JPH05171140A - 冷却液組成物 - Google Patents

冷却液組成物

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JPH05171140A
JPH05171140A JP3340889A JP34088991A JPH05171140A JP H05171140 A JPH05171140 A JP H05171140A JP 3340889 A JP3340889 A JP 3340889A JP 34088991 A JP34088991 A JP 34088991A JP H05171140 A JPH05171140 A JP H05171140A
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道弘 堀
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勤 鍵屋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主として内燃機関に使用される冷却液組成物
において、冷却液組成物の主成分であるグリコール類の
酸化防止と、内燃機関の各種金属の腐食防止に対して優
れた効果を持つ冷却液組成物を提供する。 【構成】 グリコール類を含む冷却液組成物が、1,
2,4−トリアゾール化合物の3位の炭素に下記の一般
で表される有機残基が置換結合している1,2,4−ト
リアゾール類化合物を含有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として内燃機関等に
おいて使用される冷却液組成物に関し、詳細には冷却液
の酸化劣化を防止して冷却系統の金属の腐食を防止する
冷却液組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジン等の内燃機関の冷却
系統は、主にシリンダブロック、シリンダヘッド、ラジ
エータ、ウォーターポンプ等より構成され、それらは
鉄、アルミニウム合金、銅等の金属より成る。
【0003】上記のエンジン等の冷却を目的とする冷却
液組成物には、冷却系統の各種金属が腐食するのを防止
するために、一般に腐食防止剤が添加されている。しか
しこの腐食防止剤は内燃機関における熱等により劣化す
るので、腐食防止の効果が低下し、冷却系統の各種金属
から冷却液中に金属が溶出する。そしてこれらの溶出金
属による触媒作用により、冷却液組成物の主成分である
グリコール類も著しく酸化劣化され、冷却液組成物のp
H値が下がることにより、更に金属の溶出が促進され、
金属が腐食されるという問題があった。一方、冷却液組
成物の主成分であるグリコール類は、内燃機関における
熱作用によっても酸化劣化されるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
冷却液組成物は、主成分であるグリコール類の酸化を防
止することまではあまり考慮されていなかった。
【0005】そこで案出されたのが本発明であり、その
目的とするところは、冷却液組成物の主成分であるグリ
コール類の酸化防止に優れた効果を示す冷却液組成物を
提供することにある。そして、本発明のもう一つの目的
は、金属の腐食原因となるグリコール類の酸化を防止す
ると共に、金属を保護することにより、金属の腐食防止
に対して更に優れた効果を持つ冷却液組成物を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の採った手段について以下に説明する。す
なわち、本発明にかかる冷却液組成物の構成は、請求項
1に記載の発明によると、「グリコール類と、1,2,
4−トリアゾール類とを含有していることを特徴とする
冷却液組成物。」をその内容とする。次に請求項2に記
載の発明によると、「1,2,4−トリアゾールの1位
の窒素に、アルコール基が置換結合し、かつ、1,2,
4−トリアゾールの3位の炭素に下記の一般式 (上式中、R1 は水素又はアルキル基を表し、R2 は水
素、アルキル基、又はベンゼン環を表し、Zは酸素又は
イオウを表す。)で表される有機残基が置換結合してい
ることを特徴とする請求項1に記載の冷却液組成物。」
をその内容とする。
【0007】
【発明の作用】上記手段により、本発明に係る冷却液組
成物については、グリコール類を含む冷却液組成物中
に、1,2,4−トリアゾール類を添加することによ
り、冷却液、特に主成分であるグリコール類の酸化を抑
制することができる。
【0008】これにより、時間の経過と共に冷却液系統
の各種金属が冷却液中に溶出し、金属が腐食することを
防止することが可能となる。
【0009】更に、1,2,4−トリアゾール類の1位
の窒素にアルコール基が置換結合し、かつ、3位の炭素
に下記の一般式 (上式中、R1 は水素又はアルキル基を表し、R2 は水
素、アルキル基、又はベンゼン環を表し、Zは酸素又は
イオウを表す。)で表される有機残基が置換結合してい
る1,2,4−トリアゾール類化合物を冷却液組成物中
に添加することによって、冷却液の主成分であるグリコ
ール類の酸化を抑制し、冷却液のpH値の低下及びこれ
による金属の溶出を防止すると共に、金属を保護するこ
とにより金属の腐食防止効果を向上させることも可能と
なる。また、アルキル基の水酸基が水溶性を向上させる
ので、1,2,4−トリアゾール類化合物の冷却液に対
する溶解性も向上する。
【0010】
【実施例】以下表1、表2、表3、及び表4に従って、
本実施例を詳細に説明するが、これは代表的なものを示
したものであり、本実施例によって本発明が限定される
ものではない。
【0011】まず、本発明に係る実施例は1〜4とし、
その構成を表1に示す。前記表1中の実施例1の冷却液
組成物は、下記の構造式
【0012】
【化1】
【0013】で表される1,2,4−トリアゾール類化
合物(化合物A)、エチレングリコール、セバシン酸ナ
トリウム、及び水より構成してある。実施例2の冷却液
組成物は、下記の構造式
【0014】
【化2】
【0015】で表される1,2,4−トリアゾール類化
合物(化合物B)、硝酸ナトリウム、エチレングリコー
ル、セバシン酸ナトリウム、及び水より構成してある。
実施例3の冷却液組成物は、1,2,4−トリアゾー
ル、エチレングリコール、セバシン酸ナトリウム、ベン
ゾトリアゾール、及び水より構成してある。実施例4の
冷却液組成物は、1,2,4−トリアゾール、エチレン
グリコール、セバシン酸ナトリウム、及び水より構成し
てある。
【0016】比較例1の冷却液組成物は、英国TS規格
(10177)に基づく構成で、エチレングリコール、
セバシン酸ナトリウム、ベンゾトリアゾール、及び水よ
り構成してある。比較例2の冷却液組成物は、比較例1
の冷却液組成物からベンゾトリアゾールを除いた構成
で、エチレングリコール、セバシン酸ナトリウム、及び
水より構成してある。比較例3の冷却液組成物は、比較
例1のベンゾトリアゾールの替わりにアミノトリアゾー
ルを構成成分として含有しており、アミノトリアゾー
ル、エチレングリコール、セバシン酸ナトリウム、及び
水より構成してある。
【0017】これらの冷却液組成物は、苛性カリにより
pH7〜8に調整してある。なお、本発明に係る冷却液
組成物は、前記の成分以外に消泡剤、着色剤等を含有し
ていても良いし、他の従来公知の腐食防止剤であるモリ
ブデン酸塩、タングステン酸塩、硫酸塩、硝酸塩、安息
香酸塩、P−tert−ブチル安息香酸塩、リン酸塩、
メルカプトベンゾチアゾール又はそのアルカリ金属塩を
併用しても良い。また主成分であるグリコール類は、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,3ブチ
レングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレング
リコール、グリセリン等があるが、その中でも特にエチ
レングリコールあるいはプロピレングリコールが好まし
い。
【0018】以下、本発明に係る冷却液組成物の実施例
に基づく試験条件及び試験結果について説明する。ま
ず、酸化防止試験方法については、JIS K 223
4 不凍液 7.4金属腐食性に示す試験装置を用い、
1リットルのトールビーカーに冷却液原液を500m
l、および銅板(800cm2 )を入れ、乾燥空気を1
00ml/分吹き込みながら、120℃で400時間加
熱劣化処理を行う。試験結果については表2に示す。こ
こでpH値は、冷却液組成物を水で30%に希釈した水
溶液の測定値であり、冷却液組成物を希釈後100℃で
5時間加熱し、冷却後に測定した。また、冷却液組成物
のグリコール類が酸化された時に発生する劣化生成物量
はイオンクロマトグラフィーにより蟻酸として定量し
た。
【0019】次に、冷却液組成物の金属に対する腐食試
験については、JIS K 2234 1987 2種
の規定に基づいて行った。試験に供する冷却液組成物
は、調合水(1リットルの水にNa2SO4を148m
g、NaClを165mg、NaHCO3 を138mg
各々溶解したもの)にて30vol%に希釈したものを
使用し、試験に供する金属には、アルミニウム鋳物、鋳
鉄、綱、黄銅、はんだ、銅の試験片を各々使用した。試
験結果については、表3に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】まず、冷却液組成物のグリコール類に対す
る酸化防止効果の試験結果について述べる。表2に示す
ように実施例1及び2の冷却液組成物については、比較
例1及び比較例2の冷却液組成物と比較すると、pH値
の低下が小さく、かつグリコール類が酸化された時に発
生する劣化生成物量も少ないという結果が得られた。
【0024】次に、1,2,4−トリアゾールとベンゾ
トリアゾールとを酸化防止剤として含有する実施例3の
冷却液組成物については、ベンゾトリアゾールのみを含
む比較例1の冷却液組成物と比較すると、実施例1及び
2と同様に、pH値の低下が小さく、かつグリコール類
が酸化された時に発生する劣化生成物量も少ないという
結果が得られた。これらの結果より、実施例1、2及び
3の冷却液組成物は、ベンゾトリアゾールのみを含む比
較例1の冷却液組成物に比べ、酸化防止効果に優れると
いうことがわかった。
【0025】次に、本実施例の冷却液組成物の酸化防止
効果と、金属の腐食防止効果との関係について述べる。
【0026】表2に示すように、pH値の低下が小さい
実施例1、2及び3の冷却液組成物は、比較例1の冷却
液組成物と比較すると、銅に対する腐食防止効果が向上
しており、更に、実施例1の冷却液組成物は、比較例1
の冷却液組成物と比較すると、鉄に対する腐食防止効果
も向上するという結果が得られた。これらの結果より、
酸化防止効果に優れる本実施例の冷却液組成物は、金属
の腐食、特に銅に対する腐食を防止する効果にも優れる
ということがわかった。
【0027】次に、実施例1及び2の冷却液組成物と、
実施例4及び比較例3の冷却液組成物についての、JI
S K 2234 1987 2種の規定に基づく金属
の腐食試験結果を、それぞれ述べる。
【0028】表3に示すように、比較例3の冷却液組成
物は、鋳鉄、鋼、はんだに対しては腐食防止効果がほと
んどなく、アルミニウム鋳物に対しても腐食防止効果が
弱い。また実施例4の冷却液組成物は、黄銅、はんだ、
銅に対する腐食防止効果が弱いが、アルミニウム鋳物に
対しては腐食防止効果が向上しているという結果が得ら
れた。
【0029】これに対し、実施例1及び2の冷却液組成
物は、実施例4及び比較例3と比べると、試験した全て
の金属に対して腐食防止効果に優れるものである。これ
らの結果より、1,2,4−トリアゾールの1位の窒素
に、アルコール基が置換結合し、かつ、3位の炭素に下
記の一般式 (上式中、R1 は水素又はアルキル基を表し、R2 は水
素、アルキル基、又はベンゼン環を表し、Zは酸素又は
イオウを表す。)で表される有機残基が置換結合してい
る1,2,4−トリアゾール類化合物を含有する冷却液
組成物は、水素やアミノ基等の他の残基が置換結合して
いる1,2,4−トリアゾール類化合物を含有する冷却
液組成物と比較すると、金属に対する腐食防止効果が更
に向上するということがわかった。
【0030】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係る冷却液
組成物を採用すると、以下の効果を奏する。
【0031】冷却液組成物が1,2,4−トリアゾー
ル類を含有していることにより、冷却液組成物の主成分
であるグリコール類の酸化を防止すると共に、この酸化
防止効果により、金属の腐食を防止することができる。
またこの酸化防止により、冷却液の耐久性を向上させる
ことができる。 1,2,4−トリアゾールの1位の窒素に、アルコー
ル基が置換結合し、かつ3位の炭素に下記の一般式 (上式中、R1 は水素又はアルキル基を表し、R2 は水
素、アルキル基、又はベンゼン環を表し、Zは酸素又は
イオウを表す。)で表される有機残基が置換結合してい
る1,2,4−トリアゾール類化合物を含有する冷却液
組成物は、冷却液の酸化防止による金属の腐食防止効果
に加え、更なる腐食防止効果を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリコール類と、1,2,4−トリアゾ
    ール類とを含有していることを特徴とする冷却液組成
    物。
  2. 【請求項2】 1,2,4−トリアゾールの1位の窒素
    に、アルコール基が置換結合し、かつ、1,2,4−ト
    リアゾールの3位の炭素に下記の一般式 (上式中、R1 は水素又はアルキル基を表し、R2 は水
    素、アルキル基、又はベンゼン環を表し、Zは酸素又は
    イオウを表す。)で表される有機残基が置換結合してい
    ることを特徴とする請求項1に記載の冷却液組成物。
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