JPH0517655Y2 - - Google Patents

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JPH0517655Y2
JPH0517655Y2 JP7803387U JP7803387U JPH0517655Y2 JP H0517655 Y2 JPH0517655 Y2 JP H0517655Y2 JP 7803387 U JP7803387 U JP 7803387U JP 7803387 U JP7803387 U JP 7803387U JP H0517655 Y2 JPH0517655 Y2 JP H0517655Y2
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urine collection
urine
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water
piston
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  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、便器に取り付けられる採尿器に関
するものである。
(従来技術及びその問題点) 従来、尿中に含まれる糖分等を判定して健康状
態を把握するために、便器に試薬をしみ込ませた
部材を設置し、この部材に尿が放尿されると尿中
の糖分と試薬とが反応して色変化を生じ、色変化
により健康状態を把握し得る便器が存在している
が、このような便器においては、試薬をしみ込ま
せた部材内において試薬と尿を反応させる簡単な
構造であるため、試薬と尿成分との反応が不十分
で、正確に尿中に糖分等を測定することはできず
信頼性に欠けるという問題点があつた。
(問題点を解決するための手段) 本考案は上記従来の問題点に鑑み案出したもの
であつて、便器内に放尿される尿を採尿し、この
尿を良好に希釈することのできる採尿器を提供せ
んことを目的とし、その要旨は、便器内に放尿さ
れる尿を採尿可能な採尿室を形成する採尿シリン
ダと、該採尿シリンダの下端部に同軸状に連結さ
れロータンクから洗浄水を導入可能なポンプ室を
形成するポンプシリンダと、前記採尿シリンダ及
びポンプシリンダ内を摺動移動するピストンを備
え、該ピストンの前記ポンプ室側への移動により
ポンプ室内に導入された洗浄水を前記採尿室側へ
圧送する管路を設け、該管路と連通状に前記採尿
シリンダの壁面に、採尿室内へ拡散状に洗浄水を
噴出し得るノズル口金を設けて構成したことであ
る。
(作用) 便器内に放尿される尿を採尿シリンダ内に良好
に採尿することができ、ピストンの移動により、
ポンプ室内に導入された洗浄水を管路を通してノ
ズル口金から拡散状に採尿された尿中に噴出させ
て、尿を洗浄水により良好に希釈し、試薬との反
応が良好に行なえる状態にすることができる。
(実施例) 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。
第1図は本例便器1の全体分解斜視図を示し、
第2図イ,ロには便器本体2の側面断面図を、第
3図には便器本体の平面図を示す。
図において、便器本体2の上面には便穴2aが
形成されており、この上面側に本体上カバー5が
設置され、さらに本例においては便器本体2の下
部部位が凹状に形成されて、その外方に本体左カ
バー3及び本体右カバー4が設置され、従来と同
様な洋風便器形状を呈するものであり、従来と同
様に便器本体2の後方上面には洗浄水を貯蔵し得
るロータンク6が設置されている。
本例においては、便器本体2の前端部位の下方
に採尿器7が設置されており、第2図に示すよう
に、便器本体の便穴2a下部の鉢部8は3段階の
面形状を呈しており、下方の水封を形成するトラ
ツプ部9より湾曲状に傾斜して上傾された第1鉢
面8aと、この第1鉢面8aよりさらに上方に湾
曲状に上傾した第2鉢面8bと、この第2鉢面8
bより水平状に形成された第3鉢面8cを有し、
第3鉢面8cの上部は便器本体2の便穴2aの周
縁を形成するリム10となつており、リム10の
内部中空部には水路Sが形成されており、この水
路Sは前記ロータンク6と連通され、ロータンク
内の洗浄水がこの水路S内に流入される構造とな
つており、リム10の下面側に形成されている洗
浄水孔10a,10bより鉢部8に洗浄水が流下
される構造となつている。又、トラツプ部9は排
水路Rと連通されており、トラツプ部9内の汚物
が排水路Rを通して外部に排出される。
本例においては、採尿器7が水平状の第3鉢面
8cに上方を開口した状態で設置されており、こ
の採尿器7の詳細は追つて説明する。
又、第2図ロに示すように、ロータンク6には
オーバーフロー管11が立設されており、このオ
ーバーフロー管11の下端部に前記水路Sと連通
する通水路が形成されており、この通水路を遮蔽
するように球状の弁球12を覆設されている。こ
の弁球12にはチエーン13が連結されており、
チエーン13の上端部にはロータンク6内の上部
部位に設置されたロータリーソレノイド14(第
12図ロ参照)の回動軸14dが連結されてい
る。
又、ロータリーソレノイド14の近傍のロータ
ンク6の側面には光電スイツチの検知部15が嵌
め込み状に設置されており、この光電スイツチの
検知部15には2本の管状の光フアイバー15
a,15bが連結され、各光フアイバー15a,
15bはロータンク6内を通つて、その下端部は
便器本体2の下方部位の本体右カバー4側に設置
されている光電スイツチ29(第10図参照)の
発光器29a及び受光器29bにそれぞれ接続さ
れており、光電スイツチ29の発光器29aより
光フアイバー15aを通しロータンク6の側壁よ
り外部に本例では赤色光が投射されている。
この光電スイツチ29の概要は第12図イに示
すが、発光側の光フアイバー15aの先端よりレ
ンズ等を介し外部に投射された赤色光内に使用者
の手が入ると、その反射光が検知部15にレンズ
等を介し開口している受光側フアイバー15bに
導入され、反射光は受光側フアイバー15bを通
つて便器本体2の下部に設置されている光電スイ
ツチ29のフオトダイオード等により構成される
受光器29bに導入されて使用者の手の存在が検
知され、この検知信号が光電スイツチ29に接続
されているマイクロコンピユーターにより構成さ
れている制御盤19に出力され、制御盤19から
の指令信号に基づいてソレノイド駆動回路14a
を介し前記ロータリーソレノイド14が作動さ
れ、ロータリーソレノイド14の回動軸14dが
約90°回転して前記チエーン13を上方に巻き上
げ、弁球12を開放し、ロータンク6内の貯水が
前記水路Sより鉢部8に流入されて、鉢部8内の
汚物が排水路Rに排出される構造となつている。
ロータリーソレノイド14の概略構造は第12
図ロに示し、ロータリーソレノイド14は、枠状
に形成された電磁部14aと、この電磁部14a
を励磁するコイル14bと、電磁部14a内に回
動可能に設けられた磁石からなるローター14c
と、このローター14cの中心部に突設された回
動軸14dとにより構成されており、コイル14
bに電流が供給されると電磁部14aが励磁され
てローター14cを約90°回転させ、このロータ
ー14cの回転に伴つて回動軸14dが回動し、
チエーン13を引き上げる構造となつている。
又、前記ロータンク6には外部の水道管16よ
り水道水を流入するためのボールタツプ17が設
けられており、このボールタツプ17はロータン
ク6内に浮動可能に設置されたフロート18によ
り開閉されて適宜ロータンク6内の水位を保持し
得る構造となつている。
第3図に示すように、光電スイツチ29の検知
信号に従つてロータリーソレノイド14が作動さ
れ、鉢部8内に洗浄水が供給される時には、前述
したように、鉢部8が3段階の鉢面8a,8b,
8cを形成しているため、便器本体2の弁穴2a
周縁のリム部10の洗浄孔10aより流下される
洗浄水は、第3図のW1に示すように渦流を形成
し、鉢部8の第1鉢面8a及び第2鉢面8bを洗
浄しつつトラツプ部9に汚物と共に渦流として吸
収される。又、前方側の洗浄水孔10bより少量
流下される洗浄水W2は、鉢部8の水平状の第3
鉢面8cを流下して前記大流量の渦流W1に吸収
される。汚物を含んだ渦流であるW1の前方側の
一部が第3鉢面8cに浮上することはあつても、
渦流W1の前方側の渦端は汚物を含まない洗浄水
であるため、渦流W1の渦端が第3鉢面8cに浮
上することにより第3鉢面8cが汚されることは
なく、第3鉢面8cは清潔に保持される。
従つて、この第3鉢面8cに設置される採尿器
7の上面側には汚物を含んだ水が流入することは
なく、後述する採尿器7内には尿及び洗浄水のみ
が流入可能である。
次に再び第1図に戻るが、第1図の本体右カバ
ー4の後方部位にはカートリツジケース20が本
体右カバー4の壁面に対し開閉可能に設置されて
おり、第10図に示すようにカートリツジケース
20はその側縁下部が本体右カバー4に設置され
ているピン24を介し矢印A方向に回動可能であ
り、本体右カバー4に対し上端部を外方に開放し
た状態にて外部より試薬カートリツジタンク21
を、このカートリツジケース20内に固着させる
ことができる。
即ち、試薬カートリツジタンク21は第9図
イ,ロ,ハに示すように、樹脂製の密封した方形
タンク形状に形成されており、内部に酵素試薬が
封入され、使用前においては、上方に突出した上
面凸部21aの空気孔K1はアルミ箔A1により封
止されており、一方、下方に突出している連結凸
部21bの下縁部にもアルミ箔A2が封着されて
内部は密閉されている。この連結凸部21bには
鍔部21cが形成され、さらに連結凸部21bの
周縁には溝状の嵌合溝21dが形成されている。
一方、前記カートリツジケース20にはホース
23が接続されており、ホース23の先端部には
ソケツト22が固設され、ソケツト22の内部に
は更にピン金具27が固設されている。従つて、
試薬カートリツジタンク21がカートリツジケー
ス20内に嵌着された時には、第9図イに示すよ
うに、カートリツジケース20に固設されたソケ
ツト22の嵌合孔22b内に試薬カートリツジタ
ンク21の連結凸部21bが嵌入し、係合溝21
dがソケツト22の係止リング22cに係止され
て固定され、その時にソケツト22の内部に固設
されているピン金具27の中心部のピン27aが
試薬カートリツジタンク21のアルミ箔A2を破
り、試薬カートリツジタンク21内に封入されて
いる試薬をソケツト22の導薬孔22aを介し前
記ホース23に流下させることができる。このホ
ース23は後述する採尿器7の試薬管Y6に接続
されている。
このようにしてカートリツジケース20内に試
薬カートリツジタンク21が嵌着され、その状態
でカートリツジケース20が閉じられると、試薬
カートリツジタンク21は本体右カバー4内に隠
蔽されることとなり、便器本体2の側面側に押し
付けられるが、便器本体2の側面側にはL字状に
形成された回動バー25が設置されており、試薬
カートリツジタンク21が便器本体2の側面側に
押し付けられることにより、この回動バー25が
下方に回動して、回動バー25の先端部に突出さ
れている針26が試薬カートリツジタンク21の
上面凸部21aに貼着されているアルミ箔A1
上方から破り、試薬カートリツジタンク21内に
空気が導入され、試薬カートリツジタンク21内
の試薬は良好にソケツト22の導薬孔22aより
流下することができる。
又、第10図に示すように、カートリツジケー
ス20の下方部位であつて本体右カバー4の内側
には近接スイツチ28が設置されており、この近
接スイツチ28により試薬カートリツジタンク2
1内の試薬の有無が常に検出される。即ち、近接
スイツチ28は試薬カートリツジタンク21内の
試薬の残量が無くなつた時には、試薬切れ信号を
制御盤19に出力することができる。
又、この近接スイツチ28の近傍には前述した
光電スイツチ29の発光器と受光器が設置されて
おり、共に本体右カバー4内に隠蔽状となつてい
る。
又、制御盤19は本体左カバー内の便器本体2
の側縁部に固設されて本体左カバー3により隠蔽
されている。
次に、採尿器7の構造について第4図、第5
図、第6図、第7図、第8図に基づき説明する。
採尿器7は、採尿シリンダ30と、この採尿シ
リンダ30と同軸状で下方に連結されているポン
プシリンダ31と、この採尿シリンダ30及びポ
ンプシリンダ31内を上下摺動可能なピストン3
2とを有しており、採尿シリンダ30の上端部に
突出状に形成されている上端鍔部30aが前記第
2図及び第3図の第3鉢面8cの上面とほぼ面一
状に設置されており、上端鍔部30aの下方の採
尿シリンダ30の周縁部はネジ部30fとなつて
おり、このネジ部30fに固着板33が下方より
螺入されて上端鍔部30aと固着板33が第3鉢
面8cの壁面を締め付けて採尿器7が便器本体2
に固定されている。
採尿シリンダ30の内部は円筒状の採尿室Cと
なつており、採尿シリンダ30の壁面には、採尿
室Cと連通する電極接続口30bと、対向位置に
穿設されたノズル孔30cと、電極接続口30
b、ノズル孔30cと90°変位した壁面に形成さ
れた洗浄スプレー孔30dと、サーミスタ孔30
eとが存在し、それぞれ、電極接続口30bには
外部より酸素電極34が螺入され、ノズル孔30
cにはノズル口金35が螺着され、洗浄スプレ孔
30dには外部より洗浄スプレ36が螺入され、
さらにサーミスタ孔30eには外部より棒状のサ
ーミスタ37が嵌入されている。
酸素電極34は、酵素試薬と尿中のブドウ糖が
酸化反応をおこす時に、酵素が酸素を消費するこ
とによる電極間の抵抗値の変化に基ずき、酸素消
費量を電流値として外部に出力することができる
ものである。
又、ノズル口金35は第8図イ,ロ,ハに示す
ような形状に形成されており、外周部にネジ部3
5bが形成され、本体部35aの上面側中央には
下部が円錐面を有する円錐孔35cが穿設されて
おり、この円錐孔35cの下面側から下方に拡開
した4個の拡散孔35d,35d,35d,35
dが穿設されている。
外部より円錐孔35c内に液体が流入されると
液体を4個の拡散孔35dを介し拡散し、採尿室
C内に噴射させることができ、本例では後述する
ようにこのノズル口金に試薬又は希釈水が流入さ
れるため、試薬と希釈水を拡散孔35dを介し採
尿室C内に拡散状に噴射させることができる。
採尿シリンダ30の内周部には2段状にOリン
グ溝30g及び30hが形成されており、各Oリ
ング溝30g及び30h内にはOリングO1及び
O2を嵌入可能となつており、ピストン32と採
尿シリンダ30の内周壁との液密性が確保されて
いる。
尚、採尿シリンダ30の前記Oリング溝30h
の下方部位には空気孔39が穿設されており、こ
の空気孔39を介し、採尿シリンダ30内をピス
トン32が上下動する際に、ピストン32の外周
に嵌着されたOリングO3と採尿シリンダ30内
に嵌着されたOリングO2間で圧縮される空気が
外部に排出され、ピストン32の上下動が円滑化
される。
尚、本例においては採尿シリンダ30の上方部
位の内径が下部部位の内径よりも広く形成されて
おり、ピストン32が採尿シリンダ30の上部に
摺動移動した時には、ピストンの外周壁と採尿シ
リンダ30の上部内周壁間に隙間Mが形成される
構造となつている。
一方、前記採尿シリンダ30の下端部に同軸状
に連結されるポンプシリンダ31は、その内部が
円筒状のポンプ室Pとなつており、上端部が採尿
シリンダ30の下端部の内壁側に嵌入して、採尿
シリンダ30の下端部に穿設されているネジ孔3
0i内に外部より止めネジ38を螺入することに
より、採尿シリンダ30と一体化されるものであ
る。
ポンプシリンダ31の下端部の基部31aには
中心部にピストン32のピストンロツド32bが
挿通可能なロツド孔31eが形成されており、こ
のロツド孔31eには2本のOリングO4が嵌着
されているとともに、その側方には水平方向に希
釈水導孔31c及びこれと対向状に試薬導孔31
dが形成されている。さらに基部31aの周縁部
には4個のビス孔31bが穿設されており、この
内部にビス40を螺入可能となつており、ビス4
0を介しポンプシリンダ31が採尿器7のベース
フレーム41に固設されている。
ベースフレーム41内には2本のガイドバー4
2,42が固定状に縦設されており、このガイド
バー42,42に上下方向に摺動移動可能にスラ
イドテーブル43が設置されている。スライドテ
ーブル43とガイドバー42の摺動部にはリニア
ベアリング44が嵌入されて、スライドテーブル
43の上下動の円滑化が図られている。さらにベ
ースフレーム41の左方部位にはボールネジを螺
設したボールネジシヤフト45が回転可能に縦設
されており、その下部及び上部はボールベアリン
グ46にて支持されている。このボールネジシヤ
フト45の上端部はベースフレーム41の上面側
に固設されているモーターフレーム49の内部に
突出しており、モーターフレーム49の上面に固
設されたステツピングモーター50のモーター軸
50aがボールネジシヤフト45の上端部に対向
されて両者はジヨイント部48にて連結されてい
る。
従つて、ステツピングモーター50が回転され
ることによりジヨイント部48を介しボールネジ
シヤフト45が回転される。尚、前記スライドテ
ーブル43の左端部にはナツト部43aが形成さ
れており、このナツト部43aとボールネジシヤ
フト45が螺合されているため、ボールネジシヤ
フト45の回転に従つて、ナツト部43aを介し
スライドテーブル43が上下方向にガイドバー4
2に沿つて摺動移動可能となつている。従つて、
スライドテーブル43が上下動されることにより
前記ピストンロツド32bを介しピストン32が
採尿シリンダ30及びポンプシリンダ31内を上
下動可能である。
又、ベースフレーム41の上部側にはリミツト
スイツチ47が設置されており、スライドテーブ
ル43の上昇端を検知できる構造となつており、
リミツトスイツチ47は制御盤19に電気的に接
続されている。
このような構造の採尿器7における配管構造を
第7図に示す。
前記ポンプシリンダ31の内部のポンプ室Pと
連通する前記希釈水導孔31cには導水管Y1
接続され、この導水管Y1には分岐状に水管Y2
混合管Y3が接続されており、水管Y2側には逆止
弁付電磁弁D1が設けられており、水管Y2は前述
したロータンク6に連通されて、洗浄水をロータ
ンク6より導入可能となつている。一方、混合管
Y3には逆止弁付電磁弁D3が設けられ、混合管Y3
の上端部は採尿シリンダ30のノズル孔30cに
連通されており、ノズル孔30cに螺着されたノ
ズル口金35を介し採尿室C内に試薬と希釈水を
供給することができる。
又、ポンプシリンダ31の試薬導孔31dには
導水管Y4が接続されており、導水管Y4は更に分
岐して排水管Y5と試薬管Y6となつており、排水
管Y5には逆止弁付電磁弁D2が設けられ、排水管
Y5は前記便器の鉢部8内と連通しており、鉢部
8内に排水可能な水路を形成している。一方、試
薬管Y6には逆止弁付電磁弁D4が設けられており、
試薬管Y6は前記試薬カートリツジタンク21と
ホース23を介し連通されており、試薬カートリ
ツジタンク21より試薬を導入可能な通路を形成
している。
又、採尿シリンダ30の洗浄スプレ孔30dに
は水管Y7が接続されており、水管Y7には逆止弁
付電磁弁D5が設けられているとともに、水管Y7
は外部の水道管と接続され外部より水道水を導入
可能な水路を形成している。尚、洗浄スプレ孔3
0d内に嵌装される洗浄スプレ36は採尿室C内
に拡散状に水を噴出可能である。
又、採尿シリンダ30のサーミスタ孔30eに
嵌入されているサーミスタ37は、サーミスタコ
ード37aを介し前記制御盤19に接続されてお
り、採尿室C内の温度を感知して適宜電気信号を
制御盤19に出力可能となつている。
次に、第11図には便器1の近傍のトイレの壁
面等に設置される操作盤51を示し、この操作盤
51を使用者が操作することにより、前記採尿器
7が制御盤19内の制御プログラムに従つて作動
されるものである。
即ち、操作盤51の上部部位には、尿中の糖分
等の濃度を数字で表示し得る表示部51aが形成
されておりLED等により構成されたものである。
又、その下方には測定準備スイツチE1と測定ス
イツチE2が並設されており、さらにその下方に
は希釈水補給用のスイツチE3と試薬補給用のス
イツチE4が並設され、各スイツチ間にはLED等
により構成される表示ランプL1,L2,L3,L4
L5,L6が設けられている。
尚、本例においては、前述した試薬カートリツ
ジタンク21内に酵素試薬としてのグルコースオ
キシダーゼが封入されており、このグルコースオ
キシダーゼは尿中のブドウ糖を酸化する酵素であ
る。
次に、前記制御盤19の制御内容を第15図
イ,ロ,ハに示すフローチヤートに基づいて第1
1図及び第7図を対照しながら説明する。
即ち、制御盤19はマイクロコンピユータによ
り構成されており、その内部のROM内に第15
図に示す制御プログラムが記憶されている。
第15図イ,ロ,ハにおいて、先ず電源プラグ
がONされると(S1)、前記近接スイツチ28が
試薬カートリツジタンク21内の試薬の残量を検
出し(S3)、残量が無い場合には、第11図の操
作盤51の試薬切れ表示ランプL6を点灯させる
(S4)。試薬残量が十分である場合には電源ラン
プL5が点灯される(S2)。
続いて、操作盤51の準備スイツチE1が使用
者により押された時(S5)には、以下の手順に
従つて採尿器7が作動されるが、使用者により希
釈水補給用のスイツチE3が押された時にはDの
フローチヤートに従つた制御が行なわれ、又、試
薬補給用のスイツチE4が押された時にはEのプ
ログラムに従つて制御が行なわれる。
ここでは準備スイツチE1が押された場合の流
れを先ず説明すると、準備スイツチE1が押され
た後に、ロータンク6の側方に設けられた光電ス
イツチ検知部15に手を近付けた時には光電スイ
ツチ29が作動して(S6)、ロータリーソレノイ
ド14がONされ便器内の鉢部8内に洗浄水が供
給される(S7)。又、同時にステツピングモータ
ー50がONされて(S8)、スライドテーブル4
3が上昇してリミツトスイツチ47の接点に当接
するまでピストン32を上昇させる(S10)。そ
の時には第7図に示す電磁弁D1がステツピング
モーター50の回転とともに開放され、ロータン
ク6より希釈水が水管Y2、導水管Y1を通りポン
プ室P内に流入される(S9)。リミツトスイツチ
47がONされると同時にステツピングモーター
50は逆転を開始し、ピストン32を下降させる
(S11)。その時には電磁弁D1は閉じられており、
逆に電磁弁D3が開かれてポンプ室P内に導入さ
れた希釈水が導水管Y1、混合管Y3を通り採尿室
Cに導入される(S12)。電磁弁D3が閉じられた
後にステツピングモーター50が更に逆転し、ピ
ストン32が上昇を開始する(S13)。その時に
は電磁弁D1が開かれて(S14)再びポンプ室P内
へ水管Y2を介し希釈水を導入する。電磁弁D1
閉じられるとステツピングモーター50が再び逆
転し、ピストン32が下降を開始する(S15)。
同時に電磁弁D2が開かれて(S16)、ポンプ室P
内の洗浄水が導水管Y4を通り排水管Y5を通して
便器の鉢部8内に排水される。電磁弁D2が閉じ
られるとステツピングモーター50が再び上昇を
始め(S17)、同時に電磁弁D1が開放されて
(S18)再びロータンク6より洗浄水が水管Y2
介しポンプ室P内に導入される。電磁弁D1が閉
じられると、採尿シリンダ30に設置されている
酸素電極34からの検知信号を入力し、採尿室C
内の酸素濃度が初期状態になつているかを判断す
る(S19)。即ち、十分に採尿室C、ポンプ室P、
混合管Y3、水管Y2、導水管Y1、導水管Y4、排水
管Y5が洗浄されたか否かが判断され、YESの場
合には既に(S44)にて開かれていた電磁弁D5
OFFされて、採尿室Cへの水管Y7を通しての水
道水の供給が遮断され(S20)洗浄が完了され
る。即ち、(S5)において準備スイツチE1が押さ
れた時には、常に採尿室C及びポンプ室P及びそ
の周辺の配管内の洗浄が十分に行なわれているか
否かが(S6)から(S20)において確認されるの
である。
十分に洗浄が行なわれていることが確認された
状態においては、(S21)からの本来の作動が開
始される。
即ち、ステツピングモーター50が正転されて
ピストン32が上昇し(S21)、その時には第7
図に示す電磁弁D1がステツピングモーター50
の回転とともに開放され、ロータンク6より希釈
水が水管Y2、導水管Y1を通りポンプ室P内に流
入される(S22)。スライドテーブル43がリミ
ツトスイツチ47に当接すると(S23)、ステツ
ピングモーター50が逆転されてピストン32が
下降を開始する(S24)。同時に電磁弁D2がONさ
れて開放され(S25)、ポンプ室P内の水が排水
管Y5を介して便器の鉢部8内に排出される。電
磁弁D2がOFFされた後、便器本体2に腰かけて
いる使用者が放尿すると(S26)、放尿された尿
は便器本体2の鉢部8の第3鉢面8c方向に飛ば
されて、第3鉢面8cに上方を開口している採尿
シリンダ30の採尿室C内に尿が流入される。即
ち、ピストン32は下降しているため採尿室Cは
空であり、放尿された尿が採尿室C内に溜められ
るのである。
この状態で操作盤51の測定スイツチE2がON
されると(S27)、ステツピングモーター50が
回転しピストン32が上昇を開始する(S31)。
しかし、前記スイツチE1が押された後、10分経
過してもスイツチE2が押されなかつた時には
(S28)、Cのプログラムにより前記(S8)に戻
り、ステツピングモーター50が繰り返し作動さ
れて採尿器7の洗浄が行なわれた後停止される
(S8〜S20)。又、準備スイツチE1が押された時に
は、ランプL1が0.5秒間隔で点滅し(S28)、その
後に点灯する(S29)。
再び(S27)に戻り正規の時間(10分以内)に
測定スイツチE2が押された時には、ステツピン
グモーター50が回転されてピストン32が上昇
し(S31)、その時に電磁弁D1が開かれてロータ
ンク6より希釈水がポンプ室P内に水管Y2、導
水管Y1を介し導入される。電磁弁D1が閉じられ
た後にステツピングモーター50は逆転してピス
トン32が下降を始めると(S33)、同時に電磁
弁D3が開放され(S34)、ポンプ室P内の希釈水
が導水管Y1及び混合管Y3を介し採尿室C内に導
入される。ここで採尿室C内に存在する尿が希釈
水にて希釈される。
電磁弁D3が閉じられた後に再びステツピング
モーター50が正転されてピストン32が上昇を
開始し(S35)、採尿室C内に存在する尿と希釈
水との混合水を上端部より外部の鉢部8に排出す
る。従つて、この状態では採尿室Cの隙間M内に
のみ尿と希釈水の混合液が残存することとなる。
ピストン32の上昇時に(S35)電磁弁D4が開
かれてカートリツジタンク21より試薬管Y6
び導水管Y4を介しポンプ室P内に試薬が吸い込
まれる(S35N)。電磁弁D4が閉じられた後に電
磁弁D3が開放され(S37)、ステツピングモータ
ー50が逆転されてピストン32が下昇を開始す
る(S36)。即ち、ポンプ室P内の試薬がポンプ
室Pから採尿室Cに送られて、採尿室Cでは尿と
希釈水と試薬とが混合した状態となる。尚、ノズ
ル口金35を介し採尿室C内に拡散状に試薬が噴
射されるため、採尿室C内における試薬と尿と希
釈水との混合は極めて円滑に行なわれる。
本例においては、このように(S31)〜(S37)
において、一旦採尿室Cに採尿した尿の大部分を
希釈し排出した後、試薬と混合する形式をとつて
おり、これは小量の尿を多量の試薬と反応させた
方(希釈倍率を高くすること)が、尿中のブドウ
糖の酸化が酵素試薬により良好に行なわれるため
であり、本例では希釈率は尿1に対し試薬30〜50
程度に設定している。即ち、従来においては便器
内で少量の尿を取るのは困難であつたのを、この
ような制御により微量の尿のみを採取したのと同
等な効果を得ているのである。
(S36),(S37)により採尿室C内で試薬と尿
と希釈水が混合する時が、第13図に示すaポイ
ントとなり、この状態で本例では20秒間測定待ち
を行ない、尿中のブドウ糖が酵素試薬により酸化
されて、酸素の減少に伴い酸素電極34の電極間
の抵抗値が増大し電流値が低くなる現象を、その
後に、酸素電極34より約10秒間入力する
(S39)。
即ち第13図に示すように、尿中にブドウ糖の
含有量が多い場合には極めて高速で酸素の酵素試
薬による消費が行なわれるため、酸素電極34の
電流値が急激に減少し、ブドウ糖の含有量が少な
い場合には差ほど電流値の変化は生じない。従つ
て、(S39)では10秒間、酸素電極34による電
流の変化値を測定している。この測定値は制御盤
19内のCPUに入力される。又、同時に(S38)
にてサーミスタ37を介し採尿室C内の温度測定
が行なわれ、この測定値もCPU内に入力される。
即ち、温度が低い時には尿中のブドウ糖と酵素試
薬との反応が活発でなく、温度により第14図に
示すような反応速度と濃度との対比線となるから
である。
第14図に示す対比線は第13図のb点からc
点、即ち(S39)における10秒間の電流の変化の
測定値を過去のデータに基づいてROM内に予め
記憶させておいたものであり、第13図における
b点からc点における速度(10秒間当りの電流の
変化値ΔA/ΔT)を横軸とした場合、縦軸には
尿内のブドウ糖の濃度が示され、(S39)で入力
された速度に基づきブドウ糖の濃度を瞬時に知る
ことができる。その時に(S38)のサーミスタ3
7より入力された温度値に対応した濃度値が第1
4図の線図よりCPU内にて算出される(S42)。
この濃度値は数字として操作盤51の表示部51
aに表示される(S48)。
又、測定終了時には電子ブザーにより合図が成
され(S47)、表示が所定時間行なわれた後には
測定ランプL2が消灯され、さらにランプL1が消
灯される(S49,S50)。
ブドウ糖の濃度が表示部51aに所定秒間表示
されると、ステツピングモーター50が回転され
てピストン32が上昇し(S40)、採尿室C内の
試薬と尿と希釈水との混合液を鉢部8内に排出す
る。その時に電磁弁D1が開かれてロータンク6
より希釈水がポンプ室P内に水管Y2、導水管Y1
を介し導入される(S41)。
次に、電磁弁D5がONされて外部の水道水が水
管Y7を介し採尿室C内に導入され、採尿室C内
が水道水により洗浄される(S44)。この時にス
テツピングモーター50が回転されてピストン3
2が下降し(S45)、同時に電磁弁D3が開放され
て(S46)、ポンプ室P内の希釈水が採尿室C内
に導入される。そのため導水管Y1及び混合管Y3
内が洗浄されることとなる。
電磁弁D3が閉じられた後、前述したBのフロ
ーチヤートに従つて、再びステツピングモーター
50が逆転しピストン32が上昇される(S13)
と、同時に電磁弁D1が開放されて(S14)ポンプ
室Pにロータンク6より洗浄水が吸い込まれる。
この時にも導水管Y1の洗浄が行なわれることと
なる。再びステツピングモーター50の逆転によ
りピストン32が下降し(S15)、電磁弁D2が開
かれると(S16)、ポンプ室Pから洗浄水が導水
管Y4及び排水管Y5を介して排水され、導水管Y4
及び排水管Y5が洗浄水により洗浄される。この
後、さらに(S17),(S18),(S19),(S20)を経
て管路内の洗浄が良好に行なわれ採尿器7の自浄
作用が完了する。このように本例においては、ピ
ストン32の上下動に伴つて、ポンプ室P内に希
釈水を導入し、その希釈水を採尿室C内に採取さ
れた尿に混入して尿を希釈し、さらに希釈された
尿をピストン32の上昇とともに外部に排出し、
隙間M内に僅かに残された希釈した尿に対しポン
プ室P内に吸引された試薬を採尿室Cにピストン
32を下動に伴つて噴出させ、少量の尿に対し大
量の試薬を混入させ、良好に試薬による酸化反応
に伴う尿中のブドウ糖の濃度を測定し、数値表示
させることができ、さらにその後にピストン32
の上下動に伴つて採尿室C及びポンプ室P及び周
辺の配管に洗浄水を通し、良好に洗浄して自浄作
用を行なわせ新たな測定に対処させることができ
る。
尚、使用者が希釈水補給用ボタンE3を押した
時には(S51)、ランプL3が点滅され(S52)、D
のプログラムにおける処理が行なわれる。即ち、
ステツピングモーター50がONされて(S53)、
リミツトスイツチ47にスライドテーブル43が
当接するまで(S55)ピストン32が上昇され、
その時に電磁弁D1が開かれて(S54)、ロータン
ク6内からポンプ室Pに洗浄水が吸い込まれる。
再びステツピングモーター50が逆転することに
よりピストン32が下降し(S56)、同時に電磁
弁D3が開かれることにより(S57)ポンプ室P内
の洗浄水が採尿室Cに送られる。再びステツピン
グモーター50が逆転することによりピストン3
2が上昇し(S58)、同時に電磁弁D1が開かれる
ことにより再びポンプ室P内に洗浄水が流入され
る(S59)。さらにステツピングモーター50が
逆転することによりピストン32が下降し
(S60)、同時に電磁弁D3が開放されてポンプ室P
より洗浄水が採尿室Cに送られる(S61)。この
(S58)〜(S61)までを5回程度繰り返す(S62)
ことにより、各配管中に含まれる気泡が取り除か
れる。
この操作は、例えば採尿器7の設置直後等に行
なわれるものであり、配管中の気泡を取り除いて
尿の希釈率と試薬の混合率が気泡により変化する
のを防ぎ、正確な測定値を得るために行なわれる
ものであり、配管全体を何度となく繰り返し洗浄
し内部の気泡を排出させるのである。最後には電
磁弁D5が開かれて水道水により洗浄され(S64)、
さらにBのプログラムにより(S13)〜(S20)
までの工程が行なわれる。
又、使用者が試薬補給のスイツチE4を押した
時には、Eのプログラムにおける処理が行なわれ
る。即ち、試薬カートリツジタンク21を取り変
えた時に行なわれる操作である。
その時にはスイツチE4がONされると(S65)、
ランプL4が点滅し(S66)、ステツピングモータ
ー50が回転してピストン32が上昇し(S67)、
その時に電磁弁D4がONされて(S68)、ポンプ室
P内に試薬が吸入される。リミツトスイツチ47
がONされると(S69)、ステツピングモーター5
0は逆転してピストン32は下降を開始し
(S70)、その時に電磁弁D3が開かれて(S71)、試
薬がポンプ室Pから採尿室Cに導入される。再び
ステツピングモーター50が逆転し(S72)、ピ
ストン32が上昇すると同時に電磁弁D4が開か
れて(S73)、再び試薬がポンプ室Pに導入され
る。再びステツピングモーター50が逆転するこ
とによりピストン32が下降すると(S74)、ポ
ンプ室P内の試薬が採尿室C内に導入される。そ
の時には電磁弁D3が開かれる(S75)。この
(S72)〜(S75)までのサイクルを5回繰り返し
(S76)、試薬管路、即ち試薬管Y6と導水管Y4
の気泡抜きが行なわれる。、最後には電磁弁D5
ONされて(S77)採尿室C内の試薬が洗浄され
試薬管路の気泡抜きが完了する。完了後にはラン
プL4が消灯する(S78)。
尚、本例においては試薬カートリツジタンク2
1内にグルコースオキシダーゼを封入して尿中の
ブドウ糖の濃度を測定する例を示したが、試薬カ
ートリツジタンク21内にビリルビンオキシダー
ゼを封入しておけば尿中のビリルビンの濃度を測
定することができ、肝臓病の健康診断に有効とな
る。さらに試薬カートリツジタンク21内にラク
テートデシドロギナーゼ(Ractate
Dehydrogenase)を主成分とする試薬を封入さ
せておけば、尿中の乳酸の濃度を良好に測定する
ことができる。さらに試薬カートリツジタンク2
1内にコレステロールオキシダーゼを封入してお
けば、尿中の油脂の濃度を簡易に知ることができ
る。
尚、これらの試薬は単独で試薬カートリツジタ
ンク21に封入したものであつてもよく、又、各
試薬を混合したものを使用してもよい。
尚、各試薬を単独で使用し尿中のブドウ糖の他
に、ビリルビン、ラクテイト、油脂等をも同時に
測定する機能を備えた便器とする時には、それぞ
れ単独の配管により独立の採尿器7を便器に複数
個設置して、各採尿器7よりそれぞれブドウ糖濃
度、ビリルビン濃度、ラクテイト濃度、油脂濃度
を同時に測定することも可能である。
このように本例においては、採尿器7をピスト
ン構造とし、ピストンの上下動により下方のポン
プ室と上方の採尿室を交互に容積変化させて、希
釈水及び試薬等を良好に各室内に圧入させること
ができ、圧入時にはノズル金具35の混合作用に
より良好に採尿室内にて尿と試薬とが混合される
こととなり、反応を極めて良好に行なわせること
ができる。しかも隙間Mに残存した僅かな尿のみ
を採取して大量の試薬により反応させるため、極
めて正確に尿中のブドウ糖等を測定することがで
きるものである。
又、本例にあつては、ロータンク6内にロータ
リーソレノイド14を設置し、従来の上下動を伴
うスライド式のソレノイドに比し可動範囲が狭い
ため、コンパクトにロータンク6内に設置してロ
ータンク6の貯水容量を十分に確保し得るととも
に、ロータリーソレノイド14の静寂性により排
水時等における騒音を軽減させることができ、
又、このロータリーソレノイド14を作動させる
ために光フアイバーを用いた光電スイツチ29を
採用したため、従来のようにロータンク内に光電
スイツチが突出することがなく、コンパクトにロ
ータンクに感知部15を固設させることができ、
しかもフアイバーは電気配線を伴わないためロー
タンク内の水中を配管させることもでき、従来の
ように光電スイツチがロータンク内の水分により
電気的な故障を生ずることがなく、良好な作動状
態を維持し得る。
(考案の効果) 本考案の採尿器は、便器内に放尿される尿を採
尿可能な採尿室を形成する採尿シリンダと、該採
尿シリンダの下端部に同軸状に連結されロータン
クから洗浄水を導入可能なポンプ室と形成するポ
ンプシリンダと、前記採尿シリンダ及びポンプシ
リンダ内を摺動移動するピストンを備え、該ピス
トンの前記ポンプ室側への移動によりポンプ室内
に導入された洗浄水を前記採尿室側へ圧送する管
路を設け、該管路と連通状に前記採尿シリンダの
壁面に、採尿室内へ拡散状に洗浄水を噴出し得る
ノズル口金を設けて構成したことにより、便器内
に放尿される尿を採尿シリンダ内に良好に採尿す
ることができ、ピストンの移動により、ポンプ室
内に導入された洗浄水を管路を通してノズル口金
から拡散状に採尿された尿中に噴出させて、尿を
洗浄水により良好に希釈し、試薬との反応が良好
に行なえる状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
図は本考案の実施例を示し、第1図は本例便器
の分解斜視図、第2図イは第1図の便器本体の側
断面図、第2図ロは第2図イにロータンクを取り
付けた便器本体の側断面図、第3図は第2図ロの
平面図、第4図は採尿器の断面図、第5図は第4
図の要部側面図、第6図は第4図の採尿シリンダ
及びポンプシリンダを示し、第6図イは側面断面
図、第6図ロは第6図イの平面図、第6図ハは第
6図イの底面図、第7図は採尿器の採尿シリンダ
とポンプシリンダにおける配管構成図、第8図は
第4図の採尿シリンダ内に螺着されるノズル口金
を示し、第8図イはその断面図、第8図ロはその
平面図、第8図ハはその底面図、第9図はカート
リツジタンクを示し、第9図イはその断面図、第
9図ロはその平面図、第9図ハはその側面図、第
10図はカートリツジタンクを本体カバーに取り
付けた状態を示す要部断面図、第11図は操作盤
の正面図、第12図イは光電スイツチとロータリ
ーソレノイドの配線構成図、第12図ロはロータ
リーソレノイドの概略構成図、第13図は試薬混
合時における時間と酸素電極の電流変化を示す説
明図、第14図は単位時間当りの電流の変化値と
ブドウ糖濃度の関係を示す関係線図、第15図
イ,ロ,ハは制御盤のROM内に記憶されている
採尿器の制御プログラムを示すフローチヤート図
である。 1……便器、2……便器本体、2a……便穴、
3……本体左カバー、4……本体右カバー、5…
…本体上カバー、6……ロータンク、7……採尿
器、8……鉢部、8c……第3鉢面、10a,1
0b……洗浄水孔、14……ロータリーソレノイ
ド、15……光電スイツチの検知部、20……カ
ートリツジケース、21……試薬カートリツジタ
ンク、22……ソケツト、27……ピン金具、3
0……採尿シリンダ、31……ポンプシリンダ、
32……ピストン、34……酸素電極、35……
ノズル口金、36……洗浄スプレ、37……サー
ミスタ、39……空気孔、50……ステツピング
モーター、51……操作盤、C……採尿室、P…
…ポンプ室、D1〜D5……逆止弁付電磁弁、E1
E4……スイツチ、M……隙間、L1〜L6……表示
ランプ、Y1〜Y7……配管。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 便器内に放尿される尿を採尿可能な採尿室Cを
    形成する採尿シリンダ30と、該採尿シリンダ3
    0の下端部に同軸状に連結されロータンク6から
    洗浄水を導入可能なポンプ室Pを形成するポンプ
    シリンダ31と、前記採尿シリンダ30及びポン
    プシリンダ31内を摺動移動するピストン32を
    備え、該ピストン32の前記ポンプ室P側への移
    動によりポンプ室P内に導入された洗浄水を前記
    採尿室C側へ圧送する管路Y3を設け、該管路Y3
    と連通状に前記採尿シリンダ30の壁面に、採尿
    室C内へ拡散状に洗浄水を噴出し得るノズル口金
    35を設けたことを特徴とする便器の採尿器。
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