JPH0517020A - 物流システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ユーザのニーズに対してシステムの稼働状況
を判断しながら物流搬送機器の割り当てを行うことがで
きる物流システムを提供する。 【構成】 システム構成として、顧客層手段１、運用層
手段２、制御層手段３ａ〜３ｅ及びスタッカクレーン２
３、コンベヤ制御装置１３等を含む装置層手段４の階層
毎に分割してモジュール化し、運用層手段２は制御層手
段３からの作業完了または動作状況報告に基づき顧客層
手段１からの作業要求データに対して作業指示データを
制御層手段３に送出する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ユーザのニーズに対し
てシステムの稼働状況を判断しながら物流搬送機器の割
り当てを行う物流システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、自動倉庫システムを中心とした物
流システムは、ユーザ情報と自動倉庫システム情報との
変換を行う顧客層手段と、顧客層手段からの集約された
作業データの山積みをシステムの知識ベースと制御層手
段からのシステムの稼働状況データによって各機器の作
業指示データを生成する運用層手段と、運用層手段から
の作業要求データから各機器がそれぞれ独自にデータの
優先順を認識し作業データを選択し実行する制御層手段
の３層から構成されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記の如く従来の物流
システムはアプリケーションごとに最適化を追求し、静
的な判断によって最適化を行っているので、ユーザから
見ると、 １）作業者が待たされる。 ２）トラブルに対して復旧が難しい。 ３）作業量に応じた動線変更が難しい。 ４）進捗状態が把握できない。 等の問題点があった。

【０００４】本発明は、上記の如く従来例における問題
点を解消するためになされたもので設備に振り回される
ことなくリアルタイムな引き当てを行いユーザのニーズ
に対してシステムの稼働状況を判断しながら物流搬送機
器の割り当てを行うことができる物流システムを提供す
ることを目的とする。

【０００５】上記目的を達成するために、本発明に係る
物流システムは、ユーザのニーズに対して物流搬送機器
の割り当てを行う物流システムにおいて、ユーザの取り
扱う品目のデータレベルをセンターの情報管理レベルに
変換する顧客層手段と、この顧客層手段からの作業要求
データに基づきセンターの設備の稼働状況に応じた作業
指示の生成と在庫管理を行う運用層手段と、作業指示デ
ータに基づき装置層手段に対し入出庫及び搬送指示、設
定作業表示、ラベル発行指示等の動作指示を行う制御層
手段と、該動作指示に基づきシステムを構築する各機器
の制御を行う装置装手段とにシステム構成を分割し、装
置層手段からはリアルタイムな作業状況を制御装手段に
送り、制御層手段では作業完了または動作状況報告を運
用層手段に送出し、運用層手段は作業完了または動作状
況報告に基づき顧客層手段からの作業要求データに対し
作業指示データを制御層手段に送出することを特徴とす
るものである。

【０００６】

【作用】本発明においては、システム構成を、顧客層手
段、運用層手段、制御層手段及び装置層手段に分割して
モジュール化することにより、変化する状況データを捉
えて先の状況を予測し、ユーザのニーズに対して稼働状
況を判断しながら機器の割り当てが行われる。

【０００７】

【実施例】以下図示実施例により、本発明を説明する。
図１は、本発明の一実施例を適用した物流システムの構
成を示す。荷物はトラック等により矢印Ａに沿って運搬
され、１階の入荷ステーション１１に入荷される。この
荷物は、パレットに載置された状態で、フォークリフト
１２により入庫コンベア１３上に受け渡される。荷物の
入庫コンベア１３上における姿勢は、入庫コンベア１３
の途中に設けられた荷姿検出器１４によって検出され、
荷姿が異常な荷物は、払い出しコンベア１５によって排
出される。また、入庫コンベア１３の近傍には、入庫設
定を行う入力手段と荷物の番号を読み込むバーコードリ
ーダ及びＩＣカードリーダライタが設けられる。

【０００８】荷物は、パレット単位で、入庫コンベア１
３から走行台車システム２１に受け渡され、入出庫コン
ベア２２を介してスタッカクレーン２３に受け渡され
る。スタッカクレーン２３は、第１の自動倉庫２４の各
ラック２５間を走行し、荷物を所定のラックに収容し、
またラックから荷物を取り出す。取り出された荷物は入
出庫コンベア２２から走行台車システム２１に受け渡さ
れる。この荷物のうち、パレット単位で出荷されるもの
は、走行台車システム２１から出庫コンベア２６に受け
渡され、フォークリフト２７によって出荷ステーション
２８に運搬されてトラック等に積まれる。一方、袋等の
ような特殊な形状の荷物、あるいは壊れやすい荷物は、
ピッキングステーション３１において、作業員により走
行台車システム２１から取り出され、パレットに載せら
れるとともに、フォークリフト２７によって出荷ステー
ション２８に運搬される。

【０００９】第１の自動倉庫２４から取り出された荷物
のうちケース（ダンボール箱）単位に分離されるべきも
のは、デパレタイザ３２においてパレットから解放され
た後、所定個数のケース毎に、中二階に設けられた第１
の環状コンベア３３に受け渡される。各ケースは、環状
コンベア３３に隣接して設けられたオートラベラ３４に
よりラベルを貼付される。このラベルには、ケースの行
き先等を示すバーコードが付されている。ラベルは、環
状コンベア３３のオートラベラ３４よりも下流側に設け
られたバーコードリーダ（図示せず）によって解読さ
れ、これによりケースは所定の場所に搬送される。すな
わち、出荷されるケースはソータ３５によって所定のト
ラック３６に積まれ、また第２の自動倉庫４１に収容さ
れるケースは、第１の環状コンベア３３から分岐する第
２の環状コンベア４２に移載される。第２の環状コンベ
ア４２によって移送されたケースは、入出庫コンベア４
３を介してスタッカクレーン４４に受け渡され、このス
タッカクレーン４４により第２の自動倉庫４１の所定の
ラックに収容される。

【０００１０】第２の自動倉庫４１に収容されたケース
のうち、ケースのまま出荷されるものは、スタッカクレ
ーン４４および入出庫コンベア４３を介して第２の環状
コンベア４２に移載される。このケースは、第２の環状
コンベア４２に隣接して設けられたオートラベラ４５に
より、行き先等の示すバーコードが付された新たなラベ
ルを貼付され、第１の環状コンベア４１に移載される。
そしてこのケースは、上述したように、ソータ３５によ
って振り分けられ、所定のトラック３６に積まれる。

【００１１】一方、第２の自動倉庫４１に収容されたケ
ースのうち、このケースから商品を個別に取り出して出
荷するものについては、スタッカクレーン４４によって
二階へ移動せしめられ、出庫コンベア５１により天井走
行車システム５２の入口まで搬送される。ここで、ケー
スは天井走行車５３に受け渡され、いったん所定のラッ
ク５４に収容される。その後、作業員が所定のＩＣカー
ドをピッキング台車５５のカードリーダに挿入すると、
このＩＣカードから必要な商品の種類、個数、発送先等
が読み込まれ、ピッキング台車５５の表示装置に、ラッ
ク５４の識別番号、商品の種類、個数等が表示される。
作業員は、この表示内容に従ってピッキング台車５５を
移動させ、指定されたラック５４に収容されたケースか
ら必要な商品を取り出し、ピッキング台車５５に載せ
る。そして作業員は、梱包場５６において商品を所定の
箱に詰め、この箱をエレベータ５７によって一階へ降ろ
し、所定の出荷ステーション２８へ運搬する。

【００１２】なお、第一の自動倉庫２４に収容されたパ
レット単位の荷物のうち、パレット上に所定個数の荷物
が載置されていないためにデパレタイザ３２によってケ
ース毎に分離することができないものについては、スタ
ッカクレーン２３によって二階に運搬され、人手により
ケース単位に分離される。すなわち、このケースは出庫
コンベア６１により第一の自動倉庫２４から搬出され、
作業員は表示装置に表示された指示内容に従って、ケー
スの外面に所定のラベルを貼って出庫コンベア６２に載
せる。この出庫コンベア６２は二階から一階へ延びてお
り、ケースはこの出庫コンベア６２を介して第１の環状
コンベア３３に受け渡される。この受け渡しの前に、ケ
ースのラベルはバーコードリーダによって解読され、こ
れにより所定のトラック３６に移載される。

【００１３】図２は上述した図１の物流システムを階層
毎に分割したシステム構成図を示すものである。図２に
おいて、１は顧客の取り扱う品目のデータレベルをセン
ターの情報管理レベルに変換する顧客層手段である。こ
の顧客層手段１は、入庫設定用入力手段７１、バーコー
ドリーダ７２及びＩＣカードリーダライタ７３によって
入力される入庫品データと、出荷用搬送用のトラック単
位に分割された出庫集約データとを、入出庫作業要求デ
ータとして運用層手段２へ送出する。入庫品データは、
パレット番号と品目コードと数量とからなり、出庫集約
データは、出庫時のパレットとケース単位またはバラの
出荷形態別の集約番号と品目コードと数量と得意先名と
からなる。

【００１４】運用層手段２は、顧客層手段１からの入出
庫作業要求データに基づき、センターの設備の稼働状況
に対して最適な運用を行うためのルールベースシステム
によって設備の状況を判定し、現時点での最適な利用設
備を選択した作業指示と在庫管理を行うようになされ、
顧客層手段１に対しては山崩し作業報告及び在庫報告を
し、制御層手段３に対しては作動状況データと在庫デー
タを基に搬送機器の処理能力等を蓄積する知識ベースに
よりパレット番号と発行時間、場所、数量、入出庫棚番
地、荷物の入出庫場所等の作業指示データを送出する。

【００１５】制御層手段３は、上記作業指示データに基
づいて装置層手段４に対し入出庫及び搬送指示、設定作
業指示及びラベル発行指示等の動作指示を送出して制御
するものである。また、装置層手段４は動作指示に基づ
きシステムを構築する各機器の制御を行うもので、例え
ばクレーン２３、４４、走行台車システム２１の制御装
置８０、天井走行車システム５２の制御装置８３、コン
ベヤ制御装置、作業指示表示装置、ラベル発行装置、バ
ーコード読取り装置等である。

【００１６】装置層手段４からはリアルタイムな作業状
況を制御層手段３に送り、制御層手段３では作業完了及
び状況報告を運用層手段２に送出する。運用層手段２
は、作業完了報告及び動作状況報告を勘案し、顧客層手
段１からの作業要求データに対して作業指示データを制
御層手段３に送出するように成っている。

【００１７】制御層手段３と装置層手段４の関係を、図
２を参照して説明する。第１の制御層手段３ａは、第１
の自動倉庫２４のスタッカクレーン２３と、１階の入庫
コンベア１３と、２階の出庫コンベア６１、６２とに接
続される。第２の制御層手段３ｂは、１階と２階のロー
ディングステーションＬ１、Ｌ２にそれぞれ設置された
バーコードリーダ７４と、２階の出庫コンベア６２に設
けられた作業指示装置７５及び手貼りラベラ７６とに接
続される。第３の制御層手段３ｃは、１階のピッキング
ステーションに設置されたオートラベラ３４、バーコー
ドリーダ７７、作業指示表示確認及び作業状況表示のた
めの表示盤７８、手貼りラベラ７９、走行台車２１の制
御装置８０、コンベヤ制御装置８１に接続される。第４
の制御層手段３ｄは、第２の自動倉庫４１のスタッカク
レーン４４、入出庫コンベヤ４３のコンベヤ制御装置８
２、オートラベラ４５、スライラグ制御装置８３、１階
及び２階のローディングステーションＬ３、Ｌ４にそれ
ぞれ設置されたバーコードリーダ８４に接続される。第
５の制御層手段３ｅは、２階の梱包場５６の手貼りラベ
ラ８５及びＩＣカードリーダライタ８６に接続される。

【００１８】従って、上記実施例によれば、各階層毎に
分割した機能はモジュール化し易く、階層間のインター
フェース仕様を決めるだけで良く、時々刻々変化する状
況データを捉えて先の状況を予測し現状での最適化のた
めの選択を行うことができ、ユーザのニーズに対してシ
ステムの稼働状況を判断しながら物流搬送機器の割り当
てを行い得る。

【００１９】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、システム
構成として、顧客層手段、運用層手段、制御層手及び装
置層手段の階層毎に分割してモジュール化したので、階
層間のインターフェース仕様を決めるだけでユーザのニ
ーズに対してシステムの稼働状況を判断しながら物流搬
送機器の最適な割り当てを行うことができるという効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を適用した物流システムの構
成図である。

【図２】図１を階層毎に分割したシステム構成図であ
る。

【符号の説明】

１ 顧客層手段 ２ 運用層手段 ３、３ａ〜３ｅ 制御層手段 ４ 装置層手段

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 ユーザのニーズに対して物流搬送機器の
   割り当てを行う物流システムにおいて、ユーザの取り扱
   う品目のデータレベルをセンターの情報管理レベルに変
   換する顧客層手段と、この顧客層手段からの作業要求デ
   ータに基づきセンターの設備の稼働状況に応じた作業指
   示の生成と在庫管理を行う運用層手段と、作業指示デー
   タに基づき装置層手段に対し入出庫及び搬送指示、設定
   作業表示、ラベル発行指示等の動作指示を行う制御層手
   段と、該動作指示に基づきシステムを構築する各機器の
   制御を行う装置層手段とにシステム構成を分割し、装置
   層手段からはリアルタイムな作業状況を制御層手段に送
   り、制御層手段では作業完了または動作状況報告を運用
   層手段に送出し、運用層手段は作業完了または動作状況
   報告に基づき、顧客層手段からの作業要求データに対し
   作業指示データを制御層手段に送出することを特徴とす
   る物流システム。