JPH05177493A - 工作機械用パレット - Google Patents
工作機械用パレットInfo
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- JPH05177493A JPH05177493A JP34118291A JP34118291A JPH05177493A JP H05177493 A JPH05177493 A JP H05177493A JP 34118291 A JP34118291 A JP 34118291A JP 34118291 A JP34118291 A JP 34118291A JP H05177493 A JPH05177493 A JP H05177493A
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- workpiece
- pallet
- workpiece mounting
- machine tool
- mounting surfaces
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 鉛直な側面を工作物取付面とする工作機械用
パレットにおいて、取付け可能な工作物の数を多くす
る。工作物の側面の加工に対する制約を少なくする。 【構成】 パレット31を5面以上、例えば正8角柱状と
し、8つある鉛直な側面をそれぞれ工作物取付面31a ,
…,31h とする。マシニングセンターの水平な主軸9に
取付けられた工具11により、パレット31に取付けられた
工作物6を加工する。 【効果】 多数の工作物を取付けることができ、必要な
場合は、隣接する取付面に工作物を取付けずに逃げとし
て干渉を防止できる。
パレットにおいて、取付け可能な工作物の数を多くす
る。工作物の側面の加工に対する制約を少なくする。 【構成】 パレット31を5面以上、例えば正8角柱状と
し、8つある鉛直な側面をそれぞれ工作物取付面31a ,
…,31h とする。マシニングセンターの水平な主軸9に
取付けられた工具11により、パレット31に取付けられた
工作物6を加工する。 【効果】 多数の工作物を取付けることができ、必要な
場合は、隣接する取付面に工作物を取付けずに逃げとし
て干渉を防止できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マシニングセンターな
どの工作機械にあって工作物を取付けるための工作機械
用パレットに関する。
どの工作機械にあって工作物を取付けるための工作機械
用パレットに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、金型製作における孔開けやフラ
イス削りなどの加工には、図5に一例を示しているよう
なマシニングセンターが使用される。このマシニングセ
ンターは、ベース1上にサドル2およびテーブル台3を
介してテーブル4が支持されている。このテーブル4
は、図示していない駆動源の駆動により、ベース1に対
して左右方向(X方向)および前後方向(Y方向)へ移
動するとともに、上下方向(Z方向)と平行なA軸を中
心として回転するものである。そして、前記テーブル4
上にはパレット5が取付けられる。このパレット5は、
鉛直な側面に工作物6が着脱可能に取付けられるもので
ある。なお、このパレット5については、後に詳述する
が、このパレット5は、4つの鉛直な側面にそれぞれ工
作物6が取付けられる4面タイプのものである。また、
前記ベース1の後側にはコラム7が設けられており、こ
のコラム7には主軸ヘッド8が支持されている。この主
軸ヘッド8は、図示していない駆動源の駆動により、Z
方向へ移動するものである。そして、前記主軸ヘッド8
には、Y方向を回転軸方向として回転駆動される水平な
主軸9が設けられている。この主軸9の先端部には、切
削加工用などの各種工具11を着脱自在に保持する工具ホ
ルダー12が着脱自在に取付けられるチャック13が設けら
れている。また、前記コラム7の側方位置には、工具マ
ガジン14が設けられている。この工具マガジン14は、例
えば、回行するチェーンに、工具ホルダー12を着脱自在
に保持する複数の保持部15を並べて設けたものである。
さらに、前記工具マガジン14と主軸9との間には、自動
工具交換装置(ATC)16が設けられている。このAT
C16は、周知のように、工具マガジン14と主軸9との間
で工具11を自動的に交換するものである。そして、切削
加工に際しては、主軸9とともに回転する工具11によ
り、パレット5に取付けられている工作物6の切削加工
を行う。その際、適宜テーブル4をY方向あるいはX方
向に移動させるとともに、主軸ヘッド8とともに主軸9
を上下動させる。さらに、必要に応じて、主軸9に取付
けられる工具11をATC16により交換する。このように
して、パレット5の1つの側面に複数の工作物6が取付
けられていれば、これら工作物6に対して順次加工を行
う。さらに、パレット5の複数の側面にそれぞれ工作物
6が取付けられていれば、ある側面に取付けられている
工作物6に対する加工の終了後、テーブル4を回転させ
て、例えば次に加工すべき工作物6が取付けられている
パレット5の側面を主軸9の方へ向けた上で、この側面
にある工作物6に対して加工を行う。こうして、パレッ
ト5の各側面の工作物6に対して順次加工を行う。
イス削りなどの加工には、図5に一例を示しているよう
なマシニングセンターが使用される。このマシニングセ
ンターは、ベース1上にサドル2およびテーブル台3を
介してテーブル4が支持されている。このテーブル4
は、図示していない駆動源の駆動により、ベース1に対
して左右方向(X方向)および前後方向(Y方向)へ移
動するとともに、上下方向(Z方向)と平行なA軸を中
心として回転するものである。そして、前記テーブル4
上にはパレット5が取付けられる。このパレット5は、
鉛直な側面に工作物6が着脱可能に取付けられるもので
ある。なお、このパレット5については、後に詳述する
が、このパレット5は、4つの鉛直な側面にそれぞれ工
作物6が取付けられる4面タイプのものである。また、
前記ベース1の後側にはコラム7が設けられており、こ
のコラム7には主軸ヘッド8が支持されている。この主
軸ヘッド8は、図示していない駆動源の駆動により、Z
方向へ移動するものである。そして、前記主軸ヘッド8
には、Y方向を回転軸方向として回転駆動される水平な
主軸9が設けられている。この主軸9の先端部には、切
削加工用などの各種工具11を着脱自在に保持する工具ホ
ルダー12が着脱自在に取付けられるチャック13が設けら
れている。また、前記コラム7の側方位置には、工具マ
ガジン14が設けられている。この工具マガジン14は、例
えば、回行するチェーンに、工具ホルダー12を着脱自在
に保持する複数の保持部15を並べて設けたものである。
さらに、前記工具マガジン14と主軸9との間には、自動
工具交換装置(ATC)16が設けられている。このAT
C16は、周知のように、工具マガジン14と主軸9との間
で工具11を自動的に交換するものである。そして、切削
加工に際しては、主軸9とともに回転する工具11によ
り、パレット5に取付けられている工作物6の切削加工
を行う。その際、適宜テーブル4をY方向あるいはX方
向に移動させるとともに、主軸ヘッド8とともに主軸9
を上下動させる。さらに、必要に応じて、主軸9に取付
けられる工具11をATC16により交換する。このように
して、パレット5の1つの側面に複数の工作物6が取付
けられていれば、これら工作物6に対して順次加工を行
う。さらに、パレット5の複数の側面にそれぞれ工作物
6が取付けられていれば、ある側面に取付けられている
工作物6に対する加工の終了後、テーブル4を回転させ
て、例えば次に加工すべき工作物6が取付けられている
パレット5の側面を主軸9の方へ向けた上で、この側面
にある工作物6に対して加工を行う。こうして、パレッ
ト5の各側面の工作物6に対して順次加工を行う。
【0003】ところで、前述のように鉛直な側面に工作
物が取付けられるパレットとしては、従来、鉛直な板体
の片面のみを工作物取付面とした片面タイプのものと、
鉛直な板体の両面をそれぞれ工作物取付面とした2面タ
イプのものと、直方体の4つの鉛直な側面をそれぞれ工
作物取付面とした4面タイプのものとがある。図5およ
び図6には、そのうち4面タイプのパレット5を示して
あるが、ここで、この従来の4面タイプのパレット5に
ついて詳しく説明する。このパレット5は、平面形状が
正方形の直方体状になっており、4つの鉛直な側面がそ
れぞれ工作物6の取付けられる工作物取付面5a,5b,5
c,5dになっている。そして、これら工作物取付面5a,
…,5dには、複数の水平なT溝20が形成されている。各
工作物取付面5a,…,5dのT溝20は、隣接する各工作物
取付面5a,…,5dへ抜けており、隣接する各工作物取付
面5a,…,5dの同高のT溝20と連続している。これらT
溝20は、工作物取付面5a,…,5dに工作物6を固定する
クランプ21を取付けるためのものである。このクランプ
21は、例えば図7に詳しく示すように、T溝20内に嵌合
するT溝嵌合部22から延びる支柱23の先端部に基板24が
回転可能に設けられている。さらに、この基板24の先端
部には、ねじ25が貫通状態で螺合されており、このねじ
25には、押え具26がT溝嵌合部22側の端部に回転可能に
設けられているとともに、ハンドル27が反対側の端部に
その径方向へ摺動可能に設けられている。そして、パレ
ット5に工作物6を取付けるにあたっては、まず、工作
物6を取付ける工作物取付面5a,…,5dの適当なT溝20
に隣接する工作物取付面5a,…,5dからクランプ21のT
溝嵌合部22を嵌入する。ついで、押え具26を工作物6の
端縁部の適当な位置に対向させた後、ハンドル27を操作
してねじ25を回すことにより、押え具26を工作物6へ締
め付ける。こうして、複数のクランプ21により、工作物
6を工作物取付面5a,…,5dに固定する。
物が取付けられるパレットとしては、従来、鉛直な板体
の片面のみを工作物取付面とした片面タイプのものと、
鉛直な板体の両面をそれぞれ工作物取付面とした2面タ
イプのものと、直方体の4つの鉛直な側面をそれぞれ工
作物取付面とした4面タイプのものとがある。図5およ
び図6には、そのうち4面タイプのパレット5を示して
あるが、ここで、この従来の4面タイプのパレット5に
ついて詳しく説明する。このパレット5は、平面形状が
正方形の直方体状になっており、4つの鉛直な側面がそ
れぞれ工作物6の取付けられる工作物取付面5a,5b,5
c,5dになっている。そして、これら工作物取付面5a,
…,5dには、複数の水平なT溝20が形成されている。各
工作物取付面5a,…,5dのT溝20は、隣接する各工作物
取付面5a,…,5dへ抜けており、隣接する各工作物取付
面5a,…,5dの同高のT溝20と連続している。これらT
溝20は、工作物取付面5a,…,5dに工作物6を固定する
クランプ21を取付けるためのものである。このクランプ
21は、例えば図7に詳しく示すように、T溝20内に嵌合
するT溝嵌合部22から延びる支柱23の先端部に基板24が
回転可能に設けられている。さらに、この基板24の先端
部には、ねじ25が貫通状態で螺合されており、このねじ
25には、押え具26がT溝嵌合部22側の端部に回転可能に
設けられているとともに、ハンドル27が反対側の端部に
その径方向へ摺動可能に設けられている。そして、パレ
ット5に工作物6を取付けるにあたっては、まず、工作
物6を取付ける工作物取付面5a,…,5dの適当なT溝20
に隣接する工作物取付面5a,…,5dからクランプ21のT
溝嵌合部22を嵌入する。ついで、押え具26を工作物6の
端縁部の適当な位置に対向させた後、ハンドル27を操作
してねじ25を回すことにより、押え具26を工作物6へ締
め付ける。こうして、複数のクランプ21により、工作物
6を工作物取付面5a,…,5dに固定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、鉛直な側面を
工作物取付面5a,…,5dとする前記従来のパレット5で
は、つぎのような問題があった。すなわち、1つの工作
物取付面5a,…,5dに取付けられる工作物6の数は、ク
ランプ21があることなどのために、制約されるが、前記
従来のパレット5では、工作物取付面5a,…,5dが最大
でも4つしかなかったため、1つのパレット5に取付け
られる工作物6の数が制約される。しかしながら、複数
の工作物6に対する加工能率を高めるには、1つのパレ
ット5に取付けられる工作物6の数をなるべく多くする
ことが望まれる。また、直方体状のパレット5の4つの
鉛直な側面を工作物取付面5a,…,5dとした前記従来の
パレット5では、工作物6における工作物取付面5a,
…,5dと反対側の正面以外の鉛直な側面を加工すると
き、主軸9などにパレット5の角部が干渉するおそれが
ある。
工作物取付面5a,…,5dとする前記従来のパレット5で
は、つぎのような問題があった。すなわち、1つの工作
物取付面5a,…,5dに取付けられる工作物6の数は、ク
ランプ21があることなどのために、制約されるが、前記
従来のパレット5では、工作物取付面5a,…,5dが最大
でも4つしかなかったため、1つのパレット5に取付け
られる工作物6の数が制約される。しかしながら、複数
の工作物6に対する加工能率を高めるには、1つのパレ
ット5に取付けられる工作物6の数をなるべく多くする
ことが望まれる。また、直方体状のパレット5の4つの
鉛直な側面を工作物取付面5a,…,5dとした前記従来の
パレット5では、工作物6における工作物取付面5a,
…,5dと反対側の正面以外の鉛直な側面を加工すると
き、主軸9などにパレット5の角部が干渉するおそれが
ある。
【0005】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、取付け可能な工作物の数を多くでき、あ
るいは、工作物の側面を加工するとき主軸などにパレッ
トの角部が干渉するおそれのない工作機械用パレットを
提供することを目的とする。
とするもので、取付け可能な工作物の数を多くでき、あ
るいは、工作物の側面を加工するとき主軸などにパレッ
トの角部が干渉するおそれのない工作機械用パレットを
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成しようとするもので、請求項1の発明は、工具が取付
けられる水平な主軸を有する工作機械に使用され、鉛直
な側面を工作物が着脱可能に取付けられる工作物取付面
とする工作機械用パレットにおいて、平面形状を5角形
以上の多角形状とし、5つ以上ある側面をそれぞれ工作
物取付面としたものである。
成しようとするもので、請求項1の発明は、工具が取付
けられる水平な主軸を有する工作機械に使用され、鉛直
な側面を工作物が着脱可能に取付けられる工作物取付面
とする工作機械用パレットにおいて、平面形状を5角形
以上の多角形状とし、5つ以上ある側面をそれぞれ工作
物取付面としたものである。
【0007】さらに、請求項2の発明の工作機械用パレ
ットは、工作物取付面が、この工作物取付面に工作物を
固定するクランプの取付け用のT溝を有しているが、こ
れらT溝は、隣接する工作物取付面の一方では縦向きに
し、他方では横向きにしたものである。
ットは、工作物取付面が、この工作物取付面に工作物を
固定するクランプの取付け用のT溝を有しているが、こ
れらT溝は、隣接する工作物取付面の一方では縦向きに
し、他方では横向きにしたものである。
【0008】
【作用】請求項1の発明の工作機械用パレットは、その
鉛直な側面からなる工作物取付面に工作物が取付けられ
る。その上で、この工作物は、工作機械の水平な主軸に
取付けられた工具により加工される。ところで、パレッ
トは、平面形状が5角形以上の多角形状となっていて、
5つ以上ある側面がそれぞれ工作物取付面となっている
ので、多数の工作物を取付けられる。また、工作物にお
ける工作物取付面と反対側の正面以外の鉛直な側面を加
工するようなときには、この側面側の隣接する工作物取
付面には工作物を取付けないでおくとよく、パレットの
平面形状が5角形以上の多角形状となっていることによ
り、主軸などにパレットの角部や他の工作物が干渉しな
い。
鉛直な側面からなる工作物取付面に工作物が取付けられ
る。その上で、この工作物は、工作機械の水平な主軸に
取付けられた工具により加工される。ところで、パレッ
トは、平面形状が5角形以上の多角形状となっていて、
5つ以上ある側面がそれぞれ工作物取付面となっている
ので、多数の工作物を取付けられる。また、工作物にお
ける工作物取付面と反対側の正面以外の鉛直な側面を加
工するようなときには、この側面側の隣接する工作物取
付面には工作物を取付けないでおくとよく、パレットの
平面形状が5角形以上の多角形状となっていることによ
り、主軸などにパレットの角部や他の工作物が干渉しな
い。
【0009】さらに、請求項2の発明の工作機械用パレ
ットでは、その工作物取付面のT溝を利用してクランプ
を取付け、このクランプにより工作物取付面に工作物を
固定する。その際、T溝が隣接する工作物取付面の一方
では縦向きになっており、他方では横向きになっている
ことにより、隣接する工作物取付面にそれぞれ工作物を
取付けるとき、両工作物取付面のクランプが互いに干渉
したりしない。
ットでは、その工作物取付面のT溝を利用してクランプ
を取付け、このクランプにより工作物取付面に工作物を
固定する。その際、T溝が隣接する工作物取付面の一方
では縦向きになっており、他方では横向きになっている
ことにより、隣接する工作物取付面にそれぞれ工作物を
取付けるとき、両工作物取付面のクランプが互いに干渉
したりしない。
【0010】
【実施例】以下、本発明の工作機械用パレットの一実施
例について、図1から図3を参照しながら説明する。な
お、本実施例のパレット31が使用される工作機械である
マシニングセンターは、例えば、先に説明した図5に示
すようなものであり、また、パレット31に工作物6を固
定するクランプ21も、先に説明した図7に示すようなも
のである。したがって、以下の説明において、マシニン
グセンターおよびクランプ21については、図5および図
7に付した符号を引用する。ただし、本実施例のパレッ
ト31が使用されるマシニングセンターは、パレット31が
取付けられるテーブル4の水平回転の角度割出しが、1
°程度の単位で可能なものである。前記パレット31は、
上下方向を軸方向とする正8角柱状になっており、平面
形状が正8角形になっている。そして、このパレット31
の8つの鉛直な側面は、それぞれ、工作物6が着脱可能
に取付けられる工作物取付面31a ,31b ,31c ,31d ,
31e ,31f ,31g ,31h になっている。また、各工作物
取付面31a ,…,31h には、それぞれ、クランプ21の取
付け用の平行な複数のT溝32,33が形成されている。こ
れらT溝32,33は、隣接する工作物取付面31a ,…,31
h の一方(31a ,31c ,31e ,31g )では、縦向きすな
わち鉛直に延びるものになっていて、パレット31の上下
の端面へそれぞれ抜けているが、他方(31b ,31d ,31
f ,31h )では、横向きすなわち水平に延びるものにな
っていて、隣接する両工作物取付面31a ,31c ,31e ,
31g へそれぞれ抜けている。
例について、図1から図3を参照しながら説明する。な
お、本実施例のパレット31が使用される工作機械である
マシニングセンターは、例えば、先に説明した図5に示
すようなものであり、また、パレット31に工作物6を固
定するクランプ21も、先に説明した図7に示すようなも
のである。したがって、以下の説明において、マシニン
グセンターおよびクランプ21については、図5および図
7に付した符号を引用する。ただし、本実施例のパレッ
ト31が使用されるマシニングセンターは、パレット31が
取付けられるテーブル4の水平回転の角度割出しが、1
°程度の単位で可能なものである。前記パレット31は、
上下方向を軸方向とする正8角柱状になっており、平面
形状が正8角形になっている。そして、このパレット31
の8つの鉛直な側面は、それぞれ、工作物6が着脱可能
に取付けられる工作物取付面31a ,31b ,31c ,31d ,
31e ,31f ,31g ,31h になっている。また、各工作物
取付面31a ,…,31h には、それぞれ、クランプ21の取
付け用の平行な複数のT溝32,33が形成されている。こ
れらT溝32,33は、隣接する工作物取付面31a ,…,31
h の一方(31a ,31c ,31e ,31g )では、縦向きすな
わち鉛直に延びるものになっていて、パレット31の上下
の端面へそれぞれ抜けているが、他方(31b ,31d ,31
f ,31h )では、横向きすなわち水平に延びるものにな
っていて、隣接する両工作物取付面31a ,31c ,31e ,
31g へそれぞれ抜けている。
【0011】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。マシニングセンターにより工作物6を加工す
るにあたっては、まずパレット31に工作物6を取付け
る。この工作物6は、クランプ21によりパレット31の工
作物取付面31a ,…,31h の適宜の位置に固定する。こ
のとき、T溝32が縦向きの工作物取付面31a ,31c ,31
e ,31g では、パレット31の上または下の端面からT溝
32にクランプ21のT溝嵌合部22を導入し、T溝33が横向
きの工作物取付面31b ,31d ,31f ,31h では、隣接す
る両工作物取付面31a ,31c ,31e ,31g のいずれかか
らT溝33にクランプ21のT溝嵌合部22を導入する。そし
て、工作物6を取付けたパレット31をマシニングセンタ
ーのテーブル4上に取付ける。それから、水平な主軸9
とともに回転する工具11により、パレット31に取付けら
れている工作物6を切削加工する。その際、適宜テーブ
ル4をY方向あるいはX方向に移動させるとともに、主
軸ヘッド8とともに主軸9を上下動させる。そして、パ
レット31のある工作物取付面31a ,…,31h に取付けら
れている工作物6の加工が終了したら、テーブル4を鉛
直なA軸を中心として適当な角度回転させることによ
り、例えば次に加工すべき工作物6が取付けられている
工作物取付面31a ,…,31h を主軸9の方へ向けた上
で、この工作物取付面31a ,…,31h にある工作物6に
対して加工を行う。こうして、パレット31の各工作物取
付面31a ,…,31h にそれぞれ取付けられている工作物
6に対して順次加工を行う。
説明する。マシニングセンターにより工作物6を加工す
るにあたっては、まずパレット31に工作物6を取付け
る。この工作物6は、クランプ21によりパレット31の工
作物取付面31a ,…,31h の適宜の位置に固定する。こ
のとき、T溝32が縦向きの工作物取付面31a ,31c ,31
e ,31g では、パレット31の上または下の端面からT溝
32にクランプ21のT溝嵌合部22を導入し、T溝33が横向
きの工作物取付面31b ,31d ,31f ,31h では、隣接す
る両工作物取付面31a ,31c ,31e ,31g のいずれかか
らT溝33にクランプ21のT溝嵌合部22を導入する。そし
て、工作物6を取付けたパレット31をマシニングセンタ
ーのテーブル4上に取付ける。それから、水平な主軸9
とともに回転する工具11により、パレット31に取付けら
れている工作物6を切削加工する。その際、適宜テーブ
ル4をY方向あるいはX方向に移動させるとともに、主
軸ヘッド8とともに主軸9を上下動させる。そして、パ
レット31のある工作物取付面31a ,…,31h に取付けら
れている工作物6の加工が終了したら、テーブル4を鉛
直なA軸を中心として適当な角度回転させることによ
り、例えば次に加工すべき工作物6が取付けられている
工作物取付面31a ,…,31h を主軸9の方へ向けた上
で、この工作物取付面31a ,…,31h にある工作物6に
対して加工を行う。こうして、パレット31の各工作物取
付面31a ,…,31h にそれぞれ取付けられている工作物
6に対して順次加工を行う。
【0012】前記実施例の構成によれば、パレット31を
正8角柱状にして、その8つの鉛直な側面をそれぞれ工
作物取付面31a ,…,31h としたので、従来の4面タイ
プのパレット5などよりも、パレット31における複数の
工作物6の取付け間隔をより小さくすることが可能にな
り、1つのパレット31により多数の工作物6を取付ける
ことが可能になる。すなわち、例えば、工作物6におけ
る工作物取付面31a ,…,31h と反対側の正面6aのみを
加工するようなときには、図1に示すように、全ての工
作物取付面31a ,…,31h に工作物6を取付けることも
でき、これにより、1つのパレット31に多数の工作物6
を取付けられる。一方、例えば横孔加工などで、工作物
6の正面6a以外の鉛直な側面6bを加工するようなときに
は、この側面6b側の隣接する工作物取付面31a ,…,31
h には工作物6を取付けないでおくとよい。これによ
り、隣接する工作物取付面31a ,…,31h 自体が逃げと
なって、主軸9などにパレット31の角部あるいは他の工
作物6が干渉することなく、工作物6の側面6bを加工で
きる。すなわち、パレット31を8角柱状にしたことによ
り、工作物6の側面6bの加工に対する制約が少なくな
る。さらに、T溝32,33を隣接する工作物取付面31
a ,…,31h の一方では縦向きにし、他方では横向き
にしたので、隣接する工作物取付面31a ,…,31h にそ
れぞれ工作物6をクランプ21により取付けるとき、両工
作物取付面31a ,…,31h のクランプ21が互いに干渉す
るのを防げる。これにより、パレット31における工作物
取付面31a ,…,31h の多さも生かせることになる。
正8角柱状にして、その8つの鉛直な側面をそれぞれ工
作物取付面31a ,…,31h としたので、従来の4面タイ
プのパレット5などよりも、パレット31における複数の
工作物6の取付け間隔をより小さくすることが可能にな
り、1つのパレット31により多数の工作物6を取付ける
ことが可能になる。すなわち、例えば、工作物6におけ
る工作物取付面31a ,…,31h と反対側の正面6aのみを
加工するようなときには、図1に示すように、全ての工
作物取付面31a ,…,31h に工作物6を取付けることも
でき、これにより、1つのパレット31に多数の工作物6
を取付けられる。一方、例えば横孔加工などで、工作物
6の正面6a以外の鉛直な側面6bを加工するようなときに
は、この側面6b側の隣接する工作物取付面31a ,…,31
h には工作物6を取付けないでおくとよい。これによ
り、隣接する工作物取付面31a ,…,31h 自体が逃げと
なって、主軸9などにパレット31の角部あるいは他の工
作物6が干渉することなく、工作物6の側面6bを加工で
きる。すなわち、パレット31を8角柱状にしたことによ
り、工作物6の側面6bの加工に対する制約が少なくな
る。さらに、T溝32,33を隣接する工作物取付面31
a ,…,31h の一方では縦向きにし、他方では横向き
にしたので、隣接する工作物取付面31a ,…,31h にそ
れぞれ工作物6をクランプ21により取付けるとき、両工
作物取付面31a ,…,31h のクランプ21が互いに干渉す
るのを防げる。これにより、パレット31における工作物
取付面31a ,…,31h の多さも生かせることになる。
【0013】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、パレット31の平面形状を8角形状とし
たが、パレットの平面形状は、5角形以上の任意の多角
形状にできる。いずれにせよ、パレットの5つ以上ある
鉛直な側面をそれぞれ工作物取付面とすればよい。ま
た、前記実施例では、隣接する工作物取付面31a ,…,
31h のT溝32,33の向きを変えたが、図4に示すよう
に、全ての工作物取付面31a ,…,31h のT溝33を水平
にするなどしてもよい。さらに、工作物取付面への工作
物の固定手段も、前記実施例のようなT溝32,33および
このT溝32,33を利用して取付けられるクランプ21に限
るものではなく、直接的なねじ止めなども可能である。
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、パレット31の平面形状を8角形状とし
たが、パレットの平面形状は、5角形以上の任意の多角
形状にできる。いずれにせよ、パレットの5つ以上ある
鉛直な側面をそれぞれ工作物取付面とすればよい。ま
た、前記実施例では、隣接する工作物取付面31a ,…,
31h のT溝32,33の向きを変えたが、図4に示すよう
に、全ての工作物取付面31a ,…,31h のT溝33を水平
にするなどしてもよい。さらに、工作物取付面への工作
物の固定手段も、前記実施例のようなT溝32,33および
このT溝32,33を利用して取付けられるクランプ21に限
るものではなく、直接的なねじ止めなども可能である。
【0014】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、工作機械用パ
レットの平面形状を5角形以上の多角形状とし、5つ以
上ある鉛直な側面をそれぞれ工作物取付面としたので、
従来の4面タイプのパレットなどよりも、1つのパレッ
トにより多数の工作物を取付けることが可能になる。ま
た、工作物における工作物取付面と反対側の正面以外の
鉛直な側面を加工するようなとき、この側面側の隣接す
る工作物取付面には工作物を取付けずに、この隣接する
工作物取付面自体を逃げとすることにより、主軸などに
パレットの角部や他の工作物が干渉することなく、工作
物の側面を加工でき、工作物の側面の加工に対する制約
が少なくなる。
レットの平面形状を5角形以上の多角形状とし、5つ以
上ある鉛直な側面をそれぞれ工作物取付面としたので、
従来の4面タイプのパレットなどよりも、1つのパレッ
トにより多数の工作物を取付けることが可能になる。ま
た、工作物における工作物取付面と反対側の正面以外の
鉛直な側面を加工するようなとき、この側面側の隣接す
る工作物取付面には工作物を取付けずに、この隣接する
工作物取付面自体を逃げとすることにより、主軸などに
パレットの角部や他の工作物が干渉することなく、工作
物の側面を加工でき、工作物の側面の加工に対する制約
が少なくなる。
【0015】さらに、請求項2の発明によれば、工作物
を固定するクランプの取付け用のT溝は、隣接する工作
物取付面の一方では縦向きにし、他方では横向きにした
ので、隣接する工作物取付面にそれぞれ工作物を取付け
るとき、両工作物取付面のクランプが互いに干渉するの
を防止できる。
を固定するクランプの取付け用のT溝は、隣接する工作
物取付面の一方では縦向きにし、他方では横向きにした
ので、隣接する工作物取付面にそれぞれ工作物を取付け
るとき、両工作物取付面のクランプが互いに干渉するの
を防止できる。
【図1】本発明の工作機械用パレットの一実施例を示す
平面図であり、全工作物取付面に工作物を取付けた状態
を示している。
平面図であり、全工作物取付面に工作物を取付けた状態
を示している。
【図2】同上各工作物取付面に1つおきに工作物を取付
けた状態を示す平面図である。
けた状態を示す平面図である。
【図3】同上パレットの斜視図である。
【図4】本発明の工作機械用パレットの他の実施例を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図5】従来の工作機械用パレットの一例を示すもの
で、このパレットが用いられるマシニングセンターの斜
視図である。
で、このパレットが用いられるマシニングセンターの斜
視図である。
【図6】同上パレットの斜視図である。
【図7】同上パレットにクランプにより工作物を取付け
た状態の断面図である。
た状態の断面図である。
6 工作物 9 主軸 11 工具 21 クランプ 31 パレット 31a ,31b ,31c ,31d ,31e ,31f ,31g ,31h 工作
物取付面 32,33 T溝
物取付面 32,33 T溝
Claims (2)
- 【請求項1】 工具が取付けられる水平な主軸を有する
工作機械に使用され、鉛直な側面を工作物が着脱可能に
取付けられる工作物取付面とする工作機械用パレットに
おいて、平面形状を5角形以上の多角形状とし、5つ以
上ある側面をそれぞれ工作物取付面としたことを特徴と
する工作機械用パレット。 - 【請求項2】 工作物取付面は、この工作物取付面に工
作物を固定するクランプの取付け用のT溝を有し、これ
らT溝は、隣接する工作物取付面の一方では縦向きに
し、他方では横向きにしたことを特徴とする請求項1記
載の工作機械用パレット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34118291A JPH05177493A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 工作機械用パレット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34118291A JPH05177493A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 工作機械用パレット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05177493A true JPH05177493A (ja) | 1993-07-20 |
Family
ID=18343992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34118291A Withdrawn JPH05177493A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 工作機械用パレット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05177493A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001038042A1 (fr) * | 1999-11-19 | 2001-05-31 | Makino Milling Machine Co., Ltd. | Machine-outil a commande numerique |
KR100899210B1 (ko) * | 2007-03-16 | 2009-05-26 | 이정숙 | 툴링 블럭 |
CN102689211A (zh) * | 2011-03-23 | 2012-09-26 | 哈尔滨建成集团有限公司 | 接收器工装 |
-
1991
- 1991-12-24 JP JP34118291A patent/JPH05177493A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001038042A1 (fr) * | 1999-11-19 | 2001-05-31 | Makino Milling Machine Co., Ltd. | Machine-outil a commande numerique |
KR100899210B1 (ko) * | 2007-03-16 | 2009-05-26 | 이정숙 | 툴링 블럭 |
CN102689211A (zh) * | 2011-03-23 | 2012-09-26 | 哈尔滨建成集团有限公司 | 接收器工装 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990311 |