JPH05166478A - 回転陰極ｘ線管 - Google Patents
回転陰極ｘ線管Info
- Publication number
- JPH05166478A JPH05166478A JP35333691A JP35333691A JPH05166478A JP H05166478 A JPH05166478 A JP H05166478A JP 35333691 A JP35333691 A JP 35333691A JP 35333691 A JP35333691 A JP 35333691A JP H05166478 A JPH05166478 A JP H05166478A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filament
- cathode
- heat
- radiator
- rotating cathode
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電子放出部の発熱による回転陰極の温度上昇
を抑える。 【構成】 フィラメント５に放熱体11を取り付け、放熱
体11からの輻射熱を真空容器１外に放出する放熱ダクト
12を備える。
を抑える。 【構成】 フィラメント５に放熱体11を取り付け、放熱
体11からの輻射熱を真空容器１外に放出する放熱ダクト
12を備える。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、被検体の断層撮影を
行うＸ線ＣＴ装置に利用されるもので、特には、Ｘ線発
生用の電子線放出部を取り付けた陰極を回転させて被検
体の全周方向からＸ線を曝射する回転陰極Ｘ線管に関す
る。
行うＸ線ＣＴ装置に利用されるもので、特には、Ｘ線発
生用の電子線放出部を取り付けた陰極を回転させて被検
体の全周方向からＸ線を曝射する回転陰極Ｘ線管に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来例に係る回転陰極Ｘ線管の一部断面
を図２に示して以下に説明する。リング状に形成された
真空容器１の内部に、リング状の固定陽極２と回転陰極
３とが対向配置されている。固定陽極２は真空容器１の
内周壁面に設置固定され、回転陰極３は真空容器１の外
周壁面に取り付けられた電磁石装置４により磁気浮上し
た状態で支持されている。固定陽極２と対向する回転陰
極３の面上には、固定陽極２に向けてＸ線発生用の熱電
子を放出するフィラメント５が設けられ、回転陰極３を
電磁石装置４内のステータで回転駆動することで、熱電
子を固定陽極２の全周にわたって照射し、真空容器１の
空洞内に搬入された被検体に全周方向からＸ線を曝射す
るようになっている。
を図２に示して以下に説明する。リング状に形成された
真空容器１の内部に、リング状の固定陽極２と回転陰極
３とが対向配置されている。固定陽極２は真空容器１の
内周壁面に設置固定され、回転陰極３は真空容器１の外
周壁面に取り付けられた電磁石装置４により磁気浮上し
た状態で支持されている。固定陽極２と対向する回転陰
極３の面上には、固定陽極２に向けてＸ線発生用の熱電
子を放出するフィラメント５が設けられ、回転陰極３を
電磁石装置４内のステータで回転駆動することで、熱電
子を固定陽極２の全周にわたって照射し、真空容器１の
空洞内に搬入された被検体に全周方向からＸ線を曝射す
るようになっている。
【０００３】このような回転陰極Ｘ線管においては、回
転陰極３と一体的に高速で回転するフィラメント５に対
してこれを加熱するための電力を供給したり、熱電子を
固定陽極２に向けて放出させる直流高電圧を回転陰極３
と固定陽極２間に印加する必要がある。そのため、一般
には、フィラメント５のリード線に接続されて回転陰極
３と一体的に回転するリング状のスリップリング６と、
このスリップリング６に摺動しながら接触して、真空外
囲器１外に設置された電源７，９からの電力をフィラメ
ント５に供給する給電ブラシ８とを備えている。
転陰極３と一体的に高速で回転するフィラメント５に対
してこれを加熱するための電力を供給したり、熱電子を
固定陽極２に向けて放出させる直流高電圧を回転陰極３
と固定陽極２間に印加する必要がある。そのため、一般
には、フィラメント５のリード線に接続されて回転陰極
３と一体的に回転するリング状のスリップリング６と、
このスリップリング６に摺動しながら接触して、真空外
囲器１外に設置された電源７，９からの電力をフィラメ
ント５に供給する給電ブラシ８とを備えている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
る回転陰極Ｘ線管においては、約2700℃に加熱されるフ
ィラメント５からの熱伝導や、フィラメント５への給電
を行うため回転陰極３に接触している給電ブラシ８との
摩擦熱などが原因となって、回転陰極３の温度が上昇し
て熱膨張を起こす。回転中の回転陰極３が熱膨張により
変形すると、これに取り付けられたフィラメント５の位
置が変位して、固定陽極２に形成されるＸ線焦点の位置
が変位する。Ｘ線焦点の変位に伴い、被検体に向かうＸ
線の照射角度や、Ｘ線焦点から被検体までの距離が変化
して、断層像の画質を著しく損なうという問題点があ
る。
る回転陰極Ｘ線管においては、約2700℃に加熱されるフ
ィラメント５からの熱伝導や、フィラメント５への給電
を行うため回転陰極３に接触している給電ブラシ８との
摩擦熱などが原因となって、回転陰極３の温度が上昇し
て熱膨張を起こす。回転中の回転陰極３が熱膨張により
変形すると、これに取り付けられたフィラメント５の位
置が変位して、固定陽極２に形成されるＸ線焦点の位置
が変位する。Ｘ線焦点の変位に伴い、被検体に向かうＸ
線の照射角度や、Ｘ線焦点から被検体までの距離が変化
して、断層像の画質を著しく損なうという問題点があ
る。
【０００５】因みに、回転陰極３の温度上昇の要因とし
ては上記以外にも、熱電子の衝突により加熱された固定
陽極２からの輻射熱や、電磁石装置４に備えられている
ステータからの誘導熱などが考えられるが、これらの要
因よりも、上記のように回転陰極３に直接に接触してい
るフィラメント５からの熱伝導の方が大きな割り合いを
占めている。
ては上記以外にも、熱電子の衝突により加熱された固定
陽極２からの輻射熱や、電磁石装置４に備えられている
ステータからの誘導熱などが考えられるが、これらの要
因よりも、上記のように回転陰極３に直接に接触してい
るフィラメント５からの熱伝導の方が大きな割り合いを
占めている。
【０００６】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、電子放出部の発熱による回転陰極の
温度上昇を抑えることができる回転陰極Ｘ線管を提供す
ることを目的としている。
れたものであって、電子放出部の発熱による回転陰極の
温度上昇を抑えることができる回転陰極Ｘ線管を提供す
ることを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために次のような構成をとる。すなわち、この
発明は、環状の真空容器内に設置固定される環状の固定
陽極と、固定陽極に対向して配置される環状の回転陰極
と、この回転陰極に取り付けられて前記固定陽極に向け
てＸ線発生用の熱電子を放出する電子放出部とを備えた
回転陰極Ｘ線管において、前記電子放出部に放熱体を取
り付け、この放熱体から放出される輻射熱を吸収して前
記真空容器外に導く熱伝導機構を設けたことを特徴とす
る。
達成するために次のような構成をとる。すなわち、この
発明は、環状の真空容器内に設置固定される環状の固定
陽極と、固定陽極に対向して配置される環状の回転陰極
と、この回転陰極に取り付けられて前記固定陽極に向け
てＸ線発生用の熱電子を放出する電子放出部とを備えた
回転陰極Ｘ線管において、前記電子放出部に放熱体を取
り付け、この放熱体から放出される輻射熱を吸収して前
記真空容器外に導く熱伝導機構を設けたことを特徴とす
る。
【０００８】
【作用】この発明の構成による作用は、次のとおりであ
る。すなわち、熱電子の放出時における電子放出部の発
熱を放熱体が放出し、放出された輻射熱を熱伝導機構が
真空容器外に導くので、電子放出部の発熱による回転陰
極の温度上昇が抑えられる。
る。すなわち、熱電子の放出時における電子放出部の発
熱を放熱体が放出し、放出された輻射熱を熱伝導機構が
真空容器外に導くので、電子放出部の発熱による回転陰
極の温度上昇が抑えられる。
【０００９】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。図１は、この実施例に係る回転陰極Ｘ線管の
一部断面図である。図１において、従来例に用いた図２
と同じ符号を記したものは同じ構成部品を示す。セラミ
ック等で形成された一対の環状の熱遮蔽体10に挟まれる
ようにして、熱伝導度の高い銅などで形成された環状の
放熱体11が回転陰極３に取り付けられている。放熱体11
の固定陽極２と対向する面にはフィラメント５が固定さ
れ、その反対側の面は回転陰極３から若干突出した放熱
フィンとなり、ここにフィラメント５と電気的に接続さ
れる環状のスリップリング６が固定されている。
説明する。図１は、この実施例に係る回転陰極Ｘ線管の
一部断面図である。図１において、従来例に用いた図２
と同じ符号を記したものは同じ構成部品を示す。セラミ
ック等で形成された一対の環状の熱遮蔽体10に挟まれる
ようにして、熱伝導度の高い銅などで形成された環状の
放熱体11が回転陰極３に取り付けられている。放熱体11
の固定陽極２と対向する面にはフィラメント５が固定さ
れ、その反対側の面は回転陰極３から若干突出した放熱
フィンとなり、ここにフィラメント５と電気的に接続さ
れる環状のスリップリング６が固定されている。
【００１０】放熱体11の放熱フィンを取り囲む環状の放
熱ダクト12（熱伝導機構に相当）が真空容器１を貫通し
て取り付けられている。放熱ダクト12の真空容器１外に
突出した部分には放熱フィン13が形成され、その内部に
は冷却水が還流する水路14が形成されている。この水路
14には冷却水の流入口15と流出口16とが連通接続されて
おり、流入口15と流出口16は図示しない冷却機を介して
連通される。
熱ダクト12（熱伝導機構に相当）が真空容器１を貫通し
て取り付けられている。放熱ダクト12の真空容器１外に
突出した部分には放熱フィン13が形成され、その内部に
は冷却水が還流する水路14が形成されている。この水路
14には冷却水の流入口15と流出口16とが連通接続されて
おり、流入口15と流出口16は図示しない冷却機を介して
連通される。
【００１１】放熱ダクト12の前記スリップリング６と対
向する面には給電ブラシ８が取り付けられ、給電ブラシ
８には、フィラメント５を加熱するための交流電源７
と、回転陰極３−固定陽極２間に直流高電圧を印加する
高電圧電源９が接続される。さらに、放熱ダクト12と放
熱体11とが対向する互いの面は、熱の吸収・放出を容易
にするために黒色面となっている。
向する面には給電ブラシ８が取り付けられ、給電ブラシ
８には、フィラメント５を加熱するための交流電源７
と、回転陰極３−固定陽極２間に直流高電圧を印加する
高電圧電源９が接続される。さらに、放熱ダクト12と放
熱体11とが対向する互いの面は、熱の吸収・放出を容易
にするために黒色面となっている。
【００１２】交流電源７および高電圧電源９の出力は、
給電ブラシ８とスリップリング６との接触によりフィラ
メント５に供給されて、これを加熱するとともに、フィ
ラメント５から放出される熱電子を固定陽極２に向けて
加速させる。この状態で電磁石装置４に設けられている
ステータに通電を行い回転陰極３を回転駆動する。する
と、従来例に記載したように、熱電子と固定陽極２との
衝突点（Ｘ線焦点）が周方向に移動して環状の真空容器
１内に搬入された被検体（図示せず）のＸ線断層撮影が
行われる。
給電ブラシ８とスリップリング６との接触によりフィラ
メント５に供給されて、これを加熱するとともに、フィ
ラメント５から放出される熱電子を固定陽極２に向けて
加速させる。この状態で電磁石装置４に設けられている
ステータに通電を行い回転陰極３を回転駆動する。する
と、従来例に記載したように、熱電子と固定陽極２との
衝突点（Ｘ線焦点）が周方向に移動して環状の真空容器
１内に搬入された被検体（図示せず）のＸ線断層撮影が
行われる。
【００１３】このような撮影時におけるフィラメント５
の発熱あるいは給電ブラシ８とスリップリング６との摩
擦熱は放熱体11に伝導する。環状の放熱体11の内周面と
外周面、つまり回転陰極４との対向面には一対の熱遮蔽
体10が介在しているので、放熱体11に伝導した熱は、こ
れに形成されている放熱フィン（図１のスリップリング
６取り付け箇所）から外部に放出される。放熱体11から
放出される輻射熱は、その周囲を取り囲んでいる放熱ダ
クト12の黒色面から吸収されて放熱ダクト12の内部を伝
導し、水路14を還流する冷却水に吸収されるか、あるい
は放熱フィン13から真空容器１の外部に放出される。
の発熱あるいは給電ブラシ８とスリップリング６との摩
擦熱は放熱体11に伝導する。環状の放熱体11の内周面と
外周面、つまり回転陰極４との対向面には一対の熱遮蔽
体10が介在しているので、放熱体11に伝導した熱は、こ
れに形成されている放熱フィン（図１のスリップリング
６取り付け箇所）から外部に放出される。放熱体11から
放出される輻射熱は、その周囲を取り囲んでいる放熱ダ
クト12の黒色面から吸収されて放熱ダクト12の内部を伝
導し、水路14を還流する冷却水に吸収されるか、あるい
は放熱フィン13から真空容器１の外部に放出される。
【００１４】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明の回転陰極Ｘ線管によれば、熱電子の放出時における
電子放出部の発熱を放熱体が放出し、放出された輻射熱
を熱伝導機構が真空容器外に導くので、回転陰極の温度
上昇による熱膨張を抑えることができる。このため、回
転陰極の熱膨張に伴う電子放出部の変位、ひいては固定
陽極に形成されるＸ線焦点の変位が抑えられ、安定した
画質の断層像を得ることができる。
明の回転陰極Ｘ線管によれば、熱電子の放出時における
電子放出部の発熱を放熱体が放出し、放出された輻射熱
を熱伝導機構が真空容器外に導くので、回転陰極の温度
上昇による熱膨張を抑えることができる。このため、回
転陰極の熱膨張に伴う電子放出部の変位、ひいては固定
陽極に形成されるＸ線焦点の変位が抑えられ、安定した
画質の断層像を得ることができる。
【図１】本発明の一実施例を示す回転陰極Ｘ線管の断面
図である。
図である。
【図２】従来の回転陰極Ｘ線管の断面図である。
１・・・真空容器 ２・・・固定陽極 ３・・・回転陰極 ５・・・フィラメント 11・・・放熱体 12・・・放熱ダクト（熱伝導機構）
Claims (1)
- 【請求項１】 環状の真空容器内に設置固定される環状
の固定陽極と、固定陽極に対向して配置される環状の回
転陰極と、この回転陰極に取り付けられて前記固定陽極
に向けＸ線発生用の熱電子を放出する電子放出部とを備
えた回転陰極Ｘ線管において、前記電子放出部に放熱体
を取り付け、この放熱体から放出される輻射熱を吸収し
て前記真空容器外に導く熱伝導機構を設けたことを特徴
とする回転陰極Ｘ線管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35333691A JPH05166478A (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 回転陰極ｘ線管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35333691A JPH05166478A (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 回転陰極ｘ線管 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05166478A true JPH05166478A (ja) | 1993-07-02 |
Family
ID=18430161
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35333691A Pending JPH05166478A (ja) | 1991-12-16 | 1991-12-16 | 回転陰極ｘ線管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05166478A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| NL1003389C2 (nl) * | 1996-06-21 | 1997-12-23 | Optische Ind Oede Oude Delftoe | Röntgenbuis. |
-
1991
- 1991-12-16 JP JP35333691A patent/JPH05166478A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| NL1003389C2 (nl) * | 1996-06-21 | 1997-12-23 | Optische Ind Oede Oude Delftoe | Röntgenbuis. |
| WO1997049115A1 (en) * | 1996-06-21 | 1997-12-24 | B.V. Optische Industrie 'de Oude Delft' | X-ray tube |
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