JPH0517003Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は家庭用の廃油処理器に関するものであ
る。

（従来の技術） 家庭に於る廃油処理増加により、環境汚染や、
排水パイプの詰まり、清掃作業の障害等が問題化
しつつあり、最近、焼却等の処理のための商品が
開発されるようになつた。その一つは薬品で固め
るタイプであるが、実際は固まり難く結局不経済
のため使用を止めてしまう例が多く、パルプなど
で吸収させるタイプは少量の油については有効な
がら天ぷら程度になるといくら吸収させても追い
つかず不経済であり、吸油材と袋を併用するタイ
プは吸収量に対して価格高になり、かつ袋へ移す
作業をしにくい等の問題がある。さらに上記各タ
イプのものは、油温が高いと使用できず、さめる
まで待たなければならない不便がある。

（技術的課題） 本考案の目的は前記の点を解決し、経済性が良
好で、価格に対して処理量が大きく、かつ手を汚
さずに、しかも高温のまま処理できる廃油処理器
を提供することにある。

（技術的手段） 前記目的は、廃油吸収用のロール１と、ロール
１の直径より大径のポツト２及びポツト２と組合
されるロール取出枠３とから成り、ロール取出枠
３はロール１の下面を支える支持枠４と把手５及
びロール１の中心孔に入る係止杆６により形成さ
れた廃油処理器により達成される。

（実施例） 図示実施例により説明すると、廃油を吸収する
ロール１は、無漂白再生紙又はそれと同様に吸油
性の良い長尺紙から成り、長尺紙は表面にエンボ
ス加工された規則的な小凹凸１ａを有し、円筒形
コア７を巻芯としてロールペーパー状に巻回され
ている。コア７は在来のロールペーパーに使用さ
れたのと同様のものが用いられるが、その全面に
内外を貫通する油浸透孔８がパンチング処理によ
り形成されている。またロール１の円筒状外周面
を包むように外装紙９が接着されており、油吸収
時及び使用前の型崩れを防止する。夫れ自体の油
吸収性は問題にしなくとも良く、表面に商標、使
用説明等の表示を設けることができる。

ポツト２はステンレスその他の金属より成り、
ロール１の直径より大径の内径と、ロール１を複
数個積重ねて収められる深さを有し、広口１０の
円筒型である。

ロール取出枠３は、ロール１の下面を支えるた
めロール１の直径よりもやや小径のリング状に形
成された支持枠４と、その内方折曲部１１にアー
ム部１２の下端で固着された側面クランク形の把
手５、そし内方折曲部１１に連続して一体に形成
された係止杆６とから成り、係止杆６はロール１
のコア７を貫通してアーム部１２と共に複数個の
ロール１を安定に支える。なお、１３はポツトの
蓋、１４はアーム部５をポツト２の外へ出す凹
部、１５はポツトハンドル、１６はアーム部５の
止め金を示す。

（考案の作用及び効果） このように構成された廃油処理器は、ポツト２
中にロール１をロール取出枠３の係止杆６に係止
させて収納し、そこへ廃油を注ぎ入れることによ
り廃油を吸収させ、飽和状態になればロール取出
枠３を持ち上げて廃棄することができる。なお廃
油はロール１に接すると、上下の面から、またコ
ア７の油浸透孔３から浸透し、巻回された長尺紙
自体及び紙間、そこに形成された凹凸１ａ部に多
量に吸収されることとなる。

従つて本考案によれば再生紙類を使用できるの
で経済的で、コア７からも油の浸透があるので吸
収性が良いロール１を使用し、これをポツト２内
にロール取出枠３と共に収めて廃油を吸収させる
ので、廃油の処理が著しく容易に行なえ、手を汚
さず手軽であると同時に、油温の影響も殆んど受
けないので、使用直後の高温な天ぷら油などでも
処理でき実用上の効果が大きい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る廃油処理器の実施例を示す
もので、第１図はロールの斜視図、第２図はポツ
トの背面図、第３図はロール取出枠の平面図、第
４図は同上の側面図である。 １……ロール、２……ポツト、３……ロール取
出枠、４……支持枠、５……把手、６……係止
杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 廃油吸収用のロール１と、ロール１の直径より
   大径のポツト２及びポツト２と組合されるロール
   取出枠３とから成り、ロール取出枠３はロール１
   の下面を支える支持枠４と把手５及びロール１の
   中心孔に入る係止杆６により形成された廃油処理
   器。