JPH05164611A - 分光分析装置 - Google Patents

分光分析装置

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JPH05164611A JP3335062A JP33506291A JPH05164611A JP H05164611 A JPH05164611 A JP H05164611A JP 3335062 A JP3335062 A JP 3335062A JP 33506291 A JP33506291 A JP 33506291A JP H05164611 A JPH05164611 A JP H05164611A
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稔 渡辺
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良明 市毛
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Doryokuro Kakunenryo Kaihatsu Jigyodan
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、放射線による光ファイバ5の光透
過性の劣化にもかかわらず、この光ファイバ5を通過す
る被測定光となる試料セル1からの光を用いて正確な分
光分析を行う装置を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の分光分析装置は、モニタ光を放射線
下におかれた光ファイバ5に入射する白色光源15と、
モニタ光を反射するハーフミラー3とを備えている。モ
ニタ光には、あらかじめ変調がかかっていて、信号処理
の際、モニタ光を被測定光から区別することができる。
したがって、モニタ光からの光ファイバ5の劣化の程度
を知ることができ、被測定光のパワーをモニタ光のパワ
ーで除算することで、光透過性の劣化の影響が補正で
き、光ファイバ5の光透過性の劣化にもかかわらず試料
セル1の正確な測定が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線環境下におかれ
た光ファイバを透過してくる被測定体からの光を用いて
分光分析を行う装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバは、放射線を照射されると光
透過性が次第に損なわれ、ついには分光分析が不可能と
なってしまう。そこで、例えば特願昭63−30970
7号のように放射線誘起損失増を強い光で回復させる、
いわゆるフォトブリーチング効果を利用して分光分析装
置を延命することが提案されている。図2は、このフォ
トブリーチング効果を利用した分光分析装置の一例を説
明するための図である。
【0003】図2に示される通り、従来の発光分析装置
は被測定体である試料セル1、マイクロレンズ2,6、
光ファイバ5、フォトブリーチ光源14、分光器16等
から構成されている。
【0004】試料セル1から出射した光(以下、被測定
光という。)はマイクロレンズ2で集光され、光ファイ
バ5、マイクロレンズ6および合波器9を介して分光器
16に至る。この光ファイバ5のうち遮蔽壁4の内側す
なわち試料セル側に露出している部分は放射線環境下に
あるので、このまま放置すると光透過性がしだいに劣化
し分光分析が不可能となる。放射線の照射によって、光
ファイバには分子レベルの構造欠陥が生じ、これが光を
吸収して光ファイバの損失が大きくなり、光透過性が悪
くなるからである。そこで、フォトブリーチ光源14と
合波器9を用いてフォトブリーチ光を光ファイバ5に照
射することにより、分子レベルの構造欠陥が消滅し光透
過性の劣化が進行するのを遅らせていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなフ
ォトブリーチ光の照射を行っても、それでも次第に光透
過性が劣化し、光損失は増大し、光量は減少する。この
ため、再現性が要求される分光分析装置としては不十分
である。
【0006】そこで、本発明はこのような光透過性の劣
化から生じる弊害にもかかわらず、光ファイバの光損失
に全く影響されない正確な測定が可能となる分光分析装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の分光分析装置
は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、光
ファイバ損失モニタ光(以下、モニタ光と略す。)を放
射線下におかれた光ファイバに入射させるモニタ光供給
手段と、この光ファイバに入射したモニタ光の一部を反
射して、入射端に戻す半透過性反射手段と、分光分析手
段に設けられたモニタ光と被測定光を分離する手段を備
えたものである。
【0008】
【作用】モニタ光は、被測定光とともに分光分析手段に
入射するが、モニタ光にはあらかじめ変調がかかってい
るので、分光分析手段での信号処理の際に、モニタ光を
被測定光から区別することができる。したがって、モニ
タ光の強度変化を検出すれば放射線による光ファイバの
劣化状態を知ることでき、この検出結果に基づいた被測
定光の補正ができる。
【0009】
【実施例】図1は、本発明に係る実施例の放射性物質の
発光分光分析を行うための分光分析装置を示す図であ
る。被測定体である試料セル1内の発光部が放射能を有
するので放射能を遮蔽する遮蔽壁4で囲まれた領域内に
配置されている。さらに、被測定光の光軸に遮蔽壁4を
貫通する光ファイバ5が配置されている。光ファイバ5
は、遮蔽壁4に穿設された貫通孔17中を通っており、
遮蔽壁4の内側に露出している部分つまり試料セル1側
に露出している部分は試料セル1からの放射線を浴び、
放射線環境下におかれている。貫通孔17において遮蔽
壁4と光ファイバ5との間に隙間があるが、実際には、
この隙間には放射線気密保持物質が埋め込まれ、放射能
が遮蔽壁4の外に漏れないようになっている。試料セル
1の逆側の端にはモニタ光源となる例えば白色光源15
が光ファイバ5に白色光が入射するように配置され、こ
のモニタ光となる白色光の一部を反射する例えばハーフ
ミラー3が半透過性反射手段として試料セル1と光ファ
イバ5の間に配置されている。さらに、被測定光とハー
フミラー3で反射された白色光が分光分析手段18に入
射するように例えば合波器7が光結合器として遮蔽壁4
と白色光源15の間に配置されている。この分光分析手
段18は分光器10と、光電変換装置となる例えば光電
子増倍管11と、白色光および被測定光のパワーを計算
する信号処理系12と、これらのパワーを記録する記録
計13からなる。
【0010】フォトブリーチ光源14は、フォトブリー
チ効果で光ファイバ5の損失を回復するためにフォトブ
リーチ光供給手段として用いられ、フォトブリーチ光が
ハーフミラー3で反射されても分光器10に入射しない
様にフォトブリーチ光の波長を除去するフィルタ8が分
光器10の前方に配置されている。また、光感度を上げ
るために、マイクロレンズ2,6がそれぞれ試料セル1
とハーフミラー3の間、光ファイバ5と合波器7の間に
設けられている。なお、白色光源15および分光器10
は、従来からある一般的なものである。フォトブリーチ
光源14は、例えば、キセノンランプ、重水素ランプ、
水銀ランプ、ヘリウムカドミウムレーザあるいはYAG
レーザ3倍波など、波長が200〜500nm辺りの紫
外領域で強い光を放つことができる光源を用いればよ
い。
【0011】次に、本実施例の動作を説明する。
【0012】被測定光は、マイクロレンズ2で集光さ
れ、光ファイバ5に導かれて、マイクロレンズ6、合波
器7、およびフィルタ8を介して分光器10に入射す
る。分光器10に入射した被測定光は光電変換装置とな
る例えば光電子増倍管11で光電変換された後、信号処
理系12に入力される。
【0013】白色光源15からは白色光が照射される。
白色光源15から出射した白色光は、合波器9,7、マ
イクロレンズ6、光ファイバ5を順に経て、光ファイバ
の端面にあるハーフミラー3で一部が反射される。反射
された白色光は、再度、光ファイバ5、マイクロレンズ
6を順に経由する。この後、合波器7、フィルタ8を介
して分光器10に至る。この白色光は、分光器10に至
った後、光電子増倍管11で光電変換されたあと、信号
処理系12に入力される。信号処理系12に入力される
のは、モニタ光となる白色光と被測定光となる試料セル
1からの光のみである。信号処理系12に入力された
後、信号処理系12では、モニタ光に変調がかけられて
いるため被測定光と分離することができ、これらの光の
パワーは別々に求めることができる。被測定光のパワー
は、光ファイバ15の光透過性の劣化の影響で徐々に弱
くなっているが、白色光のパワーも同様に弱くなってい
るので、被測定光のパワーを白色光のパワーで除算する
ことで被測定光のパワーは光透過性の劣化の影響が取り
除かれるように補正される。これらのパワーは記録計1
3で記録される。
【0014】フォトブリーチ光源14からはフォトブリ
ーチ光が照射される。このフォトブリーチ光は、光結合
器となる合波器9に至り、そこから合波器7、マイクロ
レンズ6を介して、光ファイバ5に入射し、光ファイバ
を回復する。フォトブリーチ光がハーフミラー3で反射
して、光ファイバ5中を戻ってきてもあらかじめ分光器
10の前にフォトブリーチ光の波長をカットするフィル
タ8を配置しているので、分光器10に到達する前に反
射したフォトブリーチ光をフィルタ8で除去することが
できる。なお、本実施例では前述のように、分光器10
の前にあらかじめフィルタ8でフォトブリーチ光が通過
しないようにしているので分光器10に入射することは
ない。したがって、フォトブリーチ光の照射は非測定時
のみならず、測定時であっても構わない。
【0015】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明によ
れば光ファイバの光透過性の劣化の影響を受けた分光分
析光を、変調された白色光パワーで除算することによ
り、光ファイバの光透過性の劣化にもかかわらず被測定
光の正確な測定が可能となる。また、フォトブリーチ光
供給手段を付加すれば光ファイバの劣化を抑制できるの
で、高精度かつ長期間使用可能となる分光分析装置を提
供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例を説明するための図。
【図2】従来の方式を説明するための図。
【符号の説明】
1…試料セル、3…ハーフミラー、4…遮蔽壁、5…光
ファイバ、8…フィルタ、7,9…合波器、10,16
…分光器、11…光電子増倍管、12…信号処理系、1
4…フォトブリーチ光源、15…白色光源、18…分光
分析手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 稔 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 市毛 良明 茨城県那珂郡東海村大字村松4番地33 動 力炉・核燃料開発事業団 東海事業所内 (72)発明者 岡本 文敏 茨城県那珂郡東海村大字村松4番地33 動 力炉・核燃料開発事業団 東海事業所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線環境下におかれた光ファイバを通
    過してくる被測定体からの光を分光分析手段に入射して
    分光分析を行う装置において、 変調された光ファイバ損失モニタ光を前記光ファイバに
    入射する光ファイバ損失モニタ光供給手段と、 前記光ファイバに入射した前記光ファイバ損失モニタ光
    を再び入射端に戻すために前記被測定体とこの光ファイ
    バとの間に配置された半透過性反射手段とを備え、 前記分光分析手段は光ファイバ損失モニタ光信号を他の
    光信号から分離する手段を有することを特徴とする分光
    分析装置。
  2. 【請求項2】 放射線による前記光ファイバの損傷を回
    復させるためのフォトブリーチ光を供給するためのフォ
    トブリーチ光供給手段を備えていることを特徴とする請
    求項第1項記載の分光分析装置。
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