奥に移動し、穴部１ ３ａと栓体１５との間に隙間ができ、この隙間からボトル容器１１の化粧水がパ フに取り出される。この化粧水を含ませたパフにフアンデーシヨン２４を移し取 り化粧することが行われる。

【００１３】 なお、中皿１８の上側空間Ａに収容されているフアンデーシヨン２０を使い切 ると、中皿１８を上方に持ち上げて、収容部６ａの係合爪２０と中皿１８の突条 １９との係合を解除し、容器本体６から中皿１８を取り外す。そして、中皿１８ の下側空間Ｂのフアンデーシヨン２０が上方に位置するように、中皿１８を裏返 して収容部６ａに取り付け、シール材２５を剥がし使用することが行われる。

【００１４】 このように、上記コンパクトは、容器本体６の左右側面の一方に化粧水が充填 された容器１０を着脱自在に取り付けることができるため、外出時に、バツグ等 に入れ忘れたり、一方を紛失したりするという事態を生じることがない。また、 容器本体６に穿設された嵌合孔部９は、容器１０の嵌合凸部１７を嵌入させて容 器１０を容器本体６に取り付けるだけではなく、容器本体６の収容部６ａの空気 を流通させる作用を有するため、収容部６ａに収容したパフのむれを防止するこ とができる。さらに、中皿１８が底板２３によつて上下に二分割され、上下空間 Ａ，Ｂにフアンデーシヨン２０がそれぞれ収容され、下側空間Ｂがシール材２５ で密封されていると、上側空間Ａのフアンデーシヨン２０を使用している間、下 側空間Ｂのフアンデーシヨン２０が外気に酸化よつて劣化することがない。

【００１５】 図４はこの考案のコンパクトの他の実施例を示している。このコンパクトは、 容器本体６の収容部６ａの内部底面の前側に空気の流通孔が穿設されていない以 外は、上記実施例と同様に構成されている。このコンパクトは、嵌合孔部９から 空気が流通するため、収容部６ａの前側に流通孔を穿設しなくてもパフにむれが 生じることがない。

【００１６】

【考案の効果】

以上のように、この考案のコンパクトは、後端部に蓋体がヒンジ連結された容 器本体の一側面に嵌合孔部が穿設され、液体が充填された容器の外側面に、上記 嵌合孔部に嵌入しうる嵌合凸部が設けられている。そして、上記容器本体の嵌合 孔部に上記容器の嵌合凸部を嵌入させることにより、上記容器本体の一側面に上 記容器が着脱自在に取り付けられている。したがつて、このコンパクトは、上記 容器本体と上記容器を一体化した状態で携帯することができるため、一方をバツ グ等に入れ忘れたり、紛失するという事態を防止することができる。また、上記 容器本体に特別に空気の流通孔を設けなくても、上記嵌合孔部が空気の流通孔と なるため、上記容器本体の上面に凹設された収容部にパフ等の塗布具を濡れた状 態で収容しても塗布具がむれたりすることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】容器の一実施例を示す縦断面図である。

【図３】上記実施例の縦断面図である。

【図４】この考案の他の実施例を示す斜視図である。

【図５】従来例を示す斜視図である。

【符合の説明】

６ 容器本体 ６ａ 収容部 ７ 蓋体 ９ 嵌合孔部 １０ 容器 １７ 嵌合凸部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面に収容部６ａが凹設された容器本体
   ６と、この容器本体６の後端部にヒンジ連結された蓋体
   ７とを備え、上記容器本体６の一側面に嵌合孔部９を穿
   設し、液体が充填された容器１０の外側面に、上記嵌合
   孔部９に嵌入しうる嵌合凸部１７を設け、上記容器本体
   ６の嵌合孔部９に上記容器１０の嵌合凸部１７を嵌入さ
   せることにより、上記容器本体６の一側面に上記容器１
   ０を着脱自在に取り付けたことを特徴とするコンパク
   ト。
2. 【請求項２】 底板２３で上下に二分割され、この二分
   割で形成された上下両空間Ａ，Ｂに化粧料２４が充填さ
   れた中皿１８を上記収容部６ａに収容した請求項１記載
   のコンパクト。