JPH05176175A - 画像データ圧縮方法 - Google Patents

画像データ圧縮方法

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JPH05176175A
JPH05176175A JP35577191A JP35577191A JPH05176175A JP H05176175 A JPH05176175 A JP H05176175A JP 35577191 A JP35577191 A JP 35577191A JP 35577191 A JP35577191 A JP 35577191A JP H05176175 A JPH05176175 A JP H05176175A
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英俊 中西
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 原画像と伸長画像との差分をとる演算を画像
全領域について複数段階に亘って行なうことを必要とせ
ずに復元画像の画質劣化を抑制することができ、かつ、
保存すべきデータ量を少なくする。 【構成】 原画像データDoを圧縮して圧縮画像データ
Dcを求め、この圧縮画像データDcを伸長して第0次
の伸長画像データDr0を求める。つぎに、原画像デー
タDoと第0次の伸長画像データDr0とに基づいて第
1次の低画質領域を抽出し、この低画質領域内において
原画像データDoと第0次の伸長画像データDr0との
差分を圧縮して第1次の圧縮差分データDd1を得る。
さらに、第1次の圧縮差分データDd1を伸長した伸長
差分データと第0次の伸長画像データDr0とを加算し
て第1次の伸長画像データDr1を求める。こうして、
低画質領域の画像が所定の画質ランク以上となるまで圧
縮差分データを求める処理を繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば印刷製版用の
画像データを圧縮する方法に関し、特に非可逆符号化に
よって多値画像データを圧縮する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷製版用の画像データはデータ量が膨
大なため、画像データをそのまま記憶するには膨大なメ
モリ容量が必要となり、また、データ転送に多大の時間
を要する。そこで、画像データを符号化して画像データ
を圧縮することにより、そのデータ量を減少させる画像
データ圧縮方法が一般に利用されている。
【0003】多値画像データの符号化方法としては、い
わゆるベクトル量子化や直交変換などの技術が用いられ
る。直交変換としては、ディスクリートコサイン変換
(以下、「DCT変換」と呼ぶ)やアダマール変換が知
られている。これらの符号化方法は、高圧縮率で画像デ
ータを圧縮することが可能であるが、その反面、圧縮画
像データを復元して得られる画像データが圧縮前の画像
データと完全には一致しない、いわゆる非可逆の符号化
方法である。商業印刷用の多値画像データはそのデータ
量が膨大なので、非可逆符号化方法による圧縮の必要性
が特に高いものの一つである。
【0004】ところで、商業印刷用の画像では、高い画
像品質(例えば、肌の滑らかさ、エッジのシャープさな
ど)が要求される。しかし、非可逆符号化方法で圧縮し
た画像データを復元して画像を再現すると、画像によっ
ては画質の劣化が肉眼で見える程度になってしまい、商
業印刷用の画像として利用できない場合がある。一般的
には、圧縮率が高いほど復元画像の画質の劣化が大きい
という傾向がある。
【0005】復元画像の画質の劣化を抑えつつ圧縮率を
高める方法として、特開昭63−45684号公報に記
載された方法が知られている。この従来方法では、原画
像と圧縮・伸長後の伸長画像との差分を取って圧縮し、
圧縮された差分が圧縮画像とともに保存される。また、
この従来公報の第3頁右下欄および第5図には、圧縮前
のデータと圧縮後に伸長して得られたデータとの差分を
求める演算を多段階に亘って繰り返す技術も開示されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来の方法では、演算の各段階において画像全領域につ
いて原画像と伸長画像との差分を取るので、差分をとる
演算にかなりの時間がかかってしまうという問題があっ
た。また、差分を圧縮して保存するものの、全画像につ
いての差分データを複数セット保存するのでかなりのデ
ータ量になってしまうという問題があった。
【0007】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、原画像と伸長画
像との差分をとる演算を画像全領域について複数段階に
亘って行なうことを必要とせずに復元画像の画質劣化を
抑制することができ、かつ、保存すべきデータ量を少な
くすることのできる画像データの圧縮方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、請求項1に記載した画像データ圧縮方法は、(a)
処理対象画像の原画像データを所定の大きさの画素ブロ
ックごとに非可逆符号化で圧縮することによって、圧縮
画像データを生成する工程と、(b)前記圧縮画像デー
タを伸長することによって、伸長画像データを生成する
工程と、(c)前記原画像データと前記伸長画像データ
とを比較することによって、前記伸長画像データによっ
て表わされる復元画像の画像品質を示す画像品質指標
を、前記画素ブロックごとに求める工程と、(d)前記
画素ブロックごとに前記画像品質指標を所定のしきい値
と比較することによって、前記画像品質指標が前記しき
い値に達しない画素ブロックを画質劣化ブロックとして
特定する工程と、(e)前記画質劣化ブロックを含む低
画質領域について、前記原画像データと前記伸長画像デ
ータとの差分を表わす差分データを求めるとともに、当
該差分データを圧縮して圧縮差分データを作成する工程
と、(f)前記圧縮差分データを伸長することによっ
て、伸長差分データを作成する工程と、(g)前記伸長
差分データと前記伸長画像データとを加算することによ
って、補正された伸長画像データを作成する工程と、
(h)前記補正された伸長画像データと前記原画像デー
タとに基づいて、前記工程(d)において画質劣化ブロ
ックが検出されなくなるまで前記工程(c)ないし工程
(g)を繰り返す工程と、(i)前記工程(c)ないし
工程(g)の繰り返しによって得られた圧縮差分データ
を前記圧縮画像データとともに保存する工程と、を備え
る。
【0009】
【作用】原画像データと伸長画像データとの差分を表わ
す伸長差分データで補正された伸長画像データに基づい
て、低画質領域が検出されなくなるまで差分データを繰
り返し求めて行くので、低画質領域の画質を所定のレベ
ル以上とするための差分データを容易に求めることがで
きる。圧縮差分データは、低画質領域のみについて保存
するので、原画像と伸長画像との差分をとる演算を画像
全領域について複数段階に亘って行なうことを必要とせ
ずに復元画像の画質劣化を抑制することができ、圧縮後
の画像データのデータ量を過度に増大させることがな
い。
【0010】
【実施例】図1は、この発明の一実施例を適用して画像
データの圧縮を行なう画像処理システムを示すブロック
図である。この画像処理システムは、画像入力装置1と
画像データ圧縮装置2とを備えている。画像入力装置1
は、例えば原稿の画像データを読み取る読取スキャナで
ある。
【0011】画像データ圧縮装置2は、CPU210
と、バスライン220とを備えており、バスライン22
0には、メモリ231と、圧縮伸長処理部232と、差
分処理部233と、統計処理部234と、領域連結処理
部235と、フレームメモリ236とが接続されてい
る。フレームメモリ236にはD/A変換器237とC
RT238とが順次接続されている。バスライン220
には、さらに、画像入力装置1と接続されるインタフェ
イス241と、他の外部装置との通信を行なうための通
信インタフェイス242と、大容量の画像データを保存
するための光磁気ディスク243および磁気ディスク2
44と、キーボード245と、マウス246とが接続さ
れている。
【0012】図2は、実施例の処理手順を示すフローチ
ャートである。また、図3は実施例において順次作成さ
れる画像データを示す概念図、図4は実施例において処
理の対象となる画像を示す概念図である。図4に示すよ
うに、この画像IPは、人物と書籍と時計の画像部分を
含んでいる。
【0013】図2のステップS1では、この画像IPの
画像データDo(以下、「原画像データ」と呼ぶ)が画
像入力装置1によって読み取られ、インタフェイス24
1を介して画像データ圧縮装置2の光磁気ディスク24
3に格納される(図3(a)参照)。
【0014】ステップS2では、圧縮伸長処理部232
が原画像データDoを圧縮し、圧縮画像データDcを作
成する(図3(b)参照)。この際、オペレータは圧縮
方法(アダマール変換、DCT変換などの非可逆符号化
方法)と、圧縮パラメータ(量子化ステップ幅、符号化
コード、保存する符号化係数の数など)とをマウス24
6やキーボード245を用いて選択する。圧縮率は、圧
縮パラメータによって変化する。磁気ディスク244に
は、複数組の圧縮パラメータが予め格納されており、そ
の中の1組がオペレータの指定に応じて磁気ディスク2
44から圧縮伸長処理部232に転送される。なお、圧
縮パラメータを直接選択する変わりに、圧縮率のレベル
を示す圧縮ランクをオペレータが指定し、圧縮ランクに
応じた圧縮パラメータが磁気ディスク244から読出さ
れるようにしてもよい。
【0015】直交変換やベクトル量子化による圧縮方法
を採用した場合には、画素ブロック(例えば8×8画素
のブロック)ごとに画像データが圧縮される。この実施
例では、直交変換の1つであるディスクリートコサイン
変換(以下、「DCT変換」と呼ぶ)を用いて圧縮を行
なうこととする。
【0016】ステップS3では、圧縮画像データDcが
圧縮伸長処理部232によって伸長(復元)されて伸長
画像データDr0が作成される(図3(c)参照)。こ
こで作成される画像IP全体の伸長画像データDr0を
第0次の伸長画像データと呼ぶ。第0次の伸長画像デー
タDr0は、磁気ディスク244に一時的に格納され
る。なお、図3に示す他の伸長画像データや圧縮データ
も、磁気ディスク244に一時的に格納される。
【0017】ステップS5では、差分処理部233と統
計処理部234とによって、伸長画像データDr0によ
って表わされる画像内の画素ブロックの中で、画質が所
定のレベル以下の画素ブロックが以下のようにして抽出
される。差分処理部233は、原画像データDoと第0
次の伸長画像データDr0との差分(Do−Dr0)を
算出する機能を有している。また、統計処理部234
は、この差分(Do−Dr0)に基づいて、伸長画像デ
ータDr0の雑音成分(画像品質指標)を算出する機能
を有している。この実施例では、雑音成分を表わす指標
としてS/N比を用いる。S/N比は次式で定義され
る。 S/N=20・log[Dmax /(MSE)^0.5] …(1) ここで、演算子「log」は常用対数を表わし、演算子
「^」はべき乗を表わす。また、Dmax は画像データが
取り得る最大の値であり、例えば8ビットの画像データ
に対してはDmax =255である。MSEは平均2乗誤
差であり、次式で定義される。 MSE=ΣΣ[{Do(i,j)−Dr0(i,j)}^2]/(M×N) …(2) ここで、Mは処理の対象となっている画像の垂直方向の
画素数、Nは水平方向の画素数である。また、i,jは
それぞれ垂直方向と水平方向の画素座標であり、演算子
ΣΣは、iについて1からMまで括弧内の値を累算する
とともに、jについても1からNまで括弧内の値を累算
する演算を示している。
【0018】画像データがイエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)、およびブラック(K)の4色の
インクにそれぞれ対応する4つの画像データ成分で構成
されている場合には、統計処理部234は各色成分のS
/N比を算出するとともに、4色のS/N比の平均値A
sn(dB)を算出する。
【0019】統計処理部234は、下記の条件に従って
画質ランクを決定する。 画質ランク1:50<Asn (dB) 画質ランク2:45<Asn≦50 (dB) 画質ランク3:40<Asn≦45 (dB) 画質ランク4:35<Asn≦40 (dB) 画質ランク5:30<Asn≦35 (dB) 画質ランク6: Asn≦30 (dB) なお、画質ランクと平均値Asnとの関係は統計処理部
234に予め登録されている。
【0020】統計処理部234は、更に、所定の画質ラ
ンク(例えば画質ランク6)以下の画素ブロックを画質
劣化ブロックとして抽出する。図5は、画質劣化ブロッ
クを示す説明図であり、この図では画像IP内の画素ブ
ロックの境界が実線で描かれ、画質劣化ブロックには1
が書き込まれている。なお、画質劣化ブロックを1で表
わし、その他の画素ブロックを0で表わした画質劣化ブ
ロックデータが統計処理部234によって作成される。
【0021】ステップS5では、統計処理部234によ
って画質劣化ブロックが存在するか否かが判断される。
ここでは、画質劣化ブロックデータの値が1である画素
が存在する場合に、画質劣化ブロックが存在すると判断
される。画質劣化ブロックが存在する場合には、次のス
テップS6〜S9が実行される。
【0022】ステップS6では、画質劣化ブロックデー
タに基づいて低画質領域が抽出される。この際、まず、
領域連結処理部235が画質劣化ブロックを互いに連結
する処理を行なう。この連結処理は、例えば8連結成分
に同一のラベルを付けるラベリング処理によって行なわ
れる。図6は、ラベリング処理によってラベル付けされ
た画質劣化ブロックを示す説明図である。この例では、
画質劣化ブロックがA、BまたはCにラベル付けされて
いる。さらに、領域連結処理部235は同じラベルを付
された画素ブロックに外接する矩形領域L1、L2、L
3を低画質領域として検出する。例えば、低画質領域L
1の範囲は、ラベルAを付された画素ブロックの主走査
座標Xおよび副走査座標Yの最大値と最小値をそれぞれ
求めることによって決定される。なお、ステップS4〜
S9に亘る処理の第1回目のサイクルにおいて抽出され
た低画質領域L1、L2、L3を「第1次の低画質領
域」と呼ぶ。図3(d)には、第1次の低画質領域の一
例を代表的に示している。
【0023】ステップS7では、第1次の低画質領域L
1、L2、L3のそれぞれについて、差分処理部233
が原画像データDoと第0次の伸長画像データDr0と
の差分データ△D1=(Do−Dr0)を算出する。画
像データがYMCKの4色の画像データ成分を含む場合
には、各成分ごとに差分データ△D1(以下、第1次の
差分データと呼ぶ)が算出される。この第1次の差分デ
ータ△D1は、さらに圧縮伸長処理部232においてD
CT符号化などの非可逆符号化によって圧縮される。な
お、以下では圧縮された第1次の差分データDd1を
「第1次の圧縮差分データ」と呼ぶ(図3(e)参
照)。
【0024】ステップS8、S9では、第1次の低画質
領域L1、L2、L3のそれぞれを表わす圧縮画像デー
タDcと第1次の圧縮差分データDd1とに基づいて画
像が復元される。すなわち、まずステップS8におい
て、第1次の圧縮差分データDd1が圧縮伸長処理部2
32において伸長される。ステップS9では、第1次の
伸長差分データが第0次の伸長画像データDr0に加算
される。この結果、各低画質領域L1、L2、L3につ
いて第1次の伸長画像データDr1(補正された伸長画
像データ)が生成される(図3(f)参照)。
【0025】図7は、第0次の伸長画像データDr0と
第1次の伸長画像データDr1とを比較して示す説明図
である。図7(b)の第0次の伸長画像データDr0の
グラフは、図7(a)に示す主走査方向Xに並んだ1列
の画素ブロックに沿った値を示している。図7(c)
は、これに対応する第1次の伸長画像データDr1を示
すグラフである。この例では、第0次の伸長画像データ
Dr0が画質ランクのしきい値Thに達しない画素ブロ
ックが複数存在するが、画像データDr1では、ほとん
どの画素ブロックにおいてしきい値Thを越えている。
第1次の伸長画像データDr1がしきい値Thに達しな
い画素ブロックについては、以下に示すように、ステッ
プS4〜S9の処理が繰り返される。
【0026】ステップS9が終了するとステップS4に
戻り、第1次の伸長画像データDr1に基づいて、第1
次の低画質領域L1、L2、L3のそれぞれの内部にお
いて画質劣化ブロックが再度抽出される。ステップS5
において、画質劣化ブロックが存在すると判断される
と、前述したステップS6〜S9の処理が繰り返され
る。
【0027】図3(g)は、ステップS4〜S9の第2
番目のサイクルにおいて抽出された第2次の低画質領域
を示している。第2次の低画質領域については、ステッ
プS7において原画像データDoと第1次伸長画像デー
タDr1との差分データ△D2=(Do−Dr1)が算
出されるとともに圧縮され、第2次の圧縮差分データD
d2が生成される(図3(h)参照)。
【0028】そして、ステップS8において第2次の圧
縮差分データDd2が伸長され、ステップS9において
第2次の伸長差分データと第1次の伸長画像データDr
1とが加算されて第2次の伸長画像データDr2が生成
される(図3(i)参照)。第2次の伸長画像データD
r2も「補正された伸長画像データ」の一種である。す
なわち、第1次以降の伸長画像データが本発明における
「補正された伸長画像データ」に相当する。こうして、
原画像データと補正された伸長画像データとに基づい
て、ステップS5において画質劣化ブロックが抽出され
なくなるまでステップS4〜S9が繰り返し実行され
る。
【0029】画像IP内の各画素ブロックの画質ランク
が所定のしきい値(ランク6)よりも大きくなると、ス
テップS5からステップS10に処理が移行する。ステ
ップS10では、圧縮画像データDcと各段階の圧縮差
分データDd1、Dd2が、画像IPを表わす1組の画
像データ(以下、「差分付き圧縮画像データ」と呼ぶ)
として光磁気ディスク243に保存される。
【0030】図8は、差分付き圧縮画像データのファイ
ル構造を示す説明図である。差分付き圧縮画像データ
は、圧縮画像データDcを含む第1のデータファイルF
1と、第1次の圧縮差分データDd1を含む第2のデー
タファイルとF2、と、第2次の圧縮差分データDd2
を含む第3のデータファイルF3とを有している。
【0031】各データファイルのヘッダには、各種の属
性情報が書き込まれている。属性情報としては、そのデ
ータファイルに含まれるデータが圧縮画像データDcで
あるのか圧縮差分データであるのかを示すフラグ、画像
サイズを示すデータ、表色系(YMCK、RGBなど)
を示すデータ、差分データが適用される領域を示す座標
データなどがある。差分付き圧縮画像データは、これら
のデータファイルF1、F2、F3とともに、各データ
ファイルの先頭アドレスを記憶するデータ管理テーブル
DMTを含んでいる。
【0032】ステップS11では、一時的に保存されて
いた原画像データDoが磁気ディスク244から消去さ
れ、ステップS12では、各段階の伸長画像データDr
0、Dr1、Dr2が同様に消去される。
【0033】差分付き圧縮画像データに基づいて画像を
復元する場合には、圧縮画像データDcを伸長して第0
次の伸長画像データDr0を求めるとともに、圧縮差分
データDd1、Dd2を伸長して伸長差分データを求
め、この伸長差分データを第0次の伸長画像データDr
0に加算することによって、復元画像を表わす画像デー
タを作成する。こうすれば、低画質領域においては伸長
差分データによって第0次の伸長画像データが補正さ
れ、低画質領域における画質が向上する。
【0034】以上のように、この実施例では、複数段階
に亘って原画像データと伸長画像データとの差分データ
を算出して保存するので、すべての画像領域に亘って所
定の画質ランク以上の画質を達成することができる。
【0035】また、差分データは、各処理サイクル(S
4〜S9)において低画質領域として抽出された領域に
ついて算出すればよく、複数段階に亘って画像全領域に
ついて差分データを求める必要がない。
【0036】画質劣化ブロックの抽出と低画質領域の抽
出とを所定の処理方法に従って自動的に行なっており、
オペレータの指示を必要とせずに差分データを求めてい
るので、オペレータの負担が少なく、かつ、高速に差分
付き圧縮画像データを作成することができる。
【0037】なお、この発明は上記実施例に限られるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能であり、例えば次のよ
うな変形も可能である。
【0038】(1)上記実施例では、画質劣化ブロック
について圧縮差分データを保存するだけでなく、互いに
連結された画質劣化ブロックに外接する矩形領域(低画
質領域)について差分データを保存するようしていた
が、画質劣化ブロックのみについて圧縮差分データを保
存するようにしてもよい。ただし、上記実施例のよう
に、低画質領域について圧縮差分データを保存するよう
にすれば、圧縮差分データを用いて復元した復元画像内
に顕著な画質差を生じさせないようにすることができる
という利点がある。例えば、同じ書籍の画像において文
字部分のみについて差分データを保存するようにする
と、復元画像において文字部分の画質が書籍の他の部分
の画質よりも高くなり、書籍内の文字部分と他の部分と
の境界部に顕著な画質差が生じてしまう可能性がある。
これに対して、上記実施例のように、連結された画質劣
化ブロックに外接する矩形の低画質領域を対象として差
分データを求めることにすれば、このような不具合が生
じるのを防止することが可能である。
【0039】さらに、低画質領域とその周辺の部分との
境界部における画質差を更に減少させるために、低画質
領域の輪郭部において平滑化処理を行なってもよい。平
滑化処理に際しては、まず、圧縮画像データDcとすべ
ての次数の圧縮差分データとを伸長して加算し、最終的
な伸長画像データを得る。そして、この最終的な伸長画
像データにおいて、第1次の低画質領域の輪郭部に平滑
化フィルタを適用して平滑化後の伸長画像データを得
る。そして、平滑化前の最終的な伸長画像データと平滑
化後の伸長画像データとの差分を算出し、必要ならば、
この差分も圧縮して差分付き圧縮画像データに追加す
る。なお、平滑化処理を行なう場合には、画像データ圧
縮装置2に平滑化処理部を追加する。
【0040】(2)上記実施例では、差分データを符号
化して圧縮した後に保存していたが、差分データを圧縮
せずにそのまま保存してもよい。ただし、差分データを
圧縮して保存するようにすれば、差分付き圧縮画像デー
タのデータ量をさらに低減することができるという利点
がある。
【0041】(3)上記実施例では、YMCKの4色の
画像成分に関するそれぞれのS/N比の平均値Asnを
求めて画質を評価していたが、YMCKの少なくとも1
つの画像成分のS/N比を平均した値を用いて画質を評
価するようにしてもよい。また、本発明は、YMCKの
画像成分で構成された画像データに限らず、BGR成分
や均等色空間成分で構成された画像データの圧縮にも適
用できる。また、1色の画像成分のみを含む画像データ
にも適用可能である。一般に、本発明は多値画像データ
の圧縮に適用することができる。
【0042】(4)上記実施例では画像品質指標として
S/N比やその平均値Asn、あるいは画質ランクを用
いていたが、その他の任意の画像品質指標を使用するこ
とも可能である。
【0043】(5)上記実施例では、DCT変換で画像
データを符号化することによって圧縮していたが、この
発明は、一般に非可逆符号化によって多値画像データを
圧縮する場合に適用できる。例えば、フーリエ変換、ア
ダマール変換などの直交変換符号化やベクトル量子化符
号化で圧縮する場合にも適用できる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像デー
タ圧縮方法によれば、原画像データと伸長画像データと
の差分を表わす伸長差分データで補正された伸長画像デ
ータに基づいて、低画質領域が検出されなくなるまで差
分データを繰り返し求めて行くので、低画質領域の画質
を所定のレベル以上とするための差分データを容易に求
めることができる。圧縮差分データは低画質領域のみに
ついて保存するので、原画像と伸長画像との差分をとる
演算を画像全領域について複数段階に亘って行なうこと
を必要とせずに復元画像の画質劣化を抑制することがで
き、かつ、圧縮後の画像データのデータ量を低減するこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を適用して画像データの圧
縮を行なう画像処理システムを示すブロック図。
【図2】実施例の処理手順を示すフローチャート。
【図3】実施例において順次作成される画像データを示
す概念図。
【図4】実施例において処理の対象となる画像を示す概
念図。
【図5】画質劣化ブロックを示す説明図。
【図6】ラベリング処理によってラベル付けされた画質
劣化ブロックを示す説明図。
【図7】第0次の伸長画像データDr0と第1次の伸長
画像データDr1とを比較して示す説明図。
【図8】差分付き圧縮画像データのファイル構造を示す
説明図。
【符号の説明】
1 画像入力装置 2 画像データ圧縮装置 210 CPU 220 バスライン 231 メモリ 232 圧縮伸長処理部 233 差分処理部 234 統計処理部 235 領域連結処理部 236 フレームメモリ 237 D/A変換器 238 CRT 241 インタフェイス 242 通信インタフェイス 243 光磁気ディスク 244 磁気ディスク 245 キーボード 246 マウス Dc 圧縮画像データ Dd1 圧縮差分データ Dd2 圧縮差分データ Do 原画像データ Dr0 第0次伸長画像データ Dr1 第1次伸長画像データ Dr2 第2次伸長画像データ DMT データ管理テーブル F1 データファイル IP 画像 L1 低画質領域 X 主走査座標 Y 副走査座標

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多値画像データを非可逆符号化によって
    圧縮する方法であって、 (a)処理対象画像の原画像データを所定の大きさの画
    素ブロックごとに非可逆符号化で圧縮することによっ
    て、圧縮画像データを生成する工程と、 (b)前記圧縮画像データを伸長することによって、伸
    長画像データを生成する工程と、 (c)前記原画像データと前記伸長画像データとを比較
    することによって、前記伸長画像データによって表わさ
    れる復元画像の画像品質を示す画像品質指標を、前記画
    素ブロックごとに求める工程と、 (d)前記画素ブロックごとに前記画像品質指標を所定
    のしきい値と比較することによって、前記画像品質指標
    が前記しきい値に達しない画素ブロックを画質劣化ブロ
    ックとして特定する工程と、 (e)前記画質劣化ブロックを含む低画質領域につい
    て、前記原画像データと前記伸長画像データとの差分を
    表わす差分データを求めるとともに、当該差分データを
    圧縮して圧縮差分データを作成する工程と、 (f)前記圧縮差分データを伸長することによって、伸
    長差分データを作成する工程と、 (g)前記伸長差分データと前記伸長画像データとを加
    算することによって、補正された伸長画像データを作成
    する工程と、 (h)前記補正された伸長画像データと前記原画像デー
    タとに基づいて、前記工程(d)において画質劣化ブロ
    ックが検出されなくなるまで前記工程(c)ないし工程
    (g)を繰り返す工程と、 (i)前記工程(c)ないし工程(g)の繰り返しによ
    って得られた圧縮差分データを前記圧縮画像データとと
    もに保存する工程と、 を備えることを特徴とする画像データ圧縮方法。
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