JPH0517938U - 少なくとも一部分が絶縁された複数の各導体を電気的接触で接続するためのコネクター装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フラットケーブルの接続コネクターに関し、
フラットケーブルの絶縁体の影響を受けず極めて小さい
接触ピッチで電気的接触と、十分で永久的な接触が得ら
れるコネクター装置を提供できるようにすることを目的
とする。 【構成】 プラスチック材料より成形された支持本体１
０と圧搾本体３０において、支持本体にあるリブ１２に
よりガイドされたコネクターケーブルは、接触素子１１
を有する支持本体と、圧搾素子３４を有する圧搾本体と
で互いに圧搾され、圧搾素子の圧搾部分36, 38で絶縁体
を貫通し、接触素子の弾力性をもって電気的接触を得る
ように構成されたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は少なくとも一部分が絶縁された複数の各導体を電気的接触で接続する ためのコネクター装置に関し、特に間隔を有して配列された複数の導線を有する フラットケーブルのコネクターに利用される。

【０００２】

【従来の技術】

第１に、マイクロエレクトロニクスにおいては小型化傾向に進んでおり、電気 的接触により多くの密接分離された電線又は導線を確実に接続するための継続的 必要性が増大している。ここで電線は離散的な個別電線、すなわちフラットケー ブルと呼ばれるものである。通常、接触素子は一端がピンで、及び他端にフォー ク型つまりほうき型の受容体を有し、また、接触素子は支持本体上で２つ以上の 列をなして配列され、さらに、接触素子は整合されたプラグ装置を受けるに適し ている。このソケット又はプラグピン間の距離は、各々標準化される。複数の絶 縁体のそばに複数の導線を有する電気的接続に、電線を同時にかん合するＵ字形 に配置する接触素子がなす、ことは一般的に知られている。圧搾本体の方法によ って支持本体のスロットされた接触素子の中に電線を圧搾し、この結果、接触素 子は整列された電線の絶縁体を貫通し電気的接触を得ることも知られている。圧 搾本体は切り込み接触素子の開放された終端が押し込まれる穴、つまりポケット を有する。

【０００３】 このＵ字形接触素子の脚の幅は、あらかじめ決められた弾性接触力が導線に加 わっている限り、あらかじめ決められた値より小さくなることはない。他方でこ の脚の幅は、たとえばフラットケーブルの導線ピッチの下限に決定する。

【０００４】 西独特許明細書第29 41 029 号によると、接触素子は各々の導線のため３つの 尖頭を有していることが知られている。この１番目と２番目の尖頭は相対して配 置され、３番目の尖頭が１番目の尖頭と２番目の尖頭との間のギャップに配置さ れる。これらの尖頭は、一本の導線が面取りされたスロットに対向する尖頭の先 で圧搾され得る１ヶのスロットを定義する。その接触素子によって、小さい外形 寸法のコネクターを作ることを意図している。しかし、電線の方向でコネクター の寸法は相対的に大きくなり、接触素子列が１列以上必要な場合には特に大きく なる。

【０００５】 このフラットケーブルの導線はほぼ丸い絶縁体で囲まれており、各々の絶縁体 はウエブで内部接続されている。Ｕ字形接触素子の場合、その脚の両端は絶縁体 を貫通し、導線を軽く変形させる圧力状態におく。導線と接触脚との間で得られ る非積極的かん合は、一定の接触力を得るに十分である。しかし、可とう性回路 構成すなわちシート導線の存在も知られる。そのようなフラットケーブルは、完 全に又は部分的に絶縁されている。そのフラットケーブルがＵ字形接続素子でか ん合される場合、電線は脚間で巻き上がるかも知れない、この結果、接触脚で十 分なかん合は達成されない。

【０００６】 米国特許第3 668 301 号で、コネクター手段が開示されているものに、支持本 体が各々一対の絶縁された電線を受けるチャンネル状ガイドを有している。空孔 は金属材料の接触差込（インサート）が配置されたガイドの底に形成されている 。圧搾素子によって各対の電線が円錘状にテーパーされる差込みの中にプレスさ れ、また、圧搾素子が絶縁体を貫通している。

【０００７】 その上、絶縁体は金属差込みの低い部分につぶされ、その結果、金属差込みは 導線に接触し、これにより、電気的に内部接続される。公知のコネクターについ ては、接触力保持に必要な力は、圧搾素子を保持する構造素子によって発生され る。これは構造素子が支持本体に関して固定的に配置されることを必要とする。 これらの部品は通常プラスチック材料から成るため、満足のゆく耐久接触力はプ ラスチック材料の有するコールドフロー特性により達成することができない。

【０００８】 上述の米国物件公報により鋭い端の穴で内部接続される導線を切り落とすこと も知られている。この導線の端は完全に穴の中に圧搾される。

【０００９】 本考案の目的は少なくとも一部分が絶縁された複数の各導体を電気的接触で接 続するためのコネクター手段であって断面形状と無関係のコネクターが、導線が 小さいピッチを持っているか無関係に、あらかじめ決められた一定接触力をもっ て接触素子とかん合をもたし得るものを提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

従来技術と同様に、本考案は金属性のＵ字形素子を実施例により薄形材料で形 成され得ることを提供する。しかしながら、本考案によるコネクターにおいて、 Ｕ字形素子の脚は導線を横切る平面に配置されている。本考案によるコネクター においては、この圧搾素子は逆Ｔ字形で、コネクターの横部分は、開放終端に圧 搾部分を有している。この横部分の長さ及び接触脚間距離は、このＵ字形素子の 接触部分間で圧搾素子を圧搾するとき、この導線が接触脚の開放終端で内側端に 曲げられ、圧搾部分は導線の横部分を導線の縦方向にかん合し、この導線は弾性 力により接触表面に対し圧搾されるように選定される。導線が絶縁体で完全に覆 われている時、導線は圧搾されすなわち脚の開放終端の内部端により転置され、 圧搾部分は絶縁体の横を導線の縦方向に向かって貫通する。この導線が一方にだ け絶縁体を有している時、この導線は圧搾され、接触脚の端で転置される、すな わち圧搾部分により貫通される。この導線と接触素子間の電気的接触は導線の絶 縁体の種類に無関係で達成される。

【００１１】 接触力はＵ字型接触素子と圧力素子との幾何学的配置で決定される。それらは 金属部品だけ含む密閉力システム(CLOSED FORCE SYSTEM) である。これにより永 久的接触力が達せられる。小さいピッチを持つ電線を用いるとき、脚の拡大は影 響がなくなり接触素子はどんな要求される幾何学的配置を持てる。ことに弾力的 接触圧力は、Ｕ字型接触素子の脚により発生する。 本考案によるこのコネクターは、電気的導電接触を有してフラット電線を接続 することにも有効に適応できる。フラット電線は丸形電線と同様に、同じ方法で 変形され、それらの縦軸の変化によりあらかじめ決められた弾性力で、接触素子 と共にかん合される。

【００１２】 上記２種類の電線が信頼性ある接触を有するための必要条件は、導線が正確に ガイドされることである。フラットケーブルの接続において、本考案の実施例は 、このガイドが弾力性脚の開放終端を越えＵ字型素子間に延在しているリブを含 み、そしてリブは脚と、脚を内部結合したウエブとの間に、間隔をおいて形成さ れた列の中にも延在している。そのようなガイドは、フラット電線のためには使 われない。複数のフラット電線を含む導体シートの場合、正確な誘導のためには 、シートの横側の端を精密にガイドされることで十分である。公知の導体シート は比較的に鋭い端を持ち、導体シートは横方向部分が比較的堅い。従って横のガ イドは、フラット電線、かつＵ字形接触素子、圧搾素子とを共に一直線にするの に十分である。

【００１３】 本考案の更に進んだ実施例によると、Ｔ字形圧搾素子は金属又はセラミックで 作られる。それらはプラスチック材料でも作ることができるが、プラスチック材 料は、永久負荷の上でそのコールドフロー特性（COLD FLOW PROPERTIES) のため 変形に起因することがある。

【００１４】 本考案の更に進んだ実施例によると、この支持本体と圧搾本体はプラスチック 材料で形成でき、この圧搾素子及びＵ字型接触素子は、むしろプラスチック材料 でモールドされることが良好である。

【００１５】 通常、電気的端子たとえばソケットは、Ｕ字型接触素子で接続されている。そ して金属で作られた時の圧搾素子でソケット又はピンを接続することが考えられ る。更に進んだ本考案の実施例によると、この圧力素子は他の電気的端子をある 規格の電気的回路素子で接続することができる。

【００１６】

【実施例】 図１においては、プラスチック材料で成形できるブロック状の支持本体１０が 示されている。この支持本体１０はＵ字形接触素子１１の列を収容し、Ｕ字形接 触素子は、例えばプラスチック材料の射出成形による支持本体材料の中にはめ込 まれている。支持本体１０の上部面、つまり支持面に台形で平行な断面形状のリ ブ１２があり接触素子１１間に延在している。各々のリブは接触素子１１の脚を 含む面に平行な面に位置している。接触部の開放された終端を越えて接触素子１ １の脚、及び接触素子１１の脚間の支持本体に定義された通路１４の中にリブが 伸びている。このガイドリブ１２は通路１６をガイドするために形成している。 ガイド通路１６のピッチＰは支持本体１０の上に示されたフラットケーブル１８ の導線ピッチと一致している。フラットケーブル１８の導線２０は導線間のウエ ブにより相互連結された絶縁体２２により囲まれている。支持本体１０の支持面 の上のフラットケーブルを配置すると、このフラットケーブルの単位ケーブルは リブ１２間の通路１６へ横並びになる。

【００１７】 下向きのウエブの狭幅部分３２を有する圧搾本体がフラットケーブル１８の上 に示される。延在された圧搾素子３４は、両端に丸味を帯びた圧搾部分36, 38を 有するウエブ狭幅部分３２にはめ込まれる。

【００１８】 圧搾素子３４のピッチは、フラットケーブル１８のピッチすなわち通路１６の ピッチと一致している。支持本体１０と圧搾本体３０は、どちらか一方に対して 支持本体と圧搾本体の圧搾は、参照図に図示されていないが、支持本体と圧搾本 体とが互いに押し合ったときに、この結果、圧搾素子３４はその対応する接触素 子と一列に整列される。圧搾素子の幅は接触素子１１の薄さと実質的に一致して いる。ピン２６は接触素子１１のウエブの下側に形成されて、たとえばコネクタ ー整合部品のソケットにはめ込まれる。

【００１９】 この接触素子と、フラットケーブル１８の導線２０との電気的接続は、支持本 体１０に対して圧搾本体３０が圧搾されることにより実行される。この接続によ り発生するフラットケーブル１８の変形は図３に詳細に示される。図３の圧搾及 び接触素子は図１に示されるものと少し異なる。類似又は等価する部品は先述の 実施例で用いた同じ参照番号によって示されているが、"a" の表示が付加してあ る。図３からわかるようにウエブ32ａは圧搾素子34ａと一体に形成され、電気的 端子となり得る。Ｕ字形の接触素子11ａは、ウエブ４４に弾力的に接続された脚 40, 42を含む。この圧力素子の横方向部分34ａの長さは、脚40, 42及びウエブ４ ４により定義された収容空間４６の幅より短いが、ウエブ32ａに導線の直径の２ 倍を加えた幅より大きい。圧搾本体３０と支持本体１０とが圧搾したときには、 この圧搾素子34ａは絶縁体２２を横からかみ合わせ、各々導線を収容空間４６の 方へＵ字形に変形させる。圧搾部分36ａ, 38ａは、導線の中心にほぼ垂直に絶縁 物を貫通し、機械的に導線２０を連結させる。導線２０は、図３に示されるよう に、軽く圧搾される。圧搾部分36ａ, 38ａと脚40, 42の表面端50, 52との間の圧 搾のため、絶縁体は端の位置に圧搾され、導線は端部50, 52により部分的にかん 合される。この操作の間、弾力的な脚40, 42は、互いに外部に少し歪められ、ウ エブ４４もまた、曲げ力を受ける。脚40, 42は、弾力的な接触力を導線２０の上 に働かせる。圧搾部分36ａ, 38ａにより広げられる力は、ほぼ脚40, 42に垂直で あるので効果的で非積極的なかん合が達成され、十分永久的な接触力が得られ、 この導線が内部張力又は他の力により接触素子11ａの空間４６の外へ動かされな いようにする。

【００２０】 脚40, 42が幾らか変形されるように設計されれば、脚は支持本体１０で限られ た動きとなるように位置することが要求される。しかし、圧搾素子34ａが、弾力 性を持っていれば、脚40, 42を堅固に支持することも可能である。このことは図 ３に一点鎖線６０で示し、この圧力部分36ａ, 38ａが相関的に可動するために圧 搾素子34ａに部分的に区切るスロットを示したものである。図３に示すように、 フラットケーブル１８が有する最小ピッチはＵ字形接触素子間の最少距離により あらかじめ決められている。この距離は、非常に小さいピッチのフラットケーブ ルが接触素子１１で効果的に接続され得るために、非常に小さくすることができ る。

【００２１】 図２においては、フラット電線７０が平行かつ互いに分離されて配置されてい る。この電線７０は可とう性の合成材料のシート材料７２に挿入されている。こ のようなシート電線は電子分野でしばしば使用される。ある場合、フラット電線 ７０は一面にだけ絶縁されている。図２に示すようなシート導線は、図３を参照 して詳細に説明したように、図１のコネクター接触素子１１により接続すること もできる。図２のケーブル使用では支持本体の案内リブ１２は省略される。この 場合、支持本体１０の支持表面は平坦である。

【００２２】 参照図には示されていないが、１つのガイドが、図２の導線配列の横側にあり 、そのガイドは、圧搾本体３０と支持本体１０がお互い圧搾される時、フラット 電線７０が関連する接触素子１１で一直線となり、またフラット電線７０が接触 素子11, 11ａの調整空間４６の中に形成されることを達成するために備えられて いる。

【考案の効果】

【００２３】 本考案によるコネクターは、接触素子に近隣の導線において、絶縁体の影響を 受けず極めて小さいピッチで、電気接触を有す複数の導体の接続を提供すること ができる。この接触素子及びこのような確かな電気的接続により、非常に小さい ピッチの接続でも十分で永久的な接触力が達成され得る。そして最終的には、本 考案によるコネクターは接触素子を持つ複数のフラット電線の接続にも適合され る。このフラット電線は、本考案による接触素子と圧搾素子との方法により確か に接続される。

【図面の簡単な説明】

【図１】フラットケーブル接続前の本考案に係るコネク
ターの分解斜視図である。

【図２】図１のフラットケーブルにかわって適用される
シート導線配列の斜視図である。

【図３】図１によるコネクターにおいて電線に接触素子
を接続した横断面図である。

【符号の説明】

１０…支持本体 11, 11ａ…接触素子 １２…リブ １４…通路 １６…通路 １８…フラットケーブル ２０…導線 ２２…絶縁体 ２６…ピン ３０…圧搾本体 32, 32ａ…ウエブ狭幅部分 34, 34ａ…圧搾素子 36, 36ａ, 38, 38ａ…接触部分 40, 42…脚 ４４…ウエブ ４６…収容空間 ６０…スロット ７０…フラット電線 ７２…シート材料

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも一部分が絶縁された複数の各
   導体を電気的接触で接続するための、特に間隔を有して
   配列された導線を有するフラットケーブルのコネクター
   装置であって、該コネクター装置は少なくとも１列の接
   触素子を支持する支持本体、を具備し、前記各接触素子
   は当該導線の縦軸方向に対して横方向に延在し、分離し
   て対向した一対の接触表面を有し、前記支持本体は前記
   各接触子間でガイド手段を含み、前記コネクター装置は
   該接触子の前記接触表面距離より小さい幅を有した一列
   の圧搾素子を含む圧搾本体を具備し、支持本体と圧搾本
   体がお互い圧搾されると、前記接触表面の対の接触面間
   で各々導体に適合され、その結果、絶縁体は部分的に変
   位し、さらに前記コネクター装置は、前記接触表面を導
   電的にかん合する該絶縁体から開放された前記導体の部
   分、を具備したコネクター装置において、前記接触面は
   金属製Ｕ字形の接触脚により形成され、前記圧搾素子が
   横方向部分を含む逆Ｔ字形部分を有し、前記横方向部分
   はそれら前記圧搾素子の開放終端で圧搾部分を有し、前
   記横方向部分の長さ、及び前記接触脚間の距離が前記Ｕ
   字形接触の接触脚間で前記圧搾素子を圧搾するときに、
   前記導体は前記接触脚の開放終端で内部端のまわりに曲
   げられ、その時絶縁体は変位するように選択されてお
   り、さらに前記圧力部分は前記導体横部を前記導体の縦
   方向へかん合して前記絶縁体を貫通し、その結果前記絶
   縁体より開放された導体部分は、前記圧搾部分の、前記
   導体部分の縦軸に垂直な導体部分に働く弾力的圧力で、
   前記圧搾表面に対し圧搾されることを特徴とする少なく
   とも一部分が絶縁された複数の各導体を電気接触で接続
   するためのコネクター装置。
2. 【請求項２】 前記Ｔ型圧搾素子は金属又はセラミック
   で形成されることを特徴とする請求項１に記載のコネク
   ター装置。
3. 【請求項３】 前記横方向部分の当該圧搾部分は弾力性
   があることを特徴とする請求項１又は２に記載のコネク
   ター装置。
4. 【請求項４】 前記圧搾素子は、プラスチック材料から
   成る圧搾本体により支持され、好ましくはプラスチック
   材料の中へ良好にはめ込まれていることを特徴とする請
   求項１又は２に記載のコネクター装置。
5. 【請求項５】 前記圧搾素子は電気的端子を有している
   ことを特徴とする請求項２に記載のコネクター装置。
6. 【請求項６】 前記Ｕ字形素子が導電性シート材料で形
   成され、前記ガイドは該Ｕ字形素子間に配置されたリブ
   により形成され、該ガイドは、前記脚と、該脚を内部接
   続するウエブと、の間に形成される空間に延在している
   ことを特徴とする請求項１に記載のコネクター装置。
7. 【請求項７】 前記ガイドリブが前記脚の開放された終
   端を越えて延在し、前記金属製Ｕ字形素子の該脚により
   定義された通路の中に延在することを特徴とする請求項
   ６に記載のコネクター装置。
8. 【請求項８】 前記支持本体はプラスチック材料で形成
   され、また前記Ｕ字形エレメントはプラスチック材料の
   中へ好ましくは、はめ込まれたことを特徴とする請求項
   １に記載のコネクター装置。