JPH05181091A - コリメートレンズおよびそれを用いた光源装置 - Google Patents

コリメートレンズおよびそれを用いた光源装置

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JPH05181091A
JPH05181091A JP34713291A JP34713291A JPH05181091A JP H05181091 A JPH05181091 A JP H05181091A JP 34713291 A JP34713291 A JP 34713291A JP 34713291 A JP34713291 A JP 34713291A JP H05181091 A JPH05181091 A JP H05181091A
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light
wavelength
incident
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collimator lens
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JP34713291A
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English (en)
Inventor
Naota Uenishi
直太 上西
Takafumi Uemiya
崇文 上宮
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】半導体レーザ光源1,2からの基本波L1,L
2は、半透鏡5で合波され、さらに集光レンズ6で集光
されて、光ファイバ型の波長変換素子7のコア7Aに入
射される。波長変換素子7からは、基本波L1,L2の
それぞれの第2高調波L11,L12と、基本波L1,
L2の和周波L13とが、変換光として出射される。こ
れらの変換光は、いずれも軸対称な円錐状の波面を有
し、波長変換素子7の出射端面7bから異なる出射角で
出射する。波長変換素子7からの各変換光は、コリメー
トレンズ10で共通にコリメートされる。このコリメー
トレンズ10は、各変換光の伝播方向および波長に対応
して、項角2αと、構成材料の屈折率の波長分散とを設
定したものである。 【効果】波長変換素子7から異なる出射角で出射される
複数種類の波長の光を共通にコリメートして取り出すこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2次の非線形光学効果
を利用し、半導体レーザからのレーザ光の波長を変換す
る波長変換素子を用いた光源装置およびこの光源装置に
用いられるコリメートレンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】非線形光学効果は、媒質に光が入射した
ときに、その電場の2乗以上の高次項に比例する分極が
生じることによって現れる現象であり、これによって入
射光の第2高調波や、複数種類の波長の入射光の和周波
や差周波などの波長変換された光を発生させることがで
きる。
【0003】このような非線形光学効果を生じさせるこ
とができる媒質を含む材料は、非線形光学材料と呼ば
れ、KH2 PO4 、LiNbO3 などの無機材料が良く
知られている。また、最近では、2−メチル−4−ニト
ロアニリン(MNA)、4−(N,N−ジメチルアミ
ノ)−3−アセトアミドニトロベンゼン(DAN)など
に代表される有機材料も大きな非線形光学効果を示すこ
とから注目されている。
【0004】最近では、非線形光学材料による上述の第
2高調波の発生を利用して、半導体レーザからのレーザ
光の波長を1/2に変換する波長変換素子の開発が進め
られており、LiNbO3 や3,5−ジメチル−1−
(4−ニトロフェニル)ピラゾール(PRA)を用いた
素子が知られている。このような波長変換素子におい
て、高効率で第2高調波を発生させるためには、基本波
(半導体レーザ光)の強度を高め、かつ、この高強度の
まま基本波を伝播させ、さらに、伝播する基本波と発生
した第2高調波との各々の伝播速度を一致させることが
必要である。すなわち、基本波と第2高調波との位相整
合がとられていなければならない。この位相整合をとる
ためには種々の方法が考えられるが、最も簡単な方法と
してチェレンコフ放射方式がある。
【0005】このチェレンコフ放射方式を実現できる波
長変換素子には、図11に示すような光ファイバ型のも
のがある。この光ファイバ型の波長変換素子は、円形の
軸直角断面を持つコア101がそれよりも小さな屈折率
でドーナツ状の断面を持つクラッド102に取り囲まれ
たものであり、コア101が非線形光学材料からなり、
クラッド102がガラスなどのアモルファス材料から構
成されている。この構成により、基本波100をコア1
01の入射端に入射すると、基本波100は高強度を維
持したままコア101中を伝播し、出射端からはチェレ
ンコフ放射により生じたリング状の第2高調波103が
出射される。
【0006】さらに詳細に説明すれば、図12に示すよ
うに、A点においてコア101を伝播している光から第
2高調波が発生し、角度φをもってクラッド102に洩
れ出したとする。さらに、単位時間後にB点において再
び角度φ方向に第2高調波が発生したとする。このと
き、A点およびB点から発生した各第2高調波のそれぞ
れの等位相面が一致する場合に、角度φ方向に第2高調
波が出射されることになり、これが位相整合とよばれ
る。A点やB点などからの第2高調波の放射角度は任意
の値をとりうるので、基本波に対するクラッド102の
屈折率をnclad(ω)とし、基本波に対するコア101
の屈折率をncore(ω)とし、第2高調波に対するクラ
ッド102の屈折率をnclad(2ω)としたとき、 nclad(2ω)>ncore(ω)>nclad(ω) ・・・・ (1) の条件さえ満足されれば自動的に位相整合がとれ、チェ
レンコフ放射が可能となる。
【0007】この光ファイバ型の素子では、端面から出
射される第2高調波103は回転対称なリング状に広が
るので集光特性に優れている。すなわち、このリング状
の第2高調波103は、たとえば特開平1−28753
1号公報に開示されているような円錐状のプリズムやフ
レネルレンズをコリメートレンズとして用いれば、容易
に平行光にコリメートすることができる。そして、この
平行光をレンズで集光することにより、回折限界まで集
光した集光スポットを得ることができる。したがって、
この回折限界まで集光した光を、レーザビームプリンタ
などにおける画像書込用の光として用いることにより、
感光体の表面に微細なスポットを形成して、高解像度の
画像を形成することができる。
【0008】しかし、上記の素子では、基本波である半
導体レーザ光の第2高調波しか発生させることができ
ず、複数種類の波長の光が必要となる場合には適用する
ことができない。そこで、特開平1−244433号公
報には、2種類以上の波長の光を変換光として発生させ
ることができる波長変換素子が開示されている。この波
長変換素子では、相異なる波長をもつ第1の基本波およ
び第2の基本波から、それぞれの第2高調波ならびに各
基本波の和周波および差周波の4つの異なる波長を持つ
変換光のうち、少なくとも2種類の波長の変換光を発生
させることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この波長変
換素子からは、相異なる複数種類の波長の変換光が異な
る出射角で出射するため、たとえば上記の特開平1−2
87531号公報に開示されているような、回転軸に対
して一定角度だけ傾斜した一様な傾斜面を有する回転対
称なコリメートレンズでは、いずれか1種類の波長の変
換光のみのコリメートが可能であるに過ぎず、残余の変
換光は良好にコリメートすることができない。
【0010】したがって、2種類以上の波長の変換光を
同時にコリメートすることができないから、たとえば2
種類以上の波長の変換光を同時に集光して用いようとし
ても、微細なスポットに集光することができないという
問題がある。また、いずれか1種類の波長の変換光を選
択的に用いる場合には、その都度当該波長の変換光の出
射角に対応した傾斜面を有するコリメートレンズに交換
する必要がある。
【0011】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、光ファイバ型の波長変換素子から異なる出
射角で出射される光のように、伝播方向などが相互に異
なる複数種類の光を共通にコリメートして取り出すこと
ができるコリメートレンズおよびそれを用いた光源装置
を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】上記の目的を
達成するための請求項1記載の光源装置は、所定の軸線
に対称な円錐状の波面を有し、伝播方向および波長が相
互に異なる複数種類の入射光を共通に平行光に変換する
ためのコリメートレンズであって、 上記所定の軸線に
対して所定の傾斜角をなす回転対称な傾斜面を有し、上
記複数種類の入射光を共通に平行光に変換して出射させ
ることができるように屈折率の波長分散を設定した材料
で構成されていることを特徴とする。
【0013】この構成によれば、入射光の対称軸に対し
て所定の傾斜角をなす回転対称な傾斜面において入射光
を屈折させ、この入射光を平行光に変換することができ
る。しかも、コリメートレンズの構成材料の屈折率の波
長分散が、上記所定の傾斜角ならびに複数種類の入射光
の伝播方向および波長に対応して、この複数種類の入射
光を共通に平行光にコリメートすることができるように
設定されているので、上記複数種類の入射光を共通にコ
リメートできる。
【0014】請求項2記載のコリメートレンズは、所定
の軸線に対称な円錐状の波面を有し、伝播方向が相互に
異なる複数種類の入射光を共通に平行光に変換するため
のコリメートレンズであって、上記所定の軸線に対して
上記複数種類の入射光の各伝播方向にそれぞれ対応した
相互に異なる傾斜角をなす回転対称な複数の傾斜面を有
していることを特徴とする。
【0015】この構成によれば、伝播方向が異なる複数
の入射光に対応してそれぞれ異なる傾斜角の回転対称な
傾斜面が複数形成されているから、上記伝播方向の異な
る複数の入射光を共通にコリメートすることができる。
また、本発明の光源装置は、相異なる複数種類の波長の
基本波を発生する基本波生成手段と、非線形光学材料か
らなるコアがそれよりも低屈折率のクラッドに取り囲ま
れた光ファイバ型で、上記基本波生成手段からの上記複
数種類の波長の基本波が上記コアに入射され、この入射
された基本波を各基本波の第2高調波ならびに各基本波
の和周波および差周波のうちの少なくとも2種類以上の
変換光に波長変換して、上記クラッド中に放射モードで
放射し、その出射端面から所定の軸線に対称な円錐状の
波面を有する上記変換光を出射する波長変換素子と、上
記波長変換素子から出射された2種類以上の波長の変換
光を共通に平行光に変換することができる上述のいずれ
かのコリメートレンズとを含むものである。
【0016】この構成によって、光ファイバ型の波長変
換素子から出射される2種類以上の波長の変換光を、共
通にコリメートして取り出すことができる。
【0017】
【実施例】以下では、本発明の実施例を、添付図面を参
照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施例の光源
装置の構成を簡略化して示す概念図である。第1の半導
体レーザ光源1から発生した波長λ1 の第1の基本波L
1は、レンズ3で平行光に変換された後に半透鏡5に導
かれる。また、第2の半導体レーザ光源2から発生した
波長λ2 の第2の基本波L2は、レンズ4で平行光に変
換された後に半透鏡5に導かれて、上記の第1の基本波
L1と合波される。上記第1および第2の半導体レーザ
光源1,2などにより基本波生成手段が構成されてい
る。
【0018】合波された第1および第2の基本波L1,
L2は、集光レンズ6により微細なスポットに集光さ
れ、光ファイバ型の波長変換素子7のコア7Aに入射さ
れる。波長変換素子7は、たとえば2−メチル−4−ニ
トロアニリン(MNA)、4−(N,N−ジメチルアミ
ノ)−3−アセトアミドニトロベンゼン(DAN)など
の非線形光学材料からなる円形の軸直角断面を有するコ
ア7Aを、コア7Aよりも低屈折率であってガラスなど
のアモルファスからなるドーナツ形状の軸直角断面を有
するクラッド7Bで取り囲んだものである。集光レンズ
6からの光は、波長変換素子7の入射端面7aから上記
のコア7Aに入射することになる。
【0019】波長変換素子7は、第1および第2の基本
波L1,L2を、この第1および第2の基本波L1,L
2の各第2高調波L11,L12と、第1の基本波L1
と第2の基本波の和周波L13と(総称するときには
「変換光L11,L12,L13」という。)に波長変
換して、その出射端面7bから出射させるものである。
この出射端面7bから出射される変換光L11,L1
2,L13は、それぞれの波長に対応した異なる出射角
でリング状に拡散しながら出射する。すなわち、各変換
光L11,L12,L13は、波長変換素子7の軸線に
対称な円錐状の波面を有している。
【0020】この変換光L11,L12,L13は、図
2に拡大して示す略円錐形状のコリメートレンズ10に
入射し、このコリメートレンズ10によって共通に平行
光に変換される。このコリメートされた光は、たとえば
図外の集光レンズにより集光されて、レーザビームプリ
ンタの画像書込用の光などとして用いられる。波長変換
素子7では、波長λ1 ,λ2 の基本波L1,L2から、
波長λ1/2,λ2/2の第2高調波L11,L12と、波
長λ3 =λ1 λ2 /(λ1 +λ2 )の和周波L13とが
発生され、クラッド7Bに放射モードで放射される。波
長λの光に対するクラッド7Bの屈折率をnclad(λ)
と表すものとし、波長λの光に対するコア7Aの実効屈
折率をneff (λ)と表すものとし、波長λの光のクラ
ッド7B中への位相整合がとれる放射角をθ(λ)と表
すものとすると、第2高調波L11,L12および和周
波L13の各放射角θ(λ1/2),θ(λ2/2),θ
(λ3 )について、下記第(2) 式〜第(4) 式が成立す
る。
【0021】
【数1】
【0022】放射モードの放射では、放射角度θは任意
の値をとることができるから、 cosθ<1であることを
考慮すると、
【0023】
【数2】
【0024】が満足されれば位相整合がとれ、上記の放
射角θ(λ1/2),θ(λ2/2),θ(λ3 )での各変
換光の放射が可能となる。3つの変換光の放射角は、基
本波L1,L2の波長λ1 ,λ2 および各変換光の波長
に対するクラッド7Bの屈折率nclad(λ1/2),n
clad(λ2/2)、nclad(λ3 )を適宜設定することに
より任意に定めることができるが、図1および図2に
は、 λ1 <λ2 ・・・・ (8) θ(λ2/2)<θ(λ3 )<θ(λ1/2) ・・・・ (9) の場合の例が示されている。現存する光学材料では、波
長が短くなるほど屈折率が大きくなるから、上記第(8)
式が成立するときには、各変換光の放射θは上記第(9)
式を満たす。
【0025】この場合、クラッド7Bの出射端面7bか
ら出射する波長λ1/2,λ2/2,λ3 の各変換光L1
1,L12,L13の出射角θ1 ,θ2 ,θ3 は、スネ
ルの法則によって、それぞれ、 sinθ1 =nclad(λ1/2) sinθ(λ1/2) ・・・・ (10) sinθ2 =nclad(λ2/2) sinθ(λ2/2) ・・・・ (11) sinθ3 =nclad(λ3 ) sinθ(λ3 ) ・・・・ (12) となる。
【0026】このように異なる出射角θ1 ,θ2 ,θ3
で出射される波長λ1/2,λ2/2,λ3 の各変換光L1
1,L12,L13を、円錐形状のコリメートレンズ1
0で共通にコリメートするためには、コリメートレンズ
10の傾斜面10aの項角を2αとし、コリメートレン
ズ10の構成材料の波長λの光に対する屈折率をn
(λ)と表すものとすると、傾斜面10aに関してスネ
ルの法則を適用することによって得られる下記第(13)式
〜第(15)式が成立すればよい。
【0027】
【数3】
【0028】換言すれば、コリメートレンズ10は、
【0029】
【数4】
【0030】のような屈折率の波長分散を有する材料で
構成されており、これにより、波長λ1/2,λ2/2,λ
3 の各変換光L11,L12,L13を共通にコリメー
トすることができる。以上のように本実施例の光源装置
によれば、光ファイバ型の波長変換素子7から異なる出
射角で出射する軸対称で円錐状波面を有する波長の異な
る複数の変換光を1個のコリメートレンズ10で共通に
平行光にコリメートできる。このため、すべての波長の
変換光を適当な集光レンズにより微小なスポットに集光
することができる。これにより、たとえばレーザビーム
プリンタにおいては、強光度の微小スポットを形成させ
て、高解像度での良好な印刷動作を行わせることができ
る。また、たとえば、複数の波長の光(異なる色の光)
を切換えて用いる場合にも、波長の切換えの度ごとに、
コリメートレンズを交換する必要がなく、共通のコリメ
ートレンズ10を各波長の光のコリメートのために共通
に用いることができるという利点がある。
【0031】なお、円錐形状のコリメートレンズ10
は、図3に示すように、波長変換素子7からの光を底面
10bから入射させて、傾斜面10aから平行光を取り
出すようにして用いてもよい。この場合には、底面10
bおよび傾斜面10aにおいてそれぞれスネルの法則を
適用して得られる下記第(19)式〜第(21)式が満たされる
ことによって、波長変換素子7からの変換光L11,L
12,L13を共通に平行光に変換することができる。
すなわち、下記第(19)式〜第(21)式が満たされるように
コリメートレンズ10の項角2αおよび構成材料の屈折
率の波長分散を設定すればよい。
【0032】
【数5】
【0033】なお、コリメートレンズの形状は、図4に
例示するように、円錐形状10Aの他に、たとえば先端
が平らに切り取られた円錐台形状10B、底面部を円柱
状に切り取った形状10C、先端を平らに切り取り、か
つ、底面部を円柱状とした形状10Dなどを適用でき
る。これらは、いずれも回転対称な傾斜面を有している
ので、上記第(13)式〜第(15)式または上記第(19)式〜第
(21)式を満たすように、傾斜面の項角および構成材料の
屈折率の波長分散を設定することによって、波長変換素
子7からの異なる波長の変換光L11,L12,L13
を共通に平行光に変換することができる。
【0034】また、コリメートレンズは、図4に示され
た略円錐状のものなどに限定されるものではなく、さら
に、図5に例示するように、円錐の底面同士を合わせた
両面円錐形状10E、両面円錐形状の両先端部を平らに
切り取った形状10F、両面円錐形状の片方の先端のみ
を平らに切り取った形状10Gなどの形状を採用するこ
ともできる。
【0035】たとえば、図5(a) に示す両面円錐形状1
0Eの場合には、図6に示すように、入射側の傾斜面1
0cの項角α、出射側の傾斜面10dの項角β、構成材
料の屈折率の波長分散が、傾斜面10c,10dでスネ
ルの法則を適用して得られる下記第(22)式〜第(24)式が
満たされることにより、各変換光L11,L12,L1
3を共通にコリメートできる。
【0036】 cos(α+β) cos(α−θ1 ) +sin(α+β) [{n(λ1/2)}2 − cos2(α−θ1)]1/2 = cosβ ・・・・ (22) cos(α+β) cos(α−θ2 ) +sin(α+β) [{n(λ2/2)}2 − cos2(α−θ2)]1/2 = cosβ ・・・・ (23) cos(α+β) cos(α−θ3 ) +sin(α+β) [{n(λ3)}2 − cos2(α−θ3)]1/2 = cosβ ・・・・ (24) 図5に示された他の形状のコリメートレンズに関しても
同様である。
【0037】図7(a) 〜(f) 、図8(g) 〜(l) および図
9(m) 〜(p) は、上述の種々の形状のコリメートレンズ
10と、光ファイバ型波長変換素子7との位置関係を図
示したものである。図7(a) 〜(d) はコリメートレンズ
10の出射側の端面が平面となる配置を示している。ま
た、図7(e) および(f) ならびに図8(g) および(h)は
コリメートレンズ10の光入射側の端面が平面となる配
置を示している。また、図8(i) 〜(l) は光入射側の端
面が平面であり、かつ、この平面を波長変換素子7の出
射端面7bに密接させた配置を示している。密接させる
ことにより、光源装置の小型化が可能となる。さらに、
図9(m) 〜(p) は両面が傾斜面となったコリメートレン
ズ10の配置を示している。光入射側および出射側の両
方を傾斜面とすることにより、いずれか一方が傾斜面と
なったコリメートレンズに比較して、コリメートレンズ
への変換光の入射角を大きくとることができるので、コ
リメートレンズの入射面における反射を減少させること
ができる。
【0038】図10は、波長変換素子7からの変換光L
11,L12,L13を共通にコリメートすることがで
きるコリメートレンズの他の構成例を示す図である。こ
のコリメートレンズ11は、波長変換素子7の軸線と一
致させられる光軸11Aに対して異なる傾斜角を有する
回転対称な複数の傾斜面21,22,23を有してい
る。そして、たとえば変換光L11を第1の傾斜面21
に入射させ、変換光L12を第2の傾斜面L22に入射
させ、変換光L13を第3の傾斜面L23に入射させる
ことによって、変換光L11,L12,L13を共通に
コリメートするようにしている。
【0039】この場合、各傾斜面21,22,23を拡
張してできる円錐面の各項角を2α1 ,2α2 ,2α3
とし、コリメートレンズ11の構成材料の屈折率をnと
したとき、
【0040】
【数6】
【0041】が満足されれば、各変換光L11,L1
2,L13を同時にコリメートできる。すなわち、各傾
斜面21,22,23の光軸11Aに対する傾斜角を上
記の第(19)式〜第(21)式を満足する角度α1 ,α2 ,α
3 にそれぞれ設定することによって、波長変換素子7か
らの異なる波長の変換光L11,L12,L13を共通
にコリメートすることができる。
【0042】この図10の構成のコリメートレンズ11
では、上述の図2に示された円錐形状のコリメートレン
ズ10のように、屈折率の波長分散を考慮する必要がな
いという利点がある。また、この図10のコリメートレ
ンズ11では、上記第(9) 式の条件を満足しない場合、
すなわち、波長が短いほど放射角が大きいという条件が
満たされてない場合でも適応可能である。すなわち、現
存する光学材料はいずれも、短波長になるほど屈折率が
大きくなるという屈折率の波長分散を有しているので、
図2の構成のコリメートレンズ10では短波長の光ほど
入射面10aの縁部寄りの位置に入射される必要があ
る。これに対して、図10の構成では、短波長の変換光
の出射角がそれよりも長波長の変換光の出射角よりも小
さい場合であっても、これに対応した項角2α1 ,2α
2 ,2α3 の傾斜面を形成することで、屈折率の波長分
散によらずに良好に対応できるという利点がある。
【0043】なお、このコリメートレンズ11は、底面
11bから波長変換素子7からの変換光を入射させるよ
うにして用いられてもよく、この場合には、各傾斜面2
1,22,23を拡張して形成される各項角α1
α2 ,α3 が下記第(28)式〜第(30)式を満たすようにす
ればよい。
【0044】
【数7】
【0045】また、このコリメートレンズ11の他に
も、図4に示された略円錐形状に類似した形状のレンズ
を用いることができ、それぞれの円錐状の傾斜面に、異
なる伝播方向の変換光L11,L12,L13に対応し
て上記第(25)式〜第(27)式または第(28)式〜第(30)式を
満たすように傾斜角を異ならせて設定した第1の傾斜
面、第2の傾斜面および第3の傾斜面を設けることによ
り、各変換光L11,L12,L13を共通にコリメー
トすることができる。
【0046】さらに、波長変換素子7からの変換光の入
射側および出射側の両方に傾斜面を設けた図5の形状に
類似した形状のコリメータレンズを適用することもでき
る。この場合には、入射側の各変換光が入射する部分に
対応する傾斜角α1 ,α2 ,α3 および出射する部分に
対応する傾斜角β1 ,β2 ,β3 が、下記第(31)式〜第
(33)式が満たされるように、傾斜面を形成すればよい。
【0047】 cos(α1 +β1) cos(α1 −θ1) +sin(α1 +β1){n2 − cos21 −θ1)}1/2 = cosβ1 ・・・・ (31) cos(α2 +β2) cos( α2 −θ2) +sin(α2 +β2){n2 − cos22 −θ2)}1/2 = cosβ2 ・・・・ (32) cos(α3 +β3) cos( α3 −θ3 ) +sin(α3 +β3){n2 − cos23 −θ3)}1/2 = cosβ3 ・・・・ (33) なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではな
い。たとえば、上記の実施例では、基本波L1,L2の
各第2高調波L11,L12および和周波L13が波長
変換素子7から出射される場合を例に採っているが、こ
の実施例を応用して、基本波L1,L2の各第2高調波
ならびに和周波および差周波のうち少なくともいずれか
2種類の変換光を共通にコリメートして取り出すことが
できる構成とすることができる。この場合において、た
とえば図1の波長変換素子7により基本波L1,L2の
差周波(波長λ4 =λ1 λ2 /(λ2 −λ1 ))への波
長変換が可能であるためには、
【0048】
【数8】
【0049】が満たされる必要があり、この場合に、位
相整合がとれる放射角θ(λ4 )は、
【0050】
【数9】
【0051】で与えられることになる。したがって、こ
の差周波のコリメートが可能であるためには、図2の構
成のコリメートレンズ10を光入射側に傾斜面を位置さ
せて用いるときには、その構成材料の屈折率の波長分散
が、下記第(36)式を満たす必要がある。また、傾斜面を
光出射側に位置させて用いるときには、下記第(37)式を
満たす屈折率の波長分散を有する材料を用いる必要があ
る。さらに、図6の形状のものを用いるときには、下記
第(38)式が満たされている必要がある。なお、下記第(3
6)式〜第(38)式において、θ4 は、波長変換素子からの
差周波の出射角である。
【0052】
【数10】
【0053】また、図10の構成のコリメートレンズで
あれば、傾斜面側から光を入射させる場合には、下記第
(39)式を満たす回転対称な傾斜面が形成されている必要
があり、傾斜面を出射側に位置させるときには、下記第
(40)式を満たす回転対称な傾斜面が形成されている必要
がある。さらに、光の入射側および出射側の両方に、傾
斜面を形成するときに、下記第(41)式を満たす傾斜面が
入射側および出射側に形成されている必要がある。な
お、下記第(39)式および第(40)式において、α4 は、差
周波に対応した傾斜面とコリメートレンズの光軸とのな
す角である。また、下記第(41)式において、α4 は差周
波の変換光が入射される傾斜面の傾斜角であり、β4
差周波の変換光が出射される傾斜面の傾斜角である。
【0054】
【数11】
【0055】さらにまた、上記の実施例では、波長変換
素子7に2種類の基本波L1,L2を入射させている
が、相異なる波長を有する3種以上の基本波を入射させ
てもよい。たとえば、3種類の基本波を入射させたとき
には、各基本波の第2高調波として3種類の変換光と、
各基本波の和周波および差周波として6種類の変換光と
を発生させることができる。すなわち、たとえば入射基
本波の波長をそれぞれλ11,λ12,λ13とし、変換光の
波長をλ21,λ22,λ23,・・・・,λ29とすると、
【0056】
【数12】
【0057】を満たす9種類の変換光を得ることができ
る。このうち、少なくとも2種類の変換光が出射される
条件で波長変換素子7を作成すると、この波長変換素子
7からの各変換光は、異なる出射角で出射されるが、上
述の図4、図5、図7などに示されたコリメートレンズ
と類似のコリメートレンズを用いることにより、全ての
変換光を良好にコリメートすることができる。
【0058】また、上記の実施例では、第1および第2
の半導体レーザ光源1,2からの基本波L1,L2の合
波のために半透鏡5を用いているが、ダイクロイックミ
ラーなどの他の構成による合波が行われてもよい。その
他、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の設計変更を
施すことが可能である。
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明のコリメートレンズ
によれば、波長および/または伝播方向が異なる軸対称
な円錐状波面を有する複数の入射光を共通にコリメート
して取り出すことができる。また、上記のコリメートレ
ンズを用いた本発明の光源装置では、複数の基本波を光
ファイバ型の波長変換素子で波長変換して生成された複
数種類の変換光を共通にコリメートできる。すなわち、
波長の異なる光を共通のコリメートレンズを用いて良好
にコリメートして取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の光源装置の基本的な構成を
示す概念図である。
【図2】コリメートレンズの働きを説明するための図で
ある。
【図3】コリメートレンズの他の用い方を説明するため
の図である。
【図4】コリメートレンズの他の形状を例示する斜視図
である。
【図5】コリメートレンズの他の形状を例示する斜視図
である。
【図6】光入射側および光出射側の両方に傾斜面を形成
したコリメートレンズの働きを説明するための図であ
る。
【図7】コリメートレンズと波長変換素子との位置関係
を示す図である。
【図8】コリメートレンズと波長変換素子との位置関係
を示す図である。
【図9】コリメートレンズと波長変換素子との位置関係
を示す図である。
【図10】コリメートレンズの他の構成例を示す図であ
る。
【図11】光ファイバ型の波長変換素子を示す簡略化し
た斜視図である。
【図12】チェレンコフ放射方式を説明するための図で
ある。
【符号の説明】 1 第1の半導体レーザ光源 2 第2の半導体レーザ光源 7 光ファイバ型波長変換素子 7A コア 7B クラッド 10 コリメートレンズ 10a 傾斜面 11 コリメートレンズ 21 第1の傾斜面 22 第2の傾斜面 23 第3の傾斜面 L1 第1の基本波 L2 第2の基本波 L11 第1の基本波の第2高調波 L12 第2の基本波の第2高調波 L13 第1の基本波と第2の基本波との和周波

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の軸線に対称な円錐状の波面を有し、
    伝播方向および波長が相互に異なる複数種類の入射光を
    共通に平行光に変換するためのコリメートレンズであっ
    て、上記所定の軸線に対して所定の傾斜角をなす回転対
    称な傾斜面を有し、上記複数種類の入射光を共通に平行
    光に変換して出射させることができるように屈折率の波
    長分散を設定した材料で構成されていることを特徴とす
    るコリメートレンズ。
  2. 【請求項2】所定の軸線に対称な円錐状の波面を有し、
    伝播方向が相互に異なる複数種類の入射光を共通に平行
    光に変換するためのコリメートレンズであって、上記所
    定の軸線に対して上記複数種類の入射光の各伝播方向に
    それぞれ対応した相互に異なる傾斜角をなす回転対称な
    複数の傾斜面を有していることを特徴とするコリメート
    レンズ。
  3. 【請求項3】相異なる複数種類の波長の基本波を発生す
    る基本波生成手段と、非線形光学材料からなるコアがそ
    れよりも低屈折率のクラッドに取り囲まれた光ファイバ
    型で、上記基本波生成手段からの上記複数種類の波長の
    基本波が上記コアに入射され、この入射された基本波を
    各基本波の第2高調波ならびに各基本波の和周波および
    差周波のうちの少なくとも2種類以上の変換光に波長変
    換して、上記クラッド中に放射モードで放射し、その出
    射端面から所定の軸線に対称な円錐状の波面を有する上
    記変換光を出射する波長変換素子と、上記波長変換素子
    から出射された2種類以上の波長の変換光を共通に平行
    光に変換することができる上記請求項1または2記載の
    コリメートレンズとを含むことを特徴とする光源装置。
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