JPH05172794A - 劣化計測装置 - Google Patents

劣化計測装置

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JPH05172794A
JPH05172794A JP3337129A JP33712991A JPH05172794A JP H05172794 A JPH05172794 A JP H05172794A JP 3337129 A JP3337129 A JP 3337129A JP 33712991 A JP33712991 A JP 33712991A JP H05172794 A JPH05172794 A JP H05172794A
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ultrasonic
ultrasonic wave
group
ultrasonic probe
deterioration
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JP3337129A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Onda
勝弘 恩田
Etsuo Okudaira
悦雄 奥平
Taiji Hirasawa
泰治 平澤
Ichiro Furumura
一朗 古村
Satoshi Nagai
敏 長井
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Toshiba Corp
Chubu Electric Power Co Inc
Original Assignee
Toshiba Corp
Chubu Electric Power Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、長時間高温環境下での使用に伴う材
質的な劣化、損傷を受ける機器や機器の劣化を計測に可
能にしている。 【構成】送受信用超音波探触子群31,32 を配置したセン
サー部を有する検出ヘッド3 、送信用超音波探触子群31
の各超音波探触子を選択し順次超音波を送出させる多チ
ャンネルパルサ群11、受信用超音波探触子群32の各超音
波探触子で受信される超音波を取り込む多チャンネルレ
シーバ群12を有し、受信用超音波探触子群32で受信され
る超音波信号を測定して、これら測定値と受信用超音波
探触子群32の各超音波探触子間の距離により超音波減衰
定数を劣化度測定判定器17で測定し、ここでの測定結果
を予め記憶装置16に記憶した被検材と同等な試験材に対
する損傷度と超音波減衰変化の関係を表すマスターカー
ブ照合することで被検材の劣化損傷度を評価するように
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長時間高温環境下での
使用に伴う材質的な劣化、損傷を受ける機器や機器の劣
化を計測する劣化計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービンのロータやケーシング等の
高温状態で使用される機器や部材は、応力が作用しつつ
長時間高温環境下におかれるため、疲労、クリープ、焼
戻し脆化等により材質的な劣化・損傷を生じ、これらの
劣化・損傷が徐々に蓄積され、巨視的なき裂の発生へと
進行していくことが知られている。このため巨視的なき
裂発生以前の材質的な劣化・損傷の進行程度を評価する
ことは、機器部材の健全性評価にとって極めて重要とな
っている。
【0003】従来、これらの材質的な劣化・損傷の進行
程度の計測としては、材質的な劣化・損傷現象に対応し
て硬さ法、電気化学的手法などがあるが、これらの計測
に用いられる検出器部分の形状、寸法等の制約から適用
可能な被検体、即ち、計測対象部位の形状、寸法、取付
け状態等が限定されており、特にタービンロータ中心孔
等の円孔を有する機器、部材への適用は困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように高温長時間
使用環境下におかれた機器、部材例えばタービンロータ
中心孔等の円孔を有する構造物の疲労損傷、クリープ損
傷、焼戻し脆化等の材質的な劣化・損傷程度を計測評価
するには、計測器の検出器の形状、寸法及び構成から制
約があり、これらの劣化、損傷程度を計測することは、
困難であった。
【0005】本発明は上記問題に鑑みて成されたもので
あり、従来では計測困難な形状を有する計測部位例え
ば、タービンロータ中心孔等の円孔を有する構造物の高
温長時間連続使用状態における材質的な劣化・損傷程度
を正確に計測、評価することができる劣化計測装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による劣化計測装
置は、かかる目的を達成するために材質的な劣化・損傷
による超音波伝播特性として、超音波減衰変化に着目し
た計測を行なうもので、予め、計測対象部位と同一の材
質を有する試験片を製作し、疲労試験、クリープ試験、
脆化熱処理により異なる損傷程度を与えた人工劣化試験
片を用いて超音波減衰を計測し、各種劣化現象について
損傷度と超音波減衰定数の関係を表わすマスターカーブ
を作成しておく、そして、実機被検材の計測においては
被検材に複数個の超音波探触子から成る超音波探触子群
を計測位置に対向されて配置し、一方の超音波探触子群
の各探触子から超音波を入射させ、他方の探触子群のう
ち、送信用探触子の超音波送信経路と同一直線に配置さ
れている探触子にて順次受信すると、送信探触子におい
て超音波伝播経路上に配置された探触子の受信エコーに
基づく超音波減衰特性が計測されたことになり、他の送
信探触子についても同様な超音波減衰特性が得られる。
これらの計測結果を平均化処理等の統計処理により計測
部位における減衰定数を計測し、この計測結果を上記劣
化試験片で得られたマスターカーブに照合して計測部位
の劣化損傷度を推定することより、機器部材の材質的な
劣化度の評価を行なうもので、複数の超音波探触子から
なる送信用および受信用超音波探触子群を複数群ずつ配
置したセンサー部および該センサー部を被検材の所定位
置に固定する固定手段を有する検出ヘッドと、この検出
ヘッドの送信用超音波探触子群の超音波探触子を選択し
順次超音波を送出させるとともに該超音波の伝播方向に
配置された上記受信用超音波探触子群の各超音波探触子
により受信させる超音波送受信手段と、上記受信用超音
波探触子群の各超音波探触子で受信される超音波信号を
測定するとともにこれら測定値と上記受信用超音波探触
子群の各超音波探触子間の距離により超音波減衰定数を
測定する測定手段と、予め上記被検材と同等な試験材に
対する損傷度と超音波減衰変化の関係を表すマスターカ
ーブを記録した記憶手段と、上記測定手段の測定結果を
上記記憶手段に記憶されたマスーカーブと照合すること
で上記被検材の劣化損傷度を評価する評価手段からなっ
ている。
【0007】
【作用】この結果、送信用超音波探触子より被検材の計
測部位に入射された超音波は計測部位を伝播し、送信ビ
ームの入射方向に設置された受信用探触子により順次検
出され、その時の各探触子の受信エコー高さと各探触子
間距離から減衰定数が求められ、この減衰変化は高温長
時間使用される環境下での組織変化であるすべり、転位
形態の変化、ミクロ的クリープボイドの生成及び成長、
炭化物の粗大化や不純物元素の析出等の状態と対応して
おり、予め、各種劣化・損傷を引き起こす現象ごとに劣
化度が既知なる試験片を用いた劣化度と計測値(減衰定
数)とで成るマスターカーブを作成し、劣化度が未知な
被検材にて計測された値と前記マスターカーブを比較演
算処理することにより、高温長時間使用環境下での機
器、部材の材質的な劣化・損傷程度を推定することが可
能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図を用いて説明す
る。
【0009】図1は本発明による劣化計測装置の全体構
成を示すもので、タービンロータ1の軸方向の中心孔2
内に挿入されている検査ヘッド3は操作ロッド4を通し
たケーブル5で制御計測装置6に接続されている。図2
は、調査ヘッド3および制御計測装置6の詳細を示すも
のである。
【0010】検査ヘッド3は、センサー部30を構成す
る送信用および受信用超音波探触子群31および32が
軸方向に対向して設置されている。この場合、送信用超
音波探触子群31は第3図に示すように複数個の探触子
311,…,31nを1群に構成したものを#1〜#n
群分並設しており、受信用超音波探触子群32について
も同図に示すように複数の探触子321,…,32nを
1群に構成したものを#1〜#n群分並設している。こ
のとき、各探触子からシューを介して被検材へは、表面
波が入射されるような設定が施されており、シュー内の
ノイズエコーによる表面波への影響がほとんどないよう
な条件設定も施されている。また検出ヘッド固定用治具
8は、制御計測装置6内のエアーあるいは油圧等の駆動
によりタービンロータ1の中心孔2内の外周方向に力が
働き、検出ヘッド固定用治具9およびバネ10を押し付
け、センサー部30およびセンサー部30と同一形状を
有しかつ、中心孔2中心を軸対称にセンサー部30と反
対側に設置された検出ヘッド固定用治具7に押し付け力
を伝達し、中心孔2内面に固定設置させるようにしてい
る。
【0011】なお、劣化計測時には、超音波探触子から
の入射される超音波ビームが適正に検出されるように制
御計測装置6の操作により、適正なカプラントが供給さ
れるよう施されている。
【0012】検査ヘッド3のセンサー部30に配置され
た超音波探触子群31および32内の#1〜#n群の探
触子311,…,31nおよび321,…,32nはパ
ルサー/レシーバ切換器12を介して多チャンネルパル
サー群11および多チャンネルレシーバ群13に接続さ
れている。ここで、各探触子の超音波励振および受信制
御は制御用コンピュータ19により制御管理され、超音
波探触子311から送信された超音波は中心孔2内表面
を伝播し、送信ビーム方向と同一軸上に設置された#1
〜#n群の超音波探触子321にて順次受信され、以後
送信側の探触子311,…,31nを順次切換えるが、
それぞれの探触子からの送信時に受信する探触子は#1
〜#n群の探触子321,322,…である。
【0013】各探触子の送受信の組合せは第3図の下側
から上側の方向に各探触子を切換え、同様、送信探触子
1個に対し受信用探触子n個を用いる図3の超音波ビー
ム方向の右方向から左方向へ送信される組合せが終了し
たならば送信側と受信側の探触子をパルサ/レシーバ切
換器12により切換え、超音波送信方向を入れかえる。
その時の各探触子の送受信の組合せは、前記示した組合
せと同様の方法で行なう。
【0014】このように被検材表面を伝播し、受信され
た超音波は、電気信号に変換され、増幅器14で増幅さ
れたのちに信号処理器15に導かれ、超音波探触子の各
受信エコー高さの計測値と受信用探触子間距離とを用い
て減衰定数が測定される。この減衰定数の値は、上述し
た探触子の組合せごとに1個求められるが、この1個の
計測値を計測するために複数個の測定を行ない、統計的
処理、例えば平均値にて求めるようになっている。ま
た、探触子の組合せごとに平均化した計測値が複数個求
められ、平均化処理等の統計処理を行なうことが可能で
あり、これらの計測結果は、記憶装置16に記憶される
とともに劣化度計定器17に予め保存されている各種劣
化現象について劣化度と計測値とがマスターカーブで照
合され、比較演算処理され、劣化度の判定評価が施さ
れ、評価結果が表示器18に表示される。これらの一連
の計測および信号処理等は、すべて制御用コンピュータ
19により制御、管理されるようになっている。次に以
上のように構成した実施例の動作を説明する。
【0015】図2において、超音波探触子311から送
信された超音波ビームは中心孔2内表面を伝播し、#1
〜#n群の超音波探触子321にて受信され図4に示す
如く、受信波形が検出される。ここで、#1〜#n群の
受信用探触子が等間隔に設置され、シュー内超音波通過
距離がすべて同一と仮定し、それぞれの長さをl,aと
し、各探触子の受信エコー振幅をA1 ,…,An とする
と計測部位の2探触子間の減衰定数αは下式で表わされ
る。 α={20log (Ai /Aj )}/l (i>j) …(1) ここでAi =A1 として減衰定数を求めると減衰曲線が
得られる。
【0016】以下、同様に超音波探触子の送信の組合せ
ごとに減衰定数αiを求め、さらに、パルサー/レシー
バ切換器12にて送受信を切り換え、同様に求めた減衰
定数をαjとすると全測部位の減衰定数の平均値αは、
次式のようになる。
【0017】
【数1】
【0018】このようにして得られる減衰定数は、長時
間高温環境下におかれている機器、部材の材質的な劣化
状態、即ち、転位形態の変化、ミクロ的なクリープボイ
ド、生成および成長過程の変化、炭化物の粗大化や不純
物元素の析出等の材料内の組織的変化と対応して変化し
ており、これらの減衰定数を経年的に計測してゆくこと
より、材質的な劣化・損傷度を評価することができる。
【0019】図5は、劣化・損傷度の評価方法の説明図
である。図中の斜線で示した帯状のマスターカーブは、
予め既知の劣化・損傷を与えた被検材と同一材質の試験
片を用い、上述の劣化計測装置にて計測したときの損傷
度φに対する超音波減衰定数の変化率α(=αi /αO
)の変化を示したものである。
【0020】ここでαO は試験片が劣化していない状態
での減衰定数、αi はある損傷度を与えた状態での減衰
定数であり、斜線の範囲は計測値のバラツキを示すもの
である。これらのマスターカーブを各種劣化現象ごと
に、予め、計測して作成しておき、被検材計測時の劣化
度の評価に用いる。即ち、未知の劣化度計測を劣化計測
装置で行ない、これにより得られた計測結果を図5に示
すマスターカーブに照合する。ここで、減衰定数の変化
率がαkなる値を示したときの劣化損傷度φは、同図矢
印に示す如くφh ≦φ≦φi なる範囲で示され、損傷度
を平均値で評価すればφm 、安全側で評価すればφi と
なり、被検材の劣化・損傷度の計測評価が可能となる。
【0021】なお、劣化計測装置を用いて、被検材ある
いは、試験片等の超音波減衰測定においては、計測部位
に対して探触子の組合せごとに複数回計測し、さらに探
触子の組合せを変えるごとに同様の回数だけ計測してお
り、全計測部位については、かなりの回数計測を行なう
ことになり、測定精度が大幅に向上し、前記マスターカ
ーブ及び被検材の計測値の信頼性が大幅に向上、ひいて
は、高精度な劣化・損傷度の評価が可能となる。
【0022】また、このように構成された劣化計測装置
を用いれば、長時間高温環境下におかれた機器、部材で
特にタービンロータ中心孔等の円孔を有する構造物の材
質的な劣化・損傷度の評価が、従来計測器の検出器の形
状、寸法及び構成から制約があり、困難とされていた計
測部位に対しても、所定の位置に検出ヘッドを挿入・設
置でき、しかも、前記示した如く、複数回の計測による
高精度な計測が可能となり、劣化・損傷度の高精度な評
価から、機器部材の信頼性向上、品質管理等が可能とな
る。次に、本発明の他の実施例を説明する。
【0023】まず、図2で述べたものは、タービンロー
タ中心孔軸方向の計測に対し、各々の超音波探触子群を
円周方向に配置したものであるが図6(a)(b)は、
送信用超音波探触子411,…,41nおよび受信用超
音波探触子421,…,42nを軸方向に配置したもの
を1群とし、このような構成のものをn群設けている。
この場合、各々の探触子群内の探触子はその中央部を対
称に対向させて配置されている。そして、超音波減衰率
の測定には、上述した実施例と同様な方法を用いること
により同様の効果が得られる。
【0024】次に、図7図超音波減衰定数(減衰率)に
おける受信エコー振幅の計測について示したものであ
る。この場合、各探触子のエコー振幅値を自動的にCR
T上の80%に合致することができる増幅器を用い、各
エコー振幅を測定したときのゲインをそれぞれE1 ,E
2 ,…,En とすると減衰定数αは
【0025】で示される。このようにすると、第1受信
波形と第n受信波形の振幅差が大きな部材に対する計測
に有効であり、種々の計測部位あるいは材料に対して適
正に計測が可能となる。
【0026】次に、図8は計測時の受信波形の出現位置
にゲートを付し、ゲート内の信号のみを計測するもので
ある。ここでは、計測に際し、超音波探触子群内の各振
動子間の距離および被検材の高速値を事前に測定(シュ
ー内の距離およびシュー材の音速値も含めて)しておけ
ば、受信波形の出現位置も自動的に決まるため、前記探
触子間距離、音速等の入力により計算により自動的にゲ
ートを発生させ、ゲート内のエコーについてのみ計測す
ることができる。これは、シュー内エコー等のノイズエ
コーが受信波形近傍に万一発生した場合に対し、非常に
有効となり、適正な計測を行なうことが可能となる。ま
た、探触子として、リニアアレイ探触子、平面アレイ、
リングアレイ等のアレイ探触子を本実施例の代替として
使用することも可能である。
【0027】なお、本発明は、上記実施例にのみ限定さ
れず、要旨を変更しない範囲で適宜変形して実施でき
る。例えば、タービンロータ中心孔の如くの有孔構造物
のみならず計測部位が平面状、曲面状等、各種形状を有
する構造物に対しても検出ヘッド部を計測部の形状、寸
法に適合するような適正な形状を有する検出ヘッド部と
交換して適用すれば、上述したと同様にして被検材の計
測部位の劣化・損傷度の計測および評価が可能になるこ
とは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、タービンロータ中心孔
への出し入れおよび所定の計測部位への固定および設置
が容易な検出ヘッド部を用いて、高温状態で、長時間運
転使用されているタービンロータ中心孔内面等の所定の
計測部位に検出ヘッド部を設置し、同検出ヘッド部に対
向配置されている複数個の超音波探触子からなる超音波
探触子群の中の中心孔の円周方向あるいは軸方向の同一
軸上に設置されている超音波探触子を用い、一方の超音
波探触子群の各探触子から超音波を入射させ、他方の超
音波探触子群の各探触子で受信したときの超音波エコー
の振幅値と各探触子間の距離とから超音波減衰定数を計
測し、また超音波送受信に用いる超音波探触子の組み合
わせを変え、さらに超音波送受信に用いる探触子が切換
えて、減衰定数の測定を行なうが、1回の計測値を得る
のに複数回の測定値を求める操作をすべての探触子の組
合せについて実施し、さらにこれらの計測値を統計処理
例えば平均処理を行なえば、計測部位全体の平均的な減
衰定数の変化が求まり、ただ1度の計測に比べ大幅な測
定精度向上を果たすことができる。このようにして得ら
れる減衰定数の値は、長時間高温環境下で使用されてい
る機器、部材の経年的材質的な劣化状態、転位形態の変
化、ミクロボイドの生成および成長過程の変化、炭化物
の粗大化や不純物元素の析出等の材料内部の組成的変化
と対応して変化しており、これらの減衰定数を経年的に
計測してゆくことにより、材質的な劣化・損傷度を評価
することができる。即ち、予め、各種劣化現象につい
て、既知の劣化・損傷を与えた被検材と同一材質の試験
片を用い、本発明で構成した劣化計測装置にて計測した
ときの損傷度と超音波減衰定数の変化率(減衰率)との
関係からなるマスターカーブを作成し、被検材について
の計測値を前記マスターカーブと照合し、それらの結果
を比較演算処理することにより、被検材の劣化・損傷度
が評価でき、また同一計測部位を経年的に計測すれば、
同計測部位の経年的材質劣化損傷度の追跡ができ、各計
測期間に蓄積された材質的劣化損傷の進行程度が計測お
よび評価することができ、高温環境下で長時間連続的に
使用される機器部材として例えばタービンロータ中心孔
内面の健全性評価と寿命評価に多大な効果をもたらし適
正な計測、評価が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の劣化計測装置の全体構成を
示す図。
【図2】図1に示す実施例の回路構成を示す図。
【図3】図1に示す実施例に用いられる検出ヘッド部の
構成図。
【図4】図1に示す実施例の作用を説明するための図。
【図5】図1に示す実施例の作用を説明するための図
【図6】本発明の他の実施例による検出ヘッド部の構成
【図7】本発明の異なる他の実施例を説明するための
図。
【図8】本発明の異なる他の実施例を説明するための
図。
【符号の説明】
1…タービンロータ、2…中心孔、3…検出ヘッド、3
0…センサー部、31…送信用超音波探触子群、32…
受信用超音波探触子群、4…操作ロッド、5…ケーブ
ル、6…制御計測装置、7〜9…検出ヘッド固定用治
具、10…検出ヘッド固定用バネ、11…多チャンネル
パルサー群、12…パルサー・レシーバ切換器、13…
多チャンネルレシーバ群、14…増幅器、15…信号処
理器、16…記憶装置、17…劣化度判定器、18…表
示装置、19…制御用コンピュータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平澤 泰治 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 古村 一朗 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 長井 敏 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の超音波探触子からなる送信用およ
    び受信用超音波探触子群を複数群ずつ配置したセンサー
    部および該センサー部を被検材の所定位置に固定する固
    定手段を有する検出ヘッドと、 この検出ヘッドの送信用超音波探触子群の超音波探触子
    を選択し順次超音波を送信させるとともに該超音波の伝
    播方向に配置された上記受信用超音波探触子群の各超音
    波探触子により受信させる超音波送受信手段と、 上記受信用超音波探触子群の各超音波探触子で受信され
    る超音波信号を測定するとともにこれら測定値と上記受
    信用超音波探触子群の各超音波探触子間の距離により超
    音波減衰定数を測定する測定手段と、 予め上記被検材と同等な試験材に対する損傷度と超音波
    減衰変化の関係を表すマスターカーブを記録した記憶手
    段と、 上記測定手段の測定結果を上記記憶手段に記憶されたマ
    スーカーブと照合することで上記被検材の劣化損傷度を
    評価する評価手段とを具備したことを特徴とする劣化計
    測装置。
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