JPH05168459A - 核酸増幅器の加熱冷却装置 - Google Patents

核酸増幅器の加熱冷却装置

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JPH05168459A
JPH05168459A JP35586091A JP35586091A JPH05168459A JP H05168459 A JPH05168459 A JP H05168459A JP 35586091 A JP35586091 A JP 35586091A JP 35586091 A JP35586091 A JP 35586091A JP H05168459 A JPH05168459 A JP H05168459A
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JP
Japan
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heating
heating element
nucleic acid
cooling
acid amplifier
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Application number
JP35586091A
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English (en)
Inventor
Ryoji Kobayashi
良二 小林
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Orion Machinery Co Ltd
Original Assignee
Orion Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 核酸増幅器に要求される急速な加熱冷却を確
実に実行し、制御精度を高めるとともに、加熱温度の均
一性及び安定性を高める。 【構成】 DNA等の核酸配列の増幅を行う核酸増幅器
を構成する。冷却部2の上に、上面3uに試料容器C…
の下部Cd…を収容する凹部4…を有する板状の発熱体
3を載置するとともに、発熱体3の上方に、試料容器C
…の上部Cu…を保持可能な保持孔6…を有し、かつ空
間Fを介して発熱体3を覆う発熱体ガード5を配設す
る。発熱体3は両端に電極3p、3qを有し、通電する
ことにより直接発熱する抵抗体材料で一体形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はDNA等の核酸配列の増
幅(増殖)を行う核酸増幅器の加熱冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】DNA等の核酸配列を増幅するための核
酸増幅器は知られている。ところで、この種の核酸増幅
器は加熱冷却制御する温度勾配が極めて大きく、例え
ば、1分間で40℃程度から90℃程度まで、急速に温
度上昇させる必要があるとともに、時間経過に応じて温
度が変化する変温パターンに従って、高精度及び安定に
温度制御する必要があるため、通常、専用の加熱冷却装
置を用いている。
【0003】図4及び図5は従来における核酸増幅器の
加熱冷却装置を示す。図4に示す加熱冷却装置40は、
放熱器41の上に、ペルチェ素子(電子冷却素子)を用
いた冷却ユニット42…を複数並べて載置するととも
に、さらに、その上に熱伝導性の高いアルミニウム等を
用いて形成した複数の小ブロック44a、44bと複数
のフィルムヒータ45a、45b、45cを組合わせて
構成した加熱ブロック43を載置したものであり、各小
ブロック44a、44bの上面には下方に刳り貫き形成
した、試料容器を収容するための複数の投入穴46…が
設けられる。
【0004】また、図5に示す加熱冷却装置50は、加
熱ブロック51を構成するに際して、一体形成した単一
ブロック52の内部に複数の棒ヒータ53a、53b…
を埋設したものである。なお、他は前記加熱冷却装置4
0と同様に構成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の加熱冷却装置40及び50はいずれも次のような問題
点があった。
【0006】第一に、ヒータ(フィルムヒータ、棒ヒー
タ)は試料容器をセットする別体に構成したブロックを
隔てて存在し、しかも、比較的大きいブロックを必要と
するため、加熱制御時には熱伝導による加熱の応答遅れ
を生ずるとともに、冷却制御時には放熱性が悪化し、核
酸増幅器に要求される急速な加熱冷却(急速な立上げ及
び立下げ)に対する制御性の低下により制御精度を損な
う。
【0007】第二に、ブロック、ヒータ及び試料容器の
位置関係により、例えば、ヒータに近い試料容器の部分
は高温になるとともに、ヒータから遠い試料容器の部分
は低温になるなど、試料容器に対する加熱温度が不均一
かつ不安定となり、通常、1〜2deg程度のバラつき
を生ずる。
【0008】本発明はこのような従来の技術に存在する
課題を解決したものであり、制御性を向上させることに
より、核酸増幅器に要求される急速な加熱冷却を確実に
実行し、制御精度を高めるとともに、加熱温度の均一性
及び安定性を高めることができる核酸増幅器の加熱冷却
装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明はDNA等の核酸
配列の増幅を行う核酸増幅器の加熱冷却装置1を構成す
るに際して、冷却部2の上に、上面3uに試料容器C…
の下部Cd…を収容する凹部4…を有する板状の発熱体
3を載置するとともに、発熱体3の上方に、試料容器C
…の上部Cu…を保持可能な保持孔6…を有し、かつ空
間Fを介して発熱体3を覆う発熱体ガード5を配設して
なることを特徴とする。
【0010】なお、冷却部2はペルチェ素子を用いるこ
とができるとともに、発熱体3は両端に電極3p、3q
を有し、通電することにより直接発熱する抵抗体材料で
一体形成できる。
【0011】
【作用】本発明に係る核酸増幅器の加熱冷却装置1によ
れば、抵抗体材料で一体形成した板状の発熱体3を用い
るため、加熱制御時には、発熱体3に通電することによ
り、当該発熱体3は直に発熱するとともに、発熱体3の
上面3uに設けた凹部4…に、試料容器C…の下部Cd
…を収容するため、当該下部Cdに存在する試料Sは発
熱体3により直接加熱され、試料Sに対する理想的な急
速加熱が可能になるとともに、加熱温度は均一化され
る。
【0012】一方、冷却部2の上に、板状の発熱体3を
載置するため、冷却制御時には、冷却部2を作動、即
ち、ペルチェ素子への通電により、比較的薄い発熱体3
を介して試料容器C…の下部Cd…に存在する試料Sが
冷却される。
【0013】なお、発熱体3の上方は、空間Fを介して
発熱体ガード5により覆われるため、発熱体ガード5は
発熱体3に対して直接人体等が接触するのを防止すると
ともに、保温性を高め、また、試料容器C…を定位置に
保持する。
【0014】
【実施例】次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図
面に基づき詳細に説明する。
【0015】まず、本発明に係る加熱冷却装置1の構成
について、図1〜図3を参照して説明する。
【0016】10は加熱冷却装置1の載置台を兼ねる放
熱器であり、多数の放熱片部11…を有する。この放熱
器10の上面には冷却部2を載置する。冷却部2はペル
チェ素子(電子冷却素子)を用いた複数の冷却ユニット
12a、12b…を備える。冷却ユニット12a…は板
状に構成し、上面が冷却面、かつ下面が発熱面となる。
各冷却ユニット12a…は放熱器10の上面に配列する
とともに、コントローラ13に接続する。これにより、
冷却ユニット12a…に対して通電制御可能となる。
【0017】一方、冷却部2の上面には、発熱体3を載
置する。発熱体3はカーボン系の抵抗体材料により比較
的薄い板状に一体形成する。また、発熱体3の上面3u
には、試料容器C…の下部Cd…を収容可能な複数の凹
部4…を形成する。凹部4は試料容器Cの下部Cdに嵌
合し、その全面が接するように、両者の形状を一致させ
ることが望ましい。さらにまた、発熱体3の両端には電
極3p、3qを設け、各電極3p、3qはコントローラ
13に接続する。これにより、発熱体3に対して通電制
御可能となる。
【0018】他方、5は底部が開放された発熱体ガード
であり、内部中空の直方体状に構成する。発熱体ガード
5は発熱体3の上に配設し、これにより、発熱体3の上
方は空間Fを介して発熱体ガード5により覆われる。ま
た、発熱体ガード5の上面部5uには試料容器C…が挿
入可能となり、かつ前記凹部4…の位置に対応した複数
の保持孔6…を設ける。
【0019】次に、本発明に係る加熱冷却装置1の使用
方法及び機能について説明する。
【0020】まず、試料(反応混合物)Sを収容した試
料容器Cは、発熱体ガード5に設けた保持孔6の上から
挿入し、試料容器Cの下部Cdを発熱体3に設けた凹部
4に収容する。この状態を図2に示し、試料容器Cの上
部Cuは発熱体ガード5により保持される。この場合、
試料Sの上端Suは発熱体3の上面3uよりも高くなら
ないように、凹部4の大きさ(深さ)又は試料Sの収容
量を選定することが望ましい。
【0021】一方、増幅動作時にはコントローラ13に
より発熱体3又は冷却部2の冷却ユニット12a…に通
電し、予め設定した変温パターンとなるように、試料S
に対する加熱冷却制御を行う。
【0022】即ち、加熱制御時には、発熱体3に通電す
ることにより、抵抗体材料で一体形成した板状の発熱体
3(抵抗値R)に電流Iが流れ、ジュール熱(I2R)
が発生するため、発熱体3自身が発熱し、凹部4…にセ
ットされた試料容器C…の下部Cd…、さらには試料S
を加熱する。この場合、試料容器C…は発熱体3により
直接加熱され、高レスポンスによる理想的な急速加熱と
加熱温度の均一性が実現される。
【0023】また、冷却制御時には、冷却部2の冷却ユ
ニット12a…に通電することにより、冷却ユニット1
2a…の上面が冷却されるため、発熱体3を介して試料
容器C…に存在する試料Sが冷却される。この場合、発
熱体3は薄い板状のため、放熱性に優れ、加熱制御から
冷却制御への移行時にも速やかな冷却が行われる。
【0024】以上、実施例について詳細に説明したが、
本発明はこのような実施例に限定されるものではない。
例えば、冷却部はペルチェ素子以外の他の原理に基づく
冷却器を利用できる。また、発熱体は通電等により直接
発熱する他の抵抗体材料により構成できるとともに、他
の原理により発熱する発熱体を利用してもよい。その
他、細部の構成、形状、素材、用途等において、本発明
の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更できる。
【0025】
【発明の効果】このように、本発明に係る核酸増幅器の
加熱冷却装置は、冷却部の上に、上面に試料容器の下部
を収容する凹部を有する板状の発熱体を載置するととも
に、発熱体の上方に、試料容器の上部を保持可能な保持
孔を有し、かつ空間を介して発熱体を覆う発熱体ガード
を配設したため、次のような顕著な効果を奏する。
【0026】 試料容器は直に発熱する発熱体に接触
し、また、冷却部に対して比較的薄い板状の発熱体を介
して接するため、加熱時の応答遅れが解消されるととも
に、冷却時の放熱性が高まる。したがって、制御性が向
上し、核酸増幅器等に要求される急速な加熱冷却(立上
げ及び立下げ)を確実に実行できるとともに、制御精度
を飛躍的に高めることができる。
【0027】 試料容器は発熱体により直接加熱され
るため、温度分布のバラつきが防止され、加熱温度の均
一性及び安定性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加熱冷却装置の断面側面図、
【図2】同加熱冷却装置の部分拡大断面側面図、
【図3】同加熱冷却装置の外観斜視図、
【図4】従来の技術に係る加熱冷却装置の外観斜視図、
【図5】従来の技術に係る他の加熱冷却装置の外観斜視
図、
【符号の説明】
1 加熱冷却装置 2 冷却部 3 発熱体 3u 発熱体の上面 3p 電極 3q 電極 4 凹部 5 発熱体ガード 6 保持孔 C 試料容器 Cd 試料容器の下部 F 空間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 DNA等の核酸配列の増幅を行う核酸増
    幅器の加熱冷却装置において、冷却部の上に、上面に試
    料容器の下部を収容する凹部を有する板状の発熱体を載
    置するとともに、発熱体の上方に、試料容器の上部を保
    持可能な保持孔を有し、かつ空間を介して発熱体を覆う
    発熱体ガードを配設してなることを特徴とする核酸増幅
    器の加熱冷却装置。
  2. 【請求項2】 冷却部はペルチェ素子を用いることを特
    徴とする請求項1記載の核酸増幅器の加熱冷却装置。
  3. 【請求項3】 発熱体は両端に電極を有し、通電するこ
    とにより直接発熱する抵抗体材料で一体形成することを
    特徴とする請求項1記載の核酸増幅器の加熱冷却装置。
JP35586091A 1991-12-20 1991-12-20 核酸増幅器の加熱冷却装置 Pending JPH05168459A (ja)

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