JPH05170816A - 減少したヒステリシス特性を示すエラストマー類および製品 - Google Patents

減少したヒステリシス特性を示すエラストマー類および製品

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JPH05170816A
JPH05170816A JP4152994A JP15299492A JPH05170816A JP H05170816 A JPH05170816 A JP H05170816A JP 4152994 A JP4152994 A JP 4152994A JP 15299492 A JP15299492 A JP 15299492A JP H05170816 A JPH05170816 A JP H05170816A
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polymer
compound
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JP4152994A
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Eru Haagenrozaa Uiriamu
ウイリアム・エル・ハーゲンロザー
Daburiyuu Besea Torisutoramu
トリストラム・ダブリユー・ベセア
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F36/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C19/00Chemical modification of rubber
    • C08C19/30Addition of a reagent which reacts with a hetero atom or a group containing hetero atoms of the macromolecule
    • C08C19/42Addition of a reagent which reacts with a hetero atom or a group containing hetero atoms of the macromolecule reacting with metals or metal-containing groups
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも1個の官能部位を有するアニオン
系ポリマーと、式R3PbX[式中、Rは、約1〜約2
0個の炭素原子を有するアルキル、約3〜約20個の炭
素原子を有するシクロアルキル、約6〜約20個の炭素
原子を有するアリール、そして約7〜約20個の炭素原
子を有するアラルキルから成る群から選択される有機基
であり、そしてXは、臭素、塩素およびヨウ素から成る
群から選択されるハロゲンである]を有する鉛化合物の
約1当量とを反応させることで付加物を生じさせる、段
階を有する、減少したヒステリシス特性を示すエラスト
マーの製造方法。 【効果】 低ヒステリシス性エラストマーのポリマーを
用いて製造したタイヤの如き製品は、低い転がり抵抗を
示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この主題の発明は、ジエンポリマーおよび
コポリマーエラストマー類のアニオン重合に関する。よ
り詳細には、本発明は、鉛含有化合物を用いた該ポリマ
ーのエンドキャッピング(endcapping)を含む重合に関
する。
【0002】本発明に従って製造されたジエンポリマー
類およびコポリマー類は、このエラストマーをエンドキ
ャッピングした後、減少したヒステリシス特徴を示す。
これらのポリマー類から製造されるタイヤおよびパワー
ベルトなどの如き製品は、上昇した反発弾性、減少した
転がり抵抗、そして機械的応力作動中の低い熱蓄積を示
す。
【0003】
【背景技術】本分野において、減少したヒステリシスを
示すエラストマーコンパンドの製造が望まれている。こ
のようなエラストマー類は、コンパンド化してタイヤお
よびパワーベルトなどの如き製品を製造したとき、反発
弾性の上昇、転がり抵抗の減少を示すと共に、機械的応
力が与えられた時低い熱蓄積を示す。
【0004】ヒステリシス力を無くさせる主要な源は、
この加硫化物の最後の架橋からこのポリマー鎖末端まで
の、このポリマー鎖の部分によるものであることが確立
されている。この遊離末端は、有効な弾性回復過程に含
まれないため、その結果として、この硬化サンプルのこ
の部分に伝えられるいかなるエネルギーも熱として失わ
れる。より少ない数の末端基を有するずっと高い分子量
のポリマーを製造することでこの種類の機構を減少させ
ることができる、ことは本分野で公知である。しかしな
がら、この操作は有効ではない、何故ならば、材料をコ
ンパンド化しそして成形操作するときこのゴムの加工性
は、分子量を増大させるにつれて急速に減少するからで
ある。
【0005】ヒステリシスを減少させるための別の方法
は、リチウムをエンドキャップした(endcapped)エラ
ストマーと塩化錫化合物とを反応させて、錫化合物末端
を有するポリマーを生じさせることであった。錫はカー
ボンブラックに対して親和性を示し、この親和性によっ
て遊離末端の影響が取り除かれるため、ヒステリシスが
減少する。
【0006】別の添加剤を用い、炭素−リチウム結合に
反応させることでヒステリシス特徴を減少させた。これ
らには、重金属化合物、並びにアミン類、アミド類、エ
ステル類、ケトン類およびそれらの種々の組み合わせの
如き、極性基を有する別の有機化合物が含まれていた。
【0007】本発明は、鉛含有化合物でエンドキャップ
した新規なエラストマー類を提供するものである。この
エンドキャップしたエラストマーの鉛含有基は、塩化錫
でエンドキャップしたポリマーよりも低い温度で、カー
ボンブラックに対してずっと高い反応性を示す。
【0008】
【発明の開示】本発明の目的は、従って、減少したヒス
テリシス特性を示すエラストマー類を提供することにあ
る。
【0009】本発明の更に一層の目的は、減少したヒス
テリシス特性を示すエラストマー類の製造方法を提供す
ることにある。
【0010】本発明の他の目的は、減少したヒステリシ
ス特性を示す加硫性エラストマーコンパンドを提供する
ことにある。
【0011】本発明の更に一層の目的は、鉛含有化合物
でエンドキャップしたエラストマーを提供することにあ
る。
【0012】本発明の更に別の目的は、減少した転がり
抵抗を示す改良されたタイヤを提供することにある。
【0013】存在している技術に対する本発明の利点と
共に、これらのそして他の目的は、以下に示す明細書か
ら明らかになるものと思われ、そしてこれらは、以下の
記述および請求の範囲に示すように本発明によって達成
される。
【0014】一般に、減少したヒステリシス特性を示す
エラストマーの製造方法は、少なくとも1個の官能部位
を有するアニオン系ポリマーと、式R3PbXを有する
鉛化合物の約1当量とを反応させることで付加物を生じ
させる段階を含む。Rは、約1〜約20個の炭素原子を
有するアルキル、約3〜約20個の炭素原子を有するシ
クロアルキル、約6〜約20個の炭素原子を有するアリ
ール、そして約7〜約20個の炭素原子を有するアラル
キルから成る群から選択される有機基であり、そしてX
は、臭素、塩素およびヨウ素から成る群から選択される
ハロゲンである。
【0015】本発明に従いそして減少したヒステリシス
特性を示すエラストマーは、少なくとも1個の官能部位
を有するアニオン系ポリマーと、式R3PbXを有する
鉛化合物との反応生成物を含む。Rは、約1〜約20個
の炭素原子を有するアルキル、約3〜約20個の炭素原
子を有するシクロアルキル、約6〜約20個の炭素原子
を有するアリール、そして約7〜約20個の炭素原子を
有するアラルキルから成る群から選択される有機基であ
り、そしてXは、臭素、塩素およびヨウ素から成る群か
ら選択されるハロゲンである。
【0016】加硫化した時減少したヒステリシス特性を
示す加硫性エラストマーコンパンドは、少なくとも1個
の官能部位を有するアニオン系ポリマーと、式R3Pb
Xを有する鉛化合物との反応生成物を含む。Rは、約1
〜約20個の炭素原子を有するアルキル、約3〜約20
個の炭素原子を有するシクロアルキル、約6〜約20個
の炭素原子を有するアリール、そして約7〜約20個の
炭素原子を有するアラルキルから成る群から選択される
有機基であり、そしてXは、臭素、塩素およびヨウ素か
ら成る群から選択されるハロゲンである。このコンパン
ドはまた、この反応生成物100部当たり約20〜約1
00重量部のカーボンブラックも含む。加硫性エラスト
マーコンパンドを含有しているトレッドストックから得
られる、減少した転がり抵抗を示す改良されたタイヤ
は、少なくとも1個の官能部位を有するアニオン系ポリ
マーと、式R3PbXを有する鉛化合物との反応生成物
を含む。Rは、約1〜約20個の炭素原子を有するアル
キル、約3〜約20個の炭素原子を有するシクロアルキ
ル、約6〜約20個の炭素原子を有するアリール、そし
て約7〜約20個の炭素原子を有するアラルキルから成
る群から選択される有機基であり、そしてXは、臭素、
塩素およびヨウ素から成る群から選択されるハロゲンで
ある。このコンパンドはまた、この反応生成物100部
当たり約20〜約100重量部のカーボンブラックも含
む。
【0017】
【本発明を実施するための好適な具体例】以下に示す記
述から明らかになるように、本発明は、鉛含有化合物で
エンドキャップした新規なエラストマーポリマー類を提
供するものである。上記エンドキャップしたエラストマ
ーポリマー類を基とする加硫性エラストマーコンパンド
およびそれらの製品は、有効な特性、特に減少したヒス
テリシスの特性、を示すことをここに見い出した。コン
パンド化してタイヤおよびパワーベルトなどの如き製品
を製造する時、これらの加硫性エラストマーコンパンド
は、上昇した反発弾性、減少した転がり抵抗、そして機
械的応力を与えた時低い熱蓄積を示す。
【0018】本発明に従うエラストマーポリマー類は、
アニオン重合したいかなるエラストマーであってもよ
く、例えばポリブタジエン、ポリイソプレンなどであ
り、そしてスチレン、アルファメチルスチレンなどの如
きモノビニル芳香族またはミルセンの如きトリエン類と
それらとのコポリマー類である。従って、これらのエラ
ストマー類には、ジエンのホモポリマー類およびそれら
のモノビニル芳香族ポリマー類とのコポリマー類が含ま
れる。本発明のエラストマー類を製造するために適切な
モノマー類には、約4〜約12個の炭素原子を有する共
役ジオレフィン類および8〜18個の炭素原子を有する
モノビニル芳香族モノマー類およびトリエン類が含まれ
る。本発明で有効な共役ジエンモノマー類などの例に
は、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタ
ジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンおよび
1,3−ヘキサジエンが含まれ、そして芳香族ビニルモ
ノマー類にはスチレン、アルファ−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびビニルナフタ
レンが含まれる。この共役ジエンモノマーおよび芳香族
ビニルモノマーは、通常95〜50:5〜50、好適に
は95〜65:5〜35の重量比で用いられる。
【0019】適切なアニオン系重合開始剤いずれかを用
いる結果として少なくとも1個の官能部位を有するエラ
ストマーを生じさせるアニオン重合により、該エラスト
マーポリマーが得られる。例えば、1つの好適な開始剤
はブチルリチウムであり、これは炭素−リチウム結合を
有するエラストマーを生じさせる。有効な重合開始剤の
他の例には、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウ
ム、アリルリチウム、メチルリチウム、ドデシルリチウ
ム、トリブチル錫リチウムなどが含まれる。
【0020】重合は通常、ヘキサン、シクロヘキサン、
ベンゼンなどの如きアニオン重合用の通常の触媒中で行
う。重合に関する他の技術、例えば半バッチ式および連
続重合も利用できる。共重合のランダム化を促進しそし
てビニル含有量を調節する目的で、この重合材料に極性
調整物を加えてもよい。この量は、所望のビニル量、使
用するスチレンのレベル、および重合温度、並びに使用
する特異的極性調整物(改質剤)の性質、に依存してい
る。
【0021】極性調整物として有益な化合物には、酸素
および窒素ヘテロ原子および非結合対の電子を有するも
のが含まれる。例として、モノおよびオリゴアルキレン
グリコール類のジアルキルエーテル;「クラウン」エー
テル;第三アミン類、例えばテトラメチルエチレンジア
ミン(TMEDA);N,N’−ジメチルピペラジンお
よびトリブチルアミン;テトラヒドロフラン(TH
F)、線状および環状のオリゴマー状オクソラニルアル
カン類、例えば2,2’−ジ(テトラヒドロフリル)プ
ロパン、ジ−ピペリジルエタン、ヘキサメチルホスホル
アミド、ジアザビシクロオクタン、ジメチルエーテル、
ジエチルエーテルなどが含まれる。
【0022】バッチ式重合は、適切な反応容器にモノマ
ー(類)と溶媒とのブレンド物を入れた後、上述した極
性調整物(使用する場合)および開始化合物を添加する
ことによって開始する。これらの反応体を約0℃〜約2
00℃の温度に加熱した後、約0.1〜約24時間、重
合を進行させる。
【0023】その後、一般式
【0024】
【化1】R3PbX [式中、Xは、臭素、塩素またはヨウ素の如きハロゲン
であり、有機部分Rは、約1〜約20個の炭素原子を有
するアルキル、約3〜約20個の炭素原子を有するシク
ロアルキル、約6〜約20個の炭素原子を有するアリー
ル、そして約7〜約20個の炭素原子を有するアラルキ
ルから成る群から選択される]を有する鉛化合物を添加
することによって、このポリマーを終結もしくは「エン
ドキャップ」する。典型的なアルキルには、n−ブチ
ル、s−ブチル、メチル、エチル、イソプロピルなどが
含まれる。該シクロアルキルには、シクロヘキシル、メ
ンチルなどが含まれる。該アリールおよびアラルキル基
には、フェニル、ベンジルなどが含まれる。有益な鉛化
合物には、トリアルキル鉛、トリエチル鉛、トリメチル
鉛、トリベンジル鉛、トリトリル鉛およびトリシクロヘ
キシル鉛などの臭化物、塩化物およびヨウ化物が含まれ
る。1つの好適な鉛化合物は塩化トリフェニル鉛であ
る。該アニオンポリマーと約1モル当量の鉛化合物を反
応させるのが好適である。
【0025】このエンドキャップしたポリマーは、通常
の技術によって溶媒から分離されてもよい。これらに
は、アルコール凝集法、熱脱溶媒法か或は他の適切ない
かなる方法も含まれる。更に、ドラム乾燥、押出し乾
燥、真空乾燥などによって、この得られるポリマーから
溶媒を除去してもよい。
【0026】本発明に従い鉛でエンドキャップしたポリ
マー類は、カーボンブラックと有効に反応することで、
減少したヒステリシス特性を示すポリマーが得られる 本発明のポリマー類は、単独か、或はタイヤ用トレッド
ストックコンパンドを製造するための他のエラストマー
類との組み合わせで使用されてもよい。例えば、これら
は、天然ゴム、合成ゴムおよびそれらのブレンド物を含
む通常用いられているトレッドストックゴムのいずれか
とブレンドしてもよい。上記ゴムは本分野の技術者によ
く知られており、そしてこれらには、合成ポリイソプレ
ンゴム、スチレン/ブタジエンゴム(SBR)、ポリブ
タジエン、ブチルゴム、ネオプレン、エチレン/プロピ
レンゴム、エチレン/プロピレン/ジエンゴム(EPD
M)、アクリロニトリル/ブタジエンゴム(NBR)、
シリコンゴム、フルオロエラストマー類、エチレンアク
リル系ゴム、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EV
A)、エピクロロヒドリンゴム、塩素化ポリエチレンゴ
ム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、水添ニトリル
ゴム、テトラフルオロエチレン/プロピレンゴムなどが
含まれる。本発明のポリマー類を通常のゴムとブレンド
する場合、これらの量を幅広く変化させることができ、
例えば、所望のヒステリシス減少度に応じて10〜99
重量%である。
【0027】これらのポリマー類は、ゴム100部当た
り約20〜約100重量部(phr)、好適には約40
〜約70phr、の範囲の量のカーボンブラックと一緒
にコンパンド化してもよい。これらのカーボンブラック
には、通常利用できる市販のカーボンブラックの全てが
含まれるが、好適には表面積(EMSA)が少なくとも
20m2/gのものであり、より好適には少なくとも3
5m2/g〜200m2/gもしくはそれ以上のものであ
る。本発明で用いる表面積値は、臭化セチルトリメチル
アンモニウム(CTAB)技術を用いたASTM D-1765で
測定した値である。有効なカーボンブラックの中には、
ファーネスブラック、チャンネルブラックおよびランプ
ブラックがある。上記カーボンブラックに関する更に一
層の考察は文献中で見い出すことができる。例えば、Th
e Vanderbilt Rubber Handbook、408-424頁、 RT Vanderb
ilt Co.、 Norwalk、 CT 06855 (1979)参照のこと。より
詳細には、これらのカーボンブラックの例には、超摩耗
ファーネス(SAF)ブラック、高摩耗ファーネス(H
AF)ブラック、高速押出しファーネス(FEF)ブラ
ック、微細ファーネス(FF)ブラック、中間超摩耗フ
ァーネス(ISAF)ブラック、半補強用ファーネス
(SRF)ブラック、中間加工用チャンネルブラック、
硬質加工用チャンネルブラックおよび導電性チャンネル
ブラックが含まれる。利用できる他のカーボンブラック
にはアセチレンブラックが含まれる。本発明の製品製造
で、上述したブラックの2種以上から成る混合物が使用
できる。利用可能カーボンブラックの表面積に関する典
型的な値を下記の表Iに要約する。
【0028】
【表1】 表I カーボンブラック ASTM表示 表面積 (D-1765-82a) (m2/g)(D-3765) N−110 126 N−220 111 N−339 95 N−330 83 N−550 42 N−660 35 本発明のゴムコンパンドの製造で利用できるカーボンブ
ラックは、ペレット化した形態か或はペレット化してい
ない凝集塊の形態であってもよい。好適には、より均一
な混合を行う目的で、ペレット化していないカーボンブ
ラックが好適である。約0.5〜約4phrの量の公知
加硫剤を用いた通常方法で、これらの補強したゴムコン
パンドを硬化することができる。例えば、硫黄もしくは
パーオキサイドを基にした硬化系が使用できる。適切な
加硫剤の一般的開示に関しては、Kirk-Othmer、 Encyclo
pedia of Chemical Technology、 第3版、 Wiley Intersc
ience、 N.Y. 1982、 20巻、 365-468頁、特に390-402頁の
「加硫剤および補助材料」(Vulcanization Agents and
Auxiliary Materials)を参照のこと。加硫剤は単独も
しくは組み合わせで使用されてもよい。
【0029】標準的ゴム混合装置および操作を用い、そ
れらのポリマー類とカーボンブラックおよび他の通常の
ゴム添加剤、例えば充填剤、可塑剤、抗酸化剤、硬化剤
などとを、上記添加剤の通常量を用いてコンパンド化も
しくは混合することで、本発明の加硫性エラストマー組
成物を製造することができる。上記エラストマーコンパ
ンドは、通常のゴム加硫条件下で加硫化したとき、減少
したヒステリシス特性を示し、そしてこれらは、減少し
た転がり抵抗を示すタイヤのためのトレッド用ゴムとし
ての使用に特に適合している。
【0030】
【一般的実験】本発明に従って製造するエラストマー類
の製造および特性を示す目的で、以下に充分に記述する
如く、適切な重合開始剤を用いてスチレン/ブタジエン
ゴム(SBR)を製造した。この製造したポリマーの対
照サンプルを単離した後、この残りのポリマーを、本発
明に従う鉛化合物でエンドキャップした。上述したよう
に、本発明の範囲から逸脱しない限り、重合を実施する
ため、本分野で公知の種々の技術が利用できる。
【0031】その後、実施例各々の対照ポリマーサンプ
ルと発明ポリマーサンプル両方を、引張り強度(ps
i)、パーセント伸び、100℃のムーニー粘度、およ
びtanδ(タンジェント・デルタ)(24℃と65℃
の両方で)に関して試験し、そして対照ポリマーに比較
したときの発明ポリマーのtanδの変化を計算した。
tanδは、Rheometrics0.5Hzの応力レオメータ
ーを用いて測定した。コンパンド化したポリマー各々に
関して、産業用標準ボール落下試験を用いた反発弾性試
験も行った。
【0032】
【実施例】
実施例番号1 適切な5ガロンの反応槽に、ヘキサンブレンド物中33
%のスチレン2295gおよびヘキサンブレンド物中2
4.5%のブタジエン7983gを入れた。また、乾燥
した純粋な12.3MのTHF 204.2ミリモル
(16.6立方センチメートル、即ち「cc」)そして
重合開始剤として25.2ミリモル(16.8cc)の
1.5Mブチルリチウム(49℃で)を加えた。この反
応槽内の温度を49℃に3時間保持した。次に行う試験
の対照ポリマーとして使用するため、約5350gのポ
リマーセメント物を取り出した。
【0033】この反応槽内の残りのポリマーに、50c
cのTHFに溶解した10.8ミリモル(5.11グラ
ム)の塩化トリフェニル鉛を加えた。1時間撹拌した
後、2,6−ジ−t−ブチル−パラ−クレゾール(DB
PC)が入っているイソプロピルアルコールにこのセメ
ント物を加えた後、ドラム乾燥することにより、ポリマ
ーを単離した。このポリマーを分析した結果、29.1
%のスチレンと27.1%のビニルポリブタジエンと
0.13%の鉛とを含有しており、そして平均分子量は
132,000g/モルであることが見いだされた。該
対照ポリマーの平均分子量は124,000g/モルで
あることが見いだされた。
【0034】通常のトレッドストック調合物を用いて、
該対照ポリマー(対照ポリマー1)および本発明のポリ
マー(発明ポリマー1)各々をコンパンド化した。この
トレッドストック調合物には、100部の試験用ゴム、
ゴム100部当たり50部(phr)のASTM N-339カー
ボンブラック、3phrの酸化亜鉛、1.8phrの硫
黄、2phrのステアリン酸、1phrのSantoflex 13
および1phrのSantocure NSが入っていた。次に、こ
のコンパンドを150℃で30分間硬化した。コンパン
ド各々の物性を以下の表IIに報告する。
【0035】
【表2】 表II 実施例番号1のゴムコンパンドのヒステリシス特性 対照ポリマー1 発明ポリマー1 引張り強度 25℃ 3490 3610 100℃ 1830 1760 パーセント伸びa 25℃ 397 337 100℃ 326 280 ML4100℃b 89.3 103.8 反発弾性 23℃ 42.8 50.6 65℃ 59.2 64.6 7%伸びのtanδ 24℃ 0.1877 0.1652 65℃ 0.1632 0.1188 Δtanδc 24℃ − −12.0 65℃ − −27.2 a)破壊パーセント伸び b)ムーニー粘度 c)対照ポリマー1からのパーセント変化 表IIに報告したデータに関して、発明ポリマー1の2
1℃および49℃のパーセント反発弾性はそれぞれ5
0.6と64.6であることが示され、一方対照ポリマ
ー1のパーセント反発弾性はそれぞれ42.8および5
9.2であることが示されたことを特記する。反発弾性
におけるこの改良は、相当するtanδの減少を示唆し
ており、これはtanδのデータで確認された。
【0036】24℃と65℃の試験両方で、発明ポリマ
ー1のtanδは対照ポリマー1のそれよりも優れてい
ることが見いだされた。このtanδの値が小さければ
小さい程、このサンプルのヒステリシス特性が小さくな
る。
【0037】これらのデータは、本発明に従い鉛含有末
端基で該SBRポリマーをエンドキャップすることによ
り製造したポリマーは、このエラストマーコンパンドに
ヒステリシスの減少を生じさせる結果をもたらす、こと
を示している。対照ポリマー1のtanδは24℃およ
び65℃でそれぞれ0.1187と0.1632である
ことが見いだされ、一方発明ポリマー1のtanδはそ
れぞれ0.1652と0.1188であることが見いだ
された。
【0038】前記実施例および明細書の開示から、本発
明に従うエラストマーコンパンドはヒステリシス特性の
改良を与えるに有効であることがここに明らかになっ
た。これらのポリマーは、該鉛含有末端基を有していな
い以外は同様な手段で製造した同様なポリマーに比較し
て改良されたヒステリシス特性を示す。その結果とし
て、これらのポリマーを含有している加硫性コンパンド
は、改良されたヒステリシス特性を示し、これにより、
タイヤにおける転がり抵抗が改良されたトレッド用コン
パンドが得られる。
【0039】本発明は、本明細書中で特に明記していな
い限り、本文中に開示した特定の開始剤、鉛化合物、モ
ノマー類、極性調整物、または溶媒に限定されるもので
ないと理解すべきである。同様に、これらの実施例は単
に本主題の発明の実施を示すために示したものであり、
本発明の制限をなすものではない。本分野の技術者は、
上で行った開示に従い、他のモノマー類および工程条件
を容易に選択できるであろう。
【0040】従って、ここに開示しそして記述した本発
明の範囲から逸脱しない限り、本文中に開示した変法の
いずれをも容易に決定および調節できるものと考えられ
る。更に、本発明の範囲には、添付した請求の範囲内に
入る全ての修飾および変法が含まれるものとする。
【0041】本発明の特徴および態様は以下のとうりで
ある。
【0042】1. 少なくとも1個の官能部位を有する
アニオン系ポリマーと、式R3PbX[式中、Rは、約
1〜約20個の炭素原子を有するアルキル、約3〜約2
0個の炭素原子を有するシクロアルキル、約6〜約20
個の炭素原子を有するアリール、そして約7〜約20個
の炭素原子を有するアラルキルから成る群から選択され
る有機基であり、そしてXは、臭素、塩素およびヨウ素
から成る群から選択されるハロゲンである]を有する鉛
化合物の約1当量とを反応させることで、付加物を生じ
させる、段階を有する、減少したヒステリシス特性を示
すエラストマーの製造方法。
【0043】2. ゴム成分とこのゴム成分100部当
たり約20〜約100重量部のカーボンブラックを含ん
で成る通常のトレッドストック調合物約5〜約50重量
部と、上記付加物約95〜約50重量部とをコンパンド
化する段階を更に含む第1項記載のエラストマーコンパ
ンド製造方法。
【0044】3. 上記トレッドストック調合物の上記
ゴム成分が天然ゴム、合成ゴムおよびそれらのブレンド
物から成る群から選択される第2項記載のエラストマー
コンパンド製造方法。
【0045】4. 適切な重合開始剤の存在下でモノマ
ー溶液を重合させることによってアニオン系ポリマーを
製造する初期段階を更に含む第1項記載のエラストマー
コンパンド製造方法。
【0046】5. 上記重合開始剤がブチルリチウム、
s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、トリブチル
錫リチウム、アリルリチウム、メチルリチウムおよびド
デシルリチウムから成る群から選択される第4項記載の
エラストマーコンパンド製造方法。
【0047】6. 上記アニオン系ポリマーが少なくと
も1個の炭素リチウム結合を有するリビングポリマーで
ある第5項記載のエラストマーコンパンド製造方法。
【0048】7. 上記モノマー溶液が、約4〜約12
個の炭素原子を有する共役ジエン、約8〜約18個の炭
素原子を有するモノビニル芳香族モノマー、トリエン
類、およびそれらの混合物から成る群から選択されるモ
ノマー成分を含む第4項記載のエラストマーコンパンド
製造方法。
【0049】8. 上記モノマー溶液が、ヘキサン、シ
クロヘキサンおよびベンゼンから成る群から選択される
溶媒を更に含む第7項記載のエラストマーコンパンド製
造方法。
【0050】9. 上記アニオン系ポリマーが、ジエン
のホモポリマー類およびそれらのモノビニル芳香族ポリ
マー類とのコポリマー類から成る群から選択される第1
項記載のエラストマーコンパンド製造方法。
【0051】10. 上記有機基Rがフェニル基である
第1項記載のエラストマーコンパンド製造方法。
【0052】11. 少なくとも1個の官能部位を有す
るアニオン系ポリマーと、式R3PbX[式中、Rは、
約1〜約20個の炭素原子を有するアルキル、約3〜約
20個の炭素原子を有するシクロアルキル、約6〜約2
0個の炭素原子を有するアリール、そして約7〜約20
個の炭素原子を有するアラルキルから成る群から選択さ
れる有機基であり、そしてXは、臭素、塩素およびヨウ
素から成る群から選択されるハロゲンである]を有する
鉛化合物との反応生成物、を含んで成る、減少したヒス
テリシス特性を示すエラストマー。
【0053】12. 上記有機基Rがフェニル基である
第11項記載の加硫性エラストマー。 13. 上記アニオン系ポリマーがジエンホモポリマー
類およびそれらのモノビニル芳香族ポリマー類とのコポ
リマー類から成る群から選択される第11項記載の加硫
性エラストマー。
【0054】14. 上記アニオン系ポリマーが、少な
くとも1個の炭素−リチウム結合を有するリビングポリ
マーである第13項記載の加硫性エラストマー。
【0055】15. 少なくとも1個の官能部位を有す
るアニオン系ポリマーと、式R3PbX[式中、Rは、
約1〜約20個の炭素原子を有するアルキル、約3〜約
20個の炭素原子を有するシクロアルキル、約6〜約2
0個の炭素原子を有するアリール、そして約7〜約20
個の炭素原子を有するアラルキルから成る群から選択さ
れる有機基であり、そしてXは、臭素、塩素およびヨウ
素から成る群から選択されるハロゲンである]を有する
鉛化合物との反応生成物、および上記反応生成物100
部当たり約20〜約100重量部のカーボンブラック、
を含んで成る、加硫化した時減少したヒステリシス特性
を示す加硫性エラストマーコンパンド。
【0056】16. 少なくとも1個の官能部位を有す
るアニオン系ポリマーと、式R3PbX[式中、Rは、
約1〜約20個の炭素原子を有するアルキル、約3〜約
20個の炭素原子を有するシクロアルキル、約6〜約2
0個の炭素原子を有するアリール、そして約7〜約20
個の炭素原子を有するアラルキルから成る群から選択さ
れる有機基であり、そしてXは、臭素、塩素およびヨウ
素から成る群から選択されるハロゲンである]を有する
鉛化合物との反応生成物、および上記反応生成物100
部当たり約20〜約100重量部のカーボンブラック、
を含んで成る、加硫性エラストマーコンパンドを含有し
ているトレッドストックから得られる、減少した転がり
抵抗を示す改良されたタイヤ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1個の官能部位を有するアニ
    オン系ポリマーと、式R3PbX[式中、Rは、約1〜
    約20個の炭素原子を有するアルキル、約3〜約20個
    の炭素原子を有するシクロアルキル、約6〜約20個の
    炭素原子を有するアリール、そして約7〜約20個の炭
    素原子を有するアラルキルから成る群から選択される有
    機基であり、そしてXは、臭素、塩素およびヨウ素から
    成る群から選択されるハロゲンである]を有する鉛化合
    物の約1当量とを反応させることで、付加物を生じさせ
    る、段階を有する、減少したヒステリシス特性を示すエ
    ラストマーの製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも1個の官能部位を有するアニ
    オン系ポリマーと、式R3PbX[式中、Rは、約1〜
    約20個の炭素原子を有するアルキル、約3〜約20個
    の炭素原子を有するシクロアルキル、約6〜約20個の
    炭素原子を有するアリール、そして約7〜約20個の炭
    素原子を有するアラルキルから成る群から選択される有
    機基であり、そしてXは、臭素、塩素およびヨウ素から
    成る群から選択されるハロゲンである]を有する鉛化合
    物との反応生成物、を含んで成る、減少したヒステリシ
    ス特性を示すエラストマー。
  3. 【請求項3】 少なくとも1個の官能部位を有するアニ
    オン系ポリマーと、式R3PbX[式中、Rは、約1〜
    約20個の炭素原子を有するアルキル、約3〜約20個
    の炭素原子を有するシクロアルキル、約6〜約20個の
    炭素原子を有するアリール、そして約7〜約20個の炭
    素原子を有するアラルキルから成る群から選択される有
    機基であり、そしてXは、臭素、塩素およびヨウ素から
    成る群から選択されるハロゲンである]を有する鉛化合
    物との反応生成物、および上記反応生成物100部当た
    り約20〜約100重量部のカーボンブラック、を含ん
    で成る、加硫化した時減少したヒステリシス特性を示す
    加硫性エラストマーコンパンド。
  4. 【請求項4】 少なくとも1個の官能部位を有するアニ
    オン系ポリマーと、式R3PbX[式中、Rは、約1〜
    約20個の炭素原子を有するアルキル、約3〜約20個
    の炭素原子を有するシクロアルキル、約6〜約20個の
    炭素原子を有するアリール、そして約7〜約20個の炭
    素原子を有するアラルキルから成る群から選択される有
    機基であり、そしてXは、臭素、塩素およびヨウ素から
    成る群から選択されるハロゲンである]を有する鉛化合
    物との反応生成物、および上記反応生成物100部当た
    り約20〜約100重量部のカーボンブラック、を含ん
    で成る、加硫性エラストマーコンパンドを含有している
    トレッドストックから得られる、減少した転がり抵抗を
    示す改良されたタイヤ。
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