JPH05171399A - 溶射コーティング方法及び装置 - Google Patents

溶射コーティング方法及び装置

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JPH05171399A
JPH05171399A JP3306335A JP30633591A JPH05171399A JP H05171399 A JPH05171399 A JP H05171399A JP 3306335 A JP3306335 A JP 3306335A JP 30633591 A JP30633591 A JP 30633591A JP H05171399 A JPH05171399 A JP H05171399A
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chamber
thermal spray
coating
substrate
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JP3306335A
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Larry Sokol
ソコル ラリー
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Sermatech International Inc
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Sermatech International Inc
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C4/00Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge
    • C23C4/12Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge characterised by the method of spraying
    • C23C4/137Spraying in vacuum or in an inert atmosphere

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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、とかく有害なコーティング
中の酸化物を低減させることにより、溶射環境中で溶射
された部品の酸素含有量を顕著に低減させることにあ
る。 【構成】 本発明の溶射コーティング方法は、酸素が入
っているチャンバ内に基体を配置する工程と、基体、チ
ャンバ及び溶射コーティングに対して不活性なガスでチ
ャンバから酸素を排除する工程と、ガスを介して基体上
にコーティングを溶射する工程とを有しており、ガス
が、基体とコーティングの層との間の酸化を防止するよ
うに構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコーティング(被覆)技
術に関し、より詳しくは、プラズマ溶射法等の溶射技術
によりコーティングを形成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】溶射技術は、金属基体に耐久性のあるコ
ーティングを施すのに使用されている。これらの従来技
術には、多種類の金属合金及びセラミック組成物が使用
されている。従来技術による溶射方法は、高温のキャリ
ヤ媒体を発生させて、該キャリヤ媒体中にコーティング
材料のパウダ(粉末)を噴射している。特にプラズマコ
ーティング技術の場合には、調節された雰囲気中でプラ
ズマパウダガン又はプラズマワイヤガンを用いて基体に
コーティングを施している。McComas 等に係る1980年1
1月25日付米国特許第4,235,943 号及びSokol 等に係
る1981年3月17日付米国特許第4,256,779 号(これら
の両特許は、本発明の譲受人に譲渡されている)は、プ
ラズマ溶射法及び上記形式の装置に関するものである。
これらの従来技術による特許に開示されたプラズマ溶射
コーティングガンは、プラズマ及びキャリヤガスとして
ヘリウムのような不活性ガスを使用している。
【0003】プラズマ溶射法においては、高活性のパウ
ダを溶射することが望まれている。より詳しくは、ニッ
ケル、コバルト、クロム−アルミニウムイットリウム合
金又はコバルトニッケルクロム−アルミニウムイットリ
ウム合金を使用でき、この場合、コーティング中に捕捉
された酸素は、非常に厳格に制御すべきファクタであ
る。溶射環境中の酸素含有量はできる限り少なく保つこ
とが必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、とかく有害なコーティング中の酸化物を低減させる
ことにより、溶射環境中で溶射された部品の酸素含有量
を顕著に低減させることにある。従来は低圧プラズマチ
ャンバを用いてプラズマ溶射を行っており、プラズマチ
ャンバは、ポンプによりほぼ真空になるまで減圧され、
部品はプラズマチャンバ内でプラズマガン法を用いてコ
ーティングされる。これらの装置は非常に高価であり、
且つ大形部品を入れるには、内部真空に耐え得る大形チ
ャンバが必要になる。また、これらのチャンバには、該
チャンバ内に真空を生じさせる機械的ポンプが必要であ
る。これらのポンプは、高価なチャンバの使用を更に高
価なものとする。
【0005】本発明は、溶射される部品の酸素含有量を
顕著に低減でき、従って、より活性があり非常に酸化さ
れ易いパウダの使用が可能であるけれども、真空を用い
ることの費用及び真空に関連する費用は必要としない雰
囲気制御形チャンバを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば溶射コー
ティングを施す方法が提供され、該方法は、酸素が入っ
ているチャンバ内に基体を配置する工程と、基体、チャ
ンバ及び溶射コーティングに対して不活性なガスでチャ
ンバから酸素を排除する工程と、ガスを介して基体上に
コーティングを溶射する工程とを有している。ガスは、
基体とコーティングの層との間の酸化を防止する。
【0007】また、本発明によれば基体上に溶射コーテ
ィングを施す装置が提供され、該装置はチャンバを有し
ており、該チャンバが、ここからガスを排出させる開放
底部を備えており、酸素よりも軽いガスをチャンバ内に
放出してチャンバから酸素を排除するガス源を更に有し
ている。溶射手段は、チャンバ内でガスを介して基体上
にコーティングを溶射する。チャンバは、溶射手段及び
基体の回りにガスを収容している。
【0008】
【実施例】本発明の他の特徴は、添付図面に関連して述
べる以下の詳細な説明により、容易に明らかになり且つ
より良く理解されるであろう。図面において、溶射コー
ティングを施す装置の全体が番号10で示されている。
装置10は、チャンバ16を形成する4つの側壁12
と、1つの頂壁14とを有している。チャンバ16は開
放底部18を有しており、該底部18からは、後述のよ
うにしてガスが排出される。ハウジングには、該ハウジ
ングを床20から高めておく種々の手段、例えば脚22
を設けることができる。チャンバ16内には、基体24
を支持する種々の手段を設けることができ、基体支持手
段を概略的に番号26で示してある。
【0009】ハウジングの壁は、作業温度に耐え得るシ
ート状金属のような薄い金属材料で作ることができる。
しかしながら、本発明ではチャンバ16内に真空を用い
る必要がないため、従来の低圧プラズマチャンバに用い
られているような重量材料で作る必要はない。チャンバ
16は、単なるハウジング形構造体であり、図面には開
放底部を備えたボックス状構造体として示したけれど
も、必ずしもそうする必要はない。また、底部は完全に
開放する必要はなく、排出ポート等の形態に構成するこ
ともできる。
【0010】一般に、装置10は、酸素より軽いガスを
供給してチャンバ16から酸素を排除するためのガス源
を有している。図1に示すように、ガス源は、チャンバ
16内に直接連結できる独立形のガス源28として構成
することができ、或いは後述のようにガス源を溶射ガン
30に連結することもできる。いずれの場合でも、ガス
源28には、チャンバ16、基体24及びコーティング
に対して不活性であって、これらのいずれとも反応しな
いガスが入れられる。このガスは、チャンバ16内の酸
素を排除して低酸素環境を創出する。この低酸素環境中
で部品すなわち基体24をコーティングすれば、基体2
4とコーティングとの間及びコーティング層同士の間の
酸化が防止される(この酸化は、あらゆるプラズマコー
ティングに固有の重要問題である)。
【0011】図1に示す溶射手段は、チャンバ16(該
チャンバ16は、溶射ガン30及び基体24の周囲及び
これらの間にガスを収容している)内でガスを介してコ
ーティングを基体24上に溶射できるプラズマパウダガ
ン又はプラズマワイヤガン等で構成することができる。
より詳しくは、溶射ガン30は、前述の米国特許第4,23
5,943 号及び第4,256,779 号に開示された形式のもので
もよい。溶射ガン30は、ガス源28、プラズマ源3
2、及び溶射ガン30の電極に接続された電源34に連
結される。このような機械として、Metco, Inc. 社(Ne
w York州、Westbury) の製造に係るMetcoTtpe K Heavy
Duty Metallizing Machine 及びType C Automatic Cont
rol System を用いることができる。第2の例は、これ
もMetco, Inc. 社の製造に係るHighPerformance Metco
7 M Plasma Process である。図1には特に示してない
けれども、一般にこれらの装置は、溶射ガンと、種々の
拡張部と、パワーフィーダと、制御コンソールと、冷却
動力機器を有している。付記するならば、本発明は、GA
TOR-GARDコーティングを施すGATOR-GARDコーティング法
に使用することができる。GATOR-GARDコーティング法
は、高温且つ高速のイオン化ガスを用いて基体材料上に
金属粒子又はセラミック粒子を堆積させる方法であり、
粒子が高速であること及び高温での滞留時間が極めて短
時間であることから、磨耗、腐食及び衝撃に対する抵抗
性に優れたユニークな構造をもつ緻密で良く結合したコ
ーティングが形成される。
【0012】上記のように、ガス源28はチャンバ16
内に直接供給できるし、又は図1に示すように、溶射ガ
ン30がチャンバ16内にガスを放出し、これにより本
発明のガス源を形成すべく溶射ガン30に連結すること
もできる。すなわち、溶射ガン30自体は、溶射ガン用
のシュラウディングガス(シュラウディングガスがチャ
ンバ16内の酸素を排除する)として、GATOR-GARDコー
ティング法におけるヘリウムのような不活性ガスを使用
することができる。もちろん、2種類のガス源を組み合
わせて、このガス源が溶射ガンに連結され且つチャンバ
16内に独立的に導入されるようにしたシュラウディン
グガス(できればプラズマガスも)を使用するように構
成することもできる。このようにすれば、不活性ガスが
キャリヤガス及びプラズマとして使用され、またチャン
バ16内に独立的に供給される。
【0013】図1に示すように、好ましくは、溶射ガン
30を、ハウジングの頂部(頂壁)14の方に向いたノ
ズル部分36で構成し、プラズマ溶射をチャンバ16の
頂部14に向けて垂直上方に放射できるようにする。し
かしながら、本願出願人は、水平方向のノズル部分36
も本発明に従って有効に作動することを見出している。
溶射ガン30からの排出ガスがチャンバ16内の酸素を
排除するガスでもあるときには、シュラウディングガス
が効率良く上方に向けられ、酸素がチャンバ16内で下
方に排除される。
【0014】上記のようにヘリウムを用いることに加
え、基体24、チャンバ16及び使用されるコーティン
グに対して不活性な他の不活性ガスを用いることができ
る。不活性であるということは、ガスが基体24、チャ
ンバ16及びコーティングと反応しないということであ
る。従って、窒素のように、或る場合には反応すること
があるけれども本発明の装置においては不活性であるガ
スは、本発明の装置に使用することができる。すなわ
ち、本発明に使用されるガスは、新規なガスの系(fami
ly) に限定されるものではない。例えば、他の種類の不
活性ガス並びに水素及び窒素のようなガスをも使用する
ことができる。これらのガスは、上記MCrAly系のコーテ
ィングの使用を可能にする。
【0015】或る状況においては、ガス源からのガスの
加熱を要することがある。或いは、チャンバ16自体を
種々の温度に維持することもできる。チャンバ16は、
プラズマ工程により、250〜5000F(約121〜2
60℃)、最も好ましくは400〜5000F(約204
〜260℃)の範囲内の或る平衡温度に加熱するのがよ
い。
【0016】本願出願人は、本発明を炭化タングステン
のような他の材料にも使用している。本願出願人は、チ
ャンバ16内のヘリウムガスの濃度を低くすると、溶射
ガン30が作動するスタンドオフ(溶射ガン30と基体
24との間の距離) を大きくできることを見出してい
る。溶射ガン30と基体24との間の距離を大きくする
と、従来技術ではアクセスできなかった領域をもコーテ
ィングできるようになる。本願出願人は、スタンドオフ
距離(standoff distance)を約25%だけ増大させるこ
とに成功しており、これにより、従来技術の方法ではこ
れまでコーティングできなかった全く新しいクラスの基
体をコーティング範囲内に入れることができる。
【0017】また、本発明の方法は、ヘリウム(できれ
ばヘリウムと他の不活性ガスとの混合物)を溶射ガン3
0を介して(又は直接的に)チャンバ16内に導入する
プラズマ溶射法と組み合わせて使用することができる。
本発明は、製造業者により空気中溶射(すなわち、大気
中での溶射)に適用されるように設計されたあらゆる粉
末金属用パウダのように、プラズマ溶射に現に使用され
ているコーティングに用いることができる。これによ
り、特定の合金を予め選択しておき空気中で溶射すると
いう問題を解決できる。特定の合金が酸化され易いもの
である場合には、粒度を大きくするほど表面積が小さく
なるため、当該材料を使用できるようになる。また、空
気中では容易に溶射できない或る材料があり、それらの
材料のうちの1つが上記MCrAlyである。これらのコーテ
ィングは、低圧プラズマチャンバ内で一次的に溶射され
る。本発明の調整された雰囲気は、低圧プラズマチャン
バを不要にし且つ大きなサイズの粒子としてこれまでは
溶射できなかった(又は溶射する必要がなかった)他の
パウダを溶射可能にする。また、本発明は、現在使用さ
れている非常に活性があり且つ非常に酸化され易いパウ
ダ及び粒度が小さく表面積の大きなパウダのような使用
可能な他のパウダを添加可能にする。これらの材料とし
て、チタン及びチタン合金のような材料、及び多分マグ
ネシウム及びマグネシウム合金、及び表面積を小さく保
ち大きな酸化が生じないようにするために比較的粗い粒
度で現在溶射されている或るアルミニウム合金がある。
【0018】本発明はまた、最初から酸素を保有してい
るチャンバ16内に基体24を配置する工程と、基体2
4、チャンバ16及び形成される溶射コーティングに対
して不活性なガスでチャンバ16から酸素を排除する工
程と、ガスを介してコーティングを基体24上に溶射す
る工程とからなり、ガスが基体24とコーティングの層
との間の酸化を防止する溶射コーティング方法を提供す
る。
【0019】より詳しくは、選択されるガスは酸素より
軽くて上記のように不活性なガスであり、チャンバ16
は前述のように開放底部18を有している。より詳しく
は、本発明の方法は更に、チャンバ16にガスを充填す
ると同時にチャンバ16の開放底部18から酸素を強制
的に排出する工程を有している。次の例は本発明の利点
を示すものである。より詳しくは、例1は、本発明に従
って作られ且つ使用されたチャンバが、炭化タングステ
ン及びコバルトのコーティングの被覆硬度を低下させる
ことなく溶射距離を増大可能にすることを示す実験デー
タを提供するものである。例2は、このチャンバが使用
されるときに、同一のパラメータで溶射されたMCrAlyコ
ーティングが達成した酸素の低下量を示すものである。
堆積したコーティング層の酸素含有量を低減させること
により、コーティングのクラッキング及び層間剥離が防
止されると考えられている。
【0020】例 1 緻密で良く結合されたコーティングを形成するには、8
8重量%の炭化タングステン(WC) と12重量%のコバ
ルトとからなるパウダを、GATOR-GARDコーティング法を
用いてチタン基体上に溶射するのが好ましい。このコー
ティングの典型的な用途は、ガスタービンエンジンブレ
ードのミッドスパンシュラウドを硬化肉盛して磨耗及び
早期故障を防止することにある。このコーティングの限
界特性は微小硬さにあり、300gの荷重を用いた95
0DPH の値は、この特別なコーティングにとっての最小
許容硬さである。コーティングの硬さは、コーティング
すべき基体を溶射ガンから遠く離れて移動させると低下
する。この制限があるため、これまでは、或る設計のフ
ァンブレードのコーティングが不可能であった。なぜな
らば、ブレードの形状のため、コーティングすべき表面
に充分近接させて溶射ガンを配置することができず、必
要な最小微小硬さが得られなかったからである。
【0021】2つの試験を行った。試験Aにおいては、
チャンバを用いない通常の方法で、試験サンプル種々の
距離で溶射した。試験Bにおいては、試験Aと同じ手順
及びコーティングパラメータを用いたけれども、チャン
バ内で溶射を行った。これにより、次のような結果が得
られた。 溶射距離 微小硬さ 微小硬さ 試験A(空気) 試験B(チャンバ) 2インチ(約5cm) 1,007 1,027 2-1/2インチ(約6cm) 979 1,055 3インチ(約8cm) 928 983 4インチ(約10cm) 894 975 4-1/2インチ(約11cm) 836 987 これらのデータは、あらゆる溶射距離においてコーティ
ングの微小硬さを増大させる上でのチャンバの有効性を
示している。チャンバの使用により、4-1/2インチ(約
11cm)程の遠い距離でも必要な硬さが得られるけれど
も、標準のコーティング手順では3インチ(約8cm)の
距離でも最小微小硬さの条件を満たすことはできない。
【0022】例 2 最高の有効性を得るためには、酸素による汚染が絶対最
小量になるようにして、MCrAly系のコーティングを堆積
しなければならない。GATOR-GARDコーティング法を用い
て、22Co-17Cr-12.5Al-0.25Hf-0.45Si-0.6Y-Bal Nickel
の公称組成をもつNiCoCrAlY パウダを、Inconel 718 合
金からなる直径0.5 インチ(約1cm)の円形バー上に溶
射した。2組の部品に溶射し、A組の部品はチャンバ内
でコーティングされ、B組の部品はチャンバを用いない
でコーティングされた。他の全てのコーティングパラメ
ータ及び条件は同一である。コーティングの後、A、B
両組の全てのサンプルに、真空中において1,975 0F(約
1,079 ℃) の温度で4時間の拡散熱処理を施した。
【0023】A組及びB組からの部品を切断し、マウン
トし、研磨して、金属組織学的に試験した。A組の部品
は、緻密で酸素が存在しない構造を有しており且つクラ
ックも存在しない。A組の部品の顕微鏡組織が図2に示
されている。B組の部品には、コーティング内の酸化物
の微小な複数の層、コーティング層同士の剥離、及びコ
ーティング表面から基体に至る(更には基体内に至る)
垂直なクラックが見られる。これらの欠陥の例が図3、
図4及び図5にそれぞれ示されている。図3は357倍
に拡大したNiCoCrAlY コーティング、図4は500倍に
拡大したNiCoCrAlY コーティングを示すものである。図
5は空気中で溶射したNiCoCrAlY コーティングを200
倍に拡大したものであり、基体中にクラックが入ってい
る状態が示されている。
【0024】以上、本発明を例示して説明したが、本願
明細書に使用した用語は記述用語本来の意味をもつもの
であり、制限的なものではないことを理解すべきであ
る。また、上記教示に基づいて本発明に種々の変更を行
うことは可能であろうが、それらの変更は特許請求の範
囲に記載の本発明の範囲内にあるものと理解すべきであ
る。尚、特許請求の範囲の記載中に使用した参照番号は
単なる便宜上のものであり、いかなる意味においても本
発明を制限するものではない。また、本発明は上記説明
に係る特定の実施例以外の方法で実施することも可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された装置を概略的に示す
斜視図である。
【図2】例2で説明した手順に従って、試験部品を切断
し、マウントし、研磨し、且つ金属組織学的に試験した
試験部品の顕微鏡写真でありチャンバを用いて溶射した
NiCoCrA1Yコーティング(倍率:375倍)である。
【図3】例2で説明した手順に従って、試験部品を切断
し、マウントし、研磨し、且つ金属組織学的に試験した
試験部品の顕微鏡写真であり空気中で溶射した微少酸化
物が見られるNiCoCrA1Yコーティング(倍率:375
倍)である。
【図4】例2で説明した手順に従って、試験部品を切断
し、マウントし、研磨し、且つ金属組織学的に試験した
試験部品の顕微鏡写真である。
【図5】例2で説明した手順に従って、試験部品を切断
し、マウントし、研磨し、且つ金属組織学的に試験した
試験部品の顕微鏡写真である。
【符号の説明】
10 溶射コーティング装置 12 側壁 14 頂壁(頂部) 16 チャンバ 18 開放底部 20 床 22 脚 24 基体 26 基体支持手段 28 ガス源 30 溶射ガン 32 プラズマ源 34 電源 36 ノズル部分

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶射コーティングを施す方法において、
    酸素が入っているチャンバ(16)内に基体(24)を
    配置する工程と、基体(24)、チャンバ(16)及び
    溶射コーティングに対して不活性なガスでチャンバ(1
    6)から酸素を排除する工程と、ガスを介して基体(2
    4)上にコーティングを溶射する工程とを有しており、
    ガスが、基体(24)とコーティングの層との間の酸化
    を防止することを特徴とする溶射コーティング方法。
  2. 【請求項2】 前記ガスが酸素より軽く、前記チャンバ
    (16)が開放底部(18)を備えており、前記チャン
    バ(16)にガスを充填すると同時にチャンバ(16)
    の開放底部(18)から酸素を強制的に排出する工程を
    更に有していることを特徴とする請求項1に記載の溶射
    コーティング方法。
  3. 【請求項3】 前記充填工程が、基体(24)の溶射に
    使用するガン(30)とは独立しているガス源(28)
    からのガスでチャンバ(16)を充填する工程であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の溶射コーティング方
    法。
  4. 【請求項4】 プラズマガス及びキャリヤガスとしてガ
    スを使用するガン(30)によりプラズマコーティング
    を施し、前記充填工程が、ガン(30)からガスを放出
    し、該放出ガスによりチャンバ(16)を充填する工程
    であり、酸素がチャンバ(16)の開放底部(18)を
    通ってチャンバ(16)から排除されるときに、チャン
    バ(16)が前記放出ガスを捕捉する工程であることを
    特徴とする請求項2に記載の溶射コーティング方法。
  5. 【請求項5】 前記溶射工程が、プラズマコーティング
    を、ガスを介してチャンバ(16)内に且つ基体(2
    4)上に垂直方向に溶射する工程であることを特徴とす
    る請求項2に記載の溶射コーティング方法。
  6. 【請求項6】 前記チャンバ(16)が開放底部(1
    8)を備えており、前記プラズマコーティングが、プラ
    ズマガス及びキャリヤガスとしてのガスを使用するガン
    (30)により施され、前記溶射工程が、ガン(30)
    からの放出ガスとしてのガスを、チャンバ(16)の頂
    部領域内に垂直方向に溶射して、チャンバ(16)から
    酸素を排除し且つチャンバ(16)の開放底部(18)
    からの酸素を強制的に排出することを助ける工程である
    ことを特徴とする請求項5に記載の溶射コーティング方
    法。
  7. 【請求項7】 前記ガスを約250〜5000F(121
    〜260℃)に加熱する工程を更に有していることを特
    徴とする請求項1に記載の溶射コーティング方法。
  8. 【請求項8】 前記ガスが不活性ガスの群から選択され
    ることを特徴とする請求項1に記載の溶射コーティング
    方法。
  9. 【請求項9】 前記ガスが水素であることを特徴とする
    請求項1に記載の溶射コーティング方法。
  10. 【請求項10】 前記溶射工程が、ニッケル、コバル
    ト、クロム−アルミニウムイットリウム合金及び炭化タ
    ングステンを含有するコーティングを溶射する工程であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の溶射コーティング
    方法。
  11. 【請求項11】 基体(24)上に溶射コーティングを
    施す装置において、チャンバ(16)を有しており、該
    チャンバ(16)が、ここからガスを排出させる開放底
    部(18)を備えており、酸素よりも軽いガスをチャン
    バ(16)内に放出してチャンバ(16)から酸素を排
    除するガス源(28)と、チャンバ(16)内でガスを
    介して基体(24)上にコーティングを溶射する溶射手
    段(30)とを更に有しており、前記チャンバ(16)
    が、前記溶射手段(30)の回り及び基体(24)と溶
    射手段(30)との間にガスを収容していることを特徴
    とする溶射コーティング装置。
  12. 【請求項12】 前記ガス源(28)が溶射手段(3
    0)とは独立していることを特徴とする請求項11に記
    載の溶射コーティング装置。
  13. 【請求項13】 前記溶射手段(30)が、チャンバ
    (16)内にガスを放出し且つ前記ガス源(28)を形
    成する手段を備えていることを特徴とする請求項11に
    記載の溶射コーティング装置。
  14. 【請求項14】 前記溶射手段(30)が、プラズマ及
    びキャリヤガスとしてガスを使用するプラズマ溶射ガン
    を備えていることを特徴とする請求項12に記載の溶射
    コーティング装置。
  15. 【請求項15】 前記チャンバ(16)が、開放底部
    (18)に対向する閉鎖頂部(14)を備えており、前
    記溶射手段(30)がプラズマ及びキャリヤガスとして
    ガスを使用するプラズマ溶射ガンを備えており、放出さ
    れたガスが前記頂部(14)に指向されて該頂部(1
    4)からの酸素の排除を容易にすることを特徴とする請
    求項11に記載の溶射コーティング装置。
  16. 【請求項16】 前記チャンバ(16)が、開放底部
    (18)に対向する閉鎖頂部(14)を備えており、前
    記溶射手段(30)がノズル部分(36)を備えてお
    り、該ノズル部分(36)が前記頂部(14)を向いて
    いて、プラズマ溶射を頂部(14)に向けて垂直上方に
    指向させることを特徴とする請求項11に記載の溶射コ
    ーティング装置。
  17. 【請求項17】 前記ガスを約250〜5000F(約1
    21〜260℃)に加熱する手段を更に有していること
    を特徴とする請求項11に記載の溶射コーティング装
    置。
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